JPH0631272B2 - シリルケテンアセタールの製法 - Google Patents

シリルケテンアセタールの製法

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JPH0631272B2
JPH0631272B2 JP63167029A JP16702988A JPH0631272B2 JP H0631272 B2 JPH0631272 B2 JP H0631272B2 JP 63167029 A JP63167029 A JP 63167029A JP 16702988 A JP16702988 A JP 16702988A JP H0631272 B2 JPH0631272 B2 JP H0631272B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages
    • C07F7/1872Preparation; Treatments not provided for in C07F7/20
    • C07F7/188Preparation; Treatments not provided for in C07F7/20 by reactions involving the formation of Si-O linkages

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシリルケテンアセタールの製造方法に係る。よ
り詳しく述べると、本発明はアルカリ金属の存在におけ
るジアルキルジアルキルマロネート又はビス(トリアル
キルシリル)ジアルキルマロネートとトリオルガノハロ
シランの反応によって高純度シリルケテンアセタールを
製造する方法に関する。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕
シリルケテンアセタール(SKA)の製造に関する最初
の文献は1950年代後半のpetrovらのJ.Gen.Chem.(USSR),
29(1959),2896〜2899頁であった。この文献及びこの分
野の他の文献は下記一般式の化学種を取扱っている。
このオルガノシラン中間体はさらにSKAと反応して、
他の方法では合成が困難な有機化合物を製造する能力の
ゆえに、価値がある。ごく最近の応用ではSKAをアク
リレート重合開始剤として使用している。基移動重合
(GTP:group transfer polymerization)として知
られるこの概念はデュポンにより開発されたもので、米
国特許第4,414,372号(Farnhamら、1983年11月8日発
行)、同第4,417,034号(Webster,1983年11月22日発
行)及び同第4,508,880号(Webster,1985年4月2日発
行)の3つの特許に開示されている。
シリルケテンアセタールの製造方法はこの業界で4つ知
られている。第1の一般的なSKAの製法は、カルボン
酸のエステルと適当な金属試薬の反応により金属エノラ
ートを生成後にエノラートイオンをオルガノクロロシラ
ンと反応するものである。AinsworthらのJ.Organometal
lic Chem.,46(1972),59〜71頁はカルボン酸のエステル
とリチウムジイソプロピルアミドの反応後トリメチルク
ロロシランと反応するSKAの製造を記載している。Ki
taらのTetrahetrom Letters,24:12 (1983),1273〜1276
頁は類似の方法による2官能性SKAの製造を開示して
いる。BrowmのJ.Org.Chem.,39:9 (1974),1324〜1325
頁はテトラヒドロフラン中の水素化カリウムとカルボニ
ル化合物の反応による金属エノレートイオンの製造後、
過剰のトリエチルアミン及びトリメチルクロロシランと
の反応を記載している。
KuoらはChemical Communications(1971),136〜137頁
は式R1R2C=C〔OSi(CH3)3(式中、R,Rは水
素、メチル基、t−ブチル基又はフェニル基である。)
のシリルケテンアセタールの製造を開示している。この
シリルケテンアセタールは対応するカルボン酸又はカル
ボン酸のシリルエステンのリチウムジイソプロピルアミ
ド、トリメチルクロロシラン及びテトラヒドロフランと
の接触による反応によって製造される。29〜85%の所望
シリルケテンアセタールの収率が記載されている。Ku
oらはこの収率が分析によるものか物理的な単離及び分
離によるものかについてふれていない。
第2の一般的方法では、シリルケテンアセタールはカル
ボン酸のエステルとオルガノヒドロシランのヒドロシリ
ル化によって製造される。PetrovらのJ.Gen Chem.(USS
R),29(1959),2896〜2899頁はメチルメタクリレートとト
リエトルシランの白金触媒反応を記載している。Ojima
らのJ.Organometallic Chem.111(1976),43〜60頁は触媒
としてトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウムクロ
リドの使用を研究している。HoweらのJ.Organometallic
Chem.208(1981),401〜406頁及びYoshiiらのChem.Phar
m.Bull22(1974),2767〜2769頁は触媒としてロジウムの
オルガノ亜りん酸化合物を用いる(C2H5)3SiHとメチルメ
タクリレートの反応による70〜75%の収率のSKAの製
造を記載している。Quirkらは欧州特許第184692号(198
6年6月18日発行)はo−シリル化ケテンアセタール
と、エノールエーテルと、ロジウム触媒存在下のアクリ
レートエステルとシラン又はシロキサンの反応によるそ
の製造方法とを開示している。
第3の方法では、Ishikawaらが米国特許第4,482,729号
(1984年11月13日発行)でフッ素化カルボン酸エステル
とトリメチルシリルトルフロオロメタンスルホネートの
反応によるフルオロアルキルシリルケテンアセタールの
製造を記載している。
第4の方法ではトリメチルクロロシランの存在における
二置換マロネートのアルカリ金属還元によるシリルケテ
ンアセタールの生成を伴なう。KuoらのChemical Com
munications(1971)136〜137頁及びJ.Am.Chem.Soc.94:1
1(1972)4037〜4038頁は金属ナトリウムの存在における
ジアルキルジアルキルマロネートとトリメチルクロロシ
ランの反応による式R1R2C=C(OR3)OSi(CH3)3(式中、R
,Rはメチル基、エチル基又はフェニル基であり、
はメチル基又はエチル基である)のシリルケテンア
セタールの製造を記載している。Kuoらは溶剤として
キシレン及びアンモニアを用いることを開示している。
さらに、Kuoらはキシレンを溶剤とする場合の反応の
過程は液体アンモニアが存在する場合と異なることを開
示している。Kuoらが報告するこの結果は、この反応
が溶剤が関与する反応であることを示している。Kuo
らは式R1R2C=C〔OSi(CH3)3のシリルケテンアセタ
ールをマロネートから製造できることを一切開示してい
ない。
本発明の目的はマロネート化合物からシリルケテンアセ
タール製造の有効な方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段及び作用効果〕
この明細書に開示される、アルカリ金属の存在下の二置
換マロネートとトリオルガノハロシランの反応は現在ま
でに開示された従来技術の方法と比べてそれに優るいく
つかの利点を有している。先ず第1に、多数の二置換マ
ロネートは商業的に入手可能である。さらに、ビス(シ
リル)ジアルキルマロネートも入手容易な原料から容易
に合成できる。
本発明を、カルボン酸のエステルと適当な金属試薬との
反応で金属マロネートを生成後、エノレートイオンとオ
ルガノクロロシランを反応する方法と比べると、本発明
は出発原料コストが低い利点がある。従来技術はカルボ
ニル化合物とジイソプロピルアミド又は水素化カリウム
のような金属試薬との反応による金属エノレートイオン
の調製を教示している。これらの金属試薬は両方とも本
発明で用いるアルカリ金属よりかなり高価につく。ま
た、上記反応はトリエチルアミンのような追加の試薬を
含んでいる。追加試薬の必要性は製造コストを増大させ
る。
本発明はメタクリレートのようなビニル系物質のヒドロ
シリル化によるSKAの調製方法と比べる場合にも利点
を有する。トリオルガノシランのようなオルガノシラン
は商業的規模で入手可能ではない。このトリオルガノシ
ランを調製するためにプロセスを実現しなければならな
い。さらに、出発ビニル系物質は重合に非常に敏感であ
り、所望のSKAの調製及び分離の際にはビニル系の重
合を防止するために特別の注意が必要である。さらに、
ヒドロシリル化反応の副生成物はカルボニルアダクトCH
2=CR1CH(OR3)〔OSi(CH3)3〕である。カルボニルアダク
トは上記アクリレート重合開始剤としてのSKAの使用
に対し損傷を加える。従って、ヒドロシリル化によるS
KAの調製はこれらの不所望なカルボニルアダクトを除
去するために特別の処理工程を必要とする。
本発明ではいくつかの予想外の結果が気付かれた。式R1
R2C=C(OR3)〔OSi(CH3)3〕及び式R1R2C=C〔OSi(C
H3)3のシリルケテンアセタールは両方とも二置換マ
ロネートのアルカリ金属還元により製造できることが見
い出された。さらに、化学量論的量を越える量のアルカ
リ金属がジアルキルマロネートの反応の完了を保証し、
所望のシリルケテンアセタールの収率を最大限化するこ
とが見い出された。最後に、アルカリ金属の形態が反応
系の反応性の重要な因子であることが見い出された。こ
れらの発見はどれも前記の従来技術によって示されたり
示唆されたものではない。これらの発見の詳細について
は後で例によって説明する。
本発明によれば、本明細書で説明される条件下でのマロ
ネート化合物からシリルケテンアセタールの調製方法が
提供される。こうして、説明されるものは、 (A)マロネート化合物をトリオルガノハロシラン及びア
ルカリ金属と接触させ、その際トリオルガノハロシロキ
サンはマロネート化合物に対して化学量論的に過剰に存
