JPH06312224A - 歯車状部品の端面仕上方法および同装置 - Google Patents

歯車状部品の端面仕上方法および同装置

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JPH06312224A
JPH06312224A JP5136412A JP13641293A JPH06312224A JP H06312224 A JPH06312224 A JP H06312224A JP 5136412 A JP5136412 A JP 5136412A JP 13641293 A JP13641293 A JP 13641293A JP H06312224 A JPH06312224 A JP H06312224A
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die
punch
rim portion
gear
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JP5136412A
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English (en)
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Noboru Kake
登 掛
Minoru Kurisu
実 栗栖
Toru Suenaga
亨 末永
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Fukutoku Dia Kk
Original Assignee
Fukutoku Dia Kk
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Abstract

(57)【要約】 【目的】絞り加工された板金製歯車状部品の端面をその
内外周面に有害なばりが出ないようにフランジ部から均
一の高さに仕上げることを目的とする。 【構成】フランジ部の外周に連接したリム部を歯形に絞
り加工された板金製歯車状部品をその中心軸の周りに所
定のピッチで間欠的に移送しこの部品が停止している間
に円周方向に分割形成したダイおよびパンチを前記部品
の半径方向に相対的に移動させることによって前記部品
のフランジ面にほぼ平行に予め定めた切取線に沿う円周
等分の切目を施すとともにこの切目に向かって前記部品
のリム部から順次スクラップをトリミング加工する絞り
加工された板金プレス製歯車状部品の端面仕上方法とこ
の方法の実施に使用する装置の具体的な構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、多数の台形断面キー
溝を有する自動車の自動変速装置におけるワンウエイ・
クラッチ・インナレース・アッシイ、台形断面外歯を備
えたタイミングプーリまたはインボリュート歯形付きの
パルスギヤのように、板金ブランクからフランジ面の外
周に連設したリム部を絞り加工することによって台形断
面または歯形に成形したコップ状部品(以下、歯車状部
品、板金プレス製歯車状部品または単に部品という。)
におけるリム部の端面をフランジ面から所定の高さに揃
える場合に、前記部品の仕上面に沿ってばりが発生しな
いように、トリミング加工をする方法およびこの方法の
実施に直接使用する装置の構成に係る。
【0002】
【従来の技術】板金プレス製歯車状部品は、板金に多工
程のプレス加工を施して製造されるため、リム部の高さ
を均一に揃えることは困難である。このため、絞り加工
されたリム部をフランジ面から所定の高さにトリミング
加工する必要があり、種々の加工方法が試みられてい
る。しかし、この種のトリミング加工法では、前記部品
の仕上面に沿ってばりが発生することは避けられない。
部品の仕上面は、次工程の基準面となることが多く、こ
の部分に不規則なばりがあると、寸法精度を保つことが
できないばかりでなく、作業者がこのばりによって手指
等を損傷する危険もある。従って通常の製造方法では、
トリミング加工された板金プレス製歯車状部品のばり
を、毛先に砥粒の焼結されたワイヤブラシで研削する
