JPH06306042A - スルホベタインの製造方法 - Google Patents

スルホベタインの製造方法

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JPH06306042A
JPH06306042A JP9577293A JP9577293A JPH06306042A JP H06306042 A JPH06306042 A JP H06306042A JP 9577293 A JP9577293 A JP 9577293A JP 9577293 A JP9577293 A JP 9577293A JP H06306042 A JPH06306042 A JP H06306042A
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sulfobetaine
polar solvent
formula
solvent
carbon atoms
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JP9577293A
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Inventor
Koichi Ohori
浩一 大堀
Yoshio Shimojiyou
世始男 下條
Hiroyuki Miura
宏之 三浦
Takashi Senzaki
隆 先崎
Tomohiro Funeno
知広 船野
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(II)で表される化合物と式(III) で表され
る化合物を極性溶剤(a) 中で反応させて得られる式(IV)
で表される化合物と、式(V)で表される化合物とを反
応させて得られる反応混合物から、式(I)で表される
スルホベタインを結晶化させて分離する。 【化1】 〔式中、M はアルカリ金属等、X, X' はハロゲン原子、
R1は炭素数1〜20のアルキル基等、R2, R3は炭素数1〜
3のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基、R4は炭
素数1〜10のアルキレン基、 【化2】 Y は炭素数1〜10のアルキレン基等、m は0または1の
数を示す。〕 【効果】 漂白活性化剤として使用可能なスルホベタイ
ンを、高品質且つ高収率でしかも微小結晶として製造す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素系漂白剤における
漂白活性化剤として有用なエステル結合を有するスルホ
ベタインの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】酸素系
漂白剤として、過炭酸ナトリウム、過硼酸ナトリウムが
利用されているが、これらは塩素系漂白剤に比べ漂白力
が弱いために、漂白活性化剤が併用される。この漂白活
性化剤としては、特開平3−17196 号公報にて、エステ
ル基を有するスルホベタインが極めて良好であることが
提案されている。このスルホベタインを製造する方法と
しては、アルキルカルボン酸ハライドとフェノールスル
ホン酸ナトリウム塩との反応を経由する方法が提案され
ている。
【0003】しかし、上記の方法で合成した反応物に
は、種々の不純物が含まれている(未反応物、分解物、
副反応物等)。これらの不純物は、例えば、未反応3級
アミン、フェノールスルホン酸塩類、カルボベタイン、
カルボン酸、無機塩類、その他副反応物等である。この
ように種々の不純物を含有するため、反応物をそのまま
活性化剤として使用することはできない。漂白活性化剤
として使用されるスルホベタインは、安全性を考慮する
と高純度に精製する必要がある。また、コストの面から
は、高収率で前記不純物から、スルホベタインを分離す
る必要がある。更に、漂白性能を考慮すると、溶解し易
い微小結晶が要求されるが、このような要求をすべて満
足させることは難しく、これらを満足するスルホベタイ
ンの製造方法の開発が望まれていた。
【0004】ベタイン化合物の一般的な精製方法として
は、電気透析法、溶剤抽出法等が挙げられる。しかしな
がら、電気透析法は、無機塩の分離を行うもので、本反
応物の精製には適さない。また、溶剤抽出法について
は、スルホベタインを選択的に溶解し分層する溶剤を探
索したが、現在のところ適当な溶剤が見つかっていな
い。もし適当な溶剤が存在し抽出が可能であるとして
も、結晶として取り出さなければならないため、抽出工
程に加えて更に結晶化工程が必要となる。従って、本発
明の課題は、種々の不純物を含む反応物から必要とされ
るスルホベタインを高純度かつ高収率でしかも微小結晶
として製造する方法を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、極性溶剤を含有す
