JPH06299801A - 蒸気弁制御装置 - Google Patents

蒸気弁制御装置

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JPH06299801A
JPH06299801A JP8658793A JP8658793A JPH06299801A JP H06299801 A JPH06299801 A JP H06299801A JP 8658793 A JP8658793 A JP 8658793A JP 8658793 A JP8658793 A JP 8658793A JP H06299801 A JPH06299801 A JP H06299801A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、タ−ビン蒸気弁の制御にお
いて「閉め偏差検出器の誤作動」および「実開度信号が
異常高」となり急閉操作器を誤作動することにより、タ
−ビン蒸気弁が全閉となって発電プラントが緊急停止し
ないようにすることである。 【構成】 弁開度指令演算部から出力されるIV開度指
令値IV4を取り込み、この指令値が設定値以下になっ
た場合に信号IV12を出力するレベル検出器100と実開
度IV5A,IV5BとIV開度指令値IV4の偏差が
負方向の場合閉め偏差検出器26A,26Bから出力される
2信号を論理和演算し、出力される信号IV11と信号と
IV12を論理積演算し、信号IV13を出力する論理積演
算器101 と信号IV13により急閉操作器27A,27Bに蒸
気弁を全閉させる信号を出力し、所定時間後信号を復帰
させる限時復帰器29とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気タービンプラント
の蒸気弁の開度を制御する蒸気弁制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービン系統として図6の火力発電
プラントの場合を用いて説明する。蒸気発生器1で発生
した高温蒸気は、プラント運転中は全開状態となってい
る主蒸気止め弁2(以下、MSV2と言う。)を通し
て、蒸気加減弁3(以下、CV3と言う。)に入り、プ
ラント運転状態に応じてこの開度が調整され、調整され
た蒸気量が高圧タービン4に流入される。
【0003】そして、高圧タービン4を駆動した蒸気は
再熱器5に入り再度加熱された後、中間蒸気弁6A,6
B(以下、IV6A,6Bと言う。)に入り、この弁で
調整された蒸気は低圧タービン7A,7Bに流入し各タ
ービンを駆動する。
【0004】そして、低圧タービン7A,7Bを駆動し
た蒸気は復水器8に排出された後、復水系へ回収され
る。また、高圧タービン4と低圧タービン7A,7Bは
一軸で直結されており、低圧タービン7B側の軸端には
発電機8が設置され各タービンにより得られる機械出力
を電気出力に変換し、高圧タービン4側の軸端に速度検
出器9が設置されている。
【0005】以下に、蒸気タービン系統における従来の
蒸気弁制御装置を図を参照して説明する。図5は、蒸気
弁制御装置の構成図を示すものである。
【0006】蒸気弁制御装置は、弁開度指令演算部10と
中間蒸気弁制御部20A,20Bと蒸気加減弁3を制御する
蒸気加減弁制御部30とから構成されている。まず、弁開
度指令演算部10について図7の構成図を用いて説明す
る。
【0007】弁開度指令演算部10は、基準速度設定器11
と加算器12,16,19とCV係数器13とIV係数器14と開
度設定器15と全閉値設定器17とCV/IV係数器18とか
ら構成される。
【0008】基準速度設定器11には、タービンの基準速
度設定信号S1が設定されている。加算器12は、基準速
度設定信号S1から図5の速度検出器9で検出されたタ
ービン速度信号S2を差引いて速度偏差信号S3を演算す
る。
【0009】CV係数器13は、速度偏差信号S3を取り
込みこの速度偏差信号S3に対してどの程度の割合でC
V3の開度を調整するか設定するものである。(CV速
