JPH063025A - 冷凍冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品の冷凍時間の短縮と、余分な電力消費の
抑制を図った冷凍冷蔵庫を提供することを目的とする。 【構成】 手動にてコンプレッサとファンの運転を強制
的に制御する強制冷却スイッチ３と、冷凍室内への吸込
冷気温度検知手段２１と、冷凍室内に冷気を強制的に供
給する送風ファン用のファンモータ６の駆動コンデンサ
を低回転時のコンデンサ１５と、高回転運転時に前記低
回転運転用コンデンサ１５と並列にコンデンサ１６接続
することで、前記強制冷却スイッチの動作による強制冷
却運転中は、前記吸込冷気温度検知手段により検知され
た吸込冷気温度により、吸込冷気温度が低い時は、前記
ファンモータの回転数を高回転で運転し、吸込冷気温度
が高い時には吸込冷気温度が低い時よりも低回転で運転
するよう制御してなる冷凍冷蔵庫。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、冷気強制循環方式の冷
凍冷蔵庫に係わり、特に回転数可変の冷気循環用送風機
を備えた冷凍冷蔵庫に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の冷凍冷蔵庫では実開昭６０−１６
７９８７号公報及び実開昭６３−４９６７６号公報に示
すように、急速冷凍を行わせる場合、外部からの開始ス
イッチの操作により、設定された時間コンプレッサと送
風用ファンモ−タを連続運転させ、そのときファンモ−
タを高速に回転させるものであった。

【０００３】以下、その構成について図３から図５に従
って説明する。図３において１は冷蔵庫本体、２は庫内
に区画形成された冷凍室、３は冷凍室２の扉に設けられ
た急速冷凍運転の操作スイッチ、４は冷凍室２の後方の
冷却室に配置された冷媒の蒸発器、５は冷媒の蒸発器４
の上方に配設された送風ファン、６は送風ファン５用の
ファンモ−タ、７はコンプレッサ、８は上記操作スイッ
チ３などからの信号に従ってファンモ−タ６、コンプレ
ッサ７等を制御する制御部、９は交流電源である。

【０００４】図４は上記構成の冷凍冷蔵庫の制御装置に
おける従来の制御回路構成を示す図である。図中１０は
操作スイッチ３と直列に接続された抵抗器、１１は全体
を制御するマイクロコンピュ−タ（以下マイコンをい
う）でタイマ１２を内蔵している。１３はマイコン１１
と接続されたコンプレッサ７の駆動回路、１４は駆動回
路１３により制御されるリレ−で、接点はコンプレッサ
７と交流電源９との間に接続されている。ファンモ−タ
の駆動用コンデンサは、通常運転時のコンデンサ１５と
急速冷凍運転時にこれと並列に接続されるコンデンサ１
６とから成る。

【０００５】１７はマイコン１１と接続されたファンモ
−タ６の駆動回路、１８は駆動回路１７により制御され
るリレ−で、接点はファンモ−タ６と交流電源９との間
に接続されている。リレ−１９は駆動回路２０によって
制御され、接点はリレ−１８とコンデンサ１６との間に
接続されている。また、通常運転時のコンデンサ１５は
リレ−１９の接点を介さないよう接続されている。次
に、第５図のフロ−チャ−トを参照しながら動作を説明
する。このフロ−チャ−トは、マイコン１１内に格納さ
れている急速冷凍運転のプログラムを示すものである。

【０００６】急速冷凍運転の操作スイッチ３が操作され
ると、このスイッチ３と抵抗器１０の接続部はＨ（高レ
ベル）となり、マイコン１１は急速冷凍開始フラグＦを
１にする。そして、ステップ３１でこの急速冷凍開始フ
ラグＦが１であるかどうかを判定し、１であればステッ
プ３２でコンプレッサ７を駆動（ＯＮ）する処理を行う
と共に、ステップ３３でファンモ−タ６を駆動する処理
を行う。これと同時にステップ３４でファンモ−タ６の
駆動用コンデンサ容量の切り換えを行う。具体的にはマ
イコン１１から駆動回路２０へ信号を送り、接続用リレ
−１９を付勢する。

【０００７】これでファンモ−タには通常運転時のコン
デンサ１５と、急速冷凍時のコンデンサ１６が並列に接
続され、ファンモ−タ６の回転数は通常運転時より高く
なる。次にステップ３５でマイコン１１の内蔵タイマ１
２を動作させて、急速冷凍からの時間を積算させて、ス
テップ３６でその積算時間が一定時間経過したかどうか
判定する。一定時間経過していれば、ステップ３７でコ
ンプレッサ７を停止（ＯＦＦ）する処理を行うと同時に
ステップ３８でファンモ−タ６を停止する処理を行う。

