JPH06305923A - 抗菌剤 - Google Patents

抗菌剤

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JPH06305923A
JPH06305923A JP12343493A JP12343493A JPH06305923A JP H06305923 A JPH06305923 A JP H06305923A JP 12343493 A JP12343493 A JP 12343493A JP 12343493 A JP12343493 A JP 12343493A JP H06305923 A JPH06305923 A JP H06305923A
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JP
Japan
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antibacterial
ion
antibacterial agent
metal ion
silver
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JP12343493A
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Inventor
Shuichi Osumi
修一 大隅
Koji Sugiura
晃治 杉浦
Hideki Kato
秀樹 加藤
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 日光や高温雰囲気に曝したり或いは酸性溶液
と接触させたりする、厳しい環境下においても、着色が
無く、抗菌性が劣化せず、長時間抗菌性等を発揮させる
ことができる抗菌剤を提供する。 【構成】 本抗菌剤は下記一般式〔1〕で示される化合
物からなる。 MabSb25(OH)2・nH2O 〔1〕 (Mは銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、ニ
ッケル、マンガン、砒素、ビスマス、バリウム、カドミ
ウム及びクロムから選ばれる少なくとも1種の金属イオ
ンであり、Aはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属
イオン、アンモニウムンオン及び水素イオンから選ばれ
る少なくとも1種のイオンであり、pはMの価数であ
り、qはAの価数であり、a及びbは、pa+qb=2
を満たす正数であり、nは0又は正数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀、銅、亜鉛、錫、水
銀、鉛、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、カドミウ
ム及びクロム等から選ばれる少なくとも1種の防かび、
抗菌性及び防藻性(以下、抗菌性等という。)を示す金
属イオンを有する特定のアンチモン酸化合物からなる抗
菌剤に関する。本発明は、各種結合剤と混合した抗菌性
組成物、又は繊維、フィルム、紙、セラミックス及びプ
ラスチック等の担体に担持させて抗菌性成型加工物等に
利用される。
【0002】
【従来の技術】銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバ
ルト、ニッケル、マンガン、ビスマス、バリウム、カド
ミウム及びクロム等の金属イオンは、防かび、抗菌性及
び防藻性を示す金属イオン(以下、抗菌性金属イオンと
いう。)として古くから知られており、特に、銀イオン
は消毒作用及び殺菌作用を有する硝酸銀水溶液として広
く利用されている。しかし、上記の抗菌性等を示す金属
イオンは、人体に有毒である場合が多く、使用方法、保
存方法及び廃棄方法等において種々の制限があり、用途
も限定されていた。
【0003】抗菌性等を発揮させるには、適用対象に対
して微量の抗菌性金属イオンを作用させれば充分である
ことが、近年明かとなり、この抗菌剤として、抗菌性
金属イオンをイオン交換樹脂又はキレート樹脂に担持さ
せた有機系抗菌剤、及び抗菌性金属イオンを粘土鉱
物、無機イオン交換体或いは多孔質体に担持させた無機
