JPH06306624A - 無電解はんだめっき液 - Google Patents

無電解はんだめっき液

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JPH06306624A
JPH06306624A JP9922193A JP9922193A JPH06306624A JP H06306624 A JPH06306624 A JP H06306624A JP 9922193 A JP9922193 A JP 9922193A JP 9922193 A JP9922193 A JP 9922193A JP H06306624 A JPH06306624 A JP H06306624A
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JP
Japan
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tin
plating solution
lead
electroless
plating
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Pending
Application number
JP9922193A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Chinda
聡 珍田
Osamu Yoshioka
修 吉岡
Isao Sekine
功 関根
Makoto Yuasa
真 湯浅
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】適切な錫の還元剤を用いることで、無電解錫め
っき液に鉛成分を添加しためっき液でも、常に一定比率
のはんだ合金膜を析出させることができるとともに、組
立て温度を低温化する。 【構成】有機スルホン酸、有機スルホン酸錫、有機スル
ホン酸鉛、チオ尿素等から構成される無電解はんだめっ
き液を基本液とする。この基本液に、錫の還元剤とし
て、アスコルビン酸、没食子酸、カテコール、フェニレ
ンジアミンの少なくとも1種類以上を添加する。めっき
液組成は、はんだ中の錫と鉛の合金比率はほぼ8:2と
なるように決める。これにより、24時間加熱後もカテ
コール及びフェニレンジアミンは、イオン濃度の変化が
少なく、特に錫の還元作用が良好となる。没食子酸及び
アスコルビン酸についても12時間後までは、少なくと
も錫イオン酸化防止作用を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無電解はんだめっき液に
係り、特に電子部品材料用はんだめっきに好適なものに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化にともない、可
撓性有機フィルムに銅箔を張り付け、銅をエッチング加
工して、微細パターンを形成したTAB(Tape AutoMat
ed Bonding)テープと称するリードフレームが広く用い
られるようになった。そしてTABテープのインナリー
ド及びアウターリードは、半導体デバイス及び基板実装
の点から、錫、金、はんだめっき等が、電解又は無電解
法で設けられる。最も多い表面処理は無電解錫である。
【0003】無電解錫は、通常、有機スルホン酸錫及び
有機スルホン酸がベースの液に、チオ尿素を入れること
により、チオ尿素が被めっき面である銅板上に吸着し
て、銅の電位を錫より卑にして、錫を銅上に析出させる
一種の置換めっきである。
【0004】無電解でめっきを行う理由は、最近のTA
Bテープは内部リードの配線が微細な上に複雑なため、
全てのリードを電極リードと接続させられないからであ
る。無電解めっきであれば、複雑な引き回しによって電
極リードと繋げなくなったリード上にもめっき膜を形成
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】錫めっき膜の最大の欠
点はめっき後ウィスカと称するヒゲ状析出物が発生する
ことである。ウィスカの生成原理は未だ十分に解明され
ていないが、少なくとも純錫めっきにおいて発生する現
象である。
【0006】ウィスカ防止方法としては、めっき膜を5
℃以下の低温に保つ方法や、めっき膜を130℃程度に
加熱する方法等が知られている。ところが、めっき後に
めっき膜を5℃以下の低温に保ったり、めっき膜を13
0℃程度に加熱したりするのは、めっき後の作業を非常
に煩雑にする。
【0007】そこで、純錫めっきに代えて、錫めっきに
鉛を2%以上添加する方法、すなわちはんだめっき膜と
する方法が考えられ、それなりに大きな効果があること
がわかった。
【0008】ところが、無電解はんだめっきは、鉛の析
出量の制御が難しく、無電解錫めっき液に鉛成分のみを
添加しただけでは、正常な反応が起きず、未だ実用化さ
れていないのが現状である。
【0009】また、錫めっき液の最大の欠点は、錫イオ
