JP2001152279A - 快削鋼 - Google Patents

快削鋼

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JP2001152279A JP33557299A JP33557299A JP2001152279A JP 2001152279 A JP2001152279 A JP 2001152279A JP 33557299 A JP33557299 A JP 33557299A JP 33557299 A JP33557299 A JP 33557299A JP 2001152279 A JP2001152279 A JP 2001152279A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被削性(切り屑分断性)はもとより機械的特
性のうち特に横方向の衝撃値(靱性)のばらつきの小さ
な快削鋼を提供する。 【解決手段】 MnS を主成分とする硫化物を含有する快
削鋼において、含有されるMnS を主成分とする硫化物の
うち、幅(短径)が 1.0μm 以上である硫化物の、幅の
標準偏差σと幅の平均値(幅平均)の比(σ/幅平均)
が 0.7以下であることを特徴とする快削鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、快削鋼に関し、詳
細には被削性(切り屑分断性)に優れるとともに、機械
的性質のうち特に横方向の衝撃値(以下横目靱性と言
う)に優れる快削鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、被削性はもとより機械的性質
に優れる快削鋼の提案が多くなされ、また実用されてい
る。一方、本発明者等も同様の特性を有する快削鋼の開
発を行ってきており、その開発過程で、快削鋼中のMnS
を主成分とする硫化物の形態が被削性や機械的性質に影
響を及ぼす点に注目した。
【0003】一方、これまで快削鋼中の硫化物や酸化物
に注目して改善がなされ提案されたものに、例えば特開
昭59−205453号公報、特開昭62− 23970号公報が、また
快削鋼ではないが、鋼中の硫化物や酸化物に注目して改
善がなされ提案されたものに、例えば特開平 7−188853
号公報及び特開平 7−238342号公報などがある。
【0004】特開昭59−205453号公報には、低炭素イオ
ウ快削鋼を対象として、 SにTe、Pb及びBiを複合添加す
るとともに、Alの含有率を下げて酸化物系介在物中のAl
系のものを少なくし、更に長径が 5μ以上、短径が 2μ
以上で、長径/短径の比が 5以下のMnS 系介在物が全Mn
S 系介在物の50%以上を占める快削鋼が提案されてい
る。この快削鋼では、被削性の改善は期待されるもの
の、短径が 2μ以上の巨大なMnS 系介在物の、短径サイ
ズのばらつきが懸念され、このため、横目靱性が必ずし
も十分に得られないことが懸念される。
【0005】特開昭62− 23970号公報には、従来の低炭
素硫黄−鉛快削鋼にさらに改良を加え、鋼中の C、Mn、
P、 S、Pb、 O、Si、Alの含有量を規定するとともに、
マンガン(Mn)硫化物系介在物の平均サイズや酸化物と結
合していない硫化物系介在物の割合を規定することによ
って、構成刃先の生成を抑制して切削仕上面粗さを改善
する作用のあるMnS 皮膜を工具表面層に形成させやすい
塑性変形能の大きいMnS を含有する、連続鋳造による低
炭素硫黄−鉛快削鋼が提案されている。この快削鋼で
は、切削時の切削仕上面粗さを著しく向上させる効果が
期待できるものの、MnS を主成分とする硫化物のサイズ
については何ら言及されておらず、短径サイズのばらつ
きが懸念され、横目靱性が必ずしも十分に得られないこ
とが懸念される。
【0006】特開平 7−188853号公報には、 C: 0.1〜
0.4%、Si:0.15%以下、Mn: 0.3〜 2.0%、Cr: 0.4
〜 2.0%、 P:0.03%以下、 S: 0.005〜0.03%、T.
