JP2004052099A - 機械構造用鋼材 - Google Patents

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Abstract

【課 題】被削性と、冷間鍛造性あるいは耐疲労特性が優れた機械構造用鋼材を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.01〜0.8 %、Si:2.0 %以下、Mn:0.1 〜2.0 %、P:0.1 %以下、S:0.004 〜0.1 %、Al:0.1 %以下を含み、さらにTe、Se、Zr、Mg、Ca、REM のうちから選ばれた1種または2種以上をそれぞれ0.0005〜0.02%含有し、硫化物系介在物の、加工方向(圧延方向または鍛造方向)に平行な断面における平均アスペクト比aおよび平均ヴィッカース硬さHが、1/a≧5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849 を満足する形態とする。なお、Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、B、W、Vのうちから選ばれた1種以上を含有してもよい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、電気機器等の機械部品用として好適な機械構造用鋼材に関する。なお、本発明でいう鋼材は、 線材、棒鋼を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
自動車用部品や電気機器用部品などは、ほとんどが切削加工によって製造されている。そのため、材料となる鋼材については、機械的特性はもちろん被削性が優れていることが要求されている。被削性向上の最も一般的な方法としては、鋼中に被削性改善成分としてSやPb等を含有させる方法が採用されており、特にPbは少量の添加で効果があることが知られている。例えば、特許文献1や、特許文献2には、被削性改善のために、S、Pbを添加した快削鋼が提案されている。
【0003】
しかし、近年、環境問題が大きくクローズアップされ、Pbによる環境汚染が懸念されるようになった。そこで、鉄鋼等の材料分野においても、Pbを使用しない、いわゆるPbフリー化が推進されている。しかし、Pbフリーの鋼材で、Pb系快削鋼と同レベルまたはそれ以上の被削性を有する鋼材はまだ得られていないのが現状である。Pbと同様に被削性を向上する元素であるSを添加したS系快削鋼でも、Pb系快削鋼と同レベルの被削性を有する材料はまだ実現していない。このため、Pbフリーで、Pb系快削鋼と同レベルまたはそれ以上の被削性を有する鋼材の開発が熱望されている。
【0004】
一方、S系快削鋼では、鋼材を圧延や鍛造等で熱間加工する際に、母材の塑性変形とともにMnS等の硫化物が圧延方向に長く展伸し、このため、機械的特性に大きな異方性が生じる。具体的には、圧延方向のシャルピー衝撃値が大きく低下する。また、冷間鍛造に際し、展伸したMnSの存在によりMnSからミクロクラックが発生し、最終的に割れにつながるという問題も指摘されている。
【0005】
このようなS系快削鋼における問題に対し、MnS等の硫化物系介在物の形態(大きさや縦横比(アスペクト比)等)を制御し、被削性を改善する技術が数多く提案されている。例えば、特許文献3には、MnSの大きさおよびアスペクト比を適正範囲に制御した快削鋼が提案されている。特許文献3に記載された技術では、MnSの形態制御により、切り屑分断性により評価した被削性が、また、靭性値により評価した機械的特性の向上に効果があるとしている。
【0006】
また、特許文献4には、S:0.08〜0.4 重量%、Ca:0.01重量%以下含有する硫黄快削鋼を、1100〜1300℃に加熱し、平均圧延温度が1050℃以上となる圧延温度で行なう粗圧延を加工量全体の70%以上行い、800 〜1000℃の仕上圧延を加工量全体の5〜30%行なう硫黄快削鋼の圧延方法が記載されている。特許文献4に記載された技術では、MnS の伸長が抑えられ微視的組織は細粒で均一となり、安価で被削性に優れた硫黄快削鋼が得られるとしている。
【0007】
また、特許文献5には、Mgを0.0005〜0.02質量%含有し、さらに硫化物系介在物粒子の分布状態を制御することにより、被削性、特に切り屑分断性と工具寿命、および機械的特性、とくに横方向衝撃値を向上させた機械構造用快削鋼が提案されている。特許文献5に記載された技術によれば、Pbフリーでも従来のPb含有鋼と匹敵する機械的特性や切り屑分断性を有する快削鋼が実現できるとしている。
【0008】
【特許文献1】
特開昭59−205453号公報
【特許文献2】
特開昭62−23970 号公報
【特許文献3】
特開2001−152279号公報
【特許文献4】
特開平1−224103号公報
【特許文献5】
