JPH06299235A - 被削性の優れた硬さhrc27以上を有する金型用鋼の製造方法 - Google Patents

被削性の優れた硬さhrc27以上を有する金型用鋼の製造方法

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JPH06299235A
JPH06299235A JP30934993A JP30934993A JPH06299235A JP H06299235 A JPH06299235 A JP H06299235A JP 30934993 A JP30934993 A JP 30934993A JP 30934993 A JP30934993 A JP 30934993A JP H06299235 A JPH06299235 A JP H06299235A
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Kaoru Shinozaki
薫 篠崎
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 化学成分、特にC 、S 、Sol.Al、N 、Zrの含
有量を限定した鋳片または鋼片を1150〜1350℃の温度に
加熱後、圧下比3以上の圧延を行い、次いで、 Ac3〜(A
c3+100 ℃) の温度から水焼入れし、 600〜720 ℃の温
度で焼戻しする。 【効果】 従来鋼であるSCM445の硬度レベルを維持させ
たうえで、S55Cと同等以上の被削性を付与した被削性の
優れた硬さHRC27以上を有する金型用鋼を製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック成形金型
用鋼の製造に関し、さらに詳しくは、被削性の優れた硬
さHRC27以上を有する金型用鋼の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】プラスチック成形金型用材としては、
(1) 被削性が良好であること、(2) 鏡面仕上性、シボ加
工性、放電加工性が良好であること、(3) 強度、耐腐食
性、耐摩耗性、靱性が良好であること、(4) 溶接補修が
容易であることなどが要求されている。これまでは、市
場性があるため、汎用金型用鋼として機械構造用炭素鋼
(例えばS55C)や機械構造用合金鋼(例えばSCM445)が
使用されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、汎用金型用鋼
であるS55Cは、硬さがHRC15程度のため被削性は良好
であるが、低硬度であるためプラスチックの成形ライフ
が短く量産用には向かず、SCM445は、硬さがHRC27程
度のためプラスチック成形ライフサイクルが長く量産用
に適しているが、高硬度であるのでS55Cよりも被削性が
劣る。
【0004】また、従来、プラスチック成形金型用鋼の
製造においては、被削性を付与するために、通常、S が
増量されている。しかし、S の増量は金型用鋼の靱性を
低下させるとともに、エンドミル加工時の境界摩耗が著
しく増大するという欠点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたもので、化学成分、特に
C、S 、Sol.Al、N 、Zrの含有量を限定し、熱処理する
ことによって、従来鋼であるSCM445の硬度レベルを維持
させたうえで、S55Cと同等以上の被削性を付与し、鏡面
仕上性、放電加工性、溶接性が良好なプラスチック成形
金型用鋼を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】C:0.17〜0.23%、Si:0.3
5 %以下、 Mn:0.50〜2.00%、 P:0.030%以下、 S:0.0
15〜0.045 %、Sol.Al:0.003%以下、O:0.0050%以下、