O:0.003 %以下を基本成分とし、更にMgをT.Mgとして
0.0015〜0.0350含有する歯車用浸炭用鋼が提案されてい
る。この歯車用浸炭用鋼では、鋼材中にMgを含有させる
ことにより酸化物系介在物(主にアルミナ)のサイズが
微細化されると共にMnSの延伸性が抑制され、面疲労強
度の飛躍的な向上及び歯曲げ疲労強度の向上が期待でき
るとされているが、被削性(切り屑分断性)や横目靱性
を改善することについては何ら言及されておらず、本発
明が対象とする快削鋼とは異なる特性を改善したもので
ある。
【0007】特開平 7−238342号公報には、上記特開平
7−188853号公報に記載の歯車用浸炭用鋼を対象とし
て、更に鋼材中に含有される酸化物及び硫化物が、個数
比として次式(MgO+MgO ・Al2O3)個数/全酸化物個数≧
0.80---- 0.20≦(Mn ・Mg)Sの個数/全硫化物個数≦0.70----を
満たすものである高強度歯車用浸炭用鋼が提案されてい
る。この高強度歯車用浸炭用鋼では、酸化物と硫化物の
個数比を前記式とに規定することにより、面疲労強
度の飛躍的な向上及び歯曲げ疲労強度の向上が期待でき
るとされているが、被削性(切り屑分断性)や横目靱性
を改善することについては何ら言及されておらず、本発
明が対象とする快削鋼とは異なる特性を改善したもので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、快削鋼は、
一般に被削性とともに機械的性質が要求される用途に使
用する場合に適した鋼材であり、特に自動車部品や機械
部品として用いられることが多く、また鍛造、圧延など
によって変形加工が加えられることもある。このような
変形加工を加えた場合、材料特性に異方性を生じること
があり、機械構造部品としての必要特性が満たされなく
なる場合がある。すなわち、一般には鍛造、圧延などで
延ばされた方向に垂直な方向の衝撃値(横目靱性)が問
題となる場合が多い。その横目靱性に大きな影響を与え
るとして硫化物の形態があるが、これまでの研究で提案
されている改良技術は上述した通りで、被削性(切り屑
分断性)はもとより機械的性質のうち特に横目靱性にば
らつきが認められ必ずしも十分に改善したものとはなっ
ていない。
【0009】そこで、本発明は、上述したような事情に
基づいてなしたものであって、その目的は、被削性(切
り屑分断性)はもとより機械的性質のうち特に横目靱性
のばらつきの小さな快削鋼を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解消するため調査、研究を行った。その結果、快削
鋼の切り屑分断性を一定レベルに保ちながら、横目靱性
のばらつきを抑えるためには、鋼中の硫化物(MnS を主
成分とする)のサイズのばらつきを少なくすればよいこ
とを突き止めた。そして、従来技術で規定していなかっ
た硫化物の幅(短径)のばらつきに着目し、その硫化物
の幅のばらつきを小さく改善することによって横目靱性
のばらつきと切り屑分断性を改善することができ、本発
明を完成するに至ったものであって、その発明(請求項
1)に係る快削鋼は、MnS を主成分とする硫化物を含有
する快削鋼において、含有されるMnS を主成分とする硫
化物のうち、幅(短径)が 1.0μm 以上である硫化物
の、幅の標準偏差σと幅の平均値(幅平均)の比(σ/
幅平均)を 0.7以下とするものである。そして、この場
合、幅が 1.0μm 以上である硫化物の、幅の平均値は
1.5〜 4μm (請求項2)とすることが望ましく、また
更に、幅が 1.0μm 以上である硫化物のアスペクト比
(長径/短径)の平均値は 1.5〜 4.0(請求項3)、よ
り好ましくは 1.5〜3とすることが望ましい。また、こ
のように横目靱性のばらつきと切り屑分断性が大きく改
善されたことで、この快削鋼を用いることにより機械構
造部品の横目靱性の安全係数を小さくとることができ、
引いては加工歩留りの向上が期待される。ここで硫化物
というのは、MnとS とを合わせて少なくとも50質量%含
有する硫化物を意味し、この硫化物の他の元素を含有し
ていたり酸化物と複合している場合でも構わない。
【0011】また、上記横目靱性のばらつきの改善方法
としては、硫化物の均一生成と熱間加工時の展伸の抑制
が有効である。そのうちの硫化物の均一生成手段として
は、例えば、高度に制御された製造条件下においてMgを
添加することで達成可能である。あるいは、Ca、Zr、希
土類元素の添加によっても、達成可能である。この場
合、鋼中のMg含有量は、質量%にてMg:0.0005〜0.02%
(請求項4)とすることが望ましく、またCa、Zr、希土
類元素の含有量は、それぞれ質量%にてCa:0.0005〜0.
