JPH06303984A - 組換えdna、それによって形質転換された酵母及びそれを用いたアクアライシンiの製造方法 - Google Patents

組換えdna、それによって形質転換された酵母及びそれを用いたアクアライシンiの製造方法

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JPH06303984A
JPH06303984A JP11537893A JP11537893A JPH06303984A JP H06303984 A JPH06303984 A JP H06303984A JP 11537893 A JP11537893 A JP 11537893A JP 11537893 A JP11537893 A JP 11537893A JP H06303984 A JPH06303984 A JP H06303984A
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ser
aqualysin
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gly
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JP11537893A
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English (en)
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Ichiro Terada
一郎 寺田
Motonao Nakamura
元直 中村
Kiyotaka Akiyama
清隆 秋山
Takashi Matsumoto
隆志 松本
Masakata Noma
正名 野間
Takahisa Ota
隆久 太田
Hiroshi Matsuzawa
洋 松沢
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Japan Tobacco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクアライシンIを連続的に大量生産するた
めの手段を提供すること 【構成】 アクアライシンIの前駆体遺伝子からC末端
プロ配列を除いた遺伝子を酵母のグルコアミラーゼ遺伝
子中に挿入して成り、酵母細胞中でアクアライシンIを
発現することができる組換えDNAを提供した。さら
に、この組換えDNAで形質転換された酵母を提供し
た。さらに、この酵母を培養し、培養液からアクアライ
シンIを採取することから成るアクアライシンIの製造
方法を提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性のアルカリ性蛋
白質分解酵素であるアクアライシンIの製造に有用な組
換えDNA、該組換えDNAによって形質転換された酵
母及び該酵母を用いたアクアライシンIの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】蛋白質分解酵素は、洗剤用添加物、ペプ
チド合成の触媒、バイオリアクター素子、生化学用試薬
等利用範囲の広い極めて重要な酵素である。アクアライ
シンIは高度好熱性グラム陰性細菌サーマス・アクアテ
ィカスYT−1により生産される蛋白質分解酵素である
(松沢ら、Agric. Biol. Chem.、 47、 25-28 (1983)) 。
この酵素は、耐熱性及び安定性に優れ、至適pHを10
付近に持つアルカリ性蛋白質分解酵素であり、基質特異
性が広く、よく天然蛋白質を分解し、界面活性剤にも強
い耐性を有しており洗剤添加物として、またバイオリア
クター素子として有用なものである。
【0003】従来、アクアライシンIはサーマス・アク
アティカスYT−1の培養上清から分離することによっ
て生産されていたが、サーマス・アクアティカスYT−
1は培養温度が65℃と高いために培養コストが高くつ
くという欠点があった。また、サーマス・アクアティカ
スYT−1は、培養後期にアクアライシンIIを生産する
ためにアクアライシンIが分解され生産量が減少し、ア
クアライシンIの連続生産が不可能となるという問題を
有していた。
【0004】本発明者らは、これらの問題を解決する方
法として、遺伝子工学的手法によるアクアライシンIの
生産を検討した。その結果、サ−マス・アクアティカス
YT−1より単離したアクアライシンI前駆体遺伝子
は、成熟酵素部分のN末端側にシグナル配列とN末端プ
ロ配列を持ち、さらにC末端側にC末端プロ配列を持つ
ことが分かった。また、この前駆体遺伝子を大腸菌用ベ
クターに組み込んで大腸菌で発現させ、活性のないC末
端プロ配列を含む前駆体の形で生産させ、菌体を熱処理
することによって前駆体を成熟化し、活性化すると共に
大腸菌由来の蛋白質を取り除きアクアライシンIをほぼ
精製された形で菌体外画分に取り出すことができた(特
開平2−92288号)。しかしながら、この方法では
大腸菌の膜画分に前駆体が生産蓄積されるため生産量
が限られる、雑菌の混入を防ぐためにアンピシリンの
添加が必要であり、また発現の誘導を行なうためにIP
TGの添加が必要でありコストを低く抑えることが難し
い、熱処理により大腸菌が死滅してしまうために連続
生産が不可能である等の問題が生じた。
【0005】また、生産菌と同じサーマス属の宿主ベク
ター系を用いてアクアライシンIの前駆体遺伝子を高度
好熱性細菌中で発現させ、菌体外に分泌生産させること
ができることを見い出した(特開平3−151880
号)。しかしこの方法は、高温で培養するために培養
コストを低く抑えることができない、プラスミドのコ
ピー数が少なく、また良いプロモーターが無く生産量が
少ない、宿主の生育が悪く、大量生産に適していない
等の欠点を有している。
【0006】一方、従来酵母を宿主として用いてバクテ
リアの生産する蛋白質分解酵素の分泌生産は困難とされ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、アクアライシンIを連続的に大量生産するための手
段を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、アクアライシンIの前駆体遺伝子のC末端プロ
配列部分の遺伝子を欠落させ、酵母のグルコアミラーゼ
を支配している遺伝子に該遺伝子を挿入して得られる発
現プラスミドで形質転換した酵母を培養し、遺伝子を発
現させることにより成熟化したアクアライシンIを菌体
外に大量に分泌生産させることができることを見出し、
この発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、アクアライシンIの
前駆体遺伝子からC末端プロ配列を除いた遺伝子を酵母
のグルコアミラーゼ遺伝子中に挿入して成り、酵母細胞
中でアクアライシンIを発現することができる組換えD
NAを提供する。また、本発明は、前記発現プラスミド
