JPH06301359A - 表示装置及び表示装置のデータ信号形成方法 - Google Patents
表示装置及び表示装置のデータ信号形成方法Info
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- JPH06301359A JPH06301359A JP2045194A JP2045194A JPH06301359A JP H06301359 A JPH06301359 A JP H06301359A JP 2045194 A JP2045194 A JP 2045194A JP 2045194 A JP2045194 A JP 2045194A JP H06301359 A JPH06301359 A JP H06301359A
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- display device
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Abstract
(57)【要約】
【目的】簡単な構成で、階調表示駆動信号を発生可能と
する。 【構成】複数行同時選択を行うマトリクス表示装置で、
列電極に印加された電圧の自乗平均値をどの列電極に関
しても実質的に一定の値になるような補正信号発生器5
を備え、さらに、列電極駆動信号パルスの振幅変調を行
うこと、及び、振幅変調された列電極駆動信号パルス列
の組を複数個組み合せることによって表示画面の階調を
表現するために1画面の原信号を複数個のサブ画面に分
配するフィールド映像信号変換器2と、該フィールド映
像信号変換器に画面番号を送るフィールドカウンタ3と
を備える。
する。 【構成】複数行同時選択を行うマトリクス表示装置で、
列電極に印加された電圧の自乗平均値をどの列電極に関
しても実質的に一定の値になるような補正信号発生器5
を備え、さらに、列電極駆動信号パルスの振幅変調を行
うこと、及び、振幅変調された列電極駆動信号パルス列
の組を複数個組み合せることによって表示画面の階調を
表現するために1画面の原信号を複数個のサブ画面に分
配するフィールド映像信号変換器2と、該フィールド映
像信号変換器に画面番号を送るフィールドカウンタ3と
を備える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主にマトリックス状に配
置された表示装置、いわゆる単純マトリックス型表示装
置であって、マトリックスの横と縦の電極つまり行電極
と列電極の交点の印加電圧がしきい値を超えると光の透
過率を急激に変化させる表示装置に関する。
置された表示装置、いわゆる単純マトリックス型表示装
置であって、マトリックスの横と縦の電極つまり行電極
と列電極の交点の印加電圧がしきい値を超えると光の透
過率を急激に変化させる表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置を例にとって従来技術を説
明する。以下、信号電極を列電極といい、走査電極を行
電極という。従来Nr 本の行電極とMc 本の列電極を備
えた単純マトリックス型の液晶表示装置は任意の1本の
行電極上の画素に対応する画素信号の組を列電極に印加
すると同時に該行電極に行電極選択電圧を印加して選択
された各画素の光透過率を変化させ、この操作を各行電
極1本毎にNr 本について走査するいわゆる線順次走査
方式で駆動されている。
明する。以下、信号電極を列電極といい、走査電極を行
電極という。従来Nr 本の行電極とMc 本の列電極を備
えた単純マトリックス型の液晶表示装置は任意の1本の
行電極上の画素に対応する画素信号の組を列電極に印加
すると同時に該行電極に行電極選択電圧を印加して選択
された各画素の光透過率を変化させ、この操作を各行電
極1本毎にNr 本について走査するいわゆる線順次走査
方式で駆動されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】液晶表示装置では画素
の光透過率は画素が受ける電圧の実効値に依存するしき
い値特性を持っている。上記の駆動方法では光透過率の
最大最小比つまりコントラスト比が最大となる条件は行
電圧絶対値の最大をVr 、列電圧絶対値の最大をVc と
したときに数1で与えられることが知られている(参考
文献:Paul M. Alt, Peter Pleshko著「Scanning Limit
ations of Liquid-Crystal-Displays 」,IEEE Transact
ions on Electron Devices,vol.ED-21, No2, February
1974,pp146-155)。
の光透過率は画素が受ける電圧の実効値に依存するしき
い値特性を持っている。上記の駆動方法では光透過率の
最大最小比つまりコントラスト比が最大となる条件は行
電圧絶対値の最大をVr 、列電圧絶対値の最大をVc と
したときに数1で与えられることが知られている(参考
文献:Paul M. Alt, Peter Pleshko著「Scanning Limit
ations of Liquid-Crystal-Displays 」,IEEE Transact
ions on Electron Devices,vol.ED-21, No2, February
1974,pp146-155)。
【0004】
【数1】
【0005】数1の条件のもとで光透過率最大(または
最小)を与える画素電圧の実効値V onと透過率最小(ま
たは最大)を与える画素電圧の実効値Voff との比は数
2で与えられる。
最小)を与える画素電圧の実効値V onと透過率最小(ま
たは最大)を与える画素電圧の実効値Voff との比は数
2で与えられる。
【0006】
【数2】
【0007】またVoff は数3で与えられる。
【0008】
【数3】
【0009】数1と数3から数4のようになる。
【0010】
【数4】
【0011】Voff は通常、透過率対実効値特性のしき
い値Vthに設定されるのでこれによってVc 、Vr が決
定されることになる。したがって、行電極数が多くなる
に連れて行電圧が非常に大きい値を求められるという欠
点があった。
い値Vthに設定されるのでこれによってVc 、Vr が決
定されることになる。したがって、行電極数が多くなる
に連れて行電圧が非常に大きい値を求められるという欠
点があった。
【0012】ところで単純マトリックス表示装置で階調
表示を得るには、行電極の印加電圧を選択期間には+V
r または−Vr に固定し、非選択期間には0vとしたと
き、列電圧を階調に応じて変化させる振幅変調かまたは
印加時間を変化させることで可能となる。印加時間を変
化させる方法には列電圧のパルス幅を変化させる方法
(パルス幅変調)とパルス幅は一定でパルス数を変化さ
せる方法(パルス数変調)がある。パルス数変調を行う
には、例えば1画面を階調数のフレーム数(またはフィ
ールド数ともいう)で表現し各画素の階調に応じてVon
となる列電極パルスを加えるフレーム数(フィールド
数)を決めてやればよい。この方法はフレーム変調ある
いはフレーム間引きといわれている。
表示を得るには、行電極の印加電圧を選択期間には+V
r または−Vr に固定し、非選択期間には0vとしたと
き、列電圧を階調に応じて変化させる振幅変調かまたは
印加時間を変化させることで可能となる。印加時間を変
化させる方法には列電圧のパルス幅を変化させる方法
(パルス幅変調)とパルス幅は一定でパルス数を変化さ
せる方法(パルス数変調)がある。パルス数変調を行う
には、例えば1画面を階調数のフレーム数(またはフィ
ールド数ともいう)で表現し各画素の階調に応じてVon
となる列電極パルスを加えるフレーム数(フィールド
数)を決めてやればよい。この方法はフレーム変調ある
いはフレーム間引きといわれている。
【0013】振幅変調はそのままでは非選択時の画素に
印加される電圧の実効値すなわち自乗平均値の画素によ
り異なってくるので表示ムラの原因となる。またパルス
幅変調はパルス幅が狭い信号に対しては電極抵抗のため
駆動点に遠い画素で駆動波形歪が大きくなって表示ムラ
が発生する問題がある。パルス幅を十分広く取ってパル
ス幅変調を行うとフレーム周波数が小さくなりすぎて画
面のちらつきすなわちフリッカーを発生させる。フレー
ム変調はフレーム周波数を大きくできなければ階調数が
多くなるにつれて低周波の駆動信号成分が多くなりフリ
ッカーが目立つようになるという問題がある。
印加される電圧の実効値すなわち自乗平均値の画素によ
り異なってくるので表示ムラの原因となる。またパルス
幅変調はパルス幅が狭い信号に対しては電極抵抗のため
駆動点に遠い画素で駆動波形歪が大きくなって表示ムラ
が発生する問題がある。パルス幅を十分広く取ってパル
ス幅変調を行うとフレーム周波数が小さくなりすぎて画
面のちらつきすなわちフリッカーを発生させる。フレー
ム変調はフレーム周波数を大きくできなければ階調数が
多くなるにつれて低周波の駆動信号成分が多くなりフリ