02%、Zr:0.0005〜 0.2%、希土類元素:0.0005〜0.05
%(請求項5)とすることが望ましい。
【0012】また、本発明が適用対象とする鋼種は、Mn
S を主成分とする硫化物が存在する鋼材であれば特に限
定するものではないが、低・中・高炭素鋼の何れでもよ
く、この場合、好ましくは、質量%にて C:0.01〜0.70
%、Si:0.01〜2.50%、Mn:0.10〜3.00%、 S:0.01〜
0.20%、 P:0.05%以下(0を含む) 、Al:0.1 %以下(0
を含む) を含有する炭素鋼(請求項6)がよい。また、
前記炭素鋼にNi、Mo、Cr、Cu、V 、Nb、Tiなどの一種又
は二種以上を含有する鋼種であってもよい。
【0013】以下、本発明の数値限定の理由について詳
述する。請求項1において、MnS を主成分とする硫化物
のうち、幅(短径)が 1.0μm以上の硫化物に限定する
のは、幅が 1.0μm 未満の硫化物は、切り屑分断性と横
目靱性に対する影響は小さく、また実際の測定上の困難
も伴うので除いた。また、硫化物の幅のばらつきの判断
基準として標準偏差σを用い平均で除した値(σ/幅平
均)をもって評価する。その値が0.7 を超えていると幅
のばらつきが非常に大きくなり、横目靱性のばらつきも
急激に顕著に現れるようになることから、その値を0.7
以下と限定した。なお、下限値は特になく、小さい程横
目靱性のばらつきが小さくなるのは自明である。
【0014】請求項2において、幅が 1.0μm 以上であ
る硫化物の、幅の平均値を 1.5〜 4μm としたのは、Mn
S を主成分とする硫化物の幅は、その平均値が1.5 μm
以上であれば、切り屑分断性への効果と工具寿命改善の
効果が大きく、それより小さいと、上記(σ/幅平均)
値が0.7 を超えて大きくなりやすく横目靱性のばらつき
が急激に顕著に現れるようになり、被削性改善効果が小
さくなる。一方、上限の4 μm を超えると、上記(σ/
幅平均)値は0.7 以下を満たすものの、硫化物自体が大
きいため被削性特に切り屑分断性の改善効果が小さくな
ることが懸念される。従って、上限は、より望ましくは
3 μm 以下であるとよい。
【0015】請求項3において、幅が 1.0μm 以上であ
る硫化物のアスペクト比(長径/短径)の平均値を1.5
〜4.0 とするのは、アスペクト比が大きいものは横目靱
性が低下することは従来から言われているとおりである
が、硫化物の幅のばらつきを抑え、上記(σ/幅平均)
値を0.7 以下とした上で、なおかつアスペクト比を1.5
〜 4.0とすると安定して切り屑分断性と横目靱性が改善
されるためで、1.5 を下回ると切り屑分断性が低く、4.
0 を超えると横目靱性が低下するので上記の範囲とす
る。また、上限は、より望ましくは3.0 以下がよい。
【0016】請求項4において、鋼中に含有させるMg
を、質量%にてMg:0.0005〜0.02%と限定するのは、Mg
はMnS を主成分とする硫化物の形態を制御するために有
効であり、Mgを添加することによって硫化物の展伸を抑
制することは従来から知られている。しかし、本発明で
は高度に製造条件を制御することによって従来には達成
できなかった硫化物の形態を実現することが可能となっ
た。その時のMgの含有量は、0.0005質量%を下回ると結
果的に硫化物が所望の形態にならないので0.0005質量%
以上とし、一方、0.020 質量%を超えて含有すると、硫
化物の大きさが 5μm を超える場合が多くなるので0.02
0 質量%以下とした。なお、Mgの添加方法は、特に制限
するものではないが、比較的歩留りにくい元素なので、
Ni−Mg合金などの合金として添加するか、あるいはワイ
ヤーの中に封入して溶鋼中に添加するか、パウダーイン
ジェクションで添加することができる。
【0017】請求項5において、鋼中に含有させるCa、
Zr、希土類元素を、質量%にてCa:0.0005〜0.02%、Z
r:0.0005〜 0.2%、希土類元素:0.0005〜0.05%と限
定するのは、Ca、Zr、希土類元素も上記Mgと同様に高度
に製造条件を制御することによって硫化物を所望の形態
に制御するために有効である。Caは0.0005質量%未満で
はその効果が現れず、0.02質量%を超えても、逆に硫化
