JPH0630338Y2 - ヘリカルブローチ - Google Patents
ヘリカルブローチInfo
- Publication number
- JPH0630338Y2 JPH0630338Y2 JP1989054992U JP5499289U JPH0630338Y2 JP H0630338 Y2 JPH0630338 Y2 JP H0630338Y2 JP 1989054992 U JP1989054992 U JP 1989054992U JP 5499289 U JP5499289 U JP 5499289U JP H0630338 Y2 JPH0630338 Y2 JP H0630338Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting edge
- cutting
- tooth
- broach
- shell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Milling, Broaching, Filing, Reaming, And Others (AREA)
Description
本考案はヘリカルブローチの改良に関する。
一般に、捩れ歯の内歯歯車や螺旋状のスプライン溝の加
工に用いられるヘリカルブローチでは、各歯の切刃が歯
の捩れ方向に対して大略直角方向に形成されるようにそ
の切刃溝が入れられている。これは、切削加工中に切刃
の両端が被削材に対して等しい角度で当たるために切刃
両端での切削バランスが良く、安定した切削が行えるた
めである。ところが、このような歯直角切刃では、ブロ
ーチが被削材から抜けるときに切削に関与する切刃の数
が少なくなるため、被削材が捩り戻されようとして切削
に関与している切刃の一方端で過切削現象を生じてしま
う。その結果としては、被削材側の歯すじに『倒れ』や
『かじり』の現象を生じてしまう場合がある。 上述の歯直角切刃に対しては、各歯の切刃がブローチの
軸方向に対して大略直角方向に形成されるようにその切
刃溝が入れられる軸直角切刃がある。この軸直角切刃に
よる切削では、切削に関与する切刃が常に同一数ではあ
るが、これらの切刃が被削材に対して断続的に作用し、
しかも切刃の一方端では逃げ角が鋭角になり、他方端で
はこれが鈍角になるために切削加工中の切削バランスが
悪く、このため加工精度が特に歯すじ方向に関しては歯
直角切刃よりも劣ってしまう。 このように、従来のヘリカルブローチでは、歯直角切刃
であっても軸直角切刃であってもその加工精度に問題を
残してしまうことになる。 本考案は上述のような技術的課題に鑑み、これを有効に
解決すべく創案されたものである。したがって本考案の
目的は、加工精度が可及的に高められるヘリカルブロー
チを提供することにある。
工に用いられるヘリカルブローチでは、各歯の切刃が歯
の捩れ方向に対して大略直角方向に形成されるようにそ
の切刃溝が入れられている。これは、切削加工中に切刃
の両端が被削材に対して等しい角度で当たるために切刃
両端での切削バランスが良く、安定した切削が行えるた
めである。ところが、このような歯直角切刃では、ブロ
ーチが被削材から抜けるときに切削に関与する切刃の数
が少なくなるため、被削材が捩り戻されようとして切削
に関与している切刃の一方端で過切削現象を生じてしま
う。その結果としては、被削材側の歯すじに『倒れ』や
『かじり』の現象を生じてしまう場合がある。 上述の歯直角切刃に対しては、各歯の切刃がブローチの
軸方向に対して大略直角方向に形成されるようにその切
刃溝が入れられる軸直角切刃がある。この軸直角切刃に
よる切削では、切削に関与する切刃が常に同一数ではあ
るが、これらの切刃が被削材に対して断続的に作用し、
しかも切刃の一方端では逃げ角が鋭角になり、他方端で
はこれが鈍角になるために切削加工中の切削バランスが
悪く、このため加工精度が特に歯すじ方向に関しては歯
直角切刃よりも劣ってしまう。 このように、従来のヘリカルブローチでは、歯直角切刃
であっても軸直角切刃であってもその加工精度に問題を
残してしまうことになる。 本考案は上述のような技術的課題に鑑み、これを有効に
解決すべく創案されたものである。したがって本考案の
目的は、加工精度が可及的に高められるヘリカルブロー
チを提供することにある。
本考案に係るヘリカルブローチは、上述のごとき従来の
技術的課題を解決し、その目的を達成するために以下の