か、歯車面取りフライスを備えた歯車ばり取り盤によっ
て、ばりすりを行うことが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ワイヤブラシ
によるばりの研削は、手数が掛かり危険であるし、専用
機によるばりすりも別途歯車ばり取り盤を設置しなけれ
ばならず、ばりすり工程を必要とする。本願発明は、絞
り加工された板金プレス製歯車状部品の端面を、その内
外周面に有害なばりが出ないように、フランジ面から均
一の高さに仕上げようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明によるプレス加
工された歯車状部品の端面仕上方法は、板金プレス製歯
車状部品の歯形に形成されたリム部周面にこの部品の仕
上面に沿う浅い切目を施したのち上記リム部を前記切目
に向かって剪断すると同時に上記切目から部品の小口に
向かって円周方向に所定の幅だけ剪断加工することによ
ってリム部を部分的にトリミング加工し部品を中心軸の
周りに1ピッチ分だけ移送して再び上記トリミング加工
を施すことを順次繰り返すことによって前記部品の端面
をフランジ面から所定の高さに揃えることを特徴とする
ものである。
【0005】また、前項に記載した絞り加工された板金
製歯車状部品の端面仕上方法において、円周方向に分割
形成されたダイまたはパンチを前記部品の半径に沿う1
方向に移動させて部品のリム部周面に仕上面に沿う浅い
切目を施したのちダイおよびパンチを上記の方向に相対
的に移動させることによって前記リム部を円周方向に所
定の幅だけトリミング加工しても良い。
【0006】さらに、前項に記載した絞り加工された板
金製歯車状部品の端面仕上方法において、板金プレス製
歯車状部品の歯形に形成されたリム部周面へ円周方向に
分割形成したダイを前記部品の半径に沿う1方向に押付
けてリム部周面へ仕上面に沿う浅い切目を施したのち前
記ダイをさらに同方向に押付けて前記部品とともにダイ
を移動させることによって固定したパンチとの間で前記
リム部を円周方向に所定の幅だけトリミング加工しても
良い。
【0007】なお、[0005]項に記載した絞り加工
された板金製歯車状部品の端面仕上方法において、板金
プレス製歯車状部品の歯形に形成されたリム部周面へ円
周方向に分割形成したパンチを前記部品の半径に沿う1
方向に押付けてリム部周面へ仕上面に沿う浅い切目を施
したのち前記パンチをさらに同方向に押付けて前記部品
とともにパンチを移動させることによって固定したダイ
との間で前記リム部を円周方向に所定の幅だけトリミン
グ加工しても良い。
【0008】また、前項に記載の装置は、軸の周りに所
定のピッチで間欠的に回動する駆動手段を備えたワーク
ホルダと板金プレス製歯車状部品の歯形に形成されたリ
ム部周面に沿う面と前記部品の仕上面に沿い前記リム部
周面に沿う面から軸方向に突出した小さい三角山断面の
切刃を備えている面およびこれらの面を部品の円周方向
に分割形成する両側に側刃を備えたダイまたはパンチと
前記部品のリム部を挟んでこれに対向配置されリム部周
面に沿う面と前記ダイまたはパンチの切刃および両側刃
に係合する切刃と両側刃を備えたパンチまたはダイなら
びに前記ダイおよびパンチを相対的に移動させる往復動
手段とからなることを特徴とする。
【0009】なお、前項に記載した歯車状部品の端面仕
上装置は、軸の周りに所定のピッチで間欠的に回動する
駆動手段を備えたワークホルダと対向配置された前記1
組のダイおよびパンチとダイまたはパンチの一方を前記
部品の半径に沿う1方向に移動させる往復動手段とを有
するものにおいて、前記歯車状部品を取付けたワークホ
ルダを載置固定し前記ダイまたはパンチの一方を介して
部品のリム部周面を押付ける往復動手段の押力に抗しな
がらこの力が所定量以上に達すると部品を取付けたワー
クホルダとともに前記の方向に後退するように構成され
たスライドとこのスライドを前記の方向へ移動可能に支
持するとともに前記部品のリム部内周面に沿い前記の移
動するダイまたはパンチと対向するように配置された前
記のパンチまたはダイと前記往復動手段の本体とを固定
したベッドとからなるものであっても良い。
【0010】また、前項に記載した装置は、前記部品の
リム部を挟んで前記ダイまたはパンチに対向配置された
