JPH0631354B2 - 高カロリ−ガスの製造方法 - Google Patents

高カロリ−ガスの製造方法

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JPH0631354B2
JPH0631354B2 JP61069466A JP6946686A JPH0631354B2 JP H0631354 B2 JPH0631354 B2 JP H0631354B2 JP 61069466 A JP61069466 A JP 61069466A JP 6946686 A JP6946686 A JP 6946686A JP H0631354 B2 JPH0631354 B2 JP H0631354B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、H、CO、CO、N等の低カロリー成
分および/または非燃焼成分と炭化水素とよりなる低カ
ロリーの原料ガスから、前記低カロリー成分および/ま
たは非燃焼成分を分離除去して、高カロリーの製品ガス
を得る方法に関するものである。
従来の技術 H、CO、CO、N等の低カロリー成分および/
または非燃焼成分と炭化水素とよりなる低カロリーの原
料ガスから高カロリーの製品ガスを得るには、原料ガス
からこれらの低カロリー成分および/または非燃焼成分
を効率良く分離除去することが必要である。
従来H、CO、COまたはNを含むガスからこれ
らの成分を除去する方法としては、次のような方法が実
用化されている。
i)Hの除去 PSA法(圧力変動式吸着分離法)、膜分離法、深冷分
離法 ii)COの除去 深冷分離法、銅アンモニア法、コソーブ(COSOR
B)法、COのメタネーション化 iii)COの除去 熱炭酸アルカリ性、熱炭酸アルカリとモノエタノールア
ミンの二段処理法、PSA法 iv)Nの除去 PSA法、深冷分離法 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような各ガス単独の分離技術は、
PSA法を除いては概ね設備費が大である上、電力、蒸
気等の熱エネルギー消費が大きく、しかもこれらの技術
の組合せは一層複雑な設備を要するため、大容量のガス
の処理には適していても中・小容量のガスの処理には有
利とは言えない。
また、中・小容量のガスの処理に適しているPSA法に
ついては、各ガス単独の除去は可能であるものの、
、CO、CO、Nなど多種の低カロリー成分お
よび/または非燃焼成分を含む原料ガスからこれらの成
分を同時に除去する方法は見当らない。
上述の状況に鑑み、本発明者らは、H、CO、C
、N等の低カロリー成分および/または非燃焼成
分と炭化水素とよりなる低カロリーの原料ガスを、まず
クリノプチロライト系吸着剤を充填した圧力スイング吸
着塔(A)を通過させることにより中間製品ガスとな
し、ついでこの中間製品ガスを、有機ガス吸着性を有す
る多孔性吸着剤を充填した圧力スイング塔(B)に導入
して圧力スイング操作を行うことにより高カロリーの製
品ガスとなす方法を見出し、すでに特願昭60−992
59号として特許出願している。本発明はこの先にした
特許出願にかかる発明に改良を加えることにより、さら
に工業的に有利な方法を提供しようとするものである。
問題点を解決するための手段 本発明の高カロリーガスの製造方法は、H、CO、C
、N等の低カロリー成分および/または非燃焼成
分と炭化水素とよりなる低カロリーの原料ガス(a)
を、まず多孔質担体に銅化合物を担持させた吸着剤から
なるCO選択分離用吸着剤とクリノプチロライト系吸着
剤とを充填した第一圧力スイング吸着塔(A)を通過さ
せることにより中間製品ガス(b)となし、ついでこの
中間製品ガス(b)を、有機ガス吸着性を有する多孔性
吸着剤またはその表面処理物を充填した第二圧力スイン
グ吸着塔(B)に導入して圧力スイング操作を行うこと
により、および/または同塔(B)をCHもしくは製
品ガス(c)により洗浄することにより、高カロリーの
製品ガス(c)となすことを特徴とするものであり、こ
のような方法を見出すことにより、上記問題点を解決す
るに至った。
本発明によれば、圧力スイング塔(A)においてクリノ
プチロライト系吸着剤を単独で使用した場合に比較し
て、大量の原料ガスの処理が可能になる。たとえば吸着
剤を240cc用いた場合、処理可能な原料ガスが800
cc/minから1600cc/minに増大する。
本発明の方法は、まず上記CO選択分離用吸着剤とクリ
ノプチロライト系吸着剤とを充填した第一圧力スイング
吸着塔(A)において、原料ガスからCO、CO、N
成分を除去し、ついで有機ガス吸着性を有する多孔性
吸着剤またはその表面処理物を充填した第二圧力スイン
グ吸着塔(B)において、炭化水素成分とH、N
を分離するものである。
以下本発明を詳細に説明する。
原料ガス 本発明に適用できる原料ガス(a)とは、H、CO、
CO、N等の低カロリー成分および/または非燃焼
