JPH06308933A - 画像表示装置、文字表示装置及び画面スクロール方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速スクロールを実現すると共に部品点数を
低減しかつ字間調整を容易にする。 【構成】 フォントＲＯＭ１２上に格納されているフォ
ントを、ＣＰＵ１０によりリング状のフレームバッファ
１４上にビット展開する。ＣＰＵ１０は表示読みだし制
御部１６に対し表示読みだし位置を指定し、表示読みだ
し制御部１６は指定された表示読みだし位置を基準とし
てフレームバッファ１４上から画像情報を読みだす。Ｃ
ＲＴ１８の画面には読みだした画像情報に基づく画像が
表示される。ＣＰＵ１０による表示読みだし位置の変更
指定により、ＣＲＴ１８の画面がスクロールされる。 【効果】 表示読みだし位置の指定変更によりスクロー
ルを行っているため、スクロールが高速化する。ビデオ
ＲＡＭを用いていないため部品点数が低減する。フレー
ムバッファ１４上にフォントを展開しているため字間の
調整が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フレームバッファを備
える画像表示装置、このフレームバッファにフォントを
展開することにより文字を表示させる文字表示装置及び
これらの装置における画面スクロール方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】文字表示装置は一般に、ドットフォント
ＲＯＭを備えている。ドットフォントＲＯＭ上には、文
字をドットパターンで表現したデータ、いわゆるフォン
トが格納されている。このようなドットフォントＲＯＭ
を用いてＣＲＴ等の表示装置の画面上に文字を表示させ
る方式としては、ビデオＲＡＭ方式及びビットビルダ転
送方式が知られている。

【０００３】ＲＡＭ方式により文字を表示させる場合、
ドットフォントＲＯＭの他にビデオＲＡＭが必要であ
る。ビデオＲＡＭ上には、例えばＡＳＣＩＩコード等の
コードにより、文字を特定する情報が格納されている。
ＣＰＵ等の制御装置は、ビデオＲＡＭ上のコードを参照
し、対応するドットパターンをドットフォントＲＯＭか
ら読みだして、表示タイミングに同期して表示装置に出
力する。このような方式においては、ビデオＲＡＭから
のコードの読みだし位置（表示読みだし位置）を変更す
ることにより、画面をスクロールすることが可能であ
る。また、平面的なビデオＲＡＭをリング状に使用する
ことにより、無限スクロールが可能になる。

【０００４】また、ビットビルダ転送方式は、記憶手段
としてドットフォントＲＯＭの他にフレームバッファを
備える装置によって実行される。フレームバッファは、
表示装置の画面に対応する形式で画像情報を格納するメ
モリである。ビットビルダ転送方式においては、汎用の
ＣＰＵ又は専用のハードウエアによって構成されるビッ
トビルダにより、ドットフォントＲＯＭ上に格納されて
いるフォントがフレームバッファ上にビット展開され
る。表示装置の画面上には、フレームバッファ上に展開
されている画像情報に係る画像が表示される。このよう
な方式において画面のスクロールを実行する場合、フレ
ームバッファ上の画像情報を全て書き直す必要がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの文字
表示方式にはそれぞれ次のような問題点があった。

【０００６】まず、ビデオＲＡＭ方式においては、ビデ
オＲＡＭからの表示読みだし位置制御によりスクロール
を行うようにしているため、高速スクロールが可能であ
る反面、字間の調整が困難でありまた装置を構成する部
品の点数が多くなる。

【０００７】また、ビットビルダ転送方式においては、
フレームバッファ上への画像情報のビット展開という手
法により表示を行っているため字間の調整がし易く装置
を構成する部品の点数が少ないものの、フレームバッフ
ァ上の情報の書き直しの必要があるためスクロールが遅
い。

【０００８】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、高速スクロールが
可能で、字間の調整が容易であり、かつ少ない部品点数
で構成可能な装置を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の画像表示装置は、画面に対応した形
式で画像情報を格納するフレームバッファと、表示読み
だし位置を指定する手段と、指定される表示読みだし位
置を基準としてフレームバッファから画像情報を読みだ
し、読みだした画像情報に基づく画像を画面に表示させ
る手段と、を備えることを特徴とする。

【００１０】また、本発明の文字表示装置は、上記各手
段の他ドットパターンで文字を表現したフォントを格納
する手段と、画面に表示させるべき文字に対応するフォ
ントを読みだしフレームバッファ上に展開する手段と、
を備えることを特徴とする。