系抗菌剤が提案されている。
【0004】上記各種抗菌剤において、無機系抗菌剤は
有機系のものに比べて一般に安全性が高いうえ、抗菌効
果の持続性が長く、しかも耐熱性に優れる特徴を有して
いる。この無機系抗菌剤の一つとして、モンモリロナイ
ト及びゼオライト等の粘土鉱物中のナトリウムイオン等
のアルカリ金属イオンを銀イオンとイオン交換させた抗
菌剤が知られている。しかし、粘土鉱物自体の骨格構造
が耐酸性に劣るため、例えば酸性溶液中では容易に銀イ
オンが溶出し、抗菌効果の持続性が充分でない。また、
この銀イオンは熱及び光の暴露に対して不安定であり、
容易に金属銀に還元されてしまうので、この場合は容易
に着色し、長期間の安定性に欠けるという問題がある。
【0005】また、銀イオンの安定性をあげるため、ゼ
オライトに銀イオンとアンモニウムイオンとをイオン交
換により共存させて担持したものも知られているが、着
色の防止は実用上充分とはいえず、根本的な解決には至
っていない。更にまた、他の無機系抗菌剤として、吸着
性を有する活性炭に抗菌性金属イオンを吸着させた抗菌
剤があるが、溶解性の抗菌性金属イオンを物理的に吸着
或は付着させているに過ぎないため、水分と接触させる
と抗菌性金属イオンが急速に溶出してしまい、抗菌効果
の持続性が悪い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、日光や高温
雰囲気に曝したり或いは酸性溶液と接触させたりする、
厳しい環境下においても、着色が無く、抗菌性が劣化せ
ず、長時間抗菌性等を発揮させることができる抗菌剤を
提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、抗菌性金属イオ
ンが担持された特定のアンチモン酸化合物が、非常に優
れた化学的及び物理的安定性を有し、且つ長時間抗菌性
等を有していることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明の抗菌剤は、下記一般式〔1〕で示さ
れる化合物からなることを特徴とする。 MabSb25(OH)2・nH2O 〔1〕 (Mは銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、ニ
ッケル、マンガン、砒素、ビスマス、バリウム、カドミ
ウム及びクロムから選ばれる少なくとも1種の金属イオ
ンであり、Aはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属
イオン、アンモニウムイオン及び水素イオンから選ばれ
る少なくとも1種のイオンであり、pはMの価数であ
り、qはAの価数であり、a及びbは、pa+qb=2
を満たす正数であり、nは0又は正数である。)
【0008】上記一般式〔1〕で示される化合物〔化合
物(1)ともいう。〕は、アモルファス又は結晶性のア
ンチモン酸化合物である。上記一般式〔1〕における金
属「M」は、上記に列挙される特定の抗菌性金属イオン
である。この列挙される各金属イオンは、いずれも防か
び、抗菌性及び防藻性を示す金属として有用なものであ
り、これらの中で銀イオンが好ましい。安全性及び抗菌
性等に優れるからである。
【0009】この金属「M」の担持量〔上記一般式
〔1〕におけるaの値〕は、抗菌性等を発揮させる点に
おいては大きい方が好ましいが、通常、aの値は0.0
01〜0.5(より好ましくは0.01〜0.5)であ
る。これが0.001未満では、抗菌性等を長時間発揮
させることが困難となる恐れがあり、0.5を越えると
経済性の点で好ましくない。特に、これが0.01〜
0.5の範囲では、抗菌性及び経済性のバランスに優れ
るので、より好ましい。
【0010】上記一般式〔1〕における「A」は、アル
カリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウ
ムイオン又は水素イオンである。このアルカリ金属イオ
ンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン又はカ
リウムイオン、アルカリ土類金属イオンとしては、マグ
ネシウムイオン又はカルシウムイオン等が好ましい。。