度調定率と呼ばれている。)その設定は、一般に速度偏
差信号S3が定格タービン速度の略5%で弁開度を100
%変化するように設定してある。
【0010】IV係数器14は、速度偏差信号S3を取り
込みこの速度偏差信号S3に対してどの程度の割合でI
V6A,6Bの開度を調整するか設定するものである。
(IV速度調定率と呼ばれている。)その設定は、一般
に速度偏差信号S3が定格タービン速度の略2%で弁開
度を100 %変化するように設定してある。
【0011】開度設定器15は、必要とされるタービン出
力となるような開度設定値P1が設定されている。加算
器16は、CV係数器13から出力されるCV1と開度設定
値P1を加算し、CV開度指令値CV2を出力する。
【0012】全閉値設定器17は、IV6A,6Bの全開
信号(100 %)IV2を固定設定している。CV/IV
係数器18は、CV係数器13とIV係数器14の係数比率を
設定している。
【0013】例えば、CV係数器13において速度調定率
5%、IV係数器14において速度調定率2%と設定され
ている場合には、5%÷2%=2.5 倍という係数値にな
り、開度設定器15から出力される開度設定値P1は係数
値により信号IV3となる。
【0014】加算器19は、IV係数器14から出力される
IV1と全閉値設定器17から出力されるIV2,CV/
IV係数器18から出力されるIV3を加算し、IV開度
指令値IV4として出力する。
【0015】次に、CV3を制御する蒸気加減弁制御部
30の構成を図8を用いて説明する。蒸気加減弁制御部30
は、加算器31と増幅器32と電気/油圧変換器33と弁操作
器34と急閉操作器35と弁開度検出器36とから構成されて
いる。
【0016】加算器31は、加算器16から出力されるCV
2から弁開度検出器36で検出されるCV3の実開度であ
るCV3を差引いて、偏差信号CV4を出力する。増幅
器32は、偏差信号CV4を取り込み、予め設定されてい
る増幅率で増幅し出力する。
【0017】電気/油圧変換器33は、増幅器32から出力
される電気信号である信号CV5を油圧信号CV6に変
換する。弁操作器34は、油圧信号CV6を機械位置信号
CV7に変換しCV3の開度を制御する。
【0018】急閉操作器35は、弁操作器34に直結された
構造となっている。プラントで異常が発生しCV3を急
閉しなければならない状況になった際に出力される急閉
電気信号CV8により急閉操作器35に内蔵している電磁
弁を励磁して弁操作器34を急閉動作をさせ、機械位置信
号CV7によりCV3を急閉に全閉させる。
【0019】以上、偏差信号CV4が零となるように閉
ループ制御となっている。次に、中間蒸気弁制御部20
A,20Bを図9を用いて説明する。中間蒸気弁開度制御
部20A,20Bともに、加算器21A,21Bと増幅器22A,
22Bと電気/油圧変換器23A,23Bと弁操作器24A,24
Bと弁開度検出器25A,25Bと閉め偏差検出器26A,26
Bと急閉操作器27A,27Bから構成されており、さらに
中間蒸気弁制御部20Aには論理和演算器28と限時復帰器
29の構成が含まれている。
【0020】以下、中間蒸気弁開度制御部20Aと20Bの
共通構成部分を中間蒸気弁制御部20Aの構成で説明
し、中間蒸気弁制御部20Bの構成の説明は省略する。
加算器21Aは、加算器19から出力されるIV4から弁開
度検出器25Aで検出されるIV6Aの実開度であるIV
5Aを差引いて、偏差信号IV6Aを出力する。
【0021】増幅器22Aは、偏差信号IV6Aを取り込
み、予め設定されている増幅率で増幅し出力する。電気
/油圧変換器23Aは、増幅器22から出力される電気信号
である信号IV7Aを油圧信号IV8Aに変換する。
【0022】弁操作器24Aは、油圧信号IV8Aを機械
位置信号IV9Aに変換しIV6Aの開度を制御する。
閉め偏差検出器26Aは、負極性方向の基準値が設定され
ており、取り込まれる偏差信号IV6Aがこの基準値を
越えた場合に閉め偏差大の信号IV10Aを出力する。