成分と炭化水素とよりなる低カロリーの原料ガスを言
い、たとえば、コークス炉から発生するコークス炉ガ
ス、メタン化反応ガス等が用いられる。ただし、低カロ
リー成分および/または非燃焼成分は、H、CO、C
、Nの全ての成分を含んでいなくてもよい。
なお、原料ガス(a)がHOを含む場合は、これを許
容限度以下にまで除去しておく必要がある。HOの存
在は、CO選択分離用吸着剤とクリノプチロライト系吸
着剤とを充填した第一圧力スイング吸着塔(A)におい
て、CO、COのような極性を持った成分の吸着を妨
害するからである。
第一吸着塔(A)における吸着剤 本発明においては、第一吸着塔(A)に多孔質担体に銅
化合物を担持させた吸着剤からなるCO選択分離用吸着
剤とクリノプチロライト系吸着剤とを充填する。この場
合第一吸着塔(A)への吸着剤の充填は、上層にクリノ
プチロライト系吸着剤、下層に上記CO選択分離用吸着
剤を形成するようにするのが通常である。
第一吸着塔(A)に充填する上記CO選択分離用吸着剤
とクリノプチロライト系吸着剤の割合は、容量比で5:
5〜1:9、特に5:5〜2:8の範囲から選択するこ
とが望ましく、この割合に設定することにより最も効率
的な吸着操作がなされる。
(CO選択分離用吸着剤) CO選択分離用吸着剤としては、多孔質担体に銅化合物
を担持させた吸着剤が用いられる。
多孔質担体としては、活性炭、グラファイト、ポリ
スチレン、シリカまたは/およびアルミナ、シリカ
または/およびアルミナを核とし、その表面に活性を有
する有機質材料炭化物層を形成させた複合担体、チタ
ニア、マグネシア、などがいずれも用いられる。
これらの中では、吸着効果や寿命の点で、のシリカ
または/およびアルミナ系担体が好ましく、なかんづく
の複合担体が好ましいので、の複合担体についてさ
らに記述する。
の複合担体は、シリカまたは/およびアルミナに有機
質材料を吸着させた後、たとえば、N、アルゴン、ヘ
リウムなどの不活性ガス雰囲気下に300〜800℃の
温度で30分ないし4時間加熱処理するか、あるいは、
水蒸気やCOを含むN、アルゴン、ヘリウムなどの
不活性雰囲気中で500〜1000℃で30分ないし2
時間加熱処理することにより製造される。
有機質材料としては、炭化可能で溶媒溶解性を有するも
のであれば多種のものが用いられ、たとえば、水溶性有
機質材料(ポリアクリルアミド、ポリビンルピロリド
ン、ポリアクリル酸塩、ポリビニルメチルエーテル、ポ
リエチレンオキサイド、カルボキシビニルポリマー、ビ
ニルアルコール系ポリマー、デンプン類、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、カゼイン、デキ
ストリン、デキストラン、キサンテンガム、グアーガ
ム、カラギーナン、マンナン、トラガントガム、アラビ
アガム、水溶性アクリル共重合体、水溶性ポリエステ
ル、フェノール樹脂初期反応物、木材・パルプ・製紙工
場における廃液含有物または中間生成物、ショ糖・デン
プン工場における廃液含有物または中間あるいは最終生
成物、接着剤・繊維・染色工場における廃液含有物な
ど)、有機溶剤可溶性有機質材料(ポリアミド、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ニニリデン、ポリエ
ステル、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリオ
レフィン、アクリル系樹脂、アセチルセルロース、石油
または石炭誘導体(たとえば、多環式芳香族化合物、複
素環式化合物中分子量の比較的大きいもの))などが例
示される。特に水溶性有機質材料が好ましく、これらの
中から入手の容易性が経済上の観点も加味して適当なも
のが選択される。なお、上記で例示したもののうちポリ
マーは、重合度の低いものやオリゴマーを含むものとす
る。
シリカまたは/およびアルミナの表面に形成される炭化
物層の量的割合は、前者100重量部に対し後者を0.1
〜30重量部、特に0.5〜10重量部とすることが望ま
しいが、必ずしもこの範囲に限られるものではない。
次に多孔質担体に担持させる銅化合物としては、塩化銅
(I)をはじめとするハロゲン化銅(I)、酸化銅
(I)、その他の銅(I)化合物、塩化銅(II)をはじ
めとするハロゲン化銅(II)、酸化銅(II)、その他の
銅(II)化合物があげられる。銅(II)化合物を担体に
担持させた場合は、これを還元した還元物も用いられ
る。ハロゲン化銅(I)を用いたときは、これと共にハ
ロゲン化アルミニウムを併用することもできる。
多孔性担体への銅化合物の担持量は、通常は0.5〜10m
-mol/g、好ましくは1〜6m-mol/gの範囲から選択する
ことが多い。
(クリノプチロライト系吸着剤) クリノプチロライト系吸着剤としては、天然に産出する
クリノプチロライトを原料とするもの、すなわち、市販
の天然産出クリノプチロライトをそのままあるいはイオ
