JP3611156B2 - 薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー - Google Patents

薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンピューターの補助記憶装置として用いられるハードディスク装置およびフロッピーディスク装置などの磁気記録装置に用いられる薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、磁気記録の分野で用いられている磁気ヘッドは大きく分けて、薄膜ヘッドおよびフェライトヘッドの二つのグループに分けられる。ここで、両者に共通の磁気ヘッドの機能について簡単に述べる。媒体への情報の書き込み時には、電流パルスがコイルに流れ、それによって誘起された磁束が高透磁率の磁性材料でできているヘッドコア部を流れる。磁束はヘッドコアの媒体と対向する面に設けられたサブミクロンの長さのギャップ部から一部媒体側に漏れ出し、媒体上に配列されている微小磁石を一定方向に磁化することによって情報を記録する。
【0003】
記録密度の向上につれて、この微小磁石の長さが短くなり、微小磁石内部に発生する反磁界の影響で磁石の磁界が弱まってしまう、いわゆる自己減磁という現象が顕著となる。このため、強い磁界が保持できる、高い抗磁力の媒体が用いられる様になってきた。この様な媒体に情報を記録するためには、ヘッドコアのギャップ部で強い磁界を発生する必要があるがフェライト材では不十分なため、ヘッドコアのギャップ部に高い飽和磁束密度を有する鉄系の金属薄膜を形成したメタルインギャップ(MIG)構造のヘッドが、最近主流になっている。
【0004】
読み出し時には、媒体上の微小磁石から漏れ出している微弱な磁界をヘッドコアのギャップ部で拾い、ヘッドコアに流れ込む磁束をコイル部まで効率良く誘導することにより、コイルに発生する誘起電圧を信号として検出している。この誘起電圧は磁束の時間微分およびコイルの巻数に比例するため、ディスク径が小さくなり周速が落ちるにしたがって出力も低下する。したがって、この減少分を補うためにコイルの巻数を増加する必要があった。
【0005】
薄膜ヘッドの構造は、図10に示される様に、アルチック(AlTiC)材からなるスライダー31の側面に、コイル部磁芯となるパーマロイ磁芯34およびコイル部33を半導体製造に使われている薄膜製造技術を用いて形成しており、ウェーファー基板上に同時に多数のスライダーが形成可能なことから、大量生産および低コスト化に向いている。コイル部磁芯は主にパーマロイ材をメッキすることにより形成しているがパーマロイの磁束密度は0.8テスラ(T)程度と低く、最近の高い抗磁力を有する媒体には記録が困難となってきている。また、パーマロイは後述する鉄系の薄膜と比べ硬度が低いことから媒体との接触による磨耗の点でも不利である。
【0006】
フェライトヘッドは図11に示される様に、スライダー25はチタン酸カルシウム(CaTiO3)材、ジルコニア(ZrO2)材、非磁性フェライト等の非磁性セラミックスよりなり、コア部27は磁性材料であるフェライトを用い、主に機械加工および高温ガラスボンディング技術により製造される。リードライトギャップ部30は強い磁界を発生するために、通常1.5T 以上の高い磁束密度を有する鉄系の薄膜を、ギャップの対向面にスパッタ法などにより形成しており、2000エルステッド(Oe)以上の高い抗磁力を有する媒体上への記録が可能で、高記録密度に適している。
【0007】
薄膜ヘッドの巻線構造は通常、コイル部磁芯の回りにスパイラル状にコイルパターンを形成していることから、巻き数が多くなると二次元的に多くのスペースを要し、巻き数を確保するために、3層〜4層構造にすることが普通で、パターン形成のための工数の増加およびフォトリソグラフィ技術の困難さによる歩留りの低下を招いていた。一方フェライトヘッドではコイルは数十ミクロンのテフロン(商標名)樹脂を被覆した銅の細線をフェライトコアの脚に、主に手作業により巻き付けており、磁気ヘッドの小型化とともに、その巻線窓29のスペースが小さくなりかつ線径も細く切れ易いために、工数の増加及び歩留りの低下を招いていた。
【0008】
これらの問題点を解決する手段として、特開平4−339305号公報、特開平6−4827号公報、特開平8−171712号公報に示される様に、スライダー側面に薄膜形成技術によりコイルを作成したり、特開平5−166122号公報に示される様にスライダー側面にワイアーボンディング技術によりコイルを作成したり、あるいは特開平5−128426号公報、特開平5−242447号公報、特開平7−6316号公報に示される様にコイルチップをスライダー側面に張り付け、人手による巻線工程を削減しようとする種々の試みがなされてきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに記録密度の向上に伴って単位体積当たり、より多くの情報量を記録する必要やデータ転送速度の向上および媒体との接触あるいは衝突によるヘッドの損傷を防ぐ目的などから、より軽く小型の磁気ヘッドへの要求が益々強くなってきた。また記録周波数の向上により周波数応答性に優れた低インダクタンスなヘッドが必要となりそのためにも磁気回路を小さくした小型ヘッドが必要となっている。ハードディスクドライブで現在主に用いられている、ナノサイズスライダー(50%サイズスライダーとも呼ぶ)ではスライダーの側面の高さはすでに0.432mmであり、今後増加していくと予想されるピコサイズのスライダー(30%サイズスライダーとも呼ぶ)では高さが0.305mmと益々薄くなる傾向にある。