特開2002−69569号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献3に記載された技術では、MnSのサイズ効果にのみに注目しており、耐疲労特性や冷間鍛造性の顕著な向上までは得られないという問題がある。また、特許文献4に記載された技術では、粗圧延における加工量が多すぎて、MnS がある程度伸長してしまい、耐疲労特性、冷間鍛造性の顕著な向上が得られるまでには至っていないという問題がある。
【0010】
また、特許文献5に記載された技術で製造された製品(鋼材)でも、必ずしも十分な耐疲労特性や冷間鍛造性を保持していない場合があり、 安定した特性を有する鋼材となっていないという問題を残していた。
本発明は、上記したような従来技術の状況に鑑みてなされたものであり、Pbフリーで従来のPb快削鋼の被削性に匹敵する被削性を有し、さらに耐疲労特性に優れ、被削性−耐疲労特性バランスに優れた機械構造用鋼材を提供することを目的とし、さらには、鍛造性とくに冷間鍛造性にも優れた機械構造用鋼材を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成するために、鋼材の被削性、耐疲労特性および冷間鍛造性に及ぼす各種要因について、鋭意研究した。その結果、鋼材中の硫化物系介在物の形態と硬さとの関係が特定の範囲内となる場合にはじめて、鋼材の被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性が同時に著しく向上することを見出した。
【0012】
まず、本発明者らが行った基礎的な実験結果について、 説明する。
C:0.48質量%、S:0.02質量%、Te:0.0019質量%を含有するS48C系鋼製ビレットを分塊圧延と、圧延条件を種々変化させた仕上圧延とにより、棒鋼(φ60mm)とした。得られた棒鋼について、組織試験、工具寿命試験 (被削性試験)、疲労試験、冷間鍛造試験を実施し、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性を評価した。
【0013】
組織試験は、得られた棒鋼から試験片を採取し、試験片の圧延方向に平行な断面についてエッチングなしで、光学顕微鏡を用いて倍率400 倍で10視野観察し、視野中に観察される全ての硫化物系介在物について、画像解析装置を用いてアスペクト比を測定し、その平均値を求めた。また、圧延方向に平行な断面について、超マイクロヴィッカース硬度計(荷重:9.8 ×10−4N)用いて、硫化物100個について硬さを測定し、その平均値を求めた。
【0014】
工具寿命試験 (被削性試験)は、得られた棒鋼について、超硬工具P10 を使用し、
切り込み:2mm、
送り:0.25mm/rev 、
切削速度:200 m/min 、
潤滑:なし、
の条件で切削を行い、工具の逃げ面摩耗幅VBが0.2 mmとなるまでの時間(sec )を工具寿命とし、被削性を評価した。
【0015】
また、疲労試験は、得られた棒鋼(φ60mm)を熱間圧延により20mm厚の鋼板とし、これら鋼板の圧延方向から、回転曲げ疲労試験片(1号試験片)を採取し、JIS Z 2274の規定に準拠して回転曲げ疲労試験を実施した。試験回転数を3000rpm とし、繰り返し数107 回に達する繰り返し応力をもとめ疲れ限度とし、耐疲労特性を評価した。
【0016】
また、冷間鍛造試験は、得られた棒鋼から試験片(タブレット:φ15mm、高さ22.5mm)を高さが圧延方向に一致するように切り出し、圧縮率を種々変化して圧縮鍛造を行った。各圧縮率で10個のタブレットを圧縮鍛造した。圧縮鍛造後、割れの有無を目視で測定し、各圧縮率での割れ発生率と圧縮率の関係をグラフにプロットし、試験片の50%(5個)が割れる圧縮率を求めた。試験片の50%(5個)が割れる圧縮率を冷間鍛造性の指数とし、鍛造性を評価した。この値が大きいほど鍛造性が良いことになる。
【0017】
本発明者らは、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性は、硫化物系介在物のアスペクト比aが小さいほうが有利であるが、これら特性はさらに硫化物系介在物の硬さHにも影響されるであろうという考えのもとに、得られた被削性 (工具寿命)、耐疲労特性(疲れ限度)、冷間鍛造性(50%圧縮割れ発生率)を、硫化物系介在物の硬さHとアスペクト比の逆数1/aとの関係で図示し、図1に示す。図1から、硫化物系介在物の硬さHとアスペクト比の逆数1/aの関係が、次(1)式
1/a≧5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849  ………(1)
(ここで、a:硫化物系介在物の平均アスペクト比、H:硫化物系介在物の平均ヴィッカース硬さ)