【００１１】また、本発明は、フレームバッファが、表
示読みだし位置を巡回指定可能なリング状構造を有して
いることを特徴とする。

【００１２】そして、本発明の画面スクロール方法は、
スクロール方向に沿い変化させつつ表示読みだし位置を
指定し、画面に対応した形式で画像情報を格納するフレ
ームバッファから、指定される表示読みだし位置を基準
として画像情報を読みだし、読みだした画像情報に基づ
く画像を画面に表示させることにより、画面上で画像を
スクロールさせることを特徴とする。

【００１３】

【作用】本発明の画像表示装置においては、フレームバ
ッファから画像情報を読みだし、当該情報に基づく情報
を画面に表示させる際、表示読みだし位置が指定され
る。フレームバッファからの画像情報の読みだしは、指
定される表示読みだし位置を基準として実行される。従
って、指定する表示読みだし位置を逐次変更することに
より、フレームバッファから読み出される画像情報が変
化するため、例えばスクロールを高速化することが可能
となる。その際、ビデオＲＡＭ等の部品は必要でない。

【００１４】本発明の文字表示装置においては、上述し
た画像表示装置により生じる作用に加え、文字表示に係
る作用が生じる。すなわち、画面に文字を表示する場
合、格納されているフォントが読みだされ、フレームバ
ッファ上に展開される。フレームバッファ上に展開され
た情報は、上述したように、表示読み出し位置の指定に
応じて読みだされ、かつ表示読みだし位置の変更に応じ
てスクロールされることとなる。従って、文字表示の際
に、上述したスクロールの高速化、部品点数の低減等の
作用が生ずると共に、フォントをフレームバッファ上に
展開しているため字間の調整が容易である等の作用が生
じる。

【００１５】更に、本発明においては、フレームバッフ
ァがリング状に使用される。従って、表示読みだし位置
の変更指定に伴い画面を無限にスクロールさせることが
可能となる。

【００１６】そして、本発明の画面スクロール方法にお
いては、まず、スクロール方向に沿い変化させつつ表示
読みだし位置が指定される。フレームバッファからの画
像情報の読みだしは、指定される表示読みだし位置を基
準として実行され、更に読みだされた画像情報に基づく
画像が画面に表示される。従って、表示読みだし位置の
変化に伴い画面上で画像がスクロールすることとなる。
これにより、上述した各作用が得られる。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。

【００１８】図１には、本発明の一実施例に係る文字表
示装置の構成が示されている。この図に示される装置
は、ＣＰＵ１０、フォントＲＯＭ１２、フレームバッフ
ァ１４、表示読みだし制御部１６及びＣＲＴ１８から構
成されている。ＣＰＵ１０、フォントＲＯＭ１２、フレ
ームバッファ１４及び表示読みだし制御部１６は、互い
に内部ＢＵＳにより接続されている。

【００１９】フォントＲＯＭ１２上には、ＣＲＴ１８の
画面上に表示させるべき文字を示すフォントが、所定種
類格納されている。ＣＰＵ１０は、ビットビルダとして
の機能を有しており、必要に応じフォントＲＯＭ１２上
のフォントをフレームバッファ１４上にビット展開す
る。フレームバッファ１４は、ＣＲＴ１８の画面に対応
した形式で画像情報を格納するメモリである。表示読み
だし制御部１６は、ＣＰＵ１０によって指定される表示
読みだし位置を入力し、フレームバッファ１４上に格納
されている画像情報を、この表示読みだし位置を基準と
して読みだす。ＣＲＴ１８には、表示読みだし制御部１
６の制御の下に読みだされた画像情報に基づき、画像が
表示される。従って、フレームバッファ１４上にフォン
トとして展開している文字が、ＣＲＴ１８の画面上に表
示されることとなる。

【００２０】ＣＲＴ１８の画面をスクロールさせる必要
が発生した場合、例えば外部から指令が与えられた場
合、ＣＰＵ１０は、表示読みだし位置を変更指定する。
表示読みだし制御部１６は、変更指定された表示読みだ
し位置に基づき上述の読みだし制御を実行する。

