JPH06307772A - 炭化物製造用キルン - Google Patents

炭化物製造用キルン

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JPH06307772A
JPH06307772A JP9626793A JP9626793A JPH06307772A JP H06307772 A JPH06307772 A JP H06307772A JP 9626793 A JP9626793 A JP 9626793A JP 9626793 A JP9626793 A JP 9626793A JP H06307772 A JPH06307772 A JP H06307772A
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JP
Japan
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kiln
carbide
outlet
hood
carbonized
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JP9626793A
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Sadamu Tokuda
奠 徳田
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SANWA TESCO KK
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SANWA TESCO KK
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  • Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭化物製品の歩留まりを向上させるととも
に、バーナーによる加熱温度の許容範囲を大きくして温
度管理を容易に行えるようにする。 【構成】 横置形のキルン胴1の入口側端部と出口側端
部にそれぞれ入口フード2と出口フード3を設け、出口
フード3側に、高温の燃焼ガスGをキルン胴1内に通過
せしめるためのバーナー9を設け、入口フード2側に、
被炭化原料A1をキルン胴1内に投入するための原料投
入装置4を設け、出口フード3に、キルン胴1内で炭化
処理させた炭化物A2を外部に取出すための炭化物取出
装置5を設け、炭化物取出装置5内に蒸気Sを供給する
ための蒸気供給装置6を備え、運転時に製品取出口から
の外気流入が起こらないようにするとともに、炭化物取
出装置内に放出される高温状態の炭化物を外気に接触す
る前に蒸気で冷却するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木材や竹材あるいはモ
ミガラなどの炭素化合物からなる原料を炭化させて炭化
物を製造するための炭化物製造用キルンに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図11には、従来の一般的なロータリー
キルンが示されている。この図11に示すロータリーキ
ルンは、横置形のキルン胴1を回転自在に支持し、該キ
ルン胴1の入口側端部に入口フード2と出口側端部に出
口フード3をそれぞれ設け、入口フード2側に原料投入
装置4を設け、出口フード3側にバーナー9を設けて構
成されている。又、バーナー9からの燃焼ガスGは、出
口フード3側からキルン胴1内を通って入口フード2に
設けた煙突11から大気中に放出される。他方、原料投
入装置4からの原料A1は、キルン胴1の入口側開口内
に供給された後、キルン胴1が回転せしめられることに
より順次キルン胴1の出口側に移送されて、出口フード
3に設けた排出シュート51から外部に排出される。そ
して、このロータリーキルンでは、原料投入装置4から
の原料A1がキルン胴1内(加熱室となる)を移送され
る際に、該原料A1がバーナー9からの燃焼ガスGで加
熱・焼成されて、その焼成物(製品)A2を排出シュー
ト51から連続して取出せるようにようになっている。
【0003】ところで、この種の連続運転式のロータリ
ーキルンでは、製品取出口となる排出シュート51の出
口は、常時大気中に開放されていて、運転中にバーナー
9からの燃焼ガスGがキルン胴1内に吹き込まれると、
排出シュート51内が負圧となる。すると、排出シュー
ト51の出口から外気G1が該排出シュート51内に吸
