JP4502902B2 - 被削性に優れたブルームおよびその製法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面硬化処理(例えば、浸炭処理や浸炭窒化処理など)が行われる機械部品の素材として用いられる肌焼鋼および該肌焼鋼を得るためのブルーム、並びに該ブルームの製法に関するものである。
肌焼鋼は、例えば自動車や建設機械等の機械部品のうち、特に高疲労特性が求められる部品の素材として用いられる。この肌焼鋼は一般に、転炉等で溶製した溶鋼を取鍋で所望の成分組成に調整した後、鋳造してブルームを得、これを分塊圧延、棒鋼圧延等することによって製造される。この肌焼鋼の表面には、浸炭処理や浸炭窒化処理などの硬化処理が施される。
上記肌焼鋼は、例えば歯車などの機械部品形状に切削加工するため、被削性が求められる。鋼材の被削性を向上させるには、被削性向上元素として例えばPbやSなどを添加することが一般に知られている。しかし環境面を考慮すれば、Pbは使用できない。一方、Sは、鋼中に硫化物系介在物を形成して被削性を向上させる元素であるが、圧延過程で該硫化物系介在物が展伸すると、鋼材の疲労特性が劣化する。
本出願人らは肌焼鋼の疲労特性を劣化することなく被削性を改善する技術として特許文献1を先に提案した。この特許文献1では、鋼中に直径が3μm以上10μm未満の硫化物系介在物を所定量分散させることにより、肌焼鋼の疲労特性を劣化させることなく、被削性を高めている。そしてこの文献には、Ca,Te,Zrは被削性向上に寄与する同効元素であること、またこれらの元素は、硫化物系介在物を球状化して異方性を改善する作用も有していることを開示している。特に、Zrは、熱間圧延時における硫化物系介在物の変形を抑えて硫化物系介在物の球状化に寄与し、異方性の改善に有効に作用する他、靭性や曲げ疲労特性を劣化させずに被削性を高める作用を有するとされている。しかし特許文献1の実施例には、Caを含有する例は示されているものの、Zrを含有する例は示されていない。
ところでZrが硫化物系介在物の形態を制御する元素であることは、上記特許文献1の他に例えば特許文献2〜5にも記載されている。これらの文献には、Zrを添加すると鋼中にZrの酸化物が生成して微細分散すること、このZr酸化物が硫化物系介在物の晶出核となるため、硫化物系介在物も微細分散することが記載されている。しかし本発明者らがZrの添加効果について検討したところ、実験室レベルでは確かに硫化物系介在物を微細分散できるものの、実機レベルでは硫化物系介在物を微細分散できないことが判明した。
特開平9−176784号公報(特許請求の範囲、段落0006、0021、0022、0027) 特開平1−306545号公報(第4頁右上欄第2〜6行) 特開平4−350113号公報(段落0017) 特開平11−131184号公報(段落0040) 特開2001−40452号公報(段落0019)
本発明は、この様な状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、疲労特性を劣化することなく被削性を向上させた肌焼鋼を実機レベル(ブルーム)で製造する方法を提供することにある。また本発明の他の目的は、疲労特性および被削性に優れたブルームと肌焼鋼を提供することにある。
本発明者らは、疲労特性を劣化することなく被削性を向上させた肌焼鋼を実機で生産するにあたり、Sを添加して被削性を向上させると共に、Sを添加することによって劣化する疲労特性を改善するためにZrを添加して鋼中の硫化物系介在物の形態を制御することについて検討を重ねた。その結果、Zrを添加しても実機では硫化物系介在物の形態が制御できない原因は、Zrの歩留まりの悪さにあることが判明した。そこで本発明者らがZrの歩留まりを高めるべく更に検討を重ねた結果、製造過程で溶鋼中のN量を考慮してZrを添加すると共に、Zrを添加した後には、素早く鋳造すればよいことを見出し、本発明を完成した。
即ち、前記課題を達成し得た本発明に係るブルームは、C:0.1〜0.4%(質量%の意味。以下同じ)、Si:2%以下(0%を含まない)、Mn:0.5〜2%およびS:0.015〜0.2%を含むと共に、Al:0.015%以下およびN:0.01%以下に抑えられており、且つ該ブルームに分散している硫化物系介在物の組成を測定し、Mn,SおよびZrの合計を100%としたとき、平均Zr含有量が3%以上である点に要旨を有する。
前記ブルームは、ZrとNの含有量が事実上、下記(1)式を満足するものである。