る反応混合物からスルホベタインを結晶化させる事によ
って、スルホベタインを高純度かつ高収率で容易に製造
できる事を見いだし、本発明を完成するに至った。即ち
本発明は、下記式(II)で表される化合物と下記式(III)
で表される化合物を極性溶剤(以下極性溶剤(a) と言
う)中で反応させて得られる下記式(IV)で表される化合
物と、下記式(V)で表される化合物とを反応させて得
られる反応混合物から、下記式(I)で表されるスルホ
ベタインを結晶化させて分離することを特徴とするスル
ホベタインの製造方法を提供するものである。
【0006】
【化3】
【0007】〔式中、 M :アルカリ金属又はアルカリ土類金属を示す。 X, X' :同一あるいは異なっていてもよいハロゲン原子
を示す。 R1:直鎖または分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基もし
くはアルケニル基、アリール基、またはアルキル基の総
炭素数が1〜20のアルキル置換アリール基を示す。 R2, R3:同一または異なっていてもよい炭素数1〜3の
アルキル基あるいはヒドロキシアルキル基を示す。 R4:分岐鎖を有していても良い炭素数1〜10のアルキレ
ン基を示す。
【0008】
【化4】
【0009】Y :分岐鎖を有しても良い炭素数1〜10の
アルキレン基または−B−(OB)n−基を示す。ここで、B
は同一または異なっていてもよい炭素数2〜3の分岐し
ていてもよいアルキレン基を示し、n は平均値が0〜10
の数を示す。 m :0または1の数を示す。〕 以下本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明において、スルホベタインを結晶化
させる原料となる反応混合物は、例えば、フェノールを
スルホン化して得られる前記式(II)で表される化合物
(以下化合物(II)と略記する)と前記式(III) で表され
る化合物(以下化合物(III) と略記する)を極性溶剤
(a) 中で反応させて得られる、前記式(IV)で表される化
合物(以下化合物(IV)と略記する)と前記式(V)で表
される化合物(以下化合物(V)と略記する)とを反応
させて得られる反応混合物であり、この混合物中には極
性溶剤(a) が含有されている。
【0011】ここで、反応で使用する極性溶剤(a) とし
ては、20〜25℃での誘電率が20以上であるアプロチック
溶媒の中から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。こ
こでの誘電率は化学便覧基礎編II(日本化学会編、丸
善)あるいは溶剤ハンドブック(浅原 照三ら、講談
社)に示されている値を示す。この誘電率は溶媒等の極
性の目安として知られており数値の高いものほど高極性
溶媒である。20〜25℃での誘電率が20以上の高極性溶媒
としてはアセトン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、
ジメチルアセトアミド、1,3 −ジメチルイミダゾリジノ
ン、N−メチルピロリドンなどが挙げられ、これらは単
独あるいは2種以上混合して使用してもよい。これらの
極性溶媒(a) は化合物(II)の溶解度は低いが、エステル
化物である化合物(IV)を溶解することができ、このため
収率よくエステル化反応を行うことができる。ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシドなども極性の高い
溶媒であるが、ジメチルホルムアミドは酸、アルカリで
比較的分解しやすく、ジメチルホルムアミドの回収収率
が低下するなどの問題があり経済面で有利ではない。ま
たジメチルスルホキシドは酸クロリドと反応することが
知られており、本発明においては有用ではない。また、
水、あるいはアルコール類を極性溶剤(a) として使用す
ると加水分解あるいは加溶媒分解が起こり、目的物を得
ることができない。
【0012】本発明においてスルホベタインは、極性溶
剤(a) を含む前記の反応混合物から、冷却(晶析)して
スルホベタインを結晶化した後、母液と分離する方法
(この方法を製造法1とする)、または前記反応混合物
から、極性溶剤(a) を留去しスルホベタインを結晶化し
た後、極性溶剤(a) とは異なる極性溶剤(以下極性溶剤
(b) と言う)を用いてスルホベタインを分散及び/また
は再結晶し、母液と分離する方法(この方法を製造法2
とする)により得ることができる。ここで使用される極
性溶剤(b) は、前記した極性溶剤(a) の中から選ばれ、
単独あるいは2種以上混合して使用しても良い。但し、
極性溶剤(a) と(b) は異なるものである。
【0013】以下に、製造法1及び2の操作条件を詳述
する。 <製造法1>本製造法では、極性溶剤(a) を含む反応混
合物を直接冷却して、スルホベタインを晶析させる。反
応混合物は、完全に溶解する温度まで昇温した後冷却さ
