JP4081937B2 - 回転型磁気ヘッド装置の製造方法 - Google Patents

回転型磁気ヘッド装置の製造方法 Download PDF

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    • G11B5/40Protective measures on heads, e.g. against excessive temperature 

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気抵抗効果を利用して磁気記録媒体に記録された信号を読み取る磁気抵抗効果型磁気ヘッドを用いた回転型磁気ヘッド装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気記録の分野では、記録密度の高密度化が益々進んでおり、このような高密度記録に適した磁気ヘッドとして、バルクヘッドに変えて、薄膜ヘッドが広く使用されるようになってきている。この薄膜ヘッドは、半導体集積回路の分野における製造技術、具体的には、蒸着やスパッタリング等の成膜技術や、写真製版、エッチング等のフォトリソグラフィ技術等を用いて製造されるため、微細な形状も精度良く形成でき、且つ、大量生産が可能であるといった利点を有している。このような利点を有する薄膜ヘッドは、ハードディスクドライブやテープストリーマ等の高密度記録再生システムにおける磁気ヘッドとして、現在主流となっている。
【0003】
このような薄膜ヘッドとしては、磁気抵抗効果を利用して信号の読み出しを行う磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッドという。)が、ハードディスクドライブ等における再生用磁気ヘッドとして、一般的に用いられるようになってきている。
【0004】
このMRヘッドは、磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果素子(以下、MR素子という。)がギャップ中に薄膜形成されてなるものであり、薄膜形成されるMR素子の幅によりトラック幅が決定されるので、狭トラック化が容易であると共に、巻き線を用いたタイプのインダクティブヘッドに比べて再生感度が高く、また、インダクタンスの影響がないことから、高周波での信号転送が可能であるという特徴を有しており、今後の高密度記録再生システムにおいて必須のデバイスになるものと考えられている。
【0005】
ここで、従来、ハードディスクドライブで用いられていた磁気ヘッドの一構成例を図11乃至図13を参照して説明する。この磁気ヘッド100は、再生用のMRヘッドと記録用のインダクティブヘッドとが積層されてなる、いわゆる複合型の磁気ヘッドとして構成されている。そして、この磁気ヘッド100は、磁気ディスク上を浮上する浮上スライダ200に搭載され、感磁部が、この浮上スライダ200の空気潤滑面(ABS:Air Bearing Surface)201から、磁気ディスクの信号記録面に臨むようになされている。
【0006】
具体的には、この磁気ヘッド100は、Al等の下地膜101が形成されたAlTiC等よりなる基板102を備えている。この下地膜101が形成された基板102上には、センダスト等の軟磁性薄膜が形成され、下部磁気シールド薄膜103とされている。基板102上の下部磁気シールド薄膜103が形成されない部分は、Al等の非磁性非導電性膜104が下部磁気シールド薄膜103と同じ厚みで成膜されている。
【0007】
下部磁気シールド膜103及び非磁性非導電性膜104上には、更に、Al等の非磁性非導電性膜が形成され、下部シールドギャップ膜105とされている。そして、この下部シールドギャップ膜105上に、SALバイアス層、中間層、MR層が積層されてなるMR素子106が形成されている。このMR素子106は、その一端部が、浮上スライダ200の空気潤滑面201から外部を臨むように、当該磁気ヘッド100の一方の端面(媒体対向面)側に位置して設けられている。
【0008】
また、このMR素子106のトラック方向の両端部には、このMR素子106の磁区を単磁区化してバルクハウゼンノイズを抑制するための一対の強磁性膜107,108が形成されており、この強磁性膜107,108上に、MR素子106及びMR素子106に電気的に接続される部分の抵抗値を低くするための一対の低抵抗化膜124,125が形成されている。
【0009】
また、下部シールドギャップ膜105上には、MR素子106にセンス電流を供給するための一対の導体部109,110が、一方の端部が一対の強磁性膜107,108と接続された形で設けられている。この一対の導体部107,108は、一対の強磁性膜107,108を介してMR素子106に電気的に接続されている。
【0010】
また、この一対の導体部109,110の他方の端部上には、外部回路と接続される外部接続端子111,112が設けられている。この外部接続端子111,112は、端面が外部に露呈して、この端面にリード線等が接続されるようになされている。
【0011】
MR素子106や強磁性膜107,108、導体部109,110等が形成された下部シールドギャップ膜105上には、これらを覆うようにAl等の非磁性非導電性膜が形成され、上部シールドギャップ膜113とされている。そして、この上部シールドギャップ膜113上には、パーマロイ等の軟磁性薄膜が形成され、上部磁気シールド薄膜114とされている。
【0012】