ッカーが目立つようになるという問題がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる欠点を解
決し、表示ムラやフリッカーが少ない階調表示を可能と
する表示装置を提供することにある。
決し、表示ムラやフリッカーが少ない階調表示を可能と
する表示装置を提供することにある。
【0015】すなわち、走査電極とデータ電極との印加
電圧差に対応して該走査電極と該データ電極とで選ばれ
た画素の光透過率が変化する表示装置であって、複数本
の走査電極と複数本のデータ電極とを備えた表示パネル
と、走査信号を受けて表示パネルの走査電極に走査電圧
を印加する走査電圧発生器と、データ信号を受けて表示
パネルのデータ電極にデータ電圧を印加するデータ電圧
発生器と、実質的に直交性を有する直交関数信号を発生
する直交関数発生器と、所定の映像信号と直交関数発生
器から発生される直交関数信号とから、データ信号を演
算するデータ信号形成回路と、を備えてなり、ここで、
データ信号形成回路は、直列に接続された、1画面分の
信号を複数個のサブ画面に分配するフィールド映像信号
変換器、及び、入力された信号の直交変換を直交関数発
生器から発生される直交関数信号によって行う直交変換
信号発生器と、非選択時の画素に印加される実効電圧が
どの画素に関しても実質的に一定の値になるようにデー
タ信号に含められる補正信号を発生する補正信号発生器
と、を含むものであることを特徴とする表示装置、を提
供する。
電圧差に対応して該走査電極と該データ電極とで選ばれ
た画素の光透過率が変化する表示装置であって、複数本
の走査電極と複数本のデータ電極とを備えた表示パネル
と、走査信号を受けて表示パネルの走査電極に走査電圧
を印加する走査電圧発生器と、データ信号を受けて表示
パネルのデータ電極にデータ電圧を印加するデータ電圧
発生器と、実質的に直交性を有する直交関数信号を発生
する直交関数発生器と、所定の映像信号と直交関数発生
器から発生される直交関数信号とから、データ信号を演
算するデータ信号形成回路と、を備えてなり、ここで、
データ信号形成回路は、直列に接続された、1画面分の
信号を複数個のサブ画面に分配するフィールド映像信号
変換器、及び、入力された信号の直交変換を直交関数発
生器から発生される直交関数信号によって行う直交変換
信号発生器と、非選択時の画素に印加される実効電圧が
どの画素に関しても実質的に一定の値になるようにデー
タ信号に含められる補正信号を発生する補正信号発生器
と、を含むものであることを特徴とする表示装置、を提
供する。
【0016】特に、補正信号発生器の出力は、フィール
ド映像信号変換器、及び、直交関数発生器の出力に重畳
するようにされていることを特徴とする上記表示装置、
及び、補正信号発生器の出力は、フィールド映像信号変
換器、及び、直交関数発生器の入力に重畳するようにさ
れていることを特徴とする上記表示装置を提供する。
ド映像信号変換器、及び、直交関数発生器の出力に重畳
するようにされていることを特徴とする上記表示装置、
及び、補正信号発生器の出力は、フィールド映像信号変
換器、及び、直交関数発生器の入力に重畳するようにさ
れていることを特徴とする上記表示装置を提供する。
【0017】更に、データ信号形成回路は、フィールド
映像信号変換器に画面番号を送るフィールドカウンタを
含むことを特徴とする上記表示装置を提供する。
映像信号変換器に画面番号を送るフィールドカウンタを
含むことを特徴とする上記表示装置を提供する。
【0018】また、本発明は、複数本の走査電極と複数
本のデータ電極とを備え、走査電極とデータ電極との印
加電圧差に対応して該走査電極と該データ電極とで選ば
れた画素の光透過率が変化する表示装置を、複数の走査
線に同時に選択電圧を印加して駆動する際のデータ信号
の形成方法であって、データ信号は以下の信号を含むこ
とを特徴とする表示装置のデータ信号形成方法、を提供
する。
本のデータ電極とを備え、走査電極とデータ電極との印
加電圧差に対応して該走査電極と該データ電極とで選ば
れた画素の光透過率が変化する表示装置を、複数の走査
線に同時に選択電圧を印加して駆動する際のデータ信号
の形成方法であって、データ信号は以下の信号を含むこ
とを特徴とする表示装置のデータ信号形成方法、を提供
する。
【0019】(1)1画面分の映像信号が複数のサブ画
面分に分配されるとともに直交変換された第1の信号、
(2)非選択時の画素に印加される実効電圧がどの画素
に関しても実質的に一定の値になるように第1の信号を
補正する第2の信号。
面分に分配されるとともに直交変換された第1の信号、
(2)非選択時の画素に印加される実効電圧がどの画素
に関しても実質的に一定の値になるように第1の信号を
補正する第2の信号。
【0020】特に、第1の信号と第2の信号とを別個の
期間に重畳することによってデータ信号を形成すること
を特徴とする上記記載の表示装置のデータ信号形成方
法、及び、第2の信号を走査電極を同時選択する一組毎
に演算して形成し、映像信号と重畳して直交変換するこ
とによって、第1の信号と第2の信号とが同時に重畳し
て含まれたものとしてデータ信号を形成することを特徴
とする上記の表示装置のデータ信号形成方法、を提供す
る。
期間に重畳することによってデータ信号を形成すること
を特徴とする上記記載の表示装置のデータ信号形成方
法、及び、第2の信号を走査電極を同時選択する一組毎
に演算して形成し、映像信号と重畳して直交変換するこ
とによって、第1の信号と第2の信号とが同時に重畳し
て含まれたものとしてデータ信号を形成することを特徴
とする上記の表示装置のデータ信号形成方法、を提供す
る。
【0021】行電極数が多くなった場合に駆動電圧の実
効値を一定レベル以上得るのに駆動電圧ピーク値が大き
くなってしまうという前述の欠点に対して、本発明で
は、複数本の行電極を同時選択することと、直交関数に
よる映像信号の変換とその逆変換を組み合わせることに
よって駆動電圧を低減することができる。図2にしたが
って駆動電圧低減方法を示す。
効値を一定レベル以上得るのに駆動電圧ピーク値が大き
くなってしまうという前述の欠点に対して、本発明で
は、複数本の行電極を同時選択することと、直交関数に
よる映像信号の変換とその逆変換を組み合わせることに
よって駆動電圧を低減することができる。図2にしたが
って駆動電圧低減方法を示す。
【0022】図2においては映像信号がデジタル信号に
変換されてから後の処理を示す。映像信号はフレームメ
モリー1に一旦蓄えられてから表示パネル11の任意の
行電極L本(行番号=i、i=1〜L)に対応する水平
ラインL本の信号について好ましくは正規直交関数系に
より信号変換を行い直交変換信号gkj’を得る。「’」
は後に述べる補正信号が加わっていない状態の列信号要
素であることを示すためのものである。すなわち行番号
i(i=1〜L)と列番号j(j=1〜Mc )に対応す
る画素(i、j)の映像信号(階調信号)をGij、直交
関数発生器からの信号を行列[dki]で表すと直交変換
信号は数5のようになる。
変換されてから後の処理を示す。映像信号はフレームメ
モリー1に一旦蓄えられてから表示パネル11の任意の
行電極L本(行番号=i、i=1〜L)に対応する水平
ラインL本の信号について好ましくは正規直交関数系に
より信号変換を行い直交変換信号gkj’を得る。「’」
は後に述べる補正信号が加わっていない状態の列信号要
素であることを示すためのものである。すなわち行番号
i(i=1〜L)と列番号j(j=1〜Mc )に対応す
る画素(i、j)の映像信号(階調信号)をGij、直交
関数発生器からの信号を行列[dki]で表すと直交変換
信号は数5のようになる。
【0023】
【数5】
【0024】kは時間に関する添字であって1からLの
値をとる。
値をとる。
【0025】(Δtk )は行電極の組[i(i=1〜
L)]が選択されている時間Δts に対して数6の関係
になる。
L)]が選択されている時間Δts に対して数6の関係
になる。
【0026】
【数6】
【0027】なおここで、 LΣk=1 { }とは、
{ }内の式のk=1からLまでの総和をとることを示
すこととする。以下、同様である。iは前述のように行
電極の番号を表す。j列上のL個の画素をひと組として
時間軸上でL個の信号に展開されたことになる。以後は
特に断らない限りgkj’はgkj’(Δtk )を表すもの
とする。ここで[dki]は直交関数として例えばWal
sh関数系を使用した場合は表1に示される関数値を取
る。
{ }内の式のk=1からLまでの総和をとることを示
すこととする。以下、同様である。iは前述のように行
電極の番号を表す。j列上のL個の画素をひと組として
時間軸上でL個の信号に展開されたことになる。以後は
特に断らない限りgkj’はgkj’(Δtk )を表すもの
とする。ここで[dki]は直交関数として例えばWal
sh関数系を使用した場合は表1に示される関数値を取
る。
【0028】
【表1】
【0029】以下は、直交関数の次数Lと行電極の同時
選択本数とは等しいものとして記述を進める。直交関数
