JP2001081263A - 担体材料 - Google Patents
担体材料Info
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Abstract
高い担体材料を提供する。 【解決手段】 平均粒子径0.01〜1μmの架橋重合
体微粒子が集合してなる平均粒子径2〜200μmの球
状粒子を含んでなる担体材料に関する。
Description
機化合物等の担体材料に関し、詳しくは、バイオリアク
ターなどに使用される触媒用担体、医薬や農薬や香料な
どの徐放性コア材料、抗菌剤などの吸着材の基材等の担
体材料に関する。
体の材料として広く使用されており、例えば特開平8−
20667号公報や特開平5−5045号などの例が知
られている。しかしながら、前者は粒子の比表面積が小
さい単一粒子の例であって、有効成分の保持量に限界が
あった。後者は、空隙率の高い多孔性ポリビニルアセタ
ールの例であるが、ポリビニルアセタールの強度を上げ
るために熱硬化性樹脂を施与する必要があり、強度的な
問題がある。以上の様に従来においては、活性種成分の
保持量を高くでき、しかも強度や耐熱性も高い有機系の
担体材料は知られていなかった。
着目してなされたものであり、耐熱性や強度が高く、活
性種成分の保持量も高い、架橋重合体微粒子の集合体か
らなる担体材料を提供することを目的とするものであ
る。
明は、平均粒子径0.01〜1μmの架橋重合体微粒子
が集合してなる平均粒子径2〜200μmである球状粒
子を含んでなる担体材料に関する。前記球状粒子は、平
均粒子径0.01〜1μmの架橋重合体微粒子を含むエ
マルジョンを、噴霧乾燥して得られる粒子であることが
好ましい。
材質、製法は特に限定されず、例えば、ジビニルベンゼ
ンおよび/またはトリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリレートを含むビニル系単量体混合物を重合して得
られる架橋微粒子を、噴霧式乾燥方法によって乾燥させ
る方法により効率良く得られることを、本発明者らは、
先に見いだしている(特願平10−220418号)。
該方法によれば、耐熱性や強度が高く、原料微粒子の形
状を保持した比表面積の大きい微粒子集合体が得られる
ことができる。また前記球状粒子の原料となる架橋重合
体微粒子は、架橋重合体を含んでなる微粒子であれば、
その組成および製法は特に限定されないが、例えば架橋
性単量体を含むビニル系単量体の混合物を、従来公知の
方法で乳化重合することにより製造することが可能であ
る。前記ビニル系単量体に含まれる架橋性単量体として
は、ジビニルベンゼンおよび/またはトリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記
ビニル系単量体の混合物中に含まれてもいても良い架橋
性単量体以外の非架橋性単量体としては、1分子内に1
個の重合性不飽和結合を有する単量体であれば特に限定
されず、例えば、スチレンやαメチルスチレンなどの芳
香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチルや(メタ)ア
クリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類、
酢酸ビニルやプロピオン酸ビニルなどのビニルエステル
類、(メタ)アクリロニトリルなどのビニルシアン化合
物、塩化ビニルや塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニ
ル化合物、ブタジエンなどの共役ジエン類などが用いら
れる。ビニル系単量体混合物中の架橋性単量体の比率が
高いほど、得られる微粒子の耐熱性や強度が高くなるの
で好ましいが、高すぎると粒子間の融着が起こりにく
く、集合体とするのが困難である。そのため、前記架橋
性単量体としてジビニルベンゼンを用いる場合には、ビ
ニル系単量体混合物中のジビニルベンゼンの重量比率
は、通常2〜10重量%の範囲であり、好ましくは3〜
8重量%である。また前記架橋性単量体としてトリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレートを用いた場合
には、ビニル系単量体混合物中のトリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレートの重量比率は、通常5〜3
0重量%の範囲であり、好ましくは8〜20重量%の範
囲である。前記架橋重合体の混合物を乳化重合方法によ
り製造する方法は特に限定されるものではなく、一般的
には、界面活性剤を用い、固形分濃度が5〜60重量%
の範囲、開始剤として無機過酸化物あるいはレドックス
系開始剤を使用し、重合温度20〜100℃の範囲で実
施することが可能である。前記乳化重合方法により、平
均粒子径0.01〜1μmの範囲の架橋重合体微粒子が
簡便で効率良く得られる。得られた架橋重合体微粒子を
集合体とする方法には、特に限定されないが、噴霧式乾
燥方法によって乾燥して粒子間の融着を起こす方法が、
集合体の粒子径や形状の制御が容易であり推奨される。
噴霧式乾燥方法とは、一般的にスプレードライヤーや気
流乾燥機を用いて、ガス気流と共に水分散体を噴霧して
粒子を乾燥させる方法のことを言う。前記噴霧式乾燥方