れる(溶解温度は、反応における溶剤種及び溶剤使用量
により異なる)。冷却スピードは、5℃/min 以下であ
り、好ましくは 0.5〜1.0 ℃/min である。極端に冷却
スピードを速くすると、不純物の取り込みが多くなり純
度低下となる。また、成長速度が速くなるため、結晶粒
径が大きくなる場合もある。混合物は、30℃以下、好ま
しくは25〜20℃の温度まで冷却される。晶析には、一般
的な晶析装置が使用される。その中でも、攪拌槽型晶析
装置が最も簡単で操作し易い。また、操作は回分、連続
いずれでも行うことができる。
【0014】ここで、反応における溶剤使用量が少なく
スラリー濃度が高くなり晶析が困難となる場合は、溶剤
を追加することができる。また、反応混合物には、溶剤
に不溶な無機塩(副生成物)が含まれている。この無機
塩は、スルホベタインの漂白性能を低下させる場合があ
る。この場合には、冷却晶析の前に無機塩を除去するこ
とが好ましい。無機塩の除去は、スルホベタインが溶解
する温度以上の温度で濾過により行われる。濾過の方法
は特に限定されず、真空濾過、加圧濾過、遠心濾過等の
方法を用いることができる。
【0015】冷却により作成されたスラリーは、上記の
温度で抜き出され、その温度で濾過を行った後、溶剤で
洗浄することが好ましい。濾過/洗浄は、回分式、連続
式いずれの方法でも行うことができる。また、濾過の方
法は特に限定されず、真空濾過、加圧濾過、遠心濾過等
の方法を用いることができる。また、濾過後に洗浄する
場合は、押し出し洗浄(置換洗浄)、またはリスラリー
洗浄いずれの方法でも行うことができるが、洗浄効果が
高いことから押し出し洗浄の方がより好ましい。洗浄に
使用される溶剤は、好ましくは前記の極性溶剤(a) とし
て例示した溶剤の中から選ばれ、必ずしも極性溶剤(a)
と同一のものでなくてよい。また、上記の溶剤の他に、
水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロ
パノール等)及びこれらの混合物も使用することができ
る。溶剤の使用量は、スルホベタインの量に対して1〜
10重量倍が好ましく、更に好ましくは、2〜3重量倍で
ある。溶剤量が1重量倍より少ないと、得られる結晶の
純度が低くなり、また、10重量倍を越えた場合は純度の
向上が少ない。
【0016】濾過/洗浄された結晶は、乾燥して粉末結
晶とすることができる。乾燥方法は特に限定されず、放
射乾燥法、伝導乾燥法、均一発熱乾燥法、真空乾燥法、
過熱蒸気乾燥法等の方法を用いることができるが、低温
で乾燥でき品質の劣化が少ないことから、真空乾燥法が
より好ましい。乾燥には、一般的な乾燥機が使用され、
静置型、攪拌型いずれでもよく、また、回分式または連
続式いずれでも良い。
【0017】<製造法2>本製造法では、極性溶剤(a)
を留去し、スルホベタインを結晶化した後、極性溶剤
(a) とは異なる極性溶剤(b) で、スルホベタインを分散
及び/または再結晶させて、不純物を除去して、高純度
のスルホベタインを得る。極性溶剤(a) を留去する理由
は、スルホベタインの溶解度の高い極性溶剤(a)を除去
する事により収率を向上させるためと、スルホベタイン
を結晶化するためである。
【0018】反応混合物からの極性溶剤(a) の除去は、
蒸留により行う。蒸留の方法は特に限定されないが、低
温で行うことができ、また蒸留速度も速いことから、減
圧での蒸留がより好ましい。また、蒸留操作は、回分、
連続いずれでも行うことができる。極性溶剤(a) は、10
重量%以下、好ましくは5重量%以下まで除去される。
蒸留の温度は、極性溶剤(a) の種類にもよるが、 150℃
以下、好ましくは 120℃以下である。 150℃より高い温
度では、スルホベタインが分解する。操作圧力は、常
圧、減圧いずれでもよいが、 100Torr以下がより好まし
い。また、不活性ガス気流下または吹き込み下で蒸留を
行うとより好ましい。
【0019】蒸留により得られた不純物含有スルホベタ
インは、極性溶剤(b) と混合分散してスラリー化(分
散)する。ここで、使用する極性溶剤(b) は、前記の極
性溶剤(a) として例示した溶剤の中から選ばれるが、極
性溶剤(a) とは異なる溶剤を用いる。特にスルホベタイ
ンの溶解度が小さく、不純物を十分溶解する溶剤を選ぶ
ことが好ましく、例えば、アセトン、アセトニトリル等
の溶剤が好ましい。スラリー化の温度は、溶剤の沸点以
下であり、好ましくは50〜20℃である。スルホベタイン
が分散した後、不純物を十分溶解するため前記の温度
で、攪拌下、0.5 〜1時間一定に保つ。その後、5℃/
min以下、好ましくは 0.5〜1℃/minの冷却速度で、30
℃以下、好ましくは25〜20℃まで冷却される。スラリー
化の操作は、回分、連続いずれでも行うことができる。
冷却により得られたスラリーは、製造法1と同様の操作
により、濾過、洗浄、乾燥され、スルホベタインが分離