の次数Lと行電極の同時選択本数とが等しくない場合
は、同時選択する行電極に仮想電極を加えることによっ
て以下の記述を適用できる。
選択本数とは等しいものとして記述を進める。直交関数
の次数Lと行電極の同時選択本数とが等しくない場合
は、同時選択する行電極に仮想電極を加えることによっ
て以下の記述を適用できる。
【0030】列番号jで行番号がiである映像信号Gij
(i=1〜L)の組がj列電極に関するL個の直交変換
信号gkj’(k=1〜L)に変換され、時間軸上で展開
される。一方表示パネル11上で元の映像信号に対応し
た表示にするためにはgkj’を逆変換してやればよい。
逆変換は数7で表される。
(i=1〜L)の組がj列電極に関するL個の直交変換
信号gkj’(k=1〜L)に変換され、時間軸上で展開
される。一方表示パネル11上で元の映像信号に対応し
た表示にするためにはgkj’を逆変換してやればよい。
逆変換は数7で表される。
【0031】
【数7】
【0032】直交関数の性質から[dki]=[dik]と
なるので数8のようになる。
なるので数8のようになる。
【0033】
【数8】
【0034】逆変換を実現するには同時選択された行電
極i(i=1〜L)に対し、直交関数[dik]を駆動信
号として用いればよい。このようにすると、液晶の光透
過率が印加電圧の実効値すなわち自乗平均値の平方根に
応答することから、次に示すように表示信号が行信号
(dik)と列信号(gkj’)との積和 LΣk=1 {dikg
kj’}を含むことになり、元の映像信号と対応した復元
信号が得られるからである。そのことを以下に詳しく説
明する。
極i(i=1〜L)に対し、直交関数[dik]を駆動信
号として用いればよい。このようにすると、液晶の光透
過率が印加電圧の実効値すなわち自乗平均値の平方根に
応答することから、次に示すように表示信号が行信号
(dik)と列信号(gkj’)との積和 LΣk=1 {dikg
kj’}を含むことになり、元の映像信号と対応した復元
信号が得られるからである。そのことを以下に詳しく説
明する。
【0035】画素(i、j)の1フレームで印加される
電圧の実効値をVijとすると、数9、数10となる。
電圧の実効値をVijとすると、数9、数10となる。
【0036】
【数9】
【0037】
【数10】
【0038】ここでMは一度にL本の行電極を同時選択
したとき行電極数Nr をすべて走査するのに必要な同時
選択の回数、すなわち1フレームを完成させるのに必要
な同時選択の回数なのでFはNr より大きいかあるいは
等しい整数である。
したとき行電極数Nr をすべて走査するのに必要な同時
選択の回数、すなわち1フレームを完成させるのに必要
な同時選択の回数なのでFはNr より大きいかあるいは
等しい整数である。
【0039】また(dikVr )は直交関数発生器8から
得られた行駆動信号dikが行信号発生器9に送られ、そ
の結果行電圧発生装置10から行電極iに印加される電
圧であり、(gkj’Vc )は直交変換信号gkj’が列信
号発生器6から列電圧発生装置7に送られ、その結果列
電極jに印加される電圧である。数9の第1項は行電極
が選択されている期間、第2項は非選択期間の自乗平均
値にそれぞれ対応する。非選択期間の行電圧は0であ
り、その間の時間は数11で表される。
得られた行駆動信号dikが行信号発生器9に送られ、そ
の結果行電圧発生装置10から行電極iに印加される電
圧であり、(gkj’Vc )は直交変換信号gkj’が列信
号発生器6から列電圧発生装置7に送られ、その結果列
電極jに印加される電圧である。数9の第1項は行電極
が選択されている期間、第2項は非選択期間の自乗平均
値にそれぞれ対応する。非選択期間の行電圧は0であ
り、その間の時間は数11で表される。
【0040】
【数11】
【0041】数9を展開して整理すると数12になる。
【0042】
【数12】
【0043】dik=±1なので数12の右辺第1項は数
13のようになり一定である。
13のようになり一定である。
【0044】
【数13】
【0045】また数12の右辺第3項はgkj’の逆変換
となっていることが数8から明らかである。数8を数1
2の右辺第3項に代入すると数14のようになるため、
数12の右辺第3項は一定である。
となっていることが数8から明らかである。数8を数1
2の右辺第3項に代入すると数14のようになるため、
数12の右辺第3項は一定である。
【0046】
【数14】
【0047】したがって数12の右辺第2項を一定に保
てばVijは映像信号Gijと1対1に対応することになり
映像が復元されることになる。また、この場合、非選択
状態の画素の実効電圧が一定となり、オフ状態の画素の
表示むらも生じにくい。そこで、数12の右辺第2項を
一定に保つ条件を検討する。
てばVijは映像信号Gijと1対1に対応することになり
映像が復元されることになる。また、この場合、非選択
状態の画素の実効電圧が一定となり、オフ状態の画素の
表示むらも生じにくい。そこで、数12の右辺第2項を
一定に保つ条件を検討する。
【0048】2値データを扱う場合は、Vc は一定なの
で、数12の右辺第2項は一定となる。しかし、振幅変
調を行う場合は、一定となるとは限らない。そこで、振
幅変調を行っても数12の右辺第2項が一定になるよう
な条件を以下に説明する。
で、数12の右辺第2項は一定となる。しかし、振幅変
調を行う場合は、一定となるとは限らない。そこで、振
幅変調を行っても数12の右辺第2項が一定になるよう
な条件を以下に説明する。
【0049】数12の右辺第2項はもともとF Σu=1{(gujVc )2 }=[ FΣl=L+1{(glj’)
2 }+ LΣk=1{(gkj’)2 ]Vc 2 であるが、Σ(gkj’)2 に補正信号による項Σ
(cqj’)2 を加え、Σ(gkj)2 =[Σ(gkj’)2
+Σ(cqj’)2 ]を考えてこれが一定になると考え
る。ここで添え字のqは同時選択の番号を表しておりq
=1〜M;M=F/Lである。この条件は数15のよう
に表せる。
2 }+ LΣk=1{(gkj’)2 ]Vc 2 であるが、Σ(gkj’)2 に補正信号による項Σ
(cqj’)2 を加え、Σ(gkj)2 =[Σ(gkj’)2
+Σ(cqj’)2 ]を考えてこれが一定になると考え
る。ここで添え字のqは同時選択の番号を表しておりq
=1〜M;M=F/Lである。この条件は数15のよう
に表せる。
【0050】
【数15】
【0051】Pは定数である。すべての同時選択の組に
ついて数15が成り立つようにできるならば、数12の
右辺第2項は、次のようになる。
ついて数15が成り立つようにできるならば、数12の
右辺第2項は、次のようになる。
【0052】
【数16】
【0053】ここで「subgroup」とは同時選択の組を示
す。数14、数15、及び数16を用いて数12を書き
直すと数17になる。
す。数14、数15、及び数16を用いて数12を書き
直すと数17になる。
【0054】
【数17】
【0055】振幅変調を行う場合は、数12の右辺第2
項が一定となると保証されているわけではなく映像信号
の内容によって変化しうる。したがって変換信号が数1
2のままでは表示ムラが生じる。本発明では、数17の
右辺第2項がある決められた値に等しくなるように映像
信号を監視しながら図1に示されるように補正信号発生
器5から列信号発生器6に補正信号cqjを入力する。こ
うして数15及び数16が満足される状態となる。
項が一定となると保証されているわけではなく映像信号
の内容によって変化しうる。したがって変換信号が数1
2のままでは表示ムラが生じる。本発明では、数17の
右辺第2項がある決められた値に等しくなるように映像
信号を監視しながら図1に示されるように補正信号発生
器5から列信号発生器6に補正信号cqjを入力する。こ
うして数15及び数16が満足される状態となる。
【0056】補正信号の生成方法については後で述べる
こととし、その前に数17の右辺第2項は1フレーム内
では補正信号によって常に一定に保たれているとして数
17の最大値と最小値を求めて、従来方式の数1から数
3と比較する。
こととし、その前に数17の右辺第2項は1フレーム内
では補正信号によって常に一定に保たれているとして数
17の最大値と最小値を求めて、従来方式の数1から数
3と比較する。
【0057】数17の右辺第1項、右辺第2項は定数な
ので右辺第3項が最大・最小を決定する。Gijについて
は数15の条件から次の関係が成り立つ。
ので右辺第3項が最大・最小を決定する。Gijについて
は数15の条件から次の関係が成り立つ。
【0058】
【数18】
【0059】数15と数18は映像信号と列信号との間
のスケールファクターを示している。したがって数17
の最大値及び最小値は数19のようになる。
のスケールファクターを示している。したがって数17
の最大値及び最小値は数19のようになる。
【0060】
【数19】
【0061】数19の最大値と最小値の比(これを選択
比という)を求める。選択比は、数2で述べたon/o