在し、マロネート化合物は(i)式 を有するジアルキルジアルキルマロネート、(ii)式 を有するビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネ
ート、及び(iii) を有するジアルキルマロン酸からなる群から選ばれ、ト
リオルガノハロシランは一般式Rii 3SiX(式中、Xはフ
ッ素、塩素、臭素又はヨウ素である)を有する、そして (B)得られるシリルケテンアセタールを分離及び単離す
る工程からなる、 一般式 (式中、各R及びRiiはそれぞれ独立して炭素原子
1〜4個のアルキル基からなる群より選ばれ、Zは炭素
原子1〜4個のアルキル基とトリオルガノシリル基から
なる群より選ばれ、このトリオルガノシリル基は式−Si
Rii 3を有する)を有するシリルケテンアセタールの調製
方法である。
アルカリ金属の存在におけるジアルキルジアルキルマロ
ネートとトリオルガノハロシランの反応は所望のシリル
ケテンアセタール、一酸化炭素、トリオルガノアルキル
シラン及びハロゲン化アルカリ塩を生成する。ジアルキ
ルマロン酸とトリオルガノハロシランの反応はビス(ト
リアルキルシリル)ジアルキルマロネートを生成し、ハ
ロゲン化水素を発生する。
ジアルキルジアルキルマロネートは、例えば、ジメチル
ジメチルマロネート、ジメチルジエチルマロネート、ジ
エチルジメチルマロネート、ジエチルジエチルマロネー
ト、メチルエチルジメチルマロネート、又はメチルエチ
ルジエチルマロネートであることができる。ジアルキル
ジアルキルマロネートから調製されるシリルケテンアセ
タールは、例えば、 であることができる。
ビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネートは、
例えば、ビス(トリメチルシリル)ジメチルマロネート 又はビス(トリメチルシリル)ジエチルマロネート であることができる。ヒズ(トリアルキルシリル)ジア
ルキルマロネートから調製されるシリルケテンアセター
ルは、例えば 又は であることができる。
ジアルキルマロン酸は例えばジメチルマロン酸、ジエチ
ルマロン酸、又はジブチルマロン酸であることができ
る。
アルキル金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、又は
セリウムであることができる。調製されるアルキル金属
はナトリウム/カリウム合金のように2又は3以上の金
属の合金の形で用いることができる。アルカリ金属はパ
ラフィンのような適当な炭化水素溶剤中の分散体の形で
用いることもできる。アルカリ金属の形態は後の例に示
されるようにビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマ
ロネートとトリオルガノハロシラン及びアルカリ金属の
反応に著しい影響がある。
ジアルキルジアルキルマロネート又はビス(トリアルキ
ルシリル)ジアルキルマロネートのいずれかからシリル
ケテンアセタールを調製する場合、マロネート化合物を
トリオルガノハロシラン及びアルカリ金属と接触させる
工程は、 (C)トリオルガノハロシランをアルカリ金属と混合し、 (D)トリオルガノハロシランとアルカリ金属の混合物に
ジアルキルジアルキルマロネートを添加し、そして (E)ジアルキルジアルキルマロネート、トリオルガノハ
ロシラン及びアルカリ金属の間の反応を促進してシリル
ケテンアセタールを生成する、 工程からなる。トリオルガノハロシランとアルカリ金属
の混合は標準バッチ化学反応系で行なうことができる。
反応器には適当な攪拌具を装備して液体反応媒体中のア
ルカリ金属の分散を確実にすべきである。反応器にはさ
らに固体アルカリ金属粒子と液体反応体の攪拌混合物に
マロネート化合物を追加するためのポンプ、秤量タンク
などを装備すべきである。本発明の目的において、「反
応を促進する」とは適当な液体含分を必要に応じて適当
に攪拌、加熱及び冷却して液体反応体と生成物とアルカ
リ金属で形成されるスラリーを制御可能な機械的混合物
にする装備と、一酸化炭素の安全な排気及び廃棄のため
の装備を有することを意味する。
ジアルキルマロン酸で出発するシリルケテンアセタール
の調製では、マロネート化合物をトリオルガノハロシラ
ン及びアルカリ金属と接触させる工程(A)が、 (K)トリオルガノハロシランの第1の部分をトリアルキ
ルマロン酸と混合し、 (L)工程(K)で得られる混合物の反応を促進して式 を有するビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネ
ートを生成し、 (M)工程(L)で生成したビス(トリアルキルシリル)ジア
ルキルマロネートを分離及び単離し、 (N)トリオルガノハロシランの第2の部分をアルカリ金
属と混合し、 (P)トリオルガノハロシランの第2の部分とアルキル金
属と混合物にビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマ
ロネートを添加し、そして (Q)ビス(トリメチルシリル)ジアルキルマロネート、
トリオルガノハロシラン、及びアルカリ金属の間の反応
を促進してシリルケテンアセタールを生成する 工程からなる。選択的に、ビス(トリアルキルシリル)