引されるようになる。このように排出シュート51の出
口から吸引された外気G1は、燃焼ガスGに比して酸素
を多く含んでおり、該外気G1と燃焼ガスGとが混合し
た状態でその混合ガスがキルン胴1内(加熱室)に入る
と、該加熱室内において被処理物A1に対して酸化作用
を促進させるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図11に示
す従来のロータリーキルンでは、原料投入装置4から原
料A1を連続供給するだけで連続運転できるようになっ
ているものの、その運転中には排出シュート51の出口
から外気G1が連続して吸引される(従って加熱室内に
おいて被処理物A1に対して酸化作用が促進される)よ
うになっているため、このロータリーキルンを例えば炭
化物製造用に使用すると、排出シュート出口からの外気
吸引により、原料A1(例えば木、竹等の小片)が加熱
室内において過度に酸化してしまい(燃えて灰になる部
分が多くなり)、排出シュート51から取出される製品
(炭化物)A2の歩留まりが悪くなるという問題があっ
た。特に、原料A1として粉または粒状等の微細原料を
使用した場合には、加熱温度の管理を厳格に行う必要が
あり、もし加熱温度が許容温度より少しでも高くなる
と、上記した外気の吸引にともなって生じる酸化促進作
用によって微細原料が燃え易くなる(灰になり易くな
る)。
【0005】本発明は、ロータリーキルンを使用して炭
化物を製造するに際して、製品(炭化物)の歩留まりを
向上させるとともに、バーナーによる加熱温度の許容範
囲を大きくして温度管理を容易に行えるようにした炭化
物製造用キルンを提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の炭化物製造用キ
ルンは、両端がそれぞれ開口した横置形のキルン胴の入
口側端部と出口側端部にそれぞれ入口フードと出口フー
ドを設け、出口フード側に、高温の燃焼ガスをキルン胴
内の出口側開口から入口側開口に向けて通過せしめるた
めのバーナーを設け、入口フード側に、被炭化原料をキ
ルン胴の入口側開口内に投入するための原料投入装置を
設け、出口フードに、キルン胴内で炭化処理させた炭化
物を外部に取出すための炭化物取出装置を設けるととも
に、炭化物取出装置内に蒸気を連続して供給するための
蒸気供給装置を備えたことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明の炭化物製造用キルンの運転中は、バー
ナーからの高温燃焼ガスがキルン胴内に吹き込まれ、他
方、原料投入装置によりキルン胴の入口側開口内に原料
が連続して投入されるとともに、蒸気供給装置からの蒸
気が製品取出装置内に連続して供給されている。尚、バ
ーナーから吹き出される燃焼ガス中には、燃料を燃焼さ
せたことにより酸素濃度が薄くなっていて、加熱はする
ものの燃焼ガスによる酸化作用は低くなる。
【0008】そして、運転中においては、バーナーから
吹き出された燃焼ガスでキルン胴内が加熱されるととも
に、原料投入装置により原料が順次連続してキルン胴内
に投入されていることにより、該キルン胴内において順
次原料が炭化せしめられるようになる。又、運転中に
は、燃焼ガスがキルン胴内に吹き込まれる際に製品取出
口部分(炭化物取出装置内)が負圧になるが、炭化物取
出装置内には蒸気供給装置からの蒸気が連続して供給さ
れているので、炭化物取出装置内に負圧作用が生じても
製品取出口からの外気の導入は起こらない。従って、炭
化物取出口部分が常時開放されていても、キルン胴内に
は外気が流入することがなく、キルン胴内において原料
が過度に酸化せしめられることがない。又、このように
キルン胴内への外気の流入を阻止するようにすると、キ
ルン胴内の加熱温度が通常温度より少しぐらい上昇して
も原料の酸化(燃焼)が進行しない。
【0009】又、出口フード側から炭化物取出装置内に
排出される炭化処理済みの炭化物は、まだ高温状態(例
えば600℃程度)にあるが、炭化物取出装置内には蒸
気供給装置から蒸気が供給されていることにより、該蒸
気で高温状態の炭化物を冷却するようになる。従って、
炭化物が炭化物取出装置の出口から外部に排出されると
きには、該炭化物がかなり冷却されるようになり、該炭
化物が空気に接触してもほとんど酸化が進行することが
ない。
【0010】
【発明の効果】本発明の炭化物製造用キルンでは、蒸気
供給装置により炭化物取出装置内に蒸気を連続して供給
するようにしているので、炭化物取出装置の製品取出口
側が開放され、運転中に炭化物取出装置内が負圧になっ