ff比と同じ意味である。選択比を(SR)とすれば、
数20のようになる。
比という)を求める。選択比は、数2で述べたon/o
ff比と同じ意味である。選択比を(SR)とすれば、
数20のようになる。
【0062】
【数20】
【0063】数20の最大値は (LVr 2+MPVc 2)
が最小値をとる場合、つまり数21が成り立つ場合であ
る。
が最小値をとる場合、つまり数21が成り立つ場合であ
る。
【0064】
【数21】
【0065】これを数20に代入して整理すると数22
になる。
になる。
【0066】
【数22】
【0067】また数21の条件下での画素電圧の最小値
は数19を参照して数23のようになる。
は数19を参照して数23のようになる。
【0068】
【数23】
【0069】これをしきい値電圧Vthに設定すれば数2
4が得られる。
4が得られる。
【0070】
【数24】
【0071】数24と数4を比べてみると行電極数が多
い場合は Nr 1/2>>1 すなわち F1/2 >>1 なので、数24で示される行電圧ピーク値の方がF/
(Nr L1/2 )倍に低減されている。Vr が決定された
後では列駆動ピーク電圧Vc はLとMの比によって左右
されるが、通常L<Mなので行駆動ピーク電圧Vr より
は低電圧である。またF=LMであり、これはNr に近
い数字である。以上より、on/off比つまり選択比
の数22は、従来方式のon/off比である数2と、
ほぼ同じ値となっている。
い場合は Nr 1/2>>1 すなわち F1/2 >>1 なので、数24で示される行電圧ピーク値の方がF/
(Nr L1/2 )倍に低減されている。Vr が決定された
後では列駆動ピーク電圧Vc はLとMの比によって左右
されるが、通常L<Mなので行駆動ピーク電圧Vr より
は低電圧である。またF=LMであり、これはNr に近
い数字である。以上より、on/off比つまり選択比
の数22は、従来方式のon/off比である数2と、
ほぼ同じ値となっている。
【0072】これまでは同時選択される行電極本数(以
下、Sとする)と直交関数の次数Lとは、S=Lの関係
にある場合について述べてきた。S≠Lの場合にはL>
Sとなるように直交関数を選ぶ必要がある。その場合に
は同時選択の回数MはM・S>Nr となる最小の整数で
あり、1フレームあたりの時間はF=L・M・Δtkと
なってSとLが等しい場合に比べ長くなり、また選択比
も小さくなる。
下、Sとする)と直交関数の次数Lとは、S=Lの関係
にある場合について述べてきた。S≠Lの場合にはL>
Sとなるように直交関数を選ぶ必要がある。その場合に
は同時選択の回数MはM・S>Nr となる最小の整数で
あり、1フレームあたりの時間はF=L・M・Δtkと
なってSとLが等しい場合に比べ長くなり、また選択比
も小さくなる。
【0073】以上述べてきたように行電極の複数同時選
択と直交関数変換によって駆動電圧を低減できることが
示された。
択と直交関数変換によって駆動電圧を低減できることが
示された。
【0074】次に表示ムラの発生を抑えるための補正信
号の生成方法について述べる。
号の生成方法について述べる。
【0075】補正信号は数16及び数15を満足させる
ように生成されればよい。まず数16について検討する
と、数16は全ての行番号にわたる総和なので、数15
が一定であることを保証されていなくとも数16が一定
であれば映像が復元できる。また、同じ行電極上の画素
であれば行番号にかかわらず数15のΣ(cqj’)2は
同じ値となる。したがって補正信号は表示品質を劣化さ
せない範囲で数16を結果として満足させるように印加
すればよく、同時選択の期間毎に発生しなくてもよい。
ように生成されればよい。まず数16について検討する
と、数16は全ての行番号にわたる総和なので、数15
が一定であることを保証されていなくとも数16が一定
であれば映像が復元できる。また、同じ行電極上の画素
であれば行番号にかかわらず数15のΣ(cqj’)2は
同じ値となる。したがって補正信号は表示品質を劣化さ
せない範囲で数16を結果として満足させるように印加
すればよく、同時選択の期間毎に発生しなくてもよい。
【0076】ここでは十分条件として数15を一定にす
る条件を考える。
る条件を考える。
【0077】数15を書き直すと数25を得る。
【0078】
【数25】
【0079】上式を満足させるcqj’を得るために映像
信号Gijを直交変換した信号の正味の自乗加算値である
数26について吟味してみる。
信号Gijを直交変換した信号の正味の自乗加算値である
数26について吟味してみる。
【0080】
【数26】
【0081】行列[dki]が直交関数であることを用い
ると、上式は結局数27となる。
ると、上式は結局数27となる。
【0082】
【数27】
【0083】ここでGijの絶対値の最大値をGMAX とし
て数28を満足するような信号cqjを生成してみる。
て数28を満足するような信号cqjを生成してみる。
【0084】
【数28】
【0085】数27、数28を使うと、Σk
{(gkj’)2 }+Σk {cqj 2 }は数29のようにな
る。
{(gkj’)2 }+Σk {cqj 2 }は数29のようにな
る。
【0086】
【数29】
【0087】上の数29を数25と等しいとすれば、数
30を得る。
30を得る。
【0088】
【数30】
【0089】と数30とから数31が得られる。
【0090】
【数31】
【0091】この補正信号はq番目の同時選択について
L・Δtk の時間だけ非選択の状態でj番目の列電極に
印加してやればよいことを示す。ひとつの同時選択につ
いて補正信号の自乗加算値は数32となる。
L・Δtk の時間だけ非選択の状態でj番目の列電極に
印加してやればよいことを示す。ひとつの同時選択につ
いて補正信号の自乗加算値は数32となる。
【0092】
【数32】
【0093】またcqjの最大値をCMAX とすると、これ
はΣ{(Gij)2 }=0の場合なので、数33が成り立
つ。
はΣ{(Gij)2 }=0の場合なので、数33が成り立
つ。
【0094】
【数33】
【0095】数32が満足されていれば合成信号は一つ
の同時選択期間内では数34で表され、一定となる条件
を満足する。
の同時選択期間内では数34で表され、一定となる条件
を満足する。
【0096】
【数34】
【0097】したがって1フレーム内すべての同時選択
番号についても一定となる。1フレーム内でj番目の列
電極に関わる補正信号は数35となる。
番号についても一定となる。1フレーム内でj番目の列
電極に関わる補正信号は数35となる。
【0098】
【数35】
【0099】補正信号の加え方としては種々考えられる
が数34に相当する補正信号の量を1フレームの時間F
Δtk 内、もしくは表示品質の劣化が目だたない範囲内
で消化できればよい。例えば一つの同時選択の期間と次
の同時選択の期間の間に補正信号印加区間を設ける方法
でもよいし、1フレーム内の同時選択の組をすべて終了
させた後でまとめて印加してもよい。前者の場合、補正
信号の印加は直交変換信号の印加期間とは別個の独立し
た期間に行われる。後者の場合、補正信号を複数行電極
の同時選択の一組毎に計算し、仮想的な映像信号として
実映像信号と一組にして直交変換信号発生器を通し、実
映像信号と補正信号とを同時に含んだ列駆動信号を発生
する。また同時選択本数SをWalsh関数の次数Lよ
り1だけ少なくして一つの同時選択についての補正信号
を仮想的な映像信号として直交変換信号発生器やフィー
ルド映像信号変換器に加えることでもよい。その場合に
は図12のような構成の表示装置になる。
が数34に相当する補正信号の量を1フレームの時間F
Δtk 内、もしくは表示品質の劣化が目だたない範囲内
で消化できればよい。例えば一つの同時選択の期間と次
の同時選択の期間の間に補正信号印加区間を設ける方法
でもよいし、1フレーム内の同時選択の組をすべて終了
させた後でまとめて印加してもよい。前者の場合、補正
信号の印加は直交変換信号の印加期間とは別個の独立し
た期間に行われる。後者の場合、補正信号を複数行電極
の同時選択の一組毎に計算し、仮想的な映像信号として
実映像信号と一組にして直交変換信号発生器を通し、実
映像信号と補正信号とを同時に含んだ列駆動信号を発生
する。また同時選択本数SをWalsh関数の次数Lよ
り1だけ少なくして一つの同時選択についての補正信号
を仮想的な映像信号として直交変換信号発生器やフィー
ルド映像信号変換器に加えることでもよい。その場合に
は図12のような構成の表示装置になる。
【0100】数27と表1に示される関数値から数36
が成り立つ。
が成り立つ。
【0101】
【数36】
【0102】したがって、列電圧発生装置はダイナミッ
クレンジが数37となる電圧を発生しなければならな
い。
クレンジが数37となる電圧を発生しなければならな
い。
【0103】
【数37】
【0104】CMAX に対してL倍の電圧を発生できる。
したがって、補正信号を直交変換信号と別個に印加する
場合は、補正信号の印加時間を(1/L)にすることも
できる。
したがって、補正信号を直交変換信号と別個に印加する
場合は、補正信号の印加時間を(1/L)にすることも
できる。
【0105】数37の電圧を印加する場合は一つの同時
選択期間に対する補正信号の印加期間としてはΔtk で
よい。また1フレームの場合はMΔtk である。
選択期間に対する補正信号の印加期間としてはΔtk で
よい。また1フレームの場合はMΔtk である。
【0106】なお、本発明では、選択期間中に、数5に
示したように、時間軸上に展開されたL個の信号を行電
極に印加することになる。液晶表示素子を駆動する場合
において、このL個の信号を1フレーム内に分散印加す
ることにより、液晶の緩和現象を抑制することができ
る。液晶の緩和現象は、非常に走査線の多い液晶表示素
子や50〜100ms程度の応答時間を有する高速応答
液晶を用いた液晶表示素子において見られる現象で、液
晶の応答が印加電圧の実効値応答からはずれることによ
り、コントラスト比の低下が生じるものである。L個の
信号を1フレーム内に分散印加することにより液晶表示
素子のコントラスト比低下が抑制される。分散印加の方
法は、具体的には、USP5,262,881に記載さ
れている方法が採用できる。
示したように、時間軸上に展開されたL個の信号を行電
極に印加することになる。液晶表示素子を駆動する場合
において、このL個の信号を1フレーム内に分散印加す
ることにより、液晶の緩和現象を抑制することができ
る。液晶の緩和現象は、非常に走査線の多い液晶表示素
子や50〜100ms程度の応答時間を有する高速応答
液晶を用いた液晶表示素子において見られる現象で、液
晶の応答が印加電圧の実効値応答からはずれることによ
り、コントラスト比の低下が生じるものである。L個の
信号を1フレーム内に分散印加することにより液晶表示
素子のコントラスト比低下が抑制される。分散印加の方
法は、具体的には、USP5,262,881に記載さ
れている方法が採用できる。
【0107】以上のような方法で、振幅変調による階調
を表示ムラなく行うことが可能であるが、一般的に階調
レベルが増大すると、振幅変調を行うためのハードウエ
アは極めて複雑になる。
を表示ムラなく行うことが可能であるが、一般的に階調
レベルが増大すると、振幅変調を行うためのハードウエ
アは極めて複雑になる。
【0108】上記の説明において駆動パルスの振幅変調
を導入しても表示ムラを発生させることなく階調表示が
可能であることを示したが、表示階調は駆動電圧の実効
値で決定されるので一定時間内での駆動パルス幅やパル
ス数を変調しても数17を満足する関係になっていれば
階調表現が可能であり、また振幅変調とパルス数(ある
いはパルス幅)との組み合わせでもよい。
を導入しても表示ムラを発生させることなく階調表示が
可能であることを示したが、表示階調は駆動電圧の実効
値で決定されるので一定時間内での駆動パルス幅やパル
ス数を変調しても数17を満足する関係になっていれば
階調表現が可能であり、また振幅変調とパルス数(ある
いはパルス幅)との組み合わせでもよい。
【0109】本発明では、列電極駆動信号パルスの振幅
変調を行うこと、振幅変調された列電極駆動信号パルス
列の組を複数個組み合せること(フレーム変調を行うこ
と)の両方を行うことによって、表示画面の階調を表現
する。この点について以下に説明する。
変調を行うこと、振幅変調された列電極駆動信号パルス
列の組を複数個組み合せること(フレーム変調を行うこ
と)の両方を行うことによって、表示画面の階調を表現
する。この点について以下に説明する。
【0110】まず、列電圧の精度つまり階調レベル数に
ついて考えてみる。映像信号と列駆動信号との間のスケ
ールファクターが数36で示されるとおりLであること
から列電圧発生装置のレベル数が直交変換前のレベル数
のL倍となる。すなわち映像信号のビット幅をBsi、列
電圧のビット幅をBamとして数38が成り立つ。
ついて考えてみる。映像信号と列駆動信号との間のスケ
ールファクターが数36で示されるとおりLであること
から列電圧発生装置のレベル数が直交変換前のレベル数
のL倍となる。すなわち映像信号のビット幅をBsi、列
電圧のビット幅をBamとして数38が成り立つ。
【0111】
【数38】
【0112】ここでML はML ≧log2(L)となる最小
の正整数であり、列駆動信号の階調レベル数は表示レベ
ル数のL倍が必要となる。
の正整数であり、列駆動信号の階調レベル数は表示レベ
ル数のL倍が必要となる。
【0113】列電極駆動信号パルスの振幅変調と振幅変
調された列電極駆動信号パルスの組を何個か組み合わせ
て目標の階調レベルを実現する方法を次に示す。視覚の
残像特性を利用して1フレームを時間軸上でNf 個のフ
ィールド画面に分けてみる。そうすると振幅変調だけで
階調表現したときは階調レベルのL倍に相当する精度の
デジタル・アナログ変換器(DA変換器)が列電圧発生
器の前に必要となっていたが、Nf 個のフィールドに分
割すると、列電圧DA変換器のビット精度は N=log2(Nf ) として、(Bam−N)=(Bsi+ML −N)ビットに粗
くすることができる。すなわちDA変換器の負担が軽く
なるので列信号発生器と列電圧発生装置の構成を簡単に
することができる。
調された列電極駆動信号パルスの組を何個か組み合わせ
て目標の階調レベルを実現する方法を次に示す。視覚の
残像特性を利用して1フレームを時間軸上でNf 個のフ
ィールド画面に分けてみる。そうすると振幅変調だけで
階調表現したときは階調レベルのL倍に相当する精度の
デジタル・アナログ変換器(DA変換器)が列電圧発生
器の前に必要となっていたが、Nf 個のフィールドに分
割すると、列電圧DA変換器のビット精度は N=log2(Nf ) として、(Bam−N)=(Bsi+ML −N)ビットに粗
くすることができる。すなわちDA変換器の負担が軽く
なるので列信号発生器と列電圧発生装置の構成を簡単に
することができる。
【0114】例えば(Bam−N)=3ビット程度であれ
ば図11に示すような構造で8レベル分の基準電圧を用
意してアナログスイッチとデコーダの組み合わせでデジ
タル・アナログ変換を簡単に実現でき、列電圧発生装置
7内にDA変換器を組み込むことができる。同時にまた
変換信号発生器4や、補正信号発生器5などは扱う信号
のビット数が少なくなるのでやはりこの場合も負担が軽
くなる。
ば図11に示すような構造で8レベル分の基準電圧を用
意してアナログスイッチとデコーダの組み合わせでデジ
タル・アナログ変換を簡単に実現でき、列電圧発生装置
7内にDA変換器を組み込むことができる。同時にまた
変換信号発生器4や、補正信号発生器5などは扱う信号
のビット数が少なくなるのでやはりこの場合も負担が軽
くなる。
【0115】図3に示すように目標の階調数をGt とし
て1フレームを前述のようにNf 個のフィールドに分け
ると、1フィールドあたりの目標レベル数はSg =Gt
/Nf となって低減できる。ただし列駆動信号の階調レ
ベル数は表示レベル数のL倍が必要となるので、列電圧
発生装置7としては(LSg )のレベル数が必要とな
る。
て1フレームを前述のようにNf 個のフィールドに分け
ると、1フィールドあたりの目標レベル数はSg =Gt
/Nf となって低減できる。ただし列駆動信号の階調レ
ベル数は表示レベル数のL倍が必要となるので、列電圧
発生装置7としては(LSg )のレベル数が必要とな
る。
【0116】階調レベルと列電極駆動パルスの分配の仕
方を考えてみると、特に中間的な階調レベル{2〜(G
t −Nf )}の場合は同一の階調レベルに対して駆動パ
ルスを各フィールドに分配する仕方が複数個考えられ
る。
方を考えてみると、特に中間的な階調レベル{2〜(G
t −Nf )}の場合は同一の階調レベルに対して駆動パ
ルスを各フィールドに分配する仕方が複数個考えられ
る。
【0117】各フィールドのパルス振幅レベルをフレー
ム内で全フィールドにわたって加算したものが同じであ
れば実効値が同一の値となるのであるが、液晶表示装置
の透過率の応答速度は初期状態と印加パルスの波高値や
パルス幅によって異なった様相を示す。したがって、コ
ントラスト比やフリッカーといった表示品質を評価しな
がら駆動パルスの分配の仕方を決めていった方がよい。
逆に本発明の方法によれば表示パネルの応答特性の変化
に応じて表示品質を最良にする最適の駆動パルス分配方
法を選ぶことができる。
ム内で全フィールドにわたって加算したものが同じであ
れば実効値が同一の値となるのであるが、液晶表示装置
の透過率の応答速度は初期状態と印加パルスの波高値や
パルス幅によって異なった様相を示す。したがって、コ
ントラスト比やフリッカーといった表示品質を評価しな
がら駆動パルスの分配の仕方を決めていった方がよい。
逆に本発明の方法によれば表示パネルの応答特性の変化
に応じて表示品質を最良にする最適の駆動パルス分配方
法を選ぶことができる。
【0118】図1に示すのは図2の構成にフイールドカ
ウンタ3とフィールド映像信号変換器2を付け加え、行
電極複数同時選択と直交関数変換を使い列駆動信号の振