により形質転換された酵母を提供する。さらに、本発明
は、上記酵母を培養し、その培養液中に分泌されたアク
アライシンIを採取することを特徴とするアクアライシ
ンIの製造方法を提供する。
【0010】本発明は、アクアライシンI前駆体遺伝子
からC末端プロ配列を取り除いた遺伝子を酵母のグルコ
アミラーゼ遺伝子中に挿入して得られる発現プラスミド
により成熟アクアライシンIを酵母で菌体外に分泌生産
させることができるものである。以下に発現プラスミド
について説明する。
【0011】後述の実施例においてクローニングしたア
クアライシンIの全DNA塩基配列及びその前駆体のア
ミノ酸配列を図7〜9に示す。アクアライシンI前駆体
をコードする遺伝子の翻訳領域は塩基番号406のAT
Gから始まり塩基番号1945のTAGで終る領域であ
る。アクアライシンI前駆体遺伝子は、図1に示すよう
に実際に活性を持つ成熟酵素部分(M)のN末端側にシ
グナル配列(S)とN末端プロ配列(N)を有し、C末
端側にC末端プロ配列(C)を持つ構造を有している。
【0012】シグナル配列(S)はシグナルペプチドを
コードする領域で、図7においてはATGから始まりG
CCで終るアンダーラインが引かれた領域である。この
シグナル配列は酵母や大腸菌においてポリペプチドのN
末端に存在し、これを分泌する機能を持っている。シグ
ナル領域の下流にはN末端プロ配列と呼ばれる配列が存
在する。N末端プロ配列(N)はサーマス・アクアティ
カスYT−1のDNA中において前記シグナル配列
(S)と後述する成熟酵素部分(M)との間に挟まれた
領域であり、アクアライシンIの成熟化に関すると考え
られており、これを欠くことにより正常な酵素が生産さ
れなくなる。なお、このようなプロ配列を有する他のセ
リンプロテアーゼも知られており(高木博史、「タンパ
ク質工学的手法による枯草菌プロテアーゼ・サチライシ
ンの構造と機能に関する研究」、東京大学農学部博士論
文 (1988))、本発明においてはこのような他のセリンプ
ロテアーゼのプロ配列を用いることもできる。さらに、
N末端プロ配列(N)の下流には成熟酵素部分(M)が
存在しアクアライシンIをコードする。この領域はサー
マス・アクアティカスYT−1のDNA中に含まれてお
り、その塩基配列は従来より知られている(權錫泰、
「高度好熱性細菌サーマス・アクアティカスYT−1の
菌体外プロテアーゼ(アクアライシンI)の生化学的、
遺伝子工学的研究」東京大学農学部博士論文(1987))。
図8において、アクアライシンIをコードする領域は実
線で囲まれた部分である。
【0013】成熟酵素部分(M)の下流にはC末端プロ
配列(C)が存在する。このC末端プロ配列はグラム陰
性細菌において菌体外への分泌に関与しているか若しく
は生産された前駆体の安定化に関与しているものと考え
られる。C末端プロ配列(C)は図8及び図9において
アクアライアシンIの成熟酵素部分の下流からターミネ
ーションコドンTAGまでの領域である。なお、図8及
び図9におけるC末端プロ配列は、サーマス・アクティ
カスYT−1のDNA中に天然に存在するものである。
【0014】生理活性を有するポリペプチドにおいて、
少数のアミノ酸が置換、欠失又は少数のアミノ酸が付加
されてもそのポリペプチドの生理活性が影響を受けない
ことがあることは当業者において広く認識されているこ
とである。従って、図7〜9に示す上述した翻訳領域に
おいて、少数の塩基が置換、欠失又は付加された結果、
この領域がコードするアミノ酸が置換、欠失又は付加さ
れた場合であってもアクアライシンIの機能、シグナル
配列の機能、N末端プロ配列の機能等、すなわちその生
物活性が実質的に影響を受けない場合にはその領域は図
7〜9に示されたものと実質的に同一であり、本願発明
の範囲内に含まれることは明らかである。また、一般に
1つのアミノ酸をコードするコドンは複数存在する。図
7〜9に示したアミノ酸配列をコードする他の塩基配列
も図7〜9に示す塩基配列と共にアクアライシンIをコ
ードする遺伝子と解釈する。
【0015】酵母においてアクアライシンI前駆体遺伝
子を発現する際には、C末端プロ領域を含む遺伝子では
活性の無い前駆体として分泌生産され、これを熱処理し
ても成熟化されず、C末端プロ配列を欠いた遺伝子では
活性のある成熟アクアライシンIとして分泌生産される
ことが明らかとなった。このことからC末端プロ配列は
酵母においてアクアライシンIの不活性化因子として機
能していると考えられる。本発明においては、アクアラ
イシンI前駆体のC末端プロ配列を欠落した遺伝子を構
築することにより酵母を宿主とする生産を行うものであ
る。
【0016】本発明において、アクアライシンI前駆体
をコードする遺伝子源としてサーマス・アカアティカス
YT−1(ATCC25104)のDNAを利用し、例えば以下の
ようにしてアクアライシンI前駆体からC末端プロ配列
を欠落した遺伝子を構築することができる。
【0017】先ず、アクアライシンI前駆体遺伝子を一
旦大腸菌にクローニングする。この際アクアライシンI
の遺伝子の上流にはプロモーター領域が存在し、大腸菌
内でアクアライシンIが発現するため完全な形ではクロ
ーニングすることが困難である。そこでアクアライシン
I前駆体遺伝子のN末端部分を有するDNA断片(2.8k
bp) とC末端部分を有するDNA断片(0.8kbp) を各々
市販のベクタープラスミドpUC12 にクローニングする。
N末端部分を有するDNA断片は制限酵素SmaIで部分分
解してアクアライシンIのプロモーター領域の存在する
5’末端部分を削り、1.1kbpの断片とする。C末端部分
を有するDNA断片の不要な3’末端部分0.1kbpを削
り、上記の1.1kbp断片を方向性を持たせて結合し、図7
〜9に示すアクアライシンIの前駆体遺伝子を構築する
ことができる。さらに、遺伝子工学的手法を用いてこの
前駆体遺伝子の成熟酵素部分をコードする遺伝子の直後
にターミネーションコドンを挿入することによりC末端
プロ配列を欠落した遺伝子を構築することができる。
【0018】次に、C末端プロ配列を欠落したアクアラ
イシンI前駆体遺伝子を含み、宿主中で分泌発現させる
ことができる発現プラスミドを調製する。本発明におい
て、酵母サッカロマイセスのグルコアミラーゼをコード
している遺伝子(STA1)のプロモーター領域、シグ
ナル領域及びTS配列を持つ酵母用ベクターを応用する
ことができる。図3〜5に本発明の実施例において用い
た酵母発現ベクターのSTA1のDNA塩基配列の一部
を示す。STA1は、プロモーター領域と本酵素の構造
遺伝子をコードする領域含んでいる。このプロモーター
領域は培地中のグルコースによってその支配する遺伝子
の発現を抑制することができ、グルコースを培地から取
り除くことによって発現させることができるものであ
る。もちろん他の酵母において同様の発現抑制活性を持
つ配列を用いても問題はない。
【0019】一方、グルコアミラーゼはN末端に存在す
る分泌機能を持つシグナル配列やC末端の小さなドメイ
