JPH06305211A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH06305211A
JPH06305211A JP5088608A JP8860893A JPH06305211A JP H06305211 A JPH06305211 A JP H06305211A JP 5088608 A JP5088608 A JP 5088608A JP 8860893 A JP8860893 A JP 8860893A JP H06305211 A JPH06305211 A JP H06305211A
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学 金沢
Hisashi Yoshikawa
尚志 吉川
Isao Tsukada
功 塚田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録装置等における記録ヘッ
ド2を搭載したキャリッジ3等への駆動源DCモータ1
5からの駆動力を伝達する駆動ギヤ系の噛合が常に正確
に行われると共に記録装置を小形化することができ、さ
らにその減速比の設計変更の自由度が大きい記録装置を
提供する。 【構成】 このため、この種の駆動力伝達系に第1のウ
オームギヤ21と第1のホイールギヤ56aとの組合せ
と第2のウオームギヤ56bと第2ホイールギヤ11b
の組合せを有し、また特に前記第1のホイールギヤ56
aと第2のウオームギヤ56bとを、結合をも含む一体
構造に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録手段を搭載して移
動する移動手段を駆動する駆動力を伝達する駆動伝達手
段を有する記録装置、特に記録手段を被記録媒体に平行
移動させることにより記録を行うシリアル形の記録装置
に関し、さらに詳しくは記録ヘッドの往復動作及び被記
録媒体搬送動作を同一駆動モータにより行う記録装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、記録ヘッドを被記録媒体(シー
ト)と平行に往復移動させることにより記録を行うシリ
アルタイプの小形記録装置において、前記記録ヘッドの
往復動作及び記録シート搬送動作を同一の駆動モータで
実施している代表的な構成として、例えば特開平4−2
88264号公報に開示されているように、DCモータ
によりウオームギア、ホイールギヤとを介して長い金属
軸を回転駆動することにより、それぞれ第1回転部材,
第2回転部材及び第3回転部材に回転力を伝達し、駆動
源として一方向へ回転可能なDCモータから記録手段を
被記録媒体の搬送経路に沿って往復運動させるために、
キャリッジに備えたピンと係合するらせん溝を設けた回
転体を正逆方向へ回転させることにより実現している記
録装置が知られている。
【0003】図18に、従来のこの種のキャリッジ駆動
系の一例の斜視図を示す。11はメインギヤ、12は駆
動用の長い金属軸、13はスクリュー、13aはスクリ
ューギヤ、14は反転ギヤ、15は駆動モータ、17は
ホイールギヤ(ウオームホイール)、21はウオームギ
ヤを示す。なお、同図において、上記以外の各符号は後
述する本発明実施例におけると同一(相当)構成要素を
示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図18
に示したような従来例の構成にあっては、 1)駆動部であるホイールギヤと従動部であるメインギ
ヤ(第1回転部材)を長い金属軸12で連結していたた
め、金属軸12に反りや捩れ変形がある場合、ホイール
ギヤ17、メインギヤ11の大きな偏心の原因となり、
正常なギヤの噛合わせに支障をきたしていた。また、 2)不図示のキャリッジの移動範囲外に駆動モータ15
が位置していたため、装置全体の幅寸法を大きくしてい
る。
【0005】3)さらにまた、駆動部における減速比は
ウオームギヤ21,ホイールギヤ17の単段で実現させ
ているため、大きな減速比への変更が困難である。すな
わち、例えば減速比を2倍に変更する必要のあるとき、
ウオームギヤ21をそのままとした場合、ホイールギヤ
17の歯数は2倍となるため、ホイールギヤ17の直径
も2倍となり、関連する多くの部品を流用したまま2倍
の直径寸法のホイールギヤを元の記録装置に組込むこと
は、実質的に極めて困難であった。
【0006】本発明は、以上のような従来例の問題点に
かんがみてなされたもので、この種の駆動ギヤの噛合い
が常に正確に行われると共に記録装置を小形化すること
ができ、さらにまた、その減速比の設計変更の自由度が
大きい記録装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、この種の記録装置における記録手段を移動させる
移動手段を駆動する駆動力伝達系に、第1のウオームギ
ヤと第1のホイールギヤとの組合せと、第2のウオーム
ギヤと第2のホイールギヤとの組合せとを有し、また特
に、前記第1のホイールギヤと第2のウオームギヤとを
一体的に構成(結合も含む)することにより、前記目的
を達成しようとするものである。
【0008】
【作用】以上のような本発明構成により、各動力伝達系
の長さを短くすることができ、駆動軸の偏心等の影響を
小さくし得るのみならず、駆動源としてのモータを記録
装置の内部に取込むことが可能となる。これにより、例
えば図18のように装置側にDCモータが飛出して配設
されていた場合に比べ、大幅に装置全体の幅寸法を短縮
することができる。また、このギヤ系の減速比を大きく
する設計変更の場合、2段に構成した各ホイールギヤの
歯数の増加分は僅かですむため、元の装置への組込みが
容易となる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて図1ない
し図6を参照して説明する。図1は本発明に係る記録装
置の一実施例の説明平面図、図2は図1の右側面図(A