ン交換等化学的処理加工後必要に応じ破砕したもの、あ
るいは粉砕して適当な結合剤を加えて成型、焼結したも
の、あるいは単に上記クリノプチロライトを熱処理した
ものなどが用いられ、また、合成法によって得られるク
リノプチロライトを原料とするものも用いられる。
通常のゼオライト吸着剤は、低カロリーガスを、COを
含まない高カロリーガスとすることができず、本発明の
目的には適当でない。
第二吸着塔(B)における吸着剤 本発明においては、第二吸着塔(B)に有機ガス吸着性
を有する多孔性吸着剤またはその表面処理物を充填す
る。
多孔性吸着剤充填塔(B)における多孔性吸着剤として
は、活性炭、上記クリノプチロライト以外のゼオライト
(たとえばモルデナイト)、またはモレキュラーシービ
ングカーボンが好ましいが、有機ガス吸着性を有する多
孔性吸着剤であれば、他の吸着剤も用いることができ
る。
また、有機ガス吸着性を有する多孔性吸着剤の表面処理
物としては、上述の活性炭、クリノプチロライト以外の
ゼオライト、またはモレキュラーシービングカーボン
を、種々の水溶性または/および有機溶剤溶解性を有す
る物質で表面処理したものが用いられる。特に水溶性ポ
リマー、水溶性塩類または酸類で表面処理したものが好
適である。
ここで水溶性ポリマーとしては、先にCO選択分離用吸
着剤の説明の個所で述べた有機質材料のうち、水溶性有
機質材料に属するものがあげられる。水溶性塩類として
は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛族金属、ア
ルミニウム、クロム族金属、マンガン族金属、鉄族金属
などの金属元素のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、亜硫
酸塩、酸性硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、酢酸
その他の有機酸塩、シアン化物、各種錯塩などのうち水
溶性を有するものがあげられる。酸類としては、塩酸、
硝酸、硫酸、亜硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、クエン
酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸などがあげられる。
操作 吸着塔(A),(B)における吸着操作は、常温下また
は加温下に行うことができる。
本発明の方法は、さらに詳しくは、次の工程操作により
行われる。
(1) 原料ガス(a)および/または後述の排出ガス
(d)を第一吸着塔(A)に導入するに先立ち、同塔
(A)より導出される中間製品ガス(b)、原料ガス
(a)および排出ガス(d)の少なくとも1種のガスに
より同塔(A)を昇圧する工程、 (2) 原料ガス(a)および/または排出ガス(d)
を第一吸着塔(A)に導入することにより原料ガス
(a)および/または排出ガス(d)中に含まれるC
O、CO、N成分を吸着させると共に、これらの成
分が除去された中間製品ガス(b)を同塔(A)から導
出させる工程、 (3) 第一吸着塔(A)において吸着されたCO、C
、N成分を減圧操作により脱離させて排出ガス
(d)として除去する工程、 (4) 第一吸着塔(A)より導出される中間製品ガス
(b)を第二吸着塔(B)に導入するに先立ち、第二吸
着塔(B)より導出されるHに富むガス(e)、中間
製品ガス(b)、CHもしくは製品ガス(c)で洗浄
時の排出ガス(f)、および製品ガス(c)から選ばれ
た少なくとも1種のガスにより第二吸着塔(B)を昇圧
する工程、 (5) 第一吸着塔(A)より導出される中間製品ガス
(b)、および/またはCHもしくは製品ガス(c)
で洗浄時の排出ガス(f)を第二吸着塔(B)に導入す
ることにより、またはその後CHもしくは製品ガス
(c)で洗浄することにより、中間製品ガス(b)およ
び/またはCHもしくは製品ガス(c)で洗浄時の排
出ガス(f)中に含まれる炭化水素成分を吸着させると
共に、Hに富むガス(e)を導出させる工程、 (6) 第二吸着塔(B)において吸着された炭化水素
成分を、減圧操作により、および/またはある圧まで減
圧してCHもしくは製品ガス(c)で洗浄した後所定
圧まで減圧させることにより、脱離させて製品ガス
(c)として回収する工程。
第1図は、上記工程の流れを示したフローシートであ
る。
以下、上記の各工程を詳細に説明する。
工程(1) 工程(1)は、原料ガス(a)および/または後述の排
出ガス(d)を第一吸着塔(A)に導入するに先立ち、
同塔(A)より導出される中間製品ガス(b)、原料ガ
ス(a)および排出ガス(d)の少なくとも1種のガス
により同塔(A)を昇圧する工程からなる。
このように昇圧することは、CO、CO、Nの吸
着、およびそれらの成分を炭化水素成分から効果的に分
離するために必要である。
この昇圧工程(1)における圧力は、1〜50kg/cm2G
の範囲から選択することができるが、ガス圧縮のための