ンの他に大きな2つのドメインからなっている。図2に
酵母グルコアミラーゼの構造を示す。シグナル配列は酵
母においてポリペプチドを小胞体に分泌させる機能を有
するものである。図3に示す以外にもいくつかのシグナ
ル配列が知られており(例えば、Marison E.ら、 Compil
ation of published signal sequences、 Nucleic Acid
Research、 vol.12、 No.13 (1984)) 、小胞体への分泌機
能を有するものであればシグナル配列として用いること
ができる。
【0020】上記の大きな2つのドメインのうちN末端
側に存在するドメインはスレオニン、セリンに富んでお
りTS配列と呼ばれている。C末端側に存在するドメイ
ンはグルコアミラーゼとして機能しておりHサブユニッ
トと呼ばれている。好気的な条件で培養を行なうと、酵
母の蛋白質分解酵素によりこの2つのドメインの間が切
断されHサブユニットのみが培地中に分泌される。
【0021】本発明では、このSTA1のプロモーター
領域、シグナル領域及びTS配列を利用することにより
成熟アクアライシンIを酵母を用いて菌体外に分泌生産
することができる。特に、TS配列の直後にアクアライ
シンI前駆体遺伝子を挿入し、酵母で発現させた場合、
シグナル配列の直後に同様に挿入した場合に比べ大量の
酵素を分泌させることができるので好ましい。
【0022】酵母用ベクターは上記プロモーター、シグ
ナル配列及びTS配列の他に、従来よりこの分野におい
て周知の他の発現用ベクターと同様に宿主内で複製する
ための複製開始点、挿入遺伝子の後ろに連結する例え
ば、URA3ターミネーターのようなターミネーター、
LEU2マーカーのような適当な選択マーカーを有す
る。
【0023】本発明の発現プラスミドは、例えば以下の
ようにして調製することができる。なお、本発明のプラ
スミドは種々の方法により調製可能であり、以下に述べ
るものに限定さるものではない。後述する実施例で用い
る酵母用ベクターpIY172(Gene 89, 231-237, 1990)は
TA1のシグナル配列の直後に部位特異的変異法により
制限酵素部位XhoIを挿入して作製した変異STA1を酵
母−大腸菌シャトルベクター(pBR322由来の大腸菌複製
起点、2μm DNA由来の酵母複製起点、アンピシリン
耐性遺伝子、LEU2遺伝子及びURA3遺伝子から成
る)内に組み込んで作製することができる。この酵母用
ベクター pIY172 にはシグナル配列の直後に制限酵素部
XhoIが1つ、そしてURA3ターミネーターの直前に
制限酵素部位SmaIが1つ存在し、この2つの制限酵素部
位の間に目的とするDNA断片を挿入することにより遺
伝子の発現を可能にする。
【0024】また、本発明の実施例で用いられる酵母用
ベクターpIY153はSTA1のTS配列の直後に部位特異
的変異法によりXhoIを挿入して作製した変異STA1を
pIY172と同様に酵母−大腸菌シャトルベクター内に組み
込んで作製することができる。このベクターでは挿入し
た遺伝子をTS配列に結合した形で発現することができ
る。
【0025】本発明は、上記の本発明の発現プラスミド
で形質転換された酵母を提供する。酵母の形質転換はこ
の分野において周知の方法をそのまま用いることができ
る。例えば、Hinnen, A (プロシーディング・オブ・ザ
・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス、米国、
第75巻、1929ページ (1978))の方法により形質転換を
行い発現プラスミドが有する栄養非要求性のような選択
マーカーによって選択することができる。
【0026】本発明は上記形質転換酵母を培養し、その
培養上清からアクアライシンIを採取することから成る
アクアライシンIの製造方法を提供する。形質転換株の
培養はグルコース濃度の低い培地条件下で増殖させ、こ
の低グルコース濃度の環境によって遺伝子の発現を誘導
することができる。この誘導に用いる培地としては、糖
源としてグルコースの代わりに3%グリセロールを含む
培地を用いることができる。この培地で培養することに
より菌体外に成熟アクアライシンIを分泌生産させるこ
とができる。
【0027】菌体外に分泌生産されるアクアライシンI
の回収、精製は例えば以下のようにして行なうことがで
きる。培養液を遠心分離にかけて菌体を取り除き、得ら
れた培養上清を硫酸アンモニウムで塩析し、硫酸アンモ
ニウム濃度が0〜95%の範囲で塩析されるタンパク質
画分を集める。この画分にはアクアライシンIに相当す
るバンドがSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に
より確認できる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明をさら
に具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に
限定されるものではない。なお、下記実施例において各
操作は特に明示がない限り T. Maniatisら(Molecular
Cloning. A Lavoratory Manual (1982)、 Cold Spring H
arbor)記載の方法に従って行なった。また、制限酵素は
市販のものを用い、その具体的使用法は市販品の指示書
に従った。
【0029】実施例1 (1) アクアライシンI前駆体遺伝子の構築 サーマス・アクアティカスYT−1 (ATCC 25104) の染
色体DNAをMarmur法(Marmur, J. (1961) J. Mol. Bi
ol.、 3、 208-218)に従い調製した。これを制限酵素XbaI
SacIで完全分解してシグナル領域、N末端プロ配列、
アクアライシンI成熟酵素部分のN末端側を含むDNA
断片(2.8kbp、以下、N末端側断片という)とアクアラ
イシンI成熟酵素部分のC末端側及びC末端プロ配列を
含む断片(0.8kbp、 以下、C末端側断片という)とに分
断した。これらを各々市販のベクタープラスミドである
pUC12 (宝酒造社製)に組み込みクローニングし、pSXL
(N末端側断片)とpXXS(C末端側断片)を作製した
(図10、工程)。
【0030】一方、市販のpUC18 をEcoRI 及びBamHI で
消化し、さらにクレノー断片(以下、LFと言う)で処
理し、ライゲーションしてpUC18 のSmaI部位をつぶし、
プラスミドベクターpUC18 Δを調製した(図10、工程
)。pUC18 ΔをXbaIで消化し、一方、先に得られたN
末端側断片を組み込んだプラスミドpSXLを AvrII及びXb
aIで消化して必要な断片を切り出し、これらをライゲー
ションしてプラスミドpAXLを得た(図10、工程)。
pAXLをSalIで切断し、クレノウ断片処理(LF処理)を
行なった。アクアライシンI成熟酵素部分の上流のプロ
モーター部に存在するSmaIで部分分解した。アガロース
電気泳動で分子量を確認し、3.8bpの断片をライゲーショ