される。
【0020】ここで、無機塩を除去したい場合は、製造
法1と同様な操作で、蒸留を行う前に濾過により無機塩
を除去するか、または、製造法2においてスラリーを濾
過、洗浄した後、水または、水とアセトンの混合溶剤等
の含水溶剤で再度スラリー化を行い、無機塩を溶解する
ことで除去することができる。含水溶剤を使用するとス
ルホベタインも完全に溶解する場合があるが、その時は
晶析操作を行う(通常水は加水分解を起こすため使用で
きないが、加水分解を促進する不純物が除去された後で
あれば使用できる)。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、漂白活性化剤として使
用可能なスルホベタインを、高品質且つ高収率でしかも
微小結晶として製造することができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例にて本発明を説明するが、本発
明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
尚、例中の%は特記しない限り重量基準である。また、
以下の実施例において、色相と平均粒径は以下の如く測
定した。 色相:アセトニトリル/水=1/1(重量比)混合溶媒
に乾燥スルホベタインを溶解し、10%溶液として測定し
た。
【0023】平均粒径:水中に乾燥スルホベタインを分
散させ、HORIBA LA-500 型(堀場製作所製)により、超
音波を1分間照射した後、測定した。
【0024】参考例1 水分 3.0%のp−フェノールスルホン酸2ナトリウム塩
224.9g(1.0mol)と899.8 gのジメチルアセトアミド
を滴下ロート、温度計、脱水管、メカニカルスターラー
を取り付けた2リットル4つ口フラスコに仕込み、 170
℃まで昇温した。留出したジメチルアセトアミドを系外
に除去した。留出量は 225gであった。また系内の水分
を測定したところ0.08%であった。次に脱水管を冷却管
に代え、80℃まで冷却後、滴下ロートより6−クロロカ
プロン酸クロリド 161.0g(MW 169.1、0.95mol)を約20
分かけて滴下した。そのとき 120℃まで発熱した。 120
℃で1時間熟成し、HPLCにより得られたエステルを
定量した。エステル化収率94%であった。
【0025】次にN,N−ジメチル−N−(3−オクタ
ノイルアミノプロピル)アミンとN, N−ジメチル−N
−(3−デカノイルアミノプロピル)アミンとの等モル
混合物(MW 242.4、1.14mol)を 120℃に加熱されたエス
テル化反応終了物に約10分かけて滴下した。 140℃まで
昇温し3時間熟成し、本発明に用いる反応混合物を得
た。ここで、参考例1により得られた、反応混合物の内
容とその組成を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】実施例1 参考例1により得られた反応混合物1000gと1000gのジ
メチルアセトアミドを3リットルの4つ口フラスコに仕
込み、 120℃まで昇温し、攪拌してスルホベタインを完
全に溶解させた。溶解後、攪拌下で 0.5℃/min の速度
で冷却した。約80℃で結晶が析出してきたので、この温
度で約30分間保ち結晶を析出させた(結晶析出時、冷却
をし続けると急激に固化して攪拌不能となる)。30分間
保持した後、更に 0.5℃/min の速度で25℃まで冷却し
た。冷却終了後、得られたスラリーを濾過し、 900gの
アセトンで押し出し洗浄を行った。得られた含液ケーク
を、50℃/20Torrで4時間乾燥して(静置乾燥)、 375
gの粉末結晶を得た。得られた結晶は、純度76%(NaCl
20%含む)、収率95%、平均粒径15μm、色相APHA100
であった。
【0028】実施例2 参考例1により得られた反応混合物を 120℃の温度で遠
心分離を行い、反応混合物からNaClを除去した。この
時、濾過によるスルホベタインのロスは3%であった。
得られた濾液 850gを2リットルの4つ口フラスコに仕
込み、 120℃でスルホベタインを完全に溶解した。溶解
後、実施例1と同様の操作条件で、25℃まで冷却した。
冷却後、スラリーを濾過し、 780gのアセトンで洗浄し
た。得られた含液ケークを50℃/20Torrで4時間乾燥
し、 273gの粉末結晶を得た。得られた結晶は、収率92
%、純度95%、平均粒径14μm 、色相APHA 80 であっ
た。
【0029】実施例3〜5 実施例2と同様の操作を行い得られた含液ケークを、メ
タノール、エタノール、イソプロパノールの各溶剤で洗
浄し(溶剤は、含有するスルホベタインの3重量倍使
用)、50℃/10Torrで5時間乾燥し、粉末結晶を得た。
得られた結晶の収率、純度、平均粒径、色相をまとめて
表2に示す。
【0030】実施例6 参考例1で得られた反応混合物 500gをエバポレーター
