JPH06305097A - サンドイッチ樹脂成形物 - Google Patents

サンドイッチ樹脂成形物

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JPH06305097A
JPH06305097A JP10137693A JP10137693A JPH06305097A JP H06305097 A JPH06305097 A JP H06305097A JP 10137693 A JP10137693 A JP 10137693A JP 10137693 A JP10137693 A JP 10137693A JP H06305097 A JPH06305097 A JP H06305097A
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JP
Japan
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propylene
weight
core material
surface layer
composition
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JP10137693A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Murakami
博典 村上
Takashi Nakayama
隆 中山
Koichi Tajima
功一 田島
Akikimi Katagiri
章公 片桐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば自動車外装部品用などの成形物として
実用上充分な耐寒衝撃性、耐熱性、剛性などを有し、か
つ特別な前処理やプライマー処理を施すことなく成形物
に直接ポリウレタン系塗料などの塗料を実用上満足でき
る状態で塗装することができるサンドイッチ成形物を提
供する。 【構成】 芯材と該芯材の全表面を実質的に被覆してい
る表面層とから成る成形物であり、該表面層が(A)プ
ロピレン系重合体:30〜80重量%、(B)変性プロ
ピレン系重合体:5〜50重量%及び(C)エチレン−
α−オレフィン共重合体ゴム:15〜40重量%から成
る組成物から構成され、該芯材が曲げ弾性率が10,0
00kg/cm2 以上でアイゾット衝撃強度が5.0kg・cm
/cm2 以上であるプロピレン系重合体を主成分として含
む組成物から構成されるサンドイッチ樹脂成形物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芯材とその全表面を実質
的に被覆している表面層とからなるサンドイッチ樹脂成
形物に関し、更に詳しくは、芯材とその全表面を実質的
に被覆している表面層とからなり、プライマーを使用し
なくてもポリウレタン塗料との密着性にすぐれているば
かりでなく、耐寒衝撃性が極めてすぐれ、かつ剛性や耐
熱性が良好であり、しかも芯材と表面層との接着性が良
好であるサンドイッチ構造を有する樹脂成形物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン重合体を自動車部品、例
えばバンパーに利用する場合は、耐衝撃性及び剛性のみ
ならず、塗装性が良好なことが要求される。しかしなが
ら、ポリプロピレン重合体単独ではこれらの要件を満す
ことができないので、耐衝撃性を改善する目的でプロピ
レン−エチレンブロック共重合体を用いたり、ポリプロ
ピレン単独又はプロピレンブロック共重合体にエチレン
−プロピレンゴム等を配合したりすることが提案されて
いる。
【0003】一方ポリプロピレンは極性基を持たないの
で、本来塗装性が悪く、塗装性の改良のために極性基を
有する化合物で変性したポリプロピレン等を配合するこ
とが提案されているが、これも配合量が多過ぎると、剛
性が落ちるという問題がある。かかる配合においては、
両者の特性のバランスを見て、配合量等が定められるの
で、両方の特性とも十分満足させることはむずかしい。
通常は、塗装に際して先ずトリクロロエタン蒸気により
被塗物の表面を処理し、次いでプライマーを塗布し、そ
の後に例えばウレタン塗料を塗装することが行われてい
る。
【0004】ところで、プラスチック成形体として、芯
材とその全表面を被覆した、いわゆるサンドイッチ成形
体が知られている(例えば、特開平2−251446号
公報、特開平4−191044号公報参照)。特開平2
−251446号公報には芯材がヒドロキシ基、エポキ
シ基等で変性されたスチレン系樹脂、表面層がポリフェ
ニレンエーテルとポリアミドの組成物からなる成形品、
あるいは芯材が変性オレフィン系樹脂、表面層がポリエ
ステルとゴムからなる成形品が開示されている。
【0005】一方、特開平4−191044号公報には
衝撃性の高い特定のポリプロピレン重合体組成物からな
る表面層と剛性の高いプロピレン系重合体からなる芯材
とから構成される成形物が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境問題でトリ
クロロエタンや一部プライマーは使用規制の傾向にある
が、表面から内部まで同じ材料の成形体ではトリクロロ
エタン等を使用しないで自動車部品などの成形品に要求