この磁気ヘッド100においては、以上説明した部分で、再生用のMRヘッドが構成されている。また、この磁気ヘッド100においては、上部磁気シールド薄膜114としての軟磁性薄膜に、記録用のインダクティブヘッドの下層コアとしての機能を持たせている。すなわち、上部シールドギャップ膜113上に形成されたパーマロイ等の軟磁性薄膜は、MRヘッドの上部磁気シールド薄膜としての機能と、インダクティブヘッドの下層コアとしての機能を併せ持っている。
【0013】
インダクティブヘッドの下層コアとしての機能を有する軟磁性薄膜上には、Al等の非磁性非導電性膜が形成され、記録ギャップ膜115とされている。この記録ギャップ膜115上には、媒体対向面から離間した位置に、絶縁膜116中に埋め込まれたかたちで、巻き線コイル117が薄膜形成されている。この巻き線コイル117には、図11に示すように、一対の導体部118,119及び外部接続端子120,121が接続されており、これらを介して駆動電流が供給されるようになされている。
【0014】
また、記録ギャップ膜115上には、媒体対向面側から、この媒体対向面から離間した位置に亘って、パーマロイ等の軟磁性薄膜が形成され、上層コア122とされている。
【0015】
すなわち、この磁気ヘッド100においては、媒体対向面側では、下層コア114と上層コア122とが記録ギャップ膜115を挟んで対向配置されており、媒体対向面から離間した位置では、下層コア114と上層コア122との間に、巻き線コイル117が配設された構造とされている。また、この磁気ヘッド100において、上層コア122となる軟磁性薄膜は、媒体対向面から最も離間した位置では、下部コア114となる軟磁性薄膜と接続されている。
【0016】
この磁気ヘッド100においては、以上説明した部分で、記録用のインダクティブヘッドが構成されている。そして、この磁気ヘッド100では、最上層にAl等の非磁性非導電性膜が形成され、保護層123とされている。
【0017】
以上のように構成される磁気ヘッド100は、媒体対向面が浮上スライダ200の空気潤滑面201側に位置するように、浮上スライダ200の側面に形成されている。そして、この磁気ヘッド100は、浮上スライダ200が磁気ディスク状を浮上したときに、感磁部となるMRヘッドのMR素子5の一部及びインダクティブヘッドの記録ギャップ膜115の一部が磁気ディスクの信号記録面に対向して、この磁気ディスクに対する信号の書き込み及び読み出しを行う。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、記録媒体として磁気テープを用いたテープ系のシステムでは、ヘリカルスキャン(Helical Scan:斜め走査)方式と呼ばれる記録再生方式が用いられる場合がある。ヘリカルスキャン方式は、固定ドラムとこの固定ドラムに対して回転可能に設けられた回転ドラムとを有し、回転ドラムに磁気ヘッドが取り付けられてなる回転型磁気ヘッド装置を用い、この回転型磁気ヘッド装置の外周面に磁気テープを斜めに巻き付けて、回転ドラムの回転に伴って移動する磁気ヘッドを磁気テープ上に斜めに摺動させて、この磁気テープに対する信号の記録又は再生を行う方式である。
【0019】
このヘリカルスキャン方式では、磁気ヘッドが、走行する磁気テープ上を高速で摺動して信号の記録及び再生を行うので、磁気テープと磁気ヘッドとの相対摺動速度が速く、データ転送レートの向上が実現されている。
【0020】
近年、このヘリカルスキャン方式のテープ系システムにおいて、再生用ヘッドとしてMRヘッドを用い、記録トラックの狭トラック化を実現して、より高密度で信号の記録再生を行う技術が提案されている。
【0021】
ヘリカルスキャン方式のテープ系システムにおいては、磁気ヘッドが磁気テープ上を高速で摺動するため、磁気ヘッドの摩耗に対する対策を講じる必要がある。このため、ヘリカルスキャン方式のテープ系システムにおいて再生用ヘッドとしてMRヘッドを用いる場合、MRヘッドは、図14及び図15に示すように、MR素子106等が一対のガード材131,132により挟持され、これらガード材131,132により保護された構造とされる。
【0022】
また、ヘリカルスキャン方式のテープ系システムにおいては、記録媒体として、高保磁力で且つ磁気記録層の膜厚が磁気ディスクに比べて厚い磁気テープが用いられるので、記録用ヘッドとしては、高飽和磁束密度を有するコア材を使用したバルク型の磁気ヘッドを用いる必要がある。このため、再生用のMRヘッドは、記録ヘッドとは分離した独立のヘッド素子として構成されることになる。
【0023】
ところで、MRヘッドを以上のような独立のヘッド素子として構成した場合、このMRヘッドを回転ドラムに取り付ける際の位置合わせが困難であるとの問題があった。すなわち、ヘリカルスキャン方式のテープ系システムにおいて再生用ヘッドとしてMRヘッドを用いる場合、このMRヘッドを、感磁部となるMR素子106が最適な位置になるように位置合わせしながらヘッド支持板に正確に取り付け、また、MRヘッドが取り付けられたヘッド支持板を、MR素子106が最適な位置になるように位置合わせしながら回転ドラムに正確に取り付ける必要がある。
【0024】