ンしてプラスミドpBXLを得た(図10、工程)。
【0031】pBXLをXbaIとHindIII で消化し、一方、先
に調製したC末端側断片を組み込んだプラスミドpXSSを
XbaI及びHindIII で消化し、ライゲーションしてプラス
ミドpCX を得た(図10、工程)。pCX 中ではN末端
側断片とC末端側断片とが連絡され、完全なアクアライ
シンIが挿入されていた。pCX をXhoIとSacIで消化し、
クレノウ断片処理してプラスミドpDX を得た。(図1
0、工程)
【0032】アクアライシンI前駆体遺伝子を酵母の分
泌発現ベクターpIY153若しくはpIY172に結合するため
に、pDX のN末端プロ配列の上流部分に制限酵素部位Xh
oIを、オリゴヌクレオチドを用いて部位特異的変異によ
り挿入し、pAQ-153N及びpAQ-172Nを作製した(図10、
工程)。ここで用いたオリゴヌクレオチドは、pAQ-15
3NへのXhoI部位挿入用として5'-ATGGCGCTTTTCGCTCGAGTC
GTTTTGGGTGGT-3' の配列を有するもの、pAQ-172NへのXh
oI部位挿入用として5'-TGGCGCTTTTCTCGAGGCTCGTTTTGG-
3' の配列を有するものを用いた。なお、この際、発現
ベクターのグルコアミラーゼとアクアライシンIとの結
合部分がコーディングフレーム上ずれないように配慮し
た。
【0033】さらに、アクアライシンI前駆体遺伝子の
C末端プロ配列を成熟酵素部分の直後に、オリゴヌクレ
オチドを用いた部位特異的変異によりターミネーション
コドンを挿入することによってC末端プロ配列を削った
遺伝子を持つpAQ-153C及びpAQ-172Cを作製した(図1
1、工程)。なお、ここで用いたオリゴヌクレオチド
は以下の配列を有するものであった。
【0034】(2) アクアライシンI発現ベクターpYITシ
リーズの構築 酵母用ベクターpIY153及びpIY172をSmaIで消化し(図1
1、工程)、エタノール沈殿後、TEバッファーに溶
解した。これをXhoIでさらに消化したもの(図11、工
程(10))をエタノール沈殿後、TEバッファーに溶解
し、大腸菌アルカリフォスファターゼで処理した(図1
1、工程(11))。
【0035】工程及び工程で得られたプラスミドpA
Q-153N、pAQ-172N、pAQ-153C及びpAQ-172Cを各々EcoRI
で消化し(図11、工程(12))、エタノール沈殿後、T
Eバッファーに溶解しLF処理をすることによりEcoRI
サイト側接着末端を平滑化した(図11、工程(13))。
さらにこれをXhoIで消化し(図11、工程(14))、アガ
ロースゲル電気泳動によってアクアライシンI前駆体遺
伝子断片を回収した。
【0036】この工程(14)で得られた各断片を工程(11)
で得られた各DNA断片にライゲーションし、常法に従
って大腸菌MV1184株を形質転換しアンピシリン耐性のコ
ロニーを得、このコロニーよりプラスミドDNAを回収
した(図11、工程(15))。回収したプラスミドDNA
に目的とするDNA断片がSTA1遺伝子に対して順方
向に挿入されていることをXbaI断片で切断してアガロー
スゲル電気泳動により確認した。
【0037】得られたプラスミドは、各々次のような構
成であった。pYAQTSはTS配列、C末端プロ配列を持
つ。pYAQ-1はTS配列を持たず、C末端プロ配列は持
つ。pYAQTSΔC はTS配列を持ち、C末端プロ配列は持
たない。pYAQ-1ΔC はTS配列、C末端プロ配列を共に
持たない。
【0038】(3) 発現プラスミドの酵母への導入 大腸菌MV1184株に導入して得られた各発現プラス
ミドを酵母サッカロマイセス・セレビシエ YIY345 [MAT
a, leu2-3, leu2-112, his4, ura3]に公知の方法(例え
ば、Hinnen,Aら、プロシーディング・オブ・ザ・ナショ
ナル・アカデミー・オブ・サイエンス、米国、第75
巻、1929頁(1978))で導入することによりア
クアライシンI前駆体を含むDNA断片を保有する形質
転換体を得た。得られた上記形質転換体は、グルコー
ス、ガラクトース等の炭素源、アミノ酸を含まない窒素
源と菌株の要求性のアミノ酸(ただし、ロイシンを除
く)、塩基を添加した培地で28℃で培養することによ
りプラスミドを安定保持させることができる。本実施例
ではSD合成培地(2%デキストロース、0.67% Bacto-
yeast nitrogen base W/O amino acids (Difco社製))に
ヒスチジン及びウラシルをそれぞれ20μg/mlの割合で
添加した培地を用いた。
【0039】(4) 発現プラスミドを含む酵母によるアク
アライシンIの分泌生産 上記(3) で得られた4種類の形質転換酵母を20μg/ml
のヒスチジン及びウラシルを含むSD培地10mlに接種
し、28℃で20時間振盪培養し、この10mlの培養液
をYPG培地(1%酵母エキス(Difco 社製)、2%ト
リプトン(Difco 社製)、3%グリセロール(和光純薬
工業社製))300mlに加え、28℃で約3日間振盪培
養した。培養液を遠心して得られた培養上清を硫酸アン
モニウムで塩析した。硫酸アンモニウム濃度が0〜95
%の範囲で塩析されるタンパク質画分を50mM Tris-HCl
(pH8.0) 、10mM CaCl2中で透析した。
【0040】形質転換酵母サッカロマイセス・セレビシ
エYIY345(pYAQTSΔC)より得られたタンパク質画
分のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行な
い、クマシーブリリアントブルーで染色してアクアライ
シンIの分子量に相当する28Kの位置にバンドを検出
したが、サッカロマイセス・セレビシエYIY345
(pYAQTSΔC)以外の2種類の形質転換酵母サッカロマイ
セス・セレビシエYIY345 (pYAQTS、 pYAQ-1) では
検出できなかった。pYAQ-IΔC にはかなりうすいが同様
のバンドが確認された。また、このバンドはpIY153を含
む酵母を用いた場合にも存在しなかった。
【0041】このタンパク質画分の高温(70℃)条件
下でのカゼイン分解活性(1単位は、280nmにおけ
る吸光度を0.002/分増大させる量、特開昭58-152482 記
載)を表1に示す。形質転換酵母サッカロマイセス・セ
レビシエYIY345 (pYAQTSΔC)より得られたタンパ
ク質画分に顕著な高温条件下でのカゼイン分解活性が認
められた。従って、発現プラスミドpYAQTSΔC を保持す
る酵母はアクアライシンIを菌体外に分泌生産している
ことが明らかとなった。
【0042】
【表1】
【0043】形質転換酵母サッカロマイセス・セレビシ
エYIY345 (pYAQTSΔC ) でアクアライシンIの分
泌が確認されたが、形質転換酵母サッカロマイセス・セ
レビシエYIY345 (pYAQ-1ΔC)で10分の1程度
の活性しか検出されないことよりグルコアミラーゼのT
S配列については分泌を促進していることが確認され
た。
【0044】また、形質転換酵母サッカロマイセス・セ
レビシエYIY345 (pYIT31) で成熟したアクアライ
シンIの分泌が確認されたが、形質転換酵母サッカロマ
イセス・セレビシエYIY345 (pYAQTS) では糖鎖の
結合したアクアライシンIの前駆体の分泌は確認された
が成熟化アクアライシンIは確認されなかった。また、
この前駆体の熱処理を行なったが、大腸菌で得られたよ
うな成熟化は見られなかった。従って、アクアライシン
IのC末端プロ配列は、酵母ではアクアライシンIの活
性化を阻害しており、また酵母では分泌には無関係であ
ることが分かった。
【0045】(5) アクアライシンIの精製 形質転換酵母サッカロマイセス・セレビシエYIY34
5 (pYAQTSΔC)の培養中に生成したアクアライシンIを
常法に従って精製を行なった。上記の方法で4日間培養
した培養上清の硫安濃度95%飽和で沈殿する画分を回
収し、1mM CaCl2を含む10mMリン酸緩衝液(pH6.0)に
溶解し、同緩衝液に対して透析した。これを同緩衝液で
平衡化した陽イオン交換カラムにかけ0〜0.3M NaCl 濃
度勾配で溶出させた。活性画分は0.06M 付近に溶出し
た。この溶出画分においてSDS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動により単一に精製できたことが確認され
た。
【0046】
【発明の効果】本発明により従来の試みにおいて成功し
なかったアクアライシンIの菌体外分泌大量生産が可能
になった。本発明の方法は、アクアライシンI前駆体遺
伝子のC末端プロ配列を欠失させた遺伝子を用い、さら
に酵母グルコアミラーゼ由来のTS配列を有するプラス
ミドを用いることにより活性を持つ成熟アクアライシン
Iの菌体外への著しい生産量の増加を認めた。また、成
熟化したアクアライシンIが菌体外分泌されるので菌体
を連続培養し、連続的に製造することが可能となった。
本発明の製造方法では、プラスミド上に目的遺伝子が存
在するために蛋白質工学的手法により改変したアクアラ
イシンIの生産も可能になった。
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:1349 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 配列 GATCTTTTGC TTCCTAAACT AAACCTATAA AAAGCACCCT ATTCATCAGT TATAATCTCT 60 TGTCATGTTG TGGTTCTAAT TGAAAATATA CTATGGTAGG CCTCAAAAAT CCATATACGC 120 ACACT ATG CAA AGA CCA TTT CTA CTC GCT TAT TTG GTC CTT TCG CTT CTA 170 Met Gln Arg Pro Phe Leu Leu Ala Tyr Leu Val Leu Ser Leu Leu -20 -15 -10 TTT AAC TCA GCT TTG GGT TTT CCA ACT GCA CTA GTT CCT AGA GGA TCC 218 Phe Asn Ser Ala Leu Gly Phe Pro Thr Ala Leu Val Pro Arg Gly Ser -5 -1 1 5 10 TCC TCT AGC AAC ATC ACT TCC TCC GGT CCA TCT TCA ACT CCA TTC AGC 266 Ser Ser Ser Asn Ile Thr Ser Ser Gly Pro Ser Ser Thr Pro Phe Ser 15 20 25 TCT GCT ACT GAA AGC TTT TCT ACT GGC ACT ACT GTC ACT CCA TCA TCA 314 Ser Ala Thr Glu Ser Phe Ser Thr Gly Thr Thr Val Thr Pro Ser Ser 30 35 40 TCC AAA TAC CCT GGC AGT AAA ACA GAA ACT TCT GTT TCT TCT ACA ACC 362 Ser Lys Tyr Pro Gly Ser Lys Thr Glu Thr Ser Val Ser Ser Thr Thr 45 50 55 GAA ACT ACC ATT GTT CCA ACT ACA ACT ACG ACT TCT GTC ATA ACA CCA 410 Glu Thr Thr Ile Val Pro Thr Thr Thr Thr Thr Ser Val Ile Thr Pro 60 65 70 TCA ACA ACC ACT ATT ACC ACT ACG GTT TGC TCT ACA GGA ACA AAC TCT 458 Ser Thr Thr Thr Ile Thr Thr Thr Val Cys Ser Thr Gly Thr Asn Ser 75 80 85 90 GCC GGT GAA ACT ACT TCT GGA TGC TCT CCA AAG ACC ATT ACA ACT ACT 506 Ala Gly Glu Thr Thr Ser Gly Cys Ser Pro Lys Thr Ile Thr Thr Thr 95 100 105 GTT CCA TGT TCA ACC AGT CCA AGC GAA ACC GCA TCG GAA TCA ACA ACC 554 Val Pro Cys Ser Thr Ser Pro Ser Glu Thr Ala Ser Glu Ser Thr Thr 110 115 120 ACT TCA CCT ACC ACA CCT GTA ACT ACA GTT GTC TCA ACC ACC GTC GTT 602 Thr Ser Pro Thr Thr Pro Val Thr Thr Val Val Ser Thr Thr Val Val 125 130 135 ACT ACT GAG TAT TCT ACT AGT ACA AAA CAA GGT GGT GAA ATT ACA ACT 650 Thr Thr Glu Tyr Ser Thr Ser Thr Lys Gln Gly Gly Glu Ile Thr Thr 140 145 150 ACA TTT GTC ACC AAA AAC ATT CCA ACC ACT TAC CTA ACT ACA ATT GCT 698 Thr Phe Val Thr Lys Asn Ile Pro Thr Thr Tyr Leu Thr Thr Ile Ala 155 160 165 170 CCA ACT TCA TCA GTC ACT ACG GTT ACC AAT TTC ACC CCA ACC ACT ATT 746 Pro Thr Ser Ser Val Thr Thr Val Thr Asn Phe Thr Pro Thr Thr Ile 175 180 185 ACT ACT ACG GTT TGC TCT ACA GGA ACA AAC