0.05≦91.22×([Zr]/91.22−[N]/14.01)≦0.2 …(1)
なお、式中、[ ]は、ブルームに含まれる各元素の量(%)を示している。
前記ブルームは、更に他の元素として、例えば、(a)Nb:0.15%以下(0%を含まない)および/またはV:0.15%以下(0%を含まない)、(b)Cr:2.5%以下(0%を含まない)、(c)Mo:1%以下(0%を含まない)、Ni:4.5%以下(0%を含まない)、およびCu:1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、等を含んでも良い。なお、前記ブルームの残部成分は特に限定されないが、残部はFeおよび不可避不純物でもよい。
上記ブルームを圧延して得られる肌焼鋼は、前記硫化物系介在物のうち長径が5μm以上の介在物の平均アスペクト比が3.5以下である。
本発明に係るブルームは、下記(1)式を満足するように取鍋内の溶鋼にZrを添加すると共に、Zrを添加した時点から、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入し、次いでタンディッシュ内の溶鋼を鋳型に完全に注入するまでに要する時間を110分以下にすることにより製造できる。
0.05≦91.22×([Zr]/91.22−[N]/14.01)≦0.2 …(1)
なお、式中、[ ]は、ブルームに含まれる各元素の量(%)を示している。
Zrを添加した時点から、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入し、この溶鋼を鋳型に注入し終わるまでに要する時間を短くするには、Zrを添加した時点から、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入開始するまでに要する時間を短縮する(例えば50分以下にする)ことが好ましく、例えばZrを添加する前に溶鋼の成分分析を終了すれば時間短縮できる。
本発明の製法によれば、Sを積極的に添加する他、溶鋼中のN量を考慮してZrを添加すると共に、Zrを添加した後は素早く鋳造しているため、実機生産鋼(ブルーム)でも硫化物系介在物の形態を適切に制御できる。そのため疲労特性を劣化することなく肌焼鋼の被削性を向上できる。
実機でZrを添加して硫化物系介在物の形態を制御するには、取鍋内の溶鋼中のN量を考慮してZrを添加すると共に、Zrを添加した後は素早く鋳造することが重要である。
Zrは、硫化物系介在物の形態を制御する元素であることが一般に知られているが、こうした作用を発揮させるには、鋼中に窒化物(ZrN)ではなく、硫化物(ZrS)や酸化物(ZrO2)として存在させる必要がある。ところがZrはS(硫黄)やO(酸素)よりもN(窒素)と優先的に結合しやすいために、Zr量がN量以下の場合は、Zrの硫化物や酸化物は形成されず、硫化物系介在物の形態を制御できない。そのため溶鋼に添加するZr量は、溶鋼中のN量を考慮して下記(1)式を満足するように添加する。
0.05≦91.22×([Zr]/91.22−[N]/14.01)≦0.2 …(1)
なお、上記(1)式中、[ ]は、ブルームに含まれる各元素の量(%)を示している。上記(1)式の中辺の値、即ち、91.22×([Zr]/91.22−[N]/14.01)で算出される値を、以下「Z値」ということがある。
上記Z値が0.05%未満では、溶鋼に添加したZrの殆どが窒化物(ZrN)を形成するため、硫化物系介在物の形態を充分に制御できず、疲労特性が悪くなる。従ってZ値は0.05%以上、好ましくは0.06%以上、より好ましくは0.07%以上とする。一方、Z値が0.2%を超えるとZr量が過剰となり、Zrの硫化物や酸化物が多く生成し過ぎて曲げ疲労特性が悪くなる傾向を示す。従ってZ値は0.2%以下、好ましくは0.19%以下、より好ましくは0.18%以下とする。
上記(1)式を満足するようにZrを溶鋼に添加するには、Zrを溶鋼に添加する時期を成分分析終了後にすればよい。即ち、Zrを溶鋼に添加する前に各種合金元素の成分調整を終了しておき、次いで成分分析して溶鋼に含まれる各種合金元素量を測定し、測定されたN量に基づいて上記(1)式を満足するようにZrを溶鋼に添加すればよい。Zrを添加する前に成分分析を終了しておけば、後述するようにZrを添加した時点から、ただちに取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入し、この溶鋼を鋳型に注入し終わるまでに要する時間を短縮できるため、Zrの歩留まりを高めることができる。