Cr:0.50〜2.50%、 Mo:0.05〜1.00%、 V:0.010〜0.20
0 %を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋳
片または鋼片を1150〜1350℃の温度に加熱後、圧下比3
以上の圧延を行い、次いで、 Ac3〜(Ac3+100 ℃) の温
度から水焼入れし、 600〜720 ℃の温度で焼戻しする被
削性の優れた硬さHRC27以上を有する金型用鋼の製造
方法である。
【0007】N:0.0050%以下、Zr:0.030〜0.120 %を含
有する請求項1記載の被削性の優れた硬さHRC27以上
を有する金型用鋼の製造方法である。
【0008】Cu:0.05〜1.00%、 Ni:0.05〜1.00%の内
の1種または2種を含有する請求項1または請求項2記
載の被削性の優れた硬さHRC27以上を有する金型用鋼
の製造方法である。
【0009】
【作用】以下に、本発明について、さらに詳細に説明す
る。発明者は、S 添加鋼のエンドミル加工時の境界摩耗
現象について種々検討した結果、被削性の向上には、C
含有量を低減するとともに、少量の快削元素であるS と
Zrを複合添加し、Sol.Alを低減することが極めて有効で
あることを見出した。以下に検討結果を説明する。
【0010】図1にエンドミル加工時の工具寿命に及ぼ
すC 量の影響を示す。供試鋼は、0.20%Si-0.70 %Mn-
0.010%P-0.005 %S-0.003 %Sol.Al-1.0%Cr-0.20 %M
o-0.050%V の成分系にC の添加量を変化させた数種の
鋼片を熱間圧延により鋼板に仕上げ、その後、焼入焼戻
しを行い、焼戻し温度を変化させることによって硬さを
HRC27に調整したものである。これらの鋼板につい
て、エンドミル加工時の工具寿命を調べた。
【0011】エンドミル切削条件は、工具メーカの推奨
条件を参考にし、エンドミル:JISB 4211 2枚刃 S
形 10×12 Co-HSS 、速度:18.5m/min 、送り速度:80
mm/min、方向:上向き、切込み:軸方向15mm、半径方向
1.0mm 、切削油:なしとした。
【0012】工具刃先の摩耗には、(1) 逃げ摩耗、(2)
すくい面摩耗、(3) 微小欠陥の3形態があり、エンドミ
ル切削は継続切削であることから、摩耗は機械的衝撃に
よる影響が大きい逃げ面摩耗、あるいは微小欠陥が現れ
る。逃げ面摩耗には、VB と呼ばれる逃げ面平均摩耗幅
と、VB ’と呼ばれる最大逃げ面摩耗幅があり、場合に
よってはVB ”として、切込み境界付近の摩耗幅を考え
ることもあるが、工具寿命の判定は、一般的に使用され
る逃げ面平均摩耗とした。工具寿命判定基準となるVB
の値は、作業の目的および条件によって個々に決定する
必要があるが、JIS B 4011を参考に0.2mm とした。
【0013】図1に示すように、C 量が0.20%前後に、
工具寿命の良好な範囲が認められる。また、C は金型用
鋼に必要な硬さを付与する元素であり、このためには、
0.17%以上の添加が必要であるが、C 量が増加すると、
図1から明らかなように、工具寿命が短くなるなるの
で、上限を0.23%とした。したがって、C の含有量は0.
17〜0.23%の範囲とする。
【0014】図2にエンドミル加工時の工具寿命に及ぼ
すS 量の影響を示す。供試鋼は、0.20%C-0.20%Si-0.7
0 %Mn-0.010%P-0.003 %Sol.Al-1.0%Cr-0.20 %Mo-
0.050%V の成分系にS の添加量を変化させた数種の鋼
片を熱間圧延により鋼板に仕上げ、その後、焼入焼戻し
を行い、焼戻し温度を変化させることによって硬さをH
RC27に調整したものである。これらの鋼板について、
エンドミル加工時の工具寿命を調べた。なお、エンドミ
ル切削条件は上記と同じである。
【0015】図2に示すように、S 量の増加とともに工