を満足する範囲となる場合にはじめて、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性が同時に著しく向上することがわかる。ヴィッカース硬さHとアスペクト比の逆数1/aとの関係が(1)式を満足しない場合には、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性ともに劣化している。
【0018】
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加え完成されたものである。すなわち、本発明は、硫化物系介在物を含む鋼材であって、前記硫化物系介在物の、加工方向(圧延方向または鍛造方向)に平行な断面における平均アスペクト比aおよび平均ヴィッカース硬さHが、次(1)式
1/a≧5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849  ………(1)
(ここで、a:硫化物系介在物の平均アスペクト比、H:硫化物系介在物の平均ヴィッカース硬さ)
を満足することを特徴とする機械構造用鋼材であり、また、本発明では、前記機械構造用鋼材が、質量%で、C:0.01〜0.8 %、Si:2.0 %以下、Mn:0.1 〜2.0 %、P:0.1 %以下、S:0.004 〜0.1 %、Al:0.1 %以下を含み、さらにTe:0.0005〜0.2 %、Se:0.0005〜0.2 %、Zr:0.0005〜0.02%、Mg:0.0005〜0.02%、Ca:0.0005〜0.02%、REM :0.0005〜0.02%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することが好ましく、また、本発明では、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:2.0 %以下、Ni:2.0 %以下、Cr:3.0 %以下、Mo:2.0 %以下、Nb:0.10%以下、B:0.004 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることが好ましく、また、前記各組成に加えてさらに、質量%で、W:0.1 %以下、V:0.5 %以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることが好ましい。
【0019】
また、本発明で言う硫化物系介在物は、MnS や、MnS とTe、Se、Zr、Mg、Ca、REM 、Cr等との複合硫化物を指すものとする。
また、本発明は、質量%で、C:0.01〜0.8 %、Si:2.0 %以下、Mn:0.1 〜2.0 %、P:0.1 %以下、S:0.004 〜0.1 %、Al:0.1 %以下を含み、かつTe:0.0005〜0.2 %、Se:0.0005〜0.2 %、Zr:0.0005〜0.02%、Mg:0.0005〜0.02%、Ca:0.0005〜0.02%、REM :0.0005〜0.02%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有し、あるいはさらに、Cu:2.0 %以下、Ni:2.0 %以下、Cr:3.0 %以下、Mo:2.0 %以下、Nb:0.10%以下、B:0.004 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上、および/または、W:0.1 %以下、V:0.5 %以下のうちから選ばれた1種または2種を含有し、好ましくは残部Feおよび不可避的不純物からなる組成の鋼素材を、1200℃以上に加熱した後、850 ℃以上の温度域で、1 パス当たりの圧下率が20%以下の熱間加工を所定の寸法形状となるまで施し、該熱間加工終了後、直ちに冷却することを特徴とする機械構造用鋼材の製造方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明鋼材では、含まれる硫化物系介在物は、加工方向(圧延方向または鍛造方向)に平行な断面における平均アスペクト比aおよび平均ヴィッカース硬さHが、次(1)式
1/a≧5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849  ………(1)
(ここで、a:硫化物系介在物の平均アスペクト比、H:硫化物系介在物の平均ヴィッカース硬さ)
を満足する。含まれる硫化物系介在物が(1)式を満足しない場合には、展伸したMnS等の硫化物系介在物が多いことになり、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性が劣ることになる。なお、本発明でいう「硫化物系介在物の平均アスペクト比」とは、鋼材の加工方向(圧延方向あるいは鍛造方向)に平行な断面についてエッチングなしで、倍率400 倍の光学顕微鏡を用いて10視野観察し、視野中に観察される全ての硫化物系介在物について、画像解析装置を用いてアスペクト比(加工方向とそれに直交する方向の長さ比)を測定し求めた平均値をいうものとする。また、本発明でいう「硫化物系介在物の平均ヴィッカース硬さ」とは、鋼材の加工方向(圧延方向あるいは鍛造方向)に平行な断面について超マイクロヴィッカース硬度計(荷重:9.8 ×10−4N)用いて、硫化物(MnS)100個についてヴィッカース硬さを測定し求めた平均値をいうものとする。