エネルギーコストの上昇等の問題を考慮すると、5〜1
0kg/cm2Gに設定することが好ましい。
工程(2) 工程(2)は、原料ガス(a)および/または排出ガス
(d)を第一吸着塔(A)に導入することにより原料ガ
ス(a)および/または排出ガス(d)中に含まれるC
O、CO、N成分を吸着させると共に、これらの成
分が除去された中間製品ガス(b)を同塔(A)から導
出させる工程からなる。
この工程は、次の手順で実施する。
前工程(1)により昇圧された第一吸着塔(A)に原料
ガス(a)および/または排出ガス(d)を導入してC
O、CO、N成分をCO選択分離用吸着剤とクリノ
プチロライト系吸着剤とよりなる吸着剤に吸着させると
同時に、炭化水素成分を濃縮する。
そして、たとえば塔(A)から導出される中間製品ガス
(b)中の最も沸点の高い炭化水素成分が原料ガス
(a)中の濃度以上になった時点で原料ガス(a)およ
び/または排出ガス(d)の導入を止める。また、たと
えば中間製品ガス(b)中のCO濃度がある値以上にな
った時点で、原料ガス(a)および/または排出ガス
(d)の導入を止める。
なお、塔(A)より導出されたCO、CO、N成分
が除去された中間製品ガス(b)は、その一部を前述の
工程(1)における塔(A)の昇圧に用い、残部を後述
の第二吸着塔(B)に導入する。
工程(3) 工程(3)は、第一吸着塔(A)において吸着されたC
O、CO、N成分を減圧操作により脱離させて排出
ガス(d)として除去する工程からなる。
この場合、塔(A)の圧力を所定圧から大気圧まで減圧
し、さらに真空減圧する。その際、排出ガス(d)の一
部をリサイクルガスとして利用し、前述の工程(1)に
おける塔(A)の昇圧に用いたり、前述の工程(2)に
おける塔(A)に導入することができる。
この工程(3)における真空度は、0〜760torrの範
囲からCO、CO、Nの吸着量、脱離量、あるいは
脱離速度に見合うように適宜設定する。
工程(4) 工程(4)は、第一吸着塔(A)より導出される中間製
品ガス(b)を第二吸着塔(B)に導入するに先立ち、
第二吸着塔(B)より導出されるHに富むガス
(e)、中間製品ガス(b)、CHもしくは製品ガス
(c)で洗浄時の排出ガス(f)、および製品ガス
(c)から選ばれた少なくとも1種のガスにより第二吸
着塔(B)を昇圧する工程からなる。
このように昇圧することは、炭化水素成分の多孔性吸着
剤またはその表面処理物への吸着および濃縮を効果的に
行うために必要である。
この昇圧工程(4)における圧力は、1〜50kg/cm2G
の範囲から選択することができるが、ガス圧縮のための
エネルギーコストの上昇等の問題を考慮すると、5〜1
0kg/cm2Gに設定することが好ましい。
工程(5) 工程(5)は、第一吸着塔(A)より導出される中間製
品ガス(b)、および/またはCHもしくは製品ガス
(c)で洗浄時の排出ガス(f)を第二吸着塔(B)に
導入することにより、またはその後CHもしくは製品
ガス(c)で洗浄することにより、中間製品ガス(b)
および/またはCHもしくは製品ガス(c)で洗浄時
の排出ガス(f)中に含まれる炭化水素成分を吸着させ
ると共に、Hに富むガス(e)を導出させる工程から
なる。
この工程は次の手順で実施する。
前工程(4)により昇圧された第二吸着塔(B)に第一
吸着塔(A)より導出される中間製品ガス(b)、およ
び/またはCHもしくは製品ガス(c)で洗浄時の排
出ガス(f)を導入することにより、またはその後CH
もしくは製品ガス(c)で洗浄することにより、多孔
性吸着剤またはその表面処理物に炭化水素成分を吸着さ
せると同時に、HおよびN成分を分離する。
そして、塔(B)から導出されるHに富むガス(e)
中にたとえばCHが認められた時点で中間製品ガス
(b)の導入を止める。
なお、塔(B)より導出されたHに富むガス(e)
は、一部を前述の工程(4)における塔(B)の昇圧に
用い、残部をパージする。また、CHもしくは製品ガ
ス(c)で洗浄時の排出ガス(f)は、リサイクルガス
として同塔(B)に導入することができる。
工程(6) 工程(6)は、第二吸着塔(B)において吸着された炭
化水素成分を、減圧操作により、および/またはある圧
まで減圧してからCHもしくは製品ガス(c)で洗浄
した後所定圧まで減圧させることにより、脱離させて製
品ガス(c)として回収する工程からなる。
この場合、塔(B)の圧力を所定圧から大気圧まで減圧
し、さらに真空減圧する。その際、減圧中に脱離する製
品ガス(c)の一部をリサイクルガスとして前述の工程
(4)における塔(B)の昇圧に利用し、残部を製品ガ
スとして回収する。
またCHもしくは製品ガス(c)で洗浄する場合は、
塔(B)の圧力をある圧から任意の圧まで減圧し、その
後CHもしくは製品ガス(c)で所定量洗浄する。そ
して任意の圧から所定圧まで減圧する。その際、減圧中
に脱離する製品ガス(c)および洗浄時の排出ガス
(f)の一部をリサイクルガスとして前述の工程(4)