【０００８】即ち、ファンモ−タ６及びコンプレッサ７
の各々の駆動回路１７、１３への信号を遮断し、リレ−
１８、１４を共に消勢する。そして、ステップ３９でフ
ァンモ−タ６の急速冷凍時コンデンサ接続リレ−１９の
駆動回路２０への信号を遮断し、切り換えリレ−１９を
消勢してファンモ−タ６を、急速冷凍時の駆動用コンデ
ンサ１６を遮断する。次にステップ４０で急速冷凍開始
フラグＦを０にし、これで急速冷凍運転が終了する。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の冷凍冷蔵庫の制御装置にあっては、急速冷凍
運転時において、常に高回転でファンモ−タを回転させ
る制御である。高回転でファンモ−タを回転させると、
庫内の循環風量を増加させることができる。

【００１０】しかし、一方では、ファンモ−タの発熱の
増加、庫内壁面の熱伝導率の増大による断熱材を介して
の熱損失の増加、パッキン部等の微小間隙部からの冷気
の流失増大による熱損失の増加となり、冷却システムの
蒸発器の冷媒蒸発温度を引き上げてしまい、食品への吹
き出し冷気の温度が高くなるという問題がある。

【００１１】本発明は、上記従来例の欠点に鑑み、急速
冷凍運転時において、ファンモ−タの回転数を可変と
し、冷凍室内への吸込冷気温度が低い時は前記ファンモ
−タの回転数を高回転で運転し、吸込冷気温度が高い時
には吸込冷気温度が低い時よりも低回転で運転するよう
制御して運転を行わせ、効率的に食品が冷凍するまでの
時間の短縮を図り、かつ消費電力を抑制した冷凍冷蔵庫
を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために本発明の冷凍冷蔵庫は、手動にてコンプレッサと
ファンの運転を強制的に制御する強制冷却スイッチと、
冷凍室内への吸込冷気温度を検知する吸込冷気温度検知
手段と、冷凍室内に冷気を強制的に供給する送風ファン
用のファンモ−タの駆動コンデンサを低回転運転時のコ
ンデンサと、高回転運転時に前記低回転運転用コンデン
サと並列に接続することで送風ファン用のファンモ−タ
駆動用コンデンサの容量を変化させ、ファンモ−タの回
転数を可変とし、かつ冷凍室内に固定した冷気吸込温度
検知センサーによる回路切換装置を高回転運転用コンデ
ンサ回路に直列に接続することにより、前記強制冷却ス
イッチの動作による強制冷却運転中は、前記吸込冷気温
度検知手段により検知された吸込冷気温度により、吸込
冷気温度が低い時は前記ファンモ−タの回転数を高回転
で運転し、吸込冷気温度が高い時には吸込冷気温度が低
い時よりも低回転で運転するよう制御してなる冷凍冷蔵
庫。

【００１３】

【作用】本発明の冷凍冷蔵庫は上記した構成により、急
速冷凍運転時において、冷凍室内への吸込冷気温度が低
いときは送風機のファンモ−タを高回転で運転し、食品
に冷気を大量に吹き出すことにより冷凍時間の短縮を図
る。また、冷凍負荷が過大であったり、冷蔵室の冷却負
荷が多い場合などで冷凍室内への吸込冷気温度が高くな
った時は、送風機のファンモ−タを低回転運転に切替え
る。したがって、冷却システムの能力に見合った送風機
のファンモ−タ回転数で運転させることができ、無駄な
熱損失を増加させたり、ファンモ−タの発熱負荷を増加
させることを抑制して、冷凍時間の短縮と同時に消費電
力の抑制を実現できる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１から図２に従
い説明する。尚、従来と同一構成については同一符号を
付しその詳細な説明を省略し、異なる部分についてのみ
述べる。

【００１５】図１において２１は冷凍室内への吸込冷気
温度検知手段である。図２の制御回路構成において、前
記吸込冷気温度検知手段２１により駆動されるリレー２
２は急速冷凍時接続のコンデンサ１６と、通常運転時の
コンデンサ１５とファンモ−タの接点間に接続されてい
る。かかる制御回路構成において、急速冷凍運転時に駆
動回路２０ヘマイコン１１より信号が送られ、リレ−１
９が付勢され、コンデンサ１５、１６がファンモ−タ６
に並列に接続される。