矢視図)、図3は同左側面図(B矢視図)、図4は同背
面図(C矢視図)、図5は同正面図(D矢視図)、図6
は同E−E断面図を示す。
【0010】図1において、1は装置本体を形成するベ
ースフレームであり、このフレーム1に対して記録手段
を構成する記録ヘッド2を搭載したキャリッジ3が矢印
P,Q方向に移動可能に取付けられている。記録ヘッド
2は、記録信号に応じてエネルギーを印加することによ
り、インク吐出口からインクを吐出するインクジェット
記録方式を用いており、そのなかでもインクを吐出させ
るために利用するエネルギーとして熱エネルギーを発生
する手段として例えば電気熱変換体やレーザ光等を備
え、この熱エネルギーによってインクの状態変化を生起
させるものを用いている。この方式によれば、記録の高
密度化,高精細化を達成し得るからである。
【0011】4は、キャリッジ3に穿設された穴を中心
に回転自在に取付けられたセットレバーであり、これは
記録ヘッド2を不図示の駆動回路基板に接続するための
フレキシブルケーブル6に圧接固定するための部材であ
る。
【0012】また、キャリッジ3は、ベースフレーム1
に固定された摺動軸5(図2,3参照)とフレーム1の
キャリッジ支え部1c(図5,6参照)によって支持さ
れ、図1の矢印P,Q方向に摺動自在に構成されてい
る。そして、キャリッジ3には後述する回転体であるス
クリュー13に形成された一条のリード溝部13b(図
5及び後述図7参照)に入り込み、スクリュー13の回
転運動を図1の矢印P,Q方向の直線運動に変換するた
めの突出ピン3a(図6参照)がキャリッジ3と一体に
形成されいる。
【0013】7はプラテンであり、被記録媒体である記
録シートのガイドとしての機能を有している。記録シー
トを搬送するための送りローラ8は、ベースフレーム1
と右側板10により回転可能に軸支されており、所定位
置にギヤ部8aが形成されている。送りローラ8の中央
部にはゴムリング9が取付けられており、ゴムリング9
の下方にはピンチローラ23が対向して配設され、ばね
弾性を有する不図示の軸によりピンチローラ23を介し
てゴムリング9に圧力を与えている。記録シートはゴム
リング9とピンチローラ23間に挿通され、送りローラ
8の回転量に応じて搬送される。
【0014】15は駆動源としてのDCモータであり、
後述する第1のウオームギヤ,第1のホイールギヤの組
合せと第2のウオームギヤ,第2のホイールギヤの組合
せ等の機構を採用したことにより、前記従来例図8にお
いては記録(印字)範囲(キャリッジ3の移動範囲)の
左外側に位置していたが、本実施例においては、点線で
示すように、記録装置内部に取り込んである。
【0015】50a,50bそれぞれフレキシブルケー
ブル6を固定するためのクリップであり、記録ヘッド2
と圧接固定されたフレキシブルケーブル6をクリップ5
0aでキャリッジ3に挟み込むことにより固定し、一定
のたるみを持たせた後、クリップ50bでベースフレー
ム1に固定記録装置の前方から導き出している。5は、
吐出位置検出信号を発生させるためのスリット板を保持
するためのスリット板ホルダである(詳細は後述)。
【0016】図2は、前述した右側板10を取除いた図
1の右側面(A矢視図)を示している。図2において、
11は第1回転部材であるメインギヤであり、これはメ
インギヤ11と一体の軸11aと他端の軸11c(後述
図7)をそれぞれ右側板10とベースフレーム1の穴と
で受けて回転可能に支持をされている。14は第2の回
転部材である反転ギヤであり、ベースフレーム1から突
出した軸により回転可能に支持されている。13はスク
リューでその右端部には第3回転部材であるギヤ部材1
3aが一体的に形成をされている。
【0017】反転ギヤ14とスクリューギヤ13aとは
常時噛合状態にあるが、メインギヤ11と反転ギヤ14
またはスクリューギヤ13aとは後述する機構により間
欠的に動力伝達を行うように構成されている。1bは、
ベースフレーム1に穿設された穴であり、キャリッジ3
が右端部に移動した時のフレキシブルケーブル16のた
わみを、ベースフレーム1に当接するのをこの穴1bに
逃すことにより防止している。
【0018】図3は図1の正面図(B矢視図)であり、
図4は図1の背面図(C矢視図)である。図4において
ては三角画法表示のため、図の上方向に画かれているの
が記録装置の下部であり、下方向に画かれているのが記
録装置の上部である。15は、駆動源としてのDCモー
タであり、モータ軸には第1のウオームギヤ21が圧入
固定されている。この第1のウオームギヤ21には、そ
の先端部に円盤状のエンコーダスリット21aが一体的
に形成されており、モータ停止信号発生器である透過形
フォト検出器55の凹溝に入り込んでいる。53は、フ
ォト検出器55をはんだ付けするための基板であり、小
ねじ止めでベースフレーム1に固定されている。54
は、基板53と図示しない回路基板とを接続するための
リード線である。
【0019】56aは、第1のホイールギヤであり、第
1のウオームギヤ21と常時噛合状態にあり、その回転
軸は、第1のウオームギヤ21の回転軸と直交(紙面に
対して垂直)している。16は金属板製のモータ取付板
であり、小ねじでベースフレーム1に固定されると共
に、L字状に折曲げられて、DCモータ15を小ねじ止
めにより固定している。またさらに、モータ取付板16
により第1のホイールギヤ56の軸56Cを回転可能に
保持する役目をも有している。20は、不図示の回転基
板とDCモータ15とを接続するためのリード線で、こ
れによりDCモータ15へ電力を供給する。
【0020】図5は図1の正面図(D矢視図)であり、
52は厚さ0.1〜0.2mm程度のステンレス等の金属
板で、エッチングやプレス等による格子状のスリットを
備えたスリット板である。51はスリット板52を小ね
じの止等で保持するためのスリット板ホルダーであり、
ベースフレーム1のボス1aに小ねじ止めで、スリット
板52と共に固定される。そして後述するフォト検出器
59によりこのスリット板52によって吐出位置検出信