ても、該炭化物取出装置内に外気が流入することがな
く、従ってキルン胴内に空気(酸素)が流入することが
ない。つまりキルン胴内において酸素が極端に少なくな
って原料の酸化(燃焼)がほとんど進行しなくなり、製
品(炭化物)の歩留まりが向上するという効果がある。
又、炭化物取出装置内に供給した蒸気は、出口フード側
から炭化物取出装置内に放出される高温状態の炭化物を
冷却する作用があり、該炭化物が炭化物取出装置の出口
から外気中に放出されて酸素と接触してもほとんど酸化
することがなく(灰になる部分がなく)、製品の歩留ま
りがより一層向上する。
【0011】
【実施例】図1〜図10を参照して本発明の実施例を説
明すると、この実施例の炭化物製造用キルンは、木材や
竹材あるいはモミガラなどの炭素化合物からなる原料
(小片又は粒状の大きさ)を炭化させて、例えば活性炭
のような炭化物を製造するためのものである。
【0012】この実施例の炭化物製造用キルンは、図1
〜図4に示すように、このキルンを支持する基台12
と、横置形のキルン胴1と、キルン胴1を回転させる回
転駆動装置17と、キルン胴1の前後各端部にそれぞれ
設けられた入口フード2及び出口フード3と、キルン胴
1内に被炭化原料A1を投入する原料投入装置4と、炭
化処理された炭化物A2を取出す炭化物取出装置5と、
キルン胴1内を加熱するバーナー9と、炭化物取出装置
5内に蒸気Sを供給する蒸気供給装置6と、原料加熱時
に発生する煤煙中から酢液(原料が木材の場合は木酢液
となり、同じく竹の場合は竹酢液となる)を抽出するた
めの酢液抽出装置10とを備えている。
【0013】キルン胴1は、基台12上の前後2箇所に
おいてそれぞれ支持装置13,13により回転自在に支
持されている。このキルン胴1の内面には、キルン胴内
に投入された原料を入口側(図1の右側)から出口側
(図1の左側)に向けて移送させるための送り羽根14
が設けられている。尚、このキルン胴1は、その入口側
から出口側に向けて僅かに下り傾斜させた状態で設置さ
れている。
【0014】キルン胴1を回転させるための回転駆動装
置17は、モータの駆動力をスプロケット及びチエンか
らなる動力伝達手段を介してキルン胴1に伝達し得るよ
うにしている。
【0015】入口フード2及び出口フード3は、キルン
胴1の前後各端部を前後各側からそれぞれ被覆するよう
にして設置されている。尚、この入口フード2と出口フ
ード3とは、基台12上においてキルン胴1とは独立し
て支持されている。入口フード2内には、キルン胴1の
入口側開口1aと連通する空室20(以下、これをキル
ン前室という)が設けられている。他方、出口フード3
内には、キルン胴1の出口側開口1bと連通する空室3
0(以下、これをキルン後室という)が設けられてい
る。
【0016】キルン胴1の前端部外周面と入口フード2
の後側端面との間、及びキルン胴1の後端部外周面と出
口フード3の前側端面との間には、それぞれシール装置
7,8が設けられている。この各シール装置7,8は、
前後逆向きではあるが相互に同構造のものが採用されて
おり、以下、後側シール装置8について説明する。
【0017】この後側シール装置8は、図7〜図9に示
すように、2枚のリング体81,82を組付けてなる環
状体80の後面と内周面にそれぞれ環状のシール材8
3,84を取付けるとともに、各シール材つきの環状体
80をスプリング85,85・・(図示例では周方向に
合計12箇所ある)で出口フード3の前端面に向けて付
勢している。
【0018】2枚のリング体81,82は締付ボルト
(図示例では周方向に合計12箇所ある)86,86・
・で締め付けてその両リング体81,82間の内周部に
内周面側シール材84を挟持している。又、環状体80
の後面側シール材83は、該環状体後面に設けた環状凹
溝内に嵌め入れて設置されている。他方、キルン胴1の
外周面には、フランジ88が固定されており、該フラン
ジ88に周方向に等間隔をもって多数本(図示例では合
計12本)の押しボルト87,87・・が挿通されてい
る。この各押しボルト87,87・・の先端は環状体8
0に連結されている。各スプリング85,85・・は、
それぞれ押しボルト87,87・・の外周に装着されて
いて、それぞれ押しボルト87を後側に付勢するように
している。従って、環状体80の後面側シール材83は
出口フード3の前面に設けた当て板31に押付けられて
いる。
【0019】この後側シール装置8は、環状体80がキ
ルン胴1と共回りするとともに、キルン胴1の外周にお
いて前後方向にスライドし得る状態で設置されている。