幅変調とフィールド変調を組み合わせて階調表示できる
ようにした本発明による表示装置のブロック図の一例で
ある。ここでは、フィールド映像信号変換器2は直交変
換信号発生器4とフレームメモリ1の間に挿入されフィ
ールド番号と映像信号の内容によって列電極駆動パルス
の各フィールドへの分配の仕方を決め直交変換信号発生
器4へ出力するものである。
ウンタ3とフィールド映像信号変換器2を付け加え、行
電極複数同時選択と直交関数変換を使い列駆動信号の振
幅変調とフィールド変調を組み合わせて階調表示できる
ようにした本発明による表示装置のブロック図の一例で
ある。ここでは、フィールド映像信号変換器2は直交変
換信号発生器4とフレームメモリ1の間に挿入されフィ
ールド番号と映像信号の内容によって列電極駆動パルス
の各フィールドへの分配の仕方を決め直交変換信号発生
器4へ出力するものである。
【0119】以上の方法によって、従来と比較して表示
パネル駆動電圧ピーク値の低減に寄与し、階調表示にお
いて、振幅変調された駆動信号による列電圧の実効値変
動を補償して表示ムラを低減し、表示パネルの過渡応答
特性に合わせた駆動パルス配分によってフリッカーを少
なくできる。
パネル駆動電圧ピーク値の低減に寄与し、階調表示にお
いて、振幅変調された駆動信号による列電圧の実効値変
動を補償して表示ムラを低減し、表示パネルの過渡応答
特性に合わせた駆動パルス配分によってフリッカーを少
なくできる。
【0120】
【実施例】行電極数240、列電極数320×3=96
0本の液晶表示パネルを用意し、行電極の同時選択本数
を8本として本発明の実施例を図10のように構成し
た。イメージ上は1行あたり320個の画素であるがR
GBの3原色に分解して表示するので960本の列電極
が必要となる。図10の構成はフレームメモリ1、フィ
ールド映像信号変換器2、フィールドカウンタ3、直交
変換信号発生器4、補正信号発生器5、列信号発生器
6、列電圧発生装置7、直交関数発生器8、行信号発生
器9、行電圧発生装置10、コントローラ12、及び表
示パネル11からなっている。このうち、フィールド映
像信号変換器2、フィールドカウンタ3、直交変換信号
発生器4、補正信号発生器5及び列信号発生器6が列信
号形成回路13を形成する。また、コントローラ12
は、回路全体のタイミングをコントロールするものであ
る。
0本の液晶表示パネルを用意し、行電極の同時選択本数
を8本として本発明の実施例を図10のように構成し
た。イメージ上は1行あたり320個の画素であるがR
GBの3原色に分解して表示するので960本の列電極
が必要となる。図10の構成はフレームメモリ1、フィ
ールド映像信号変換器2、フィールドカウンタ3、直交
変換信号発生器4、補正信号発生器5、列信号発生器
6、列電圧発生装置7、直交関数発生器8、行信号発生
器9、行電圧発生装置10、コントローラ12、及び表
示パネル11からなっている。このうち、フィールド映
像信号変換器2、フィールドカウンタ3、直交変換信号
発生器4、補正信号発生器5及び列信号発生器6が列信
号形成回路13を形成する。また、コントローラ12
は、回路全体のタイミングをコントロールするものであ
る。
【0121】フレームメモリ1は240行×960列×
5ビットの構成である。フレームメモリ1にはRGBの
各信号をアナログ・デジタル変換した後ガンマ補正をか
けて各水平ラインに対応してRGBの順序で格納する。
出力は同時選択行の本数に合わせ5ビット×8ポートと
なっている。本実施例では各画素の輝度信号(階調信
号)のデータ長は5ビットとしたのでメモリ1の構成も
5ビット長としたが入力信号が8ビット長であるなら
ば、図13に示すようにガンマ補正回路に8/5ビット
変換を含ませて図7に示す構成としてもよい。
5ビットの構成である。フレームメモリ1にはRGBの
各信号をアナログ・デジタル変換した後ガンマ補正をか
けて各水平ラインに対応してRGBの順序で格納する。
出力は同時選択行の本数に合わせ5ビット×8ポートと
なっている。本実施例では各画素の輝度信号(階調信
号)のデータ長は5ビットとしたのでメモリ1の構成も
5ビット長としたが入力信号が8ビット長であるなら
ば、図13に示すようにガンマ補正回路に8/5ビット
変換を含ませて図7に示す構成としてもよい。
【0122】使用した表示パネル11の平均応答時間は
50ms、しきい値電圧は2.5Vrms であった。行電
極駆動電圧のピーク値Vr は±10.0V、列電極駆動
電圧のピーク値Vc は±5.47Vを使用した。列電極
はRGBの3原色の順序で配置され各々320本、合計
960本からなっている。
50ms、しきい値電圧は2.5Vrms であった。行電
極駆動電圧のピーク値Vr は±10.0V、列電極駆動
電圧のピーク値Vc は±5.47Vを使用した。列電極
はRGBの3原色の順序で配置され各々320本、合計
960本からなっている。
【0123】表示パネル上辺の行電極から8本ずつの組
で同時選択することにして対応する水平ラインのメモリ
ー領域の頭から順にフィールド映像信号変換器2を通し
て列電極駆動信号(gkj’=ΣdkiGij’)を計算す
る。ここでGij’はメモリからの映像信号をフィールド
映像信号変換器2に通したものつまりフィールド信号で
ある。
で同時選択することにして対応する水平ラインのメモリ
ー領域の頭から順にフィールド映像信号変換器2を通し
て列電極駆動信号(gkj’=ΣdkiGij’)を計算す
る。ここでGij’はメモリからの映像信号をフィールド
映像信号変換器2に通したものつまりフィールド信号で
ある。
【0124】フィールド映像信号変換器2は図4に示さ
れる機能となっており、5ビットのフレーム映像信号G
ijをフィールドカウンタから入力されるフィールド番号
にしたがって表2に示される関係でフィールド信号
Gij’に変換される。同時選択行数に対応して8ポート
のGij信号を受けて8行分並列に変換処理を行う。フィ
ールドカウンタ3は2ビットのアップカウンタであり、
フィールド映像信号変換器2にフィールド番号を送る。
れる機能となっており、5ビットのフレーム映像信号G
ijをフィールドカウンタから入力されるフィールド番号
にしたがって表2に示される関係でフィールド信号
Gij’に変換される。同時選択行数に対応して8ポート
のGij信号を受けて8行分並列に変換処理を行う。フィ
ールドカウンタ3は2ビットのアップカウンタであり、
フィールド映像信号変換器2にフィールド番号を送る。
【0125】表2は5ビットの映像信号を3ビット×4
フィールドの信号に展開した場合であって中間階調の信
号配列をフリッカーが最も少なくかつコントラストが大
きくなるように実験的に決めたものである。表2中の数
字は列駆動信号の振幅レベル数を示している。
フィールドの信号に展開した場合であって中間階調の信
号配列をフリッカーが最も少なくかつコントラストが大
きくなるように実験的に決めたものである。表2中の数
字は列駆動信号の振幅レベル数を示している。
【0126】
【表2】
【0127】フィールド信号は同時選択内の行の同じ列
番号について順次、直交変換器4に入力される。直交変
換器4は図5に示される構成になっておりインバータ4
2を通してフィールド映像信号Gij’の補数をとり排他
的論理和ゲート43に入力される。排他的論理和ゲート
43には直交関数発生器8からの信号dkiも入力され表
1に示される関数値にしたがって(+dki) または(−
dki) を出力する。(dki・Gij)の計算はインバータ
42と排他的論理和ゲート43でなされる。排他的論理
和ゲート43の出力はアキュムレータ41で同時選択内
の行番号(i=1からL)について累積加算されてい
く。インバータ44の機能は直交関数の値が(−1)の
場合に加算器41にキャリッジコントロール信号を送る
ものである。アキュムレータ41からインバータ44ま
では1同時選択期間のタイムスロット数である8個から
なっており、加算処理はタイムスロット番号k毎に並列
処理される。ここでタイムスロットというのは行電極の
駆動信号として使う直交関数の最小パルス幅であってΔ
tk である。
番号について順次、直交変換器4に入力される。直交変
換器4は図5に示される構成になっておりインバータ4
2を通してフィールド映像信号Gij’の補数をとり排他
的論理和ゲート43に入力される。排他的論理和ゲート
43には直交関数発生器8からの信号dkiも入力され表
1に示される関数値にしたがって(+dki) または(−
dki) を出力する。(dki・Gij)の計算はインバータ
42と排他的論理和ゲート43でなされる。排他的論理
和ゲート43の出力はアキュムレータ41で同時選択内
の行番号(i=1からL)について累積加算されてい
く。インバータ44の機能は直交関数の値が(−1)の
場合に加算器41にキャリッジコントロール信号を送る
ものである。アキュムレータ41からインバータ44ま
では1同時選択期間のタイムスロット数である8個から
なっており、加算処理はタイムスロット番号k毎に並列
処理される。ここでタイムスロットというのは行電極の