ところで前記のようにZ値が0.05%以上になるようにZrを添加することは、硫化物系介在物の晶出核となるZrの酸化物や硫化物を生成させるのに有効であるが、それだけでは硫化物系介在物の形態を制御できない。本発明者らがこの原因について検討したところ、溶鋼にZrを添加しても、取鍋やタンディッシュの内壁(耐火物)あるいはスラグに含まれるAl23によって下記式に示すようにZrが酸化されてしまい、スラグ中に取り込まれていくため、Zrの歩留まりが低下することが分かった。特に実機では生産量が多いため、取鍋やタンディッシュ中の滞留時間が長くなり、Zrの歩留まりは大きく低下する。
Zr+2/3(Al)→ZrO+4/3(Al)
そこでZrの歩留まりを高めるには、取鍋やタンディッシュ中の滞留時間を短くすることが重要である。具体的には、本発明では、取鍋内の溶鋼にZrを添加した時点から、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入し、この溶鋼を鋳型に注入し終わるまでに要する時間(以下、「滞留時間」ということがある)を110分以下にすることにした。この滞留時間は、105分以下にすることが好ましく、より好ましくは100分以下、更に好ましくは95分以下にする。
上記滞留時間を短くするには、鋳造速度を大きくすることも効果的であるが、鋳造速度には限界があり、最短でも50分程度、一般には55分程度かかる。そのため鋳造速度を大きくして上記滞留時間を短くするのには限界がある。そこで上記滞留時間を110分以下にするには、Zrを添加した時点から、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入開始するまでに要する時間(以下、「初期時間」ということがある)を50分以下にすればよい。この初期時間は、45分以下にすることが好ましく、より好ましくは40分以下、更に好ましくは35分以下である。
上記初期時間を50分以下にするには、Zrを添加する前に各種合金の成分調整を終了しておき、その後に溶鋼の成分分析をし、次いでZrを添加すればよい。そしてZr添加後には、できるだけ素早く鋳造を開始すれば、上記初期時間を50分以下にできる。なお、従来では、Zrを含む全ての合金元素を添加して成分調整してから成分分析していたため、初期時間は通常で50分を超え、一般には60分以上かかっていた。
上記製法で得られるブルームには、形態が制御された硫化物系介在物が分散しており、異方性が改善されたものとなる。このブルームに分散している硫化物系介在物の組成を測定し、Mn,SおよびZrの合計を100%とすると、平均Zr含有量は3%以上となる。Zrが鋼中に歩留まることによりZrの硫化物や酸化物が形成され、該硫化物や酸化物を核として硫化物系介在物が形成された結果、異方性が改善される。平均Zr含有量は、4%以上であることが好ましく、より好ましくは8%以上、更に好ましくは10%以上である。
ブルームに含まれる硫化物系介在物の組成は、ブルームの横断面(圧延方向に平行する断面)を電子線マイクロプローブX線分析計(ElectronProbe X‐rayMicro Analysis:EPMA)で観察・測定して求める。
EPMA観察は、例えば加速電圧を20kV、試料電流を1ナノA(1nA)、観察倍率を200倍、観察視野面積を10mm2とし、観察視野内に認められた介在物について、その中央の成分組成を特性X線の波長分散分光によって定量分析する。分析対象元素は、Mn、SおよびZrとし、既知物質を用いて各元素のX線強度と元素濃度の関係を予め検量線として求めておけば、分析対象とする介在物から得られたX線強度に基づいて該介在物の成分組成を決定できる。成分組成を定量分析した介在物のうちMnとSの合計含有量が80%以上のものを硫化物系介在物とし、この硫化物系介在物の組成を平均してZr含有量を算出する。平均Zr含有量を算出するときの硫化物系介在物の個数は多い方が好ましく、少なくとも300個、より好ましくは500個、更に好ましくは1000個とする。
次に、本発明のブルームの成分組成について説明する。上述した本発明の内容から明らかであるが、本発明のブルームは、被削性向上元素(MnとS)を含有しており、またZrの添加効果阻害元素(AlとN)が抑制されている。即ち、本発明のブルームは、Mnを0.5〜2%と、Sを0.015〜0.2%含み、Alを0.03%以下(0%を含む)、Nを0.01%以下(0%を含む)に夫々抑えたものである。以下、これらの元素についてより詳細に説明する。