【0023】例えば、IV開度指令値IV4の値よりも
IV6Aの実開度であるIV5Aの値が大きく、このマ
イナス偏差が基準値を越えた場合である。論理和演算器
28は、中間蒸気弁制御部20Aにのみ設けられ、閉め偏差
検出器26AからのIV10Aと中間蒸気弁制御部20Bの閉
め偏差検出器26BからのIV10Bとを論理和演算し、信
号IV11として出力する。
【0024】限時復帰器29は、信号IV11が入力される
と瞬時に信号IV12を出力するが、信号IV11の入力が
復帰したときには所定の時限(TD )をもって信号IV
12の出力を復帰させる。
【0025】復帰時間設定(TD )により、一旦閉め偏
差大を検出した後には確実に急閉操作器27Aを動作させ
たり、閉め偏差大がON/OFFを繁雑に繰り返す場合
に急閉操作器27AがON/OFFを繰り返して機械的な
ストレスを与えないようにするために設けられている。
【0026】急閉操作器27Aは、弁操作器24Aに直結さ
れた構造となっており、信号IV12が入力されると内蔵
している電磁弁を励磁して弁操作器24Aを急閉動作をさ
せ、機械位置信号IV9AによりIV6Aを急速に全閉
させる。
【0027】次に、図10を用いてCV3とIV6A,I
V6Bの開度制御の動作を説明する。図10は、図7に示
してある開度設定器15の開度設定値P1を100 %(CV
3開度の全開相当値)一定としたときのタービン速度信
号S2の変化に対するCV3とIV6A,IV6Bの開
度制御の動作を示している。
【0028】通常運転時には、IV6AとIV6Bの弁
開度(図9でのIV5A,IV5Bに相当)は全開一定
で、タービン速度信号S2が定格の105 %以上の点から
閉動作を開始する。
【0029】一般に、通常運転時のタービン速度は電力
系統と同期している関係で定格の±0.5 %の範囲内であ
る。しかしながら、発電機が系統から切り離された場合
には、タービン速度は異常に加速することになる。
【0030】そのため、このような異常発生時には運転
員が図10の開度設定器15の開度設定値P1を0%に設定
しなおすことで、基準速度設定信号S1からタービン速
度信号S2を差引いた速度偏差信号S3が僅かでも負極
性方向になるとIV開度指令値IV4は全開から閉動作
を開始する。
【0031】以上の異常発生時でのIV6AとIV6B
の開度動作を図11を用いて説明する。時刻t1にて異常
が発生するとタービン速度信号S2が急激に速度が増加
するとともに、弁開度指令演算部10から出力されるIV
開度指令値IV4が急激に全開値から急激に減少を開始
し、時刻t3にて全閉値になる。
【0032】そして、ある時間遅れをもって時刻t2に
て実際にIV6AとIV6Bが全開から閉動作を開始
し、時刻t5にて全閉値になる。IV開度指令値IV4
の動作開始と実際にIV6AとIV6Bの閉動作の開始
時刻が異なるのは、電気/油圧変換器23Aと23Bの能力
限界のためである。
【0033】このため、時刻t2に閉め偏差検出器26
A,26Bに入力されるIV開度指令値IV4と実開度で
あるIV5A,IV5Bの偏差値である偏差信号IV6
Aが負極性方向に大きくなるので、この時点で閉め偏差
検出器26A,26Bから信号IV10A,IV10Bが論理和
演算器28に入力される。
【0034】そして、論理和演算器28から論理和演算の
結果出力される信号IV11は限時復帰器29に入力される
と瞬時(時刻t2)に信号IV12を出力するとともに、
閉め偏差検出器26A,26Bからの信号IV11の入力が復
帰した時刻t4から所定の時限(TD )をもって信号I
V12の出力を復帰させる。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】IVの急速閉動作はタ
−ビン速度の加速防止に重要な機能である。しかし、通
常の運転ではIVの開度が全開一定である。このような
状況で急速閉動作が誤動作すると、IVの開度が全て全
閉となり、低圧タ−ビンへの蒸気量を遮断するので、タ
−ビンの出力が急減したり、再熱器の入口圧力が異常上