【００１６】この時、冷却システムで作られる冷凍室内
への吸込冷気温度が十分に低い場合には前記リレー２２
は接続されており、ファンモ−タ６の駆動用コンデンサ
の容量は大きくなり回転数が上がる。

【００１７】しかし、冷凍負荷が過大であったり、冷蔵
庫の冷却負荷が多い場合などで冷凍室内への吸込冷気温
度が高くなった時は、前記リレー２２によりコンデンサ
１６の回路が遮断され、ファンモータ６の駆動用コンデ
ンサはコンデンサ１５のみとなり、ファンモータ６の回
転数は下がる。

【００１８】したがって無駄な熱損失の増加や、ファン
モータの発熱負荷の増加を抑制する。再び冷却システム
で作られル冷凍室内への吸込冷気温度が十分に低くなる
と、前記リレー２２が復帰接続して、ファンモータ６の
駆動用コンデンサの容量は大きくなり回転数が上がり、
冷気の循環量を増加させる。上記構成により急速冷凍時
のファンモータ６の駆動コンデンサ容量を自動調整し
て、最適な回転数で運転するので、食品の冷凍時間は短
縮され、余分な電力消費が抑制できる。

【００１９】上記の実施例では冷凍室内吸込冷気温度検
知手段より駆動されるリレーを回路に接続することでフ
ァンモータの容量を切替えて回転数を変化させたが、冷
却システムから作られる冷凍室内への吸込冷気温度検知
手段から、駆動回路２０に信号を送ることでリレー１９
を付勢、消勢させて、ファンモータ６の回転数を変化さ
せる制御回路や、ファンモータ６の駆動電源にインバー
タ電源を用いて、ファンモータ６の回転数を変化させる
制御回路においても、上記実施例と同一の効果を得るこ
とはいうまでもない。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように本発明の冷凍冷蔵庫
によると以下のような効果が得られる。急速冷凍運転中
は、冷却システムで作られる冷凍室内への吸込温度によ
り、吸込冷気温度が低い時はファンモータの回転数を高
回転で運転し、吸込冷気温度が高い時には吸込冷気温度
が低い時よりも低回転で運転するよう制御することによ
り、冷却システムの能力に見合った回転数でファンモー
タを運転することにより、ファンモータの発熱の増加、
庫内壁面の熱伝導率の増大による断熱材を介しての熱損
失の増加、パッキン部等の微小間隙部からの冷気の流失
増大による熱損失増加を抑制でき、食品の冷凍時間は短
縮され、余分な電力消費が抑制できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施来例を示す冷凍冷蔵庫の回路構
成図

【図２】同冷凍冷蔵庫の制御回路図

【図３】従来例を示す冷凍冷蔵庫の制御回路図

【図４】同冷凍冷蔵庫の制御回路図

【図５】同冷凍冷蔵庫の制御を示すフローチャート

【符号の説明】 ２ 冷凍室 ３ 強制冷却スイッチ ５ 送風ファン ６ ファンモータ ７ コンプレッサ ８ 制御部 １５ コンデンサ １６ コンデンサ ２１ 冷凍室内吸込冷気温度検知手段

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 手動にてコンプレッサとファンの運転を
   強制的に制御する強制冷却スイッチと、冷凍室内への吸
   込冷気を検知する吸込冷気温度検知手段と、冷凍室内に
   冷気を強制的に供給する送風ファン用の回転数可変のフ
   ァンモ−タとからなり、前記強制冷却スイッチの動作に
   よる強制冷却運転中は、前記吸込冷気温度検知手段によ
   り検知された吸込冷気温度により、吸込冷気温度が低い
   時は前記ファンモ−タの回転数を高回転で運転し、吸込
   冷気温度が高い時には吸込冷気温度が低い時よりも低回
   転で運転するよう制御してなる冷凍冷蔵庫。
2. 【請求項２】 送風ファン用のファンモ−タ駆動用コン
   デンサの容量を可変とし、強制冷却運転時のファンモ−
   タの回転数を可変とすることを特徴とする請求項１記載
   の冷却冷蔵庫。
3. 【請求項３】 送風ファン用のファンモ−タ駆動用コン
   デンサは低回転運動時のコンデンサと、高回転運転時に
   前記低回転運転用コンデンサと並列に接続されるコンデ
   ンサとから成ることを特徴とする請求項２記載の冷凍冷
   蔵庫。
4. 【請求項４】 冷凍室に固定した冷凍室内温度制御用サ
   ーミスタによる回路切換装置を高回転運転用コンデンサ
   回路に直列に接続したことを特徴とする請求項３記載の
   冷凍冷蔵庫。