JPH0630767B2 - 懸濁物質の凝集方法 - Google Patents

懸濁物質の凝集方法

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JPH0630767B2
JPH0630767B2 JP12099986A JP12099986A JPH0630767B2 JP H0630767 B2 JPH0630767 B2 JP H0630767B2 JP 12099986 A JP12099986 A JP 12099986A JP 12099986 A JP12099986 A JP 12099986A JP H0630767 B2 JPH0630767 B2 JP H0630767B2
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anionic
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acid
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智彦 野村
博 平野
憲正 山本
弘 井上
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は懸濁物質のフロツク形成、凝集方法に関し、工
業用水処理、下水・し尿処理、石油化学、紙パルプ、鉄
鋼、非鉄金属、鉱山・土木工事、窯業、染色、食品工業
等の廃水処理に利用される。
〔従来の技術〕
従来より廃水処理用の高分子凝集剤としてはポリアクリ
ルアミドが数多く使用されており、またアニオン性の高
分子凝集剤としてはポリアクリルアミドの部分ケン化物
がその凝集性のよさから使用量が増大している。
またアニオン性ポリビニルアルコール(以下ポリビニル
アルコールをPVAと略)としては、従来よりカルボキシ
ル基変性PVA(特公昭44−5331号公報)やスルホ
ン酸基変性PVA(特開昭56−72006号公報)が知
られており、その用途の1つとして廃水処理に利用され
ないかという発想はあるものの、工業的に実施されてい
ないのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記従来の高分子凝集剤は分子量が高いもの程凝集性能
が良くなるが、分子量が高くなるにつれて溶液の粘性及
び曳糸性が高くなり、凝集効果が悪くなるという欠点が
あつた。特にポリアクリルアミド系の凝集剤についてそ
の傾向が顕著であつた。例えば通常凝集剤は水溶液で添
加するが、粘性が高いと攪拌、溶解が困難となり、これ
を避ける為には低濃度にすると装置自体が大きくなり、
汚泥脱水の場合には大量の水分を持込むことにより処理
能力の低下、ウエツトケーキ含水率が高くなるという結
果を招くことになる。
一方PVA系の高分子凝集剤としてはアニオン性PVAの合成
が古くから試みられ、その用途の1つとして廃水処理に
利用できないかという発想はあるものの、ポリアクリル
アミドに比較して分子量が極めて低い為に凝集性能が著
しく劣り現在工業的規模ではまつたく実施されていなか
つた。
そこで本発明者らは高分子凝集剤溶液の粘性及び曳糸性
を低下させかつ懸濁物質の優れた凝集・脱水方法を探索
した結果、アニオン性PVA及びノニオン及び/又はアニ
オン性ポリアクリルアミドを添加して懸濁物質を凝集、
脱水処理したところ、驚くべきことにアニオン性PVAと
ポリアクリルアミドの相乗効果により単に併用するとい
う発想からは予想だにしえない、ポリアクリルアミド単
独使用に比較して溶液の粘性及び曳糸性の低下、優れた
凝集、脱水作用を見い出し本発明を完成するに至つた。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明は、水中懸濁物質を、アニオン性PVAとノニオン
及び/又はアニオン性ポリアクリルアミドの添加により
凝集させることを特徴とする前記水中懸濁物質の凝集方
法である。
本発明の実施方法について説明する。まずアニオン性PV
Aとノニオン及びアニオン性ポリアクリルアミドを別個
に水に溶解して0.05〜5%程度の凝集剤の溶液を調製し
ておく。
次に被処理懸濁物質含有水を採取して、予備テストによ
りアニオン性PVAの添加量及びノニオン及び/又はアニ
オン性ポリアクリルアミドの添加量を種々変化させて最
適凝集条件を求める。また添加順序を変えて同様の試験
を行い、凝集性能を比較しておく。この最適条件の決定
にはジヤーテスト、ヌツチエテスト上澄液の濁度等の公
知の方法により決定される。
以上の予備テストによつて各凝集剤の添加量を求めたら
次に添加順序を決めるテストを行う。これは懸濁物質の
性状・種類によつてはアニオン性PVAとノニオン性及び
/又はアニオン性ポリアクリルアミドの添加順序の違い
によつて生成フロツクの脱水性がかなり異なる場合があ
るからである。したがつてアニオン性PVAを先に、つい
でノニオン性ポリアクリルアミド及び/又はアニオン性
ポリアクリルアミドを後で添加する。また添加順序を変
えたり、三者を同時に添加したもの等それぞれについて
凝集処理し、フロツクをヌツチエテスト法で脱水性を測
定して最も脱水性の優れた添加順序を決定する。こうし
て予備テストより求められた凝集剤の添加量及び添加順
序で実際の凝集処理を行う。
本発明で使用される凝集装置は従来と同様のものが使用
され、攪拌等の条件も従来通りでさしつかえない。こう
して凝集処理されたフロツクは、公知の脱水方法である
遠心分離機、ベルトプレス式脱水機、スクリユープレス
式脱水機等で脱水を行うことができる。
次に本発明で使用されるアニオン性PVAであるが、これ
まで公知のアニオン性PVAであれば全て使用可能であ
り、特に構造・分子量・アニオン基量等は規定されな
い。アニオン基としてカルボキシル基、スルホン酸基、
リン酸基等があげられるが、経済性、製造のしやすさの
点でカルボキシル基、スルホン酸基が好ましい。