TCT GCC GGT GAA ACT ACC 794 Thr Thr Thr Val Cys Ser Thr Gly Thr Asn Ser Ala Gly Glu Thr Thr 190 195 200 TCT GGA TGC TCT CCA AAG ACT GTC ACA ACA ACT GTT CCT TGT TCA ACT 842 Ser Gly Cys Ser Pro Lys Thr Val Thr Thr Thr Val Pro Cys Ser Thr 205 210 215 GGT ACT GGC GAA TAC ACT ACT GAA GCT ACC GCC CCT GTT ACA ACA GCT 890 Gly Thr Gly Glu Tyr Thr Thr Glu Ala Thr Ala Pro Val Thr Thr Ala 220 225 230 GTC ACA ACC ACC GTT GTT ACC ACT GAA TCC TCT ACG GGT ACT AAC TCC 938 Val Thr Thr Thr Val Val Thr Thr Glu Ser Ser Thr Gly Thr Asn Ser 235 240 245 250 GCT GGT AAG ACG ACA ACT AGT TAC ACA ACA AAG TCT GTA CCA ACC ACC 986 Ala Gly Lys Thr Thr Thr Ser Tyr Thr Thr Lys Ser Val Pro Thr Thr 255 260 265 TAT GTA TTT GAC TTT GGC AAG GGC ATT CTC GAT CAA AGC TGC GGC GGT 1034 Tyr Val Phe Asp Phe Gly Lys Gly Ile Leu Asp Gln Ser Cys Gly Gly 270 275 280 GTA TTT TCA AAC AAC GGC TCT TCG CAA GTG CAG CTG CGG GAT GTA GTC 1082 Val Phe Ser Asn Asn Gly Ser Ser Gln Val Gln Leu Arg Asp Val Val 285 290 295 TTG ATG AAT GGG ACA GTG GTA TAC GAT TCA AAC GGC GCT TGG GAC AGT 1130 Leu Met Asn Gly Thr Val Val Tyr Asp Ser Asn Gly Ala Trp Asp Ser 300 305 310 AGT CCG CTG GAG GAG TGG CTC CAG CGA CAG AAA AAA GTT TCC ATC GAA 1178 Ser Ala Leu Glu Glu Trp Leu Gln Arg Gln Lys Lys Val Ser Ile Glu 315 320 325 330 AGA ATA TTT GAA AAT ATT GGG CCC AGC GCC CTG TAT CCG TCT ATT TTG 1226 Arg Ile Phe Glu Asn Ile Gly Pro Ser Ala Val Tyr Pro Ser Ile Leu 335 340 345 CCT GGG GTC GTG ATT GCG TCA CCA TCG CAA ACG CAT CCA GAC TAC TTC 1274 Pro Gly Val Val Ile Ala Ser Pro Ser Gln Thr His Pro Asp Tyr Phe 350 355 360 TAC CAA TGG ATA AGG GAC AGC GCG TTG ACG ATA AAC AGT ATT GTC TCT 1322 Tyr Gln Trp Ile Arg Asp Ser Ala Leu Thr Ile Asn Ser Ile Val Ser 365 370 375 CAT TCT GCG GAC CCG GCA ATA GAG ACG TTA 1349 His Ser Ala Asp Pro Ala Ile Glu Thr Leu 380 385 配列番号:2 配列の長さ:2274 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 配列 CTACCGCTAC CCCTTCCTCC CGGGGCAGAG CACCACCCTG GCGGCGGTCG TCACCGACGC 60 CCCCCTCACC AAGGCCCAGG CCAGGCGCCT GGCCATCATG GCCTAGGACG GGATCGCCCG 120 GGCCATCCGC CCCGCCCACA CCCCCCTGGA CGGGGACCTG GTCTTCGCCC TGGCCCTGGG 180 GGAGGGCAGG GGGGTGGACC CCTACCTCCT CCTCCGCCTC GGGGCCTACG CCGCCGACGC 240 CCTCGCGCGG GCCATGCCCG GGCGGTGCTG TTGGCGGAGG GGATGTTGGG GGTGCCTGCA 300 TACCGGCAGC TTGTGCGTAA AAATGAAGAA TAACTAATAA AAACCCCCTT GACACCCGGG 360 CATCCTTAGG GTTAGCTTTG CCCTCGTGAA ATCCACAAAG GAGCGT ATG AGG AAG 415 Met Arg Lys -125 ACT TAT TGG CTG ATG GCG CTT TTC GCG GTG CTC GTT TTG GGT GGT TGT 463 Thr Tyr Trp Leu Met Ala Leu Phe Ala Val Leu Val Leu Gly Gly Cys -120 -115 -110 CAG ATG GCC TCC CGC TCC GAT CCA ACC CCT ACC TTG GCT GAG GCC TTC 511 Gln Met Ala Ser Arg Ser Asp Pro Thr Pro Thr Leu Ala Glu Ala Phe -105 -100 -95 TGG CCC AAG GAG GCT CCC GTC TAT GGC CTG GAT GAC CCT GAA GCT ATC 559 Trp Pro Lys Glu Ala Pro Val Tyr Gly Leu Asp Asp Pro Glu Ala Ile -90 -85 -80 CCG GGC CGG TAC ATT GTG GTC TTT AAG AAG GGG AAG GGT CAG TCT CTG 607 Pro Gly Arg Tyr Ile Val Val Phe Lys Lys Gly Lys Gly Gln Ser Leu -75 -70 -65 CTC CAA GGT GGC ATC ACA ACC CTG CAG GCA CGG CTG GCT CCT CAG GGG 655 Leu Gln Gly Gly Ile Thr Thr Leu Gln Ala Arg Leu Ala Pro Gln Gly -60 -55 -50 -45 GTA GTG GTG ACC CAG GCC TAC ACG GGC GCC CTC CAG GGA TTT GCG GCG 703 Val Val Val Thr Gln Ala Tyr Thr Gly Ala Leu Gln Gly Phe Ala Ala -40 -35 -30 GAG ATG GCG CCC CAG GCC TTA GAG GCC TTT AGG CAG AGT CCC GAC GTG 751 Glu Met Ala Pro Gln Ala Leu Glu Ala Phe Arg Gln Ser Pro Asp Val -25 -20 -15 GAG TTC ATA GAG GCG GAC AAG GTG GTA CGG GCC TGG GCT ACC CAG AGC 799 Glu Phe Ile Glu Ala Asp Lys Val Val Arg Ala Trp Ala Thr Gln Ser -10 -5 -1 1 CCG GCT CCT TGG GGC CTG GAC CGG ATT GAC CAG CGG GAC CTT CCC CTT 847 Pro Ala Pro Trp Gly Leu Asp Arg Ile Asp Gln Arg Asp Leu Pro Leu 5 10 15 20 TCC AAC AGC TAC ACC TAC ACC GCT ACG GGA AGG GGG GTT AAC GTC TAT 895 Ser Asn Ser Tyr Thr Tyr Thr Ala Thr Gly Arg Gly Val Asn Val Tyr 25 30 35 GTG ATT GAC ACC GGA ATC CGC ACG ACC CAC CGG GAG TTC GGC GGC CGG 943 Val Ile Asp Thr Gly Ile Arg Thr Thr His Arg Glu Phe Gly Gly Arg 40 45 50 GCC CGG GTA GGC TAT GAC GCC TTA GGG GGG AAC GGC CAG GAC TGC AAC 991 Ala Arg Val Gly Tyr Asp Ala Leu Gly Gly Asn Gly Gln Asp Cys Asn 55 60 65 GGC CAC GGT ACC CAT GTG GCG GGA ACG ATC GGC GGA GTG ACC TAT GGG 1039 Gly His Gly Thr His Val Ala Gly Thr Ile Gly Gly Val Thr Tyr Gly 70 75 80 GTA GCC AAA GCG GTT AAC CTC TAC GCT GTG CGC GTC CTG GAC TGC AAC 1087 Val Ala Lys Ala Val Asn Leu Tyr Ala Val Arg Val Leu Asp Cys Asn 85 90 95 100 GGT TCC GGC TCC ACC TCT GGG GTC ATC GCT GGG GTG GAC TGG GTC ACG 1135 Gly Ser Gly Ser Thr Ser Gly Val Ile Ala Gly Val Asp Trp Val Thr 105 110 115 CGG AAC CAC CGC AGG CCG GCC GTT GCC AAC ATG AGC TTA GGA GGC GGA 1183 Arg Asn His Arg Arg Pro Ala Val Ala Asn Met Ser Leu Gly Gly Gly 120 125 130 GTC TCC ACT GCC CTG GAC AAC GCC GTG AAG AAC TCC ATC GCC GCG GGA 1231 Val Ser Thr Ala Leu Asp Asn Ala Val Lys Asn Ser Ile Ala Ala Gly 135 140 145 GTG GTC TAC GCT GTG GCT GCG GGG AAC GAC AAC GCC AAC GCC TGC AAC 1279 Val Val Tyr Ala Val Ala Ala Gly Asn Asp Asn Ala Asn Ala Cys Asn 150 155 160 TAC TCC CCA GCC CGG GTG GCC GAG GCC CTT ACC GTG GGC GCT ACC ACA 1327 Tyr Ser Pro Ala Arg Val Ala Glu Ala Leu Thr Val Gly Ala Thr Thr 165 170 175 180 TCT TCC GAC GCC CGT GCC AGC TTC TCC AAC TAC GGT AGT TGC GTG GAC 1375 Ser Ser Asp Ala Arg Ala Ser Phe Ser Asn Tyr Gly Ser Cys Val Asp 185 190 195 CTC TTC GCC CCT GGG GCT TCC ATT CCC TCG GCG TGG TAC ACC TCG GAC 1423 Leu Phe Ala Pro Gly Ala Ser Ile Pro Ser Ala Trp Tyr Thr Ser Asp 200 205 210 ACG GCC ACC CAG ACC CTT AAC GGC ACC TCC ATG GCC ACC CCC CAT GTG 1471 Thr Ala Thr Gln Thr Leu Asn Gly Thr Ser Met Ala Thr Pro His Val 215 220 225 GCC GGG GTG GCT GCT TTG TAT CTA GAG CAA AAT CCT TCG GCT ACG CCG 1519 Ala Gly Val Ala Ala Leu Tyr Leu Glu Gln Asn Pro Ser Ala Thr Pro 230 235 240 GCC TCT GTT GCT AGC GCT ATC CTC AAC GGA GCC ACT ACG GGG CGG CTT 1567 Ala Ser Val Ala Ser Ala Ile Leu Asn Gly Ala Thr Thr Gly Arg Leu 245 250 255 260 TCG GGG ATC GGA TCG GGG TCC CCC AAC CGT CTC CTT TAC TCC CTG CTC 1615 Ser Gly Ile Gly Ser Gly Ser Pro Asn Arg Leu Leu Tyr Ser Leu Leu 265 270 275 TCC TCG GGG AGT GGT TCC ACA GCC CCC TGT ACC AGC TGT AGC TAC TAC 1663 Ser Ser Gly Ser Gly Ser Thr Ala Pro Cys Thr Ser Cys Ser Tyr Tyr 280 285 290 ACG GGC AGC CTT TCC GGT CCT GGT GAC TAT AAC TTC CAA CCC