昇して、再熱器の耐量をこえる。そのため、再熱のため
に使用しているボイラを緊急停止することで、タ−ビン
をも緊急停止させ、これによりプラント全体が停止する
ことになる。
【0036】IVの急速閉動作が誤動作する要因として
閉め偏差検出器の異常、実開度信号の異常高、開度指令
値の異常低等が考えられる。とくに、開度指令値を演算
するまでには複数の演算部を通るため、異常となる確率
が高い。このため、図12に示すように弁開度指令演算
部を多重化する方法がとられている。図12では、弁開
度指令演算部を三重化して、個々の開度指令値を中間値
選択器300 に入力し、3つの信号の中間値を中間蒸気弁
制御部27A に入力して開度制御をおこなうことで信頼性
の向上を図ていた。
【0037】このため、残るIVの急速閉動作の語動作
の要因は、閉め偏差検出器の異常、実開度信号の異常高
となる。弁開度指令演算部は、通常はデジタルハ−ドに
よるソフト演算であるが、中間蒸気弁制御部は高速な応
答制御が要求されているためアナログハ−ドワイヤ−ド
が普通使用されている。
【0038】このようなハ−ドの信頼性の向上のため
に、弁開度指令値演算部のように多重化にすると、ハ−
ド量が増加して、コスト、スペ−スが必要となりコスト
パフォマンスが悪くなる。また、多重化を疎外している
要因として、電気/油圧変換器の信号を受信する部分の
機能が充分対応できていない点がある。
【0039】本発明の目的は、タ−ビン蒸気弁の制御に
おいて「閉め偏差検出器の誤作動」および「実開度信号
が異常高」となりタ−ビン蒸気弁の急閉操作器を誤作動
することにより、タ−ビン蒸気弁が全閉となって発電プ
ラントが緊急停止しない信頼性の高い蒸気弁制御装置を
提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、蒸気タ
ービンの蒸気弁の開度指令値と実開度の偏差により閉ル
ープ制御を行なう蒸気弁制御装置において、前記蒸気タ
ービンの実速度と予め設定されている基準速度から前記
蒸気弁の開度指令値を演算する弁開度演算手段と、前記
開度指令値の変化率を演算し設定変化率を越えた場合に
信号を出力する変化率検出手段と、前記開度指令値と前
記蒸気弁の実開度の偏差を演算する加算手段と、前記加
算手段で求まる偏差が負方向と検出された場合に信号を
出力する偏差方向検出手段と、前記変化率検出手段と前
記偏差方向検出手段から2信号が出力された場合に信号
を出力する論理回路手段と、前記論理回路手段から出力
される信号により前記蒸気弁の操作を行なう弁操作手段
とを備えたことを特徴とする。
【0041】第2の本発明は、蒸気タービンの蒸気弁の
開度指令値と実開度の偏差により閉ループ制御を行なう
蒸気弁制御装置において、前記蒸気タービンの実速度と
予め設定されている基準速度から前記蒸気弁の開度指令
値を演算する弁開度演算手段と、前記開度指令値が設定
指令値以下になった場合に信号を出力するレベル検出手
段と、前記開度指令値と前記蒸気弁の実開度の偏差を演
算する加算手段と、前記加算手段で求まる偏差が負方向
と検出された場合に信号を出力する偏差方向検出手段
と、前記変化率検出手段と前記偏差方向検出手段から2
信号が出力された場合に信号を出力する論理回路手段
と、前記論理回路手段から出力される信号により前記蒸
気弁を操作する弁操作手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0042】第3の本発明は、蒸気タービンの蒸気弁の
開度指令値と実開度の偏差により閉ループ制御を行なう
蒸気弁制御装置において、前記蒸気タービンの実速度と
予め設定されている基準速度から前記蒸気弁の開度指令
値を演算する弁開度演算手段と、前記開度指令値が設定
指令値以下になった場合に信号を出力するレベル検出手
段と、前記開度指令値の変化率を演算し設定変化率を越
えた場合に信号を出力する変化率検出手段と、前記開度
指令値と前記蒸気弁の実開度の偏差を演算する加算手段
と、前記加算手段で求まる偏差が負方向と検出された場