【0010】
またディスク半径の小型化により、周速が相対的に低下し、十分な電気的出力を得るにはコイルの巻数を多くする必要があった。しかし、巻き数を多くするとコイル部の体積が多くなり、手巻きによる従来のフェライトヘッドやコイルをスライダー側面に配置した構造では、ヘッドの小型化には限界があった。薄膜ヘッドの場合も同様に、コイルがスパイラル構造をしているため、その薄型、小面積化には限界があり、薄型化のために線の直径を細くすると、電気抵抗の増加ひいては発熱あるいはインピーダンスノイズの問題があった。またコイルを多層にする方法も、フォトリソグラフィ工程の工程数の増加や上下磁芯部の高低差の増加によるプロセス上の困難さなどの問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、小型で歩留りが良く、かつ性能が揃った薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーを提供することにある。本願の請求項1に記載の発明は、磁気記録媒体と対向する面にレールを有する磁気ヘッドスライダーにおいて、
電磁変換素子が、リードライトギャップを備えたヘッドコア部と、磁芯を備えた薄膜コイル部と、該薄膜コイル部と接続した配線とヘッド支持バネに形成されたボンディングパッドとの電気的接続のためのボンディングパッド部よりなり、該薄膜コイル部が前記レール部と反対側のスライダー面に配置され、
前記ボンディングパッド部は前記薄膜コイル部が配置されたスライダー面とスライダー側面に露出し、
前記ヘッドコア部はレール面に対して垂直なスライダー側面に、媒体走行方向に対して平行になるように配置され、
該ヘッドコアは前記レールと平行するスライダー側面に露出した前記薄膜コイル部の磁芯とスライダー側面で接合することにより、磁気回路を構成し、
前記ボンディングパッド部が露出するスライダー側面は前記ヘッドコア部の接合された面とは反対側のスライダー側面あるいは前記ヘッドコア部の接合された面と直交する側のスライダー側面であって、前記ヘッド支持バネに形成されたボンディングパッドとの電気的接続を容易にしたことを特徴とする薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダを提供する。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記磁芯を含む薄膜コイル部およびボンディングパッド部以外の部分をAl(アルミナ)、SiO(酸化珪素)、レジストあるいは高分子の絶縁膜で覆い、前記薄膜コイル部およびボンディングパッド部が、前記絶縁膜と同平面で、その表面を平坦にして前記ヘッド支持バネおよび該ヘッド支持バネに形成されたボンディングパッドとの接合を容易にしたことを特徴とする薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーを提供する。
【0012】
本願の請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記薄膜コイル部の磁芯はパーマロイ(NiFe)膜からなり、該パーマロイ膜と絶縁膜を交互に積層した多層膜で、その総膜厚が30〜50ミクロンからなることを特徴とする請求項1記載の薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーを提供する。
本願の請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記ヘッドコアはフェライトコアからなり、該ヘッドコアのリードライトギャップ対向面にFeTaN薄膜、FeZrN薄膜、FeAlSi(センダスト)薄膜あるいはアモルファス系磁性膜の単層あるいは多層膜からなることを特徴とする薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーを提供する。
【0013】
本願の請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記スライダーに形成されたボンディングパッド部はCu(銅)薄膜、Au(金)薄膜よりなり、前記ヘッド支持バネに形成されたボンディングパッドと直接または間接的な電気的接続にて形成されてなることを特徴とする薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーを提供する。