このAとして好ましいイオンは、導入の容易性、化合物
の安定性及び安価に入手できる点等から、水素イオン又
はナトリウムイオンが好ましい。
【0011】上記一般式〔1〕の好ましい具体例とし
て、以下のものがある。 Ag0.0051.995Sb25(OH)2 Ag0.01Na1.99Sb25(OH)2・2H20 Ag0.05Ca1.95Sb25(OH)2 Ag0.21.8Sb25(OH)2・2H2O 及び上記化合物1モル当たりの銀イオンの電荷量と同
じ電荷量になるようにしながら、上記各〜式におけ
るAgをZn、Mn、Ni、Pb、Hg、Sn及びCu
から選ばれる少なくとも1種と置換した化合物等。
【0012】本発明の抗菌剤は、通常、アンチモン酸粉
末を抗菌性金属塩の水溶液及び上記のAイオンを含有す
る水溶液に浸漬してイオン交換反応をさせることにより
得られる。但し、アンチモン酸は、イオン交換性の水素
イオンを有する化合物であるため、Aイオンとして水素
イオンのみを担持させた抗菌剤を得るには、アンチモン
酸粉末を抗菌性金属塩の水溶液に浸漬してイオン交換反
応を行うだけで良い。そして、このアンチモン酸は、種
々の合成法により得られるが、通常、湿式合成により得
られる。尚、合成法の種類により生成物の結晶性が異な
る。本発明に用いるアンチモン酸は、日光に暴露した時
の変色が少ないことから結晶性の高いアンチモン酸を使
うことが好ましい。
【0013】本発明の抗菌剤は通常粉末状で得られ、そ
のままで使用することも可能であるが、その使用形態に
は、特に制限がなく、用途に応じて各種の樹脂成分等、
適宜他の成分と混合させたり、繊維、フィルム、紙、セ
ラミックス及びプラスチック等他の材料と複合させる事
ができる。例えば、粉末、粉末含有分散液、粉末含有粒
子、粉末含有塗料、粉末含有繊維、粉末含有紙、粉末含
有フィルム、粉末含有エアーゾル等の種々の形態で用い
ることができ、更に必要に応じて、消臭剤、防炎剤、防
食、肥料及び建材等の各種の添加剤あるいは材料と併用
することもできる。
【0014】
【作用】本抗菌剤は、MabSb25(OH)2・nH2
O組成をもつことから判るように、アンチモン酸系化合
物を骨格とするので、300℃以下での加熱によっては
構造及び組成が変化せず、また酸性溶液中でも骨格構造
の変化がみられない。更に、本抗菌剤では、このアンチ
モン酸系化合物からなる骨格に特定の抗菌性金属イオン
がしっかりと担持されている。従って、酸性溶液中でも
この抗菌性金属イオンが容易に溶出しない。
【0015】以上より、本抗菌剤は、酸、熱及び光に対
して安定であり、日光や高温雰囲気に曝されたり又は酸
性溶液と接触されたりする、厳しい環境下においても何
等変色を起こさず、長期間使用しても耐候性及び抗菌性
が劣化しない。従って、本抗菌剤は、各種成型加工物を
得る際の加工及び保存、更には従来の抗菌剤のように、
使用時において加熱温度あるいは遮光条件等の制約を受
けることがない。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
具体的に説明する。 実施例1(抗菌剤の調製) まず、抗菌剤の原料となる結晶性アンチモン酸を以下の
ようにして合成した。即ち、60〜70℃に加熱した濃
度70重量%の五塩化アンチモン水溶液中に、70℃に
加熱した理論量より過剰の純水を攪拌しながら注ぎ、加
水分解反応を行う。その後、沈澱物を攪拌しながら70
℃で10時間熟成する。熟成終了後、スラリーを濾過
し、ケーキを乾燥して結晶性アンチモン酸の粉末を得
る。その後、このアンチモン酸粉末を、種々の濃度を有
する硝酸銀若しくは硝酸銅の水溶液に添加し、15時間
攪拌した。次いで、これらのスラリーを濾過した後、純
水で充分水洗し、更に、110℃にて15時間加熱乾燥
して、目的とする抗菌剤No.1〜4を得た。
【0017】また、比較例1としての抗菌性ゼオライト
を以下のようにして調製した。即ち、A型ゼオライト
(組成:0.94Na2O・Al23・1.92SiO2
・xH2O)を、硝酸銀単独又は硝酸銀と硝酸アンモニ
ウムの各水溶液に添加し、室温で5時間攪拌した後、充
分に水洗し、110℃で乾燥することにより抗菌性ゼオ
ライトNo.5及び6を得た。上記の実施例1及び比較
