JPH06306488A - 帯板の絞り発生を防止した帯板用連続熱処理炉 - Google Patents

帯板の絞り発生を防止した帯板用連続熱処理炉

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JPH06306488A
JPH06306488A JP10111193A JP10111193A JPH06306488A JP H06306488 A JPH06306488 A JP H06306488A JP 10111193 A JP10111193 A JP 10111193A JP 10111193 A JP10111193 A JP 10111193A JP H06306488 A JPH06306488 A JP H06306488A
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JP
Japan
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strip
zone
cooling
roll
steel strip
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Withdrawn
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JP10111193A
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English (en)
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Haruhito Saitou
玄人 齋藤
Haruhiro Ibata
治▲廣▼ 井端
Tokuo Mizuta
篤男 水田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06306488A publication Critical patent/JPH06306488A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 帯板用連続熱処理炉において、均熱帯1の最
後の帯板搬送用ロール4cと冷却帯2の最初の帯板搬送用
ロール4aとの間に、冷却装置7を配設した帯板用連続熱
処理炉である。 【効果】 帯板3が冷却帯の最初の帯板搬送用ロール4a
に接触する前に冷却されるため、冷却帯の最初の帯板搬
送用ロールで発生する絞りが防止されクーリングバック
ルを大幅に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼帯など帯板の連続熱
処理炉の冷却帯で発生する絞りを防止する帯板の絞り発
生を防止した帯板用連続熱処理炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】帯板の連続熱処理炉は、加熱部分が予熱
・加熱・均熱帯の三帯からなり、通常、均熱帯の後ろに
は、図5に示すように、冷却帯2が隣接して設けてあ
り、均熱帯1と冷却帯2の間には、熱の遮蔽のために遮
蔽壁または隘路部6が設けられている。連続熱処理炉内
には、帯板3に接触し、その通板方向を転換させる搬送
用ロールが組み込まれている。
【0003】帯板3は、均熱帯1で 650℃〜850 ℃の温
度に保持され、隘路部6を通過して冷却帯2に搬送さ
れ、冷却帯の冷却装置5で冷風またはミスト状の水また
は温水により 400℃〜750 ℃の温度に冷却される。この
間、帯板3は均熱帯の最後の搬送用ロール4cで方向転換
され、再び冷却帯の第1搬送用ロール4aで方向転換さ
れ、さらに第2搬送用ロール4bで方向転換される。
【0004】一方、搬送用ロールは、帯板の蛇行防止の
ために、ロール中央部に凸形の僅かなクラウンが付与さ
れている。ロールに接触した帯板は、この凸形になった
ロール中央部に主に接し、ロール端部では僅かに浮き上
がった状態になっている。
【0005】冷却帯の第1搬送用ロール4aは、 400℃〜
500 ℃の雰囲気にあり、そこに均熱帯1から搬送された
高温の帯板3が接触するために、帯板3と接しているロ
ールの中央部は、帯板3が接しない端部に比べ、 200℃
〜300 ℃温度が高くなる。この温度差による熱膨張差に
より、第1搬送用ロール4aの中央部は端部より半径で2
〜3mm 大きくなる。このように温度分布の影響の結果形
成されるロール形状をヒートクラウンと呼ぶ。
【0006】このヒートクラウンが大きくなると、搬送
用ロール上で帯板は中央部の狭い範囲しかロールに接し
なくなり、帯板の端部は、ますますロールから浮きあが
った状態になるが、帯板の張力により帯板の端部はロー
ルに馴染もうとして、図6(a) に示すように、図中の矢
印の方向(中央の方向)に寄せられ、搬送用ロール4に
接触する前に絞り疵の原因となるしわ10が発生する。し
わが大きくなると、しわ10は帯板3の搬送とともに、搬
送用ロール4に接触してロール表面に押しつけられ、塑
性変形を起こし回復不可能な絞り疵となる。
【0007】また、帯板より温度の低い搬送用ロールに
高温の帯板が接触すると、図6(b)に示すように、接触