に仕込み、 120℃/5Torrで蒸留し、 256gの残渣を得
た。得られた残渣には、 2.5%の溶媒が含まれていた。
残渣を2リットルの4つ口フラスコに仕込み、 520gの
アセトンを加え、攪拌してスルホベタインを分散させ
た。その後、温度を50℃まで昇温し、30分間保持した
(不純物の溶解)。30分後、1℃/min の速度で25℃ま
で冷却した。得られた結晶を濾過し、 450gのアセトン
で洗浄した。得られた含液ケークを50℃/20Torrで4時
間乾燥し、 193gの粉末結晶を得た。得られた結晶は、
収率98%、純度77%(NaCl 20%含有)、平均粒径13μm
、色相APHA 120であった。
【0031】実施例7 実施例6と同様の操作により得られたアセトン洗浄含液
ケーク 200gを1リットルの4つ口フラスコに仕込み、
水 200gを加えてスラリー化した。室温で30分間攪拌下
で保持した後、濾過して、 300gの水で押し出し洗浄を
行った。得られた含水ケークを50℃/10Torrで5時間乾
燥し、 101gの粉末結晶を得た。得られた結晶は、収率
94%、純度95%、平均粒径17μm 、色相APHA 120であっ
た。
【0032】実施例8 実施例2と同様な操作を行いNaClを除去した反応混合物
500gをエバポレーターに仕込み、 120℃/5Torrで蒸
留し、 219gの残渣を得た。得られた残渣には、2%の
溶媒が含まれていた。残渣を2リットルの4つ口フラス
コに仕込み、440 gのアセトンを加え、攪拌してスルホ
ベタインを分散させた。その後、温度を50℃まで昇温
し、30分間保持した(不純物の溶解)。30分後、1℃/
min の速度で25℃まで冷却した。得られた結晶を濾過
し、 490gのアセトンで洗浄した。得られた含液ケーク
を50℃/20Torrで4時間乾燥し、 170gの粉末結晶を得
た。得られた結晶は、収率95%、純度94%、平均粒径14
μm 、色相APHA 120であった。
【0033】
【表2】
【0034】注) *1:原料となる反応混合物中のスルホベタインを 100%
としたときの値 *2:乾燥粉末(有姿)の純度 *3:NaClを除いた純度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(II)で表される化合物と下記式(I
    II) で表される化合物を極性溶剤(以下極性溶剤(a) と
    言う)中で反応させて得られる下記式(IV)で表される化
    合物と、下記式(V)で表される化合物とを反応させて
    得られる反応混合物から、下記式(I)で表されるスル
    ホベタインを結晶化させて分離することを特徴とするス
    ルホベタインの製造方法。 【化1】 〔式中、 M :アルカリ金属又はアルカリ土類金属を示す。 X, X' :同一あるいは異なっていてもよいハロゲン原子
    を示す。 R1:直鎖または分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基もし
    くはアルケニル基、アリール基、またはアルキル基の総
    炭素数が1〜20のアルキル置換アリール基を示す。 R2, R3:同一または異なっていてもよい炭素数1〜3の
    アルキル基あるいはヒドロキシアルキル基を示す。 R4:分岐鎖を有していても良い炭素数1〜10のアルキレ
    ン基を示す。 【化2】 Y :分岐鎖を有しても良い炭素数1〜10のアルキレン基
    または−B−(OB)n−基を示す。ここで、B は同一または
    異なっていてもよい炭素数2〜3の分岐していてもよい
    アルキレン基を示し、n は平均値が0〜10の数を示す。 m :0または1の数を示す。〕
  2. 【請求項2】 極性溶剤(a) が、アセトン、アセトニト
    リル、ベンゾニトリル、ジメチルアセトアミド、1,3 −
    ジメチルイミダゾリジノン及びN−メチルピロリドンか
    ら選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載のスル
    ホベタインの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の反応混合物から、副生す
    る無機塩を除去した後、式(I)で表されるスルホベタ
    インを結晶化させて分離することを特徴とする請求項1
    記載のスルホベタインの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の反応混合物から、反応溶
    媒である極性溶剤(a) を留去した後、極性溶剤(a) とは
    異なる極性溶剤を用いて式(I)で表されるスルホベタ
    インを分散および/または再結晶させて分離することを
    特徴とするスルホベタインの製造方法。
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