JPH06309624A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

Info

Publication number
JPH06309624A
JPH06309624A JP12211593A JP12211593A JPH06309624A JP H06309624 A JPH06309624 A JP H06309624A JP 12211593 A JP12211593 A JP 12211593A JP 12211593 A JP12211593 A JP 12211593A JP H06309624 A JPH06309624 A JP H06309624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic head
film magnetic
thin film
head
terminal portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12211593A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Onuma
一紀 大沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP12211593A priority Critical patent/JPH06309624A/ja
Publication of JPH06309624A publication Critical patent/JPH06309624A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】端子部の占める面積を出来る限り大きくでき、
外部電極の取り出し方向の設計上の自由度が高く、しか
もヘッド全体の小型化を図り得る、新規の端子部構造を
有する、複合型薄膜磁気ヘッドを含む薄膜磁気ヘッドを
提供する。 【構成】薄膜磁気ヘッドは六面を有し、その内の或る面
40Aに形成されたヘッドギャップ18と、磁気ヘッド
素子部16,20,22から引き出された導体部26,
26Aの端部に形成された端子部14とを具備し、この
端子部14は他の5つの面の内の所定の面40B上に形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規の端子部構造を有
する薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録は益々高密度化が進むと
同時に磁気記録装置の小型化が進み、磁気記録媒体へ情
報を書き込み、読み出すための磁気ヘッドに対しても小
型化の要求が高まっている。また、バルクタイプの磁気
ヘッドと比較して高速転送の面で有利な薄膜磁気ヘッド
に対する小型化、更には、狭トラック化、マルチトラッ
ク化への要求が特に強まっている。
【0003】従来の誘導型薄膜磁気ヘッドの概観斜視図
を図12の(A)に、また、線12B−12Bに沿った
模式的な断面図を図12の(B)に示す。図12におい
て、10は基板、12は磁気テープの摺動から磁気ヘッ
ドを保護するための保護用基板、14は端子部、26は
リード用の導体部、16は下部磁性材料層、18はヘッ
ドギャップ、18Aはヘッドギャップ層、20は巻線導
体部、22は上部磁性材料層、24は保護膜である。ま
た、28は外部電極であり、外部回路と端子部14とを
電気的に接続する。下部磁性材料層16、巻線導体部2
0及び上部磁性材料層22から、磁気ヘッド素子部が構
成される。尚、図12の(B)は、図2の破線に沿った
断面図に相当する。従来の薄膜磁気ヘッドは、図12か
らも明らかなように、八面を有し、その内の或る一面4
0E(ヘッドギャップ18が形成された面10Aと概ね
垂直方向であって、且つトラック幅と平行方向な面)に
端子部14が形成されている。端子部14の大きさは、
外部電極28の取り付けの観点から、出来る限り大きい
ことが望ましい。
【0004】デジタルコンパクトカセット(以下、DC
Cと略す)に代表されるデジタル記録においては、記録
用の誘導型磁気ヘッド部(インダクティブ磁気ヘッド
部)と、再生用の磁気抵抗型磁気ヘッド部(MR磁気ヘ
ッド部)が複合された複合型薄膜磁気ヘッドが使用され
ており、コンピュータの補助記録装置であるデータカー
