JPH06313157A - 接着剤組成物 - Google Patents
接着剤組成物Info
- Publication number
- JPH06313157A JPH06313157A JP10393693A JP10393693A JPH06313157A JP H06313157 A JPH06313157 A JP H06313157A JP 10393693 A JP10393693 A JP 10393693A JP 10393693 A JP10393693 A JP 10393693A JP H06313157 A JPH06313157 A JP H06313157A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyolefin
- resin
- adhesive composition
- acrylic resin
- adherend
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】基材上にポリオレフィン系樹脂被着材を被覆さ
せるに際し、基材とポリオレフィン系被着材の両者にそ
れぞれ十分な接着性をもって接着することのできる接着
剤組成物を提供することを目的とする。 【構成】平均粒径が100μm以下のポリオレフィン系
粒子と、アクリル樹脂と、硬化剤としてフェノール樹
脂、エポキシ樹脂またはポリイソシアナート化合物のな
かから選択されるいずれか1種の化合物とを含有するこ
とを特徴とする接着剤組成物。
せるに際し、基材とポリオレフィン系被着材の両者にそ
れぞれ十分な接着性をもって接着することのできる接着
剤組成物を提供することを目的とする。 【構成】平均粒径が100μm以下のポリオレフィン系
粒子と、アクリル樹脂と、硬化剤としてフェノール樹
脂、エポキシ樹脂またはポリイソシアナート化合物のな
かから選択されるいずれか1種の化合物とを含有するこ
とを特徴とする接着剤組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接着剤組成物に係り、特
に基材上にポリオレフィン系樹脂被着材を被覆させるに
際し、基材とポリオレフィン系被着材の両者にそれぞれ
十分な接着性をもって接着することのできる接着剤組成
物に関する。
に基材上にポリオレフィン系樹脂被着材を被覆させるに
際し、基材とポリオレフィン系被着材の両者にそれぞれ
十分な接着性をもって接着することのできる接着剤組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼板など
の金属板に接着剤を介して合成樹脂フィルムをラミネー
ションして美観並びに耐久性を付与した合成樹脂被覆鋼
板が大量に製造されている。塩化ビニル樹脂フィルムの
鋼板へのラミネーションについては、本願発明者らが既
に発明している(特公昭57−28516号)ように、
アクリル樹脂系接着剤組成物を用いて被覆することがで
きる。
の金属板に接着剤を介して合成樹脂フィルムをラミネー
ションして美観並びに耐久性を付与した合成樹脂被覆鋼
板が大量に製造されている。塩化ビニル樹脂フィルムの
鋼板へのラミネーションについては、本願発明者らが既
に発明している(特公昭57−28516号)ように、
アクリル樹脂系接着剤組成物を用いて被覆することがで
きる。
【0003】ところで、一般に塩化ビニル樹脂フィルム
を鋼板やガラス板、セラミックス板等の基材上に被覆す
る場合、塩化ビニル樹脂に可塑剤を含有させて用いてい
る。しかし、可塑剤を含有させることによって美観上、
不都合が生じていた。例えばオーディオデッキ等におい
ては、ゴム等から成るクッション材を介して複数の部品
を重ねてコンポーネントを形成させていることが多い。
これらデッキ表面に塩化ビニル樹脂被覆鋼板を用いた場
合、その上に重ねる器材のクッション材によって押圧さ
れた被覆鋼板箇所にクッション材の跡が残ってしまい、
別の組合わせとした場合にクッション材の跡が目につく
ようになり鋼板の美麗感が維持できないという問題があ
った。
を鋼板やガラス板、セラミックス板等の基材上に被覆す
る場合、塩化ビニル樹脂に可塑剤を含有させて用いてい
る。しかし、可塑剤を含有させることによって美観上、
不都合が生じていた。例えばオーディオデッキ等におい
ては、ゴム等から成るクッション材を介して複数の部品