しかしながら、MR素子106は、その膜厚が0.1μm程度と極めて薄いので、このMR素子106を直接画像認識して、これを基準に位置合わせを行うのは非常に困難である。ここで、上述した複合型の磁気ヘッド100では、図12に示したように、MR素子106の直上に位置して、記録用ヘッドの上層コア122が比較的厚膜で形成されているので、この上層コア122をマーカーとして用い、この上層コア122を基準にして位置合わせを行うことができる。しかしながら、ヘリカルスキャン方式のテープ系システムにおいて再生用ヘッドとして用いられるMRヘッドは、上述したように、記録ヘッドとは分離した独立のヘッド素子として構成されているので、複合型の磁気ヘッド100のように記録用ヘッドの上層コア122をマーカーとして用いることができない。
【0025】
そこで、このようなMRヘッドにおいては、比較的厚膜に形成される下部磁気シールド薄膜103や上部磁気シールド薄膜114をマーカーとして用い、これらを基準にして位置合わせを行うことが考えられる。すなわち、これら下部磁気シールド薄膜103や上部磁気シールド薄膜114をその幅方向の中心部がMR素子106の幅方向の中心部と一致するように形成しておけば、下部磁気シールド薄膜103や上部磁気シールド薄膜114の幅方向の中心部をMR素子106の幅方向の中心部、すなわち、トラックの中心として認識し、正確な位置合わせを行うことができる。
【0026】
しかしながら、このMRヘッドにおいては、図15に示すように、下部磁気シールド薄膜103の幅W100や上部磁気シールド薄膜114の幅W101があまり大きいと、画像認識の際の視野との関係から、下部磁気シールド薄膜103や上部磁気シールド薄膜114の幅方向の両端部を同時に確認することができない。したがって、このような場合は、下部磁気シールド薄膜103や上部磁気シールド薄膜114の幅方向の一方の端部からの距離を測長して、下部磁気シールド薄膜103や上部磁気シールド薄膜114の幅方向の中心部、すなわち、MR素子106の幅方向の中心部を認識する必要があるが、下部磁気シールド薄膜103や上部磁気シールド薄膜114の幅方向の端部はテーパ形状となっていること、測長距離が長いこと等の理由から、このような測長によってMR素子106の幅方向の中心部を正確に割り出すことは困難であり、位置合わせ精度の劣化を招いてしまっていた。
【0027】
本発明は、以上のような実情に鑑みて創案されたものであり、ヘッド支持板や回転ドラムに対する位置合わせ精度を向上させることが可能で、ヘリカルスキャン方式の再生用ヘッドとして好適なMRヘッドを用いた回転型磁気ヘッド装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
発明に係る回転型磁気ヘッド装置の製造方法は、固定ドラムとこの固定ドラムに対して回転可能に設けられた回転ドラムとを有する装置本体と、この装置本体の回転ドラム側に取り付けられた再生用磁気ヘッドとを備える回転型磁気ヘッド装置を製造するに際し、上記再生用磁気ヘッドとして、一対のガード材の接合面間に一対の磁気シールド薄膜を介してシールド間ギャップが形成され、このシールド間ギャップ内に磁気抵抗効果素子とこの磁気抵抗効果素子の幅方向の両端部に接続された強磁性膜とが配設され、これら磁気抵抗効果素子及び強磁性膜の一部が、磁気記録媒体に対する摺動面から外部に露出するようになされた磁気抵抗効果型磁気ヘッドであって、上記一対の磁気シールド薄膜のうちの少なくとも一方の磁気シールド薄膜の上記摺動面から露出する部分の幅が、上記磁気抵抗効果素子の上記摺動面から露出する部分の幅と上記強磁性膜の上記摺動面から露出する部分の幅との和よりも小さくされている磁気抵抗効果型磁気ヘッドを作製し、この磁気抵抗効果型磁気ヘッドを、上記磁気抵抗効果素子の上記摺動面から露出する部分の幅と上記強磁性膜の上記摺動面から露出する部分の幅との和よりも小さい幅とされた上記磁気シールド薄膜をマーカーとして用いて、上記装置本体の回転ドラム側に取り付けることを特徴としている。
【0029】
この本発明に係る回転型磁気ヘッド装置の製造方法によれば、再生用磁気ヘッドとしての磁気抵抗効果型磁気ヘッドを回転ドラムに正確に取り付けることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
第1の実施の形態
本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載される磁気抵抗効果型磁気ヘッドの一例を図1及び図2に示す。この図1及び図2に示す磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッド1という。)は、いわゆる薄膜シールドタイプのMRヘッドとして構成されている。そして、このMRヘッド1においては、接合一体化された一対の基板2,3により一対のガード材が構成されており、これら一対の基板2,3の接合面間に、一対の軟磁性薄膜(下部磁気シールド薄膜4及び上部磁気シールド薄膜5)に挟持されたかたちで、第1のギャップ膜6、MR素子7、第2のギャップ膜8がそれぞれ設けられている。このMRヘッド1では、下部磁気シールド薄膜4と上部磁気シールド薄膜5との間に設けられた第1のギャップ膜6及び第2のギャップ膜8によりシールド間ギャップが構成されており、このシールド間ギャップ内にMR素子7が配設されている。
【0032】
また、このMRヘッド1には、MR素子7の幅方向の両端部に隣接して、このMR素子7を単磁区化してバルクハウゼンノイズの発生を抑えるための一対の強磁性膜9,10が設けられている。また、この一対の強磁性膜9,10上には、MR素子7及びこのMR素子7に電気的に接続される部分の抵抗値を低くするための一対の低抵抗化膜11,12が設けられている。
【0033】