トリッジ等においても、かかる複合型薄膜磁気ヘッドが
主流になると考えられている。また、DCC等において
は、誘導型磁気ヘッド部と磁気抵抗型磁気ヘッド部とを
同一基板上に形成し、且つ、これらの磁気ヘッド部を接
合した、合計4つの磁気ヘッド部を有する複合型薄膜磁
気ヘッドが要求されている。尚、このような複合型薄膜
磁気ヘッドのトラック配置及び磁気ヘッド配置状態の望
ましい一例を図13に示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図12に示した従来の
薄膜磁気ヘッドにおいては、端子部14の面積を出来る
限り大きくし且つ薄膜磁気ヘッドの小型化を図ること
は、端子部の構造から困難である。また、設計上、端子
部14の位置を変更する自由度に乏しく、外部電極の取
り出し方向が限られ、薄膜磁気ヘッドを組み込む装置の
小型化に対する制約があるという問題も有する。
【0006】図12に示した従来の薄膜磁気ヘッドを2
つ、接着剤50によって接合して複合型薄膜磁気ヘッド
を作製する場合、図14あるいは図15のような構造が
考えられる。これらの構造の複合型薄膜磁気ヘッドにお
いても端子部14が大きな面積を占めており、複合型薄
膜磁気ヘッドの小型化を図ることは困難である。
【0007】また、このような複合型薄膜磁気ヘッドに
おいては、各磁気ヘッドのトラック位置やアジマス角等
を高精度に調整した後、2つの薄膜磁気ヘッドを接着剤
50を用いて貼り合わせる。図14の(B)及び図15
に示した構造の複合型薄膜磁気ヘッドにおいては、端子
部14に外部電極28を取り付けた後、2つの磁気ヘッ
ドを貼り合わせ作業を行う必要がある。然るに、既に外
部電極28が取り付けられているために、高精度の貼り
合わせを行うことが困難である。
【0008】従来の薄膜磁気ヘッドを2つ接合した複合
型薄膜磁気ヘッドにおいては、端子部構造の問題の他に
も、以下のような問題がある。即ち、これらの構造では
各薄膜磁気ヘッドの磁気テープ摺動面40Aが2つに分
離しており、各ヘッドギャップ18と磁気テープとの接
触状態(テープコンタクト)を良好に保つことが難し
く、スペーシング損失による薄膜磁気ヘッドの再生出力
低下を招くという問題を有する。ここで、スペーシング
損失とは、磁気テープ表面と再生用磁気ヘッド部との間
に隙間が存在すると、磁気テープからの磁束の一部が再
生用磁気ヘッド部に拾われなくなり、再生出力が低下す
る現象を指す。
【0009】また、DCC等の記録再生装置において、
一対の薄膜磁気ヘッドを1つの治具上に固定し、各薄膜
磁気ヘッドのヘッドギャップが磁気テープに対して最適
な当たり(接触)となるように、治具を調整する形式の
装置があるが、かかる記録再生装置における磁気ヘッド
には小型化に限界がある。
【0010】データカートリッジシステムにおいては、
データが磁気テープに確実に書き込まれたかを調べるた
めに、磁気テープにデータの記録を行いながらデータを
メモリにも記憶し、磁気テープへのデータ記録直後にデ
ータの再生を行い、かかる再生されたデータとメモリに
記憶されたデータの照合を行っている。図14及び図1
5に示した従来の複合型薄膜磁気ヘッドにおいては、基
板10及び保護用基板12の厚さや構造上の制約から、
記録用磁気ヘッドのヘッドギャップと再生用磁気ヘッド
のヘッドギャップのヘッドギャップ間隔を数十μmにす
ることは不可能である。記録用磁気ヘッドと再生用磁気
ヘッドとの間の間隔が大きくなると、データを記憶する
ためのメモリ量が増大し、データカートリッジシステム
のコストの増加に繋がる。
【0011】更には、DCC等のカセットテープにおい
ては、磁気ヘッドと磁気テープの当たりの問題からテー
プパッドを設けているが、磁気ヘッドが大きいと、テー
プパッドも大きくなる。
【0012】従って、本発明の目的は、端子部の占める
面積を出来る限り大きくでき、外部電極の取り出し方向
の設計上の自由度が高く、しかもヘッド全体の小型化を
図り得る、新規の端子部構造を有する、複合型薄膜磁気
ヘッドを含む薄膜磁気ヘッドを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、六面を有
し、その内の或る面に形成されたヘッドギャップと、磁
気ヘッド素子部から引き出された導体部の端部に形成さ
れた端子部とを具備し、端子部は他の5つの面の内の所
定の面上に形成されていることを特徴とする本発明の薄