号を検出する。
【0021】図6は、図1におけるE−E断面図であ
る。56aは前述した第1のホイールギヤであり、第1
のウオームギヤ21と噛合っている。また、56bは第
2のウオームギヤであり、それぞれの回転軸である56
c,56d及び第1のホイールギヤ56aと共に一体に
形成されている。そして、回転軸56cは軸受57を介
してモータ取付板16の穴16aに嵌込むことにより支
持され、一方の回転軸56dは、ベースフレーム1と一
体に形成された軸受部1dの穴に通すことにより支持さ
れ、第1のホイールギヤ56a、第2のウオームギヤ5
6bは回転可能となる。
【0022】11bは、メインギヤ11と一体に形成さ
れた第2のホイールギヤであり、一端は右側板10,他
端を不図示のベースフレーム1と一体に形成された穴に
通すことにより回転可能となる。そして、第2のホイー
ルギヤ11bは、第2のウオームギヤ56bと噛合って
いる。よってDCモータ15の駆動力は、DCモータ1
5→第1のウォームギヤ21→第1のホイールギヤ56
a→第2のウオームギヤ56b→第2のホイールギヤ1
1b→メインギヤ11の径路を示す矢印のように伝達さ
れることになる。
【0023】3aは、キャリッジ3と一体に形成された
突出ピンであり、スクリュー13に形成された一条のリ
ード溝部13b(図7参照)に入り込み、スクリュー1
3の回転運動を図1の矢印P,Q方向の直線運動に変換
することができる。また、3cは、キャリッジ3と一体
のフック部であり、ベースフレーム1と一体のキャリッ
ジ支え部1cと係合している。そして、キャリッジ3は
他端を摺動軸5によって支持されているため、図6にお
いて図面の垂直方向(図1矢印P,Q方向)に移動可能
となっている。
【0024】また、58はプリント回路基板(PCB)
であり、フォト検出器59がはんだ付けされており、P
CB58は小ねじ止めによってキャリッジ3のボス3c
に固定されることにより、フォト検出器59はキャリッ
ジ3に固定されている。そして、キャリッジ3の移動状
態を検出するのは、キャリッジ3に固定されたフォト検
出器59がベースフレーム1に固定されたスリット板ホ
ルダ51のスリット板52のスリットを検出することに
より行う。フォト検出器59によって検出された吐出位
置検出信号は、PCB58にはんだ付け接続されたフレ
キシブルケーブル6より分岐した6aよりフレキシブル
ケーブル6を通って、不図示の駆動回路基板に送られ、
制御される。
【0025】次にキャリッジ3を往復運動するための動
力伝達系について説明する。図7はキャリッジ3の往復
運動に係る動力伝達系を簡略的に示した斜視図であり、
DCモータ15は通電により常時一方向に回転する。こ
れにより、図7においても、図6で説明したようにDC
モータ15→第1のウオームギヤ21→第1のホイール
ギヤ56a→第2のウオームギヤ56b(第1のホイー
ルギヤ56aと一体構造)→第2のホイールギヤ11b
→メインギヤ11(第2のホイールギヤ11bと一体)
という径路で動力が伝達される。そして、メインギヤ1
1を矢印J方向に常時回転させる方向にDCモータ15
は回転方向を決定されている。
【0026】以上のような機構により、DCモータ15
をスクリュー13の直後に配設することが可能となり、
前記図18従来例のように、スクリュー13の左側にD
Cモータ15を配設した場合は、キャリッジ3の左移動
範囲の外側であったため、装置全体の全幅が大であった
が、本実施例におけるスクリュー13背後は元々空スペ
ースであったため、CDモータ15をこの位置に移設し
ても、全幅を小さくした分、別のスペースが必要とな
り、装置全体は大きくなることはない。
【0027】さらに、また、本実施例は、図18のよう
に長い軸12を使用することなしに、各動力伝達経路が
極めて短い経路の組合せで構成されているため、各ギヤ
の偏心等の悪影響は少なく、ギヤの組合せのみならず、
後述するキャリッジ往復運動の動力伝達系における欠歯
と力4の噛合わせなどにも有利である。これに反して、
従来例のように長い金属軸12の場合は、両端において
軸のたわみを僅少にすることは、極めて困難であり、両
端ではかなり大きな偏心を生じやすい。また、本実施例
による機構は、前述のように大きな減速比への変更時に
も容易化の効果がある。
【0028】メインギヤ11よりスクリューギヤ13,
反転ギヤ14への動力伝達経路では増速となり、負荷が
増えるため、現実的にはDCモータ15への負荷を減ら
すためにモータ駆動部では比較的大きな減速比が必要で
ある。前記図18の従来例では、ウオームギヤ21は1
条、ホールギヤ17の歯数49,減速比1/49程度を
必要としている。例えば、記録装置を電池駆動等により
DCモータ負荷を大幅に低減したい場合、モータ駆動部
での減速比は1/81程度まで落とす必要がある。この
場合、ホイールギヤ17のモジュールを0.4をした場
合、歯数を49から81に増加した場合、ホイールギヤ
17のピッチ円はφ19.6mmからφ32.4になり、
+12.8mm(1.65倍)も大きな直径になり、前記
引用従来例(特開平4−288264号公報)の記録装
置においては組込みが不可能である。
【0029】これに対して本実施例の場合、2段のウオ
ーム,ホイールギヤ系を採用しているため、各ウオーム
のリードを2条とした場合、各ホイールギヤは歯数を1
4から18に増加することになる。(減速比2/14
(1段目)×2/14(2段目)=1/49から2/1
8(1段目)×2/18(2段目)=1/81に変更の
場合)。モジュールを0.4として、ウオームギヤを一
定とした場合、各ホイールギヤのピッチ円直径は、φ
5.6mmからφ7.2mmで、+1.6mmの増加ですむ。
よって、変更後も装置内部にギヤを組込み易くなる。
【0030】第1のウオームギヤ21,第1のホイール
ギヤ56aと第2ウオームギヤ,第2のホイールギヤ1
1bをモータ駆動部の減速機構に用い、さらに、第1の
ホイールギヤ56aと第2のウオームギヤ56bを一体