物形態が狙いどおりにならない。Zrの場合は、0.0005質
量%未満では効果が現れず、0.05質量%を超えると硫化
物が粗大化してしまうので良くない。希土類元素として
は、La、Ce、Pr、Ndなどが代表的である。希土類元素の
場合は、0.0005質量%未満では効果が現れず、0.20質量
%を超えても効果が飽和するので良くない。また、これ
らCa、Zr、希土類元素の含有は1種でもよいが2種以上
含有しても効果は得られる。また、他に被削性を向上さ
せる元素として、Pb又は/及びBiを合計で0.30質量%以
下含有しても更に良い被削性が得られる。ただし、過剰
に含有しても効果が飽和するだけでなく、熱間鍛造性を
低下させて機械的性質を低下させる原因となるので、含
有させるのであれば上限を設け、合計で0.30質量%以下
とした。
【0018】請求項6において、本発明に適用する好ま
しい鋼として、質量%にて C:0.01〜0.70%、Si:0.01
〜2.50%、Mn:0.10〜3.00%、 S:0.01〜0.20%、 P:
0.05%以下(0を含む) 、Al:0.1 %以下(0を含む) を含
有する鋼が好ましく、この化学成分組成の鋼であれば、
機械構造用鋼として必要な引張強度などで更に良好な特
性が得られ、硫化物系介在物の分布や形状も良好となっ
て、被削性・機械的性質共に優れる機械構造用鋼として
有効である。なお、P は強度アップの効果がある反面、
靱性を低下させる元素であり、0.05%を超えるとその悪
影響が顕著になるので避けるべきで、特に高靱性を求め
る場合は含有させなくてもよい。またAlは、脱酸元素と
して添加するが、他の脱酸元素がある場合、含有させな
くてもよい。
【0019】本発明では硫化物の形態を測定するが、そ
の方法とては、材料の性質を正確に評価するという意味
からできるだけ多くの視野を観察することが望ましい。
同様な結果が得られる評価方法であれば特に限定はしな
いが、推奨される方法としては次のようなものがある。
試料は圧延・鍛造などの加工が加えられている場合、硫
化物が展伸された方向と平行な断面に切断して、実際の
硫化物の長さ(長径)や幅(短径)が測定しやすく配慮
する。また、光学顕微鏡またはSEMを用いて、倍率 1
00倍以上、視野面積 2mm2 以上の範囲に含まれる硫化物
を測定する。測定はコンピュータによる画像解析ソフト
を用いると効率的である。
【0020】
【発明の実施の形態】当初、本発明者等は、硫化物(Mn
S を主成分とする)の形態と横目靱性及び切削時の切り
屑分断性との関係を調査していた。そして、硫化物の幅
のばらつきが横目靱性のばらつきに影響を及ぼすのでは
ないかと考え、種々の実験を実施した。その結果、後述
する実施例1の表1乃至2示すように確かに硫化物の幅
のばらつきが横目靱性のばらつきに影響していることが
分かった。ただし、同時にまた、硫化物の幅のばらつき
を制御するのは技術的に非常に難しく、合金成分や溶製
方法、鍛造方法などによって変動してしまうことも分か
った。実施例1はその一例であって、具体的な製造条件
は次のとおりである。
【0021】
【実施例】〔実施例1〕真空高周波溶解炉(真空炉)又
は大気高周波溶解炉(大気炉)を用い表1に示す溶製条
件で表2に示す化学成分の鋼材を製造した後、その鋼材
を表1に併せて示す鍛造条件で鍛造を行った。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】具体的には、溶製は、溶鋼にまずカーボン
を添加し、続いてFe−Mn合金、Fe−Si合金を添加し、更
に、Fe−Cr合金、Fe−S 合金を添加した。その後、Alを
添加した。溶鋼の温度・酸素量などは表1に示すとおり
である。大気炉の場合、添加後少なくとも10分以内に鋳
造した。鋳造は、約 150mm角のビレットを連続鋳造装置
を用いて実施した。真空炉の場合はφ240mm あるいはφ
120mm のインゴットに鋳造した。また、鍛造は、得られ
た鋳塊を表1に示す鍛造温度に加熱し、表1の寸法にな
るように鍛造した。
【0025】上記で得られた鍛造後の鋼材について、そ
れぞれをφ55mm×30mmに切断・旋削加工した後に焼き入
れ焼き戻しを施して、ヴィッカース硬さ 260±5 にそろ
えて試験材を得た。この試験材をもとに、以下の要領で