膜磁気ヘッドによって達成することができる。
【0014】この場合、所定の面は、ヘッドギャップが
形成された面と反対側の面とすることができ、あるいは
又、薄膜磁気ヘッドのトラック幅の方向と垂直方向の面
とすることができる。
【0015】そして、複数の端子部が形成され、これら
の端子部は、所定の面に形成された溝、及び該溝に埋め
込まれた導電材料から成ることが好ましい。あるいは
又、複数の端子部が形成され、これらの端子部の各々は
千鳥状に配設されていることが好ましい。
【0016】薄膜磁気ヘッドは、複数の薄膜磁気ヘッド
部が積層された複合型薄膜磁気ヘッドとすることができ
る。
【0017】
【作用】本発明の薄膜磁気ヘッドは六面を有し、ヘッド
ギャップが形成された面以外の他の5つの面の内の所定
の面上に端子部が形成されている。これによって、端子
部を形成するための特別の面を設ける必要がなくなり、
薄膜磁気ヘッドを小型化でき、しかも、端子部を大きく
することができ、端子部に外部電極を容易に且つ確実に
取り付けることができることができるばかりか、外部電
極の取り出し方向の自由度が高くなる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明の薄膜磁気ヘッドを説明する。尚、図面において、同
一の構成要素には、同一の参照番号を付した。
【0019】(実施例1)実施例1の薄膜磁気ヘッドを
斜め上方から見た斜視図を図1の(A)に示す。また、
斜め下方から見た斜視図を図1の(B)に示す。薄膜磁
気ヘッドは六面を有し、その内の或る面40Aにヘッド
ギャップ18が形成されている。トラック幅は、矢印
「T」の方向である。
【0020】実施例1の薄膜磁気ヘッドにおいては、端
子部14が他の5つの面の内の所定の面上、具体的に
は、ヘッドギャップ18が形成された面40Aと反対側
の面40B上に、複数形成されている。端子部14の各
々は、面40Bに形成された溝34、及び溝34内に埋
め込まれた導電材料から成る。
【0021】実施例1の薄膜磁気ヘッドの模式的な断面
図を図1の(C)に示す。尚、図1の(C)は、図1の
(B)の線1C−1Cに沿った断面図であり、しかも、
図2の破線に沿った断面図である。図1の(C)におい
て、10は基板、12は磁気テープの摺動から磁気ヘッ
ドを保護するための保護用基板、14は端子部、26及
び26Aは導体部、16は下部磁性材料層、18Aはヘ
ッドギャップ層、20は巻線導体部、22は上部磁性材
料層、24は保護膜である。また、28は外部電極であ
り、外部回路と端子部14とを電気的に接続する。尚、
下部磁性材料層16、巻線導体部20及び上部磁性材料
層22から、磁気ヘッド素子部が構成されている。導体
部26は、磁気ヘッド素子部から引き出されている。実
施例1の薄膜磁気ヘッドは誘導型である。
【0022】図2に、導体部26,26A、例えば1タ
ーンから成る巻線導体部20、上部磁性材料層22の配
置関係を模式的に図示する。尚、図2において、薄膜磁
気ヘッドの他の構成要素は、図を簡略化するために省略
した。
【0023】実施例1の薄膜磁気ヘッドの作製方法を、
図3及び図4を参照して、以下説明する。尚、図3は、
図2の破線に沿った部分に相当する模式的な断面図であ
る。
【0024】[工程−100]先ず、Ni−Znフェラ
イト等の比抵抗1kΩ以上の磁性材料、あるいはアルチ
ック基板やBa−TiO3から成る非磁性材料から構成
された基板10の上に、下部磁性材料層16をスパッタ
法やめっき法等及びエッチング法にて形成する。次に、
例えばAl23から成るヘッドギャップ層18Aを成膜
した後、巻線導体部20を形成すべきヘッドギャップ層
の上に、例えばレジスト材料から成る絶縁層30を形成
する(図3の(A)参照)。
【0025】[工程−110]その後、絶縁層30上に
巻線導体部20及びリード用の導体部26を、例えば蒸
着法やめっき法及びエッチング法等によって形成した
後、例えばレジスト材料から成る絶縁層32を巻線導体
部20の上に形成する。次いで、磁路内の磁気抵抗を減
少させるために、ヘッドギャップ層18の一部をエッチ
ングによって除去した後、上部磁性材料層22をスパッ
タ法やめっき法等及びエッチング法にて形成する(図3
の(B)参照)。
【0026】[工程−120]リード用の導体部26の
一部分の上に、更に、スパッタ法やめっき法及びエッチ