ような構成を備えている。 即ち、仕上げ刃群での各歯の切刃方向が、該仕上げ刃群
の前側から後側へ行くに従って、歯直角方向から軸直角
方向へ変化して構成されている。この切刃方向の変化
は、連続的変化であってもよく、あるいは一定の前側区
間だけ歯直角方向であって抜け際の数枚の部分だけ軸直
角方向にしてもよい。 ヘリカルブローチのタイプとしては、単に歯すじが螺旋
状になっている一体型のものと、歯厚上がりで切削する
シェルを後端部に取り付けた高精度加工用の組立型のも
のがあり、このシェルに適用した組立型ブローチであっ
てもよく、あるいは一体型のものであってもよい。
技術的課題を解決し、その目的を達成するために以下の
ような構成を備えている。 即ち、仕上げ刃群での各歯の切刃方向が、該仕上げ刃群
の前側から後側へ行くに従って、歯直角方向から軸直角
方向へ変化して構成されている。この切刃方向の変化
は、連続的変化であってもよく、あるいは一定の前側区
間だけ歯直角方向であって抜け際の数枚の部分だけ軸直
角方向にしてもよい。 ヘリカルブローチのタイプとしては、単に歯すじが螺旋
状になっている一体型のものと、歯厚上がりで切削する
シェルを後端部に取り付けた高精度加工用の組立型のも
のがあり、このシェルに適用した組立型ブローチであっ
てもよく、あるいは一体型のものであってもよい。
本考案に係るヘリカルブローチでは、ブローチが抜け際
に至るまでは加工精度の高い歯直角切刃で切削が行わ
れ、抜け際の部分では軸直角に近い切刃が切削を行うこ
とによって、切削に関与する切刃の数が減少するのをコ
ントロールする。したがって、抜け際でも周方向の全切
刃が切削に関与するので切削抵抗が過大になることはな
く、『歯すじだれ』が生じることはない。
に至るまでは加工精度の高い歯直角切刃で切削が行わ
れ、抜け際の部分では軸直角に近い切刃が切削を行うこ
とによって、切削に関与する切刃の数が減少するのをコ
ントロールする。したがって、抜け際でも周方向の全切
刃が切削に関与するので切削抵抗が過大になることはな
く、『歯すじだれ』が生じることはない。
以下に本考案の好適な一実施例について、第1図及び第
2図を参照して説明する。本実施例では、組立型ブロー
チのシェルの場合で説明する。即ち、組立型ブローチの
仕上げ刃群はこのシェル1がブローチ本体(図示せず)
に組み付けられることによって構成される。第1図は中
間部を省略したシェルの半断面正面図である。図の左側
がシェル1の喰付き側即ち前方端であり、右側が抜け側
即ち後方端である。また、第2図はシェルに形成される
1条n枚の歯群における各切刃を模式的に示す図であ
り、図の下側がシェル1の喰付き側であり、上側が抜け
側である。各歯群は捩れ角βに沿って周方向へ螺旋状に
配置される。通常のヘリカルブローチにおける捩れ角は
25度前後が多く、本実施例てもβを25度とする。各
歯2の前縁には切刃3が形成され、喰付き側の第1切刃
31を形成する第1切刃溝41の傾斜角α1は約25度
に設定されて所謂歯直角切刃を構成している。また抜け
側で最終の第n切刃3nを形成する切刃溝4nの傾斜角
αnは約10度である。この傾斜角αnは最大でも10
度ぐらいであり、軸直角即ち0度に極力近付けるのが好
ましい。各切刃3の傾斜角αは喰付き側から抜け側へ漸
減し、第n切刃3nは第1切刃31よりも軸直角切刃の
傾斜方向に近付いている。各切刃3は、切刃溝4を数値
制御によりリードを漸減させながら行われる。 また、上記実施例では傾斜角αを漸減させたが、例えば
1条16枚の歯群を形成するに際して、喰付き側の12
刃分を傾斜角25度の螺旋状の切刃溝で歯直角切刃を形
成した第1部分と、残りの4刃分を軸直角の切刃溝で軸
直角切刃を形成した第2部分とをそれぞれ別に加工形成
し、各歯群の捩れ方向(β方向)を一致させて接合した
うえで一体化されたシェルを形成することも可能であ
り、上記実施例のシェルと大略同等の作用効果が得られ
る。そして、螺旋状の切刃溝の加工が等リードで行え
る。
2図を参照して説明する。本実施例では、組立型ブロー
チのシェルの場合で説明する。即ち、組立型ブローチの
仕上げ刃群はこのシェル1がブローチ本体(図示せず)
に組み付けられることによって構成される。第1図は中
間部を省略したシェルの半断面正面図である。図の左側
がシェル1の喰付き側即ち前方端であり、右側が抜け側
即ち後方端である。また、第2図はシェルに形成される
1条n枚の歯群における各切刃を模式的に示す図であ