合に信号を出力する偏差方向検出手段と、前記レベル検
出手段と前記変化率検出手段と前記偏差方向検出手段か
ら3信号が出力された場合に信号を出力する論理回路手
段と、前記論理回路手段から出力される信号により前記
蒸気弁を全閉にする弁操作手段とを備えたことを特徴と
する。
【0043】
【作用】実開度信号が異常高となって閉め偏差検出器が
動作したり、閉め偏差検出器そのものが誤動作した場合
でも、蒸気弁の開度指令値に基づいた条件が成立してな
い場合には、急速閉操作器を作動する信号が出力しない
ので、複数の蒸気弁の全てが急速全閉になることは無
い。従って、発電プラントを緊急停止するこが無い。
【0044】
【実施例】以下、本実施の蒸気制御装置を図を参照して
説明する。本実施例と図5で示した蒸気制御装置の構成
図と異なる点は、図9の中間蒸気弁制御部20A,20Bの
限時復帰器29の出力方法であり、その他の構成である図
7の弁開度指令演算器10と図8の蒸気加減弁制御部30は
同一であるので説明を省略する。
【0045】以下、第1の実施例を従来の蒸気弁制御装
置と異なる構成を中心に図1を用いて説明する。図1
は、第1の実施例の蒸気弁制御装置の中間蒸気弁制御部
20A,20Bの構成図である。
【0046】中間蒸気弁開度制御部20A,20Bともに、
加算器21A,Bと増幅器22A,Bと電気/油圧変換器23
A,23Bと弁操作器24A,24Bと弁開度検出器25A,25
Bと閉め偏差検出器26A,26Bと急閉操作器27A,27B
から構成されており、さらに中間蒸気弁開度制御部20A
には論理和演算器28と限時復帰器29とレベル検出器100
と論理積演算器101 の構成を有する。
【0047】以下、中間蒸気弁開度制御部20Aと20Bの
共通構成部分を中間蒸気弁開度制御部20Aの構成で説明
し、中間蒸気弁開度制御部20Bの構成の説明は省略す
る。加算器21Aは、加算器19から出力されるIV4から
弁開度検出器25Aで検出されるIV6Aの実開度である
IV5Aを差引いて、偏差信号IV6Aを出力する。
【0048】増幅器22Aは、偏差信号IV6Aを取り込
み、予め設定されている増幅率で増幅し出力する。電気
/油圧変換器23Aは、増幅器22Aから出力される電気信
号である信号IV7Aを油圧信号IV8Aに変換する。
【0049】弁操作器24Aは、油圧信号IV8Aを機械
位置信号IV9Aに変換しIV6Aの開度を制御する。
閉め偏差検出器26Aは、負極性方向の基準値が設定され
ており、取り込まれる偏差信号IV6Aがこの基準値を
越えた場合に閉め偏差大の信号IV10Aを出力する。
【0050】例えば、IV開度指令値IV4の値よりも
IV6Aの実開度であるIV5Aの値が大きく、このマ
イナス偏差が基準値を越えた場合である。論理和演算器
28は、中間蒸気弁開度制御部20Aにのみ設けられ、閉め
偏差検出器26AからのIV10Aと中間蒸気弁開度制御部
20Bの閉め偏差検出器26BからのIV10Bとを論理和演
算し、信号IV11として出力する。
【0051】レベル検出器100 は、加算器19から出力さ
れるIV開度指令値IV4を取り込み、IV全開相当指
令値未満になったことを検出して、ロジック信号IV13
を出力する。
【0052】論理積演算器101 は、ロジック信号IV13
と論理和演算器28から出力されるIV11とロジック信号
IV13を取り込み、論理積演算を行ない、信号IV14を
出力する。
【0053】限時復帰器29は、信号IV14が入力される
と瞬時に信号IV12を出力するが、信号IV14の入力が
復帰したときには所定の時限(TD )をもって信号IV
12の出力を復帰させる。
【0054】復帰時間設定(TD )により、一旦閉め偏
差大を検出した後には確実に急閉操作器27Aを動作させ
たり、閉め偏差大がON/OFFを繁雑に繰り返す場合
に急閉操作器27AがON/OFFを繰り返して機械的な
ストレスを与えないようにするために設けられている。
【0055】急閉操作器27Aは、弁操作器24Aに直結さ
れた構造となっており、信号IV12が入力されると内蔵
している電磁弁を励磁して弁操作器24Aを急閉動作をさ
せ、機械位置信号IV9AによりIV6Aを急速に全閉
させる。
【0056】次に、第1の実施例の動作を図2の動作図
を用いて説明する。時刻t1からIV開度指令値IV4
が降下し始めると、時刻t2で、IV全開値指令未満を
検出するレベル検出器100 の出力信号IV13がONとな
る。そして、この時のIV開度指令値IV4の降下が急
速で電気/油圧変換器23A,23Bでの制御ではIV実開
度IV5A,IV5Bが追従できないと、所定の閉め偏
差量を越えて、時刻t3で、閉め偏差検出器26A,26B
から信号IV11がONとなる。この時点でIV13とIV
11の両方のロジックがONになるので、論理積信号IV
14がONとなって急閉指令信号IV12が出力されて、I
V6A,IV6Bを急速閉操作することで、それまでの
速度よりも速い速度で二つのIV実開度IV5AとIV
5Bが全閉となる。
【0057】尚、閉め偏差検出器26A,26Bから信号I
V11が時刻t5でOFFとなり論理積信号IV14がOF
Fになるが、急閉指令信号IV12は限時復帰器29で設定
した復帰時間TDを経過した後にOFFとなるので、I
V実開度が全閉になるまでの間は確実に急閉操作器を動
作させることができる。
【0058】次に、第2の実施例を従来の蒸気弁制御装
置と異なる構成を中心に図3を用いて説明する。図3
は、第2の実施例の蒸気弁制御装置の中間蒸気弁制御部
20A,20Bの構成図である。
【0059】中間蒸気弁開度制御部20A,20Bともに、
加算器21A,21Bと増幅器22A,22Bと電気/油圧変換
器23A,23Bと弁操作器24A,24Bと弁開度検出器25
A,25Bと閉め偏差検出器26A,26Bと急閉操作器27
A,27Bから構成されており、さらに中間蒸気弁開度制
御部20Aには論理和演算器28と限時復帰器29と変化率検
出器102 と論理積演算器101 の構成を有する。
【0060】以下、中間蒸気弁開度制御部20Aと20Bの
共通構成部分を中間蒸気弁開度制御部20Aの構成で説明
し、中間蒸気弁開度制御部20Bの構成の説明は省略す
る。加算器21Aは、加算器19から出力されるIV4から
弁開度検出器25Aで検出されるIV6Aの実開度である
IV5Aを差引いて、偏差信号IV6Aを出力する。
【0061】増幅器22は、偏差信号IV6Aを取り込
み、予め設定されている増幅率で増幅し出力する。電気
/油圧変換器23Aは、増幅器22から出力される電気信号
である信号IV7Aを油圧信号IV8Aに変換する。
【0062】弁操作器24Aは、油圧信号IV8Aを機械
位置信号IV9Aに変換しIV6Aの開度を制御する。
閉め偏差検出器26Aは、負極性方向の基準値が設定され
ており、取り込まれる偏差信号IV6Aがこの基準値を
越えた場合に閉め偏差大の信号IV10Aを出力する。
【0063】例えば、IV開度指令値IV4の値よりも
IV6Aの実開度であるIV5Aの値が大きく、このマ
イナス偏差が基準値を越えた場合である。論理和演算器
28は、中間蒸気弁開度制御部20Aにのみ設けられ、閉め
偏差検出器26AからのIV10Aと中間蒸気弁開度制御部
20Bの閉め偏差検出器26BからのIV10Bとを論理和演
算し、信号IV11として出力する。
【0064】変化率検出器102 は、この指令値が電気/
油圧変換器23Aで制御できる変化率よりも速い降下率と
なったことを検出してロジック信号IV15を出力する。
論理積演算器101 は、ロジック信号IV13と論理和演算
器28から出力されるIV11とロジック信号IV15を取り
込み、論理積演算を行ない、信号IV14を出力する。
【0065】限時復帰器29は、信号IV14が入力される
と瞬時に信号IV12を出力するが、信号IV14の入力が
復帰したときには所定の時限(TD )をもって信号IV
12の出力を復帰させる。
【0066】復帰時間設定(TD )により、一旦閉め偏
差大を検出した後には確実に急閉操作器27Aを動作させ
たり、閉め偏差大がON/OFFを繁雑に繰り返す場合