ング法等にて銅、金、銀、アルミニウム等から成り厚さ
数μm〜数十μmの導体部26Aを形成した後、例えば
Al23から成る保護膜24を全面に成膜し、次いで、
機械研磨あるいはエッチングによって保護膜24の表面
を平坦化する(図3の(C)参照)。こうして、所謂ウ
エハプロセスが完了する。
【0027】[工程−130]次いで、基板10を切断
し(図3の(D)参照)、保護用基板12を保護膜24
に接着剤を用いてあるいはガラス融着法等によって接合
する。尚、保護用基板12を保護膜24に接合した後、
基板10を切断してもよい。こうして、ヘッドギャップ
18が形成された面42A、及び端子部を形成すべき面
42Bが形成される。導体部26,26Aが露出した面
42Bを斜めから見た状態を図4の(A)に示す。
【0028】次に、以下の方法で、端子部を面42Bに
形成する。 (イ)先ず、導体部26,26Aを含む面42Bに溝3
4を形成する。 (ロ)次いで、導電材料で溝34内を埋め込み、その
後、不要な導電材料を除去して、面40B上に端子部1
4を完成させる。
【0029】尚、基板10あるいは保護用基板20が導
電性材料から成る場合、溝34を含む面42B上に絶縁
層を形成し、その後、選択的に絶縁層を除去して、導体
部26,26Aを露出させればよい。
【0030】[工程−140]図4の(A)において、
露出した導体部26Aの厚さは数μm〜数十μmであ
る。従って、このままでは、外部回路との接続のための
外部電極を導体部26,26Aに取り付けることが困難
な場合がある。この場合、導体部26,26Aの厚さ方
向と平行な溝34をエッチングによって面42Bに形成
する(図4の(B)参照)。尚、溝34内には、露出し
た導体部26,26Aが含まれる。基板10あるいは保
護用基板20が導電性材料から成る場合、溝34を含む
面42B上に絶縁層を形成し、その後、選択的に絶縁層
を除去して、導体部26,26Aを露出させればよい。
【0031】[工程−150]その後、スパッタ法やめ
っき法等にて銅等の導電材料で溝34内を埋め込み、そ
の後、不要な導電材料をラップ加工等にて除去して、面
40B上に端子部14を完成させる(図4の(C)参
照)。最後に、面40Bを研磨して適切な曲率を有する
面40Aとする。
【0032】こうして、外部電極28を取り付けるのに
十分な面積を有する端子部14を形成することができ
る。尚、外部電極28がフレキシブルプリント配線板か
ら成る場合、フレキシブルプリント配線板を端子部14
に例えば熱圧着することによって、外部電極28を端子
部14に取り付けることができる。また、外部電極28
がリード線から成る場合、リード線を端子部14に例え
ばはんだ付けすることによって、外部電極28を端子部
14に取り付けることができる。
【0033】このようにして、薄膜磁気ヘッド全体の小
型化を図ることができ、しかも、端子部14の占める面
積を大きくすることができる。
【0034】(実施例2)実施例2は、実施例1にて説
明した薄膜磁気ヘッドの変形である。実施例2の薄膜磁
気ヘッドの斜視図を図5の(A)に示す。実施例2の薄
膜磁気ヘッドが実施例1と相違する点は、端子部14が
形成された所定の面40Cが、薄膜磁気ヘッドのトラッ
ク幅の方向(矢印「T」で示す)と垂直方向の面である
ことにある。また、図5の(B)に、導体部26,26
A、例えば1ターンから成る巻線導体部20、上部磁性
材料層22の配置関係を模式的に図示する。尚、図5の
(B)において、薄膜磁気ヘッドの他の構成要素は、図
を簡略化するために省略した。
【0035】実施例2の薄膜磁気ヘッドは、導体部2
6,26Aの形成パターンが若干実施例1と相違する他
は、実質的には実施例1と同様の方法で作製することが
できるので、作製方法の説明は省略する。尚、面40C
と反対側の面に端子部を設けてもよい。また、端子部の
一部を面40Cに形成し、残りの端子部を面40Cとは
反対側の面に形成することもできるし、端子部の一部を
面40Cに形成し、残りの端子部を面40Aとは反対側
の面40Bに形成することもできる。
【0036】(実施例3)実施例3は、複合型薄膜磁気
ヘッドに関する。実施例3の薄膜磁気ヘッドを斜め上方
から見た斜視図を図6の(A)に示す。また、斜め下方
から見た斜視図を図6の(B)に示す。更に、模式的な
断面図を図6の(C)に示す。尚、図6の(C)は図2
の破線と同様の線に沿った断面図に相当する。実施例3