における塔(B)の昇圧、または前述の工程(5)にお
ける塔(B)に導入し、残部を製品ガス(c)として回
収する。
この工程(6)における真空度は、0〜760torrの範
囲から炭化水素成分の吸着量、脱離量、あるいは脱離速
度に見合うように適宜設定する。
上述のように、工程(6)において第二吸着塔(B)か
ら減圧操作により脱離回収されるガスが製品ガス(c)
となり、そのまま燃料として、あるいは代替天然ガス製
造に用いる添加剤などとして利用される。
また、工程(3)において第一吸着塔(A)から減圧操
作により脱離されるCO、CO、N濃縮ガスが排出
ガス(d)となり、化学原料等に利用される。
同様に、工程(5)において第二塔(B)から導出され
るHに富むガス(e)は、化学原料等に利用される。
作 用 本発明においては、多孔質担体に銅化合物を担持させた
吸着剤からなるCO選択分離用吸着剤とクリノプチロラ
イト系吸着剤とを充填した第一吸着塔(A)における圧
力スイング操作により原料ガス(a)からCO、CO
成分と中間製品ガス(b)とが分離され、多孔性吸着剤
またはその表面処理物を充填した第二吸着塔(B)にお
ける圧力スイング操作により炭化水素成分が分離回収さ
れる。
実施例 次に実施例をあげて、本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 実施例1は、本発明の方法のうち前半の工程を実施した
場合を示したものである。
固形分47.5重量%の亜硫酸パルプ廃液を水で10倍量希
釈した液80ccに、平均粒径2mmの市販の活性アルミナ
80ccを投入し、常温で30分間浸漬処理した後、ろ別
し、温度110℃で4時間乾燥した。乾燥後、加熱炉を
用いてNガス雰囲気下5℃/minで昇温し、ついで55
0℃で1時間加熱処理して炭化を行った。これにより、
アルミナ担体を核としてその表面に有機質材料炭化物層
が形成した複合担体が得られた。アルミナ担体100重
量部に対する炭化物層の量的割合は2.3重量部であっ
た。
約60℃にあたためた塩酸48ccに塩化銅(I)18g
を溶解した。この溶液中に、100℃に加熱した上記複
合担体80ccを加え、引き続きマントルヒーターで20
0℃に加熱しつつ、N気流中で溶媒を留去した後、室
温まで冷却し、CO選択分離用吸着剤を得た。
上記で得たCO選択分離用吸着剤と市販のクリノプチロ
ライト系吸着剤とを容量比で3:7の割合で、上層にク
リノプチロライト系吸着剤、下層にCO選択分離用吸着
剤を形成するように充填した第一吸着塔(A)に、第1
表の原料ガスの欄に示した組成を有する原料ガス(a)
を導入し、下記の操作条件にてPSAサイクルを繰り返
した。
操作条件 1)通ガス量 1600cc/min 2)充填量 240cc(21mmφ×700mmH) 3)圧力 7kg/cm2G 4)塔内温度 常温 5)PSAサイクル ・昇圧 60torr→2kg/cm2G(7kg/cm2Gから4
kg/cm2Gまでに減圧する際に脱離する排出ガス(d)を
使用) 2kg/cm2G→7kg/cm2G(中間製品ガス(b)使用) ・吸着 10min 9min:原料ガス(a)の吸着時間 1min:4kg/cm2Gから200torrまでに減圧する際に脱
離する排出ガス(d)の吸着時間 ・大気圧減圧 7kg/cm2G→0kg/cm2G ・真空減圧 0kg/cm2G→60torr (200torr→60torrに減圧する際に脱離する排出ガ
ス(d)はパージガスとして除去する) サイクル実施5回目のときの第一吸着塔(A)から導出
される中間製品ガス(b)の組成を第1表の中間製品ガ
スの欄に示す。
比較例1 また比較のため、上記と同一の原料ガス(a)を市販の
クリノプチロライト系吸着剤のみを吸着剤として第一吸
着塔(A)に充填し、実施例1と全く同一の条件でPS
Aサイクルを5回繰り返したときの結果を第1表に併せ
て示す。
第1表からわかるように、実施例1においてはCO
100%、有毒なCOもかなり除去されており、その結
果中間製品ガス(b)のカロリーが増大した。一方、吸
着剤としてクリノプチロライト系吸着剤のみを用いた比
較例1においては、COは100%除去されるもの
の、有毒なCOはほとんど除去されず、かつ中間製品ガ
ス(b)として回収すべき炭化水素が実施例1の場合よ
り多く吸着されており、その結果、中間製品ガス(b)
のカロリーは実施例1に比較して低くなっている。
実施例2 実施例2は、本発明の方法の全工程を実施した場合を示
したものである。
実施例1と同じCO選択分離用吸着剤とクリノプチロラ
イト系吸着剤とを充填した第一吸着塔(A)に、第2表
の原料ガスの欄に示した組成を有する原料ガス(a)を
導入し、下記の操作条件にてPSAサイクルを行うと共
に、市販の活性炭を吸着剤として充填した第二吸着塔
(B)に第一吸着塔(A)から導出される中間製品ガス
(b)を導入し、次の操作条件にてPSAサイクルを行
った、なお、第二吸着塔(B)において、大気圧減圧に
おいて3kg/cm2Gから0kg/cm2Gまでおよび真空減圧時に
脱離するガスの合計を製品ガス(c)とした。
塔(A)の操作条件 1)通ガス量 1600cc/min 2)充填量 240cc(21mmφ×700mmH) 3)圧力 7kg/cm2G 4)塔内温度 常温 5)PSAサイクル ・昇圧 60torr→2kg/cm2G(7kg/cm2Gから4
kg/cm2Gまでに減圧する際に脱離する排出ガス(d)を
使用) 2kg/cm2G→7kg/cm2G(中間製品ガス(b)使用) ・吸着 10min 9min:原料ガス(a)の吸着時間 1min:4kg/cm2Gから200torrまでに減圧する際に脱
離する排出ガス(d)の吸着時間 ・大気圧減圧 7kg/cm2G→0kg/cm2G ・真空減圧 0kg/cm2G→60torr (200torr→60torrに減圧する際に脱離する排出ガ
ス(d)はパージガスとして除去する) 塔(B)の操作条件 1)通ガス量 880cc/min 2)充填量 240cc(21mmφ×700mmH) 3)圧力 6kg/cm2G 4)塔内温度 30℃ 5)PSAサイクル ・昇圧 200torr→2kg/cm2G(6kg/cm2Gから
3kg/cm2Gまでに減圧する際に脱離する製品ガス(c)
を使用) 2kg/cm2G→6kg/cm2G(Hに富むガス(e)を使用) ・吸着 5min30sec ・大気圧減圧 6kg/cm2G→0kg/cm2G ・真空減圧 0kg/cm2G→200torr サイクル実施5回目のときの第一吸着塔(A)から導出
される中間製品ガス(b)の組成、およびサイクル実施
5回目のときの第二吸着塔(B)から回収した製品ガス
(c)の組成を第2表に示す。
第2表からわかるように、製品ガス(c)は原料ガス
(a)に比べて、COは100%除去され、CO、N
、Hもかなり除去された。また、製品ガス(c)の
回収率(炭化水素成分の回収率)は95%であり、ガス
カロリーは7640から10080kcal/Nm3と著しく向
上した。
実施例3 実施例3は、本発明の全工程を示したものである。
市販のポリビニルアルコールを蒸留水に溶解させて10
00ppmの水溶液を1作り、ついでこのポリビニルア
ルコール水溶液1に市販の活性炭250ccを入れ、1
時間浸漬した。その後ろ別し、同活性炭を110℃で2
4時間乾燥し、ポリビニルアルコール処理活性炭を得
た。
このポリビニルアルコール処理活性炭を第二吸着塔
(B)に充填する吸着剤として用いたほかは実施例2と
同様の操作条件でPSAサイクルを行った。
サイクル実施5回目のときの第一吸着塔(A)から導出
される中間製品ガス(b)の組成、およびサイクル実施
5回目のときの第二吸着塔(B)から回収した製品ガス
(c)の組成を第3表に示す。
第3表および実施例2よりわかるように、第二吸着塔
(B)にポリビニルアルコール処理活性炭を用いたとき
は、市販の活性炭をそのまま使用したときに比べて製品
ガス(c)の回収率(炭化水素成分の回収率)は同等で
あるものの、ガスカロリーは7640から10380kc
al/Nm3と著しく向上している。このように、第二吸着塔
(B)に充填する吸着剤としては、市販の活性炭よりも
ポリビニルアルコール処理した活性炭を用いる方がすぐ
れていることがわかる。
実施例4 実施例4は、本発明の全工程を示したものである。
市販のMgClを蒸留水に溶解させて10%水溶液を
1作り、ついでこのMgCl2水溶液1に市販の活性炭
250ccを入れ、48時間浸漬した。その後ろ別し、同
活性炭を110℃で48時間乾燥させ、さらにN雰囲
気下300℃で2時間加熱処理を行ってMgCl処理
活性炭を得た。
このMgCl処理活性炭を第二吸着塔(B)に充填す
る吸着剤として用いたほかは実施例2と同様の操作条件
でPSAサイクルを行った。
サイクル実施5回目のときの第一吸着塔(A)から導出
される中間製品ガス(b)の組成、およびサイクル実施
5回目のときの第二吸着塔(B)から回収した製品ガス
(c)の組成を第4表に示す。
第4表および実施例2、3からわかるように、MgCl
処理活性炭を第二吸着塔(B)に充填する吸着剤とし
て用いたときは、ポリビニルアルコール処理活性炭を用
いた場合に比べて吸着容量が小さいため若干吸着時間が
短かくなり、さらに活性炭を用いた場合に比べてN
の除去率が若干低いという傾向はあるものの、市販
の活性炭をそのまま充填した場合よりもN、H除去
率は良く、ガスカロリーとしては7640から1020
0kcal/Nm3と著しく向上しており、市販の活性炭を用い
る場合よりもMgCl処理活性炭を用いる方がすぐれ
ていることがわかる。
実施例5 実施例5は、本発明の全工程を示したものである。
1N−HCl 1に市販の活性炭300ccを入れ、1
週間浸漬した。その後ろ別し、同活性炭を110℃で4
8時間乾燥した。
この酸洗浄活性炭を第二吸着塔(B)に充填する吸着剤
として用いたほかは実施例2と同様の操作条件でPSA
サイクルを行った。