に急閉操作器27AがON/OFFを繰り返して機械的な
ストレスを与えないようにするために設けられている。
【0067】急閉操作器27Aは、弁操作器24Aに直結さ
れた構造となっており、信号IV12が入力されると内蔵
している電磁弁を励磁して弁操作部24Aを急閉動作をさ
せ、機械位置信号IV9AによりIV6Aを急速に全閉
させる。
【0068】次に、第2の実施例の動作を図4の動作図
を用いて説明する。時刻t1からIV開度指令値が降下
し始めて、このときの降下率が電気/油圧変換器23A,
23Bで制御できる値を越えていると、時刻t2で、変化
率検出器102 の出力信号IV15がONとなる。そして、
この時には、電気/油圧変換器23A,23Bでの制御だけ
ではIV実開度IV5AとIV5Bが追従できないの
で、閉め偏差量が大きくなって、時刻t3で、閉め偏差
大信号IV11がONとなる。この時点でIV15とIV11
の両方のロジックがONになるので、論理積信号IV14
がONとなって急閉指令信号IV12が出力されて、IV
を急速閉操作することで、それまでの速度よりも速い速
度で二つのIV実開度IV5AとIV5Bが全閉とな
る。尚、変化率検出信号IV15はIV開度指令値が全閉
となって一定になってしまうと、変化率零になるので時
刻t4でOFFとなり論理積信号IV16がOFFになる
が、急閉指令信号IV12は限時復帰器29で設定した復帰
時間TDを経過した後にOFFとなるので、IV実開度
IV5AとIV5Bが全閉になるまでの間は確実に急閉
操作器27A,27Bを動作させることができる。
【0069】以上の実施例において、閉め偏差検出器の
誤動作やIV実開度信号が異常高となっても、IV開度
指令値が全開値で一定であったり、急速な降下率で無い
場合には、急閉操作器を作動させる信号が出力されるこ
とが無い。
【0070】また、上記に示した実施例にかぎらず、 (1)IV開度指令信号検出に、レベル検出器と変化率
検出器の両方を設置して、論理積演算器の入力を「レベ
ル検出の出力信号IV13」、「変化率検出器の出力信号
IV15」、「閉め偏差大信号IV11」の三つとして、図
1と図3を併用して行ってもよい。
【0071】(2)弁開度指令演算部が多重化されて、
IV開度指令が複数有する場合は、・それぞれのIV開
度指令値信号にレベル検出器または変化率検出器を設置
して、これら検出器の出力信号を多重化ロジック処理
(例えば、三重化のときには2out of3ロジック処理
等)を行って論理積演算器に入力して行ってもよい。
【0072】・複数のIV開度指令を多重化処理(例え
ば、三重化のときには中間値選択等)をした後の信号を
レベル検出器または変化率検出器に入力して行ってもよ
い。 (3)本実施例では中間蒸気弁の例で説明しているが、
同様の急閉制御を行っている類似の弁についても同様に
適用できる。
【0073】(4)レベル検出器の設定を全閉値よりも
開き始めたことを検出するようにして、この信号と開偏
差大の論理積により急閉操作器を作動させることもでき
る。 (5)変化率検出器を上昇率が大きくなったことを検出
するようにして、この信号と開偏差大の論理積により急
閉操作器を作動させることもできる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、タ−ビン蒸気弁開度制
御部の「閉め偏差検出器の誤動作」および「実開度信号
が異常高」となっても急閉操作器を誤動作することは無
くなり、全タ−ビンの蒸気弁が全閉となって発電プラン
トが緊急停止するようなことは無い信頼性の高い蒸気制
御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の蒸気弁制御装置の構成図。
【図2】第1の実施例の蒸気弁制御装置の動作図。
【図3】第2の実施例の蒸気弁制御装置の構成図。
【図4】第2の実施例の蒸気弁制御装置の動作図。
【図5】蒸気弁制御装置の全体構成図。
【図6】蒸気タービンプラント系統図。
【図7】蒸気弁制御装置の弁開度指令演算部の構成図。
【図8】蒸気弁制御装置の蒸気加減弁制御部の構成図。