を重ねてコンポーネントを形成させていることが多い。
これらデッキ表面に塩化ビニル樹脂被覆鋼板を用いた場
合、その上に重ねる器材のクッション材によって押圧さ
れた被覆鋼板箇所にクッション材の跡が残ってしまい、
別の組合わせとした場合にクッション材の跡が目につく
ようになり鋼板の美麗感が維持できないという問題があ
った。
【0004】そこで、可塑剤を含有させる必要のない被
覆用樹脂が種々検討され、そのなかでポリオレフィン系
樹脂が注目され、その使用への要望が高まっている。し
かしながら、ポリオレフィン系樹脂フィルムを基材にラ
ミネーションして被覆しようとする場合、そのSP(so
lubility parameter)値の違いから、アクリル樹脂系接
着組成物によって接着することができないという問題が
ある。
覆用樹脂が種々検討され、そのなかでポリオレフィン系
樹脂が注目され、その使用への要望が高まっている。し
かしながら、ポリオレフィン系樹脂フィルムを基材にラ
ミネーションして被覆しようとする場合、そのSP(so
lubility parameter)値の違いから、アクリル樹脂系接
着組成物によって接着することができないという問題が
ある。
【0005】ポリオレフィン系樹脂フィルムを接着させ
ることのできる接着性成分として、塩素化オレフィン樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられる
が、これらは一般に基材との接着性が良好なアクリル樹
脂との相溶性が悪いため、アクリル樹脂と混ぜ合わせて
接着剤組成物として用いることができないという問題が
ある。そのため、ポリオレフィン系被着材と基材との接
着に用いることのできる適切な接着剤組成物が望まれて
いた。
ることのできる接着性成分として、塩素化オレフィン樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられる
が、これらは一般に基材との接着性が良好なアクリル樹
脂との相溶性が悪いため、アクリル樹脂と混ぜ合わせて
接着剤組成物として用いることができないという問題が
ある。そのため、ポリオレフィン系被着材と基材との接
着に用いることのできる適切な接着剤組成物が望まれて
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであり、基材上にポリオレフィン
系樹脂被着材を被覆させるに際し、基材とポリオレフィ
ン系被着材の両者にそれぞれ十分な接着性をもって接着
することのできる接着剤組成物を提供することを目的と
する。
に鑑みてなされたものであり、基材上にポリオレフィン
系樹脂被着材を被覆させるに際し、基材とポリオレフィ
ン系被着材の両者にそれぞれ十分な接着性をもって接着
することのできる接着剤組成物を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の接着剤組成物は、平均粒径が100
μm以下のポリオレフィン系粒子と、アクリル樹脂と、
硬化剤としてフェノール樹脂、エポキシ樹脂またはポリ
イソシアナート化合物のなかから選択されるいずれか1
種の化合物とを含有する構成とした。ここで、ポリオレ
フィン系粒子100重量部に対し、アクリル樹脂が10
〜150重量部とこれを硬化するに足る硬化剤を含有さ
れているのが好ましい。
るために、本発明の接着剤組成物は、平均粒径が100
μm以下のポリオレフィン系粒子と、アクリル樹脂と、
硬化剤としてフェノール樹脂、エポキシ樹脂またはポリ
イソシアナート化合物のなかから選択されるいずれか1
種の化合物とを含有する構成とした。ここで、ポリオレ
フィン系粒子100重量部に対し、アクリル樹脂が10
〜150重量部とこれを硬化するに足る硬化剤を含有さ
れているのが好ましい。
【0008】
【作用】本願発明の接着剤組成物においては、アクリル
樹脂とその硬化剤としてのフェノール樹脂、エポキシ樹
脂またはポリイソシアナート化合物のなかから選択され
るいずれか1種の化合物との混合物に、平均粒径100
μm以下のポリオレフィン系粒子が分散されて含有され
ている。このような接着剤組成物を基板上に塗布後、こ
の基板を上記ポリオレフィン系粒子の融点以上の温度に
加熱することによって、ポリオレフィン系粒子が溶融す
る一方、アクリル樹脂は硬化剤により硬化し接着剤組成
物中のポリオレフィン部分とアクリル部分とが一体化
し、基材上に接着剤層を形成する。
樹脂とその硬化剤としてのフェノール樹脂、エポキシ樹
脂またはポリイソシアナート化合物のなかから選択され
るいずれか1種の化合物との混合物に、平均粒径100
μm以下のポリオレフィン系粒子が分散されて含有され
ている。このような接着剤組成物を基板上に塗布後、こ
の基板を上記ポリオレフィン系粒子の融点以上の温度に
加熱することによって、ポリオレフィン系粒子が溶融す
る一方、アクリル樹脂は硬化剤により硬化し接着剤組成
物中のポリオレフィン部分とアクリル部分とが一体化
し、基材上に接着剤層を形成する。
【0009】このような状態になった接着剤組成物上に
目的のポリオレフィン樹脂被着材を圧着すると、溶融状
態のポリオレフィン系粒子が被着材のポリオレフィン系
樹脂と速やかに均一性をもってなじむ一方、アクリル樹
脂はもともと基材に対して良好な接着性を有しているこ
とから、容易にしかも効果的にポリオレフィン系被着材
を十分な接着性をもって基材上に被覆することができ
る。
目的のポリオレフィン樹脂被着材を圧着すると、溶融状
態のポリオレフィン系粒子が被着材のポリオレフィン系
樹脂と速やかに均一性をもってなじむ一方、アクリル樹
脂はもともと基材に対して良好な接着性を有しているこ
とから、容易にしかも効果的にポリオレフィン系被着材
を十分な接着性をもって基材上に被覆することができ
る。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
必須構成成分は、以下の3成分である。 (1)平均粒径が100μm以下のポリオレフィン系粒
子 ポリオレフィン系粒子は、公知の製造方法により得るこ
とができ、特にその製造方法が限定されないが、例えば
ポリオレフィン系樹脂を冷凍粉砕すること等によって得
ることができる。
必須構成成分は、以下の3成分である。 (1)平均粒径が100μm以下のポリオレフィン系粒
子 ポリオレフィン系粒子は、公知の製造方法により得るこ
とができ、特にその製造方法が限定されないが、例えば
ポリオレフィン系樹脂を冷凍粉砕すること等によって得
ることができる。
【0011】かかるポリオレフィン系粒子としては、例
えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、変性ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソ
プレン、ポリスチレン等や、あるいはこれらの共重合体
の微粒子を用いることができる。また、エチレンと他の
エチレン系不飽和単量体の1種または2種以上との共重
合体等を用いることができ、例えば、エチレン−アクリ
ル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重
合体(EMAA)、エチレン−マレイン酸共重合体、エ
チレン−フマル酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸
共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マ
レイン酸共重合体等の微粒子を用いることができる。
えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、変性ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソ
プレン、ポリスチレン等や、あるいはこれらの共重合体
の微粒子を用いることができる。また、エチレンと他の
エチレン系不飽和単量体の1種または2種以上との共重
合体等を用いることができ、例えば、エチレン−アクリ
ル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重
合体(EMAA)、エチレン−マレイン酸共重合体、エ
チレン−フマル酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸
共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マ
レイン酸共重合体等の微粒子を用いることができる。
【0012】これらオレフィン系微粒子はいずれを用い
てもよいが、好適には基材に被覆されるポリオレフィン
系被着材と同一のものが用いられ、例えば被着材がポリ
プロピレン系のものの場合は、接着剤組成物のオレフィ
ン系微粒子もポリプロピレン系のもののほうが好まし
い。これらのオレフィン系粒子は、1種単独でも、2種
以上を併用してもよい。
てもよいが、好適には基材に被覆されるポリオレフィン
系被着材と同一のものが用いられ、例えば被着材がポリ
プロピレン系のものの場合は、接着剤組成物のオレフィ
ン系微粒子もポリプロピレン系のもののほうが好まし
い。これらのオレフィン系粒子は、1種単独でも、2種
以上を併用してもよい。
【0013】本発明においては、ポリオレフィン系粒子
の平均粒径は100μm以下である。平均粒径が100
μm超ではポリオレフィン系粒子が接着剤組成物中に均
一に分散し難く、熱圧着した際の溶融の程度が不均一と
なるからである。また、速やかに溶融しないという不具
合もある。
の平均粒径は100μm以下である。平均粒径が100
μm超ではポリオレフィン系粒子が接着剤組成物中に均
一に分散し難く、熱圧着した際の溶融の程度が不均一と
なるからである。また、速やかに溶融しないという不具
合もある。
【0014】(2)アクリル樹脂 本発明で用いられるアクリル樹脂としては、例えばポリ
アクリル酸、ポリメタクリル酸や、ポリメチルメタクリ
レート、ポリエチルメタクリレート等のポリメタクリル
酸エステル、さらにポリメチルアクリレート、ポリエチ
ルアクリレート等のポリアクリル酸エステル等を挙げる
ことができるが、なかでもポリメチルメタクリレート等
が好適に用いられる。
アクリル酸、ポリメタクリル酸や、ポリメチルメタクリ
レート、ポリエチルメタクリレート等のポリメタクリル
酸エステル、さらにポリメチルアクリレート、ポリエチ
ルアクリレート等のポリアクリル酸エステル等を挙げる
ことができるが、なかでもポリメチルメタクリレート等
が好適に用いられる。
【0015】(3)硬化剤としてのフェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂またはポリイソシアナート化合物 これらは、前記アクリル樹脂を架橋し、本発明の接着剤
組成物の硬化性付与に寄与する成分である。本発明にお
いては、硬化剤としてこれら3種の化合物のうちいずれ
を用いてもよいが、例えばアクリル樹脂化合物の末端の
官能基がOH基を有するものの場合はポリイソシアナー
ト化合物が好適に用いられ、酸を有するものの場合はフ
ェノール樹脂が好適に用いられるが、これらに特に限定
されるものではない。
ポキシ樹脂またはポリイソシアナート化合物 これらは、前記アクリル樹脂を架橋し、本発明の接着剤
組成物の硬化性付与に寄与する成分である。本発明にお
いては、硬化剤としてこれら3種の化合物のうちいずれ
を用いてもよいが、例えばアクリル樹脂化合物の末端の
官能基がOH基を有するものの場合はポリイソシアナー
ト化合物が好適に用いられ、酸を有するものの場合はフ
ェノール樹脂が好適に用いられるが、これらに特に限定
されるものではない。
【0016】フェノール樹脂 フェノール、クレゾール、キシレノール等のフェノール
類とホルムアルデヒドの付加縮合反応によって生成する
熱硬化性の樹脂をいう。本発明ではフェノール樹脂であ
ればいずれを用いてもよいが、具体的にはフェノールと
ホルムアルデヒドよりなるレゾール型フェノール樹脂等
が挙げられる。これらのフェノール樹脂は、1種単独で
も、2種以上を併用してもよい。
類とホルムアルデヒドの付加縮合反応によって生成する
熱硬化性の樹脂をいう。本発明ではフェノール樹脂であ
ればいずれを用いてもよいが、具体的にはフェノールと
ホルムアルデヒドよりなるレゾール型フェノール樹脂等
が挙げられる。これらのフェノール樹脂は、1種単独で
も、2種以上を併用してもよい。
【0017】エポキシ樹脂 エポキシ環を含有する樹脂をいい、本発明ではエポキシ
樹脂であればいずれを用いてもよいが、具体的にはビス
フェノールA(4,4’−ジヒドロキシジフェニル−
2,2−プロパン)とエピクロロヒドリンの縮合反応に
より得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂等が挙げ
られる。これらのエポキシ樹脂は、1種単独でも、2種
以上を併用してもよい。
樹脂であればいずれを用いてもよいが、具体的にはビス
フェノールA(4,4’−ジヒドロキシジフェニル−
2,2−プロパン)とエピクロロヒドリンの縮合反応に
より得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂等が挙げ
られる。これらのエポキシ樹脂は、1種単独でも、2種
以上を併用してもよい。
【0018】ポリイソシアナート化合物 ポリイソシアン酸エステル化合物をいい、一般式R−N
=C=Oで表される構造を持つ化合物である。本発明で
はポリイソシアナート化合物であればいずれを用いても
よいが、具体的には2,4−トリレンジイソシアナー
ト、2,6−トリレンジイソシアナート、フェニレンジ
イソシアナート、キシレンジイソシアナート、ジェフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアナート、ナフチレン
−1,5−ジイソシアナート、およびこれらに水添した
化合物、エチレンジイソシアナート、プロピレンジイソ
シアナート、テトラメチレンジイソシアナート、ヘキサ
メチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナー
ト、1−メチル−2,4−ジイソシアナートシクロヘキ
サン、1−メチル−2,6−ジイソシアナートシクロヘ
キサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、ト
リフェニルメタントリイソシアナート等が挙げられる。
これらのポリイソシアナート化合物は、1種単独でも、
2種以上を併用してもよい。
=C=Oで表される構造を持つ化合物である。本発明で
はポリイソシアナート化合物であればいずれを用いても
よいが、具体的には2,4−トリレンジイソシアナー
ト、2,6−トリレンジイソシアナート、フェニレンジ
イソシアナート、キシレンジイソシアナート、ジェフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアナート、ナフチレン
−1,5−ジイソシアナート、およびこれらに水添した
化合物、エチレンジイソシアナート、プロピレンジイソ
シアナート、テトラメチレンジイソシアナート、ヘキサ
メチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナー
ト、1−メチル−2,4−ジイソシアナートシクロヘキ
サン、1−メチル−2,6−ジイソシアナートシクロヘ
キサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、ト
リフェニルメタントリイソシアナート等が挙げられる。
これらのポリイソシアナート化合物は、1種単独でも、
2種以上を併用してもよい。
【0019】本発明においては、上記(1)〜(3)の
3種の化合物の配合量比は特に限定されないが、ポリオ
レフィン系粒子100重量部に対して、アクリル樹脂1
0〜150重量部、とこれを硬化するに足る硬化剤であ
るのが好ましい。アクリル樹脂が10重量部未満である
と基板との接着性が不良となることがあり、一方、15
0重量部超ではポリオレフィン系被着材との接着性が不
良となることがあるからである。
3種の化合物の配合量比は特に限定されないが、ポリオ
レフィン系粒子100重量部に対して、アクリル樹脂1
0〜150重量部、とこれを硬化するに足る硬化剤であ
るのが好ましい。アクリル樹脂が10重量部未満である
と基板との接着性が不良となることがあり、一方、15
0重量部超ではポリオレフィン系被着材との接着性が不
良となることがあるからである。
【0020】本発明の接着剤組成物は、上記必須成分を
所定量ずつ混ぜ合わせて攪拌、混合して作製されるが、
上記必須成分の他に、本発明の主旨を損なわない範囲で
有機溶剤、顔料、老化防止剤、チクソトロピー剤、触媒
等も含有せしめてもよい。
所定量ずつ混ぜ合わせて攪拌、混合して作製されるが、
上記必須成分の他に、本発明の主旨を損なわない範囲で
有機溶剤、顔料、老化防止剤、チクソトロピー剤、触媒
等も含有せしめてもよい。
【0021】有機溶剤としては、トルエン、メチルエチ
ルケトン、キシレン、酢酸エチル等を用いてもよい。有
機溶剤の量は、特に限定されないが本発明の組成物10
0重量部に対して100〜600重量部用いるのが好ま
しい。
ルケトン、キシレン、酢酸エチル等を用いてもよい。有
機溶剤の量は、特に限定されないが本発明の組成物10