【００２１】図２には、この実施例におけるフレームバ
ッファ１４の構造及び表示読みだし制御の内容が示され
ている。この図に示されるように、フレームバッファ１
４は、その上部と下部が接続されたリング状構造を有し
ている。表示読みだし制御部１６に与えられる表示読み
だし位置がこの図においてで示されるような位置であ
った場合、表示読みだし制御部１６によってフレームバ
ッファ１４から読みだされる情報は図３（Ａ）に示され
る内容となり、ＣＲＴ１８の画面上には図３（Ａ）の画
像が表示される。ＣＰＵ１０によって表示読みだし位置
がに変更された場合、フレームバッファ１４から読み
だされＣＲＴ１８の画面上に表示される画像は図３
（Ｂ）に示される内容となる。同様に、表示読みだし位
置がとなった場合、図３（Ｃ）の画像がＣＲＴ１８の
画面上に表示される。

【００２２】従って、この実施例においては、表示読み
だし位置を逐次変化させることにより、図３に示される
ようにＣＲＴ１８の画面を垂直スクロールすることが可
能である。言い換えれば、フレームバッファ１４上のデ
ータを書き直すこと無く表示読みだし位置の変更設定の
みでスクロールを実行することができるため、スクロー
ルを高速化することが可能である。

【００２３】また、ビデオＲＡＭ等を用いていないた
め、装置を構成する部品の点数が減少し、比較的安価な
装置を実現することができる。また、フレームバッファ
１４上にフォントを展開しているため、字間の調整等が
容易になる。

【００２４】なお、以上の説明では、表示装置としてＣ
ＲＴ１８が用いられていたが他の種類の表示装置を用い
ても構わない。また、ＣＰＵ１０に代え専用のビットビ
ルダハードウエアを使用しても構わない。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の文字表示
装置によれば、フレームバッファ上の画像情報を表示読
みだし位置の指定に応じて読みだし画像を画面上に表示
するようにしたため、表示読みだし位置の指定変更によ
り画面を高速でスクロールすることが可能となる。

【００２６】また、本発明の文字表示装置によれば、フ
ォント記憶手段上のフォントをフレームバッファ上に展
開し、表示読みだし位置の指定に応じフレームバッファ
から画像情報を読みだして画面に表示するさせるように
したため、やはり画面の高速スクロールを実行可能とな
る。更に、ビデオＲＡＭ等の部品を用いていないため部
品点数が減少し、フレームバッファ上にフォントを展開
しているため字間の調整が容易となる。

【００２７】更に、本発明によれば、フレームバッファ
がリング状構造を有しているため、無限スクロールを実
行可能である。

【００２８】そして、本発明の画面スクロール方法によ
れば、フレームバッファから画像情報を読みだす際基準
となる表示読みだし位置をスクロール方向に沿い変化さ
せるようにしたため、フレームバッファから読みだした
画像情報に基づき画像を画面に表示することにより、画
像の高速スクロールが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る文字表示装置の構成を
示すブロック図である。

【図２】この実施例におけるフレームバッファ及び表示
読みだし位置の構造を示す図である。

【図３】この実施例におけるＣＲＴ画面の垂直スクロー
ルを示す図であり、図３（Ａ）、（Ｂ）及び（Ｃ）はそ
れぞれ表示読みだし位置が、、である場合の画面
を示す図である。

【符号の説明】

１０ ＣＲＴ １２ フォントＲＯＭ １４ フレームバッファ １６ 表示読みだし制御部 １８ ＣＲＴ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画面に対応した形式で画像情報を格納す
   るフレームバッファを備える画像表示装置において、 表示読みだし位置を指定する手段と、 指定される表示読みだし位置を基準としてフレームバッ
   ファから画像情報を読みだし、読みだした画像情報に基
   づく画像を画面に表示させる手段と、 を備えることを特徴とする画像表示装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の画像表示装置において、 ドットパターンで文字を表現したフォントを格納する手
   段と、 画面に表示させるべき文字に対応するフォントを読みだ
   しフレームバッファ上に展開する手段と、 を備えることを特徴とする文字表示装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載の装置において、 フレームバッファが、表示読みだし位置を巡回指定可能
   なリング状構造を有していることを特徴とする装置。
4. 【請求項４】 スクロール方向に沿い変化させつつ表示
   読みだし位置を指定し、 画面に対応した形式で画像情報を格納するフレームバッ
   ファから、指定される表示読みだし位置を基準として画
   像情報を読みだし、 読みだした画像情報に基づく画像を画面に表示させるこ
   とにより、 画面上で画像をスクロールさせることを特徴とする画面
   スクロール方法。