部分の帯板の中央部が冷却され熱収縮るために、接触す
る前の帯板に中央部に向かって圧縮力が働き、しわ10が
増大して絞り11が発生し易くなる。搬送用ロール上で、
鋼帯の中央部が端部よりも80℃低いと、絞りが約20%発
生し易くなるという実験結果がある。また、実機操業で
は、狭幅に続いて広幅帯板を搬送した場合、および搬送
速度を減速した場合に特に絞りが発生し易くなる。この
ような機構により冷却帯の搬送用ロールで発生する絞り
疵は、クーリングバックルと呼ばれている。
【0008】このクーリングバックル発生を防止するた
めに、搬送用ロールの初期形状を凹形にする方法が考え
られるが、搬送用ロールを通過する帯板の幅は通常2倍
以上変化するため、ヒートクラウンが蛇行防止能力を維
持するような適切な初期形状を搬送用ロールに付与して
おくことは困難である。
【0009】一方、積極的にヒートクラウンを制御し、
クーリングバックル発生を防止する方法が、特開昭62-2
56922 号公報に開示してある。この方法は、熱処理炉か
ら出た帯板に接触する搬送用ロールをロール室に収納し
て、ロール室内に帯板と同じ温度の気体を吹き込み搬送
用ロールの温度を帯板の温度に保持して、ヒートクラウ
ンの増大を防いで、帯板のクーリングバックルや蛇行の
発生を防止したものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法を
利用して、連続熱処理炉の均熱帯と冷却帯との間にロー
ル室を形成して、ヒートクラウンを制御することは困難
である。すなわち、帯板が通過する帯板通路部から均熱
帯の高温ガスや冷却帯の低温ガスがロール室内に流入す
るため、ロール室内の搬送用ロールの温度を、ロールの
長手方向にわたって、許容できる所定温度に均一に保持
することは困難である。また、この方法は、元来冷却を
目的とする工程において、ロール室内に加熱装置を設け
たり、高温の気体を吹き込むことは目的に反しており、
また、エネルギー的にも損失であり、設備費および運用
費等の経済性の面から得策でない。
【0011】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、均熱帯の最後の帯板搬送用ロールと冷
却帯の最初の帯板搬送用ロールとの間に、冷却装置を配
設することによって、帯板の絞り発生を防止した帯板用
連続熱処理炉を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、帯板用
連続熱処理炉において、均熱帯の最後の帯板搬送用ロー
ルと冷却帯の最初の帯板搬送用ロールとの間に、冷却装
置を配設した帯板の絞り発生を防止した帯板用連続熱処
理炉である。
【0013】
【作用】本発明では、均熱帯から搬送された高温の帯板
は、冷却帯の最初の帯板搬送用ロールの前に配設された
冷却装置で冷却された後、冷却帯の最初の帯板搬送用ロ
ールに接触するため、帯板と冷却帯の最初の帯板搬送用
ロールとの温度差が小さくなって、ヒートクラウンと圧
縮力は小さくなる。このため冷却帯の最初の帯板搬送用
ロールでの絞りの発生が防止され、その結果、大幅にク
ーリングバックルの発生を防止することができる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図に基づいて説明する。図
1に示す帯板用連続熱処理炉は均熱帯1と冷却帯2の間
の隘路部6の後方の冷却帯に繋がる部分に冷却装置7を
配設し、この冷却装置7で搬送中の帯板(実施例では鋼
帯)3を冷却するものである。均熱帯1で加熱され、均
熱帯1の最後の帯板搬送用ロール4cで搬送された高温の
帯板3は冷却装置7で所定の温度まで冷却されたのち、
冷却帯の第1搬送用ロール4aに接触して方向転換され、
さらに冷却帯2で冷却が行われる。
【0015】図2に示す帯板用連続熱処理炉は高温の帯
板3を均熱帯1の最後の帯板搬送用ロール4cで方向転換
して冷却帯2に搬送して、冷却帯内に配設した冷却装置
5で冷却するものである。帯板3は冷却装置5で所定の
温度まで冷却されたのち、冷却帯の第1搬送用ロール4a
に接触して方向転換され、さらに、冷却装置5で冷却さ
れる。図2では均熱帯1から搬送された高温の帯板3が
直接冷却帯内の冷却装置5で冷却されるため、図1で示
した冷却装置7は必要ない。
【0016】冷却装置7は図3に示すように、帯板3の
上下面に対向してスリット状ノズル8または孔状ノズル
9を有し、これらのノズルから帯板3の上下面に向け
て、帯板全幅またはその一部に、帯板の温度より低温の
雰囲気ガスまたはミスト状の水または温水などの冷媒を
吹き付けるものである。冷却能力の制御は帯板寸法、帯
板温度に応じて行い、制御方法としては、例えば冷媒温
度および流量のいずれか一方または両方によって行う。
本実施例では、冷却装置7を帯板3の上下面に対向して
配設したが、帯板3の両側に配設してもよい。
【0017】実機操業では、均熱帯で 800℃に保持さ
れ、均熱帯の最後の帯板搬送用ロール4cで搬送された帯
板(鋼帯)3を冷却帯の第1搬送用ロール4aに接触する
前に、冷却装置7あるいは5で 400℃の冷却ガスを鋼帯
に均一に吹き付け 600℃まで冷却した。この時の鋼帯と
冷却帯の第1搬送用ロールとの温度差は最大 130℃であ