ンが酸化されやすく、酸化されて生じた4価の錫が水酸
化物や酸化物として沈殿してしまうことである。そのた
めに錫めっき液では、酸化を防止する還元剤の選定が重
要なポイントとなっている。このことは錫イオンが主成
分であるはんだめっきにも言えることである。
【0010】そこで、無電解はんだめっきの還元剤とし
て、無電解錫めっき液で効果を発揮する亜リン酸のよう
な還元剤を添加することが考えられるが、無電解はんだ
めっきの場合は、錫と鉛の適正な析出が起きずに、合金
めっきの生成に支障を来してしまう。
【0011】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消して、常に一定比率のはんだ合金膜を析出させる
ことができ、しかも錫イオンの酸化劣化の少ない無電解
はんだめっき液を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の無電解はんだめ
っき液は、有機スルホン酸、有機スルホン酸錫、有機ス
ルホン酸鉛、チオ尿素等から構成される無電解はんだめ
っき液において、錫の還元剤として、アスコルビン酸、
没食子酸、カテコール、フェニレンジアミンの少なくと
も1種類または2種以上を添加したものである。
【0013】この場合において、還元剤はSn+ の酸化
防止剤であり、Sn+ 量に対する割合としてはメタンス
ルホン酸錫の3〜50wt%を添加すると、長期にわた
り還元効果を発揮する上、めっき外観を阻害させないた
め好ましい。3wt%未満では長期性が悪く、50wt
%を越えるとめっき外観が粗くなる。また、はんだ中の
錫と鉛の合金比率がほぼ8:2となるように、めっき液
組成が決められとよい。 めっき液組成は、金属イオン
供給源として、有機スルホン酸錫及び有機スルホン酸鉛
を用いる。また有機酸として有機スルホン酸が必要であ
る。錯化剤としては、チオ尿素が加えられる。金属イオ
ンの分散効果を示す界面活性剤としては、塩化ラウリル
ピリジニウム、ラウリルアミン等が良い。
【0014】
【作用】無電解はんだめっき液の錫イオン酸化防止のた
めの還元剤として、アスコルビン酸、没食子酸、カテコ
ール、フェニレンジアミンの少なくとも1種類以上を添
加すると、浴中の錫イオンの酸化沈殿がほとんど起き
ず、イオン濃度の経時変化が生じにくくなる結果、一定
比率のはんだめっき膜を長時間にわたって、安定して得
られるようになる。
【0015】このように、無電解はんだめっき液を使用
することにより、ピン幅及びピンピッチが狭く、リード
の配線が複雑で、給電リードと接続できないリード上に
も、はんだめっきを設けることができる。また、錫では
なく、鉛を合金化したはんだめっき膜であるため、錫ウ
ィスカの発生の心配がなく、めっき後のウィスカ成長に
よるリードの短絡事故を防止することができる。無電解
錫めっきに代るはんだめっき液として実用化可能な組成
になっており、ホイスカ対策として簡便かつ有効な方法
である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0017】[実施例1]メタンスルホン酸錫15g/
l、メタンスルホン酸鉛18g/l、メタンスルホン酸
50g/l、チオ尿素75g/l、グリシン0.75g
/l、塩化ラウリルピリジニウム1.0g/lからなる
無電解はんだめっき液の基本液を準備した。 次に、錫
イオンの還元剤としてアスコルビン酸を用い、基本液に
対して0.05M(モル/l)添加した。こうして得た
無電解はんだめっきを24時間、80℃に加温し続け、
適当な時間毎に、清浄化した銅板を10分間めっき液中
に浸漬した後、銅板を水洗、乾燥して、析出したはんだ
めっき膜の外観観察を行った。さらに還元剤の溶解した
無電解めっき液を、めっきを析出させる毎に少量分取
し、めっき液中の錫イオン量及び鉛イオン量を分析によ
り求めた。
【0018】この結果、アスコルビン酸を添加しためっ
き液では、少なくとも12時間程度までは、外観の良好
なはんだめっきが得られることが分かった。
【0019】[実施例2]錫イオンの還元剤として、没
食子酸を用いた点を除き実施例1と同じとした。この結
果、没食子酸を添加しためっき液では、少なくとも12
時間程度までは、外観の良好なはんだめっきが得られる
ことが分かった。
【0020】[実施例3]錫イオンの還元剤として、カ
テコールを用いた点を除き実施例1と同じとした。この
結果、カテコールを添加しためっき液では、24時間連
続加熱後もはんだめっき膜の外観変化は少なく、これら
の還元剤ははんだめっき析出反応に及ぼす悪影響が少な
いことが分かった。
【0021】[実施例4]錫イオンの還元剤として、フ
ェニレンジアミンを用いた点を除き実施例1と同じとし
た。この結果、フェニレンジアミンを添加しためっき液
では、24時間連続加熱後もはんだめっき膜の外観変化
は少なく、これらの還元剤ははんだめっき析出反応に及
ぼす悪影響が少ないことが分かった。
【0022】[比較例1〜3]錫イオンの還元剤とし
て、フェニレンジスルフィド、亜硫酸ナトリウム及びタ
ンニン酸を用意し、基本液に対してそれぞれ0.05M
添加した点を除き、実施例1と同じとした。この結果、
フェニレンジスルフィド(比較例1)、亜硫酸ナトリウ
ム(比較例2)及びタンニン酸(比較例3)は、いずれ
も低濃度でもめっき液に溶解せず、建浴できないことが
分かった。
【0023】めっき外観変化の結果を表1に示す。ま
た、連続加温時の錫及び鉛イオン量の経時変化を図1に
示す。
【0024】
【表1】
【0025】既述したように、めっき液への溶解が可能
な還元剤を添加した液からの、析出物の外観変化を調査
すると、カテコール及びフェニレンジアミンを添加した
めっき液では、24時間連続加熱後もはんだめっき膜の
外観変化は少なく、これらの還元剤ははんだめっき析出
反応に及ぼす悪影響が少ないことが分かった。没食子酸
及びアスコルビン酸については、少なくとも12時間程
度までは、外観の良好なはんだめっきが得られることが
分かった。
【0026】また、図1のめっき液中の金属イオン量の
変化をみると、24時間加熱後も外観の良好なカテコー
ル及びフェニレンジアミンでは、イオン濃度の変化が少
なく、特に錫の還元作用が良好であることが分かる。没
食子酸及びアスコルビン酸についても、析出物外観の良
好であった12時間後までは、少なくとも錫イオン酸化
防止作用を示している。錫酸化防止のための還元剤を添
加しないと、加熱後1時間以内に、析出に必要な2価の
錫イオン量が激減することから、没食子酸及びアスコル
ビン酸も、還元剤として有効であることが確認された。
【0027】なお、緻密で半光沢性のはんだめっきが得
られたものについて、はんだ中の錫と鉛の合金比率を原
子吸光分析法で測定したところ、どの場合もほぼ錫:鉛
が80:20程度の比率であった。
【0028】
【発明の効果】
(1)請求項1に記載の発明によれば、錫の還元剤とし
て、アスコルビン酸、没食子酸、カテコール、フェニレ
ンジアミンの少なくとも1種類以上を添加することによ
り、浴中の錫イオンの酸化沈殿を有効に防止しイオン濃
度の経時変化が生じにくくなるようにしたので、常に一
定比率のはんだ合金膜を析出させることができる。
【0029】(2)請求項2に記載の発明によれば、純
錫よりも8:2はんだとすることで、溶融温度が下がる
ため、組立て温度を低温化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】還元剤を添加しためっき液中の錫イオン量の経
時変化を示す特性図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯浅 真 東京都新宿区神楽坂1丁目3番地 学校法 人 東京理科大学内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機スルホン酸、有機スルホン酸錫、有機
    スルホン酸鉛、チオ尿素等から構成される無電解はんだ
    めっき液において、錫の還元剤としてアスコルビン酸、
    没食子酸、カテコール、フェニレンジアミンのうち1種
    類または2種以上を添加したことを特徴とする無電解は
    んだめっき液。
  2. 【請求項2】はんだ中の錫と鉛の合金比率がほぼ8:2
    となるように、上記めっき液組成が決められた請求項1
    に記載の無電解はんだめっき液。
JP9922193A 1993-04-26 1993-04-26 無電解はんだめっき液 Pending JPH06306624A (ja)

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JP9922193A JPH06306624A (ja) 1993-04-26 1993-04-26 無電解はんだめっき液

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013014809A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Nippon Kanizen Kk 無電解ニッケルめっき皮膜および無電解ニッケルめっき液
JP2013047385A (ja) * 2011-08-17 2013-03-07 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 無電解金属化のための安定な触媒
JP2016536453A (ja) * 2013-10-21 2016-11-24 アトテツク・ドイチユラント・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツングAtotech Deutschland GmbH 更なる金属の存在下で銅を選択的に処理する方法

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