0重量部に対して100〜600重量部用いるのが好ま
しい。
【0022】このようにして作製された本発明の接着剤
組成物の使用方法の一例として、例えば、基材上にこの
接着剤組成物を塗布量6g/m2 の割合で塗布後、基材
を接着剤組成物中のポリオレフィン系粒子の融点以上の
温度に加熱して該ポリオレフィン系粒子を溶融させる。
その後、目的のポリオレフィン系被着材をこの接着剤組
成物に貼り合わせ、被着材の上から圧着することによっ
て、基板上にポリオレフィン系被着材を十分な接着性を
もって被覆することができる。
組成物の使用方法の一例として、例えば、基材上にこの
接着剤組成物を塗布量6g/m2 の割合で塗布後、基材
を接着剤組成物中のポリオレフィン系粒子の融点以上の
温度に加熱して該ポリオレフィン系粒子を溶融させる。
その後、目的のポリオレフィン系被着材をこの接着剤組
成物に貼り合わせ、被着材の上から圧着することによっ
て、基板上にポリオレフィン系被着材を十分な接着性を
もって被覆することができる。
【0023】なお、基材は金属板、ガラス板、セラミッ
クス板等、種々のものを用いることができ、特にその種
類は限定されない。
クス板等、種々のものを用いることができ、特にその種
類は限定されない。
【0024】本発明の接着剤組成物により、従来接着が
極めて困難であった基材へのポリオレフィンフィルムの
被覆を容易に行うことができるようになる。さらに、ポ
リオレフィンフィルムに限らず、ポリオレフィンコンパ
ウンドを鋼板等へ接着させることも可能となり、自動車
等のモール等にも使用することができる。この他にも、
車両用ウインドガラスの製造工程におけるガラス回りへ
のポリオレフィン系樹脂製のウェザーストリップの接着
への適用が挙げられる。また、EPDMコンパウンドと
鋼板の加硫接着への適用も期待できる。
極めて困難であった基材へのポリオレフィンフィルムの
被覆を容易に行うことができるようになる。さらに、ポ
リオレフィンフィルムに限らず、ポリオレフィンコンパ
ウンドを鋼板等へ接着させることも可能となり、自動車
等のモール等にも使用することができる。この他にも、
車両用ウインドガラスの製造工程におけるガラス回りへ
のポリオレフィン系樹脂製のウェザーストリップの接着
への適用が挙げられる。また、EPDMコンパウンドと
鋼板の加硫接着への適用も期待できる。
【0025】
【実施例】以下に実施例により、本発明を具体的に説明
する。 (実施例1−4)ポリオレフィン系粒子 ポリオレフィン系粒子として、エチレン−アクリル酸共
重合体「フロービーズEA−209」(住友精化(株)
製、平均粒径10μm、融点104℃)(実施例1−
3)と、高密度ポリエチレン「フロービーズHE−50
23」(住友精化(株)製、平均粒径15μm、融点1
32℃)(実施例4)を選択した。
する。 (実施例1−4)ポリオレフィン系粒子 ポリオレフィン系粒子として、エチレン−アクリル酸共
重合体「フロービーズEA−209」(住友精化(株)
製、平均粒径10μm、融点104℃)(実施例1−
3)と、高密度ポリエチレン「フロービーズHE−50
23」(住友精化(株)製、平均粒径15μm、融点1
32℃)(実施例4)を選択した。
【0026】アクリル樹脂 アクリル樹脂として、ポリメチルメタクリレート「パラ
ロイドA−21」(ローム・アンド・ハース(株)製、
固形分30%、ガラス転移温度105℃)(実施例1、
2、4)と、ポリメチルメタクリレート「パラロイドA
−101」(ローム・アンド・ハース(株)製、固形分
40%、ガラス転移温度105℃)(実施例3)を選択
した。
ロイドA−21」(ローム・アンド・ハース(株)製、
固形分30%、ガラス転移温度105℃)(実施例1、
2、4)と、ポリメチルメタクリレート「パラロイドA
−101」(ローム・アンド・ハース(株)製、固形分
40%、ガラス転移温度105℃)(実施例3)を選択
した。
【0027】硬化剤 硬化剤としてフェノール樹脂「フェノライト447」
(大日本インキ(株)製)(実施例1、2、4)と、エ
ポキシ樹脂「エピコート1007」(シェル(株)製)
(実施例3)を選択した。これら各成分の配合量比を表
1に示す。攪拌棒と還流冷却管を備えたフラスコ内に、
有機溶媒としてトルエン300重量部とメチルエチルケ
トン100重量部を入れて混合した。これに、表1に示