【0021】
つぎに、本発明鋼材の好ましい組成範囲について説明する。なお、以下、組成についての質量%は単に%と記する。
C:0.01〜0.8 %
Cは、強度を確保するために必要な元素であり、所定の強度を確保するためには0.01%以上含有することが好ましい。一方、0.8 %を超えて含有すると、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性が劣化する。このため、Cは0.01〜0.8 %の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.3 〜0.8 %である。
【0022】
Si:2.0 %以下
Siは、脱酸剤として作用するとともに強度を増加させる有効な元素であり、0.04%以上含有することが好ましいが、2.0 %を超えて含有すると、被削性の低下および冷間鍛造性の低下が著しくなる。このため、Siは2.0 %以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、0.1 〜1.0 %である。
【0023】
Mn:0.1 〜2.0 %
Mnは、硫化物形成元素であり、Sによる延性低下を防止する作用を有する元素であり、このような効果は0.1 %以上の含有で認められる。 一方、2.0 %を超える含有は、冷間鍛造性を著しく低下させる。このため、Mnは0.1 〜2.0 %の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、0.3 〜1.5 %である。
【0024】
P:0.1 %以下
Pは、強度を増加させる元素であるが、0.1 %を超えて含有すると、熱間加工性が劣化する。このため、Pは0.1 %以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、0.05%以下である。
S:0.004 〜0.1 %
Sは、被削性の向上に有効な元素であり、本発明では0.004 %以上の含有を必要とする。一方、0.1 %を超えて含有すると、疲労強度や冷間鍛造性の低下が顕著となる。このため、Sは0.004 %〜0.1 %の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、0.01〜0.06%である。
【0025】
Al:0.1 %以下
Alは、脱酸剤として有効に作用する元素であり、また、アルミナ系酸化物は硫化物生成核として、硫化物の均一分散にも有効に作用する。このような効果は0.01%以上の含有で顕著となるが、0.1 %を超えて過剰に含有すると、硬質のアルミナクラスターが多量に生成され被削性がかえって低下する。このため、Alは0.1 %以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、0.08%以下、さらに好ましくは0.01〜0.06%である。
【0026】
本発明鋼材は、上記した成分に加えてさらに、Te:0.0005〜0.2 %、Se:0.0005〜0.2 %、Zr:0.0005〜0.02%、Mg:0.0005〜0.02%、Ca:0.0005〜0.02%、REM :0.0005〜0.02%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することが好ましい。
Te、Se、Zr、Mg、Ca、REM はいずれも、MnS等の硫化物系介在物を球状化させ、被削性向上、耐疲労性向上に大きく寄与する元素であり、選択して1種以上含有することが好ましい。このような効果を得るためには、Te、Se、Zr、Mg、Ca、REM はいずれも0.0005%以上の含有を必要とする。一方、Te、Seでは0.2 %を超えて含有すると熱間加工性を劣化させる。また、Zr、Mg、Ca、REM では0.02%を超えて含有しても効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できず経済的に不利となる。このため、Te:0.0005〜0.2 %、Se:0.0005〜0.2 %、Zr:0.0005〜0.02%、Mg:0.0005〜0.02%、Ca:0.0005〜0.02%、REM :0.0005〜0.02%に限定することが好ましい。
【0027】
なお、Mg、Caは、MnS等の硫化物系介在物を球状化させ、被削性向上および耐疲労性向上に大きく寄与するとともに、さらにMnS等の硫化物系介在物を均一に分散させる作用が強く、とくにMgとCaを複合含有した場合にその作用がより大きくなる。