される、剛性、耐衝撃性及び塗装性を十分満足すること
は困難である。
【0007】サンドイッチ樹脂成形物なら表面と内部と
で樹脂材料を変えることができるが、前記特開平2−2
51446号公報に記載のサンドイッチ成形物は低温耐
衝撃性が十分でなく、さらに大形製品では成形性が劣
り、材料的にも高価であるという問題がある。また特開
平4−191044号公報に記載の成形物は塗装性の改
良には着目しておらず、その組成からみても塗装性が十
分でないという問題がある。
【0008】従って、本発明は、前記した従来のサンド
イッチ成形物の問題点を解決して、例えば自動車外装部
品用などの成形物として実用上充分な耐寒衝撃性、耐熱
性、剛性などを有し、かつ特別な前処理やプライマー処
理を施すことなく成形物に直接ポリウレタン系塗料など
の塗料を実用上満足できる状態で塗装することができる
サンドイッチ成形物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
したもので、その要旨は芯材と該芯材の全表面を実質的
に被覆している表面層とから成る形成物であり、該表面
層が (A)プロピレン系重合体 30〜80重量% (B)変性プロピレン系重合体 5〜50重量%及び (C)エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム 15〜40重量% から成る組成物から構成され、該芯材が曲げ弾性率が1
0,000kg/cm2 以上でアイゾット衝撃強度が5.0
kg・cm/cm2 以上であるプロピレン系重合体を主成分と
して含む組成物から構成されるサンドイッチ樹脂成形物
である。
【0010】以下、本発明を更に具体的に説明する。本
発明のサンドイッチ成形物の表面層は、プロピレン系重
合体、変性プロピレン系重合体及びエチレン/α−オレ
フィン共重合体ゴム又はこれらと無機充填材とからなる
組成物から構成される。
【0011】(A)プロピレン系重合体 本発明の組成物に配合されるプロピレン系重合体は、プ
ロピレン単独重合体、プロピレンを主成分とするエチレ
ンおよび/またはα−オレフィンとのブロック共重合体
ならびにプロピレンを主成分とするエチレンおよび/ま
たはα−オレフィンとのランダム共重合体から選ばれ
る。これらのブロック共重合体及びランダム共重合体の
いずれもエチレンおよびα−オレフィンの共重合割合は
それらの合計量として20重量%以下、好ましくは、1
5重量%以下である。また、α−オレフィンの炭素数は
4〜12であるのが好ましく、かかるα−オレフィンの
代表例としては、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチ
ルヘキセン−1およびオクテン−1があげられる。かか
るプロピレン系重合体のうち、前記ブロック共重合体お
よびランダム共重合体の使用が好ましい。
【0012】このプロピレン系重合体のメルトフローレ
ート(MFR)(JIS K7210に従って条件14で
測定)は通常1.0〜100g/10分であり、1.0
〜80g/10分が望ましく、2.0〜60g/10分
が特に好適である。MFRが1.0g/10分未満のプ
ロピレン系重合体を使用すると、変性プロピレン系重合
体との混練性が悪くなる傾向にあるばかりでなく、得ら
れる組成物の成形性も悪くなるおそれがあり、逆にMF
Rが、100g/10分を超えるプロピレン系重合体を
使用すると、得られる組成物の機械的強度が低下する傾
向にあるので好ましくない。
【0013】(B)変性プロピレン系重合体 本発明の組成物に配合される変性プロピレン系重合体を
製造するのに使用するプロピレン系重合体は、前記した
プロピレン系重合体とMFRを除き全く同じものでも良
い(しかし、前記プロピレン系重合体成分Aと同一であ
る必要はない)。前記プロピレン系重合体の代わりに、
例えばプロピレン単独重合体に後記のエチレン−プロピ
レン系共重合ゴムを後記の組成割合で混合したものも使
用することができる。前記した共重合ゴムの好ましいプ
ロピレンの含有量は20〜50重量%である。
【0014】本発明の変性プロピレン系重合体をプロピ
レン系単独重合体とエチレン−プロピレン系共重合ゴム
を用いて製造するにあたり、前記プロピレン単独重合体
およびこのエチレン−プロピレン系共重合ゴムの合計量
中に占めるエチレン−プロピレン系共重合ゴムの割合
は、通常、多くとも40重量%であり、1〜40重量%
が好ましく、とりわけ2〜35重量%が好適である。プ
ロピレン単独重合体およびエチレン−プロピレン系共重
合ゴムの合計量中に占めるエチレン−プロピレン系共重
合ゴムの割合が40重量%を超えると、塗膜との密着強
度は良好であるが、成形物の表面にフローマークが発生
するのみならず、光沢性が低下する傾向にあるので好ま
しくない。
【0015】このプロピレン系重合体のメルトフローレ
ート(MFR)は成形性、得られる組成物の機械的特性
などの点から、通常0.01〜100g/10分であ
り、0.01〜80g/10分が好ましく、特に0.0
2〜60g/10分のものが好適である。
【0016】本発明の変性プロピレン系重合体は、これ
らのプロピレン系重合体あるいはプロピレン系重合体と
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムとの混合物をカ
ルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、エポキシ基
等から選ばれた官能基を有する不飽和化合物で変性した
ものである。これらの官能基で変性してないプロピレン
系重合体は、塗装性がよくなく、前記した本願発明の目
的を達成し得ない。
【0017】本発明において変性に使用されるカルボキ
シル基を有する不飽和化合物としては一塩基性不飽和カ
ルボン酸および二塩基性不飽和カルボン酸ならびにこれ
らの不飽和カルボン酸の金属塩、アミド、イミド、エス
テルおよび無水物が挙げられる。これらのうち、一塩基
性不飽和カルボン酸の炭素数は通常多くとも30個であ
り、特に25個以下が好ましい。一塩基性不飽和カルボ
ン酸の代表例としては、アクリル酸、メタクリル酸およ
びクロトン酸が挙げられる。また、二塩基性不飽和カル
ボン酸およびその誘導体の代表例としては、二塩基性不
飽和カルボン酸としてマレイン酸、フマル酸、イタコン
酸およびナディック酸、その無水物として無水マレイン
酸、ナディック酸無水物およびテトラヒドロ無水フタル
酸、そのエステルとしてマレイン酸モノエチルまたはジ
エチルおよびグリシジルメタクリレート、さらにイミド
としてマレイミドが挙げられる。これらの不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体のうち、二塩基性不飽和カルボン
酸の無水物が好ましく、特に無水マレイン酸が好適であ
る。
【0018】本発明において変性に使用されるヒドロキ
シル基を有する不飽和化合物としては、少なくとも1個
の不飽和結合を有し、かつヒドロキシル基を含有する化
合物があげられる。このような化合物としては、例えば
ヒドロキシプロペン、ヒドロキシブテン、ジヒドロキシ
ブテン、ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタアクリレート、2−ヒドロキシエチルクロ
トネート、ペンタヒドロキシヘキシルアクリレートなど
を例示することができる。
【0019】本発明において変性に使用されるアミノ基
を有する不飽和化合物としてはアミノ基又は置換アミノ
基を有する各種の不飽和化合物が使用することができる
が、工業的に入手し易い点から、例えばN,N−ジメチ
ルメタクリル酸−2−アミノエチル、アリルアミン、ア
ミノスチレン、メタクリル酸アミノプロピルなどが好ま
しい。
【0020】本発明において変性に使用されるエポキシ
基を有する不飽和化合物としては、不飽和グリシジルエ
ステル類、不飽和グリシジルエーテル類、エポキシアル
ケン類などで、例えばグリシジル(メタ)アクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、3,4−エポキシブテ
ン、3,4−エポキシ−1−ペンテンなどをあげること
ができる。
【0021】前記した変性に使用される官能基含有不飽
和化合物の使用量は少な過ぎると得られた変性プロピレ
ン系重合体を配合した組成物から得られる表面層への塗
装性が悪くなるおそれがあり、また逆に多過ぎると使用
量に応じた改良効果が得られず、むしろプロピレン系重
合体が有する本来の特性が損なわれるおそれがあるた
め、プロピレン系重合体100重量部に対し、1.0〜
10重量部使用するのが好ましい。
【0022】本発明におけるプロピレン系重合体の変性
には前記官能基を有する不飽和化合物の共重合体も含ま
れるがグラフト変性が好ましい。このような変性方法の
例としては、プロピレン系重合体と前記官能基含有不飽
和化合物及びラジカル開始剤を混合し、熱処理する方法
がある。この熱処理は、押出機、ニーダー、バンバリー
ミキサーなどを用い、150〜300℃程度の温度で行
うことができる。またほかの方法はプロピレン系重合体
と前記官能基含有不飽和化合物及びラジカル開始剤を有
機溶媒に溶解し、加熱する方法がある。さらに他の方法
としてはプロピレン系重合体の製造時に共重合あるいは
グラフト重合させる方法がある。
【0023】上記変性において使用するラジカル開始剤
としては、ジクルミパーオキサイド、ベンゾイルパーオ
キサイド、ジ−第三級−ブチルパーオキサイド、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(第三級−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、2,2′−ビル(t−ブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼン、第三級−ブチルパーオキシベンゾ
エートなどの有機過酸化物が挙げられる。このラジカル
開始剤の使用量には特に制限はないが、プロピレン系重
合体100重量部に対し、好ましくは0.001〜1
0.0重量部である。
【0024】 (C)エチレン/α−オレフィン共重合体ゴム 本発明のサンドイッチ樹脂成形物の表面被覆層に配合さ
れるエチレン/α−オレフィン共重合体ゴムは、好まし
くは、実質的に結晶性でない少なくともエチレンと炭素
数が多くとも6個のα−オレフィンとの共重合体ゴムで
ある。α−オレフィンとしては、プロピレンおよびブテ
ン−1が好ましい。この共重合体ゴムは、エチレンと前