した配合量比にて上記ポリオレフィン系粒子、アクリル
樹脂、並びに硬化剤をそれぞれ加え、室温で1時間攪拌
して混合し、接着剤組成物を得た。
(大日本インキ(株)製)(実施例1、2、4)と、エ
ポキシ樹脂「エピコート1007」(シェル(株)製)
(実施例3)を選択した。これら各成分の配合量比を表
1に示す。攪拌棒と還流冷却管を備えたフラスコ内に、
有機溶媒としてトルエン300重量部とメチルエチルケ
トン100重量部を入れて混合した。これに、表1に示
した配合量比にて上記ポリオレフィン系粒子、アクリル
樹脂、並びに硬化剤をそれぞれ加え、室温で1時間攪拌
して混合し、接着剤組成物を得た。
【0028】こうして得られた接着剤組成物を、あらか
じめ「ボンデライト#3920」(日本パーカライジン
グ(株)製)で表面を脱脂化成処理しておいた亜鉛メッ
キ鋼板(100mm×100mm×0.6mm)の片面
に、バーコーターNo.16にて乾燥皮膜で約6μm厚
になるように塗布した。次いで、この鋼板を熱風240
℃、風速8m/minに調整されたラミネーターに60
秒間通した。このとき鋼板温度は200℃であった。ラ
ミネーター通過後直ちに、0.2mm厚のポリプロピレ
ンフィルムを線圧7kg/cmで鋼板接着剤組成物と貼
り合わせて圧着し、直ちに冷却し、本発明の各ポリオレ
フィン被覆鋼板を得た。
じめ「ボンデライト#3920」(日本パーカライジン
グ(株)製)で表面を脱脂化成処理しておいた亜鉛メッ
キ鋼板(100mm×100mm×0.6mm)の片面
に、バーコーターNo.16にて乾燥皮膜で約6μm厚
になるように塗布した。次いで、この鋼板を熱風240
℃、風速8m/minに調整されたラミネーターに60
秒間通した。このとき鋼板温度は200℃であった。ラ
ミネーター通過後直ちに、0.2mm厚のポリプロピレ
ンフィルムを線圧7kg/cmで鋼板接着剤組成物と貼
り合わせて圧着し、直ちに冷却し、本発明の各ポリオレ
フィン被覆鋼板を得た。
【0029】(比較例1)実施例1において、アクリル
樹脂と硬化剤を使用しなかった以外は、実施例1の場合
と同様の方法で接着剤を作製し、これを用いてポリオレ
フィン被覆鋼板を得た。
樹脂と硬化剤を使用しなかった以外は、実施例1の場合
と同様の方法で接着剤を作製し、これを用いてポリオレ
フィン被覆鋼板を得た。
【0030】(比較例2)実施例1において、ポリオレ
フィン系粒子を含有せず、かつ有機溶媒としてメチルエ
チルケトンのみを使用した以外は、実施例1の場合と同
様の方法で接着剤を作製し、これを用いてポリプロピレ
ンフィルムを貼合せた。このようにして得られた実施例
と比較例のポリオレフィン被覆鋼板を、JISK674
4に従って常態および沸騰水浸漬2時間後の外観および
接着性をエリクセン試験によって評価した。結果を表2
に示す。
フィン系粒子を含有せず、かつ有機溶媒としてメチルエ
チルケトンのみを使用した以外は、実施例1の場合と同
様の方法で接着剤を作製し、これを用いてポリプロピレ
ンフィルムを貼合せた。このようにして得られた実施例
と比較例のポリオレフィン被覆鋼板を、JISK674
4に従って常態および沸騰水浸漬2時間後の外観および
接着性をエリクセン試験によって評価した。結果を表2
に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】 (注)エリクセン試験の評価基準(JISK6744に
よる) (1)外観 ◎:異状なし; ○:カット部が若干剥離
した;△:カット部が剥離した; ×:接着しなかっ
た (2)強制剥離 5(剥離困難) 3(剥離可能) 1(自然剥離)
よる) (1)外観 ◎:異状なし; ○:カット部が若干剥離
した;△:カット部が剥離した; ×:接着しなかっ
た (2)強制剥離 5(剥離困難) 3(剥離可能) 1(自然剥離)
【0033】表2から明らかなように、本発明のポリオ
レフィン系接着剤組成物を用いて作製されたポリオレフ
ィン被覆鋼板は、外観性に優れ、接着性も良好であるこ
とがわかる。
レフィン系接着剤組成物を用いて作製されたポリオレフ
ィン被覆鋼板は、外観性に優れ、接着性も良好であるこ
とがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
平均粒径が100μm以下のポリオレフィン系粒子と、
アクリル樹脂と、硬化剤としてフェノール樹脂、エポキ