また、上記した成分に加えてさらに、Cu:2.0 %以下、Ni:2.0 %以下、Cr:3.0 %以下、Mo:2.0 %以下、Nb:0.10%以下、B:0.004 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することができる。
【0028】
Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、Bはいずれも、焼入れ性の向上を介して、さらに強度を上昇させる元素であり、必要に応じ選択して含有できる。
Cu、Ni、Moは、焼入れ性を向上させ、ベイナイト組織形成により強度増加に寄与するうえ、さらに被削性を向上させる。しかし、2.0 %を超える含有は強度が増加しすぎて、被削性や鍛造性が低下する。このため、Cu、Ni、Moはそれぞれ2.0 %以下に限定することが好ましい。
【0029】
Crは、焼入れ性を向上させ、ベイナイト組織形成により強度増加に寄与するうえ、さらに被削性を向上させる。しかし、3.0 %を超える含有は強度が増加しすぎて、被削性や鍛造性が低下する。このため、Crは3.0 %以下に限定することが好ましい。
Nbは、焼入れ性を向上させ、ベイナイト組織形成により強度増加に寄与するうえ、さらに被削性を向上させる。しかし、0.10%を超える含有は強度が増加しすぎて、被削性や鍛造性が低下する。このため、Nbは0.10%以下に限定することが好ましい。
【0030】
Bは、焼入れ性を向上させ、ベイナイト組織形成により強度増加に寄与するうえ、さらに被削性を向上させる。しかし、0.004 %を超える含有は強度が増加しすぎて、被削性や鍛造性が低下する。このため、Bは0.004 %以下に限定することが好ましい。
また、本発明では、上記した成分に加えてさらに、強度上昇を図るために、W:0.1 %以下およびV:0.5 %以下のうちから選ばれた1種または2種を含有できる。W、Vはいずれも強度を増加させる作用を有する元素であり、必要に応じ選択して含有できる。
【0031】
Wは、固溶強化により、強度を増加させる作用を有するが、0.1 %を超えて含有すると被削性や鍛造性が劣化する。このため、Wは0.1 %以下に限定することが好ましい。
Vは、V炭窒化物として析出し、析出強化により、強度を増加させる作用を有するが、0.5 %を超えて含有する被削性や鍛造性が低下する。このため、Vは、0.5 %以下に限定することが好ましい。
【0032】
上記した成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、O:0.0100%以下、N:0.0100%以下が許容できる。
ついで、本発明鋼材の製造方法について説明する。
上記した組成の溶鋼を、 転炉、電気炉等の通常公知の溶製方法を用いて溶製し、連続鋳造法、あるいは造塊−分塊法等の通常公知の鋳造方法で、ビレット、スラブ等の鋼素材とすることが好ましい。
【0033】
鋼素材は、ついで、1200℃以上に加熱されたのち、熱間加工を施されて所定寸法の鋼材とされる。熱間加工としては、圧延、鍛造とすることが好ましい。
熱間加工の加工温度が低いほど、硫化物系介在物のアスペクト比aが大きくなり、また熱間加工の1パスあたりの圧下率が大きいほど、硫化物系介在物の硬さHが高くなる。本発明では、硫化物系介在物が、前記(1)式を満足するように、熱間圧延温度、圧下率を調整することが好ましい。
【0034】
本発明では、熱間加工は、850 ℃以上の温度域で、1 パス当たりの圧下率が20%以下の熱間加工を所定の寸法形状となるまで施すことが好ましい。熱間加工は、850 ℃以上のできるだけ高温、好ましくは900 〜1100℃で行なうことが好ましい。熱間加工の温度域が850 ℃未満では、MnS等の硫化物系介在物の形態が望ましい形態とならない。また、熱間加工は、1 パス当たりの圧下率が20%以下とすることが好ましい。1 パス当たりの圧下率が20%を超えて大きくなると、MnS等の硫化物系介在物が展伸しやすくなるとともに、硫化物系介在物の硬さが高くなり、 被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性をともに向上させることができなくなる。なお、好ましくは、1 パス当たりの圧下率は10〜20%である。
【0035】
上記したような製造方法で得られた鋼材では、硫化物系介在物の加工方向(圧延方向または鍛造方向)に平行な断面における平均アスペクト比aおよび平均ヴィッカース硬さHが、前記(1)式を満足し、被削性、耐疲労特性および冷間鍛造性がともに優れ、かつ被削性−耐疲労特性バランスに優れた機械構造用鋼材となる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明をさらに実施例に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
