JPH06307250A - 過給機用コンプレッサハウジング - Google Patents
過給機用コンプレッサハウジングInfo
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- JPH06307250A JPH06307250A JP9262093A JP9262093A JPH06307250A JP H06307250 A JPH06307250 A JP H06307250A JP 9262093 A JP9262093 A JP 9262093A JP 9262093 A JP9262093 A JP 9262093A JP H06307250 A JPH06307250 A JP H06307250A
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- compressor
- housing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、内燃機関用過給機のコンプレッサハ
ウジングに係り、安価で、かつ、生産性の優れた方法に
よって、過給効率を向上させる。 【構成】コンプレッサハウジング金属部材5の内周部に
位置し、コンプレッサ羽根車4のRプロフィール部4a
に対抗するハウジング内壁面5a部材を、樹脂成形など
による別体構成とし、ねじ6,7による固定,圧入など
により、金属製ハウジング本体5bと一体化する。ま
た、金属性ハウジング内壁面5aに、PTFE樹脂皮膜
8をコーティングする。これらにより、コンプレッサ羽
根車とコンプレッサ羽根車のRプロフィール部に対向す
るコンプレッサハウジング内壁間の間隙を実質的に零に
近い状態にできる。 【効果】安価で、かつ、生産性の優れた方法によって、
過給機の過給効率が向上する。
ウジングに係り、安価で、かつ、生産性の優れた方法に
よって、過給効率を向上させる。 【構成】コンプレッサハウジング金属部材5の内周部に
位置し、コンプレッサ羽根車4のRプロフィール部4a
に対抗するハウジング内壁面5a部材を、樹脂成形など
による別体構成とし、ねじ6,7による固定,圧入など
により、金属製ハウジング本体5bと一体化する。ま
た、金属性ハウジング内壁面5aに、PTFE樹脂皮膜
8をコーティングする。これらにより、コンプレッサ羽
根車とコンプレッサ羽根車のRプロフィール部に対向す
るコンプレッサハウジング内壁間の間隙を実質的に零に
近い状態にできる。 【効果】安価で、かつ、生産性の優れた方法によって、
過給機の過給効率が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用過給機のコ
ンプレッサハウジングに関するものである。
ンプレッサハウジングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関用過給機は、第5図に示すよう
に、エンジン排気管からの排気ガスを受けて、タービン
ハウジング1内のタービン羽根車2を回転駆動させ、タ
ービン羽根車2と一体化された軸3を介して配設された
コンプレッサ羽根車4の回転によって、コンプレッサハ
ウジング5内で空気を圧縮、エンジンに供給するもので
ある。このような過給機におけるコンプレッサハウジン
グ5,コンプレッサ羽根車4は、一般にアルミニューム
合金鋳物により製作されている。
に、エンジン排気管からの排気ガスを受けて、タービン
ハウジング1内のタービン羽根車2を回転駆動させ、タ
ービン羽根車2と一体化された軸3を介して配設された
コンプレッサ羽根車4の回転によって、コンプレッサハ
ウジング5内で空気を圧縮、エンジンに供給するもので
ある。このような過給機におけるコンプレッサハウジン
グ5,コンプレッサ羽根車4は、一般にアルミニューム
合金鋳物により製作されている。
【0003】近年の過給機付きエンジンについては、エ
ンジン低回転域からの過給効果が要求されており、過給
機側としては、コンプレッサ羽根車4の翼形状もさるこ
とながら、コンプレッサ羽根車4のRプロフィール部4
a外径と、これに対向するコンプレッサハウジング5の
内壁面5aとの間隙Tを可及的に小さくすることが、コ
ンプレッサ効率上昇に対して有利である。しかし、間隙
Tを小さくすることは、超高速回転するコンプレッサ羽
根車4のRプロフィール部4aが、僅かな軸振動などに
より、コンプレッサハウジング内壁面5aに接触、翼破
損、さらには、軸3の折損に至る危険性を秘めている。
ンジン低回転域からの過給効果が要求されており、過給
機側としては、コンプレッサ羽根車4の翼形状もさるこ
とながら、コンプレッサ羽根車4のRプロフィール部4