具寿命が向上している。しかし、S添加の場合は、上記
のC 添加の例と異なり、切込み終端部に発生する境界摩
耗が顕著に認められるという特異な現象が起こり、エン
ドミルを再研削して使用することを想定すると、この境
界摩耗で工具寿命を判定する必要がある。ISOの寿命
判定基準であるVB ”0.3 に対するS の効果は小さく、
S が0.045 %を超えると平均摩耗幅に対して境界摩耗が
著しく大きくなるため、S の上限を0.045 %とする。下
限は、工具寿命の向上が得られる0.015 %とする。した
がって、S の含有量は0.015 〜0.045 %の範囲とする。
【0016】図3にエンドミル加工時の工具寿命に及ぼ
すZr量の影響を示す。供試鋼は、0.20%C-0.20%Si-0.7
0 %Mn-0.010%P-0.030 %S-0.003 %Sol.Al-1.0%Cr-
0.20 %Mo-0.050%V-0.0040%O-0.0040%N の成分系にZ
rの添加量を変化させた数種の鋼片を熱間圧延により鋼
板に仕上げ、その後、焼入焼戻しを行い、焼戻し温度を
変化させることによって硬さをHRC27に調整したもの
である。これらの鋼板について、エンドミル加工時の工
具寿命を調べた。なお、エンドミル切削条件は上記と同
じである。
【0017】工具寿命の測定は、逃げ面平均摩耗幅VB
と切込み境界付近の摩耗幅VB ”とした。工具寿命判定
基準となるVB とVB ”は、JIS B 4011を参考に0.2mm
とした。
【0018】図3に示すように、Zr量の増加とともに工
具寿命が向上している。しかし、S単独添加の場合のよ
うな、S 量の増加に伴って切込み終端部に発生する境界
摩耗が著しく大きくなるという現象は認められない。こ
のことより、軟質なMnS(HV215)は境界摩耗を増大させる
が、S とZrを複合添加することによりMnS より硬質な(M
n,Zr)S (HV264)を生成させると工具が平均的に摩耗する
と考えられる。しかし、Zrが 0.120%を超えると硬質な
ZrN(HV1492) が増加し鏡面加工性を劣化させ、さらに製
造費用の増加を招くため、Zrの上限を 0.120%とする。
下限は、工具寿命の向上が得られる 0.030%とする。し
たがって、Zrの含有量は 0.030〜0.120%の範囲とす
る。
【0019】図4にエンドミル加工時の工具寿命に及ぼ
すAl量の影響を示す。供試鋼は、0.20%C-0.20%Si-0.7
0 %Mn-0.010%P-0.005 %S-1.0 %Cr-0.20%Mo-0.050
%V の成分系にAlの添加量を変化させた数種の鋼片を熱
間圧延により鋼板に仕上げ、その後、焼入焼戻しを行
い、焼戻し温度を変化させることによって硬さをHRC
27に調整したものである。これらの鋼板について、エン
ドミル加工時の工具寿命を調べた。なお、エンドミル切
削条件は上記と同じである。
【0020】図4に示すように、Al量の増加とともに工
具寿命が低下している。これはAl添加による硬質のアル
ミナ系介在物に起因するものと推定される。また、Alは
強力な脱酸元素であるが、上記のように、常法の製造で
は硬質のアルミナ系介在物を形成して被削性、鏡面加工
性を劣化させる。したがって、Sol.Alの含有量は0.003
%以下とする。
【0021】つぎに、本発明の上記以外の化学成分の限
定理由について説明する。Siは、製鋼時の脱酸と焼入れ
性向上のために添加されるが、同時に偏析を助長する元
素である。このため、Siの添加は偏析の悪影響の少ない
範囲に限定する必要がある。したがって、Siの含有量は
0.35%以下とする。
【0022】Mnは、製鋼時の脱酸と焼入れ性向上のため
に添加されるが、このような効果を有効に発揮させるた
めには、少なくとも0.50%の添加を必要とする。しか
し、2.00%を超えて過多に添加するときは、偏析を助長
し、加工性を劣化させる。したがって、Mnの含有量は0.
50〜2.00%の範囲とする。
【0023】P は、偏析を助長し、鋼内部に局部的な硬
さ上昇を引起して、機械加工性を劣化させる。したがっ
て、P の含有量は0.030 %以下とする。
【0024】O は、酸化物系介在物を形成し、地疵やピ
ンホールの原因となり、鋼の被削性を低下させるため、
できる限り低減することが望ましい。しかし、一方にお
いて、O を低減することは製造費用の増加を招く。した
がって、O の含有量は0.0050%以下とする。
【0025】Crは、焼入れ性向上とN を安定化させる表
面窒化処理のために必要な元素である。このような効果
を得るために、0.50%以上を添加する。しかし、2.50%
を超えて過剰に添加すると、Cr炭化物の析出による脆化
を招来し、靱性を低下させる。したがって、Crの含有量
は0.50〜2.50%の範囲とする。
【0026】Moは、焼入れ性および焼戻し軟化抵抗向上
のために、0.05%以上を添加することを要する。しか
し、1.00%を超えて添加することは、Moが高価な元素で
あるのでコストを上昇することになる。したがって、Mo
の含有量は0.05〜1.00%の範囲とする。
【0027】V は、焼戻し軟化抵抗を向上させる元素で
あり、かかる効果を有効に発現させるためには、 0.010
%の添加が必要である。しかし、 0.200%を超えて過多
に添加すると、粗大な炭窒化物を形成し被削性や鏡面加
工性を劣化させる。したがって、V の含有量は 0.010〜
0.200 %の範囲とする。
【0028】N は、硬質なZr系介在物を形成し、鏡面加
工性、被削性を低下させるため、できる限り低減するこ
とが望ましい。したがって、N の含有量は0.0050%以下
とする。
【0029】以上の元素を必須成分とするが、要求され
る鋼の特性に応じて、以下に説明する元素の1種または
2種を含有させることができる。
【0030】Cuは、焼入れ性と耐食性向上のために、0.
05%以上添加する。しかし、1.00%を超えて多量に添加
すると、熱間加工時に表面割れが発生する。したがっ
て、Cuの含有量は0.05〜1.00%の範囲とする。
【0031】Niは、焼入れ性向上のために、0.05%以上
添加する。しかし、1.00%を超えて添加することは、Ni
が高価な元素であるのでコストを上昇することになる。
したがって、Niの含有量は0.05〜1.00%の範囲とする。
【0032】本発明に係わる金型用鋼は、上記の化学成
分を含有する鋳片または鋼片を熱間圧延し、その後、水
焼入れし、ついで焼戻しして製造される。鋳片または鋼
片の加熱温度は、偏析拡散の観点からは高い程よいが、
1350℃を超えるときは鋳片または鋼片の表面にスケール
が多量に付着し、鋼板の表面疵の原因となる。また、加
熱温度が1150℃よりも低いときは、偏析拡散の効果が少
ない。したがって、加熱温度は1150〜1350℃の温度範囲
に限定する。
【0033】つぎに、金型用鋼は健全な内部品質を有す
ることが重要であり、ザク状欠陥やピンホールを圧着す
るためには鋳片または鋼片から製品までの圧延過程で3
以上の圧下比が必要である。圧下比が3よりも小さいと
きは、ザク状欠陥やピンホールが残存する等の問題が生
じる。したがって、圧延過程での圧下比は3以上とす
る。
【0034】焼入れ温度は、焼入れ前の鋼をオーステナ
イト化するために、少なくともAc3以上の温度が必要で
ある。しかし、(Ac3+100 ℃) の温度を超えるときは、
一部結晶粒の粗大化による焼入れのむらを生じて、加工
性不良を惹起する。したがって、焼入れ温度は Ac3〜(A
c3+100 ℃) の温度範囲に限定する。
【0035】焼入れは、冷却能が優れ、かつ製造コスト
の安価な水焼入れによる。本発明の金型用鋼はSCM445よ
りもC 含有量が少ないため、水焼入れを行っても焼き割
れが生じることはない。
【0036】焼戻し温度は、硬度調整および焼入れ時の
残留歪み除去のため重要であり、残留歪みの除去には高
温焼戻しが望ましいが、 720℃を超える高温の場合に
は、鋼の軟化が著しく、プレハードン鋼として必要とさ
れるHRC27の硬さを達成し得なくなる。一方、 600℃
よりも低い温度では残留歪み除去が不完全であり、加工
時の変形の原因となる。したがって、焼戻し温度は 600
〜720 ℃の温度範囲に限定する。
【0037】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
供試鋼は、表1および表2に示す化学成分からなる鋼を
高周波炉で溶解し、40kg鋼塊に鋳造後、1250℃に加熱