硫化物の測定調査、被削性の評価、及び横目靱性の試験
を行った。硫化物(MnS)のサイズは、鍛造して展伸した
方向に平行な断面について、光学顕微鏡から取り込んだ
画像を画像処理して求めた。そのときの観察視野は各試
験材共 5.5mm× 5.5mmの範囲で行った。被削性評価は、
φ10ハイス製ストレートドリルを用いて穴あけ試験を行
い、切り屑の単位g当たりの個数をカウントして切り屑
性指数を評価した。切削条件は、速度V=20m /min 、
送りf=0.2mm とした。横目靱性試験は、試験片を鍛造
で展伸させた方向と直角に切り出してシャルピー衝撃試
験を実施した。なお、各試験片共5本ずつ試験し、最大
値と最小値の差をもって横目靱性のばらつきを評価し
た。それぞれの調査、試験結果を表3に示す。なお、表
3及び後記する表5において、硫化物長さ平均値とは、
幅が 1.0μm 以上である硫化物の長さの平均値のことで
ある。また、硫化物幅平均値とは、幅が 1.0μm 以上で
ある硫化物の幅の平均値のことである。
【0026】
【表3】
【0027】上記表1乃至3から明らかなように、試験
No.1〜4 は、本発明例であって、硫化物の形態を所望の
ものにするために成分範囲と溶製条件、鍛造条件を表1
乃至表2のように制御した。その結果、硫化物は所望の
形態となって、横目靱性のばらつきが小さく、横目靱性
の絶対値自体が大きくなるとともに、良好な切り屑分断
性が得られた。
【0028】これに対して、試験No.5と6 は、比較例で
あって、試験No.5は、溶製時の溶存酸素量、トータル酸
素量が共に試験No.1〜4 よりも低くかったため、硫化物
の酸素量も低くなって非常に変形しやすい硫化物とな
り、他より厳しい鍛造条件も手伝って細長くて幅のばら
つきの大きい硫化物となっている。その結果として、切
り屑分断性は試験No.1〜4 とほぼ同程度であったが、横
目靱性のばらつきが大きく、横目靱性の絶対値自体も低
くなっている。酸素量が少なかった理由としては、真空
炉内の雰囲気ガスの酸素量が他よりも低かったのではな
いかと推定される。また、試験No.6は、試験No.4と溶
製、鍛造の製造条件がよく似ているが、試験No.4に比べ
て溶存酸素量が低くなっている。これら試験No.6と4
は、大気炉で溶製され、簡単なアルゴンガスシールドを
施しているものの、酸素量は変化しやすいことから、た
またま、酸素量を低くしすぎた試験No.6の硫化物が変形
しやすく、前記試験No.5と同様な細長くて幅のばらつき
の大きい硫化物となって横目靱性のばらつき、絶対値自
体が低くなってしまったものと推定される。ただし、試
験No.5と6 共、切り屑分断性はそれ程大きな低下とはな
らなかった。
【0029】〔実施例2〕更に、研究を重ねた結果、表
4にあるような化学成分系で製造条件を制御した結果、
安定して硫化物の幅やアスペクト比を制御できることを
見出した。
【0030】
【表4】
【0031】表4に示す化学成分になるように真空炉又
は大気炉を用いて溶製するとともに、MnS のサイズばら
つきを種々変化させるために、次のように制御された溶
製条件下で溶製を行った。
【0032】真空炉の場合:Mg添加方法として以下のよ
うな方法を用いた。溶鋼にまずカーボンを添加し、続い
てFe−Mn合金、Fe−Si合金を添加し、更に、Fe−Cr合
金、Fe−S 合金を添加した。その後、Alを添加した。更
にその後Ni−Mg合金を添加した。Ni−Mg合金は、塊状の
ものを溶鋼中に落とす方法を用いた。Ni−Mg合金を添加
する前の溶存酸素量は 3〜10ppm とし、溶鋼の温度は15
50℃〜1600℃とした。添加後少なくとも10分以内に鋳造
した。
【0033】大気炉の場合:Mg添加方法として以下のよ
うな方法を用いた。溶鋼にまずカーボンを添加し、続い
てFe−Mn合金、Fe−Si合金を添加し、更に、Fe−Cr合
金、Fe−S 合金を添加した。その後、Alを添加した。更
にその後Ni−Mg合金でMg及びNiを添加した。Ni−Mg合金
を添加する前の溶存酸素量は 3〜10ppm とし、溶鋼の温
度は1550℃〜1600℃とした。添加後少なくとも 5分以内
に鋳造した。鋳造は、約150 角のビレットを連続鋳造装
置を用いて実施した。なお、Ni−Mg合金の添加方法とし
ては、約 1mm程度の粒状のものを鉄パイプにつめて溶鋼