a外径と、これに対向するコンプレッサハウジング5の
内壁面5aとの間隙Tを可及的に小さくすることが、コ
ンプレッサ効率上昇に対して有利である。しかし、間隙
Tを小さくすることは、超高速回転するコンプレッサ羽
根車4のRプロフィール部4aが、僅かな軸振動などに
より、コンプレッサハウジング内壁面5aに接触、翼破
損、さらには、軸3の折損に至る危険性を秘めている。
【0004】従って、従来の過給機においては、コンプ
レッサハウジング内壁面5aとコンプレッサ羽根車4の
Rプロフィール部4aとの間隙Tは、一般に0.3から
0.5mm程度に設定されていることが多い。
レッサハウジング内壁面5aとコンプレッサ羽根車4の
Rプロフィール部4aとの間隙Tは、一般に0.3から
0.5mm程度に設定されていることが多い。
【0005】回転翼とハウジングとの間隙を、ハウジン
グに構成する溶射皮膜によって可及的に小さくすること
は、ガスタービンなどで既に公知(特公昭50−690 号公
報,特開昭52−72335号公報,特開昭52−85031号公報に
示されている。)であるが、近年、自動車用過給機に対
して、上記間隙Tを小さくし、かつ、コンプレッサ羽根
車4接触時にも翼損傷を発生させない手段として、軟質
金属と樹脂もしくはグラファイトが混在する溶射組織を
コンプレッサハウジング内壁面5aに形成する方法が特
公平4-40559号公報に記載のごとく実用化されつつあ
る。
グに構成する溶射皮膜によって可及的に小さくすること
は、ガスタービンなどで既に公知(特公昭50−690 号公
報,特開昭52−72335号公報,特開昭52−85031号公報に
示されている。)であるが、近年、自動車用過給機に対
して、上記間隙Tを小さくし、かつ、コンプレッサ羽根
車4接触時にも翼損傷を発生させない手段として、軟質
金属と樹脂もしくはグラファイトが混在する溶射組織を
コンプレッサハウジング内壁面5aに形成する方法が特
公平4-40559号公報に記載のごとく実用化されつつあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において
は、コンプレッサ羽根車のRプロフィール部とコンプレ
ッサハウジング内壁面との必要最小限間隙Tが0.3 か
ら0.5mm 程度存在しているため、コンプレッサ効率向
上に対する制約となっていた。
は、コンプレッサ羽根車のRプロフィール部とコンプレ
ッサハウジング内壁面との必要最小限間隙Tが0.3 か
ら0.5mm 程度存在しているため、コンプレッサ効率向
上に対する制約となっていた。
【0007】一方、近年提案実施されている溶射皮膜形
成手法は、コンプレッサ効率向上策としては有効である
が、溶射設備面及び多機種対応,製品へのマスキングな
ど生産性に対しての配慮が必要であり、製品コストが高
価となることが問題である。本発明の目的は、過給機の
コンプレッサハウジング内壁面とコンプレッサ羽根車の
Rプロフィール部との間隙を小さくし、コンプレッサ効
率を飛躍的に向上させ得るとともに、両者接触時におい
てもコンプレッサ翼損傷発生のないコンプレッサハウジ
ングを、安価で生産性の優れた手法によって提供するも
のである。
成手法は、コンプレッサ効率向上策としては有効である
が、溶射設備面及び多機種対応,製品へのマスキングな
ど生産性に対しての配慮が必要であり、製品コストが高
価となることが問題である。本発明の目的は、過給機の
コンプレッサハウジング内壁面とコンプレッサ羽根車の
Rプロフィール部との間隙を小さくし、コンプレッサ効
率を飛躍的に向上させ得るとともに、両者接触時におい
てもコンプレッサ翼損傷発生のないコンプレッサハウジ
ングを、安価で生産性の優れた手法によって提供するも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】コンプレッサハウジング
金属部材の内周部に位置し、コンプレッサ羽根車のRプ
ロフィール部に対向するハウジング内壁部材を、樹脂成
形品などによる別体構造とし、ねじ固定,圧入などによ
り、ハウジング金属部材と一体化する。
金属部材の内周部に位置し、コンプレッサ羽根車のRプ
ロフィール部に対向するハウジング内壁部材を、樹脂成
形品などによる別体構造とし、ねじ固定,圧入などによ
り、ハウジング金属部材と一体化する。
【0009】さらに、別の手段としては、金属製コンプ
レッサハウジングのコンプレッサ羽根車Rプロフィール
部に対向するハウジング内壁部材に、PTFE樹脂皮膜
をコーティングする。
レッサハウジングのコンプレッサ羽根車Rプロフィール
部に対向するハウジング内壁部材に、PTFE樹脂皮膜
をコーティングする。
【0010】
【作用】コンプレッサ羽根車のRプロフィール部に対向