り、図の下側がシェル1の喰付き側であり、上側が抜け
側である。各歯群は捩れ角βに沿って周方向へ螺旋状に
配置される。通常のヘリカルブローチにおける捩れ角は
25度前後が多く、本実施例てもβを25度とする。各
歯2の前縁には切刃3が形成され、喰付き側の第1切刃
31を形成する第1切刃溝41の傾斜角α1は約25度
に設定されて所謂歯直角切刃を構成している。また抜け
側で最終の第n切刃3nを形成する切刃溝4nの傾斜角
αnは約10度である。この傾斜角αnは最大でも10
度ぐらいであり、軸直角即ち0度に極力近付けるのが好
ましい。各切刃3の傾斜角αは喰付き側から抜け側へ漸
減し、第n切刃3nは第1切刃31よりも軸直角切刃の
傾斜方向に近付いている。各切刃3は、切刃溝4を数値
制御によりリードを漸減させながら行われる。 また、上記実施例では傾斜角αを漸減させたが、例えば
1条16枚の歯群を形成するに際して、喰付き側の12
刃分を傾斜角25度の螺旋状の切刃溝で歯直角切刃を形
成した第1部分と、残りの4刃分を軸直角の切刃溝で軸
直角切刃を形成した第2部分とをそれぞれ別に加工形成
し、各歯群の捩れ方向(β方向)を一致させて接合した
うえで一体化されたシェルを形成することも可能であ
り、上記実施例のシェルと大略同等の作用効果が得られ
る。そして、螺旋状の切刃溝の加工が等リードで行え
る。
第1図は本考案の実施例において中間部を省略したシェ
ルの半断面正面図、第2図は第1図の実施例でシェルに
形成される1条n枚の歯群における各切刃を模式的に示
す図である。 1……シェル、2……歯、3……切刃、4……切刃溝、
α……切刃溝の傾斜角、β……歯群の捩れ角
ルの半断面正面図、第2図は第1図の実施例でシェルに
形成される1条n枚の歯群における各切刃を模式的に示
す図である。 1……シェル、2……歯、3……切刃、4……切刃溝、
α……切刃溝の傾斜角、β……歯群の捩れ角
Claims (1)
- 【請求項1】仕上げ刃群(1)での各歯(2)の切刃方向
(α)が、該仕上げ刃群(1)の前側から後側へ行くに従
って、歯直角方向から軸直角方向へ変化して構成される
ことを特徴とするヘリカルブローチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989054992U JPH0630338Y2 (ja) | 1989-05-12 | 1989-05-12 | ヘリカルブローチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989054992U JPH0630338Y2 (ja) | 1989-05-12 | 1989-05-12 | ヘリカルブローチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02145921U JPH02145921U (ja) | 1990-12-11 |
JPH0630338Y2 true JPH0630338Y2 (ja) | 1994-08-17 |
Family
ID=31577550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989054992U Expired - Lifetime JPH0630338Y2 (ja) | 1989-05-12 | 1989-05-12 | ヘリカルブローチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0630338Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5494359B2 (ja) * | 2010-08-27 | 2014-05-14 | 三菱マテリアル株式会社 | ヘリカルブローチ |
-
1989
- 1989-05-12 JP JP1989054992U patent/JPH0630338Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02145921U (ja) | 1990-12-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091221 |
|
FPAY | Renewal fee payment |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |