JPH0724762B2 - Co分離回収用吸着剤の製造方法 - Google Patents

Co分離回収用吸着剤の製造方法

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JPH0724762B2
JPH0724762B2 JP60255464A JP25546485A JPH0724762B2 JP H0724762 B2 JPH0724762 B2 JP H0724762B2 JP 60255464 A JP60255464 A JP 60255464A JP 25546485 A JP25546485 A JP 25546485A JP H0724762 B2 JPH0724762 B2 JP H0724762B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、圧力変動式吸着分離法(以下PSA法という)
または/および温度変動式吸着分離法(以下TSA法とい
う)によりCOを含む混合ガスから高純度のCOを分離回収
する目的に用いる固体吸着剤を製造する方法に関するも
のである。
従来の技術 COを主成分とするガスの代表的なものとして、製鉄所の
転炉から得られる転炉ガス、高炉から得られる高炉ガ
ス、電気炉から得られる電気炉ガス、コークスをガス化
して得られる発生炉ガスなどがある。これらのガスは通
常そのほとんどが燃料として使用されているが、これら
のガスの中にはCOがたとえば70vol%前後あるいはそれ
以上も含まれているものもあるので、これらのガス中に
含まれるCOを高純度で分離回収することができれば、ギ
酸、酢酸等の合成原料、有機化合物の還元用などとして
用いることができ、化学工業上非常に有益である。
従来、COを主成分とするガスからCOを分離回収する方法
として、深冷分離法、銅アンモニア法、コソーブ(COSO
RB)法などが知られているが、これらの方法は設備費が
かさむ上、電力、蒸気等の熱エネルギーに要する費用が
大きいという問題があり、大容量のCOの分離回収には適
していても、中容量または小容量のCOの分離回収には必
ずしも適していなかった。さらに、これらの方法により
分離して得られるCOにはO2、CO2など有機合成反応上障
害となるガス成分が混在してくるため、そのままでは有
機合成用には適用できないという欠点があった。
ところで、中容量または小容量の原料ガスから特定ガス
を選択分離する方法としてPSA法およびTSA法が知られて
いる。
PSA法とは、混合ガスから特定ガスを選択分離する方法
の一つであって、高い圧力で被吸着物を吸着剤に吸着さ
せ、ついで吸着系の圧力を下げることによって吸着剤に
吸着した被吸着物を脱離し、吸着物および非吸着物を分
離する方法であって、工業的には吸着剤を充填した塔を
複数個設け、それぞれ吸着塔において、昇圧→吸着→洗
浄→脱気の一連の操作を繰り返すことにより、装置全体
としては連続的に分離回収を行うことができるようにし
たものである。
また、TSA法も上記PSA法と同様に混合ガスから特定ガス
を選択分離する方法の一つであって、低温で被吸着物を
吸着剤に吸着させ、ついで吸着系の温度を上げることに
よって吸着剤に吸着した被吸着物を脱離し、吸着物およ
び非吸着物を分離する方法である。
従来、このPSA法によりCOを含む混合ガスからCOを分離
回収する方法として、モルデナイト系ゼオライトを吸着
剤として用いる方法が提案されている。(特開昭59−22
625号公報、特開昭59−49818号公報参照) また、PSA法またはTSA法によりCOを含む混合ガスからCO
を分離回収する方法として、ハロゲン化銅(I)、酸化
銅(I)、銅(II)塩、酸化銅(II)などの銅化合物を
活性炭に担持させたものを吸着剤として用いる方法が提
案されている。(特開昭58−156517号公報、特開昭59−
69414号公報、特開昭59−105841号公報、特開昭59−136
134号公報参照) 同様に、PSA法またはTSA法によりCOを含む混合ガスから
COを分離回収するために用いるCO吸収分離剤の製造法と
して、ハロゲン化銅(I)およびハロゲン化アルミニウ
ム(III)の有機溶媒溶液をアルミナ、シリカ、シリカ
/アルミナなどの多孔性無機酸化物に接触させ、ついで
遊離有機溶媒を除去する方法が提案されている。(特開
昭60−90036号公報、特開昭60−90037号公報参照) また、本出願人は、PSA法またはTSA法によりCOを含む混
合ガスからCOを分離回収する方法として、シリカまたは
/およびアルミナからなる担体に、銅(I)化合物、銅
(II)化合物またはその還元物を担持させてなるCO分離
回収用吸着剤を用いる方法について、すでに特許出願を
行っている。(特公平2−50770号) 発明が解決しようとする問題点 PSA法またはTSA法を実施するにあたり吸着塔に充填する
吸着剤に求められる性能としては、共存成分に対する
着目成分の選択的吸着があること、加圧または低温時
と減圧または高温時の着目成分の吸着量の差が大きいこ
と、吸着した着目成分の脱離が容易であること、着
目成分以外は吸着されにくく、そして脱離しにくいこ
と、吸着剤の寿命が長いこと、などがあげられる。こ
れらの性能は、製品ガスの純度および収率に大きな影響
を与えるため、PSA法またはTSA法では重要な要素とな
る。
しかるに、吸着剤の物理的な吸着脱離現象を利用する上
記モルデナイト系ゼオライトを吸着剤として用いる方法
にあっては、CO吸着量が比較的小さいため圧力スイング
の切替え頻度が多くしなければならず、操作の点でも弁
類の寿命の点でも不利となること、吸着操作に先立ちCO
2を予め除去しておかなければならないこと、N2の共吸
着を免かれないため、製品純度が低くなること、また吸
着したN2を除くために製品COガスを用いて塔内洗浄を行
うときの洗浄量が多く、製品COの回収率が低くなること
などの問題がある。
一方、吸着剤の化学的な吸着脱離現象を利用する上記銅
化合物を活性炭に担持させた吸着剤を用いる方法にあっ
ては、CO、N2、CO2などを含む混合ガスからCOを分離し
ようとする場合、COと同時にCO2なども共吸着する傾向
があるため高純度のCOを分離回収しがたいこと、また吸
着剤のCO吸着量が必ずしも大きくはないことなどの問題
点があり、工業的規模において採用しうるまでには至っ
ていない。
また、ハロゲン化銅(I)およびハロゲン化アルミニウ
ム(III)を多孔性無機酸化物に担持させた吸着剤を用
いる方法は、主としてCuAlX4(Xはハロゲン)のCO選択
吸収性を利用するものであるが、COに対する吸着力が強
すぎるため吸着したCOが脱気時脱離しにくく、特にPSA
法には適していないこと、吸着剤製造時の操作を乾燥し
た不活性ガス雰囲気中で行う必要があること、一度活性
が低下した吸着剤においては再び活性を回復させること
が困難であることなどの点で工業的にはなお改良を図る
必要がある。
これに対し、本出願人が先に出願している方法、すなわ
ち、シリカまたは/およびアルミナからなる担体に、銅
(I)化合物、銅(II)化合物またはその還元物を担持
させてなるCO分離回収用吸着剤を用いる方法は、極めて
高い純度のCOを分離回収できるという利点はあるが、工
業的見地からはさらにCOの吸脱着性能を増大させること
が要請される。
本発明は、このような状況に鑑み、COを含む混合ガスか
ら高純度のCOを効率良く分離回収できるCO吸脱着性能の
すぐれた吸着剤を見出すべく鋭意研究を重ねた結果到達
したものである。
問題点を解決するための手段 本発明のCO分離回収用吸着剤の製造方法は、シリカまた
は/およびアルミナよりなる担体(X)に、銅(I)化
合物を溶媒に溶解させた溶液(Y)を接触させた後、溶
媒を除去して吸着剤を製造するにあたり、溶液(Y)を
その担体(X)に対する飽和吸収率±10%の範囲の量使
用し、かつ担体(X)を予め50〜150℃に加熱しておい
た状態で、担体(X)と溶液(Y)との接触を行うこと
を特徴とするものである。
この場合、担体(X)を予め50〜150℃に加熱しておく
だけでなく、溶液(Y)の方も40〜100℃に加熱してお
いた状態で、担体(X)と溶液(Y)との接触を行う
と、一段とCO吸脱着性能のすぐれた吸着剤が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、銅(I)化合物を担持させる担体と
して、シリカまたは/およびアルミナよりなる担体
(X)を用いる。
シリカは、たとえばケイ酸ナトリウム水溶液を塩酸など
の酸で中和して沈澱を析出させ、ついで水洗、乾燥し、
さらに必要に応じて減圧加熱により活性化し、粉粒状と
することにより取得される。アルミナは、たとえば可溶
性のアルミニウム塩の水溶液から水酸化アルミニウムを
沈澱させてろ過し、これを強熱することにより取得され
る。シリカとアルミナを併用するときは、シリカとアル
ミナとの単なる機械的混合物のほか、シリカゲルとアル
ミナゲルとを湿った状態で練り合せる方法、シリカゲル
にアルミニウム塩を浸漬する方法、シリカとアルミナと
を水溶液から同時にゲル化させる方法、シリカゲル上に
アルミナゲルを沈着させる方法などが採用される。
これらのシリカ、アルミナおよびシリカ−アルミナは、
いずれも市販されており、本発明においては塔に充填し
たときの圧損等を考慮して粒径がたとえば1〜7mm程度
の粒状のものを選択し、これを必要に応じて乾燥してか
ら使用する。
本発明においては、この担体(X)に、銅(I)化合物
を溶媒に溶解させた溶液(Y)を接触させた後、溶媒を
除去して吸着剤を製造する。
ここで銅(I)化合物としては、塩化銅(I)、フッ化
銅(I)、臭化銅(I)等のハロゲン化銅(I);酸化
銅(I);シアン化銅(I);ギ酸銅(I)、酢酸銅
(I)、シュウ酸銅(I)、硫酸銅(I)、亜硫酸銅
(I)等の銅(I)の酸素酸塩または有機酸塩;硫化銅
(I);ジクロロ銅(I)酸塩、テトラクロロ銅(I)
酸塩、ジシアノ銅(I)酸塩、テトラシアノ銅(I)酸
塩等の錯塩などが例示される。特に塩化銅(I)が好適
である。
溶媒としては、たとえば、水、塩酸、酢酸、ギ酸、アン
モニア性ギ酸水溶液、アンモニア水、含ハロゲン溶剤、
炭化水素、アルコール類、ケトン類、エステル類、エー
テル類、セロソルブ類、カルビトール類などが用いられ
るが、工業的には特に塩酸が好適である。
担体(X)と溶液(Y)との接触は、次の2条件を満足
するようにして行う。
まず第一に、溶液(Y)をその担体(X)に対する飽和
吸収率±10%の範囲の量、換言すれば溶液(Y)を担体
(X)に吸収される飽和量とほぼ過不足のない量使用す
る。ここで飽和吸収率は温度によって変化するが、実際
の吸収操作時の温度における飽和吸収率を言うものとす
る。この場合、溶液(Y)の使用量が不足すると、銅
(I)化合物の担持量がそれだけ減少して吸着剤のCO吸
着量が少なくなる。一方、溶液(Y)の使用量を上記範
囲より多くしても、シリカまたは/およびアルミナより
なる担体(X)は活性炭など他の多孔質担体と比べて銅
(I)化合物の吸着能力が小さいため、担体(X)に対
する銅(I)化合物の担持量は多くはならず、むしろ溶
媒を必要以上に消費する点で工業的に不利になる。そし
て、溶媒量を余りに多くすぎると、溶媒を除去する工程
で担体(X)内に含浸した銅(I)化合物が再び溶媒中
に溶出してしまい、かえって吸着剤のCO吸着能力が劣る
ようになる。従って、担体(X)に対する溶液(Y)の
飽和吸収量を予め測定しておき、溶液(Y)をその飽和
吸収率に見合った量用いて担体(X)と接触させるのが
よい。
第二に、担体(X)を予め50〜150℃、好ましくは80〜1
20℃に加熱しておいた状態で溶液(Y)との接触に供す
るようにする。このように担体(X)を予め加熱してお
くと、担体(X)に対する銅(I)化合物の担持量が増
大し、CO吸着量の大きい吸着剤が得られる。
そして、担体(X)に対する銅(I)化合物の担持量を
さらに増大させたいときは、担体(X)と溶液(Y)と
の接触に先立ち、担体(X)だけでなく溶液(Y)の方
も予め40〜100℃、好ましくは50〜90℃に加熱しておく
と、一段とCO吸脱着性能のすぐれた吸着剤が得られる。
担体(X)と溶液(Y)との接触は、通常、含浸または
スプレーにより行う。この場合、担体細孔に存在する気
体を完全に溶液(Y)で置換するため、真空脱気した担
体(X)に溶液(Y)を接触させたり、担体(X)に溶
液(Y)を接触させた後、減圧条件下に脱気したりして
もよい。
担体(X)と溶液(Y)との接触させた後は、望ましく
は系の温度を下げることなく、窒素、アルゴン、ヘリウ
ムなどの不活性ガス雰囲気下に加熱乾燥することにより
溶媒を留出除去する。溶媒の除去は単なる加熱乾燥のほ
か、減圧乾燥によってもなされる。このような方法によ
り、効率よく銅(I)化合物を担体(X)に担持させる
ことができる。
担体(X)に対する銅(I)化合物の担持量は、通常は
0.5〜8m−mol/g、好ましくは1〜5m−mol/gの範囲から
選択する。銅(I)化合物の担持量が余りに少ないとCO
吸着能力が不足し、一方銅(I)化合物担持量が余りに
多いとかえって分離効率が低下する。
上述の乾燥により十分なCO吸着能を示す吸着剤が得られ
るが、乾燥後さらにN2、アルゴン、ヘリウムなどの不活
性ガスまたはCO、H2などの還元性ガス雰囲気下に加熱処
理を行えば、さらにすぐれたCO吸着能を示す吸着剤が得
られる。加熱処理温度は、不活性ガスまたは還元性ガス
のいずれを使用する場合も、100〜300℃、好ましくは15
0〜250℃の範囲から選択するのが適当である。
上記のようにして得られた吸着剤は、吸着塔に充填さ
れ、PSA法またはTSA法により、COを含む混合ガスからの
COの分離回収が遂行される。
PSA法によりCOの分離回収を行う場合は、吸着工程にお
ける吸着圧力は大気圧以上、たとえば0〜6kg/cm2Gと
することが望ましく、真空脱気工程における真空度は大
気圧以下、たとえば200〜10Torrとすることが望まし
い。
TSA法によりCOの分離回収を行う場合は、吸着工程にお
ける吸着温度はたとえば0〜40℃程度、脱気工程におけ
る脱気温度はたとえば60〜180℃程度とすることが望ま
しい。
また、PSA法とTSA法とを併用し、吸着を大気圧以上で低
温条件下に行い、脱気を大気圧以下で高温条件下に行う
こともできる。
なお、TSA法はエネルギー消費の点でPSA法に比しては不
利であるため、工業的にはPSA法を採用するか、PSA−TS
A併用法を採用することが望ましい。
適用できるCOを含む混合ガスとしては、たとえば、製鉄
所の転炉から発生する転炉ガスが用いられる。転炉ガス
は、通常、主成分としてのCOのほか、O2、メタンその他
の炭化水素、水および少量のH2S、NH3等を含んでいる。
転炉ガス以外に、高炉ガス、電気炉ガス、発生炉ガスな
ども原料ガスとして用いることができる。
この場合、CO分離回収工程に先立ち、上記吸着剤を被毒
し、あるいはその寿命を縮めるおそれのある成分、すな
わちイオン化合物、NH3等の不純物の吸着除去工程、水
分除去工程およびO2除去工程を設けることが望ましい。
ただし、CO2除去工程やN2除去工程は設けるには及ばな
い。
作 用 本発明においては、吸着剤を製造するにあたり、溶液
(Y)をその担体(X)に対する飽和吸収率とほぼ見合
いの量使用し、かつ担体(X)あるいはこれと溶液
(Y)とを予め加熱しておいた状態で、担体(X)と溶
液(Y)との接触を行うようにしたため、担体(X)に
対する溶液(Y)の吸収量が大になり、その結果担体
(X)の細孔内部にまで銅(I)化合物が担持され、CO
の収脱着が最も効率的になされるようになる。
本発明の方法により得られた固体吸着剤によるCO吸脱着
現象は、主として担体(X)に担持された銅(I)化合
物とCOとの可逆的な化学反応(錯体形成反応と解離反
応)に基づくものであり(N2、CO2との化学反応は起こ
らない)、副次的に担体(X)の細孔表面上へのCOの物
理的な吸着およびそこからの脱離に基くものであると考
えられる。
実施例 次に、実施例をあげて本発明をさらに説明する。
実施例1 吸着剤の製造 200ccの三角フラスコ中で塩化銅(I)6.9gを室温で18c
cの塩酸に溶解することにより、塩化銅(I)溶液
(Y)を調製した。
この室温の溶媒(Y)中に、予め110℃で約4時間乾燥
した平均粒径3mmのアルミナ(不二見研磨材工業株式会
社製AH−S11)(X)20gを、110℃の加熱状態で加えて
1時間かくはんした後、マントルヒーターで200℃に加
熱しつつ、N2気流中で溶媒を留去した。その後室温まで
冷却し、CO分離回収用の固体吸着剤を得た。
なお、上記における担体(X)と溶液(Y)との混合割
合は、溶液(Y)の担体(X)に対する飽和吸収率と同
一である。
COの分離回収 上記で得た吸着剤を吸着塔(15mmφ×300mmH)に充填
し、この吸着塔に CO :71.4vol% N2 :12.7vol% CO2 :15.9vol% よりなる組成の1気圧の混合ガスを供給して20℃でCOを
吸着させた。このときのCO吸着量は17.3cc/ccであっ
た。
吸着操作後真空ポンプを用いて圧力25Torrで5分間脱気
を行い、吸着されているガスを放出させた。このときの
CO放出量は9.8cc/ccであり、放出ガス組成は、 CO :95.8vol% N2 : 1.6vol% CO2 : 2.6vol% であった。
再び上記と同じ条件で吸着させると、放出したCO量と同
じ量のCOが吸着された。
さらに同操作を繰り返しても、COの吸脱着量は変らなか
った。
なお、上記第1回目の吸着操作後CO90ccで塔内を洗浄し
てから真空脱気すると、放出ガス組成は、 CO :99.9vol% N2 :trace CO2 : 0.1vol% となる。
実施例2 アルミナ担体(X)を110℃の加熱状態で70℃に加温し
た塩化銅(I)溶液(Y)に加え、系を70℃を保持した
状態で15分間かくはんした以外は実施例1と同様の操作
を行った。
このときのCO吸着量は18.4cc/cc、CO放出量は10.9cc/cc
であり、実施例1に比しさらにすぐれた結果が得られ
た。
実施例3 担体(X)として、実施例1および実施例2で使用した
アルミナ(不二見研磨材工業株式会社製AH−S11)に代
えて触媒化成工業株式会社製のアルミナACBM−1を用い
たほかは、実施例2と同様の操作を行った。
結果は次の通りであった。
CO吸着量 19.7cc/cc CO放出量 9.8cc/cc 実施例4 アルミナに代えて粒径3mmのシリカ−アルミナ(日揮化
学株式会社製N631L)18.3gを用いたほかは実施例2と同
様の操作を行った。ただし、塩酸量は13cc、塩化銅
(I)は5gとした。なお、この場合の担体(X)と溶液
(Y)との混合割合は、溶液(Y)の担体(X)に対す
る飽和吸収率と同一である。
結果は次の通りであった。
CO吸着量 6.3cc/cc CO放出量 4.1cc/cc 比較例1 塩化銅(I)9.9gを30ccの塩酸に溶解した室温の塩化銅
(I)溶液(Y)に、実施例1で用いたアルミナ担体
(X)20gを室温で加えたほかは、実施例1と同様の操
作を行った。
結果は次の通りであり、実施例1および実施例2に比し
劣っていた。
CO吸着量 13.9cc/cc CO放出量 6.0cc/cc 比較例2 塩化銅(I)9.9gを30ccの塩酸に溶解した室温の塩化銅
(I)溶液(Y)に、実施例4で用いたシリカ−アルミ
ナ担体(X)18.3gを室温で加えたほかは実施例1と同
様の操作を行った。
結果は次の通りであり、実施例4に比し劣っていた。
CO吸着量 5.6cc/cc CO放出量 3.8cc/cc 発明の効果 シリカまたは/およびアルミナからなる担体は、一般的
には活性炭その他の多孔質担体に比し銅(I)化合物の
吸着能力が小さいという弱点を有しているが、本発明に
よればその弱点が克服されて担体(X)の細孔内部にま
で銅(I)化合物が効率的に担持され、その結果CO吸脱
着能力のすぐれた吸着剤を得ることができ、しかも吸着
剤製造に際しての溶媒量も少なくてすむ。
よって、本発明は、転炉ガスその他COを含むガスから高
純度のCOを工業的規模で分離回収するための吸着剤の製
造方法として、化学工業上有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカまたは/およびアルミナよりなる担
    体(X)に、銅(I)化合物を溶媒に溶解させた溶液
    (Y)を接触させた後、溶媒を除去して吸着剤を製造す
    るにあたり、溶液(Y)をその担体(X)に対する飽和
    吸収率±10%の範囲の量使用し、かつ担体(X)を予め
    50〜150℃に加熱しておいた状態で、担体(X)と溶液
    (Y)との接触を行うことを特徴とするCO分離回収用吸
    着剤の製造方法。
  2. 【請求項2】溶液(Y)をその担体(X)に対する飽和
    吸収率±10%の範囲の量使用し、かつ担体(X)を予め
    50〜150℃に加熱しておくと共に、溶液(Y)を40〜100
    ℃に加熱しておいた状態で、担体(X)と溶液(Y)と
    の接触を行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】溶媒除去後、さらに不活性ガスまたは還元
    性ガス雰囲気下に加熱処理することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の製造方法。
  4. 【請求項4】溶媒が塩酸である特許請求の範囲第1項記
    載の製造方法。
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