して設けられる、樹脂もしくは樹脂とグラファイトある
いはグラスウールが混在する複合部材製内壁面、また
は、一体である金属製内壁面にコーティングされたPT
FE皮膜は、コンプレッサ羽根車金属より軟質な材料で
あり、コンプレッサ羽根車のRプロフィール部とハウジ
ング内壁面との接触においては、コンプレッサ羽根車は
損傷を受けることなくハウジング内壁面側が削り取られ
る。
して設けられる、樹脂もしくは樹脂とグラファイトある
いはグラスウールが混在する複合部材製内壁面、また
は、一体である金属製内壁面にコーティングされたPT
FE皮膜は、コンプレッサ羽根車金属より軟質な材料で
あり、コンプレッサ羽根車のRプロフィール部とハウジ
ング内壁面との接触においては、コンプレッサ羽根車は
損傷を受けることなくハウジング内壁面側が削り取られ
る。
【0011】従って、コンプレッサ羽根車のRプロフィ
ール部に対向して設けられる内壁面部材及びコーティン
グ皮膜部は、従来技術下で構成されていた間隙Tを初期
状態において零とすべく形状設定し、コンプレッサ羽根
車部材を組み込み回転駆動することによって、僅かに発
生するコンプレッサ羽根車とコンプレッサハウジング内
壁面との接触に際しては、コンプレッサハウジング内壁
面側(樹脂側)が、接触厚みに応じて容易に削り取られ
る。
ール部に対向して設けられる内壁面部材及びコーティン
グ皮膜部は、従来技術下で構成されていた間隙Tを初期
状態において零とすべく形状設定し、コンプレッサ羽根
車部材を組み込み回転駆動することによって、僅かに発
生するコンプレッサ羽根車とコンプレッサハウジング内
壁面との接触に際しては、コンプレッサハウジング内壁
面側(樹脂側)が、接触厚みに応じて容易に削り取られ
る。
【0012】つまり、従来技術下で存在していた、コン
プレッサハウジング内壁面とコンプレッサ羽根車との間
隙0.3 から0.5mm は、実質的に零となる如く調整さ
れコンプレッサ効率は飛躍的に向上する。
プレッサハウジング内壁面とコンプレッサ羽根車との間
隙0.3 から0.5mm は、実質的に零となる如く調整さ
れコンプレッサ効率は飛躍的に向上する。
【0013】上記では、コンプレッサハウジング内壁面
部材を型などにより樹脂成形した後、コンプレッサハウ
ジング金属部材に組み込み、流体性能確認時などの予備
運転で、樹脂部材を削り取ることを述べたが、コンプレ
ッサハウジング金属部材に、樹脂成形されたコンプレッ
サハウジング内壁面部材を予め組み込み、一体化された
コンプレッサハウジングの上記内壁面部材を間隙零とな
る如く機械加工し、コンプレッサ羽根車部材を組み込み
回転駆動しても同様の結果が得られる。
部材を型などにより樹脂成形した後、コンプレッサハウ
ジング金属部材に組み込み、流体性能確認時などの予備
運転で、樹脂部材を削り取ることを述べたが、コンプレ
ッサハウジング金属部材に、樹脂成形されたコンプレッ
サハウジング内壁面部材を予め組み込み、一体化された
コンプレッサハウジングの上記内壁面部材を間隙零とな
る如く機械加工し、コンプレッサ羽根車部材を組み込み
回転駆動しても同様の結果が得られる。
【0014】コンプレッサハウジング内壁面部材とコン
プレッサハウジング金属部材との一体化については、生
産性を考慮し種々の方法が考えられるが、樹脂系部材と
金属部材の一体化を考えると、金属製ねじ部材インサー
トモールドなどによるハウジング金属部材側からのねじ
締結が望ましい。
プレッサハウジング金属部材との一体化については、生
産性を考慮し種々の方法が考えられるが、樹脂系部材と
金属部材の一体化を考えると、金属製ねじ部材インサー
トモールドなどによるハウジング金属部材側からのねじ
締結が望ましい。
【0015】また、金属製コンプレッサハウジング内壁
面への初期PTFE樹脂コーティング皮膜厚みについて
は、従来技術下でのコンプレッサ羽根車とコンプレッサ
ハウジングとの間隙Tに対し、同等もしくは僅かに大き
い程度が望ましい。
面への初期PTFE樹脂コーティング皮膜厚みについて
は、従来技術下でのコンプレッサ羽根車とコンプレッサ
ハウジングとの間隙Tに対し、同等もしくは僅かに大き
い程度が望ましい。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す過給機用コ
ンプレッサハウジング断面図である。コンプレッサハウ
ジングのスクロール通路を有するハウジング本体5部材
(一般にアルミニューム合金鋳物製)に対し、コンプレ
ッサ羽根車4のRプロフィール部4aに対向した、ハウ
ジング内壁面5a部材が一体化されている。ハウジング
内壁面5a部材は、コンプレッサ羽根車4より軟質な樹
脂もしくは樹脂とグラファイトあるいはグラスファイバ
ーが混在する複合部材により製作されている。