さらに、このMRヘッド1には、一対の強磁性膜9,10を介してMR素子7に接続されるように、MR素子7にセンス電流を供給するための一対の導体部13,14が設けられている。この導体部13,14は、その一端部が、一方の基板3に設けられた開口部3aから外部に露出するようになされており、この外部に露出する導体部13,14の一端部上に、外部回路に接続される接続端子部15,16が形成されている。
【0034】
このMRヘッド1は、その上部端面が記録媒体としての磁気テープに摺動するテープ摺動面1aとされている。このテープ摺動面1aは、所定の曲率を有する円弧状に成形されて、磁気テープに対する良好な当たり特性が得られるようになされている。また、このMRヘッド1においては、このテープ摺動面1aから、MR素子7の端面が外部に露出するようになされており、テープ摺動面1aから外部に露出するMR素子7の端面により感磁部が構成されている。そして、このテープ摺動面1aから外部に露出するMR素子7の端面の幅がトラック幅TWとされている。
【0035】
また、このMRヘッド1では、MR素子7の幅方向の両端部に形成された一対の強磁性膜9,10や一対の低抵抗化膜11,12の端面、更には、下部磁気シールド薄膜4や上部磁気シールド薄膜5の端面も、テープ摺動面1aから外部に露出するようになされている。
【0036】
このMRヘッド1においては、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅W1が、MR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくされている。
【0037】
また、このMRヘッド1においては、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅方向の中心部と、MR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅方向の中心部とが、当該MRヘッド1の幅方向に関してほぼ一致した位置とされている。すなわち、このMRヘッド1においては、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅方向の中心部のヘッド側面からの距離と、MR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅方向の中心部のヘッド側面からの距離とがほぼ等しくなるようになされている。
【0038】
なお、図1は本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載されるMRヘッド1を示す斜視図であり、図2は図1におけるA部をテープ摺動面1a側から見た図である。これら図1及び図2では、特徴を分かり易く示すために、上記MRヘッド1の各部を実際のものとは異なる比率で示している。
【0039】
以上のように構成されるMRヘッド1は、図3に示すように、一方の側面を接着面として、紫外線硬化樹脂等の接着剤により、ヘッド支持板30に取り付けられる。そして、MRヘッド1は、ヘッド支持板30に取り付けられた状態で、図4に示すような回転型磁気ヘッド装置40に搭載される。
【0040】
この図4に示す回転型磁気ヘッド装置40は、ヘリカルスキャン方式により磁気テープTに対して信号の記録再生を行うように構成された記録再生装置に用いられ、テープ走行系に案内されてこの記録再生装置内を所定の経路で走行する磁気テープTの記録面上に磁気ヘッドを摺動させ、この磁気テープTに対して信号を書き込み、また、信号が書き込まれた磁気テープTの記録面上に磁気ヘッドを摺動させ、この磁気テープTに書き込まれた信号を読み出すものである。
【0041】
この回転型磁気ヘッド装置40は、記録再生装置内に固定されて設けられる固定ドラム41と、この固定ドラム41と同軸上に設けられ、モータの駆動により回転操作される回転ドラム42とを備え、全体略円柱状に形成されている。
【0042】
固定ドラム41は、アルミニウム等の金属材料が所定の厚みを有する略円盤状に成形されてなり、その外周面には、磁気テープTの巻き付きを案内して、その姿勢を維持するためのテープガイド溝43が設けられている。このテープガイド溝43は、固定ドラム41の中心軸と垂直な方向に対して所定の角度で傾斜して形成されている。磁気テープTは、この固定ドラム41の外周面に設けられたテープガイド溝43に下端部を支持された状態で、この回転型磁気ヘッド装置40の外周面に斜めに巻き付けられることになる。
【0043】
回転ドラム42は、固定ドラム41と同様にアルミニウム等の金属材料が所定の厚みを有する略円盤状に成形されてなる。そして、回転ドラム42は、その中心部にモータの軸部が挿通され、モータの駆動により回転操作されるようになされている。
【0044】
また、回転ドラム42には、磁気テープTに対して信号を書き込む記録用の磁気ヘッドとしてインダクティブ型の磁気ヘッド44が取り付けられ、また、磁気テープTに書き込まれている信号を読み出す再生用の磁気ヘッドとして上述したMRヘッド1が取り付けられている。これらの磁気ヘッドは、ヘッド支持基板30に支持された状態で、その先端部(テープ摺動面1a)が回転型磁気ヘッド装置40の外周面から外方を臨むように、回転ドラム42に取り付けられている。
【0045】
以上のように構成される回転型磁気ヘッド装置40は、ヘリカルスキャン方式の記録再生装置内に配設される。そして、この回転型磁気ヘッド装置40の外周面には、テープ走行系に案内されて図4中矢印Bで示す方向へと走行する磁気テープTが、例えば180度の巻き付け角で巻き付けられる。このとき、磁気テープTは、固定ドラム41の外周面に形成されたテープガイド溝43に沿って巻き付けられることにより、回転型磁気ヘッド装置40の外周面に斜めに巻き付けられることになる。