例1において調製した各種抗菌剤No.1〜7の組成を
表1に示した。尚、サンプルNo.7は、抗菌性金属イ
オンを担持する前の結晶性アンチモン酸である。
【0018】
【表1】
【0019】(抗菌性評価)上記各サンプル抗菌剤の抗
菌力を、以下の培養条件で、被検体の発育を阻止するこ
とができた抗菌剤の最小濃度を求めることにより評価し
た。 被検体; 細菌:大腸菌及び緑膿菌 酵母:キャンデダ酵母 かび:黒麹かび
【0020】被検体の培養条件;接種用菌液を感受性
測定用平板にニクロム線ループ(内径約1mm)で2c
m程度画線塗抹し、細菌については37℃、18〜20
時間の条件で、かびについては25℃、7日間の条件で
培養した。 接種用菌液の調製; 細菌用:継代培養した試験菌株を増菌用培地に接種し、
培養後菌数が約106/mlになるように増菌用培地で
希釈して接種用菌液とした。 かび用:継代培養した試験菌株を増菌用培地に接種、培
養後形成した分生子が約106 /mlになるように、滅
菌0.05%ポリソルベート80溶液に浮遊させ、接種
用菌液とした。 酵母用:継代培養した試験菌株を増菌用培地に接種し、
培養後形成した菌体が約106 /mlになるように滅菌
生理食塩水に浮遊させ、接種菌液とした。
【0021】増菌用培地; 細菌用:ミュラーヒントンブロス(Muller-Hinton Brot
h ) かび用:ポテトデキストロース寒天培地 酵母用:イーストモルフォロジーアガー(Yeast Morpho
logy Agar ) 感受性測定用培地; 細菌用:ミュラーヒントンミーディアム(Muller-Hinto
n Medium) かび及び酵母用:サブロー寒天培地
【0022】感受性測定用培地の作製法;ミュラーヒ
ントンミーディアム又はサブロー寒天培地を加熱しなが
ら溶解後、50〜60℃となった感受性測定用培地に、
滅菌精製水で各種濃度に希釈して得た各サンプルの希釈
段階懸濁液を感受性測定用培地の1/9量加えて、充分
に混合した後、シャーレに分注、固化させて、感受性測
定用平板とした。上記のようにして得た抗菌力に関する
評価結果を表2に示した。
【0023】
【表2】
【0024】この結果によれば、実施例1にて調製した
サンプルNo.1〜3の抗菌剤(抗菌性金属イオン種;
銀イオン)は、いずれの菌においても優れた抗菌性を示
した。尚、銅イオンの場合(No.4)は、No.1〜
3の抗菌剤に比較すると能力は劣るが、抗菌性を有する
ことは明らかである。
【0025】(耐候性の評価)上記各サンプル抗菌剤を
市販のポリエチレン樹脂に5%含有させたプレートを作
製し、東洋精機制作所(株)製強制劣化試験機「UCー
1」(商品名)を用いて耐候性を測定した。尚、表3中
の各プレートNo.は、ポリエチレン樹脂に含有させた
抗菌剤の種類を表す上記サンプルNo.と同じである。
また、この試験機による暴露条件は、紫外線照射(60
℃)と加湿(40℃)を1時間毎に交互に繰り返すもの
で、暴露時間は6時間とした。暴露前後の色彩(L、
a、b)を日本電色工業(株)製色彩計「SZ−Σ8
0」(商品名)を用いて測定した。測定結果を表3に示
した。
【0026】
【表3】
【0027】この結果によれば、実施例1にて調製した
サンプルNo.1〜4の抗菌剤(抗菌性金属イオン種;
銀イオン及び銅イオン)は、いずれにおいても、比較例
1にて調製したサンプルNo.5及び6と比べて、著し
く耐候性に優れた。
【0028】(耐酸性の評価1)4%の酢酸水溶液(p
H3)に、上記各種サンプル抗菌剤を10重量%添加
し、4時間静置した後、抗菌剤を濾別し、濾液中の各種
抗菌性金属の溶出量を原子吸光光度計にて測定した。こ
の結果を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】この結果によれば、実施例1にて調製した
サンプルNo.1〜4の抗菌剤(抗菌性金属イオン種;
銀イオン及び銅イオン)は、いずれにおいても、比較例
1にて調製したサンプルNo.5〜6と比べて、酸の溶
出が著しく少なく、そのため著しく耐酸性に優れた。
【0031】(耐酸性の評価2)アクリル樹脂系塗料
(固形分10%)に各抗菌剤No.1〜7を各々10%
添加し、よく攪拌することにより抗菌性塗料No.1〜
7を調製した。尚、この塗料No.は、アクリル樹脂系