記α−オレフィンとの共重合体でもよく、さらにエチレ
ンとプロピレンを主成分とし、後記の単量体を少量(一
般には、10重量%以下)を共重合させることによって
得られる多元共重合体ゴムであってもよい。このような
単量体としては、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキ
サジエンおよび3,3−ジメチル−1,5−ヘキサジエ
ンのごとき二個の二重結合を末端に含有する直鎖もしく
は分岐鎖のジオレフィン、1,4−ヘキサジエンおよび
6−メチル−1,5−ヘプタジエンのごとき二重結合を
一つだけ末端に含む直鎖もしくは分岐鎖ジオレフィンま
たはビシクロ〔2,2,1〕−ヘプテン−2およびその
誘導体のごとき環状ジエン炭化水素などをあげることが
できる。
【0025】エチレン/α−オレフィン共重合体ゴムの
ムーニー粘度(ML1+4 、100℃)は、一般に10〜
140であり、15〜130のものが好ましく、特に2
0〜120が好適である。ムーニー粘度が10未満のも
のを使うと、成形性は向上するが、耐衝撃性の改良効果
が低いのみならず、成形品をゲートカットする際などに
層剥離が発生する場合がある。一方、ムーニー粘度が1
40を超えたものを使用すると、混練時の分散が困難で
あるばかりでなく、仮に均一な組成物が得られたとして
も、得られる成形品の表面にフローマークやウエルドラ
インなどの目立ちが激しくなるおそれがあり、外観が劣
るので好ましくない。
【0026】エチレン/α−オレフィン共重合体中のプ
ロピレンの共重合割合は好ましくは20〜70重量%で
あり、20〜60重量%が更に望ましく、とりわけ20
〜55重量%が好適である。このプロピレンの共重合割
合が20重量%未満の共重合体ゴムを使用すると、得ら
れる組成物の耐熱性が劣り、しかも耐衝撃性の改良効果
が十分でなくなるおそれがあり、一方、プロピレンの共
重合割合が70重量%を超えた場合には、組成物の剛性
が不充分であり、さらに得られる成形品の耐傷付性の点
で問題が生ずるおそれがある。
【0027】(D)無機充填材 本発明の成形物の表面層に任意的に配合される無機充填
材は一般の合成樹脂およびゴムの分野において広く用い
られているものである。このような無機充填材として
は、酸素および水と反応しない無機化合物であり、混練
時および成形時において分解しないものが好んで用いら
れる。かかる無機充填材は、例えばアルミニウム、銅、
鉄、鉛、ニッケル、マグネシウム、カルシウム、バリウ
ム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、ケイ素、アンチ
モン、チタンなどの金属の酸化物、その水和物(水酸化
物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩のごとき化合物、これ
らの複塩ならびにこれらの混合物に大別される。
【0028】これらの無機充填材のうち、粉末状のもの
はその径が30μm以下(更に好適には10μm以下)
のものが好ましい。また繊維状のものでは、径が0.1
〜20μm(更に好適には0.1〜15μm)であり、
長さが1〜150μm(更に好適には1〜100μm)
のものが好ましい。さらに、平板状のものは径が30μ
m以下(更に好適には10μm以下)のものが好まし
い。これらの無機充填材のうち、タルク、マイカ、クレ
ー、ワラストナイト、チタン酸カリ、炭酸カルシウムな
どが好適である。
【0029】組成割合 本発明のサンドイッチ樹脂成形物を構成する表面層は、
前記プロピレン系重合体(A)、変性プロピレン系重合
体(B)及びエチレン/α−オレフィン共重合体ゴム
(C)から成る組成物又はこれらの高分子量物質と無機
充填材とを均一に混合した組成物から構成される。
【0030】本発明のサンドイッチ樹脂成形物の表面層
を構成する組成物に占める成分(A)、即ちプロピレン
系重合体(A)の割合は、30〜80重量%、好ましく
は35〜75重量%、特に好ましくは40〜75重量%
である。組成物中におけるプロピレン系重合体の割合が
30重量%未満では、得られる表面層の剛性が低下する
ので好ましくなく、逆に80重量%を超えると、得られ
る表面層の耐衝撃性や塗装性が落ちるので好ましくな
い。
【0031】本発明の表面層を構成する組成物中に占め
る成分(B)、即ち変性プロピレン系重合体の組成割合
は5.0〜50重量%であり、5.0〜40重量%が好
ましく、特に7.0〜40重量%が好ましい。組成物中
に占める変性プロピレン系重合体の組成割合が5.0重
量%未満では、得られる表面層の塗装性がよくなく、逆
に50重量%を超えて配合したとしても、使用量に応じ
て塗装性や耐候性の改良効果を発揮することができない
のみならず、むしろ得られる組成物の機械的強度が低下
する傾向にあるので好ましくない。
【0032】本発明の表面層を構成する組成物中に配合
される成分(C)、即ちエチレン/α−オレフィン共重
合体ゴムの組成割合は15〜40重量%、好ましくは1
5〜35重量%、特に好ましくは18〜35重量%であ
る。成分(C)の組成割合が15重量%未満では低温に
おける耐衝撃性の改良が満足すべきものではなく、逆に
40重量%を超えると組成物の剛性および耐熱性が低下
するとともに、成形時フローマークの原因となる傾向が