法における固形分濃度、供給速度、乾燥温度などは適宜
に調節することにより、粒子径、粒子形状、かさ比重な
どを調整することが可能であり、特に上記の条件に限定
する必要はないが、例えば前記固形分濃度は、通常5〜
60重量%であり、より好ましくは10〜50重量%で
あり、前記乾燥温度は、噴霧入口温度が100〜200
℃の範囲、粉体の出口温度が30〜100℃の範囲であ
る。本発明の担体材料の主体である微粒子集合体は、例
えば架橋重合体微粒子の形状を保持しながら該架橋重合
体微粒子が相互に連結した集合体である。前記微粒子集
合体は、粒子が球状で粒度分布もシャープである特長を
有している。また前記微粒子集合体は、比表面積が大き
くかさ比重が小さいという特長を有している。さらに前
記微粒子集合体は、従来の微粒子集合体に比べ、強度が
高いという特長を有している。また、本発明の担体材料
の主体である微粒子集合体の平均粒子径は、2〜200
μmの範囲である。好ましくは、10〜100μmの範
囲である。この範囲を外れた集合体では、担体材料に用
いた場合に効果が低下する傾向にある。本発明の担体材
料は、触媒成分や各種の機能性有機化合物等の活性種を
含有せしめることにより使用することができる。また、
使用に際して従来公知の担体材料と併用しても何等差し
支えはないが、前記微粒子集合体が担体材料中に、通常
10重量%以上、好ましくは20重量%以上の範囲で含
有される。以下に、本発明の担体材料の使用用途の具体
例を例示するが、これらに限定されるものではない。例
えば、本発明の担体材料は、主体とである前記微粒子集
合体の空隙率が高いため、各種の触媒成分を担持させる
ことにより、触媒担体として使用することができる。前
記触媒成分としては、各種の菌体や酵母、金属イオン、
4級アンモニウム塩などを例示することができる。また
本発明の担体材料は、銀、銅、亜鉛などのイオンまたは
塩を担持させることにより、抗菌剤として使用すること
ができる。無機材料の担体に比べ、樹脂や塗料との親和
性が良く均一に分散させることができる。また本発明の
担体材料は、医薬、農薬、香料などを担持させることに
より、徐放性粒子として使用することができる。特に、
樹脂や塗料などに分散させて使用する場合に、無機材料
担体とは分散性に優れている点で有用である。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 製造例 撹拌機、温度計および還流冷却器付きの2Lセパラブル
フラスコに、純水433gとアニオン界面活性剤(第一
工業製薬製「ハイテノールN08」)0.9gとを仕込
み、窒素置換を行いながら、撹拌下に70℃まで昇温し
た。70℃に昇温後、メチルメタクリレート57gを添
加し、その5分後に、過硫酸カリウムの2%水溶液70
gを添加した。予め調製しておいたプレエマルション
(メチルメタクリレート:608g、ジビニルベンゼ
ン:35g、純水:752g、ハイテノールN08:3
4g)を、過硫酸カリウム添加の20分後より、70℃
にて等速度で4時間かけて添加した。添加終了後、75
℃まで昇温し2時間の熟成を行い、その後、40℃まで
冷却して架橋重合体エマルションを得た。このエマルシ
ョンの平均粒子径を光散乱式粒度分布計で測定した所、
0.2μmであった。次いで、該エマルションをスプレ
ードライヤー(ヤマト科学製)で次の条件下にて乾燥し
て粉体を得た。 供給速度:14ml/min、 噴霧圧:2.3kg/cm2、 風量:0.3m3/min、 加熱部入口温度:150℃、加熱部出口温度:60℃。 得られた該粉体をマルチサイザーII型(コールター社
製)で測定した所、平均粒子径は14μmであった。ま
た、該粉体は電子顕微鏡(SEM)観察によると、架橋
重合体微粒子からなる原料微粒子が形状を保持したまま
相互に連結してなる微粒子集合体であった。 実施例1 予め調製したアルコール生成用酵母の懸濁液の吸光度を
測定しておき、これに製造例で得られた微粒子集合体を
添加して3時間振盪してから静置した。微粒子集合体が
沈降するまで静置し、容器上部の酵母懸濁液を採取して
吸光度を測定した。微粒子集合体への酵母坦持による吸
光度の減少値は、0.4であった。 比較例1 微粒子集合体の代わりに単一粒子(日本触媒製、エポス
ターMA1013、粒子径13μm、架橋ポリメチルメ
タクリレート樹脂粒子)を用いた以外は、実施例−1と
同様の操作を繰り返した。この場合の吸光度の減少値は
0.05であった。 実施例2 蛍光染料を用いて担体材料の吸着量を測定した。水10
0gに、ノニオン系界面活性剤(クラレ製、PVA10
5)0.5gと蛍光染料(日本化薬製、カヤセットロー
ダミンB、最大吸収波長:550nm)2gとを加え撹
拌して蛍光染料の水溶液を調製し、550nmでの吸収
強度を測定した。次いで、該水溶液に製造例で得られた
微粒子集合体10gを加え、3時間撹拌し静置した。微
粒子集合体が沈降するまで静置した後、上澄み液を採取
し吸収強度を測定した。微粒子集合体への染料吸着によ
る吸収強度の低下率は50%であった。 比較例2 製造例で得られた微粒子集合体の代わりに単一粒子(日
本触媒製、エポスターMA1013、粒子径13μm、
架橋ポリメチルメタクリレート樹脂粒子)を用いた以外
は、実施例2と同様の操作を繰り返した。この場合の吸