駆動信号として使う直交関数の最小パルス幅であってΔ
tk である。
【0128】アキュムレータ41からの出力gkj’は、
図7に示したごとく、次の列信号発生器6内のタイムス
ロット番号kに対応したラインメモリ61に蓄えられ
る。列信号発生器6は二組のラインメモリアレイと補正
信号ラインメモリ62からなる。ひとつのラインメモリ
アレイは8個のラインメモリからなる。前述のように画
素(i、j)(i=1から8、j=1から960)の直
交変換信号は並列に8個のアキュムレータで累積加算さ
れ、同時選択内の行について直交変換、加算の演算を実
行する。累積加算された信号はラインメモリに蓄えられ
次の列の映像信号の変換計算に移る。同時選択内のすべ
ての列について同様の変換を行い1フィールド分の信号
を8本のラインメモリに蓄えたら直交変換番号の早いラ
インメモリから列電圧発生器7に信号を送る。直交変換
番号kは1から8である。
図7に示したごとく、次の列信号発生器6内のタイムス
ロット番号kに対応したラインメモリ61に蓄えられ
る。列信号発生器6は二組のラインメモリアレイと補正
信号ラインメモリ62からなる。ひとつのラインメモリ
アレイは8個のラインメモリからなる。前述のように画
素(i、j)(i=1から8、j=1から960)の直
交変換信号は並列に8個のアキュムレータで累積加算さ
れ、同時選択内の行について直交変換、加算の演算を実
行する。累積加算された信号はラインメモリに蓄えられ
次の列の映像信号の変換計算に移る。同時選択内のすべ
ての列について同様の変換を行い1フィールド分の信号
を8本のラインメモリに蓄えたら直交変換番号の早いラ
インメモリから列電圧発生器7に信号を送る。直交変換
番号kは1から8である。
【0129】直交関数発生器8は表1に示す関数値を発
生し、(dki)あるいは(dik)の信号として直交変換
信号発生器4や行信号発生器9に送る。4への信号は
(k)については並列に、(i)については演算対象の
行番号のタイミングに応じて送出する。行信号発生器9
は直交関数発生器8からの関数値を受けてタイムスロッ
ト毎の行駆動パターンと同時選択パターンの信号を作り
だし行電圧発生装置10に送る。
生し、(dki)あるいは(dik)の信号として直交変換
信号発生器4や行信号発生器9に送る。4への信号は
(k)については並列に、(i)については演算対象の
行番号のタイミングに応じて送出する。行信号発生器9
は直交関数発生器8からの関数値を受けてタイムスロッ
ト毎の行駆動パターンと同時選択パターンの信号を作り
だし行電圧発生装置10に送る。
【0130】行電圧発生装置10は図9に示す構成とな
っており駆動パターンレジスタ101、選択信号レジス
タ102、及びデコーダ(電圧レベル選別器)103か
らなる。102の内容によって同時選択行が決められ、
101の内容によって選択された各行が(+Vr )を出
力するか、または(−Vr )を出力するか決められる。
非選択行は0Vが出力される。
っており駆動パターンレジスタ101、選択信号レジス
タ102、及びデコーダ(電圧レベル選別器)103か
らなる。102の内容によって同時選択行が決められ、
101の内容によって選択された各行が(+Vr )を出
力するか、または(−Vr )を出力するか決められる。
非選択行は0Vが出力される。
【0131】列電圧発生器7は図8に示す構成となって
おりシフトレジスタ71、レベルシフタ72、サンプル
&ホールド回路74、及びバッファアンプアレイ73か
らなる。1行分のデータをシフトレジスタ71に送り込
んだ段階で列電圧の変換と直交変換番号に対応する直交
関数の行電圧への変換とを同時に行う。ひと組のフィー
ルドデータに対し駆動電圧の符号を反転させてもう一度
同じ信号で駆動する。すなわち、列電圧発生装置7と行
電圧発生装置10の反転出力端子をアクティブにしなが
ら前フィールドの信号をもう一度繰り返すことによって
前フィールドと全く正負反対の駆動波形が得られる。こ
のような駆動シーケンスの理由は液晶パネル上に直流電
位を残さないためである。一つのフィールドを表示して
いる間に次のフィールドの準備をするのに図7に示すよ
うに8本のラインメモリをもう一組用意して次のフィー
ルド番号について同様の演算、データの格納を行う。
おりシフトレジスタ71、レベルシフタ72、サンプル
&ホールド回路74、及びバッファアンプアレイ73か
らなる。1行分のデータをシフトレジスタ71に送り込
んだ段階で列電圧の変換と直交変換番号に対応する直交
関数の行電圧への変換とを同時に行う。ひと組のフィー
ルドデータに対し駆動電圧の符号を反転させてもう一度
同じ信号で駆動する。すなわち、列電圧発生装置7と行
電圧発生装置10の反転出力端子をアクティブにしなが
ら前フィールドの信号をもう一度繰り返すことによって
前フィールドと全く正負反対の駆動波形が得られる。こ
のような駆動シーケンスの理由は液晶パネル上に直流電
位を残さないためである。一つのフィールドを表示して
いる間に次のフィールドの準備をするのに図7に示すよ
うに8本のラインメモリをもう一組用意して次のフィー
ルド番号について同様の演算、データの格納を行う。
【0132】ふた組のラインメモリで順番に第4フィー
ルドまで信号変換を終了したら次の同時選択の組に移る
前に補正信号Cqjを加える。補正信号を補正信号ライン
メモリ62から列電圧発生装置7のシフトレジスタ71
に送り込んで、行電極を全て非選択の状態にしてから列
電圧の変換、印加を実行する。補正信号もまた符号反転
印加を行う。
ルドまで信号変換を終了したら次の同時選択の組に移る
前に補正信号Cqjを加える。補正信号を補正信号ライン
メモリ62から列電圧発生装置7のシフトレジスタ71
に送り込んで、行電極を全て非選択の状態にしてから列
電圧の変換、印加を実行する。補正信号もまた符号反転
印加を行う。
【0133】補正信号の生成は図6に示す構成で行う。
すなわち数31を書き直すと数39を得る。
すなわち数31を書き直すと数39を得る。
【0134】
【数39】
【0135】数39の演算は次のように行う。同時選択
された行電極のj列について映像信号の自乗値を自乗か
け算器51で計算する。その補数を取って同時選択内の
行電極番号i=1からLまでアキュムレータ52で加算
する。そのあと開平器53を通して列信号発生器6に送
り補正信号ラインメモリ62に蓄える。ここで補正信号
の最大振幅(レベル数)、つまりビット幅は直交変換信
号のビット幅に合わせておけばよい。
された行電極のj列について映像信号の自乗値を自乗か
け算器51で計算する。その補数を取って同時選択内の
行電極番号i=1からLまでアキュムレータ52で加算
する。そのあと開平器53を通して列信号発生器6に送
り補正信号ラインメモリ62に蓄える。ここで補正信号
の最大振幅(レベル数)、つまりビット幅は直交変換信
号のビット幅に合わせておけばよい。
【0136】列電圧発生装置7へ補正信号を送るタイミ
ングは同時選択期間直後とした。補正信号は符号反転の
期間も含めて8フィールドに対して8Δtk の時間だけ
送出するようにした。また補正信号を印加している期間
は行電極は非選択電圧が印加されるようにした。上記の
方法で表示したら良好な表示を行えるフレーム周波数は
30〜46Hzであった。1フレームに要する時間Fは F=2(4LM+4M)Δtk =8(L+1)MΔtk =21〜32ms (L=8、M=30、Δtk =10〜15μs) となる。フレーム周波数の高い領域では信号の演算が追
い付かず、また低い周波数ではフリッカーがめだつよう
になった。
ングは同時選択期間直後とした。補正信号は符号反転の
期間も含めて8フィールドに対して8Δtk の時間だけ
送出するようにした。また補正信号を印加している期間
は行電極は非選択電圧が印加されるようにした。上記の
方法で表示したら良好な表示を行えるフレーム周波数は
30〜46Hzであった。1フレームに要する時間Fは F=2(4LM+4M)Δtk =8(L+1)MΔtk =21〜32ms (L=8、M=30、Δtk =10〜15μs) となる。フレーム周波数の高い領域では信号の演算が追
い付かず、また低い周波数ではフリッカーがめだつよう
になった。
【0137】上記の説明では同時選択の組毎に各フィー
ルドを連続して表示する方法であったが、一つのフィー
ルドについて先ず同時選択走査を終了させてから次のフ
ィールドの表示に移るような仕方でもシーケンス信号の
変更だけで図11の構成をそのまま使用することができ
る。表示パネルの応答特性に応じて前者の方法か後者の
方法かを選ぶことができる。
ルドを連続して表示する方法であったが、一つのフィー
ルドについて先ず同時選択走査を終了させてから次のフ
ィールドの表示に移るような仕方でもシーケンス信号の
変更だけで図11の構成をそのまま使用することができ
る。表示パネルの応答特性に応じて前者の方法か後者の
方法かを選ぶことができる。
【0138】図12に示す構成で同時選択本数を7本、
Walsh関数の次数を8として一つの同時選択につい
ての補正信号を仮想的な映像信号として直交変換信号発
生器に加える方式で前述の実施例と同じ構成部品と表示