ンプレッサハウジング断面図である。コンプレッサハウ
ジングのスクロール通路を有するハウジング本体5部材
(一般にアルミニューム合金鋳物製)に対し、コンプレ
ッサ羽根車4のRプロフィール部4aに対向した、ハウ
ジング内壁面5a部材が一体化されている。ハウジング
内壁面5a部材は、コンプレッサ羽根車4より軟質な樹
脂もしくは樹脂とグラファイトあるいはグラスファイバ
ーが混在する複合部材により製作されている。
【0017】また、ハウジング内壁面5a部材には、金
属製のねじ部材6がインサートモールドなどの方法によ
り一体化されており、金属製ハウジング本体5bの外側
よりねじ7によって締結固定されている。
属製のねじ部材6がインサートモールドなどの方法によ
り一体化されており、金属製ハウジング本体5bの外側
よりねじ7によって締結固定されている。
【0018】以上のコンプレッサハウジング5をコンプ
レッサ羽根車4とともに過給機に組み込み、回転試験を
実施した。本実施例に示したコンプレッサハウジング内
壁面5a部材は、ハウジング本体5b部材に組み込み後
の、後加工未実施品であり、回転試験後のハウジング内
壁面5a部材のコンプレッサ羽根車4のRプロフィール
部4a対向部に、僅かな接触跡が見られる。
レッサ羽根車4とともに過給機に組み込み、回転試験を
実施した。本実施例に示したコンプレッサハウジング内
壁面5a部材は、ハウジング本体5b部材に組み込み後
の、後加工未実施品であり、回転試験後のハウジング内
壁面5a部材のコンプレッサ羽根車4のRプロフィール
部4a対向部に、僅かな接触跡が見られる。
【0019】本試験での回転数は、最大150,000rpmまで
上昇させているが、コンプレッサハウジング内壁面5a
部材と、コンプレッサ羽根車4のRプロフィール部4a
接触による、ハウジング内壁面5aの摩耗量は、0.0
3 から0.05mm であり、コンプレッサ羽根車4翼部
の変形など不具合発生は全くない。
上昇させているが、コンプレッサハウジング内壁面5a
部材と、コンプレッサ羽根車4のRプロフィール部4a
接触による、ハウジング内壁面5aの摩耗量は、0.0
3 から0.05mm であり、コンプレッサ羽根車4翼部
の変形など不具合発生は全くない。
【0020】従って、本実施例で使用のコンプレッサハ
ウジング5は、従来技術下でのハウジング内壁面5a
と、コンプレッサ羽根車4のRプロフィール部4a間に
存在していた間隙T(0.3 から0.5mm )分を、内径
側に小径化した効果、つまり、実質的に間隙Tを零にし
た効果が得られている。
ウジング5は、従来技術下でのハウジング内壁面5a
と、コンプレッサ羽根車4のRプロフィール部4a間に
存在していた間隙T(0.3 から0.5mm )分を、内径
側に小径化した効果、つまり、実質的に間隙Tを零にし
た効果が得られている。
【0021】図2は、本発明の他の実施例を示す過給機
用コンプレッサハウジングの断面図である。図1に示し
た実施例は、ハウジング内壁面5a部材を、金属製ハウ
ジング本体5bとは別体としたが、本実施例では、金属
製コンプレッサハウジング5の内壁面5aに、PTFE
樹脂皮膜8をコーティングしている。
用コンプレッサハウジングの断面図である。図1に示し
た実施例は、ハウジング内壁面5a部材を、金属製ハウ
ジング本体5bとは別体としたが、本実施例では、金属
製コンプレッサハウジング5の内壁面5aに、PTFE
樹脂皮膜8をコーティングしている。
【0022】本実施例においても、前記実施例と同様、
所要のPTFE樹脂皮膜8を施したコンプレッサハウジ
ング5を、コンプレッサ羽根車4とともに過給機に組み
込み、回転試験を実施した。
所要のPTFE樹脂皮膜8を施したコンプレッサハウジ
ング5を、コンプレッサ羽根車4とともに過給機に組み
込み、回転試験を実施した。
【0023】本回転試験でも、金属製コンプレッサハウ
ジング5内壁面5aにコーティングされたPTFE樹脂
皮膜8が、コンプレッサ羽根車4によって削り取られ
る。しかし、皮膜厚みが必要以上に厚い場合、コーティ
ング皮膜の局部的な金属表面からの剥離が発生してお
り、過給機組み込み前のPTFE樹脂皮膜8のコーティ
ング厚み管理が重要である。
ジング5内壁面5aにコーティングされたPTFE樹脂
皮膜8が、コンプレッサ羽根車4によって削り取られ
る。しかし、皮膜厚みが必要以上に厚い場合、コーティ
ング皮膜の局部的な金属表面からの剥離が発生してお
り、過給機組み込み前のPTFE樹脂皮膜8のコーティ
ング厚み管理が重要である。
【0024】本試験結果では、従来技術下での間隙T
(0.3から0.5mm)に対して、皮膜厚み0.6から0.7
mm品で、局部的な剥離が発生しているが、皮膜厚み0.