パンチまたはダイにも部品の仕上面に沿い前記リム部周
面に沿う面から軸方向に突出した小さい三角山断面の切
刃を設けてもよい。
【0011】なお、[0008]項〜[0010]項に
記載の装置は、前記部品の歯形に形成された周面と係合
自在に構成され、前記スライドに載置固定されたストッ
パを備えていても良い。
【0012】また、[0008]項〜[0011]項に
記載の装置は、前記トリミング加工の際に発生するスク
ラップを除去するノックアウト手段を前記ベッドに固定
したパンチまたはダイの歯形に形成されたリム部周面に
沿う面に向けて備えていても良い。
【0013】
【作用】本願発明の方法は、[0004]項に記載した
ように、円周方向に分割形成したダイまたはパンチを前
記部品の半径方向に沿う一方向に移動させることによっ
てまず、板金製歯車状部品のリム部周面に、予め定めた
仕上面に沿う円周等分の切目を施したのち、この切目に
向かって前記部品のリム部から順次スクラップをトリミ
ング加工するものである。
【0014】このうち、[0006]項に説明した円周
方向に分割形成したダイを板金製歯車状部品の外周面へ
半径方向に押付けることによって固定したパンチとの間
でリム部を剪断する方法では、前記部品の外周面へ該面
とほぼ平行に、予め定めた仕上面に沿う円周等分の切目
を施したのち、前記ダイをさらに押し込んで上記部品と
ともに半径方向に移動させることによって、部品のリム
部を、ベッド上に固定したパンチとの間で前記切目に向
かって内側から部分的にトリミング加工する。
【0015】[0013]項および前項の作用は、[0
008]〜[0012]項に記載した装置を併せて考え
ると一層分かり易いため、装置の作用を加味して前述の
方法をさらに詳細に説明する。まず、フランジ面を介し
て板金製歯車状部品をワークホルダに取付け、前記部品
の歯形に加工された外周面へストッパを係合させて円周
方向の位置決めをする。そして、前記部品の外側に配置
されたダイを、往復動手段であるジヤッキによって部品
の半径に沿う一方向へ移動させ、前記部品の外周面に押
し付ける。ダイは、前記部品の歯形に加工された外周面
に沿う円周方向に分割形成された面と、この面から軸に
向かって突出した小さい三角山断面の前記部品の仕上面
に沿う切刃を備えているため、まず、この切刃における
三角山断面の先端が前記部品の外周面に食い込み、前記
部品の外周面にほぼ平行に、予め定めた仕上面に沿う浅
い円周等分の切目が施される。
【0016】さらに、前記ダイが押し込まれると、ダイ
に掛かる反力が次第に大きくなるため、ジヤッキの押力
が所定量以上に達し、ワークホルダおよびストッパを載
置固定しているスライドが、前記部品を取り付けたまま
ジヤッキの押込み方向に後退する。言いかえれば、ダイ
は切刃の三角山断面を前記部品の外周面に食い込ませな
がら半径方向に移動し、前記部品の外周面に沿う面が部
品の外周面に当接すると上記部品とともに半径方向へ移
動することになる。このようにして上記部品はダイとと
もに半径方向へ移動するが、やがて歯形に成形された前
記部品の内側へベッドに固定されているパンチの歯形に
加工された先端部がはまり込み、さらにダイおよび前記
部品が半径方向へ移動すると、前記部品のリム部は対向
する上記パンチとの間で前記切目に向かって内側から部
分的に剪断加工されるとともに所定の幅を隔てて対向す
るダイおよびパンチの側刃による剪断作用により、その
小口に向かって1ピッチ分だけトリミング加工される。
【0017】以上説明したような一連のトリミング加工
が終了すると、前記ジャッキが作動してダイを元の位置
へ戻すため、部品およびストッパを載置固定しているス
ライドも元の位置に戻る。この状態では歯形に加工され
たパンチの先端部は、部品の内周面から外れている。つ
ぎに、ストッパが前記部品の外周面から外され、部品を
取り付けたワークホルダは駆動手段によって軸の周りに
所定のピッチだけ回動する。ワークホルダが停止する
と、再び前記部品の歯形に加工された外周面へストッパ
を係合させて円周方向の位置決めをする。そして、前述
した一連のトリミング加工を繰り返すことによって前記
部品のリム部は順次外周面に施された切目に向かってト
リミング加工され、板金製歯車状部品の端面はフランジ
部から均一の高さに仕上げられる。
【0018】なお、[0007]項に記載した方法は上
述した[0006]項の方法におけるダイがパンチに、
パンチがダイに代わったもので、その作用は、ほぼ同一
であるから説明を省略する。
【0019】つぎに、[0009]項に記載した装置の
改良に係る[0010]項の装置について説明する。こ
の装置では、ベッドに固定されたパンチまたはダイの、
歯形に加工され円周方向に分割形成された面における部
品の仕上面に沿う部分にも、部品の外側に配置されてい
るダイまたはパンチと同じ角度の三角山断面を有する切
刃を設けてある。この装置を用いて部品のリム部をトリ
ミングするに当たり、ジヤッキによってリム部の周面
に、外側に配置された前記ダイまたはパンチが押付けら
れた際には、まずリム部における外側の周面に極めて浅
い切目が施され、ジヤッキの押力が比較的小さい間に、
ワークホルダおよびストッパを載置固定しているスライ
ドが、前記部品を取り付けたままジヤッキの押込み方向
に後退する。すなわち、この装置では、押力が比較的小
さい値に達すると、直ちにスライドが後退するように設
定してあるため、リム部における外側の周面に極めて浅
い切目が施されると、上記部品はダイとともに半径方向
へ移動し、歯形に成形された前記部品のリム部内側へ、
ベッドに固定されているパンチまたはダイの歯形に加工
された先端部がはまり込み、さらにジヤッキが半径方向
へ移動すると、前記部品のリム部内周面にもパンチまた
はダイの三角山断面を有する切刃が食い込み、部品のリ
ム部には内外周面から上下方向の偶力が働くことにな
る。このため、部品の外周面に切目を施す際に、ダイの
三角山断面を有する切刃の反力によって部品のリム部に
軸方向の力が掛かり、板金プレス製歯車状部品のリム部
を持ち上げることが無く、切目の位置が安定するため、
厚さの薄い板金プレス製歯車状部品であっても、その端
面をフランジ面から均一の高さに仕上げることができ
る。
【0020】[0011]項の装置におけるストッパ
は、以上説明した装置において、部品のリム部をトリミ
ング加工する際に、ダイおよびパンチの歯形に加工され
た先端部が歯車状部品の加工を受ける部分に正確に対応
するように周方向の位置を位置決めするための安全装置
である。
【0021】[0012]項の装置におけるパンチまた
はダイの歯形に形成されたリム部周辺に向けて設けられ
たノックアウト手段は、以上のようにして部品のリム部
がトリミングされた都度、1ピッチ分のスクラップをリ
ム部から確実に押し出すことによって、安定したトリミ
ング加工を連続して行わせるようにしたもので、小形の
コイルばねを利用したもの又は圧縮空気等が用いられ
る。
【0022】
【実施例】以下図面により実施例の説明をする。図1〜
図13は、本願発明の各実施例を示す説明図である。
【0023】(実施例1)まず、本願発明による「歯車
状部品の端面仕上装置」の1例を、図1〜図10に従っ
て説明する。1は、自動車の自動変速装置におけるワン
ウエイ・クラッチ・インナレース・アッシイ(以下、歯
車状部品という。)、2はそのフランジ面、3はフラン
ジ面2の外周に連設したリム部で、この例では24個の
スプラインが歯形に絞り加工されている。図1〜図3に
示すように板金プレス製の歯車状部品1は、ワークホル
ダ4に被せ、フランジ面2の中心孔を基準として押金5
およびボルト6によって上記ワークホルダ4に正確に取
り付けられている。ワークホルダ4は、図示を省略した
割出機構を有する駆動手段7によって軸X−Xの周りに
スプライン2個毎のピッチP=2π/24ラジアン…
(30°)で間欠的に回動することができる。8はその
先端部が前記部品1の外周面の歯形に係合することによ
って、円周方向の位置決めをするストッパで、コイルば
ねやノブ等からなる係合手段9を操作することによっ
て、必要に応じ部品1のリム部3から外すことができる
ようになっている。10は前記ワークホルダ4およびス
トッパ8等を載置したスライドである。
【0024】11は歯車状部品1の外側に配置されたダ
イで、前記部品1の半径に沿う一方向Lに移動する往復
動手段12(以下、ジヤッキという。)の先端に、力を
受ける方向を考慮して斜にねじ込まれたボルト(中心線