塗料に含有させた抗菌剤の種類を表す上記サンプルN
o.と同じである。上記のようにして得た各塗料をポリ
エステル紙に塗布し、抗菌剤が0.1g/m2 の割合で
担持された抗菌加工紙を作製した。そして、この抗菌加
工紙を、pH2の硝酸水溶液中に一晩浸漬した後、よく
水洗し、大腸菌を被検菌とする、以下の検査方法により
抗菌力を評価した。
【0032】〔検査方法〕;抗菌加工紙25cm2 当た
りの菌数が104 〜105 個となるように、菌液を抗菌
加工紙に接種した。このように菌液を接種した抗菌加工
紙を、37℃で保存を開始してから0時間後(接種直
後)及び24時間後に、菌数測定用培地(SCDLP液
体培地)で抗菌加工紙中の菌を洗い出し、洗液を試験液
とした。この試験液について菌数測定用培地による混釈
平板培養法(37℃、2日間)により生残菌数を測定し
て、抗菌加工紙25cm2 当たりの生菌数に換算した。
この結果を表5に示した。
【0033】
【表5】
【0034】この結果によれば、実施例1にて調製した
サンプルNo.1〜3の抗菌剤(抗菌性金属イオン種;
銀イオン)は、いずれにおいても、比較例1等にて調製
したサンプルNo.5〜7と比べて、著しく生残菌数が
少なく、耐酸性に優れている。尚、サンプルNo.4の
抗菌剤(抗菌性金属イオン種;銅イオン)は、No.1
〜3よりは悪いものの、No.5及び7の場合と比べる
と、耐酸性は向上している。
【0035】(耐熱性の評価)上記各種サンプル抗菌剤
を300℃で4時間焼成した。これらの焼成した各種抗
菌剤について、実施例2と同様の方法により抗菌力を評
価した。この耐熱性に関する結果を表6に示した。尚、
表6中のΔ値は、焼成後の最小阻止濃度(表6に示
す。)と焼成前の最小阻止濃度(表2に示す。)との差
を示す。
【0036】
【表6】
【0037】この結果によれば、実施例1にて調製した
サンプルNo.1〜4の抗菌剤は、いずれにおいても、
加熱前後の最小発育阻止濃度が全く変わらず、そのため
いずれも優れた耐熱性を示した。尚、サンプルNo.1
の緑膿菌の場合についてのみ125ppm(加熱前)か
ら250ppm(加熱後)にやや上がっているものの、
大きな性能低下ではない。
【0038】
【発明の効果】本発明の抗菌剤は、化学的及び物理的に
安定であるため、日光や高温雰囲気に曝されたり又は酸
性溶液と接触されたりする、厳しい環境下においても、
着色することなく、しかも抗菌性が劣化せず、防かび、
抗菌性及び防藻性を長時間発揮させることができる。従
って、本抗菌剤は、作業着、医療用着衣、医療用寝
具、スポーツ着、包帯、漁網、カーテン、カーペット、
下着類、エアーフィルター等の繊維類、プラスチック
成型品類、壁紙等の紙類、食品包装フィルム、医療
用フィルム、合成皮革等の膜類、滅菌装置壁塗料、防
腐塗料、防かび塗料等の塗料類、農業用土壌等の粉末
類、シャンプー等の液状組成物等の用途に極めて有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 秀樹 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔1〕で示される化合物からな
    ることを特徴とする抗菌剤。 MabSb25(OH)2・nH2O 〔1〕 (Mは銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、ニ
    ッケル、マンガン、砒素、ビスマス、バリウム、カドミ
    ウム及びクロムから選ばれる少なくとも1種の金属のイ
    オンであり、Aはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金
    属イオン、アンモニウムイオン及び水素イオンから選ば
    れる少なくとも1種のイオンであり、pはMの価数であ
    り、qはAの価数であり、a及びbは、pa+qb=2
    を満たす正数であり、nは0又は正数である。)
JP12343493A 1993-04-26 1993-04-26 抗菌剤 Pending JPH06305923A (ja)

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