あるので好ましくない。
【0033】本発明の表面層を構成する組成物中に任意
的に配合される無機充填材の組成割合は、通常前記成分
(A),(B)及び(C)の合計量100重量部に対し、
多くとも20重量部であり、とりわけ16重量部以下が
好適である。この組成割合が20重量部を超えると、得
られる成形物の外観が悪いばかりでなく、その表面に塗
装する際に塗装性がよくない。無機充填材を配合すると
得られる表面層の剛性、耐熱性が向上するという効果が
得られ、かかる効果を得るためには、前記成分(A),
(B)及び(C)の合計量100重量部に対し1.0重
量部以上配合するのが好ましい。
【0034】芯材 本発明のサンドイッチ樹脂成形物の芯材は、前記プロピ
レン系重合体又はそれを主成分とする樹脂組成物から構
成する。このプロピレン系重合体のMFRは1.0〜8
0g/10分であり、2.0〜60g/10分が好まし
い。MFRが1.0g/10分未満では混練性及び成形
性がよくなく、80g/10分を超えると成形物の機械
的特性、特に耐衝撃性がよくない。本発明における芯材
は、このプロピレン系重合体のみからなるか、或いはこ
のプロピレン系重合体を主成分とする、即ち少なくとも
50%含む組成物から構成されている。後者の場合、残
部は前記表面層を構成するエチレン/α−オレフィン共
重合体、無機充填材、その他の剛性樹脂、例えばポリア
ミド樹脂などとすることができる。
【0035】本発明の芯材は曲げ弾性率(ASTM D
690に従って測定)が10,000kg/cm2 以上であ
り、特に12,000kg/cm2 以上が好ましい。曲げ弾
性率が10,000kg/cm2 未満では、耐熱性の改良効
果が十分でない。また、アイゾット衝撃強度(ASTM
D256に従って、ノッチ付、23℃において測定)
は5.0kg・cm/cm以上であり、とりわけ6.0kg・cm
/cm以上のものが望ましい。アイゾット衝撃強度が5.
0kg・cm/cm未満では、耐衝撃性の低下が著しいために
好ましくない。
【0036】前記プロピレン系重合体からなる組成物が
これらの曲げ弾性率およびアイゾット衝撃強度が前記の
範囲にある場合には、そのまま用いることができる。ま
たさらに高い物性を望む場合は、前記のエチレン/α−
オレフィン共重合体および無機充填材や他の合成樹脂を
50%未満の範囲で配合させるとよい。この場合、他の
合成樹脂としてポリアミドの例について説明すれば、該
ポリアミド樹脂は前記プロピレン系重合体の混練性や成
形性および得られる成形物の耐熱性や曲げ弾性率の点か
ら、融点が180〜280℃、好ましくは200〜28
0℃であり、かつ乾燥時の曲げ弾性率(測定法は前記の
方法による)が20×103 〜35×103 kg/cm2
好適には、23×103 〜35×103 kg/cm2 のもの
が望ましい。該ポリアミド樹脂の固有粘度(25℃にお
いて、98%濃硫酸中、濃度1g/dl、〔η〕)は成形
性および強度の点から、一般には1.0〜5.0、好ま
しくは、1.0〜4.0である。
【0037】これらの融点および曲げ弾性率の範囲内を
兼備するポリアミド樹脂としては、ポリアミド6−6、
ポリアミド6およびポリアミドMxD6があげられる。
これらのポリアミド樹脂は、伊保内、大柳、妹尾共編
“エンジニアリングプラスチック事典”(技報堂、19
88年12月15日発行)の第1〜56頁および第74
〜94頁にその製造方法、各種物性、応用などが詳細に
記述されている通りである。
【0038】プロピレン系重合体の剛性や耐熱性を向上
させる目的で、前記ポリアミド樹脂を配合する場合に
は、相互の重合体(樹脂)の相溶性がよくないので、均
一に混合させるために、いわゆる相溶化剤を配合する必
要がある。このような相溶化剤としては、芯材の耐熱性
や剛性の点から前記プロピレン単独重合体やプロピレン
−エチレンランダム共重合体等のプロピレン系重合体ま
たはエチレンを主成分とする他のモノマー(たとえば、
α,β−不飽和ジカルボン酸、その無水物、メチルメタ
クリレート)との共重合体に、α,β−不飽和ジカルボ
ン酸(例えばマレイン酸)またはその無水物(例えば無
水マレイン酸)をグラフト重合させることによって得ら
れる変性物が好適である。
【0039】前記変性物の配合割合はプロピレン系重合
体およびポリアミド樹脂の合計量100重量部に対し
て、好ましくは3.0〜20重量部である。さらに本発
明において芯材として回収されたポリプロピレン系樹脂
成形品のスクラップを主成分とし、あるいは前記芯材に
混合して用いることができる。芯材は表面層で覆われる
ので、塗装着色したままでも使用可能である。
【0040】組成物の製造方法 本発明の成形物において、表面層ならびに芯材を製造す
るために前記のごとき配合物を用いる場合、各組成成分
を均一に混合してもよく、組成成分の一部をあらかじめ
混合し、いわゆるマスターバッチを製造し、このマスタ
ーバッチと残りの組成成分を混合してもよい。この場
合、ポリオレフィン系樹脂(とりわけ、ポリプロピレン
系樹脂)の分野において一般に添加されている紫外線吸
収剤、抗酸化剤、耐候性安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防
止剤、着色剤(顔料)などの添加剤をそれぞれの組成物
や合成樹脂が有する物質を実質的に損わない範囲で添加