表1に示す組成を有するS48Cベース鋼を、2t真空溶解炉にて溶製し、造塊ー分塊法でビレット(断面:80mm×600 mm)とした。これらビレットを、表2に示す、加熱温度、熱間加工終了温度、1パス当たりの圧下率、全圧下率の条件で熱間加工(圧延加工)し、φ60mmの棒鋼とし、圧延後直ちに2℃/sの冷却速度で500 ℃まで冷却した。得られた棒鋼について、組織試験、工具寿命(被削性)試験、疲労試験、冷間鍛造試験を実施した。
【0037】
試験方法はつぎのとおりである。
(1)組織試験
得られた棒鋼から試験片を採取し、試験片の圧延方向に平行な断面についてエッチングなしで、光学顕微鏡を用いて倍率400 倍で10視野観察し、視野中に観察される全ての硫化物について、画像解析装置を用いてアスペクト比(圧延方向の介在物長さと圧延方向に垂直方向の介在物長さの比)aを測定し、その平均値を求めた。また、圧延方向に平行な断面について、超マイクロヴィッカース硬度計(荷重:9.8 ×10−4N)を用いて、硫化物100個についてヴィッカース硬さHを測定し、その平均値を求めた。
(2)工具寿命試験 (被削性試験)
得られた棒鋼について、超硬工具P10 を使用し、
切り込み:2mm、
送り:0.25mm/rev 、
切削速度:200 m/min 、
潤滑:なし、
の条件で切削を行い、工具の逃げ面摩耗幅VBが0.2 mmとなるまでの時間(sec )を求め、工具寿命とし、被削性を評価した。
(3)疲労試験
得られた棒鋼(φ60mm)を熱間圧延により20mm厚の鋼板とし、これら鋼板の圧延方向(L)と圧延方向に直角方向(C)とから、回転曲げ疲労試験片(1号試験片)を採取し、JIS Z 2274の規定に準拠して回転曲げ疲労試験を実施した。試験回転数を3000rpm とし、繰り返し数107 回に達する繰り返し応力をもとめ疲れ限度とし、耐疲労特性を評価した。
(4)冷間鍛造試験
得られた棒鋼から,図2に示すように、試験片(タブレット:φ15mm、高さ22.5mm)を高さが圧延方向に一致するように切り出し、圧縮率を種々変化して圧縮鍛造を行った。圧縮鍛造は、各圧縮率で10個のタブレットを圧縮した。圧縮鍛造後、割れの有無を目視で測定し、各圧縮率での割れ発生率と圧縮率の関係をグラフにプロットし、試験片の50%(5個)が割れる圧縮率を求めた。試験片の50%(5個)が割れる圧縮率を冷間鍛造性の指数とし、鍛造性を評価した。
【0038】
また、(工具寿命(sec ))×(平均疲れ限度(N/mm2 ))で定義される値を、被削性−耐疲労特性バランスとして、被削性と耐疲労特性とのバランスを評価した。なお、平均疲れ限度は、{(圧延方向(L方向)の平均疲れ限度)+(圧延と直角方向(C方向)の平均疲れ限度)}/2で定義される値とする。
得られた結果を表3に示す。
【0039】
【表1】
Figure 2004052099
【0040】
【表2】
Figure 2004052099
【0041】
【表3】
Figure 2004052099
【0042】
本発明例は、いずれも被削性−耐疲労特性バランスが高く、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性が同時に顕著に向上している。また耐疲労特性の異方性も低減している。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性がいずれも劣化している。
(実施例2)
表4に示す組成の鋼塊を100 kg真空溶解炉で製造した。得られた鋼塊を1200℃に加熱したのち、表5に示す条件で熱間圧延を行い、φ60mmの棒鋼とし、圧延後直ちに2℃/sの冷却速度で500 ℃まで冷却した。得られた棒鋼について、組織試験、工具寿命(被削性)試験、疲労試験、冷間鍛造試験を実施例1と同様に行なった。
【0043】
得られた結果を表6に示す。
【0044】
【表4】
Figure 2004052099
【0045】
【表5】
Figure 2004052099
【0046】
【表6】
Figure 2004052099
【0047】
本発明例は、いずれも被削性−耐疲労特性バランスが高く、被削性、耐疲労特性が同時に顕著に向上している。なお、C含有量が低い発明例8では被削性が非常に良好であり、冷間鍛造性に優れるものの疲れ限界が低く、逆にC含有量が高い発明例12では被削性と疲れ限界には優れるものの冷間鍛造性が低い。Mn含有量が低い発明例13では有効なMnS の形成が抑制されるため被削性が若干悪い。一方、Mn含有量が高い発明例16では冷間鍛造性が低下している。S含有量が低い発明例17では有効なMnS の形成が抑制されるため、被削性が若干悪い。一方、S含有量が高い発明例20では、耐疲労特性が若干悪く、異方性も認められる。さらに冷間鍛造性が低下している。
【0048】