し、鋼塊からの圧下比が4となるように板厚30mmに熱間
圧延し、その後、(Ac3+60℃) の温度から水焼入れし、
硬さがHRC27になるように650 〜720 ℃の温度で焼戻
しを行ったものである。ただし、比較例M2はSCM445相当
鋼で水焼入れにて割れる可能性があるため、油焼入れ焼
戻しとした。また、比較例N2はS55C相当鋼で熱処理は行
っていない。これらの鋼板から試験片を採取し、下記の
エンドミル切削条件で被削性を調査した。
【0038】エンドミル切削条件は、工具メーカの推奨
条件を参考にし、エンドミル:JISB 4211 2枚刃 S
形 10×12 Co-HSS 、速度:18.5m/min 、送り速度:80
mm/min、方向:上向き、切込み:軸方向15mm、半径方向
1.0mm 、切削油:なしとした。なお、比較例N2は、速
度:20m/min 、送り速度:102mm/min である。その結果
を熱処理条件とともに表3および表4に示す。また、本
発明法A1と比較例K1の境界摩耗幅を図5に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】表3および表4から明らかなように、本発
明法A1〜G1は、汎用金型用鋼である比較例N2(S55C 相当
鋼) や比較例M2(SCM445 相当鋼) より被削性が良好であ
る。一方、比較例H1、I1、J1、L1の被削性はS55C並であ
るが本発明法より劣っている。
【0044】比較例K1は被削性は良好であるが、S 含有
量が0.055 %と高いため、図4に示すように、境界摩耗
が激しく、エンドミルの再研削ができないので、快削鋼
として適用できない。
【0045】本発明法A2〜H2は、S とZrを複合添加し、
N 含有量を低く抑えているため、被削性は本発明法A1〜
G1よりもさらに改善されている。
【0046】
【発明の効果】上述のところから明らかなように、本発
明によれば、従来鋼であるSCM445の硬度レベルを維持さ
せたうえで、S55Cと同等以上の被削性を付与した被削性
の優れた硬さHRC27以上を有する金型用鋼を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンドミル加工時の工具寿命に及ぼすC 量の影
響を示す図である。
【図2】エンドミル加工時の工具寿命に及ぼすS 量の影
響を示す図である。
【図3】エンドミル加工時の工具寿命に及ぼすZr量の影
響を示す図である。
【図4】エンドミル加工時の工具寿命に及ぼすAl量の影
響を示す図である。
【図5】本発明法と比較例のエンドミル加工性試験結果
の一例を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.17〜0.23%、Si:0.35 %以下、 Mn:
    0.50〜2.00%、P:0.030 %以下、 S:0.015〜0.045 %、
    Sol.Al:0.003%以下、O:0.0050%以下、Cr:0.50 〜2.50
    %、 Mo:0.05〜1.00%、 V:0.010〜0.200 %を含有し、
    残部Feおよび不可避的不純物からなる鋳片または鋼片を
    1150〜1350℃の温度に加熱後、圧下比3以上の圧延を行
    い、次いで、 Ac3〜(Ac3+100 ℃) の温度から水焼入れ
    し、 600〜720 ℃の温度で焼戻しすることを特徴とする
    被削性の優れた硬さHRC27以上を有する金型用鋼の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 N:0.0050%以下、Zr:0.030〜0.120 %を
    含有することを特徴とする請求項1記載の被削性の優れ
    た硬さHRC27以上を有する金型用鋼の製造方法。
  3. 【請求項3】 Cu:0.05〜1.00%、 Ni:0.05〜1.00%の
    内の1種または2種を含有する請求項1または請求項2
    記載の被削性の優れた硬さHRC27以上を有する金型用
    鋼の製造方法。
JP30934993A 1993-02-18 1993-12-09 被削性の優れた硬さhrc27以上を有する金型用鋼の製造方法 Withdrawn JPH06299235A (ja)

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Cited By (4)

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