そして、環状体80が各スプリング85,85・・によ
って後側に付勢されていることにより、後面側シール材
83が出口フード3側の当て板31に圧接状態で摺接す
る一方、内周側シール材84がキルン胴1の外周面に摺
接して、両シール材83,84で出口フード3の前側開
口とキルン胴1の後端部外周面との間を気密状態でシー
ルしている。尚、入口フード2の後側開口とキルン胴1
の前端部外周面との間も、同様に前側シール装置7で気
密的にシールしている。
【0020】入口フード2の上部には、キルン前室20
と連通するようにして煙突11が立設されている。
【0021】原料投入装置4は、入口フード2側に設け
られていて、投入ホッパー41とスクリューコンベア4
2とを有している。スクリューコンベア42の出口側
は、キルン前室20内を貫通してキルン胴1の入口側開
口1a内に臨ませている(図4参照)。そして、投入ホ
ッパー41内に原料A1を収納した状態でスクリューコ
ンベア42を駆動させると、該投入ホッパー41内の原
料が順次スクリューコンベア42内を通ってその出口か
らキルン胴の入口側開口1a内に投入されるようになっ
ている。
【0022】バーナー9は、出口フード3の後端面に取
付けられている。そして、このバーナー9からの燃焼ガ
スGを、順次キルン後室30、キルン胴1内、キルン前
室20を通過せしめて、煙突11の出口から大気中に放
出し得るようになっている。尚、このバーナー9は、燃
料(石油またはガス)を燃焼させた燃焼ガスGをキルン
後室30内に吹き込むようにしたものであるが、この種
の炭化物製造用としては、吸入空気量を調節して燃焼ガ
スG中の酸素濃度を可及的に低くすることが好ましい。
又、この実施例では、連続運転中において、キルン後室
30内の温度が600℃程度で維持されるように設定し
ているが、キルン前室20内においては温度が約300
℃まで低下する。
【0023】出口フード3には、キルン胴1の出口側開
口1bから放出される炭化処理済みの炭化物A2を外部
に取出すための炭化物取出装置5が設けられている。こ
の炭化物取出装置5は、図5及び図6に示すように、出
口フード3の下部側に設けた排出シュート51と、該排
出シュート51の下部に連接されたスクリューコンベア
52を有している。そして、この炭化物取出装置5は、
キルン胴1の出口側開口1bから放出される炭化物A2
を、排出シュート51内を通してスクリューコンベア5
2の受入口55内に落下させ、続いてスクリュー54で
取出口56側に移送させた後、該取出口56から外部に
取出せるようになっている。尚、このスクリューコンベ
ア52のドラム53の下面側外周には、冷却用の水室5
7が設けられており、該水室57内に冷却水を循環させ
ることによってスクリューコンベア52及びその内部を
移送される高温状態の炭化物A2を冷却し得るようにし
ている。
【0024】炭化物取出装置5内には、蒸気供給装置6
によって蒸気Sが供給される。この蒸気供給装置6は、
図2に示すようにボイラー61によって生成させた蒸気
Sを、管路62を通して炭化物取出装置5のドラム53
に設けた多数のノズル63,63・・から該ドラム53
内に吹き込むようにしている。尚、蒸気吹き込み用のノ
ズル63は、この実施例ではドラム53の上面側におい
て左右2列状態でそれぞれ適宜間隔をもって7個づつ
(合計14個)設けられている。このように炭化物取出
装置5のドラム53内に蒸気Sを吹き込むと、炭化物取
出装置5の製品取出口56からの外気の流入を阻止でき
るとともに、該蒸気Sによってドラム53内を移送され
る高温状態の炭化物A2を冷却することができる。尚、
蒸気供給装置6から炭化物取出装置5内に供給される蒸
気Sの供給圧は、運転中において炭化物取出装置5の炭
化物取出口56から該蒸気がわずかに流出する程度に設
定することが好ましい。
【0025】この実施例の炭化物製造用キルンでは、運
転中に、バーナー9からの高温燃焼ガスGがキルン後室
30からキルン胴1の内部に吹き込まれ、他方、原料投
入装置4によりキルン胴1の入口側開口1a内に原料A
1が連続して投入されるとともに、蒸気供給装置6から
の蒸気Sが炭化物取出装置5のドラム53内に連続して
供給される。尚、バーナー9から吹き出される燃焼ガス
G中には、燃料を燃焼させたことにより酸素濃度が薄く
なっていて、加熱はするものの原料に対する酸化作用は
低くなっている。
【0026】そして、運転中においては、バーナー9か
ら吹き出された燃焼ガスGでキルン胴1内が加熱され、
該キルン胴1内において順次原料A1が炭化せしめられ