ジアルキルマロネートを単離及び分離せずに、マロネー
ト化合物をトリオルガノハロシラン及びアルカリ金属と
接触させる工程が(A)が、 (F)トリオルガノハロシランをジアルキルマロン酸と混
合し、 (G)工程(F)で得られるトリオルガノハロシランとジアル
キルマロン酸の反応を促進してビス(トリアルキルシリ
ル)ジアルキルマロネートを生成し、 (H)工程(G)で得られる混合物にアルカリ金属を添加し、
そして (J)ビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネー
ト、トリオルガノハロシラン及びアルカリ金属の間の反
応を促進してシリルケテンアセタールを生成する 工程からなる。混合及び「反応促進」のための装備は実
質的に前に説明した。トリオルガノハロシランとジアル
キルマロン酸の間の反応を促進するために必要な追加の
装備は水素化ハロゲンの取扱いのための装備である。こ
の装備はこれらの気体が生成したときに気体を反応器よ
り排気する装備、−圧力制御又は不活性ガス清掃のよう
な装備−を含むことができる。さらに、これらの装備は
水素化ハロゲンの回収又は廃棄の手段−水スクラバのよ
うな装備−を含まなければならない。ビス(トリアルキ
ルシリル)ジアルキルマロネートの分離及び単離は蒸留
のように公知の方法で行なうことができる。
出発マロネート化合物がジアルキルジアルキルマロネー
ト又はビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネー
トのいずれかであるシリルケテンアセタールの調製で
は、マロネート化合物に対するトリオルガノハロシラン
の化学量論的量は2.0:1である。本発明の目的におい
て「マロネート化合物に関して化学量論的に過剰」とは
化学量論的量より大きいモル比を意味する。マロネート
化合物、アルカリ金属及びトリオルガノハロシランの間
の反応の完了を確実にし、また反応体スラリーの充分な
希釈を確実にするために、マロネート化合物に関するト
リオルガノハロシランのモル比は約3.0:1より大(約5
0%以上の化学量論的過剰)でなければならない。この
モル比は約5.0:1より大きい(約150%以上の化学量論
的過剰量)であることが好ましい。さらに好ましくは、
この化学量論的過剰が約50〜150%の範囲内である。
出発マロネート化合物がジアルキルマロン酸であるシリ
ルケテンアセタールの調製では、トリオルガノハロシラ
ンの化学量論的量としては、ビス(トリアルキルシリ
ル)ジアルキルマロネートを生成するために1.0モルの
ジアルキルマロン酸との反応に2.0モルのトリオルガノ
ハロシランが必要である。さらに、1.0モルのビス(ト
リアルキルシリル)ジアルキルマロネートとの次の反応
のために2.0モルのトリオルガノハロシランが必要であ
る。ジアルキルマロネート、アルカリ金属及びジアルキ
ルマロネートの間の反応の完了を確実にするためにはジ
アルキルマロン酸に関するトリオルガノハロシランのモ
ル比は約5.0:1より大(約150%以上の化学量論的過
剰)でなければならない。このモル比が約7.0:1より
大(約250%以上の化学量論的過剰)であることが好ま
しい。最も好ましくはこの化学量論的過剰が約150〜250
%の範囲内である。
マロネート化合物に関するトリオルガノハロシランの化
学量論的過剰は迅速かつ完全な反応を確実にするために
必要である。又、過剰量のトリオルガノハロシランは、
液体−固体反応スラリーが、後の処理のために反応混合
物の攪拌及び移動を促進するために充分に流動性である
ことを確実にする溶剤としても働く。上記より多量のト
リオルガノハロシランを用いてもよいが、そのように過
剰に用いてもそれ以上の効果はないものと考えられる。
本発明者はマロネート物質に関して化学量論的過剰量の
アルカリ金属は所望のSKAを生成する反応を完了する
上で重要な効果を有することを見い出した。この効果は
後の例に示す。ジアルキルジアルキルマロネート又はビ
ス(トリアルキシシリル)ジアルキルマロネートに関す
るアルカリ金属の化学量論的量は2.0:1である。本発
明者は5%又は2.0:1のように低い化学量論的過剰で
反応の完了を最大限化するには充分であると確信する。
しかしながら、この効果をまちがいなく実現するため
に、マロネート物質に関して約10%より大きい化学量
論的過剰量のアルカリ金属が好ましい。さらに好ましく
は約10〜25%の範囲の化学量論的過剰量のアルカリ金属
である。25%より大きい化学量論的過剰量のアルカリ金
属を用いてもよいが、付加的な利点はない。逆に、化学
量論的量より少ない量を用いてもよいが、反応の完了が
乱れるであろう。
上記のようにトリオルガノハロシランとアルカリ金属の
両方が過剰で、これらとジアルキルジアルキルマロネー
トと反応によりSKAを調製する場合、反応混合物は自
発的に発熱してトリオルガノハロシランの還流又は沸騰
温度まで達し、反応混合物は数時間後に冷却する。この
ようにして、約25℃で出発して、反応は20時間以内
に完了する。反応は屡々わずかに2時間ほどで実質的に
完了する。より高温では必要な反応時間をさらに短縮す