Mnは、Sと結合して硫化物系介在物(例えば、MnS等)を形成する元素であり、切削加工時には該硫化物系介在物に応力が集中することで被削性が向上する。また、溶製時に脱酸および脱硫元素としても作用する元素であり、鋼材の内部品質を高める作用を有する。更に、Mnは有効硬化層深さや芯部硬さを確保するのに有効に作用する。従ってMn量は0.5%以上、好ましくは0.6%以上、より好ましくは0.7%以上とする。しかしMn量が過剰になると、表層部に残留オーステナイトが多く生成して硬度不足となる。従ってMn量は2%以下、好ましくは1.5%以下、より好ましくは1.3%以下とする。
Sは、硫化物系介在物を形成して被削性を向上させるのに作用する元素である。従ってS量は0.015%以上、好ましくは0.03%以上、より好ましくは0.04%以上である。被削性を向上させるには、S量は多い方が有効であるが、S量が過剰になると、熱間加工時に割れなどが生じる。従ってS量は0.2%以下、好ましくは0.15%以下、より好ましくは0.12%以下とする。
Alは、一般に鋼材溶製時に脱酸剤として作用する他、結晶粒を微細化して疲労特性の向上に寄与する元素である。しかしZr添加鋼では、製造時に取鍋やタンディッシュの内壁を構成する耐火物に含まれるAl23をZrが還元するため、還元されたAlが不可避的に鋼中に取り込まれる。従ってZrの歩留まりを高めるために、Al量は0.015%以下に抑えるべきであり、好ましくは0.010%以下、より好ましくは0.0050%以下とする。
Nは、一般に窒化物を形成して結晶粒の微細化に寄与する元素である。しかしZr添加鋼では、NがZrと結合して窒化物を形成すると、硫化物系介在物の形態制御に寄与しない。従ってN量は0.01%以下に抑えるべきであり、好ましくは0.0080%以下、より好ましくは0.0060%以下である。
本発明のブルームは、上記元素の他に基本元素として、Cを0.1〜0.4%とSiを2%以下(0%を含まない)、含むものである。
Cは、肌焼鋼の芯部硬さを確保するために重要な元素である。従ってC量は少なくとも0.1%とする。C量は、好ましくは0.13%以上であり、より好ましくは0.15%以上である。しかしC量が過剰になると芯部硬さが過度に高くなって被削性や冷間鍛造加工性が劣化する。従ってC量は0.4%以下、好ましくは0.35%以下、より好ましくは0.30%以下とする。
Siは、フェライトに固溶して固溶強化を示し、強度を確保するのに重要な元素である。またSiは、鋼材の表層部に析出する炭化物を微細化する作用を有しているため、例えば該鋼材を浸炭処理したときに表層部に析出する炭化物を微細化し、マトリックスを強化して表層部の硬度を高める。こうした効果を有効に発揮させるには、Siは0.5%以上含有するのが好ましく、より好ましくは0.6%以上、更に好ましくは0.7%以上である。しかしSi量が過剰になると、表層部の硬度が高くなりすぎて被削性が劣化する。従ってSi量は2%以下、好ましくは1.8%以下、より好ましくは1.5%以下とする。
本発明のブルームは、更に他の元素として、
(a)Nb:0.15%以下(0%を含まない)および/またはV:0.15%以下(0%を含まない)、
(b)Cr:2.5%以下(0%を含まない)、
(c)Mo:1%以下(0%を含まない)、Ni:4.5%以下(0%を含まない)、およびCu:1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素、
(d)B:0.005%以下(0%を含まない)および/またはTi:0.05%(0%を含まない)、
等を含んでもよい。以下、これらの元素についてより詳細に説明する。
(a)NbおよびVは、鋼中に窒化物や炭化物、炭窒化物などを形成し、結晶粒を微細化して強度を高めるのに作用する元素である。こうした作用を有効に発揮させるには、Nb量は0.01%以上とするのが好ましく、より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.3%以上とする。V量は0.01%以上とするのが好ましく、より好ましくは0.02%以上、更に好ましくは0.03%以上とする。