においては、保護用基板12を除いた実施例1と同様の
薄膜磁気ヘッド部が2つ、保護膜24を向かい合わせた
状態で、接着剤50によってあるいはガラス融着法等に
よって接合されている。
【0037】実施例3の薄膜磁気ヘッドにおいては、実
施例1と同様に、端子部14が他の5つの面の内の所定
の面上、具体的には、ヘッドギャップ18が形成された
面40Aと反対側の面40B上に形成されている。端子
部14の各々は、面40Bに形成された溝34、及び溝
34内に埋め込まれた導電材料から成る。また、端子部
14を分離するために、溝34Aが形成されている。
【0038】実施例3の薄膜磁気ヘッドを構成する各薄
膜磁気ヘッド部の作製工程である所謂ウエハプロセス
は、実施例1の[工程−100]〜[工程−120]と
同様である。それ故、それ以降の工程について、以下、
説明する。
【0039】[工程−300]ウエハプロセスによって
作製された基板10を切断し、2つの薄膜磁気ヘッド部
を、保護膜24を向かいあわせた状態で接着剤50によ
ってあるいはガラス融着法等によって接合する(図7の
(A)参照)。尚、2枚の基板10の保護膜24同士を
接合した後、基板10を切断してもよい。こうして、ヘ
ッドギャップ18が形成された面42A、及び端子部を
形成すべき面42Bが形成される。導体部26,26A
が露出した面42Bを斜めから見た状態を図7の(B)
に示す。
【0040】[工程−310]図7の(B)において、
露出した導体部26Aの厚さは数μm〜数十μmであ
る。従って、このままでは、外部回路との接続のための
外部電極を導体部26,26Aに取り付けることが困難
な場合がある。この場合、実施例1の[工程−140]
と同様に、導体部26,26Aの厚さ方向と平行な溝3
4をエッチングによって面42Bに形成する(図8の
(A)参照)。尚、溝34内には、露出した導体部2
6,26Aが含まれる。基板10が導電性材料から成る
場合、溝34を含む面42B上に絶縁層を形成し、その
後、選択的に絶縁層を除去して、導体部26,26Aを
露出させればよい。
【0041】[工程−320]その後、スパッタ法やめ
っき法等にて銅等の導電材料で溝34内を埋め込み、そ
の後、不要な導電材料をラップ加工等にて除去する(図
8の(B)参照)。この状態では、一方の薄膜磁気ヘッ
ド部の端子部と他方の薄膜磁気ヘッド部の端子部の各々
は導電材料によって接続されたままである。そこで、次
に、各々の薄膜磁気ヘッド部の端子部14を分離するた
めに、端子部14の中央部分に、2つの薄膜磁気ヘッド
部の接合部と概ね平行な溝34Aを形成する。尚、溝3
4Aの深さは、溝34より深くする。こうして、面40
B上に端子部14を完成させる(図8の(C)参照)。
最後に、面40Bを研磨して適切な曲率を有する面40
Aとする。こうして、外部端子28を取り付けるのに十
分な面積を有する端子部14を形成することができる。
しかも、薄膜磁気ヘッドの小型化を図ることができる。
【0042】(実施例4)実施例4は、実施例3にて説
明した複合型薄膜磁気ヘッドの変形である。実施例4の
薄膜磁気ヘッドの斜視図を図9に示す。実施例4の複合
型薄膜磁気ヘッドが実施例3と相違する点は、端子部1
4が形成された所定の面40Cが、薄膜磁気ヘッドのト
ラック幅の方向(矢印「T」で示す)と垂直方向の面で
あることにある。実施例4の薄膜磁気ヘッドは、導体部
26,26Aの形成パターンが若干実施例3と相違する
他は、実質的には実施例3と同様の方法で作製すること
ができるので、作製方法の説明は省略する。尚、面40
Cと反対側の面に端子部を設けてもよい。また、端子部
の一部を面40Cに形成し、残りの端子部を面40Cと
は反対側の面に形成することもできるし、端子部の一部
を面40Cに形成し、残りの端子部を面40Aとは反対
側の面40Bに形成することもできる。
【0043】(実施例5)実施例5も、複合型薄膜磁気
ヘッドである。実施例5の複合型薄膜磁気ヘッドを下か
ら見た斜視図を図10の(A)に示す。実施例5の複合
型薄膜磁気ヘッドが実施例3と相違する点は、一方の薄
膜磁気ヘッド部に形成された端子部14が、他方の薄膜
磁気ヘッド部に形成された端子部14に対して千鳥状に
配置されている点にある。実施例5においては、端子部
14は、ヘッドギャップが形成された面と反対側の面4
0B上に、複数形成されている。
【0044】実施例5においては、導体部26Aを厚く