のみを簡略表示)によって固着されている。ダイ11の
構造については後に詳記する。13は部品1の内側にダ
イ11に対向して配置されたパンチで、前記ジヤッキ1
2を固定したベッド14上に載置固定された刃物台15
の前面に、力を受ける方向を考慮して斜にねじ込まれた
ボルト(中心線のみを簡略表示)を介して固定されてい
る。パンチ13の詳細な構造については、後述する。
【0025】前記スライド10は、上記ベッド14に設
けられた一対のレール16上に載置され、一対のコイル
ばね17によって所定の位置に保持されている。しか
し、ジヤッキ12が作動して、ダイ11および部品1を
介してワークホルダ4を半径に沿う一方向Lに押し込
み、ジヤッキ12の押力が所定値以上に達すると、コイ
ルばね17が圧縮されて、スライド10はジヤッキ12
の押し込み方向Lに後退することができるように構成さ
れている。
【0026】ダイ11は図4〜図7に示すように、前記
部品1の歯形に加工された外周面に沿う面11と、こ
の面11から軸に向かって0.5mm突出した先端の
角度αが60°の小さい三角山断面の切刃11を備え
た刃面11を有し、その下部に仕上面Fに沿うスプラ
イン2個分より僅かに大きい幅Bを隔てて対向する側刃
11を備えた空洞部11が設けられ、円周方向に分
割形成されたもので、4個の取付用ボルト孔11を備
えている。
【0027】パンチ13は図8〜図10に示すように、
前記幅Bの突出形成され歯形に加工された前記部品1の
内周面のキー溝に沿う面13と、仕上面Fに沿う刃面
13および前記ダイ11の側刃11に対向する側刃
13,13を備え、円周方向に分割形成されて底面
に位置決め用の突出部13を備え、上下方向に前記の
ように傾斜した2個の取り付け用ボルト孔13と、半
径方向にノックアウ手段18用の孔13を有する。
【0028】つぎに、このような装置を用いて、板金プ
レス製の歯車状部品1の端面1を所定の高さHに仕上
げる方法を説明する。図1〜図3に示すように歯車状部
品1を、ワークホルダ4に被せ、フランジ面2の中心孔
を基準として押金5およびボルト6によって上記ワーク
ホルダ4に正確に取り付け、前記部品1の歯形に加工さ
れた外周面へストッパ8を係合させて部品1の位置決め
をする。そして、前記部品1の外側に配置されたダイ1
1を、ジヤッキ12によって部品1の半径に沿う一方向
Lへ移動させ、前記部品1の外周面に押し付ける。この
時ダイ11の歯形に加工された外周面に沿う円周方向に
分割形成された面11から軸に向かって突出した小さ
い三角山断面を有する切刃11の先端が、前記部品1
の外周面に食い込み、前記部品1の外周面にフランジ面
2と平行に、予め定めた仕上面Fに沿う浅い円周等分の
切目Sが施される。
【0029】このようにしてダイ11は、三角山断面の
切刃11を前記部品1の外周面に食い込ませながら僅
かに半径方向Lに移動する。やがて、前記ダイ11にお
ける外周面に沿う面11が部品1の外周面に当接する
が、この時点でダイ11に掛かる反力は急激に増大し、
部品1を取付けたワークホルダ4は、スライド10とと
もにこれ等を保持している前記一対のコイルばね17を
圧縮しながら前記部品1を伴って半径方向Lへ移動する
ことになる。つぎに、歯形に成形された前記部品1の内
側におけるキー溝へ、ベッド14に固定されているパン
チ13の歯形に加工された先端部がはまり込み、さらに
ダイ11および前記部品1が半径方向へ移動すると、前
記部品1のリム部3は、対向する上記パンチ13との間
で前記切目Sに向かって内側から部分的に剪断加工され
る。
【0030】また、ダイ11の側刃11とパンチ13
の側刃13との剪断作用により、リム部3はその小口
に向かって前記幅Bを隔てて両側が剪断される。こ
のようにして初回のトリミング加工が終了すると、ノッ
クアウ手段18を操作してスクラップを除去する。ジヤ
ッキ12が後退すると、コイルばね17の復原力によっ
て、ワークホルダ4および部品1を載置したスライド1
0は元の位置に戻り、パンチ13の歯形に加工された先
端部は、部品1の内側に成形されたキー溝から外れる。
【0031】この時点で、部品1の歯形に加工された外
周面から一旦ストッパ8を外し、駆動手段7によって部
品1を1ピッチP分(30゜)だけ移送して再び前記部