本願の請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明に加えて、前記間接的な電気的接続がワイアーボンディングにてなることを特徴とする薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーを提供する。
本願の請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記薄膜コイルがバランス巻き構造にてなることを特徴とする薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図を用いて説明する。図1および図2は本発明による薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーの一例を示す図で、図1(a)はコイル形成面からみたスライダーの図、図1(b)はその裏側の媒体に対向する面からみた図である。図2(a)は図1(a)のA−A’断面図、図2(b)は図1(a)のB−B’断面図、図2(c)は図1(a)のC−C’断面図を示す。本発明では、スライダー基板としてジルコニア(ZrO2)材、薄膜コイルおよびランド部には銅(Cu)、薄膜コイル磁芯にはパーマロイ(NiFe)、フェライトコアは単結晶フェライト、ギャップ対向面の磁性膜(MIG膜)にはFeTaN膜を用いた。以下、本発明による薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドの工程を図3(a)〜図3(h)に沿って説明する。
【0015】
(図3(a))はスライダー基板となるジルコニア製ウェーファー10の両面を研磨し平滑にする。ウェーファーの直径は大きい程、スライダーの取り数が多くなるためコストダウンには有利である。ちなみに本発明で用いた3インチ径のウェーファーからは、ピコサイズのスライダーが約2000個取れる。(図3(b))フォトリソグラフィおよびスパッタリングあるいは湿式メッキ法により薄膜コイルパターンを形成する。
【0016】
一例として、銅膜の厚さは3ミクロン、コイルの配線ピッチは7ミクロンが用いられる。フォトリソグラフィ技術を用いたパターニングによりコイルパターンを形成し、その上にレジスト膜の絶縁層を介してコイル部磁芯となるパーマロイ膜をメッキ法等で形成する。メッキのシード層としてたとえばCr/Cuのスパッタ膜をあらかじめ形成する。パーマロイ膜は高周波時の渦電流の発生による効率低下を防ぐため、DLC(ダイアモンドライクカーボン)やSiO2の絶縁膜とパーマロイ膜を交互に堆積した多層構造にすると効果的である。また、コイル部磁芯の中を磁束が通る場合、磁区のスィッチング速度を速め、ヘッドの高周波での応答性を改善するために、パーマロイ成膜中に100エルステッド程度の磁界を付加してもよい。
【0017】
パーマロイの総膜厚は厚い程磁気抵抗が少なくなるため好ましいが、フォトリソグラフィ工程の瀕雑さの増加を考慮すると30〜50ミクロン程度が適当である。パーマロイ膜の上にレジスト等の絶縁膜を介して再び銅のコイルパターンを形成し、上下のコイル端を接合することにより、一対のコイルを完成する。コイルの始端および終端に銅のボンディングパッドを形成する。ボンディングパッドの膜厚を厚くし、後述する絶縁膜の表面からパッド部が露出し、外部回路とのボンディングを可能な構造とする。薄膜コイル部を形成した面はアルミナ、SiO2、レジストあるいは高分子の絶縁膜で覆い、必要に応じてラッピング等により平坦化する。この場合、ボンディングパッド部のみが表面に露出するようにする。
【0018】(図3(c))平坦化を終わったウェーファーの裏面にレール用の溝を砥石による機械加工、レジストパターンを用いたイオンエッチング、イオンミリングあるいはレーザービームによる加工等で形成する。本発明では、2本レールスライダーの加工例を示したが、直角方向にも溝加工をすることにより、4パッドおよび多パッドスライダーも同様に作成できる。(図3(d))ウェーファーを砥石による機械加工でスティック状に切断する。切断面にはパーマロイ磁芯およびボンディングパッド部が露出する様にし、フェライトコアおよび電極の接合が可能な様にする。この場合砥石の厚さを薄くすることにより、切断後、ラッピング加工によりコイル部磁芯およびボンディングパッドを露出させてもよい。
【0019】
(図3(e))必要に応じてスティックの幅をラッピングにより寸法調整する。(図3(f))スティックから個々のスライダーを切り出す。(図3(g))スライダーのコイル部磁芯が露出している側にフェライト製コアをボンディングする。ボンディング方法としては、ガラス薄膜を間に介在させて、熱溶融させることによりボンディングさせる方法や半導体チップの実装に用いられているダイボンド法が適用できる。ダイボンド法としては、AuとSnとの共晶を用いた方法、Pb−Sn系の半田を用いた方法、あるいはエポキシやポリイミド樹脂を熱硬化させて接合させる方法などがある。
【0020】