シ樹脂またはポリイソシアナート化合物のなかから選択
されるいずれか1種の化合物とを含有させた接着剤組成
物が提供されるので、基材上にポリオレフィン系樹脂被
着材を被覆させるに際し、容易にしかも効果的に該ポリ
オレフィン系被着材を十分な接着性をもって基材上に被
覆することができる。
平均粒径が100μm以下のポリオレフィン系粒子と、
アクリル樹脂と、硬化剤としてフェノール樹脂、エポキ
シ樹脂またはポリイソシアナート化合物のなかから選択
されるいずれか1種の化合物とを含有させた接着剤組成
物が提供されるので、基材上にポリオレフィン系樹脂被
着材を被覆させるに際し、容易にしかも効果的に該ポリ
オレフィン系被着材を十分な接着性をもって基材上に被
覆することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】平均粒径が100μm以下のポリオレフィ
ン系粒子と、アクリル樹脂と、硬化剤としてフェノール
樹脂、エポキシ樹脂またはポリイソシアナート化合物の
なかから選択されるいずれか1種の化合物とを含有する
ことを特徴とする、接着剤組成物。 - 【請求項2】前記ポリオレフィン系粒子100重量部に
対し、前記アクリル樹脂が10〜150重量部とこれを
硬化するに足る前記硬化剤を含有されてなる、請求項1
に記載の接着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10393693A JPH06313157A (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | 接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10393693A JPH06313157A (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | 接着剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06313157A true JPH06313157A (ja) | 1994-11-08 |
Family
ID=14367330
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10393693A Pending JPH06313157A (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | 接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06313157A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023033075A1 (ja) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 住友精化株式会社 | 接着剤組成物 |
WO2023033074A1 (ja) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 住友精化株式会社 | 接着剤組成物 |
WO2023033076A1 (ja) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 住友精化株式会社 | 接着剤組成物 |
-
1993
- 1993-04-30 JP JP10393693A patent/JPH06313157A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023033075A1 (ja) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 住友精化株式会社 | 接着剤組成物 |
WO2023033074A1 (ja) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 住友精化株式会社 | 接着剤組成物 |
WO2023033076A1 (ja) * | 2021-08-31 | 2023-03-09 | 住友精化株式会社 | 接着剤組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020910 |