AAC GGC 1711 Thr Gly Ser Leu Ser Gly Pro Gly Asp Tyr Asn Phe Gln Pro Asn Gly 295 300 305 ACC TAC TAC TAC AGC CCT GCA GGT ACC CAT AGG GCC TGG CTT AGG GGC 1759 Thr Tyr Tyr Tyr Ser Pro Ala Gly Thr His Arg Ala Trp Leu Arg Gly 310 315 320 CCC GCC GGA ACG GAC TTT GAC CTC TAC CTC TGG CGG TGG GAC GGC TCC 1807 Pro Ala Gly Thr Asp Phe Asp Leu Tyr Leu Trp Arg Trp Asp Gly Ser 325 330 335 340 CGT TGG GTG ACC GTG GCT AGC TCT ACG GGG CCC ACC TCG GAG GAA AGT 1855 Arg Trp Val Thr Val Ala Ser Ser Thr Gly Pro Thr Ser Glu Glu Ser 345 350 355 CTC AGC TAC AGC GGA ACT GCT GGC TAC TAC CTC TGG CGC ATC TAC GCC 1903 Leu Ser Tyr Ser Gly Thr Ala Gly Tyr Tyr Leu Trp Arg Ile Tyr Ala 360 365 370 TAT AGC GGC TCG GGG ATG TAC GAG TTC TGG CTC CAG CGC CCC 1945 Tyr Ser Gly Ser Gly Met Tyr Glu Phe Trp Leu Gln Arg Pro 375 380 385 TAGGCGAAGG AGTTCTTCCT CCCCTGGGAA GCGCCTGGGG GAGGTTTTCC CTTTAGCGTC 2005 CTGGGAAAGG GGCGAGGACC GCTTCCACCT GGAAGACCTG GCCCCCCCGG CGCACGGTGA 2065 GGGCGATCCG GCCCCCCACC TGGTGGCGGC GCACCTCGCG GAGGAGGTCC TCAAAGGAGT 2125 TCACCGGCAC CCCGTTCACC TCCAGGATCA CGTCGGGCAC GCCTCCCGCC TCGAGGCCCC 2185 TAAGCCCCGC CCGGTGGGCC GCCCCGCCCG GCACCACCTC CCCCACCAGG ACCCCCGCCC 2245 GGCGGGAGGC CCAGCTCCCG GGCGAGCTC 2274 配列番号:3 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 配列 ATGGCGCTTT TCGCTCGAGT CGTTTTGGGT GGT 33 配列番号:4 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 配列 TGGCGCTTTT CTCGAGGCTC GTTTTGG 27 配列番号:5 配列の長さ:48 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 配列 TCCTCGGGGA GTGGTTAATG ATAGGCATGC ACCAGCTGTA GCTACTAC 48
【図面の簡単な説明】
【図1】アクアライシンI前駆体遺伝子の構造を示す
図。
【図2】本発明の実施例において利用した酵母グルコア
ミラーゼの構造を示す図。
【図3】本発明の実施例において用いた酵母発現ベクタ
ーのSTA1のDNA塩基配列の一部及びそれをコード
するアミノ酸配列を示す図。
【図4】図3の配列の続きの配列を示す図。
【図5】図4の配列の続きの配列を示す図。
【図6】本発明の実施例において用いた酵母発現ベクタ
ーの構造を示す図。
【図7】アクアライシンI遺伝子の塩基配列の1例及び
それをコードするアミノ酸配列を示す図。
【図8】図7の配列の続きの配列を示す図。
【図9】図8の配列の続きの配列を示す図。
【図10】本発明のアクアライシンI発現ベクターを構
築する工程を示す図。
【図11】図10の続きの工程を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:85) (C12N 1/19 C12R 1:865) (C12N 9/60 C12R 1:865) (72)発明者 松本 隆志 神奈川県横浜市緑区梅が丘6番地2 日本 たばこ産業株式会社生命科学研究所内 (72)発明者 野間 正名 神奈川県横浜市緑区梅が丘6番地2 日本 たばこ産業株式会社生命科学研究所内 (72)発明者 太田 隆久 神奈川県逗子市逗子7−12−31−402 (72)発明者 松沢 洋 東京都豊島区長崎3−13−15−303

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクアライシンIの前駆体遺伝子からC
    末端プロ配列を除いた遺伝子を酵母のグルコアミラーゼ
    遺伝子中に挿入して成り、酵母細胞によりアクアライシ
    ンIを発現することができる組換えDNA。
  2. 【請求項2】 前記グルコアミラーゼ遺伝子は、プロモ
    ーター配列、シグナル配列及びTS配列を備えたサッカ
    ロマイセス・ディアスタティカスのSTA1遺伝子であ
    る請求項1記載の組換えDNA。
  3. 【請求項3】 前記アクアライシンIの前駆体遺伝子か
    らC末端プロ配列を除いた遺伝子は、前記STA1遺伝
    子のTS配列の直後に挿入される、請求項2記載の組換
    えDNA。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の組換えDNAにより形質転換された酵母。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の酵母を培養し、その培養
    液中に分泌されたアクアライシンIを採取することを特
    徴とするアクアライシンIの製造方法。
JP11537893A 1993-04-19 1993-04-19 組換えdna、それによって形質転換された酵母及びそれを用いたアクアライシンiの製造方法 Pending JPH06303984A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000068363A3 (en) * 1999-05-05 2001-02-15 Genentech Inc Elastase variants and substrates
WO2014122698A1 (ja) * 2013-02-08 2014-08-14 国立大学法人福島大学 プロテアーゼ、プロテアーゼ含有洗浄剤及びその製造方法

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