5mm 品では、コーティング樹脂皮膜8とコンプレッサ
羽根車4のRプロフィール部4aとの接触はあるもの
の、樹脂皮膜8の剥離は発生していない。樹脂皮膜8の
厚みをさらに少なくすると、0.4mmでは、僅かに接触
が見られるのみであり、0.3mmでは、接触の発生もな
い。本試験品は、PTFE樹脂皮膜8のコーティング前
間隙Tの設計値は、0.4mm であり、コンプレッサハウ
ジング5に採用のPTFE樹脂皮膜8のコーティング厚み
は、従来技術下での間隙に対して、+0.1mm 程度が望
ましい。
(0.3から0.5mm)に対して、皮膜厚み0.6から0.7
mm品で、局部的な剥離が発生しているが、皮膜厚み0.
5mm 品では、コーティング樹脂皮膜8とコンプレッサ
羽根車4のRプロフィール部4aとの接触はあるもの
の、樹脂皮膜8の剥離は発生していない。樹脂皮膜8の
厚みをさらに少なくすると、0.4mmでは、僅かに接触
が見られるのみであり、0.3mmでは、接触の発生もな
い。本試験品は、PTFE樹脂皮膜8のコーティング前
間隙Tの設計値は、0.4mm であり、コンプレッサハウ
ジング5に採用のPTFE樹脂皮膜8のコーティング厚み
は、従来技術下での間隙に対して、+0.1mm 程度が望
ましい。
【0025】図3,図4は、樹脂もしくは樹脂とグラフ
ァイトあるいはグラスウールが混在する複合部材により
成形される、ハウジング内壁面5a部材と金属製ハウジ
ング本体5bの支持固定方法の実施例を示す過給機用コ
ンプレッサハウジングの断面図である。
ァイトあるいはグラスウールが混在する複合部材により
成形される、ハウジング内壁面5a部材と金属製ハウジ
ング本体5bの支持固定方法の実施例を示す過給機用コ
ンプレッサハウジングの断面図である。
【0026】図3は、金属性ハウジング本体5bとの間
にOリングなどの弾性部材9を介在させ、ハウジング内
壁面5a部材が圧入固定されている。
にOリングなどの弾性部材9を介在させ、ハウジング内
壁面5a部材が圧入固定されている。
【0027】また、図4は、金属性ハウジング本体5b
に対して、ハウジング内壁面5a部材が直接圧入固定さ
れている。
に対して、ハウジング内壁面5a部材が直接圧入固定さ
れている。
【0028】いずれの固定方法においても、図1に示す
実施例と同様の効果を得ることが可能であるが、図4に
示す直接圧入方式については、金属製ハウジング本体5
bと主成分を樹脂とするハウジング内壁面5a部材との
膨張係数差を十分配慮した設計が必要である。
実施例と同様の効果を得ることが可能であるが、図4に
示す直接圧入方式については、金属製ハウジング本体5
bと主成分を樹脂とするハウジング内壁面5a部材との
膨張係数差を十分配慮した設計が必要である。
【0029】
【発明の効果】以上の実施例で述べた如く、本発明のコ
ンプレッサハウジングにおいてはコンプレッサ羽根車の
Rプロフィール部と、同Rプロフィール部に対向したコ
ンプレッサハウジング内壁面との間隙Tを、実質的に零
に近い状態とすることが可能であり、従来技術下の同間
隙T0.3 から0.5mm 品に比較して、コンプレッサ効
率の大幅な向上が図れる。
ンプレッサハウジングにおいてはコンプレッサ羽根車の
Rプロフィール部と、同Rプロフィール部に対向したコ
ンプレッサハウジング内壁面との間隙Tを、実質的に零
に近い状態とすることが可能であり、従来技術下の同間
隙T0.3 から0.5mm 品に比較して、コンプレッサ効
率の大幅な向上が図れる。
【0030】また、スクロール通路を有するコンプレッ
サハウジング金属部材に対して主として樹脂などにより
別体成形されるコンプレッサハウジング内壁面部材を組
み合わせることにより、公知例で示されているような特
殊な製造方法(複合部材の溶射)を必要とせず、安価で
生産性の優れた過給機用コンプレッサハウジングを提供
することができる。
サハウジング金属部材に対して主として樹脂などにより