(実施例3)
表7に示す組成の鋼塊を100 kg真空溶解炉で製造した。得られた鋼塊を1200℃に加熱したのち、表8に示す条件で熱間圧延を行い、φ60mmの棒鋼とし、圧延後直ちに2℃/sの冷却速度で500 ℃まで冷却した。得られた棒鋼について、組織試験、工具寿命(被削性)試験、疲労試験、冷間鍛造試験を実施例1と同様に行なった。
【0049】
得られた結果を表9に示す。
【0050】
【表7】
Figure 2004052099
【0051】
【表8】
Figure 2004052099
【0052】
【表9】
Figure 2004052099
【0053】
本発明例は、いずれも被削性−耐疲労特性バランスが高く、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性が同時に顕著に向上している。一方、本発明範囲を外れる比較例は、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性のうちの少なくとも一つが低下している。なお、Teが高い発明例23では熱間圧延中に割れが発生した。
(実施例4)
表10に示す組成の鋼塊を100 kg真空溶解炉で製造した。得られた鋼塊を1200℃に加熱したのち、表11に示す条件で熱間圧延を行い、φ60mmの棒鋼とし、圧延後直ちに2℃/sの冷却速度で500 ℃まで冷却した。得られた棒鋼について、組織試験、工具寿命(被削性)試験、疲労試験、冷間鍛造試験を実施例1と同様に行なった。
【0054】
得られた結果を表12に示す。
【0055】
【表10】
Figure 2004052099
【0056】
【表11】
Figure 2004052099
【0057】
【表12】
Figure 2004052099
【0058】
本発明例は、いずれも被削性−耐疲労特性バランスが高く、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性が同時に顕著に向上している。
(実施例5)
表13に示す組成を有するS48Cベース鋼を、2t真空溶解炉にて溶製し、造塊−分塊法でビレット(断面:80mm×600 mm)とした。これらビレットを、表14に示す、加熱温度、熱間加工終了温度、1パス当たりの圧下率、全圧下率の条件で熱間加工(圧延加工)し、φ60mmの棒鋼とし、圧延後直ちに2℃/sの冷却速度で500 ℃まで冷却した。得られた棒鋼について、実施例1と同様に組織試験、工具寿命(被削性)試験、疲労試験、冷間鍛造試験を実施した。
【0059】
得られた結果を表15に示す。
【0060】
【表13】
Figure 2004052099
【0061】
【表14】
Figure 2004052099
【0062】
【表15】
Figure 2004052099
【0063】
本発明例は、いずれも被削性、耐疲労特性が同時に顕著に向上し、高い被削性−耐疲労特性バランスを有している。なお、本発明の好適範囲に比べ、発明例44はC含有量が高く、発明例45はSi含有量が高く、発明例46はMn含有量が高く、発明例47はP含有量が高く、発明例50はS含有量が高く、発明例51はAl含有量が低く、発明例55はCr含有量が高く、それぞれ冷間鍛造性が低下している。
【0064】
(実施例6)
表16に示す組成の鋼塊を100 kg真空溶解炉で製造した。得られた鋼塊を1200℃に加熱したのち、表17に示す条件で熱間圧延を行い、φ60mmの棒鋼とし、圧延後直ちに2℃/sの冷却速度で500 ℃まで冷却した。得られた棒鋼について、組織試験、工具寿命(被削性)試験、疲労試験、冷間鍛造試験を実施例1と同様に行なった。
【0065】
得られた結果を表18に示す。
【0066】
【表16】
Figure 2004052099
【0067】
【表17】
Figure 2004052099
【0068】
【表18】
Figure 2004052099
【0069】
本発明例は、いずれも被削性−耐疲労特性バランスが高く、被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性が同時に顕著に向上している。
表3、表6、 表9、 表12、表15に記載されたデータ(H、a、工具寿命、平均疲れ限界)を用いて、被削性−耐疲労特性バランスと{(5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849 )×a}との関係をプロットし図3に示す。被削性−耐疲労特性バランスは、(工具寿命)×(平均疲れ限界)であり、平均疲れ限界は{(L方向疲れ限界)+(C方向疲れ限界)}/2から計算した。なお、(5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849 )×aは、前記(1)式
1/a≧5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849  ………(1)