サイクル実施5回目のときの第一吸着塔(A)から導出
される中間製品ガス(b)の組成、およびサイクル実施
5回目のときの第二吸着塔(B)から回収した製品ガス
(c)の組成を第5表に示す。
第5表および実施例2、3、4からわかるように、酸洗
浄活性炭を第二吸着塔(B)に充填する吸着剤として用
いたときは、ポリビニルアルコール処理活性炭あるいは
MgCl処理活性炭を用いた場合に比べてN、H
の除去率が若干低いという傾向はあるものの、市販の活
性炭をそのまま充填した場合よりもN、H除去率は
良く、ガスカロリーとしては7640から10150kc
al/Nm3と著しく向上しており、市販の活性炭を用いる場
合よりも酸洗浄活性炭を用いる方がすぐれていることが
わかる。
実施例6 実施例6は本発明の全工程を実施した場合で、特に第二
吸着塔(B)においてCH洗浄工程を入れた場合を示
したものである。
実施例1と同じCO選択分離用吸着剤とクリノプチロラ
イト系吸着剤とを充填した第一吸着塔(A)に、第6表
の原料ガス(a)を導入し、下記の操作条件にてPSA
サイクルを行うと共に、市販の活性炭を吸着剤として充
填した第二吸着塔(B)に第一吸着塔(A)から導出さ
れる中間製品ガス(b)を導入し、次の操作条件にてP
SAサイクルを行った。
なお第二吸着塔(B)において、大気圧減圧において3
kg/cm2Gから0kg/cm2Gまでに脱離するガスをを製品ガス
(c)とした。
塔(A)の操作条件 1)通ガス量 1600cc/min 2)充填量 240cc(21mmφ×700mmH) 3)圧力 7kg/cm2G 4)塔内温度 常温 5)PSAサイクル ・昇圧 60torr→2kg/cm2G(7kg/cm2Gから4
kg/cm2Gまでに減圧する際に脱離する排出ガス(d)を
使用) 2kg/cm2G→7kg/cm2G(中間製品ガス(b)使用) ・吸着 10min 9min:原料ガス(a)の吸着時間 1min:4kg/cm2Gから200torrまでに減圧する際に脱
離する排出ガス(d)の吸着時間 ・大気圧減圧 7kg/cm2G→0kg/cm2G ・真空減圧 0kg/cm2G→60torr(200torr→6
0torrに減圧する際に脱離する排出ガス(d)はパージ
ガスとして除去する) 塔(B)の操作条件 1)通ガス量 880cc/min 2)充填量 240cc(21mmφ×700mmH) 3)圧力 6kg/cm2G 4)塔内温度 30℃ 5)PSAサイクル ・昇圧 0kg/cm2G→3kg/cm2G(6kg/cm2Gから
3kg/cm2Gまでに減圧する際に脱離する製品ガス(c)
を使用) 3kg/cm2G→6kg/cm2G(Hに富むガス(e)を使用) ・吸着 3min30sec ・CH洗浄 1000cc ・大気圧減圧 6kg/cm2G→0kg/cm2G サイクル実施5回目のときの第一吸着塔(A)から導出
される中間製品ガス(b)の組成、およびサイクル5回
目のときの第二吸着塔(B)から回収した製品ガス
(c)の組成を第6表に示す。
第6表および実施例2〜6により、第二吸着塔(B)に
おいてCH洗浄工程をとりいれた場合、製品ガス
(c)のガスカロリーは7640から10510kcal/N
m3と他の例と比較して最も向上していることがわかる。
以上のように、製品ガスカロリー向上のためには、CH
洗浄工程をとりいれた本プロセスが非常にすぐれてい
ることがわかる。
発明の効果 本発明は以上のような工程配列からなるので、各工程操
作が円滑かつ効率良くなし得、また目的とする高カロリ
ーの製品ガスが収率良く回収できる。特に第二吸着塔
(B)に洗浄工程をとりいれた場合は、製品ガスカロリ
ーが一段と向上する。
よって、本発明の方法を実施することにより、H、C
O、CO、N等を含む炭化水素ガスから従来より一
層簡略化された工程で高カロリーガスが安価に製造され
るので、その工業的意義は大きい。
また、高カロリーの製品ガスの製造に際し、第一吸着塔
(A)から分離されるCO、CO、N濃縮ガスや、
第二吸着塔(B)から導出されるHに富むガスは、い
ずれも化学原料等に利用することができるので、この点
でも有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の工程の流れを示したフローシートで
ある。 (1),(2),(3),(4),(5),(6)……
工程、(a)……原料ガス、(b)……中間製品ガス、
(c)……製品ガス、(d)……排出ガス、(e)……
に富むガス、(f)……洗浄時の排出ガス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】H、CO、CO、N等の低カロリー
    成分および/または非燃焼成分と炭化水素とよりなる低
    カロリーの原料ガス(a)を、まず多孔質担体に銅化合
    物を担持させた吸着剤からなるCO選択分離用吸着剤と
    クリノプチロライト系吸着剤とを充填した第一圧力スイ