る。
トリオルガノハロシランとアルカリ金属の両方が過剰
で、これらとビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマ
ロネートの反応では、反応を合理的な時間で行なうため
には高温が必要のように思われる。本発明者はアルカリ
金属が(以下の例に記すように)パラフィン中の分散体
のように反応性の形態である場合約50℃以上の温度で
20時間後に反応が実質的に完了することを見い出し
た。反応は屡々約50℃の温度で2〜10時間という短
時間で実質的に完了した。
シリルケテンアセタールの分離及び単離は (Q)ハロゲン化アルカリ固体の除去、及び (R)蒸留によるシリルケテンアセタールの回収よりな
る。固体ハロゲン化アルカリ金属は所望のSKAを生成
する反応の生成物である。この塩はSKAのモル当り2
モルの量で発生する。これらの塩は粗反応混合物から塩
の濾過のような公知の手法で除去することができる。加
圧濾過のような工業的濾過方法を用いることも可能であ
る。
固体不含粗反応混合物からの所望のSKAの回収は蒸留
のような公知の手法で行なうことができる。下記の例に
おいて本発明の方法で調製するSKAは少なくとも95
重量%の純度に蒸留して回収することができる。
〔実施例〕
当業者が本発明をよりよく理解するために、以下に例を
記載する。これらの例は説明のためであり、本発明の範
囲を限定するものではない。
例1 金属ナトリウムの存在においてジアルキルジアルキルマ
ロネートとトリメチルクロロシランの反応によりシリル
ケテンアセタール(SKA)を調製した。この調製の手
順はジアルキルジアルキルマロネートからSKAを調製
する以下の例の典型である。
機械式スターラと還流凝縮器を装備した5000mの三首
実験用フラスコに2512g(23.1モル)のトリメチルクロ
ロシランを添加した。この反応用フラスコに2g片にカ
ットした金属ナトリウム266g(11.6モル)を添加し
た。フラスコ中の混合物を攪拌し、系を窒素パージ下に
置いた。反応用フラスコに取付けた追加用漏斗に1000g
(4.62モル)のジエチルジエルマロネートを添加した。
トリメチルクロロシラン、金属ナトリウム、及びジエチ
ルジエチルマロネートは商業的に入手可能である。
ジエチルジエチルマロネートをフラスコに約30m/
分の速度で添加した。全添加時間は約30分であった。
反応は著しい発熱を伴なって自発的に始まった。マロネ
ート物質の添加後約15分で急速な一酸化炭素の発生が
始まった。マロネート添加後約3時間で自発的な反応混
合物の還流が完了した。系を窒素パージ下攪拌して一夜
置いた。
フラスコ中の試料を取り出し、ガスクロマトグラフ法で
分析した。分析は反応が実質的に完了したことを示し
た。存在するマロネート型物質(過剰のトリメチルクロ
ロシラン、トリメチルエトキシシラン及びその他の非マ
ロネート物質を除く)に基づくと、粗反応液は分析値と
して94.0%(ガスクロマトグラフ面積%)の所望SK
A: 2.2%のジエチルジエチルマロネート及び1.7%のエチル
2−エチルブチレート を示した。
次に、混合物を濾過器(fritted filter medium)で標準
減圧濾過して塩化ナトリウムと未反応金属ナトリウムを
除去した。濾過した固体をトリメチルクロロシランで洗
浄した。得られる濾液及び洗浄液を混合し、減圧下で揮
発物を除去した。揮発物除去した物質を次に実験室蒸留
装置で減圧蒸留した。蒸留中オーバヘッド生成物の温度
を8mmHgの圧力で67〜68℃に保持した。全部で936gの
生成物がオーバヘッドに得られた。734gを取り出し、
ガスクロマトグラフィ分析すると98%以上の所望シリ
ルケテンアセタールが見い出された。
上記の結果は、金属ナトリウムの存在におけるジアルキ
ルジアルキルマロネートとトリアルキルハロシランの反
応で、過剰のトリアルキルハロシランを反応混合物の溶
剤又は希釈剤として用い、金属ナトリウムが化学量論よ
り過剰に存在すると、シリルケテンアセタールを高い収
率で生成し得ることを示している。
例2 金属ナトリウムの存在においてジエチルジエチルマロネ
ートとトリメチルクロロシランの反応によりシリルケテ
ンアセタール を製造する実験を何回か行なった。製造手順と分析手法
は例1と同様である。
例1におけるように、小片状(下部分0.1〜0.5g片)の
金属ナトリウムを約25℃のトリメチルクロロシランに
添加した。25℃の温度は出発温度である。マロネート
物質を添加すると、反応混合物は自発的に発熱し、それ
から反応が進行すると冷却した。1つの場合、マロネー
ト化合物を添加する前に反応用フラスコを加熱して約5
8℃で還流した。
ジエチルジエチルマロネートは約1〜5分間で添加し
た。すべての実験においてフラスコは所望の温度に20
時間保持した。20時間後に液体混合物をサンプリング
してガスクロマトグラフ法で分析した。例1のように、
結果は過剰のトリメチルクロロシランと副生成物トリメ
チルエトキシシランを除外する。
表1にこのシリーズの5つの実験の結果をまとめて示
す。5つの実験は試料A〜Eとして示す。実験の内容と
しては、(1)ジエチルジエチルマロネートに対するナト