の中に押し込む方法で実施した。
【0034】次いで、上記鋳造で得られた鋳塊を1100℃
〜1150℃に加熱し、φ55〜φ90になるように鍛造した。
それぞれをφ55×30mmに切断・旋削加工した後に焼き入
れ焼き戻しを施して、ヴィッカース硬さ260 ±5 にそろ
え試験材とした。この試験材を、上記実施例1と同要領
で硫化物の測定調査、被削性の評価、及び横目靱性の試
験を行った。それぞれの調査、試験結果を表5に示す。
【0035】
【表5】
【0036】表4乃至5より明らかなように、試験No.7
〜14は、真空炉溶製材で、Mgの添加量を変更したもので
ある。試験No.7〜12と14は本発明例であって、特に試験
No.8〜12は硫化物の形態が所望の理想的な形態として得
られ、切り屑個数が多く切り屑分断性に優れるととも
に、横目靱性自体が大きい上にそのばらつきが小さく横
目靱性に優れていることが分かる。ただし、本発明例で
ある試験No.7は、アスペクト比が4.10と大きいため、試
験No.8〜12と比較して横目靱性のばらつきが若干大きく
なっており、やや横目靱性が劣る。また、本発明例であ
る試験No.14 は、逆にアスペクト比が1.45と小さかった
ため、横目靱性は試験No.8〜12と比較して同様の優れた
ものであったが、切り屑分断性が悪かった。これに対し
て、比較例である試験No.13 は、Mgの含有量が少ないた
め、幅平均値が小さく、硫化物の幅の(σ/幅平均値)
値が0.88と大きくなり、またアスペクト比も好ましい値
より大きくなり、このため横目靱性のばらつきが大きく
なるとともに、切り屑分断性、横目靱性共に小さく劣る
ことが分かる。
【0037】試験No.15 〜19は、大気炉溶製材で、Mg添
加量はほぼ一定のもとにおいて、最終鍛造寸法を変えて
鍛圧比を変更し、硫化物の幅やアスペクト比の調整をし
たものである。試験No.15 〜17は、本発明例であって、
特に試験No.16, 17 は、硫化物の幅平均値やアスペクト
比が好ましい値で得られ、横目靱性のばらつきが小さ
く、良好な切り屑分断性と横目靱性に優れていることが
分かる。一方、No.15 はアスペクト比が好ましい値より
小さかったため、横目靱性は試験No.16, 17 と比較して
同様の優れたものであったが、切り屑分断性が悪かっ
た。これに対して、比較例であるNo.18, 19 は、アスペ
クト比が大きい上に硫化物の幅の(σ/幅平均値)値が
0.85, 0.78と大きくなったため、横目靱性のばらつきが
大きく、切り屑分断性、横目靱性共に小さく劣ることが
分かる。
【0038】試験No.20 〜25は、真空炉溶製材で、Ca
(一部Mgも)を添加したものである。試験No.20 〜23と
25は、本発明例であって、特に試験No.20 〜23は、硫化
物の形態が所望の理想的な形態が得られ、切り屑個数が
多く切り屑分断性に優れるとともに、横目靱性自体が大
きい上にそのばらつきが小さく横目靱性に優れているこ
とが分かる。特にMgとCaを複合添加した試験No.22 は、
特性が良好である。一方、試験No.25 は、Ca含有量が多
すぎたため、硫化物の幅の(σ/幅平均値)値が0.40と
小さく良好であるものの、アスペクト比がやや小さくな
ったため、横目靱性は良かったが、切り屑分断性が悪か
った。これに対して、試験No.24 は、Ca含有量が少なか
ったため、硫化物の幅の(σ/幅平均値)値が0.79と大
きくなり、またアスペクト比が好ましい値より大きくな
ったため、切り屑分断性は良かったが、横目靱性のばら
つきが大きく、横目靱性が小さく劣ることが分かる。
【0039】試験No.26 〜31は、真空炉溶製で、Zrの添
加量を種々変えたものである。試験No.26 〜29と31は、
本発明例であって、特に試験No.26 〜29は、硫化物の形
態が所望の理想的な形態が得られ、切り屑個数が多く切
り屑分断性に優れるとともに、横目靱性自体が大きい上
にそのばらつきが小さく横目靱性に優れていることが分
かる。一方、試験No.31 は、Zr含有量が多すぎたため、
硫化物の幅の(σ/幅平均値)値が0.40と小さく良好で
あるものの、アスペクト比がやや小さくなったため、横
目靱性は良かったが、切り屑分断性が悪かった。これに
対して、試験No.30 は、Zr含有量が少なかったため、硫