    ング吸着塔(A)を通過させることにより中間製品ガス
    (b)となし、ついでこの中間製品ガス(b)を、有機
    ガス吸着性を有する多孔性吸着剤またはその表面処理物
    を充填した第二圧力スイング吸着塔(B)に導入して圧
    力スイング操作を行うことにより、および/または同塔
    (B)をCHもしくは製品ガス(c)により洗浄する
    ことにより、高カロリーの製品ガス(c)となすことを
    特徴とする高カロリーガスの製造方法。
  2. 【請求項2】多孔質担体が、シリカまたは/およびアル
    ミナ系担体である特許請求の範囲第1項記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】クリノプチロライト系吸着剤が、天然に産
    出するクリノプチロライトを原料とするもの、または合
    成法によって得られるクリノプチロライトを原料とする
    ものである特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  4. 【請求項4】有機ガス吸着性を有する多孔性吸着剤が、
    活性炭、クリノプチロライト以外のゼオライト、または
    モレキュラーシービングカーボンである特許請求の範囲
    第1項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】有機ガス吸着性を有する多孔性吸着剤の表
    面処理物が、活性炭、クリノプチロライト以外のゼオラ
    イト、またはモレキュラーシービングカーボンを水溶性
    ポリマー、水溶性塩類または酸類で表面処理したもので
    ある特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  6. 【請求項6】H、CO、CO、N等の低カロリー
    成分および/または非燃焼成分と炭化水素とよりなる低
    カロリーの原料ガス(a)を、まず多孔質担体に銅化合
    物を担持させた吸着剤からなるCO選択分離用吸着剤と
    クリノプチロライト系吸着剤とを充填した第一圧力スイ
    ング吸着塔(A)を通過させることにより中間製品ガス
    (b)となし、ついでこの中間製品ガス(b)を、有機
    ガス吸着性を有する多孔性吸着剤またはその表面処理物
    を充填した第二圧力スイング吸着塔(B)に導入して圧
    力スイング操作を行うことにより、および/または同塔
    (B)をCHもしくは製品ガス(c)により洗浄する
    ことにより、高カロリーの製品ガス(c)となすにあた
    り、 (1) 原料ガス(a)および/または後述の排出ガス
    (d)を第一吸着塔(A)に導入するに先立ち、同塔
    (A)より導出される中間製品ガス(b)、原料ガス
    (a)および排出ガス(d)の少なくとも1種のガスに
    より同塔(A)を昇圧する工程、 (2) 原料ガス(a)および/または排出ガス(d)
    を第一吸着塔(A)に導入することにより原料ガス
    (a)および/または排出ガス(d)中に含まれるC
    O、CO、N成分を吸着させると共に、これらの成
    分が除去された中間製品ガス(b)を同塔(A)から導
    出させる工程、 (3) 第一吸着塔(A)において吸着されたCO、C
    、N成分を減圧操作により脱離させて排出ガス
    (d)として除去する工程、 (4) 第一吸着塔(A)より導出される中間製品ガス
    (b)を第二吸着塔(B)に導入するに先立ち、第二吸
    着塔(B)より導出されるHに富むガス(e)、中間
    製品ガス(b)、CHもしくは製品ガス(c)で洗浄
    時の排出ガス(f)、および製品ガス(c)から選ばれ
    た少なくとも1種のガスにより第二吸着塔(B)を昇圧
    する工程、 (5) 第一吸着塔(A)より導出される中間製品ガス
    (b)、および/またはCHもしくは製品ガス(c)
    で洗浄時の排出ガス(f)を第二吸着塔(B)に導入す
    ることにより、またはその後CHもしくは製品ガス
    (c)で洗浄することにより、中間製品ガス(b)およ
    び/またはCHもしくは製品ガス(c)で洗浄時の排
    出ガス(f)中に含まれる炭化水素成分を吸着させると
    共に、Hに富むガス(e)を導出させる工 程、 (6) 第二吸着塔(B)において吸着された炭化水素
    成分を、減圧操作により、および/またはある圧まで減
    圧してからCHもしくは製品ガス(c)で洗浄した後
    所定圧まで減圧させることにより、脱離させて製品ガス
    (c)として回収する工程、 を遂行することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の製造方法。
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