リウムのモル比(2.0が化学量論的モル比である)−
「Na比」として示した−、(2)ジエチルジエチルマロ
ネートに対するトリメチルクロロシランのモル比(2.0
が化学量論的モル比である)−「Me比」として示す
−、(3)反応用フラスコの出発温度(℃)−「温度」と
して示す−、(4)SKA及び未反応ジエチルジエチルマ
ロネートの含分についての反応液のガスクロマトグラフ
分析値−「SKA(%)」及び「マロネート(%)」と
して示す−で特定する。
上記の結果は過剰のトリメチルクロロシランの存在にお
いてその他の溶剤の存在はなしでシリルケテンアセター
ルは効果的に調製されることを示している。さらに、こ
れらの結果は化学量論的量を越える量のナトリウムがジ
アルキルジアルキルマロネートの所望SKAへの高い変
換率を促進することを示している。
例3 金属ナトリウムの存在においていろいろなジアルキルジ
アルキルマロネートとトリメチルクロロシランの反応で
シリルケテンアセタールを調製する実験を行なった。S
KAは式 R2C=C(OR′)〔OSi(CH3)3〕で表わすことができる。対
応するジアルキルジアルキルマロネートは式R2C(CO
2R′)で表わすことができる。R及びR′はメチル基
(Me)又はエチル基(Et)のいずれかを表わす。こ
れらのSKA及び出発ジアルキルジアルキルマロネート
を表2に示す。これらのSKAを製造する実験はそれぞ
れ試料F〜Kとして示す。表2においてジアルキルジア
ルキルマロネートは「DADAM」として示す。
ノジエチルジエチルマロネート、ジエチルジメチルマロ
ネート及びメチルジエチルマロネートは商業的に入手可
能な中間体である。ジメチルジメチルマロネートは現在
商業的に入手可能な中間体ではない。
ジメチルジメチルマロネートは商業的に入手可能なジメ
チルマロネートから調製した。ジメチルマロネートは、
ジメチルマロネートをナトリウムメトキシドのメタノー
ル溶液に添加する公知の方法でアルキル化した。この混
合物を通して過剰の塩化メチルをバブルした。アルキル
化は、ジメチルマロネートの最初ジメチルメチルマロネ
ートに変換後、さらにナトリウムメトキシド及び塩化メ
チルと反応してジメチルジメチルマロネートを生成する
2段階で起きる。約95%がジメチルジメチルマロネー
トであるマロネート物質の粗混合物が生成した。塩化ナ
トリウムを粗生成物から水で洗浄した。ジメチルジメチ
ルマロネート生成物は減圧蒸留で分離した。ジメチルジ
メチルマロネートは8mmHgの圧力で60〜61℃のオーバヘ
ッド温度で蒸留した。こうして回収したジメチルジメチ
ルマロネートはガスクロマトグラフィ分析で99.8%の純
度を有した。
上記ジアルキルジアルキルマロネートを例2で用いたと
同じ手順及び分析法を用いて金属ナトリウムの存在にお
いてトリメチルクロロシランと反応させた。表3にこれ
らの結果をまとめる。表3中の表記は例2におけると同
じである。
上記の結果は対応するジアルキルジアルキルマロネート
からの1連のシリルケテンアセタールの調製を示す。上
記の結果は、さらに、化学量論的量を越える量の金属ナ
トリウムの使用の利点を示す。最後に、上記の結果は過
剰のトリメチルクロロシランを用いて追加の溶剤の必要
性を除いた方法でシリルケテンアセタールを有効に製造
できることを示す。
例4 金属ナトリウムの存在におけるビス(トリアルキルシリ
ル)ジアルキルマロネート(CH3)2C〔CO2Si(CH3)3
トリメチルクロロシランの反応によりシリルケテンアセ
タール(CH3)2C=C〔OSi(CH3)3を調製した。
ビス(トリメチルシリル)ジメチルマロネート(BTMSDM
M)を市販のジメチルマロン酸(DMA)より調製した。
1モルのDMAを2モルより僅かに多いトリメチルクロ
ロシランと反応した。反応混合物を加熱して所望のBTMS
DMMを穏やかに発生させた。BTMSDMMを真空蒸留法で単離
及び回収した。BTMSDMMは14mmHgで101〜103℃のオー
バヘッド温度でオーバヘッド生成物として回収した。BT
MSDMMはガスクロマトグラフィーで測定して99%を超
える純度を有した。
例2及び例3で用いたと同様の手法でBTMSDMMを金属ナ
トリウムの存在においてトリメチルクロロシランと反応
した。ガスクロマトグラフィーを用いて粗生成物を分析
した。5.0モルのトリメチルクロロシラン及び2.25モル
の金属ナトリウムをBTMSDMMの1モル当りに用いた。反
応は室温で約6日間進行させた。粗生成物をガスクロマ
トグラフィーで分析すると85.0%の所望SKAと3.1%
の未反応BTMSDMMを含んでいた。
上記の結果は金属ナトリウムの存在におけるビス(トリ
アルキルシリル)ジアルキルマロネートとトリオルガノ
ハロシランの反応によるビス−シリルケテンアセタール
の調製を示している。
例5 シリルケテンアセタール(CH3)2C=C〔OSi(CH3)3
を、BTMSDMMを単離しない1工程方法で調製した。こ
の特別の調製では7.0モルのトリメチルクロロシランと
1.0モルのジメチルマロン酸をフラスコに装入した。混
合物を加熱して環流してすべての固体ジメチルマロン酸
を消失させた。次に混合物を約25℃に冷却した。次