形成して、図10の(A)に示すように、端子部14
を、面40Bに露出した導体部から構成してもよい。こ
の場合には、実質的には実施例3の[工程−300]ま
での工程で、複合型薄膜磁気ヘッドを作製することがで
きる。
【0045】あるは又、実施例3と同様に、導体部2
6,26Aを含む溝34を面40Bに形成し、かかる溝
34中に導電材料を埋め込んで、端子部14を形成して
もよい。この場合、端子部14の幅に依存して、端子部
14の中央部分に、2つの薄膜磁気ヘッド部の接合部と
概ね平行な溝34Aを形成してもよいし、溝34Aを形
成しなくともよい。この場合には、実施例3の[工程−
320]までの工程と同様の工程で、複合型薄膜磁気ヘ
ッドを作製することができる。
【0046】実施例5を、実施例2と同様に変形するこ
ともできる。即ち、図10の(B)に示すように、一方
の薄膜磁気ヘッド部に形成された端子部14を、他方の
薄膜磁気ヘッド部に形成された端子部14に対して千鳥
状に配置し、しかも、端子部14を、薄膜磁気ヘッドの
トラック幅の方向(T)と垂直方向の面40C上に形成
する。尚、端子部の一部を面40Cに形成し、残りの端
子部を面40Cとは反対側の面に形成することもできる
し、端子部の一部を面40Cに形成し、残りの端子部を
面40Aとは反対側の面40Bに形成することもでき
る。
【0047】以上、好ましい実施例に基づき本発明を説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。実施例においては、専ら、誘導型薄膜磁気ヘッ
ド(インダクティブ磁気ヘッド)を例にとり説明した
が、磁気ヘッド素子部を磁気抵抗素子から構成した磁気
抵抗型薄膜磁気ヘッド(MR磁気ヘッド)とすることが
できる。
【0048】実施例において説明した薄膜磁気ヘッドの
作製工程、作製方法は例示であり、適宜変更することが
できる。
【0049】誘導型薄膜磁気ヘッド部と磁気抵抗型薄膜
磁気ヘッド部の任意の組み合わせを接合して、複合型薄
膜磁気ヘッドを作製することができる。2つの薄膜磁気
ヘッド部を接合して複合型薄膜磁気ヘッドを作製する代
わりに、基板上に薄膜磁気ヘッド部を作製し、かかる薄
膜磁気ヘッド部上に更に薄膜磁気ヘッド部を形成するこ
とによって、複合型薄膜磁気ヘッド部を作製することも
できる。また、1つの薄膜磁気ヘッド部に、誘導型薄膜
磁気ヘッド部と磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド部の任意の組
み合わせが含まれていてもよい。
【0050】複合型薄膜磁気ヘッドの2つの薄膜磁気ヘ
ッド部の接合部に、図11に示すようにスペーサ60を
介在させることができる。これによって、2つの薄膜磁
気ヘッド部のギャップ間隔を所望の値に調整することが
でき、あるいは、パーマロイ等の軟磁性材料から成るス
ペーサ60を用いることによって、2つの薄膜磁気ヘッ
ド部の間の磁気的干渉を抑えるシールド効果を得ること
ができる。
【0051】
【発明の効果】本発明の薄膜ヘッドにおいては、端子部
を所定の面上に形成するので、端子部の面積を大きくす
ることができ、しかも、薄膜磁気ヘッド全体を、従来の
薄膜磁気ヘッドと比較して、約50%以下まで小型化で
きる。その結果、使用材料のコストを低減することがで
きる。また、端子部に外部電極を容易に且つ確実に取り
付けることができることができるばかりか、外部電極の
取り付け方法の自由度が高くなり、取り付け精度に余裕
を持たせることができる。また、外部電極の取り出し方
向の自由度が高くなる。
【0052】端子部の長さは、基板の厚さによって規定
されるだけなので、厚い基板を使用すれば端子部の面積
を広くすることができる。
【0053】更に、薄膜磁気ヘッドを小型化できるの
で、システムの設計上の自由度が高くなる。即ち、例え
ば、ヘッドホーンステレオタイプの小型テープレコーダ
の磁気ヘッドに最適であり、DCC等のカセット設計に
おいて磁気ヘッドを組み込むときに設けるヘッド窓幅の
余裕度が広がる。
【0054】また、本発明の薄膜磁気ヘッドを複合型薄
膜磁気ヘッドに適用した場合、各薄膜磁気ヘッド部のヘ
ッドギャップの間隔を数十μm程度まで狭くすることが
でき、データカートリッジシステムにおいて大容量のメ
モリが不要となる。また、ヘッドギャップの設けられた
面の形状をスペーシング損失が最少となるような形状に
することができる。更に、各薄膜磁気ヘッド部の接合時
の位置合わせを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の薄膜磁気ヘッドの斜視図及び模式的
な断面図である。
【図2】実施例1の薄膜磁気ヘッドにおける、導体部2
6,26A、巻線導体部20、上部磁性材料層22の配
置関係を模式的に示す図である。
【図3】実施例1の薄膜磁気ヘッドの作製工程を説明す
るための模式的な断面図である。
【図4】図3に引き続き、実施例1の薄膜磁気ヘッドの
作製工程を説明するための模式的な斜視図である。
【図5】実施例2の薄膜磁気ヘッドの斜視図、及び一部
の構成要素の配置関係を模式的に示した図である。
【図6】実施例3の薄膜磁気ヘッドの斜視図、及び模式
的な断面図である。
【図7】実施例3の薄膜磁気ヘッドの作製工程を説明す
るための模式的な断面図である。
【図8】図7に引き続き、実施例3の薄膜磁気ヘッドの
作製工程を説明するための模式的な断面図である。
【図9】実施例4の薄膜磁気ヘッドの斜視図である。
【図10】実施例5の薄膜磁気ヘッドの斜視図である。
【図11】本発明の薄膜磁気ヘッドにおいて、2つの薄
膜磁気ヘッド部の間にスペーサを介在させた複合型薄膜
磁気ヘッドの斜視図である。
【図12】従来の誘導型薄膜磁気ヘッドの概観図及び模
式的な断面図である。
【図13】複合型薄膜磁気ヘッドのトラック配置及び磁
気ヘッド配置状態の望ましい一例を示す図である。
【図14】従来の薄膜磁気ヘッドを2つ組み合わせた複
合型薄膜磁気ヘッドの概観図である。
【図15】従来の薄膜磁気ヘッドを2つ組み合わせた複
合型薄膜磁気ヘッドの概観図である。
【符号の説明】
10 基板 12 保護用基板 14 電極端子部 16 下部磁性材料層 18 ヘッドギャップ 18A ヘッドギャップ層 20 巻線導体部 22 上部磁性材料層 24 保護膜 26,26A 導体部 28 外部電極 18 絶縁層 30,32 絶縁層 34,34A 溝 50 接着剤 60 スペーサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】六面を有し、その内の或る面に形成された
    ヘッドギャップと、磁気ヘッド素子部から引き出された
    導体部の端部に形成された端子部とを具備し、該端子部
    は他の5つの面の内の所定の面上に形成されていること
    を特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】前記所定の面は、ヘッドギャップが形成さ
    れた面と反対側の面であることを特徴とする請求項1に
    記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】前記所定の面は、薄膜磁気ヘッドのトラッ
    ク幅の方向と垂直方向の面であることを特徴とする請求
    項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】複数の端子部が形成され、該端子部は、所
    定の面に形成された溝、及び該溝に埋め込まれた導電材
    料から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】複数の端子部が形成され、該端子部の各々
    は千鳥状に配設されていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】薄膜磁気ヘッドは、複数の薄膜磁気ヘッド
    部が積層された複合型薄膜磁気ヘッドであることを特徴
    とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の薄
    膜磁気ヘッド。
JP12211593A 1993-04-27 1993-04-27 薄膜磁気ヘッド Pending JPH06309624A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12211593A JPH06309624A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 薄膜磁気ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12211593A JPH06309624A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 薄膜磁気ヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06309624A true JPH06309624A (ja) 1994-11-04

Family

ID=14828004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12211593A Pending JPH06309624A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 薄膜磁気ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06309624A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2797708A1 (fr) * 1999-08-20 2001-02-23 Thomson Csf Tete de lecture magnetique

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2797708A1 (fr) * 1999-08-20 2001-02-23 Thomson Csf Tete de lecture magnetique

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3822230B2 (ja) 両走行方向テープ用磁気抵抗性薄膜式ヘッド・アセンブリ
US5296993A (en) Magnetic head with magnetic substrate and an enhanced poletip thereon
US6038106A (en) Piggyback magneto-resistive read/write tape head with optimized process for same gap read/write
US5285341A (en) Thin film magnetic head
JP3999737B2 (ja) 読取り/書込みヘッド・アセンブリ
JPH0221044B2 (ja)
US5394285A (en) Multi-track longitudinal, metal-in-gap head
US5493464A (en) Thin-film magnetic head with separate recording and reproducing gaps
US6697231B1 (en) Thin film magnetic head and rotary head assembly using thin film magnetic heads
JPH0916925A (ja) 誘導型・mr型複合磁気ヘッドおよびその製造方法
JP3551099B2 (ja) 磁気テープ装置用薄膜磁気ヘッド
US5423116A (en) Method of manufacturing a multi-track longitudinal, metal-in-gap head
JP3367877B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法
JP2002109702A (ja) ヘッド組立体を形成する方法、ヘッド組立体、および線形テープ駆動機構
JPH06309624A (ja) 薄膜磁気ヘッド
JP4081937B2 (ja) 回転型磁気ヘッド装置の製造方法
JPH0546940A (ja) 浮上型ヘツド
JP2001093120A (ja) 薄膜磁気ヘッド
JP3191390B2 (ja) 浮上型磁気ヘッド装置
JP2529194B2 (ja) 薄膜磁気ヘツド
JPH08287407A (ja) 複合型磁気ヘッドとその製造方法
JP3611156B2 (ja) 薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー
JPS63127408A (ja) 薄膜磁気ヘツド
JPH09508229A (ja) 書込素子及び読出素子が設けられている磁気ヘッド
JPH11501446A (ja) 導電ヘッド素子を設けた多層構造を有する磁気ヘッド