ヘッドコアとスライダーのボンディングは磁気抵抗の増加による磁気回路の効率低下を最小限に押さえるため、ボンディング層の厚さは数ミクロン以下に押さえることが望ましい。また同様に磁気抵抗の増加を防ぐために、ヘッドコアとパーマロイ磁芯の接触面積は出来るだけ大きい方が望ましい。実用的にはこの接触面積はコアのギャップ対向面の面積の100倍以上あれば良い。(図3(h))コアを接着したスライダーのレール面をラッピング加工することにより、コアのトラック幅調整、ギャップ深さ調整、レール面のリーディングおよびトレーリング側の傾斜面(ランプと呼ぶ)の加工、スライダーの媒体に対向する面の角をとるブレンド加工、などを施す。
【0021】
図4及び図5(a)、(b)に本発明の磁気ヘッドスライダーの適用例を示す。本発明の磁気ヘッドスライダーはスライダー裏面に電気的接続のためのボンディングパッドをすでに備えているため、同様なボンディングパッドを備えたヘッド支持バネ(サスペンションと呼ぶ)への直接ボンディング、あるいはワイアーボンディングなどを用いた電気的接合が可能であり、従来用いられていた配線の巻き付け作業と比べ大幅に改良できる。本発明に用いられるサスペンションの例としては、あらかじめメッキあるいはFPC(フレキシブル基板)により配線およびボンディングパッドがサスペンション表面に形成されているものが好都合である。図4はそのようなサスペンションの例を示し、19はヘッドに荷重を与えるロードビーム部、20はボンディングパッドを終端に備えた配線である。
【0022】図5(a)の21はサスペンションのスライダーとのボンディング部(ジンバルともよぶ)、22はジンバル上に形成されたボンディングパッドである。ボンディングの方法としては、図5(a)の場合、上記のダイボンディング法を用いて接合する方法や、金のバンプをボンディングパッド部上に形成して共晶接合を用いる方法等がある。また、図5(b)に示されるように、スライダー側面に露出しているボンディングパッド面を用いて、半導体製造で用いられているワイアーボンディング法、具体的にはボールボンディング法により電気的接続を得ることもできる。ここで24はワイアーボンディングで用いられる細い導体で、通常、金線あるいは金被覆銅線が用いられる。ボンディングパッド6は必要に応じて表面にスパッタ法等により金薄膜を施しワイアーボンディング作業を容易にする。
【0023】
図6に本発明の第2の実施例を示す。本実施例では、ボンディングパッド部6は図1(a)と90度の位置に配置されており、インラインタイプの磁気ヘッド、すなわちサスペンションとのボンディング方向が図1(a)に比べて直角の場合に適用した例を示している。ちなみに、図1(a)の形状のスライダーはトランスバースタイプの磁気ヘッドに用いられる。図7は第3の実施例を示したもので、巻線がスパイラル構造をとっている。図8は第4の実施例を示したもので、コイル部磁芯5の中を通る磁束が巻線を2回横切る構造となっており、磁気回路との結合が二倍となるため、コイルの巻き数は半分で済む。また左右のコイル部磁芯に対するコイルの巻線方向が逆のいわゆるバランス巻き構造となっているため、コイル部磁芯を貫通する外部ノイズによって誘起される電圧が左右のコイルで打ち消しあい、ノイズに強い構造となっている。図9は第5の実施例を示したもので、図8と同様にコイルがバランス巻きとなっており、同様の効果が期待できる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、従来スライダー側面に配置されていたコイル部を、スライダーの媒体対向面と反対の面に配置することにより、スライダーの小型化に対応できる。またウェーファー状態での薄膜コイル部およびレール部の形成が可能で、一枚のウェーファーから大量のスライダーが製造出来ることから、歩留りの向上およびコストダウンが可能である。また、ボンディングパッドの形成により、サスペンションへの直接接着やワイアーボンディングが可能となり、従来問題となっていた、ワイアー引き回し時の断線による歩留り低下および、工数の削減に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーの一例を示す図である。
(a)は媒体対向面と反対側の薄膜コイル部形成面から見た図である。
(b)媒体対向面から見た図である。
【図2】(a)図1のA−A’断面図である。
(b)図1のB−B’断面図である。
(c)図1のC−C’断面図である。
【図3】本発明による薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーの製造工程の一例を示す図である。
(a)ウェーファー基板を示す図である。
(b)ウェーファー基板上に薄膜コイルパターンを形成する工程を示す図である。
(c)ウェーファー基板上にレール加工をする工程を示す図である。
(d)ウェーファーをスティック状に切断する工程を示す図である。
(e)細断されたスライダースティックを示す図である。
(f)スティックを個々のスライダーに切断する工程を示す図である。
(g)スライダーにフェライトコアを接着する工程を示す図である。
(h)完成スライダーを示す図である。
【図4】薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダーの適用例を示す図である。