に形成したことにより、コンパクトな駆動力伝達経路を
実現でき、従来空スペースであった場所にDCモータ1
5を取込み、装置全体の小形化を実現し、さらに、ギヤ
の偏心等を最小に抑え、ギヤやカム欠歯等に支障をきた
すことを防止し得る。
【0031】さらにまた、駆動部の大きな減速比を2段
に分けて実現しているため、大きな減速比の変更に対し
ても各段の減速比の変更は小さくてすむため、変更後で
も元の装置に組込むことが可能となり、従来は装置全体
を新設計する必要があったのに対して、本実施例におい
は、最小限の部品変更だけですむ。ただし、ウオームギ
ヤとホイールギヤの軸間変更のため、モータ取付板の軸
間ピッチ等の小変更等が必要である。
【0032】さて、前記の如く常時図7の矢印J方向に
回転駆動されるメインギヤ11の動力は、後述する機構
により、直接メインギヤ11からスクリューギヤ13a
の動力が伝達される時は、スクリュー13は図7の矢印
K方向に回転し、この時キャリッジ3は矢印P方向に移
動する。
【0033】一方、メインギヤ11から反転ギヤ14に
動力が伝達される時は、前記の如く反転ギヤ14とスク
リューギヤ13aとは常時噛合のために、反転ギヤ14
が図7の矢印L方向に回転して結果的にスクリュー13
は矢印M方向に回転し、このときキャリッジ3は矢印Q
方向に移動する。
【0034】次に図8ないし図10を参照して、メイン
ギヤ11、反転ギヤ14、スクリューギヤ13aの形状
を具体的に説明する。図8はメインギヤ11のそれぞれ
小正面図(a)及び側面図(b)を示す説明図で、メイ
ンギヤ11は反転ギヤ14との対向部、スクリューギヤ
13aとの対向部、送りローラギヤ8aとの対向部のそ
れぞれ3つの対向部位に分けられる。
【0035】先ずスクリューギヤ13aとの対向部は、
ギヤ部31及びその両端にカム部30及び32から成
る。ギヤ部31の歯数は本実施例では18歯に設定して
あるが、この値は反転ギヤ14及びスクリューギヤ13
aの歯数により、またスクリュー13を何度回転駆動す
るかによって決定される。
【0036】次に反転ギヤ14との対向部は、同様にギ
ヤ部34及びその両端にカム部33及び35から成り、
前記スクリューギヤ13aとの対向部と同形状に設定さ
れており、相違としてはカム33,35が各々の端部に
設けられていること、即ち後述する反転ギヤ14ないし
スクリューギヤ13aの欠歯部(図9及び図10の40
または42)の対向位置に設けられていることである。
なお、送りローラギヤ8aとの対向部については後述す
る。
【0037】図9は反転ギヤ14のそれぞれ側面図
(a)及び正面図(b)を示す説明図で、全周歯を有す
る全周歯部38と一部欠歯部(3歯)40を有する有歯
部39より構成される。前述のごとく欠歯部40はメイ
ンギヤ11のカム部33及び35と対向位置にある。ま
た、全周歯部38と有歯部39との歯は互いに回転方向
に半歯α分位相がずれて設定されている。
【0038】図10はスクリューギヤ13aの説明図で
ある。なお、(a)図はその側面図、(b)図は(a)
図のA−A断面図である。前記反転ギヤ14と同様に一
部欠歯部(3歯)42を有する有歯部41より構成され
ている。前記欠歯部42はメインギヤ11のカム部3
2,31と対向した位置に配設されている。
【0039】次にメインギヤ11の具体的な動作を図1
1を参照して説明する。図11(a)〜(d)は動作を
理解し易くするために、メインギヤ11の反転ギヤ対向
部と、反転ギヤ14の動きに限定した説明図で、(a)
図は、メインギヤ11のカム部35が反転ギヤ14の欠
歯部40に入り込んだ状態を示し、この時まだ反転ギヤ
14には回転力は伝達されず、メインギヤ11が矢印J
方向に回転しても、反転ギヤ14は停止している。次に
メインギヤ11がさらに矢印J方向に回転すると、
(b)に示すようにメインギヤ11に設けられた歯部3
4aは反転ギヤ14の歯部14aと噛合し、反転ギヤ1
4は図の矢印L方向に回転駆動される。
【0040】(c)図では、まだ反転ギヤ14は矢印L
方向に回転駆動されている。そして前述した通りメイン
ギヤ11の歯の設定により歯部34bの噛合が過ぎる
と、(d)図に示す如く、反転ギヤ14が一回転後、カ
ム部33が欠歯部40に入り込み、反転ギヤ14の回転
を停止させ、かつロックさせる。これと同様な動作がメ
インギヤ11のスクリューギヤ対向部とスクリューギヤ
13aの相互伝達動作でも行われる。
【0041】また反転ギヤ14の有歯部38(図9参
照)とスクリューギヤ13aとは常時噛合状態にあるた
め、反転ギヤ14の一回転の動作はスクリューギヤ13
aに伝達され、スクリュー13は1回転する。
【0042】ここで前記メインギヤ11における反転ギ
ヤ14との対向部と、スクリューギヤ13aとの対向部
は図8に示すように実質的に位相を180°ずらした状
態に設定されており(実際には180°に対して図12
に噛合関係図を示すように反転ギヤ14とスクリューギ
ヤ13aとの位置のメインギヤ11の中心までの角度θ
分だけさらに位相がずれている)、図10(d)の状態
においてはスクリューギヤとの対向部とスクリューギヤ
13aとの位置関係は図11(a)の状態にある。
【0043】しかるに、前記図7において、(1)メイ
ンギヤ11が0°〜180°回転すると、反転ギヤ14
が矢印L方向へ一回転し、この反転ギヤ14を介してス
クリューギヤ13aが矢印M方向へ一回転する。また、
(2)メインギヤ11が180°〜360°回転する
と、スクリューギヤ13aが矢印K方向へ一回転し、こ
のスクリューギヤ13aを介して反転ギヤ14は矢印N
方向へ一回転する。
【0044】前記(1)→(2)、(2)→(1)に状
態が切換わる際に、各カム部32、35が正確に各反転
ギヤ14、スクリューギヤ13aの各欠歯部に挿入さ
れ、カム部30及び33がそれぞれ欠歯部に入り込んで
各ギヤを固定するものである。
【0045】(記録シート搬送伝達系)次に記録シート
の搬送伝達系について説明する。記録シート搬送動作
は、図18におけるメインギヤ11に一体的に形成され
た歯部36,37がメインギヤ11の回転動作に伴い、
送りローラ8のギヤ部8aを間欠的に回転駆動すること
で行われる。歯部36,37は互いに180°位相がず
れており、かつ前記スクリュー13によりキャリッジ3
が両側部に位置する近傍で、かつ記録ヘッド2の記録動
作に影響のない領域でなされるように設定されている。
【0046】次に本実施例における記録動作について説
明する。なお、図13は本実施例における記録装置の周
辺部の構成を示すブロック図であり、CPU50、キー
ボード51、表示器52、電源ユニット53、モータ駆
動回路54、記録ヘッド駆動回路55、記録装置56に
より構成されている。記録装置56よりCPU50に入
力する信号としては、前記吐出信号検出器59(図6の
フオト検出器)から出力される吐出位置検出信号と、モ
ータ停止信号出器55(図5のフオト検出器)から出力
されるモータ停止信号の2種類である。DCモータ15
に電圧を印加して起動するとウオームギヤ21に一体的
に形成されたエンコードスリット円盤21aによりモー
タ停止信号が発生する。
【0047】次に、メインギヤ11を反転ギヤ14及び
スクリューギヤ13aの相互動作によりキャリッジ3は
例えば図1の右端から矢印P方向に移動を開始する。キ
ャリッジ3が移動を始め、キャリッジ3に固定した吐出
位置検出器59がスリット板52のスリット52を通過
し始めると、スリット52に対応した吐出信号検出信号
が発生する。この信号はドットマトリクスにおける各ド
ット列に対して所定の対応するように設定されている。
【0048】CPU50は前記吐出位置検出信号を受
け、これに同期して記録信号を選択的に出力することに
より、図1の矢印P方向への記録がなされる。そして前
記P方向への記録が終了すると、CPU50はモータ停
止信号のパルス数を計数し、Nパルス後に、CDモータ
15通電をオフする。この時、前述した如く、既に記録
シート搬送動作も終了しており、キャリッジ3は図1の
左端部にて停止する。以上の矢印P方向記録動作シーケ
ンスのタイミングチャートを図14に示す。
【0049】次に、再度モータ15を起動すると、前述
したスクリュー13の反転機構によりスクリュー13は
逆回転してキャリッジ3が図1の左端から矢印Q方向に
移動を開始する。また、前記モータ15の起動と同時に
モータ停止信号も発生する。さらに吐出位置検出器59
がスリット板52のスリット52aを通過することによ
り吐出位置検出信号が発生し、これと同期してCPU5
0から記録信号を選択的に出力することにより、矢印Q
方向への記録がなされる。
【0050】前記の如くして矢印Q方向への記録が終了
すると、CPU50はモータ停止信号のパルス数を計数
し、Mパルス後にモータ15の通電をオフする。このと
き前述したように、記録シート搬送動作も終了してお
り、キャリッジ3は図1の右端部に停止する。以上の矢
印Q方向記録動作シーケンスタイミングチャートを図1
5に示す。
【0051】以上のような動作を繰返すことにより、記
録シート上への記録が行われる。また、CPU50はキ
ャリッジ3が図1の左,右端部のいずれに位置するかを
事前に判別する必要があるが、その方法としては、例え
ばシステムに電源が投入された時、または例えばオール
クリアキー等の特定キーが押下された時等に、DCモー
タ15の通電を行うようにする。そして吐出位置検出器
59がスリット板52の壁部52bを通過する時は一定
時間、吐出位置検出信号が“ロー”の状態Xが続き、次
にスリットを通過したことを基準にして、キャリッジ3
が図1の右端から矢印P方向へ向かっていると判断す
る。また、吐出検出器59がスリット板52の穴部52
cを通過する時は一定時間、吐出位置検出信号が“ハ
イ”の状態Yが続き、次にスリットを通過することを基
準左端から矢印Q方向へ向かっていると判断する。
【0052】穴52c,壁52b,スリット52aの判
断はそれぞれ一定時間以上“ハイ”,“ロー”の状態が
続くか、あるいは一定時間以内に“ハイ”,“ロー”が
切換わるか否かで行う。矢印R方向またはQ方向への方
向を判断した後は、スリット通過後、それぞれN,M
発、モータ停止信号のパルス数を係数してモータ15の
通電をオフすれば、イニシャル動作を終了することがで
きる。
【0053】また、前記矢印P方向,Q方向で記録が終
了してからDCモータ15の駆動停止までのパルス数を
それぞれN,Mとしているが、このパルス数は基本的に
は同じ値に設定する。しかし、負荷の相違等により差を
つけても差支えない。
【0054】(実施例2)図16に本発明に係る第2の
実施例の説明斜視図を示す。(a)図において、60は
前記第1の実施例における56aに相当する第1のホイ
ールギヤで、2つの回転軸60a,60cを有する。6
0bはD形断面形状の結合軸である。61は第1実施例
の56b相当のの第2のウオームギヤであり、結合軸6
0bに圧入可能な前記同様D形断面形状の穴部61aを
有しており、(b)図に第1のホイールギヤ60と第2
ウオームギヤ61とを結合した状態を示す。
【0055】前記第1実施例における第1のホイールギ
ヤ56bと第2のウオームギヤ56bの一体ギヤ(以
下、単に一体ギヤという)は2個のギヤが一体である反
面、ねじれ角がほぼ直交するギヤが一体となっているた
め、それを成形する金型構造が複雑になり勝ちである。
一体ギヤを1個作るだけならば問題は殆どないが、減速
比を若干変更した場合等でも一体ギヤ全体の金型を新製
しなければならず、金型費用等の問題で頻繁な変更は困
難である。
【0056】そこで、この第2実施例のように、第2の
ウオームギヤ61部を第1のホイールギヤ60部とを分
割,結合可能な構造とすることにより、例えば、第1の
ホイールギヤ60の歯数を変更するだけで装置全体の減
速比を変更することが可能となり、一体ギヤの金型費用
に比べれば、ホイールギヤ60分のみであり、金型費用
は1/3程度で済み、減速比の変更が予め予測される場
合などでは有効な手段となる。
【0057】(実施例3)例えばウオームギアが2条、
ホイールギヤの歯数18の場合、減速比は1/9とな
り、ウオームギヤが9回転して始めてホイールギヤが1
回転する。減速比が大きければ大きいほどホイールギヤ
1回転に対してのウオームギヤの回転数は増加すること
になる。これはホイールギヤに比べてウオームギヤは摩
耗等の条件に対して非常に不利であることを示してお
り、特に、両者が同一材料製の場合は、その傾向がさら
に強くなる。
【0058】そこで、ウオームギヤに耐久性が要求され
るような場合、図16において、第1のホイールギヤ6
0に対して第2のウオームギヤ61を耐摩耗性の強い材
料とするなど、両ギヤを異なる材料によって構成する。
同時に、第1のウオームギヤ21は第2のウオームギヤ
と、また第2のホイールギヤ11bは第1のホイールギ
ヤ60のそれぞれ同一の材料とすることにより、一般的
な材料としては第1,第2のホイールギヤ、それより相
対的に耐摩耗性の大きい材料で第1,第2のウオームギ
ヤをというように2種類の材料によりギヤ系の耐久性を
向上させることができる。例えば第1,第2のホイール
ギヤには、この種のギヤには一般的に用いられるRO
M、第1,第2のウオームギヤにはPOMとの組合わせ
において耐摩耗性に優れているPBT等が有効である。
【0059】ここで この実施例のように2ギヤの結合
構造とせずに一体ギヤ構造とした場合、第2のホイール
ギヤに対して第2のウオームギヤを耐摩耗性のある材料
とすると、一体構造のため、第1のホイールギヤも同じ
材料となる。これにより、第1のウオームギヤは、一体
ギヤに対してさらに耐摩耗性のある材料が必要となり、
3種類の材料の組合わせが必要となり、第1のウオーム
ギヤの材料の候補が非常に限定され、高価になるばかり
でなく、樹脂材料では候補がないため、金属第1のウオ
ームギヤが金属加工品等になった場合、コストは著しく
上昇することになる。
【0060】よってウオームギヤに特に耐久性,耐摩耗
性が要求されるような場合には、本実施例は極めて効果
的である。
【0061】(実施例4)図17には、本発明に係る第
4の実施例の説明斜視図を示す: (a)図において、62は一体ギヤであり、62aは第
1のホイールギヤ、62bは第2のウオームギヤ、62
cは貫通穴を示している。63は金属軸であり、貫通穴
62cとは圧入関係にある。(b)図は、一体ギヤ62
に金属軸63を圧入し、一体ギヤ62の両側から金属軸
63が一定寸法突出している状態を示している。
【0062】一般的に、この種の一体ギヤは数千rpm と
高速で回転し、負荷も場合によっては大きくなる場合、
回転軸にも大きな負担がかかる場合がある。そして、前
記第1実施例のように、一体ギヤに回転軸をも同一材料
中で一体化した場合、大きな負荷に回転軸が耐えられ
ず、破壊を招く可能性もある。
【0063】そこで、本実施例のごとく、回転軸63を
金属性と別材質で構成することにより、回転軸を特別に
強化することが可能となり、装置全体の信頼性を向上す
ることが可能となる。なお、以上の実施例は2段のウオ
ームギヤ,ホイールギヤの組合わせ事例について説明し
たが、本発明は、さらに3段,4段等の組合せに進展さ
せる可能性を有している。
【0064】また、前述した各実施例では記録手段とし
てインクジェット記録方式の事例について説明したが記
録信号に応じて電気熱変換体に通電し、前記電気熱変換
体による膜沸騰を越える加熱によって生ずる気泡の成長
により、インクを吐出口より吐出して記録を行うように
構成すると更に好ましい。
【0065】その代表的な構成や原理については、例え
ば米国特許第4723129号明細書、同第47407
96号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行
うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コ
ンティニュアス型の何れにも適用可能であるが、特にオ
ンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されて
いるシートや液路に対応して配置されている電気熱変換
体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温
度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加するこ
とによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せし
め、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果
的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形
成出来るので有効である、この気泡の成長、収縮により
吐出用開口を介して液体を吐出させて、少なくとも1つ
の滴を形成するこの駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液
体の吐出が達成でき、より好ましい。
【0066】前記パルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。
【0067】なお、前記、熱作用面の温度上昇率に関す
る発明の米国特許第4313124号明細書に記載され
ている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うこと
が出来る。
【0068】記録ヘットの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱
作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する
米国特許第4558333号明細書、同第445960
0号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものであ
る。
【0069】また複数の電気熱変換体に対して、共通す
るスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示す
る特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基づいた構成とし
ても本発明の効果は有効である。即ち、記録ヘッドの形
態がどのようなものであっても、本発明によれば記録を
確実に効率良く行うことが出来るようになるからであ
る。
【0070】加えて、前述したシリアルタイプのもので
も、キャリッジに固定された記録ヘッド、あるいはキャ
リッジに装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体
的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記
録ヘッドを用いても良い。
【0071】また本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドの回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定出来るので好まし
いもである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
いは吸引手段、電気熱変換タイプあるいはこれとは別の
加熱素子あるいはこれらの組合せによる予備加熱手段、
記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安
定した記録を行うために有効である。
【0072】またキャリッジに搭載される記録ヘッドの
種類ないし個数についてはも、例えば単色のインクに対
応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を
異にする複数のインクに対応して複数個数設けられるも
のであっても良い。即ち、例えば記録装置の記録モード
としては黒色等の主流色のみの記録モードでなく、記録
ヘッドを一体的に構成する複数個の組合せによるかいず
れでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色にフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも適用し得
る。
【0073】さらに加えて、前述した実施例に於てはイ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化若しくは液化するも
の、或いはインクジェット記録方式ではインク自体を3
0℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインク
の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが
一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状
をなすものであれけば良い。加えて、積極的に熱えネル
ギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状
態変化のエネルギーとして使用せしめることで防止する
か、またはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固
化するインクを用いるかして、いずれにしても熱エネル
ギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、
液状インクが吐出させるものや、記録シートに到達する
時点ではすでに固化し始めるもの等のような熱エネルギ
ーによって初めて液化する性質のインクを使用する場合
も適用可能である。
【0074】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報或いは特開昭60−71260号公報
に記載されるような多孔質シート凹部又は貫通孔に液状
又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としても良い。上述した各イン
クに対して最も有効なものは、前述した膜沸騰方式を実
用するものである。
【0075】さらに、前述したインクジェット記録装置
の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像
出力端末のして用いられるものの他、リーダ等と組み合
わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を取るもの等である。
【0076】また、記録手段は必ずしも前述したインク
ジェット記録方式に限定する必要はなく、ワイヤードッ
ト記録方式や感熱記録方式等、種々の記録方式を満ちい
ることも可能である。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
駆動源から記録手段を移動させる移動手段への駆動力を
伝達する駆動力伝達手段で、第1のウオームギヤと第1
のホイールギヤの組合せと、第2のウオームギヤと第2
ホイールギヤの組合せとを有し、第1のホイールギヤと
第2のウオームギヤを一体化させることにより、駆動力
は非常に短い径路の組合せによって実現可能となり、記
録範囲内である。記録装置内部に駆動源であるモータを
取込むことが可能となり、記録装置全体を大幅に小形化
することができた。
【0078】さらに、各駆動力は短い経路で伝達される
ため、ギヤの偏心等が生じ難く、ギヤやカム、欠歯の噛
合わせが正確に行えるようになった。
【0079】また、駆動部の減速が2段で行われるた
め、減速比を変更する場合など、1段目,2段目の減速
比の僅かな変更の組合せにより実現し得るため、記録装
置の大幅な設計変更を有することなく、従来構造は生か
したまま、最小の部品変更によって実現し得るようにな
った。
【0080】また、一体ギヤ部で、第1のホイールギヤ
と第2のウオームギヤを分割,結合する構造により、一
式ギヤ構造に比べ金型構造が簡単で安価な第1のホイー
ルギヤの変更のみで、減速比の変更を行えるようになっ
た。
【0081】さらに、第1のホイールギヤと第2のウオ
ームギヤとの材質を異なるものとして、第1と第2のホ
イールギヤの組合せに対して、第1,第2のウオームギ
ヤを耐摩耗性のある材質を採用することにより、2種類
の材質でウオームギヤの耐久性を向上することが可能に
なった。また、一体ギヤの軸で金属製にすることによ
り、一体ギヤの回転軸の耐久性,信頼性を大幅に向上す
ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る記録装置の一実施例
の平面図
【図2】 図1のA矢視図
【図3】 図1のB矢視図
【図4】 図1のC矢視図
【図5】 図1のD矢視図
【図6】 図1のE−E断面図
【図7】 キャリッジ駆動系の斜視図
【図8】 メインギヤの説明図
【図9】 反転ギヤの説明図
【図10】 スクリューギヤの説明図
【図11】 メインギヤの動作説明図
【図12】 メインギヤ,スクリューギヤ,反転ギヤ噛
合関係図
【図13】 記録装置周辺部構成ブロック図
【図14】 一方向記録動作シーケンスタイミングチャ
ート
【図15】 他方向記録操作シーケンスタイミングチャ
ート
【図16】 第2実施例の説明図
【図17】 第4実施例の説明図
【図18】 従来例のキャリッジ駆動系の一例の斜視図
【符号の説明】
2 記録ヘッド 3 キヤリッジ 8 搬送ローラ 11 メインギヤ(第1回転部材) 11b 第2のホイールギヤ 13 スクリュー 13a スクリューギア(第3回転部材) 14 反転ギヤ(第2回転部材) 15 DCモータ 21 第1のウオームギヤ 56a,60,62a 第1のホイールギヤ 56b,61,62b 第2のウオームギヤ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体に記録を行うための記録手段
    を搭載して移動する移動手段と、駆動源から前記移動手
    段を駆動する駆動力を伝達する駆動力伝達手段とを有す
    る記録装置において、前記動力伝達手段には第1のウオ
    ームギヤと第1のホイールギヤとの組合せと、第2のウ
    オームギヤと第2のホイールギヤとの組合せを備えたこ
    とを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のホイールギヤと第2のホイー
    ルギヤとは一体構成であることを特徴とする請求項1に
    記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のホイールギヤと第2のウオー
    ムギヤとは分割及び結合可能な構造を有することを特徴
    とする請求項1記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のホイールギヤと第2のウオー
    ムギヤとは異なる材質より構成したことを特徴とする請
    求項1または請求項3に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のホイールギヤと第2のウオー
    ムギヤとは一体構造または分割結合構造であって、その
    回転軸は前記第1のホイールギヤまたは第2のホイール
    ギヤとは異なる材質であることを特徴とする請求項1,
    2または3のいずれか1つの項に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録手段を前記被記録媒体の搬送経
    路に沿って往復移動させるための正逆方向へ回転可能な
    回転体と、一方向へ回転可能な駆動源と、前記駆動源か
    らの駆動力を伝達するための第1回転部材と、前記第1
    回転部材からの駆動力の伝達を受ける状態及び駆動力の
    伝達を受けない状態をとり得る第2回転部材及び第3回
    転部材とを有し、前記第1回転部材からの駆動力を前記
    第2回転部材を介して前記回転体へ正方向の回転力とし
    て伝達する経路と、前記第1回転部材からの駆動力を前
    記第2回転部材及び第3回転部材を介して前記回転体へ
    逆方向の回転力として伝達する経路とを備えたことを特
    徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録手段とキャリッジに保持されて
    おり、前記キャリッジは前記回転体としてスクリューに
    設けられた溝と係合するピンを備えると共に、前記回転
    体の正逆方向の回転に従って往復移動することを特徴と
    する請求項6に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録装置は、前記記録手段が信号に
    応じてインクを吐出して記録を行うインクジェット記録
    方式であることを特徴とする請求項6または請求項7に
    記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録装置は、前記記録手段が信号に
    応じて電気熱変換体に通電し、前記電気熱変換体による
    熱エネルギーを利用してインクを吐出して記録を行うイ
    ンクジェット記録方式であることを特徴とする請求項8
    に記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録装置は、前記記録手段が信号
    に応じて電気熱変換体に通電し、前記電気熱変換体によ
    る膜沸騰を超える加熱によって生ずる気泡の成長によ
    り、インクを吐出口より吐出して記録を行うインクジェ
    ット記録方式であることを特徴とする請求項9に記載の
    装置。
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