に、フラスコに細片状の金属ナトリウム2.25モルを添加
し、混合物全部を加熱して環流した。反応は攪拌して8
日間続けた。この時点で、粗生成物をサンプリングし、
ガスクロマトグラフ法で分析した。粗生成物の分析値は
92.3%のSKAと5.1%のBTMSDMMであった。副生成物の
固体塩化ナトリウムは標準減圧濾過法で分離した。濾過
した固体は新鮮なトリメチルクロロシランで洗浄した。
所望SKAは真空蒸留で単離し、回収した。所望生成物
は105mmHgで115〜117℃のオーバヘッド温度で取出し
た。オーバヘッド生成物の約62重量%からなる部分を
単離し、ガスクロマトグラフ法で分析すると所望SKA
は98%以上であった。
上記の結果は過剰のトリオルガノハロシラン中のジアル
キルマロン酸から出発してビス(トリアルキルシリル)
ジアルキルマロネートの単離及び分離を行なわない方法
でシリルケテンアセタールを製造できることを示してい
る。
例6 (CH3)2C=C〔OSi(CH3)3を調製する2つの実験を行
なった。これらの実験はBTMSDMM及びトリメチルクロロ
シランの反応に対する金属ナトリウムの形態の影響を調
べるために行なった。これらの実験は例4の手順及び分
析法を用いて行なった。
最初の実験(試料M)では金属ナトリウムを液体パラフ
ィン中の50重量%分散体として添加した。第2の実験
(試料N)ではナトリウムをナトリウム/カリウムの重
量比70:30の合金として導入した。パラフィン中ナトリ
ウム分散体は市販されている。ナトリウム/カリウム合
金は金属カリウムの細片をアリゴン雰囲気中で溶融ナト
リウムと混合する方法で2種の金属を物理的に混合して
調製した。パラフィン中ナトリウム分散体の場合、分散
体をトリメチルクロロシランに添加し、この混合物にBT
MSMMを添加した(例4の手順の如く)。ナトリウム/カ
リウム合金の場合、トリメチルクロロシランを合金に非
常にゆっくりと添加した。それからBTMSMMをこの混合物
に添加した。両方の実験において、金属ナトリウムの量
はBTMSDMMの1モル当り2.25モルである。
どちらの調製においても、金属ナトリウムはトリメチル
クロロシランに添加したとき非常に活発に反応した。反
応混合物は攪拌しながら約20時間置いた後サンプリン
グと分析を行なった。しかしながら、ナトリウム/カリ
ウム合金の場合、本発明者は反応混合物の挙動からみ
て、反応はかなり短かい時間−約2時間と思われる−で
完了したと強く確信している。
表4はこれら2の実験の結果をもとめたものである。比
較として金属ナトリウムを細片として添加した例4の実
験を含め、試料Lとして標記した。表4は(1)反応機関
(「期間」と表記)、(2)粗生成物のSKA含分(「S
KA(%)」と表記)、及び(3)粗生成物の未反応マロ
ネート含分(「マロネート(%)」と表記)による結果
を示している。
上記の結果は用いる金属ナトリウムの形態がビス(トリ
アルキルシリル)ジアルキルマロネートとトリオルガノ
ハロシランの反応速度に影響を有することを示してい
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)マロネート化合物をトリオルガノハロ
    シラン及びアルカリ金属と接触させ、その際トリオルガ
    ノハロシロキサンはマロネート化合物に対して化学量論
    的に過剰に存在し、マロネート化合物は(i)式 を有するジアルキルジアルキルマロネート、(ii)式 を有するビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネ
    ート、及び(iii)式 を有するジアルキルマロン酸からなる群から選ばれ、ト
    リオルガノハロシランは一般式Rii 3SiX(式中、Xはフ
    ッ素、塩素、臭素又はヨウ素である)を有する、そして (B)得られるシリルケテンアセタールを分離及び単離す
    る工程からなる、 一般式 (式中、各R及びRiiはそれぞれ独立して炭素原子
    1〜4個のアルキル基からなる群より選ばれ、Zは炭素
    原子1〜4個のアルキル基とトリオルガノシリル基から
    なる群より選ばれ、このトリオルガノシリル基は式−Si
    Rii 3を有する)を有するシリルケテンアセタールの調製
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、マロネート化合物がジ
    アルキルジアルキルマロネートであり、シリルケテンア
    セタールが一般式 を有し、マロネート化合物をトリオルガノハロシラン及
    びアルカリ金属と接触させる工程(A)が、 (C)トリオルガノハロシランをアルカリ金属と混合し、 (D)トリオルガノハロシランとアルカリ金属の混合物に
    ジアルキルジアルキルマロネートを添加し、そして (E)ジアルキルジアルキルマロネート、トリオルガノハ
    ロシラン及びアルカリ金属の間の反応を促進してシリル
    ケテンアセタールを生成する、 工程からなる方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、マロネート化合物がビ