収強度の低下率は2%であった。
く、活性種成分の保持量も高い特長を有しているので、
触媒成分や各種の機能性有機化合物等の活性種を含有せ
しめるための担体材料としての用途に有用である。本発
明の担体材料に各種の触媒成分を担持させることによ
り、触媒担体として使用することができ、銀、銅、亜鉛
などのイオンまたは塩を担持させることにより、抗菌剤
として使用することができる。その場合、無機材料の担
体に比べ、樹脂や塗料との親和性が良く均一に分散させ
ることができる点で優れている。また本発明の担体材料
に、医薬、農薬、香料などを担持させることにより、徐
放性粒子として使用することができる。その場合、無機
材料担体に比べ、樹脂や塗料などに分散させて使用する
ときの分散性に優れている。
Claims (4)
- 【請求項1】 平均粒子径0.01〜1μmの架橋重合
体微粒子が集合してなる平均粒子径2〜200μmの球
状粒子を含んでなる担体材料。 - 【請求項2】 前記球状粒子が、平均粒子径0.01〜
1μmの架橋重合体微粒子を含むエマルジョンを、噴霧
乾燥して得られる粒子である請求項1記載の担体材料。 - 【請求項3】 触媒用の担体である請求項1または2記
載の担体材料。 - 【請求項4】 有機化合物の吸着材である請求項1また
は2記載の担体材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26227199A JP2001081263A (ja) | 1999-09-16 | 1999-09-16 | 担体材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26227199A JP2001081263A (ja) | 1999-09-16 | 1999-09-16 | 担体材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001081263A true JP2001081263A (ja) | 2001-03-27 |
Family
ID=17373484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26227199A Pending JP2001081263A (ja) | 1999-09-16 | 1999-09-16 | 担体材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001081263A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7351492B2 (en) | 2002-05-22 | 2008-04-01 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Solid oxide type fuel cell-use electrode support substrate and production method therefor |
JP2010047764A (ja) * | 2003-05-23 | 2010-03-04 | Gambro Lundia Ab | 生体適合性ポリマー |
US8821906B2 (en) | 2003-05-23 | 2014-09-02 | Gambro Lundia Ab | Biocompatible polymer |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09100308A (ja) * | 1995-10-04 | 1997-04-15 | Sumitomo Chem Co Ltd | オレフィン重合触媒用担体、オレフィン重合触媒及びオレフィン重合体の製造方法 |
-
1999
- 1999-09-16 JP JP26227199A patent/JP2001081263A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09100308A (ja) * | 1995-10-04 | 1997-04-15 | Sumitomo Chem Co Ltd | オレフィン重合触媒用担体、オレフィン重合触媒及びオレフィン重合体の製造方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7351492B2 (en) | 2002-05-22 | 2008-04-01 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Solid oxide type fuel cell-use electrode support substrate and production method therefor |
JP2010047764A (ja) * | 2003-05-23 | 2010-03-04 | Gambro Lundia Ab | 生体適合性ポリマー |
US8821906B2 (en) | 2003-05-23 | 2014-09-02 | Gambro Lundia Ab | Biocompatible polymer |
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