品1の歯形に加工された外周面へストッパ8を係合さ
せ、円周方向の位置決めをする。そして、前記部品1の
外側に配置されたダイ11を、ジヤッキ12によって部
品1の半径に沿う一方向Lに移動させ、前述したトリミ
ング工程を繰り返せば、前記部品1が軸X−Xの周りを
1周した時点で部品1の端面1を、フランジ面2から
所定の高さHに揃えることができる。
【0032】(実施例2)つぎに、本願発明の異なる実
施例を図11に従って説明する。この場合には、(実施
例1)と異なる部分にのみ別に符号をつけ、(実施例
1)と構成および作用等が同一である部分には対応する
部位に同じ符号を付して説明を省略する。
【0033】この例では、図11に示すように、歯車状
部品1の歯形に形成されたリム部3の外側に、リム部周
面に沿う面13’から軸方向に突出した小さい三角山
断面の切刃13を備えているパンチ13’を配設し、
ジヤッキ12を用いてリム部3の周面へ前記パンチ1
3’を押付けて、リム部3周面へ仕上面Fに沿う浅い切
目Sを施したのち、前記パンチ13’をさらに同方向に
押付けて、前記部品1とともにパンチ13’を移動させ
ることによって図2および図3の刃物台15に固定した
ダイ11’との間で前記リム部3を円周方向に所定の幅
だけトリミング加工する点が(実施例1)と異なる。
【0034】(実施例3)本願発明のさらに異なる実施
例を図12および図13に従って説明する。この例で
は、(実施例)1および(実施例)2のように、歯車状
部品1の外側に設けたダイ11が、そのリム部周面に沿
う面11から軸方向に0.5mm突出した先端の角度
αが60゜の小さい三角山断面の切刃11を備えてい
るだけでなく、前記部品1のリム部3を介してこれ等に
対向配置されたパンチ13aにおけるリリム部周面に沿
う面13aからも軸方向に0.5mm突出した先端の
角度βが前記ダイ11における先端の角度αに等しい6
0°の小さい三角山断面の切刃13aが設けられてい
る。そして、ジヤッキ12を用いてリム部3の周面に、
外側の前記ダイ11が押付けられ、極めて浅い切目Sが
施されるとジヤッキ12の押力が比較的小さい間に、部
品1はダイ11とともにジヤッキ12の押込み方向Lに
移動し、(実施例1)と同様にして歯形に成形されたリ
ム部3内側のキー溝へパンチ13aの歯形に加工された
先端部がはまり込み、さらにジヤッキ12が移動すると
リム部3の内側周面にも、仕上げ面Fに沿う浅い切目S
が施される。
【0035】この時には、部品1のリム部3における内
外周面に、ダイ11の三角山断面を有する切刃11
と、前記パンチ13aの三角山断面を有する切刃13
が同時に食い込み、リム部3には内外周面から上下
方向の偶力が働くため、部品1のフランジ面2が薄いも
のであってもリム部3が持ち上げられることはない。さ
らにジヤッキ12を半径方向Lへ移動すると、前記部品
1のリム部3が内側から外側の前記切目Sに向かって部
分的に剪断加工され、初回のトリミングが終了すると部
品1を1ピッチP分だけ移送して、再び前述したトリミ
ング工程を繰り返し、前記部品1が軸の周りを1周する
と部品1の端面1が、フランジ面2から所定の高さH
に揃えるられることは(実施例)1および(実施例)2
と同様である。
【0036】(実施例4)(実施例1)〜(実施例3)
では、板金プレス加工製の歯車状部品1の外側に配置さ
れたダイ11またはパンチ13を前記部品1とともに部
品1の半径方向Lにジヤッキ12で押し込むことによっ
て、ベッド14上に固定したパンチ13,13’または
ダイ11との間で上記部品1のリム部3を、前記部品1
のリム部3に施された切目Sに向かってトリミング加工
する例について説明したが、大きい板金製歯車状部品1
の端面1を仕上げる場合には、これと反対に、前記部
品1の内側に配置されたダイ11またはパンチ13を前
記部品1とともに部品1の半径方向Lに押し出すことに
よってベッド14上に固定したパンチ13またはダイ1
1との間で上記部品1のリム部3を前記切目Sに向かっ
てトリミング加工するようにしても良い。この例では往
復動手段としてジヤッキ12に換え、くさびとばねを利
用すると装置の製作が容易となる。
【0037】(実施例5)以上本願発明の種々の実施例