【図5】ボンディングパッドへのジンバルの接合及びワイヤの接続の図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施例を示す図である。
【図9】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図10】従来の薄膜磁気ヘッドを示す図である。
【図11】従来のフェライト磁気ヘッドを示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・スライダー
2・・・・・レール
3・・・・・フェライトコア
4・・・・・薄膜コイル
5・・・・・薄膜コイル磁芯
6・・・・・ボンディングパッド
7・・・・・リードライトギャップ
8・・・・・スライダー基板
9・・・・・絶縁膜
10・・・・スライダー基板ウェーファー
11・・・・薄膜コイル部パターン
12・・・・レール加工溝
13・・・・ウェーファー裁断溝
14・・・・スライダースティック
15・・・・スティック裁断溝
16・・・・薄膜コイルスライダー
17・・・・フェライトコアチップ
18・・・・薄膜コイルスライダー完成品
19・・・・サスペンションロードビーム
20・・・・配線パターン
21・・・・ジンバル
24・・・・ワイアボンディング用ワイア
25・・・・フェライトヘッドスライダー
26・・・・レール
27・・・・フェライトコア
28・・・・巻線コイル
29・・・・巻線窓
30・・・・リードライトギャップ
31・・・・薄膜ヘッドスライダー
32・・・・レール
33・・・・薄膜コイル
34・・・・磁極
36・・・・リードライトギャップ

Claims (7)

  1. 磁気記録媒体と対向する面にレールを有する磁気ヘッドスライダーにおいて、
    電磁変換素子が、リードライトギャップを備えたヘッドコア部と、磁芯を備えた薄膜コイル部と、該薄膜コイル部と接続した配線とヘッド支持バネに形成されたボンディングパッドとの電気的接続のためのボンディングパッド部よりなり、該薄膜コイル部が前記レール部と反対側のスライダー面に配置され、
    前記ボンディングパッド部は前記薄膜コイル部が配置されたスライダー面とスライダー側面に露出し、
    前記ヘッドコア部はレール面に対して垂直なスライダー側面に、媒体走行方向に対して平行になるように配置され、
    該ヘッドコアは前記レールと平行するスライダー側面に露出した前記薄膜コイル部の磁芯とスライダー側面で接合することにより、磁気回路を構成し、
    前記ボンディングパッド部が露出するスライダー側面は前記ヘッドコア部の接合された面とは反対側のスライダー側面あるいは前記ヘッドコア部の接合された面と直交する側のスライダー側面であって、前記ヘッド支持バネに形成されたボンディングパッドとの電気的接続を容易にしたことを特徴とする薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー。
  2. 前記磁芯を含む薄膜コイル部およびボンディングパッド部以外の部分をAl(アルミナ)、SiO(酸化珪素)、レジストあるいは高分子の絶縁膜で覆い、前記薄膜コイル部およびボンディングパッド部が、前記絶縁膜と同平面で、その表面を平坦にして前記ヘッド支持バネおよび該ヘッド支持バネに形成されたボンディングパッドとの接合を容易にしたことを特徴とする請求項1記載の薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー。
  3. 前記薄膜コイル部の磁芯はパーマロイ(NiFe)膜からなり、該パーマロイ膜と絶縁膜を交互に積層した多層膜で、その総膜厚が30〜50ミクロンからなることを特徴とする請求項1記載の薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー。
  4. 前記ヘッドコアはフェライトコアからなり、該ヘッドコアのリードライトギャップ対向面にFeTaN薄膜、FeZrN薄膜、FeAlSi(センダスト)薄膜あるいはアモルファス系磁性膜の単層あるいは多層膜からなることを特徴とする請求項1記載の薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー。
  5. 前記スライダーに形成されたボンディングパッド部はCu(銅)薄膜、Au(金)薄膜よりなり、前記ヘッド支持バネに形成されたボンディングパッドと直接または間接的な電気的接続にて形成されてなることを特徴とする請求項1記載の薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー。
  6. 前記間接的な電気的接続がワイアーボンディングにてなることを特徴とする請求項5記載の薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー。
  7. 前記薄膜コイルがバランス巻き構造にてなることを特徴とする請求項1記載の薄膜コイルを用いたハイブリッド型磁気ヘッドスライダー。
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