例えばPVAにカルボキシル基を導入する方法としては、
ビニルエステルと共重合しうる不飽和塩基性酸、不飽和
二塩基性酸、これらの無水物、またはこれらのエステル
や塩、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、
無水イタコン酸などの共重合体をケン化することによ
り、あるいは上記ビニルエステル類とアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド等の共重合体をケン化することによつて目的とす
るカルボキシル基変性PVAを得ることができる。
またグラフト重合による方法としてはPVAあるいはポリ
酢酸ビニル等のようなポリビニルエステルにアクリロニ
トリル、アクリルアミドなどをグラフト重合してケン化
する方法、PVAの化学反応による方法としてはPVAに二塩
基性酸たとえばマレイン酸、フマル酸、フタル酸、蓚
酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸あるいはこれらの
無水物を反応させて片エステル化反応によつてPVAにカ
ルボキシル基を導入することができる。
PVAにスルホン酸基を導入する方法としては、PVAと濃硫
酸を反応させる方法、エチレンスルホン酸、アリルスル
ホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸またはそれらのエステル
や塩と酢酸ビニルとを共重合させたのちケン化すること
により、スルホン酸基変性PVAを得ることができる。
ノニオン性ポリアクリルアミドとしては現在市販されて
いるもので、アクリルアミドの単独重合体であり、アニ
オン性ポリアクリルアミドとしては、ポリアクリルアミ
ドの部分ケン化物や、アクリルアミドと(メタ)アクリ
ル酸ソーダを共重合したもの、アクリルアミド−不飽和
スルホン酸基含有単量体の共重合体等があげられる。
分子量はノニオン、アニオン性ポリアクリルアミドとも
に100万〜1500万程度の範囲から適宜選択され
る。
凝集剤の添加量は通常懸濁液中の固形分に対して純分で
0.001〜5重量%であるがこの量はそれぞれの懸濁液の
状態、処理条件等に応じて変更することもできる。
尚、場合によつてはポリ塩化アルミ、硫酸バンド、塩化
第二鉄、硫酸第一鉄、石灰のような無機系の凝集剤やpH
調節剤を併用してもさしつかえない。
〔作用〕
本発明の凝集処理方法が優れた凝集・脱水性を発現する
理論的根拠は充分明らかではないが、懸濁物質表面に吸
着したアニオン性PVAのアニオン基とビニルアルコール
成分の水酸基及びポリアクリルアミド成分のアミド基の
組み合わせに基づく二次的結合による懸濁粒子との特異
的相互作用による粗大フロツク形成の為と推測される。
また、処理された水は清澄性が極めて優れるものであ
る。
このような効果は単に併用するという発想からは予想し
えないものである。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について説明する。
尚、例中特にことわらないかぎり%は重量%である。
実施例1 砂利洗浄排水を使用して凝集・脱水処理を行つた。(外
観;茶褐色、pH8.0、ss;5%) 本排水を高分子凝集剤で凝集するにあたつて公知の予備
試験によりアニオン性PVAの添加量とポリアクリルアミ
ドの添加量を種々変化させ、また添加順序を逆にした
り、同時添加により最適添加により最適添加量及び添加
順序を決定した。その結果、表1に示す組み合わせによ
り凝集・脱水することができた。また、比較例として、
アニオン性PVA単独、ノニオン又はアニオン性ポリアク
リルアミド単独について表1に示す条件により凝集さ
せ、ベルトプレス方式により脱水処理した。
実施例2 トンネル掘削土木工事より排出された排水汚泥を使用し
て凝集・脱水処理を行つた。
(外観;茶褐色、pH11.5、ss;4000ppm) 実施例1と同様に予備試験を行つて表2に示す組み合わ
せにより凝集・脱水することができた。また比較例とし
てアニオン性PVA単独、ノニオン又はアニオン性ポリア
クリルアミド単独について表2に示す条件により凝集さ
せ、ベルトプレス方式により脱水処理した。
*1〜*2:ジヤーテスターの夫々10分後、20分後
のスラツジボリユームをメスシリンダーにより測定し
た。沈降性、ケーキ含水率は数値の小さい程、ss回収
率は数値の大きい程、凝集性・脱水性は優れることをあ
らわす。
*3:それぞれの高分子凝集剤の組み合せの場合の0.1
%水溶液粘度(無機凝集剤を併用している場合は無機凝
集剤無添加) 〔発明の効果〕 (1)アニオン性PVA単独を使用した場合に比較して、本発
明におけるアニオン性、ビニルアルコール成分の水酸基
及びポリアクリルアミド成分のアミド基の組み合わせに
基づく特異的相互作用により沈降性、ケーキ含水率、s
s回収率に対して優れた相乗効果を示す。
(2)アニオン性PVAのような比較的低分子量のものを用い
ても、その分子量からは予想だにしえない沈降・凝集促
進効果があり、また清澄性が極めて優れる。
(3)高価なポリアクリルアミドの添加量を減らすことが
でき、コストを低減できる。
(4)アニオン性PVAとポリアクリルアミドを同時に添加す
る場合、低粘性、低糸曳性の為に凝集操作が容易である
とともに高濃度調製が可能となり装置全体が小さくでき
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水中懸濁物質を、アニオン性ポリビニルア
    ルコールとノニオン及び/又はアニオン性ポリアクリル
    アミドの添加により凝集させることを特徴とする前記水
    中懸濁物質の凝集方法。
JP12099986A 1986-05-28 1986-05-28 懸濁物質の凝集方法 Expired - Lifetime JPH0630767B2 (ja)

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