化物の幅の(σ/幅平均値)値が0.92と大きくなり、ま
たアスペクト比が好ましい値より大きくなったため、切
り屑分断性は良かったが、横目靱性のばらつきが大き
く、横目靱性が小さく劣ることが分かる。
【0040】試験No.32 〜38は、真空炉溶製材で、希土
類元素としてミッシュメタルを添加したものである。一
部はMg、Caとの複合添加になっている。試験No.32 〜36
は、本発明例であって、硫化物の形態が所望の理想的な
形態が得られ、切り屑個数が多く切り屑分断性に優れる
とともに、横目靱性自体が大きい上にそのばらつきが小
さく横目靱性に優れていることが分かる。これに対し
て、比較例である試験No.37 は、希土類元素の含有量が
好ましい量より少なかったため、アスペクト比が大きい
上に硫化物の幅の(σ/幅平均値)値が0.88と大きくな
り、切り屑分断性は良かったが、横目靱性のばらつきが
大きく、横目靱性が小さく劣ることが分かる。また、比
較例である試験No.38 は、希土類元素の含有量が好まし
い量より多かったため、硫化物の幅の(σ/幅平均値)
値は0.88と大きくなり、切り屑分断性はやや良かったも
のの、横目靱性のばらつきが大きく、横目靱性が小さく
劣ることが分かる。
【0041】試験No.39, 40 は、真空炉溶製材で、Mgと
BiやPbを複合添加した本発明例であって、共に、硫化物
の形態が所望の理想的な形態が得られ、切り屑個数が多
く切り屑分断性に優れるとともに、横目靱性自体が大き
い上にそのばらつきが小さく横目靱性に優れ、非常に良
好な結果が得られている。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る快削
鋼であれば、被削性(切り屑分断性)はもとより機械的
性質のうち特に横目靱性のばらつきが小さく優れてお
り、このように横目靱性のばらつきと切り屑分断性が大
きく改善されたことで、この快削鋼を用いることにより
機械構造部品の靱性の安全係数を小さくとることがで
き、引いては加工歩留りの向上が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金丸 守賀 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 工藤 高裕 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 染川 雅実 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内 (72)発明者 安部 聡 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MnS を主成分とする硫化物を含有する快
    削鋼において、含有されるMnS を主成分とする硫化物の
    うち、幅(短径)が 1.0μm 以上である硫化物の、幅の
    標準偏差σと幅の平均値(幅平均)の比(σ/幅平均)
    が 0.7以下であることを特徴とする快削鋼。
  2. 【請求項2】 幅が 1.0μm 以上である硫化物の、幅の
    平均値が 1.5〜 4μm である請求項1に記載の快削鋼。
  3. 【請求項3】 幅が 1.0μm 以上である硫化物のアスペ
    クト比(長径/短径)の平均値が 1.5〜 4.0である請求
    項1又は2に記載の快削鋼。
  4. 【請求項4】 鋼が、質量%にてMg:0.0005〜0.02%含
    有する請求項1乃至3の何れかに記載の快削鋼。
  5. 【請求項5】 鋼が、質量%にてCa:0.0005〜0.02%、
    Zr:0.0005〜 0.2%、希土類元素:0.0005〜0.05%のう
    ちの1種又は2種以上を含有する請求項1乃至4の何れ
    かに記載の快削鋼。
  6. 【請求項6】 鋼が、質量%にて C:0.01〜0.70%、S
    i:0.01〜2.50%、Mn:0.10〜3.00%、 S:0.01〜0.20
    %、 P:0.05%以下(0を含む) 、Al:0.1 %以下(0を含
    む) を含有する請求項1乃至5の何れかに記載の快削
    鋼。
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