してもよい。
【0041】本発明において用いる前記組成物を製造す
るには、合成樹脂の分野において一般に行なわれている
方法を適用すればよい。混合方法としては、ヘンシェル
ミキサーのごとき混合機を使ってドライブレンドする方
法ならびにロールミル、スクリュー式押出機、ニーダー
およびバンバリーミキサーのごとき混合機を用いて溶融
混練する方法があげられる。この際、あらかじめ組成成
分をドライブレンドし、得られた混合物を更に溶融混練
させることによって一層均一な組成物を得ることができ
る。また、組成物はペレット状とするのが、以下におい
て説明する成形物を製造する場合に、取扱い上の点にお
いて好ましい。
【0042】成形方法 本発明の成形物は、例えば合成樹脂の分野において一般
に実施されている、いわゆるサンドイッチ成形方法によ
って成形することができる。サンドイッチ成形方法は、
前述のごとく、表面層の材料を射出し、続いて芯材の材
料を射出し、最後にゲート部へ少量の表面層の材料を射
出する。このサンドイッチ成形方法については、廣恵章
利編“モルダーシリーズ、最新の射出成形技術−その実
際と応用−”(昭和63年、三光出版社発行)第137
〜144頁に詳細に記載されている。
【0043】前記の溶融混練する場合でも、サンドイッ
チ成形する場合でも、使われるプロピレン系重合体など
の高分子材料がそれぞれ溶融する温度で実施する必要が
ある。しかし、高い温度で実施すると、用いられる前記
高分子材料が熱分解することがある。溶融混練温度およ
び射出成形温度は、表面層および芯材に使われるそれぞ
れの材料の種類、組成割合によって一概に規定すること
ができないが、一般には180〜300℃、好ましく
は、190〜280℃である。
【0044】成形物 以上のようにして得られる本発明の成形物は芯材の表面
の全面にわたって、表面層で実質的に被覆されている。
芯材の厚さ100に対する表面層の厚さは、100以下
であり、とりわけ80以下が望ましい。芯材の厚さ10
0に対する表面層の厚さが100を超えると、得られる
成形物の剛性がよくないのみならず、耐熱性の点におい
て不十分である。また、すべての表面層の厚さは0.2
mm以上が好ましく、0.3mm以上が更に好ましく、特に
0.5mm以上が好適である。すべての表面層の厚さが
0.2mm未満では、得られる成形物の芯材の表面の全面
にわたって表面層を被覆することが難しいことがあり、
しかも成形物の耐衝撃性および耐寒衝撃性の点が不十分
である場合がある。
【0045】本発明の成形物の特徴は、表面層に特別な
前処理やプライマー処理をしなくとも、ポリウレタン系
塗料を塗布することができ、且つ極めて衝撃性が高い高
分子組成物を用い、芯材と表面層との接着性が良好であ
り、しかも剛性が高い材料を前記のごとき成形方法で製
造することにより、いわゆるサンドイッチ構造を有して
おり、一般に用いられているポリプロピレン系樹脂のブ
レンド材料では一般に得ることができなかった、特別な
前処理やプライマー処理をしなくともポリウレタン系塗
料を塗布する事ができ、且つ耐衝撃性と耐熱性のバラン
スが取れたものを得ることができたことである。なお、
表面層に用いられる材料と芯材に使用される材料が逆の
場合では、充分な耐衝撃性と耐熱性のバランスのとれた
ものを得ることができない。この理由はサンドイッチ成
形体の耐衝撃性と耐熱剛性は表面層の物性が支配的とな
るためである。
【0046】
【実施例】以下、実施例、比較例によって本発明を更に
詳しく説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限
定するものでないことはいうまでもない。なお、実施例
および比較例において、曲げ弾性率はASTM D79
0に従って、曲げ速度が2.5mm/分の条件で測定し、
また熱変形温度はASTM D648に従って、荷重が
4.6kg/cm2 の条件で測定した。さらに、衝撃強度は
高速インパクトテスター〔レオメトリック(RHOME
TRIC)社製、型式インパクトテスター(Impac
t tester)−8000〕を用い、衝撃速度が5
m/秒、撃芯先端の径が1/2インチ、サンプル受け治
具の径が2.5インチ、サンプルの大きさ100×10
0mm、同厚さ6mmおよび測定温度が−30℃の条件で衝
撃テストを実施時に得られる応力−歪曲線から破壊エネ
ルギーを求めて表示した。
【0047】更に、碁盤目試験は、平板状の成形物(4
00×200mm、厚さ6mm)の表面にポリウレタン塗料
(日本ビーケミカル社、商品名R255、メタリックレ
ッド)を乾燥時の厚さが20〜30μmになるように塗
布し、約15分放置した後、90℃において30分間乾
燥し、次いで、恒温室(温度23℃、湿度55%)中で
48時間放置させて塗布物を得た。この得られた塗布物
の塗膜面に1mm間隔で碁盤目を100個刻み、この碁盤
目に粘着テープを完全に指圧で密着させ、この粘着テー
プを45度の角度で急激に剥離させ、この操作を2回繰
り返し、残った塗膜の碁盤目の割合を求めた。
【0048】なお、実施例および比較例において表面層
(スキン層)及び芯材(コア層)として使った(A)〜
(E)の重合体および無機充填材について物性などを下
記に示す。 (A)プロピレン系重合体 MFRが15g/10分であり、エチレン含有量が8.