【0046】
回転型磁気ヘッド装置40は、その外周面に磁気テープTが巻き付けられた状態で回転ドラム42が回転操作される。そして、この回転ドラム42の回転に伴って、回転ドラム42に取り付けられた記録用の磁気ヘッド44や再生用のMRヘッド1が、回転型磁気ヘッド装置40の外周面に沿って図4中矢印C方向へ移動し、回転型磁気ヘッド装置40の外周面に巻き付けられた磁気テープTの記録面上を斜めに摺動する。これにより、この磁気テープTの信号記録面に信号が書き込まれ、また、信号が書き込まれた磁気テープTの記録面から信号が読み出される。
【0047】
ところで、回転型磁気ヘッド装置40の再生用ヘッドとしてMRヘッド1を用いる場合、このMRヘッド1を、感磁部となるMR素子7が最適な位置になるように位置合わせしながらヘッド支持板30に正確に取り付け、また、MRヘッド1が取り付けられたヘッド支持板30を、MR素子7が最適な位置になるように位置合わせしながら回転ドラム42に正確に取り付ける必要がある。
【0048】
ここで、MRヘッド1においては、上述したように、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅W1が、MR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくされているので、この下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面をマーカーとして利用し、ヘッド支持板30への取り付け、及び回転ドラム42への取り付けを適切に行うことができる。
【0049】
すなわち、MRヘッド1においては、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅W1が小さくされているので、この下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面全体を画像認識の際の視野内に収めることが可能となる。したがって、この下部磁気シールド薄膜4とMR素子7との位置関係を予め把握しておけば、MR素子7の位置を容易に認識することができる。
【0050】
特に、このMRヘッド1においては、上述したように、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅方向の中心部と、MR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅方向の中心部とが、当該MRヘッド1の幅方向に関してほぼ一致した位置とされているので、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅方向の中心部の位置を検出すれば、この位置をMR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅方向の中心部、すなわち、トラックの中心として認識することができ、この位置を基準として、正確な位置合わせを行うことができる。
【0051】
このとき、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面全体が画像認識の際の視野内に収められ、その幅方向の両端部を同時に確認することができるので、この両端部がテーパ形状となっていても、その影響をキャンセルして適切に測長を行い、トラックの中心位置を検出することができる。また、測長距離も短くなるので、測長誤差を減少させて精度良く測長を行い、正確な位置合わせを行うことが可能となる。
【0052】
以上のような特徴を有するMRヘッド1は、以下に示すような工程を経て製造される。すなわち、MRヘッド1を製造する際は、先ず、Al−TiC等よりなる基板2が用意される。この基板2上には、Al等の非磁性非導電性膜17が数μmの膜厚で成膜され、表面の平坦化が図られる。
【0053】
そして、非磁性非導電性膜17が成膜された基板2上に、センダスト等の軟磁性薄膜がスパッタリング等により成膜され、所定の形状にエッチング加工されて下部磁気シールド薄膜4が形成される。このとき、軟磁性薄膜は、最終的にMRヘッド1が完成したときに、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅W1が、MR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくなるようにエッチング加工される。
【0054】
次に、非磁性非導電性膜17が成膜された基板2上の下部磁気シールド薄膜4が形成されない箇所、すなわち、エッチング加工により軟磁性薄膜が除去された箇所に、Al等の非磁性非導電性膜18が、下部磁気シールド薄膜4と同じ膜厚で埋め込み形成される。
【0055】
ここで、非磁性非導電性膜18の膜厚が下部磁気シールド薄膜4の膜厚と完全に一致しないときは、非磁性非導電性膜18と下部磁気シールド薄膜4との境界部分に段差が形成されることになる。このように、非磁性非導電性膜18と下部磁気シールド薄膜4との境界部分に段差が形成されると、下部磁気シールド薄膜4と一対の強磁性膜9,10との間で電気的短絡が生じてしまう場合がある。このような下部磁気シールド薄膜4と一対の強磁性膜9,10との間での電気的短絡を防止するためには、図5に示すように、非磁性非導電性膜18を埋め込み形成した後に、この非磁性導電性膜18と下部磁気シールド薄膜4との境界部分を覆うように、非磁性非導電性膜19を別途形成することが有効である。
【0056】
次に、下部磁気シールド薄膜4及び非磁性非導電性膜18が形成された基板2上に、第1のギャップ膜6となるAl等の非磁性非導電性膜がスパッタリング等により成膜される。
【0057】
次に、第1のギャップ膜6となるAl等の非磁性非導電性膜上に、例えば、SAL(Soft Adjacent Layer)バイアス方式のMR素子7が形成される。このSALバイアス方式のMR素子7は、SALバイアス層と中間層とMR層とが積層形成されてなるものである。なお、MR素子7の構成は、以上のSALバイアス方式によるものに限定されるものではない。
【0058】
また、第1のギャップ膜6となるAl等の非磁性非導電性膜上には、MR素子7の幅方向の両端部に位置して、このMR素子7を単磁区化してバルクハウゼンノイズの発生を抑えるための一対の強磁性膜9,10が形成される。また、この一対の強磁性膜9,10上には、MR素子7及びこのMR素子7に電気的に接続される部分の抵抗値を低くするための一対の低抵抗化膜11,12が形成される。
【0059】
さらに、第1のギャップ膜6となるAl等の非磁性非導電性膜上には、一対の強磁性膜9,10を介してMR素子7に接続されるように、MR素子7にセンス電流を供給するための一対の導体部13,14が形成される。
【0060】
次に、これらMR素子7、強磁性膜9,10、低抵抗化膜11,12及び導体部13,14を覆うように、第2のギャップ膜8となるAl等の非磁性非導電性膜がスパッタリング等により成膜される。
【0061】
次に、第2のギャップ膜8となるAl等の非磁性非導電性膜上に、アモルファス合金膜等の軟磁性薄膜がスパッタリング等により成膜され、所定の形状にエッチング加工されて上部磁気シールド薄膜5が形成される。
【0062】
次に、上部磁気シールド薄膜5を覆うように、Al等の非磁性非導電性膜が成膜され、ダイヤラップ等により表面が平坦化されて保護膜20とされる。
【0063】
次に、一対の導体部13,14のMR素子7と接続される側とは逆側の端部上に形成された第2のギャップ膜8及び保護膜20がエッチング加工により除去される。そして、外部に露出した一対の導体部13,14の端部上に、Cu等が数十μmの厚みでメッキ等により形成され、一対の接続端子部15,16が形成される。
【0064】
そして、以上の各部が形成された基板2上に、Al−TiC等よりなる基板3が接着剤等により接合され、一体化される。そして、テープ摺動面1aとなる上部端面に円筒研磨加工が施され、MRヘッド1が完成する。
【0065】
以上のように製造されたMRヘッド1は、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面をマーカーとして用いて、感磁部となるMR素子7が最適な位置になるように位置合わせしながらヘッド支持板30に取り付けられる。
【0066】
また、MRヘッド1が取り付けられたヘッド支持板30は、MRヘッド1の下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面をマーカーとして用いて、MRヘッド1のMR素子7が最適な位置になるように位置合わせしながら回転ドラム42に取り付けられる。
【0067】
なお、以上は、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅W1を、MR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくし、この下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面をマーカーとして用いるようにした例について説明したが、以上の例に限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、上部磁気シールド薄膜5のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅W3を、MR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくし、この上部磁気シールド薄膜5のテープ摺動面1aから外部に露出する端面をマーカーとして用いるようにしてもよい。
【0068】
また、図7に示すように、下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅W1及び上部磁気シールド薄膜5のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅W3を、MR素子7のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面1aから外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくし、これら下部磁気シールド薄膜4のテープ摺動面1aから外部に露出する端面及び上部磁気シールド薄膜5のテープ摺動面1aから外部に露出する端面を選択的にマーカーとして用いるようにしてもよい。
【0069】
第2の実施の形態
本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載される磁気抵抗効果型磁気ヘッドの他の例を図8に示す。この図8に示す磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッド50という。)は、基本構成を上述した第1の実施の形態のMRヘッド1と同様とし、いわゆる薄膜シールドタイプのMRヘッドとして構成されている。そして、このMRヘッド50は、下部磁気シールド薄膜4に、この下部磁気シールド薄膜4をマーカーとして利用するための一対の切り欠き部51,52が形成されていることを特徴としている。なお、以下の説明においては、第1の実施の形態と同じ部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0070】
下部磁気シールド薄膜4をマーカーとして利用するための一対の切り欠き部51,52は、以下のようにして形成される。すなわち、先ず、基板2上に非磁性非導電性膜17を介して形成された下部磁気シールド薄膜4上に、開口部を有するフォトレジスト層が形成される。そして、このフォトレジスト層をマスクとして用いてイオンミリング等を行うことにより、フォトレジスト層の開口部が形成された箇所の下部磁気シールド薄膜4がエッチングされる。これにより、深さが0.2μm以上の一対の切り欠き部51,52が形成される。
【0071】
なお、一対の切り欠き部51,52内には、Al23等の非磁性非導電性材料53,54が充填される。ここで、非磁性非導電性材料53,54と下部磁気シールド薄膜4との境界部分に段差が形成され、下部磁気シールド薄膜4と一対の強磁性膜9,10との間で電気的短絡が問題となる場合には、図5に示したMRヘッド1と同様に、非磁性導電性材料53,54と下部磁気シールド薄膜4との境界部分を覆うように、非磁性非導電性膜を別途形成することが有効である。
【0072】
ところで、一対の切り欠き部51,52が形成される箇所は、フォトレジスト層の開口部形成箇所により決定される。このMRヘッド50においては、最終的にMRヘッド50が完成したときに、一対の切り欠き部51,52がテープ摺動面から外部に露出し、それらの間の距離L1が、MR素子7のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくなるように、これら一対の切り欠き部51,52が形成されている。
【0073】
また、このMRヘッド50においては、一対の切り欠き部51,52間に位置する下部磁気シールド薄膜4の幅方向の中心部と、MR素子7の幅方向の中心部とが、当該MRヘッド50の幅方向に関してほぼ一致した位置となるように、一対の切り欠き部51,52が形成される。すなわち、このMRヘッド50においては、一対の切り欠き部51,52間に位置する下部磁気シールド薄膜4の幅方向の中心部のヘッド側面からの距離と、MR素子7の幅方向の中心部のヘッド側面からの距離とがほぼ等しくなるようになされている。
【0074】
以上のように構成されるMRヘッド50は、第1の実施の形態のMRヘッド1と同様に、一方の側面を接着面として、紫外線硬化樹脂等の接着剤により、ヘッド支持板30に取り付けられる。そして、MRヘッド50は、ヘッド支持板30に取り付けられた状態で、図4に示すような回転型磁気ヘッド装置40に搭載される。
【0075】
ここで、MRヘッド50においては、上述したように、下部磁気シールド薄膜4に形成された一対の切り欠き部51,52間の距離L1が、MR素子7のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくされているので、これら一対の切り欠き部51,52間に位置する下部磁気シールド薄膜4の端面をマーカーとして利用し、ヘッド支持板30への取り付け、及び回転ドラム42への取り付けを適切に行うことができる。
【0076】
すなわち、MRヘッド50においては、下部磁気シールド薄膜4に形成された一対の切り欠き部51,52間の距離L1が小さくされているので、これら一対の切り欠き部51,52間に位置する下部磁気シールド薄膜4の端面全体を画像認識の際の視野内に収めることが可能となる。したがって、一対の切り欠き部51,52とMR素子7との位置関係を予め把握しておけば、MR素子7の位置を容易に認識することができる。
【0077】
特に、このMRヘッド50においては、上述したように、一対の切り欠き部51,52間に位置する下部磁気シールド薄膜4の幅方向の中心部と、MR素子7の幅方向の中心部とが、当該MRヘッド50の幅方向に関してほぼ一致した位置とされているので、一対の切り欠き部51,52間に位置する下部磁気シールド薄膜4の幅方向の中心部の位置を検出すれば、この位置をMR素子7の幅方向の中心部、すなわち、トラックの中心として認識することができ、この位置を基準として、正確な位置合わせを行うことができる。
【0078】
なお、以上は、下部磁気シールド薄膜4に一対の切り欠き部51,52を形成し、これら一対の切り欠き部51,52間に位置する下部磁気シールド薄膜4の端面をマーカーとして用いるようにした例について説明したが、本発明は、以上の例に限定されるものではなく、例えば、図9に示すように、上部磁気シールド薄膜5に一対の切り欠き部55,56を形成し、これら一対の切り欠き部55,56間の距離L2が、MR素子7のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくなるようにして、これら一対の切り欠き部55,56間に位置する上部磁気シールド薄膜5の端面をマーカーとして用いるようにしてもよい。
【0079】
また、図10に示すように、下部磁気シールド薄膜4に一対の切り欠き部51,52を形成し、これら一対の切り欠き部51,52間の距離L1が、MR素子7のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくなるようにすると共に、上部磁気シールド薄膜5に一対の切り欠き部55,56を形成し、これら一対の切り欠き部55,56間の距離L2が、MR素子7のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅と一対の強磁性膜9,10のテープ摺動面から外部に露出する端面の幅との和W2よりも小さくなるようにして、一対の切り欠き部51,52間に位置する下部磁気シールド薄膜4の端面及び一対の切り欠き部55,56間に位置する上部磁気シールド薄膜5の端面を選択的にマーカーとして用いるようにしてもよい。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る回転型磁気ヘッド装置の製造方法によれば、再生用磁気ヘッドとしての磁気抵抗効果型磁気ヘッドを回転ドラムに正確に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載されるMRヘッドの一例を示す斜視図である。
【図2】 図1におけるA部をテープ摺動面から見た様子を拡大して示す平面図である。
【図3】 上記MRヘッドがヘッド支持板に取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図4】 本発明に係る回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置の一例を示す斜視図である。
【図5】 本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載される他のMRヘッドをテープ摺動面側から見た様子を拡大して示す平面図である。
【図6】 本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載される更に他のMRヘッドをテープ摺動面側から見た様子を拡大して示す平面図である。
【図7】 本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載される更に他のMRヘッドをテープ摺動面側から見た様子を拡大して示す平面図である。
【図8】 本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載される更に他のMRヘッドをテープ摺動面側から見た様子を拡大して示す平面図である。
【図9】 本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載される更に他のMRヘッドをテープ摺動面側から見た様子を拡大して示す平面図である。
【図10】 本発明の回転型磁気ヘッド装置の製造方法により製造される回転型磁気ヘッド装置に搭載される更に他のMRヘッドをテープ摺動面側から見た様子を拡大して示す平面図である。
【図11】 ハードディスクドライブで用いられていた従来の複合型磁気ヘッドの一例を示す図であり、この複合型磁気ヘッドが浮上スライダに搭載された状態を示す斜視図である。
【図12】 従来の複合型磁気ヘッドの一例を示す図であり、浮上スライダに搭載された複合型磁気ヘッドを空気潤滑面側から見た様子を拡大して示す平面図である。
【図13】 従来の複合型磁気ヘッドの一例を示す図であり、図11におけるX1−X2線断面図である。
【図14】 ヘリカルスキャン方式のテープ系システムにおける再生用ヘッドとして構成されたMRヘッドの一例を示す斜視図である。
【図15】 上記MRヘッドをテープ摺動面側から見た様子を拡大して示す平面図である。
【符号の説明】
1,50 MRヘッド、2,3 基板、4 下部磁気シールド薄膜、5 上部磁気シールド薄膜、6 第1のギャップ膜、7 MR素子、8 第2のギャップ膜、9,10 強磁性膜、30 ヘッド支持板、40 回転型磁気ヘッド装置、41 固定ドラム、42 回転ドラム、51,52,55,56 切り欠き部

Claims (1)

  1. 固定ドラムとこの固定ドラムに対して回転可能に設けられた回転ドラムとを有する装置本体と、
    この装置本体の回転ドラム側に取り付けられた再生用磁気ヘッドとを備える回転型磁気ヘッド装置を製造するに際し、
    上記再生用磁気ヘッドとして、一対のガード材の接合面間に一対の磁気シールド薄膜を介してシールド間ギャップが形成され、このシールド間ギャップ内に磁気抵抗効果素子とこの磁気抵抗効果素子の幅方向の両端部に接続された強磁性膜とが配設され、これら磁気抵抗効果素子及び強磁性膜の一部が、磁気記録媒体に対する摺動面から外部に露出するようになされた磁気抵抗効果型磁気ヘッドであって、上記一対の磁気シールド薄膜のうちの少なくとも一方の磁気シールド薄膜の上記摺動面から露出する部分の幅が、上記磁気抵抗効果素子の上記摺動面から露出する部分の幅と上記強磁性膜の上記摺動面から露出する部分の幅との和よりも小さくされている磁気抵抗効果型磁気ヘッドを作製し、
    上記磁気抵抗効果型磁気ヘッドを、上記磁気抵抗効果素子の上記摺動面から露出する部分の幅と上記強磁性膜の上記摺動面から露出する部分の幅との和よりも小さい幅とされた上記磁気シールド薄膜をマーカーとして用いて、上記装置本体の回転ドラム側に取り付けることを特徴とする回転型磁気ヘッド装置の製造方法。
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