について説明したが、本願発明は、このほか[特許請求
の範囲]に記載した範囲内において種々の異なる実施態
様で実施することができる。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本願発明に
よる絞り加工された板金製歯車状部品の端面仕上方法に
よれば、リム部をトリミング加工すると同時に、その内
外周面に有害なばりが発生しないように、上記部品の端
面を均一の高さに仕上げることができる。従って、「従
来の技術]のようにばりを除去するために人手を掛けた
り、別の装置を設ける必要がない。また、本願発明の歯
車状部品の端面仕上装置は、比較的簡単な構造で、前記
部品の端面を能率良く、安全に仕上げることができる。
【0039】また、(実施例3)に示したように、軸方
向に突出した同一の角度の小さい三角山断面の切刃11
および刃面13を、ダイ11およびパンチ13の両
方に対向して設ければ、部材1のリム部3に切目Sを施
すとき、部材1が軸X−X方向に引き上げられる力を、
両刃物の切刃11および13に働く偶力によって釣
り合わせることが出来るため、薄い部材1であってもリ
ム部3の高さを均一に揃えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明装置の1実施例を示す平面図
【図2】図1のII−II線に沿う縦断面図
【図3】図2のIII−III線に沿う横断面図
【図4】ダイス11の正面図
【図5】ダイス11の底面図
【図6】図4のVI−VI線に沿う縦断面図
【図7】図6のA部詳細図
【図8】パンチ13の正面図
【図9】パンチ13の底面図
【図10】図8のX−X線に沿う縦断面図
【図11】本願発明の異なる実施例におけるトリミング
加工の要領を示す断面図
【図12】本願発明のさらに異なる実施例におけるトリ
ミング加工の要領を示す断面図
【図13】図12のC部詳細図
【符号の説明】
1: 歯車状部品 2: 歯車状部品
1のフランジ面 3: 同リム部 4: 端面仕上装
置のワークホルダ 7: 駆動手段 8: ストッパ 10: スライド 11: ダイ 11:ダイのリム部3周面に沿う面 11:ダイ1
1の三角山断面の切刃 11: ダイ11の切り刃面 11:ダイ1
1の側刃 12: 往復動手段 13 :パンチ 13:リム部3の内周面に沿う面 13: パンチ
13の切刃 13:パンチ13の側刃 14: ベッド 18: ノックアウト手段 B: 剪断幅 F : 仕上面 H: リム部3の仕上げ高さ L : 往復動手段
12の移動方向 S: 切目 X : 部品1の軸
線 α: 切刃11の先端の角度 β :切刃13の先
端の角度

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金プレス製歯車状部品の歯形に形成さ
    れたリム部周面にこの部品の仕上面に沿う浅い切目を施
    したのち上記リム部を前記切目に向かって剪断すると同
    時に上記切目から部品の小口に向かって円周方向に所定
    の幅だけ剪断加工することによってリム部を部分的にト
    リミング加工し部品を中心軸の周りに1ピッチ分だけ移
    送して再び上記トリミング加工を施すことを順次繰り返
    すことによって前記部品の端面をフランジ面から所定の
    高さに揃えることを特徴とする歯車状部品の端面仕上方
    法。
  2. 【請求項2】 円周方向に分割形成されたダイまたはパ
    ンチを前記部品の半径に沿う1方向に移動させて部品の
    リム部周面に仕上面に沿う浅い切目を施したのちダイお
    よびパンチを上記の方向に相対的に移動させることによ
    って前記リム部を円周方向に所定の幅だけトリミング加
    工することを特徴とする[請求項1]に記載した歯車状
    部品の端面仕上方法。
  3. 【請求項3】 板金プレス製歯車状部品の歯形に形成さ
    れたリム部周面へ円周方向に分割形成したダイを前記部
    品の半径に沿う1方向に押付けてリム部周面へ仕上面に
    沿う浅い切目を施したのち前記ダイをさらに同方向に押
    付けて前記部品とともにダイを移動させることによって
    固定したパンチとの間で前記リム部を円周方向に所定の