8重量%であるプロピレン/エチレンブロック共重合体
〔以下「PP(1)」という〕およびMFRが20g/
10分であるプロピレン単独重合体〔以下「PP
(2)」という〕およびMFRが17g/10分であ
り、エチレン含有量が3.1重量%であるプロピレン/
エチレンランダム共重合体〔以下「PP(3)」とい
う〕を用いた。
【0049】(B)変性プロピレン系重合体 MFRが0.5g/10分であるプロピレン単独重合体
100重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三級
−ブチル−パーオキシ)ヘキサン0.011重量部およ
び無水マレイン酸0.375重量部をヘンシェルミキサ
ーに添加し、5分間ドライブレンドした。得られた混合
物をフルフライト型スクリューを装備したノンベント式
押出機(径40mm)に供給し、220〜240℃の温度
範囲で溶融させながら混練反応を行い、変性オレフィン
系樹脂〔以下「変性樹脂(1)」と云う〕を製造した。
【0050】プロピレン系重合体は前記と同じものを使
用し、その100重量部に対し0.05重量部のベンゾ
イルパーオキサイド及び5重量部のグリシジルメタクリ
レートをヘンシェルミキサーに添加し、5分間ドライブ
レンドを行った。これを前記押出機に供給し170〜1
90℃の温度範囲で溶融させながら混練反応を行い、変
性オレフィン系樹脂〔以下「変性樹脂(2)」と云う〕
を製造した。
【0051】MFRが0.5g/10分であるプロピレ
ン単独重合体85重量部とムーニー粘度が20のエチレ
ン/α−オレフィン共重合ゴム15重量部に0.5重量
部の2,2−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン及び4重量部の2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートをヘンシェルミキサーに添加し、5分間ドラ
イブレンドを行った。これを押出機温度170〜200
℃で前記同様変性オレフィン系樹脂〔以下「変性樹脂
(3)」と云う〕を製造した。
【0052】MFRが0.5g/10分であるプロピレ
ン単独重合体85重量部とムーニー粘度が20のエチレ
ン/α−オレフィン共重合ゴム15重量部に1重量部の
ジクミルパーオキサイド及び5重量部のN,N′−ジメ
チルメタクリル酸−2−アミノエチルをヘンシェルミキ
サーに添加し、5分間ドライブレンドを行った。これを
押出機温度165〜200℃で前記同様変性オレフィン
系樹脂〔以下「変性樹脂(4)」と云う〕を製造した。
【0053】 (C)エチレン/α−オレフィン共重合体ゴム ムーニー粘度(ML1+4 、100℃、以下同様)が36
であり、かつプロピレンの共重合割合が38重量%であ
るエチレン/プロピレン共重合体ゴム(以下「EPR
(1)」という)およびムーニー粘度が60であり、か
つプロピレンの共重合割合が27重量%であるエチレン
/プロピレン共重合体ゴム(以下「EPR(2)」とい
う)を用いた。
【0054】(D)無機充填材 無機充填材として、平均粒径が2.0μmであり、かつ
アスペクト比が5.0であるタルク、平均粒径が0.5
μmである軽質炭酸カルシウム(以下「CaCO
3 (1)」という)、平均粒径が5.0μmであるマイ
カを使用した。
【0055】(E)芯材 芯材には前記の表面層と同じ重合体以外に混合される他
の合成樹脂として、MFRが0.6g/10分であるプ
ロピレン単独重合体100重量部に無水マレイン酸0.