るようになる。又、運転中には、製品取出口56部分
(炭化物取出装置5内)が負圧になるが、炭化物取出装
置5内には蒸気供給装置6からの蒸気Sが連続して供給
されているので、炭化物取出装置5内に負圧作用が生じ
ても製品取出口56からの外気の流入は起こらない。従
って、製品取出口56が常時開放されていても、キルン
胴1内には外気が流入することがなく、キルン胴1内に
おいて原料A1が過度に酸化せしめられることがない。
又、このようにキルン胴1内への空気(酸素)の流入を
阻止するようにすると、キルン胴1内の加熱温度が通常
温度より少しぐらい上昇しても原料の酸化(燃焼)が進
行しない。
【0027】又、出口フード3側からは炭化物取出装置
5のドラム53内に順次炭化処理済みの炭化物A2が放
出される。この炭化物A2は、まだ高温状態(例えば6
00℃程度)にあるが、炭化物取出装置5のドラム53
内には蒸気供給装置6から蒸気Sが連続して供給されて
いることにより、該蒸気で高温状態の炭化物A2を冷却
するようになる。従って、炭化処理済みの炭化物A2
炭化物取出装置5の出口から外部に放出されるときに
は、該炭化物がかなり冷却されていて、該炭化物が空気
に接触してもほとんど酸化が進行することがない。
【0028】このように、この炭化物製造用キルンを使
用すると、炭化処理される原料A1が過度に酸化せしめ
られることがないので、製品の歩留まりが向上するとと
もに、加熱温度の管理が容易になる。
【0029】又、この実施例の炭化物製造用キルンに
は、運転中において原料A1から発生する煤煙B中に含
まれる酢液成分を分離・抽出するための酢液抽出装置1
0が設けられている(図10参照)。尚、酢液(木酢液
又は竹酢液)は、近年、農作物の発芽促進用あるいは肥
料として、又は害虫の駆除用として、あるいは脱臭用と
して、等の効用が知られ、商品化されつつある。
【0030】この酢液抽出装置10は、煙突11の途中
から分岐させた分岐煙道101に冷却器102を接続
し、さらに該冷却器102の空室103内のガスをブロ
ワ111で吸引することにより、煙突11内を流れる煤
煙Bの一部B1を空室103内に導入せしめるようにし
ている。そして、空室103内において煤煙B1を冷却
することにより、該煤煙B1中に含まれる酢液成分を分
離・注出し得るようにしている。尚、煤煙B1中から酢
液成分を好適な状態で分離させるには、該煤煙B1の温
度を80〜100℃の範囲まで冷却させることが好まし
い。即ち、煤煙の温度が好適範囲(80〜100℃)よ
り高くなり過ぎると酢液の分離作用が乏しくなり、又該
煤煙の温度が好適範囲より低くなり過ぎると抽出される
酢液の品質が低下する(タール分が多くなる)。
【0031】冷却器102は、水冷式のものが採用され
ており、給水管104から供給される冷却水Wを、冷却
器の空室103内に配設した多数の冷却管105,10
5・・内を通した後、排水管106から外部に排水する
ようにしている。給水管104には給水量調節用のバル
ブ107が設けられており、給水量を調節することによ
って空室103内の温度管理を行えるようにしている。
そして、この冷却器102では、空室103内におい
て、冷却管105内を流通する冷却水Wと、該空室10
3内に導入される煤煙B1とを熱交換させることによっ
て、該煤煙B1を冷却するようにしている。
【0032】空室103の下端部には、バルブ107つ
きの酢液取出口108が設けられている。又、空室10
3には、該空室内の温度を検出する温度計115が設け
られている(図3及び図10参照)。
【0033】空室103内の下部付近には排気管110
が接続されており、さらに該排気管110にはブロワ1
11が接続されている。排気管110の基端部寄り位置
には排気量調節用のダンパー114が設けられている。
又、ブロワ111の排気口と煙突11との間には煤煙を
煙突11内に戻すための戻し管112が介設されてい
る。
【0034】又、この実施例では、空室103に接続さ
れている排気管110中に、前記ボイラー61で生成さ
れる蒸気の一部S1を管路65(図2参照)を通して導
入するようにしている。尚、この実施例では、該蒸気S
1はダンパー114の前側(上流側)に導入している。
この排気管110中に導入される蒸気S1は、該排気管
110中を通る煤煙B2を加熱して、ダンパー114を
含む排気管110内及びブロワ111内で酢液(ター
ル)が分離するのを防止するものである。尚、排気管1
10又はブロワ111内を低温度の煤煙が通過すると、
空室103内で分離されなかった酢液成分がそこで分離
されて(低温度になるほどタール成分が多量に分離する