    ス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネートであ
    り、シリルケテンアセタールが一般式 を有し、マロネート化合物をトリオルガノハロシラン及
    びアルカリ金属と接触させる工程(A)が、 (C)トリオルガノハロシランをアルカリ金属と混合し、 (D)トリオルガノハロシラン及びアルカリ金属の混合物
    にビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネートを
    添加し、そして (E)ビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネー
    ト、トリオルガノハロシラン及びアルカリ金属の間の反
    応を促進してシリルケテンアセタールを生成する 工程からなる方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、マロネート化合物がジ
    アルキルマロン酸であり、シリルケテンアセタールが一
    般式 を有し、マロネート化合物をトリオルガノハロシラン及
    びアルカリ金属と接触させる工程(A)が、 (F)トリオルガノハロシランをジアルキルマロン酸と混
    合し、 (G)工程(F)で得られるトリオルガノハロシランとジアル
    キルマロン酸の反応を促進してビス(トリアルキルシリ
    ル)ジアルキルマロネートを生成し、 (H)工程(G)で得られる混合物にアルカリ金属を添加し、
    そして (J)ビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネー
    ト、トリオルガノハロシラン及びアルカリ金属の間の反
    応を促進してシリルケテンアセタールを生成する 工程からなる方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、マロネート化合物がジ
    アルキルマロン酸であり、シリルケテンアセタールが一
    般式 を有し、マロネート化合物をトリオルガノハロシラン及
    びアルカリ金属と接触させる工程(A)が、 (K)トリオルガノハロシランの第1の部分をトリアルキ
    ルマロン酸と混合し、 (L)工程(K)で得られる混合物の反応を促進して式 を有するビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマロネ
    ートを生成し、 (M)工程(L)で生成したビス(トリアルキルシリル)ジア
    ルキルマロネートを分離及び単離し、 (N)トリオルガノハロシランの第2の部分をアルカリ金
    属と混合し、 (P)トリオルガノハロシランの第2の部分をアルキル金
    属の混合物にビス(トリアルキルシリル)ジアルキルマ
    ロネートを添加し、そして (Q)ビス(トリメチルシリル)ジアルキルマロネート、
    トリオルガノハロシラン、及びアルカリ金属の間の反応
    を促進してシリルケテンアセタールを生成する 工程からなる方法。
  6. 【請求項6】請求項2において、アルカリ金属がナトリ
    ウムであり、トリオルガノハロシランがトリメチルクロ
    ロシランであり、ジアルキルジアルキルマロネートを基
    準にして化学量論的にナトリウムが約5%以上、トリメ
    チルクロロシランが50%以上過剰に存在し、出発接触温
    度が25℃以上であり、接触時間が少なくとも2時間であ
    り、塩化ナトリウムを濾過で除去し、シリルケテンアセ
    タールを蒸留で分離及び単離する方法。
  7. 【請求項7】請求項3において、アルカリ金属がナトリ
    ウムであり、トリオルガノハロシランがトリメチルクロ
    ロシランであり、ビス(トリアルキルシリル)ジアルキ
    ルマロネートを基準にして化学量論的にナトリウムが5
    %以上、トリメチルクロロシランが50%以上過剰に存在
    し、出発接触温度が50℃以上であり、接触時間が少なく
    とも2時間であり、塩化ナトリウムを濾過で除去し、シ
    リルケテンアセタールを蒸留で分離及び単離する方法。
  8. 【請求項8】請求項4において、トリオルガノハロシラ
    ンがトリメチルクロロシランであり、アルカリ金属がナ
    トリウムであり、ジアルキルマロン酸を基準にしてトリ
    メチルクロロシランが150%以上化学量論的に過剰に存
    在し、シアルキルマロン酸とトリメチルクロロシランと
    の出発接触温度が50℃以上であり、ビス(トリアルキル
    シリル)ジアルキルマロネートを基準にしてナトリウム
    が5%以上化学量論的に過剰に存在し、ビス(トリアル
    キルシリル)ジアルキルマロネート、トリメチルクロロ
    シラン及びナトリウムの間の出発接触温度が50℃以上で
    あり、接触時間が少なくとも2時間であり、塩化ナトリ
    ウムを濾過で除去し、シリルケテンアセタールを蒸留で
    分離及び単離する方法。
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