った。また、この時の冷却帯の第1搬送用ロールに埋め
込まれた複数の熱電対による測温結果から求めたヒート
クラウンは1.5mm であった。
【0018】また、図4に鋼帯と冷却帯の第1搬送用ロ
ールとの温度差と、ヒートバックル発生率との関係を示
す。図から明らかなように、鋼帯と第1搬送用ロールと
の温度差が小さくなるとヒートバックル発生率は大幅に
低減している。
【0019】以上のように、帯板3を冷却帯の第1搬送
用ロール4aの温度に対して、±150℃以内に冷却制御す
ることによって、帯板3が接触した第1搬送用ロール4a
のヒートクラウンは従来の1/2以下になり、第1搬送
用ロール4aに接している帯板3の中央部の熱収縮による
圧縮力は1/3以下に低減されるため、絞りの発生は防
止され、その結果、大幅にクーリングバックルの発生を
防止することができる。また、鋼帯幅を 800mmから1200
mmに急変させた場合でも、クーリングバックルは全く発
生しなかった。
【0020】
【発明の効果】本発明は、帯板用連続熱処理炉におい
て、均熱帯の最後の帯板搬送用ロールと冷却帯の最初の
帯板搬送用ロールとの間に、冷却装置を配設した帯板の
絞り発生を防止した帯板用連続熱処理炉であって、本発
明の帯板用連続熱処理炉によれば、帯板が冷却帯の最初
の帯板搬送用ロールに接触する前に冷却されるため、冷
却帯の最初の帯板搬送用ロールで発生する絞りが防止さ
れクーリングバックルを大幅に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる帯板用連続熱処理炉の実施例の
主腰部を示す図である。
【図2】本発明に係わる帯板用連続熱処理炉の他の実施
例の主腰部を示す図である。
【図3】本発明に係わる帯板用連続熱処理炉の実施例の
冷却装置の概念図である。
【図4】本発明の実施結果を示す図である。
【図5】従来の帯板用連続熱処理炉の均熱帯と冷却帯の
主腰部を示す図である。
【図6】搬送用ロール上で発生する絞り疵の発生機構を
説明する図である。
【符号の説明】
1…均熱帯、2…冷却帯、3…帯板、4…搬送用ロー
ル、4a…冷却帯の第1搬送用ロール、4b…冷却帯の第2
搬送用ロール、4c…均熱帯の最後の搬送用ロール、5…
冷却装置、6…隘路部、7…冷却装置、8…スリット状
ノズル、9…孔状ノズル、10…しわ、11…絞り。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯板用連続熱処理炉において、均熱帯の
    最後の帯板搬送用ロールと冷却帯の最初の帯板搬送用ロ
    ールとの間に、冷却装置を配設したことを特徴とする帯
    板の絞り発生を防止した帯板用連続熱処理炉。
JP10111193A 1993-04-27 1993-04-27 帯板の絞り発生を防止した帯板用連続熱処理炉 Withdrawn JPH06306488A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10111193A JPH06306488A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 帯板の絞り発生を防止した帯板用連続熱処理炉

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JP10111193A JPH06306488A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 帯板の絞り発生を防止した帯板用連続熱処理炉

Publications (1)

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JPH06306488A true JPH06306488A (ja) 1994-11-01

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ID=14291969

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JP10111193A Withdrawn JPH06306488A (ja) 1993-04-27 1993-04-27 帯板の絞り発生を防止した帯板用連続熱処理炉

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JP (1) JPH06306488A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014141695A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Nisshin Steel Co Ltd 鋼箔の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014141695A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Nisshin Steel Co Ltd 鋼箔の製造方法

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