    幅だけトリミング加工することを特徴とする[請求項
    2]に記載した歯車状部品の端面仕上方法。
  4. 【請求項4】 板金プレス製歯車状部品の歯形に形成さ
    れたリム部周面へ円周方向に分割形成したパンチを前記
    部品の半径に沿う1方向に押付けてリム部周面へ仕上面
    に沿う浅い切目を施したのち前記パンチをさらに同方向
    に押付けて前記部品とともにパンチを移動させることに
    よって固定したダイとの間で前記リム部を円周方向に所
    定の幅だけトリミング加工することを特徴とする[請求
    項2]に記載した歯車状部品の端面仕上方法。
  5. 【請求項5】 軸の周りに所定のピッチで間欠的に回動
    する駆動手段を備えたワークホルダと板金プレス製歯車
    状部品の歯形に形成されたリム部周面に沿う面と前記部
    品の仕上面に沿い前記リム部周面に沿う面から軸方向に
    突出した小さい三角山断面の切刃を備えている面および
    これらの面を部品の円周方向に分割形成する両側に側刃
    を備えたダイまたはパンチと前記部品のリム部を挟んで
    これに対向配置されリム部周面に沿う面と前記ダイまた
    はパンチの切刃および両側刃に係合する切刃と両側刃を
    備えたパンチまたはダイならびに前記ダイおよびパンチ
    を相対的に移動させる往復動手段とからなることを特徴
    とする歯車状部品の端面仕上装置。
  6. 【請求項6】 前記部品のリム部を挟んで前記ダイまた
    はパンチに対向配置されたパンチまたはダイにも部品の
    仕上面に沿い前記リム部周面に沿う面から軸方向に突出
    した小さい三角山断面の切刃を設けたことを特徴とする
    [請求項5]に記載した歯車状部品の端面仕上装置。
  7. 【請求項7】 軸の周りに所定のピッチで間欠的に回動
    する駆動手段を備えたワークホルダと対向配置された前
    記1組のダイおよびパンチとダイまたはパンチの一方を
    前記部品の半径に沿う1方向に移動させる往復動手段と
    を有するものにおいて、前記歯車状部品を取付けたワー
    クホルダを載置固定し前記ダイまたはパンチの一方を介
    して部品のリム部周面を押付ける往復動手段の押力に抗
    しながらこの力が所定量以上に達すると部品を取付けた
    ワークホルダとともに前記の方向に後退するように構成
    されたスライドとこのスライドを前記の方向へ移動可能
    に支持するとともに前記部品のリム部内周面に沿い前記
    の移動するダイまたはパンチと対向するように配置され
    た前記のパンチまたはダイと前記往復動手段の本体とを
    固定したベッドとからなることを特徴とする[請求項
    5]または[請求項6]に記載した歯車状部品の端面仕
    上装置。
  8. 【請求項8】 前記部品の歯形に形成された外周面と係
    合自在に構成され前記スライドに載置固定されたストッ
    パを備えていることを特徴とする[請求項5]〜[請求
    項7]に記載した歯車状部品の端面仕上装置。
  9. 【請求項9】 前記トリミング加工の際に発生するスク
    ラップを除去するノックアウト手段を前記ベッドに固定
    したパンチまたはダイの歯形に形成されたリム部周面に
    沿う面に向けて設けたことを特徴とする[請求項5]〜
    [請求項8]に記載の歯車状部品の端面仕上装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107520384A (zh) * 2017-09-11 2017-12-29 山东大学 一种大模数直齿圆柱齿轮渐进式齿形成形方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107520384A (zh) * 2017-09-11 2017-12-29 山东大学 一种大模数直齿圆柱齿轮渐进式齿形成形方法
CN107520384B (zh) * 2017-09-11 2019-01-25 山东大学 一种大模数直齿圆柱齿轮渐进式齿形成形方法

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