を変形して得られた、次式
1≧(5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849 )×a
の右辺である。
【0070】
図3から、{(5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849 )×a}が、1以下となる場合には、被削性−耐疲労特性バランス、(工具寿命)×(平均疲れ限界)が顕著に増大している。すなわち、(1)式を満足する鋼材であれば、被削性−耐疲労特性バランスが高い、被削性と耐疲労特性がバランスよく向上した鋼材となる。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、被削性、疲労強度、さらには冷間鍛造性に優れた機械構造用鋼材を安定して安価に製造でき、産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】被削性、耐疲労特性、冷間鍛造性に及ぼす硫化物系介在物のアスペクト比、硬さの関係を示すグラフである。
【図2】冷間鍛造試験用試験片の採取方法および圧縮方法を示す説明図である。
【図3】被削性−耐疲労特性バランスと(5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849 )×aの関係を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 硫化物系介在物を含む鋼材であって、前記硫化物系介在物の、加工方向に平行な断面における平均アスペクト比aおよび平均ヴィッカース硬さHが、下記(1)式を満足することを特徴とする機械構造用鋼材。

    1/a≧5.3 ×10−5×H2 −0.0187×H+1.849  ………(1)
    ここで、a:硫化物系介在物の平均アスペクト比
    H:硫化物系介在物の平均ヴィッカース硬さ
  2. 前記機械構造用鋼材が、質量%で、C:0.01〜0.8 %、Si:2.0 %以下、Mn:0.1 〜2.0 %、P:0.1 %以下、S:0.004 〜0.1 %、Al:0.1 %以下を含み、さらにTe:0.0005〜0.2 %、Se:0.0005〜0.2 %、Zr:0.0005〜0.02%、Mg:0.0005〜0.02%、Ca:0.0005〜0.02%、REM :0.0005〜0.02%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする請求項1に記載の機械構造用鋼材。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:2.0 %以下、Ni:2.0 %以下、Cr:3.0 %以下、Mo:2.0 %以下、Nb:0.10%以下、B:0.004 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項2に記載の機械構造用鋼材。
  4. 前記組成に加えてさらに、質量%で、W:0.1 %以下、V:0.5 %以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする請求項2または3に記載の機械構造用鋼材。
  5. 質量%で、C:0.01〜0.8 %、Si:2.0 %以下、Mn:0.1 〜2.0 %、P:0.1 %以下、S:0.004 〜0.1 %、Al:0.1 %以下を含み、かつTe:0.0005〜0.2 %、Se:0.0005〜0.2 %、Zr:0.0005〜0.02%、Mg:0.0005〜0.02%、Ca:0.0005〜0.02%、REM :0.0005〜0.02%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成の鋼素材を、1200℃以上に加熱した後、850 ℃以上の温度域で、1 パス当たりの圧下率が20%以下の熱間加工を所定の寸法形状となるまで施し、該熱間加工終了後、直ちに冷却することを特徴とする機械構造用鋼材の製造方法。
  6. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:2.0 %以下、Ni:2.0 %以下、Cr:3.0 %以下、Mo:2.0 %以下、Nb:0.10%以下、B:0.004 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項5に記載の機械構造用鋼材の製造方法。
  7. 前記組成に加えてさらに、質量%で、W:0.1 %以下、V:0.5 %以下のうちから選ばれた1種または2種を含有する組成とすることを特徴とする請求項5または6に記載の機械構造用鋼材の製造方法。
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