パネルを使用したところ同様な表示品質を得た。
Walsh関数の次数を8として一つの同時選択につい
ての補正信号を仮想的な映像信号として直交変換信号発
生器に加える方式で前述の実施例と同じ構成部品と表示
パネルを使用したところ同様な表示品質を得た。
【0139】また図10の構成で、列電極を160本毎
に6つのグループに分割し、フレームメモリ以降から列
電圧発生装置までの信号処理系を列電極グループに対応
させて並列に信号処理を行うようにしたところ、フレー
ム周波数の使用範囲を広げることができた。
に6つのグループに分割し、フレームメモリ以降から列
電圧発生装置までの信号処理系を列電極グループに対応
させて並列に信号処理を行うようにしたところ、フレー
ム周波数の使用範囲を広げることができた。
【0140】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く本発明によ
れば表示パネルの低電圧駆動が可能となり、簡単な構成
で階調表示駆動信号が発生でき、高周波成分と低周波成
分を低減できるので低コストで表示ムラやフリッカーの
少ない良好な品質の表示装置を提供可能とするものであ
る。
れば表示パネルの低電圧駆動が可能となり、簡単な構成
で階調表示駆動信号が発生でき、高周波成分と低周波成
分を低減できるので低コストで表示ムラやフリッカーの
少ない良好な品質の表示装置を提供可能とするものであ
る。
【図1】本発明の構成を示すブロック図
【図2】先に提案した構成を示すブロック図
【図3】本発明に用いられる振幅変調されたパルスのフ
ィールド画面への分配を示す概念図
ィールド画面への分配を示す概念図
【図4】フィールド映像信号変換器2の構成を示すブロ
ック図
ック図
【図5】直交変換信号発生器4の構成を示すブロック図
【図6】補正信号発生器5の構成を示すブロック図
【図7】列信号発生器6の構成を示すブロック図
【図8】列電圧発生装置7の構成を示すブロック図
【図9】行電圧発生装置10の構成を示すブロック図
【図10】本発明の実施例の構成を示すブロック図
【図11】列電圧発生装置の他の例を示すブロック図
【図12】他の実施例の構成を示すブロック図
【図13】フレームメモリ1の構成例を示すブロック図
1:フレームメモリ 2:フィールド映像信号変換器 3:フィールドカウンタ 4:直交変換信号発生器 5:補正信号発生器 6:列信号発生器 7:列電圧発生装置 8:直交関数発生器 9:行信号発生器 10:行電圧発生装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 豊 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町松原1160番 地 エイ・ジー・テクノロジー株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】走査電極とデータ電極との印加電圧差に対
応して該走査電極と該データ電極とで選ばれた画素の光
透過率が変化する表示装置であって、 複数本の走査電極と複数本のデータ電極とを備えた表示
パネルと、 走査信号を受けて表示パネルの走査電極に走査電圧を印
加する走査電圧発生器と、 データ信号を受けて表示パネルのデータ電極にデータ電
圧を印加するデータ電圧発生器と、 実質的に直交性を有する直交関数信号を発生する直交関
数発生器と、 所定の映像信号と直交関数発生器から発生される直交関
数信号とから、データ信号を演算するデータ信号形成回
路と、を備えてなり、 ここで、データ信号形成回路は、 直列に接続された、1画面分の信号を複数個のサブ画面
に分配するフィールド映像信号変換器、及び、入力され
た信号の直交変換を直交関数発生器から発生される直交
関数信号によって行う直交変換信号発生器と、 非選択時の画素に印加される実効電圧がどの画素に関し
ても実質的に一定の値になるようにデータ信号に含めら
れる補正信号を発生する補正信号発生器と、を含むもの
であることを特徴とする表示装置。 - 【請求項2】補正信号発生器の出力は、フィールド映像
信号変換器、及び、直交関数発生器の出力に重畳するよ
うにされていることを特徴とする請求項1の表示装置。 - 【請求項3】補正信号発生器の出力は、フィールド映像
信号変換器、及び、直交関数発生器の入力に重畳するよ
うにされていることを特徴とする請求項1の表示装置。 - 【請求項4】データ信号形成回路は、フィールド映像信
号変換器に画面番号を送るフィールドカウンタを含むこ
とを特徴とする請求項1の表示装置。 - 【請求項5】表示装置は液晶表示装置であることを特徴
とする請求項1の表示装置。 - 【請求項6】複数本の走査電極と複数本のデータ電極と
を備え、走査電極とデータ電極との印加電圧差に対応し
て該走査電極と該データ電極とで選ばれた画素の光透過
率が変化する表示装置を、複数の走査線に同時に選択電
圧を印加して駆動する際のデータ信号の形成方法であっ
て、データ信号は以下の信号を含むことを特徴とする表
示装置のデータ信号形成方法。 (1)1画面分の映像信号が複数のサブ画面分に分配さ
れるとともに直交変換された第1の信号、 (2)非選択時の画素に印加される実効電圧がどの画素
に関しても実質的に一定の値になるように第1の信号を
補正する第2の信号。 - 【請求項7】第1の信号と第2の信号とを別個の期間に
重畳することによってデータ信号を形成することを特徴
とする請求項6の表示装置のデータ信号形成方法。 - 【請求項8】第2の信号を走査電極を同時選択する一組
毎に演算して形成し、映像信号と重畳して直交変換する
ことによって、第1の信号と第2の信号とが同時に重畳
して含まれたものとしてデータ信号を形成することを特
徴とする請求項6の表示装置のデータ信号形成方法。 - 【請求項9】表示装置は液晶表示装置であることを特徴
とする請求項6の表示装置のデータ信号形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2045194A JPH06301359A (ja) | 1993-02-19 | 1994-02-17 | 表示装置及び表示装置のデータ信号形成方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5514693 | 1993-02-19 | ||
JP5-55146 | 1993-02-19 | ||
JP2045194A JPH06301359A (ja) | 1993-02-19 | 1994-02-17 | 表示装置及び表示装置のデータ信号形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06301359A true JPH06301359A (ja) | 1994-10-28 |
Family
ID=26357411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2045194A Pending JPH06301359A (ja) | 1993-02-19 | 1994-02-17 | 表示装置及び表示装置のデータ信号形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06301359A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08184807A (ja) * | 1994-12-27 | 1996-07-16 | Seiko Instr Inc | 液晶表示パネルの階調駆動装置 |
US6094243A (en) * | 1996-03-26 | 2000-07-25 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device and method for driving the same |
-
1994
- 1994-02-17 JP JP2045194A patent/JPH06301359A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08184807A (ja) * | 1994-12-27 | 1996-07-16 | Seiko Instr Inc | 液晶表示パネルの階調駆動装置 |
US6094243A (en) * | 1996-03-26 | 2000-07-25 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device and method for driving the same |
US6229583B1 (en) | 1996-03-26 | 2001-05-08 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device and method for driving the same |
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