7重量部およびベンゾイルパーオキサイド0.4重量部
をあらかじめヘンシェルミキサーを用いて5分間ドライ
ブレンドを行ない、得られた混合物を押出機(径40m
m、シリンダー温度180〜230℃)を使って混練し
ながらペレット状で製造した変性物〔以下「変性PP」
と云う〕ならびに極限粘度〔η〕が2.5、乾燥時の曲
げ弾性率が26×103 kg/cm2 であるポリカプロラク
タム〔以下「PA6」と云う〕を用いた。
【0056】表1にそれぞれの種類および配合量を示し
た各重合体および無機充填材をあらかじめヘンシェルミ
キサーを使って5分間ドライブレンドし、得られた各混
合物を樹脂温度200℃においてベント付二軸押出機
(径30mm)を用いて溶融混練を行ない、ペレット状の
各組成物を製造した。得られた各組成物の略称を表1に
示す。各組成物を後記の成形物の表面層として使用し
た。
【0057】また、表2にそれぞれの種類および配合量
を示した各組成成分を前記と同様にドライブレンドし、
各混合物を製造した。得られた各混合物を前記と同様に
(ただし、樹脂温度は組成成分の種類および配合量によ
って変異する)溶融混練し、ペレット状の各組成成分を
製造した。得られた各組成物のMFR、曲げ弾性率、ア
イゾット衝撃強度(ノッチ付)ならびに略称を表2に示
す。各組成成分を後記の成形物の芯材として用いた。
【0058】実施例1〜10及び比較例1〜9 表3及び表4にそれぞれの組成物の種類を示した。以上
のようにして得られた各組成物をサンドイッチ射出成形
機〔西ドイツバッテンフェルド(Battenfel
d)社製、型式BM850S−C〕を使用し、まず表面
層の材料を射出成形し、ついで芯材の材料を射出成形し
た後、表面層の材料(表面層の約2%)を射出成形し、
平板状の成形物(400×200mm、厚さ6mm)を成形
した。得られた成形物より、サンプルを切りとり、曲げ
弾性率、熱変形温度、破壊エネルギー、碁盤目試験を測
定した。それらの結果を表3及び表4に示す。さらに、
各成形物の表面層の厚さを表3及び表4に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の成形物
は、下記のような効果を示す。 (1)ポリウレタン塗料などの塗料との密着性、即ち塗
装性がすぐれている。 (2)耐衝撃性(とりわけ、低温における耐衝撃性)が
すぐれている。 (3)耐熱性が良好である。 (4)剛性(曲げ弾性率)がすぐれている。 (5)特に、一般に行なわれている射出成形法によって
得られる成形物に比べ、同種の材料を用いて成形した場
合、耐衝撃性(低温における耐衝撃性も含めて)、耐熱
性および剛性のバランスがすぐれている。とりわけ、耐
熱性と耐衝撃性の物性バランスが良好である。 (6)芯材に無機充填材を高充填することが可能なこと
から、寸法精度がすぐれている。
【0064】本発明の成形物は以上のごとき効果を発揮
するために多方面にわたって利用することができる。そ
の代表的な用途は以下に示す通りである。 (1)バンパー、バンパーエプロン、スポイラー、サイ
ドモール、サイドエアダムなどの自動車外装部品。 (2)フロントフェンダー、ボディーカバーなどの二輪
車部品。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】
【表2】
フロントページの続き (72)発明者 片桐 章公 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3−2 昭和 電工株式会社川崎樹脂研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材と該芯材の全表面を実質的に被覆し
    ている表面層とから成る成形物であり、該表面層が (A)プロピレン系重合体 30〜80重量% (B)変性プロピレン系重合体 5〜50重量%及び (C)エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム 15〜40重量% から成る組成物から構成され、 該芯材が曲げ弾性率が10,000kg/cm2 以上でアイ
    ゾット衝撃強度が5.0kg・cm/cm2 以上であるプロピ
    レン系重合体を主成分として含む組成物から構成される
    サンドイッチ樹脂成形物。
  2. 【請求項2】 前記表面層が前記成分(A),(B)及び
    (C)の合計量100重量部に対し無機充填材20重量
    部以下を含む組成物から構成される請求項1に記載のサ
    ンドイッチ樹脂成形物。
  3. 【請求項3】 前記変性プロピレン系重合体がプロピレ
    ン系重合体をカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ
    基及びエポキシ基から選ばれた少なくとも一つの官能基
    を有する不飽和化合物で変成したものである請求項1又
    は2に記載のサンドイッチ樹脂成形物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000211442A (ja) * 1999-01-20 2000-08-02 Chisso Corp 非塗装の自動車用サイドモ―ル
JP2001114148A (ja) * 1999-10-19 2001-04-24 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車等の小型車両用合成樹脂製発泡座席底板
WO2020203064A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 住友化学株式会社 圧延成形用積層体、圧延成形体及び圧延成形体の製造方法

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