【図9】従来の蒸気弁制御装置の中間蒸気弁制御部の構
成図。
【図10】従来の蒸気弁制御装置の第1動作図。
【図11】従来の蒸気弁制御装置の第2動作図。
【図12】従来の第2の蒸気弁制御装置の構成図。
【符号の説明】
1…蒸気発生器、2…主蒸気止め弁、3…蒸気加減弁、
4…高圧タービン、5…再熱器、6A,6B…中間蒸気
弁加算部、7A,7B…低圧タービン、8…発電機、9
…速度検出器、10…弁開度指令演算部、11…基準速度設
定器、12,16,19,21A,21B,31…加算器、13…CV
係数器、14…IV係数器、15…開度設定器、17…全閉設
定器、18…CV/IV係数器、20A,20B…中間蒸気弁
制御部、22A,22B,32…増幅器、23A,23B,33…電
気/油圧変換器、24A,24B,34…弁操作器、25A,25
B,36…弁開度検出器、26A,26B…閉め偏差検出器、
27A,27B,35…急閉操作器、28A,28B…論理和演算
器、29…限時復帰演算器、30…蒸気加減弁制御部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気タービンの蒸気弁の開度指令値と実
    開度の偏差により閉ループ制御を行なう蒸気弁制御装置
    において、前記蒸気タービンの実速度と予め設定されて
    いる基準速度から前記蒸気弁の開度指令値を演算する弁
    開度演算手段と、 前記開度指令値の変化率を演算し設定変化率を越えた場
    合に信号を出力する変化率検出手段と、 前記開度指令値と前記蒸気弁の実開度の偏差を演算する
    加算手段と、 前記加算手段で求まる偏差が負方向と検出された場合に
    信号を出力する偏差方向検出手段と、 前記変化率検出手段と前記偏差方向検出手段から2信号
    が出力された場合に信号を出力する論理回路手段と、 前記論理回路手段から出力される信号により前記蒸気弁
    の操作を行なう弁操作手段とを備えたことを特徴とする
    蒸気弁制御装置。
  2. 【請求項2】 蒸気タービンの蒸気弁の開度指令値と実
    開度の偏差により閉ループ制御を行なう蒸気弁制御装置
    において、前記蒸気タービンの実速度と予め設定されて
    いる基準速度から前記蒸気弁の開度指令値を演算する弁
    開度演算手段と、 前記開度指令値が設定指令値以下になった場合に信号を
    出力するレベル検出手段と、 前記開度指令値と前記蒸気弁の実開度の偏差を演算する
    加算手段と、 前記加算手段で求まる偏差が負方向と検出された場合に
    信号を出力する偏差方向検出手段と、 前記変化率検出手段と前記偏差方向検出手段から2信号
    が出力された場合に信号を出力する論理回路手段と、 前記論理回路手段から出力される信号により前記蒸気弁
    を操作する弁操作手段とを備えたことを特徴とする蒸気
    弁制御装置。
  3. 【請求項3】 蒸気タービンの蒸気弁の開度指令値と実
    開度の偏差により閉ループ制御を行なう蒸気弁制御装置
    において、前記蒸気タービンの実速度と予め設定されて
    いる基準速度から前記蒸気弁の開度指令値を演算する弁
    開度演算手段と、 前記開度指令値が設定指令値以下になった場合に信号を
    出力するレベル検出手段と、 前記開度指令値の変化率を演算し設定変化率を越えた場
    合に信号を出力する変化率検出手段と、 前記開度指令値と前記蒸気弁の実開度の偏差を演算する
    加算手段と、 前記加算手段で求まる偏差が負方向と検出された場合に
    信号を出力する偏差方向検出手段と、 前記レベル検出手段と前記変化率検出手段と前記偏差方
    向検出手段から3信号が出力された場合に信号を出力す
    る論理回路手段と、 前記論理回路手段から出力される信号により前記蒸気弁
    を全閉にする弁操作手段とを備えたことを特徴とする蒸
    気弁制御装置。
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