ようになる)、排気管内面又はブロワ内に付着するよう
になる。特にブロワ111内にタールが付着すると、該
ブロワが損傷するという問題が生じる。
【0035】この酢液抽出装置10は、次のように作用
する。即ち、キルン運転中において冷却器102に冷却
水Wを給水するとともに、ブロワ111を作動させる
と、煙突11内を通過する煤煙Bの一部B1が分岐煙道
101を通って冷却器102の空室103内に吸引され
る。尚、この実施例のキルンでは、運転中においては、
キルン後室30内の温度が約600℃となるように設定
され、そのときキルン前室20内の温度が約300℃程
度まで低下している。又、煙突11内及び分岐煙道10
1内を通過する間に煤煙B1の温度は多少、自然冷却さ
れるものの、冷却器102の入口部分では、該煤煙の温
度はまだかなりの高温状態にある。そして、該煤煙B1
が冷却器102内に吸引されると、そこで冷却水Wと熱
交換して煤煙B1が冷却され、それによって煤煙中の酢
液成分が該煤煙から分離されるようになる。このように
分離された酢液成分は、空室103の内面に付着した
後、流下して該空室103の底部に溜まり、バルブ10
8を開くことによって、図10において符号Cで示すよ
うに取出口109から下方の容器113内に取出すこと
ができる。尚、空室103内での酢液分離に適した温度
範囲は、80〜100℃であるが、ときどき温度計11
5によって空室103内の温度を確認して、その温度が
正常範囲から外れている(又は許容限界温度に近づい
た)場合には、バルブ107を調整して冷却水の供給量
を調整するとよい。又、空室103内の煤煙は、排気管
110、ブロワ111、戻し管112を通って煙突11
内に戻されるが、排気管110内に高温蒸気S1が導入
されているので、該排気管110以降を通過する煤煙B
2が加熱されて、該煤煙B2からタールを含む酢液が分離
されることがなく、従って排気管110、ブロワ111
等に酢液が付着するというトラブルを未然に解消し得
る。
【0036】尚、この実施例では、酢液抽出装置10の
冷却器102への給水量調節を手動のバルブ107で行
うようにしているが、該バルブ107を電磁弁にして、
温度計115からの温度検知信号に基いて自動でバルブ
制御させるようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる炭化物製造用キルンの
正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の右側面図である。
【図4】図2のIV−IV断面図である。
【図5】図1のV−V断面図である。
【図6】図5のVI−VI断面図である。
【図7】図1の炭化物製造用キルンのシール装置部分の
斜視図である。
【図8】図7のVIII−VIII断面図である。
【図9】図7のIX−IX断面図である。
【図10】図3のX−X断面図である。
【図11】従来のロータリーキルンの正面図である。
【符号の説明】
1はキルン胴、1aは入口側開口、1bは出口側開口、
2は入口フード、3は出口フード、4は原料投入装置、
5は炭化物取出装置、6は蒸気供給装置、7,8はシー
ル装置、9はバーナー、10は酢液抽出装置、11は煙
突、17は回転駆動装置、20はキルン前室、30はキ
ルン後室である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端がそれぞれ開口した横置形のキルン
    胴(1)の入口側端部と出口側端部にそれぞれ入口フー
    ド(2)と出口フード(3)を設け、 前記出口フード(3)側に、高温の燃焼ガス(G)をキ
    ルン胴(1)内の出口側開口(1b)から入口側開口
    (1a)に向けて通過せしめるためのバーナー(9)を
    設け、 前記入口フード(2)側に、被炭化原料(A1)をキル
    ン胴(1)の入口側開口(1a)内に投入するための原
    料投入装置(4)を設け、 前記出口フード(3)に、キルン胴(1)内で炭化処理
    させた炭化物(A2)を外部に取出すための炭化物取出
    装置(5)を設け、 前記炭化物取出装置(5)内に蒸気(S)を連続して供
    給するための蒸気供給装置(6)を備えた、ことを特徴
    とする炭化物製造用キルン。
JP9626793A 1993-04-22 1993-04-22 炭化物製造用キルン Pending JPH06307772A (ja)

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