別体成形されるコンプレッサハウジング内壁面部材を組
み合わせることにより、公知例で示されているような特
殊な製造方法(複合部材の溶射)を必要とせず、安価で
生産性の優れた過給機用コンプレッサハウジングを提供
することができる。
【図1】本発明の一実施例を示す過給機用コンプレッサ
ハウジングの断面図。
ハウジングの断面図。
【図2】本発明の他の実施例を示す過給機用コンプレッ
サハウジングの断面図。
サハウジングの断面図。
【図3】ハウジング内壁面の支持固定方法を示す過給機
用コンプレッサハウジングの断面図。
用コンプレッサハウジングの断面図。
【図4】ハウジング内壁面の支持固定方法を示す過給機
用コンプレッサハウジングの断面図。
用コンプレッサハウジングの断面図。
【図5】本発明のコンプレッサハウジングが適用される
内燃機関用過給機の一例を示す断面図。
内燃機関用過給機の一例を示す断面図。
1…タービンハウジング、2…タービン羽根車、3…
軸、4…コンプレッサ羽根車、4a…Rプロフィール
部、5…コンプレッサハウジング、5a…ハウジング内
壁面、5b…ハウジング本体、6…ねじ部材、7…ね
じ、8…PTFE樹脂皮膜、9…弾性部材。
軸、4…コンプレッサ羽根車、4a…Rプロフィール
部、5…コンプレッサハウジング、5a…ハウジング内
壁面、5b…ハウジング本体、6…ねじ部材、7…ね
じ、8…PTFE樹脂皮膜、9…弾性部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 淡河 宏道 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番地 3 日立オートモティブエンジニアリング 株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】内燃機関用排気タービン式過給機のコンプ
レッサハウジングにおいて、該コンプレッサハウジング
の壁面の少なくともコンプレッサ翼のRプロフィール部
と対向する部分の壁面に、樹脂もしくは樹脂とグラファ
イトあるいはグラスウールが混在する複合部材からなる
内壁面部材が付着していることを特徴とする過給機用コ
ンプレッサハウジング。 - 【請求項2】請求項1の記載において、ねじによる締結
により、前記内壁面部材を前記コンプレッサハウジング
の壁面に支持固定してなることを特徴とする過給機用コ
ンプレッサハウジング。 - 【請求項3】請求項2の記載において、前記内壁面部材
内に金属製めねじを一体に埋め込んで成形し、前記コン
プレッサハウジングの外側から金属製おねじを挿入し、
該おねじと前記めねじとの締結により、前記内壁面部材
を前記コンプレッサハウジングの壁面に支持固定してな
ることを特徴とする過給機用コンプレッサハウジング。 - 【請求項4】請求項1の記載において、前記内壁面部材
を、前記コンプレッサハウジングと該内壁面部材との間
に配設された弾性部材の変形による反力により、支持固
定してなることを特徴とする過給機用コンプレッサハウ
ジング。 - 【請求項5】請求項1の記載において、前記内壁面部材
を、前記コンプレッサハウジングに圧入固定したことを
特徴とする過給機用コンプレッサハウジング。 - 【請求項6】内燃機関用排気タービン式過給機のコンプ
レッサハウジングにおいて、該コンプレッサハウジング
の壁面の少なくともコンプレッサ翼のRプロフィール部
と対向する部分の壁面に、PTFE樹脂コーティング皮
膜が付着していることを特徴とする過給機用コンプレッ
サハウジング。 - 【請求項7】請求項6の記載において、前記PTFE樹
脂コーティング皮膜の厚さが0.3から0.5mm である
ことを特徴とする過給機用コンプレッサハウジング。
Priority Applications (1)
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