Nb量は多いほどよいが、過剰に含有させても添加効果は飽和する。従ってNb量の上限は0.15%程度とするのが好ましく、より好ましくは0.10%程度、特に0.05%程度とする。一方、Vを過剰に含有すると、芯部のオーステナイト化が不充分となり、焼入れ性が低下して硬さ不足となる。従ってV量は0.15%以下とするのが好ましく、より好ましくは0.10%以下、特に0.05%以下とする。NbとVは夫々単独で、または併用して使用できる。NbとVでは、Nbの方が少量の添加で上記作用を発揮するので好ましく用いることができる。併用する場合は、合計は0.2%以下とするのがよい。
(b)Crは、焼入れ性を高め、特に鋼材表面の浸炭層に炭化物を多く生成させるのに有効に作用する元素である。こうした効果を有効に発揮させるには、0.1%程度以上含有することが好ましく、より好ましくは0.15%以上、特に0.20%以上である。しかしCrを過剰に含有すると、浸炭を阻害するばかりでなく、炭化物を多量に生成して該炭化物を起点とする亀裂の進展を助長し、曲げ疲労特性や靭性に悪得影響を及ぼす。従ってCrの上限は2.5%程度とするのが好ましく、より好ましくは2.0%以下、特に1.5%以下である。
(c)Mo、Ni、およびCuもCrと同様に焼入れ性を高め、鋼材表面の浸炭層に炭化物を多く生成させるのに有効に作用する元素である。こうした効果を有効に発揮させるには、MoとCuは、0.05%程度以上含有することが好ましく、より好ましくは0.10%程度以上、特に0.15%程度以上である。Niは、0.20%程度以上含有することが好ましく、より好ましくは0.25%以上、特に0.30%以上である。しかしMoを過剰に含有すると、鋼材が過度に硬化してしまい、却って被削性が劣化する。従ってMoの上限は1%程度とするのが好ましく、より好ましくは0.9%、特に0.8%程度である。Niは、過剰に含有させてもその効果は4.5%程度で飽和するので、4.5%以下とするのが好ましく、より好ましくは4.0%以下、特に3.5%以下である。Cuを過剰に含有すると、熱間割れを生じ易くなって熱間加工性を害するため上限は1%程度とするのが好ましく、より好ましくは0.8%程度、特に0.6%程度である。Mo,Ni,Cuは夫々単独で、あるいは任意に選ばれる2種以上を用いることができる。Mo,Ni,Cuの中でもMoは少量の添加で焼入れ性を高めることができるため、特に好ましく用いることができる。
(d)Bは、焼入れ性を高めると共に粒界強度を高めるのに有効な元素である。こうした効果を有効に発揮させるには、0.0003%程度以上含有させることが好ましく、より好ましくは0.0005%以上である。しかしそれらの効果は0.005%程度含有させれば飽和するので、上限は0.005%とする。B量は、好ましくは0.0035%程度以下に抑える。
Tiは、鋼の脱酸・脱窒に有効に作用する他、B添加による焼入れ性向上効果を安定的かつ効果的に発揮させる作用を有している。こうした作用は0.003%以上含有させることによって有効に発揮される。しかし、多過ぎるとTiN等の硬質介在物が多量生成して靭性や曲げ疲労特性を劣化させる。従ってTi量は0.05%以下、より好ましくは0.04%以下に抑えるのがよい。
本発明のブルームは上記元素を含有するものであり、残部はFeおよび不可避不純物であってもよい。
上記ブルームを圧延して得られる鋼材は、硫化物系介在物のうち長径が5μm以上の介在物の平均アスペクト比が3.5以下となる。本発明のブルームに含まれる硫化物系介在物はZrの添加によって形態が球状に制御されているため、圧延しても殆ど展伸しない。平均アスペクト比は、3.3以下であることが好ましく、より好ましくは3.0以下、更に好ましくは2.8以下である。
上記平均アスペクト比は、上記ブルームを圧延した後の鋼材(肌焼鋼)の縦断面(圧延方向に直交する断面)について、D/4位置(Dは縦方向の長さ)を例えば株式会社ニレコ社製「ルーゼックス−F(装置名)」を用いて観察して測定する。アスペクト比の測定対象は、長径が5μm以上の硫化物系介在物とし、測定結果を平均して平均アスペクト比を算出する。長径が5μm未満の硫化物系介在物については、被削性に悪影響を及ぼし難いため、測定対象から外す。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
転炉で溶鋼を溶製し、取鍋に移した後、下記表1に示す成分組成に調整し、次いでタンディッシュに注入してブルームを連続鋳造した。このとき下記表1のNo.1,3,4については、Zr以外の元素について成分組成を調整した後、溶鋼の成分組成を分析し、測定されたN量を考慮してZ値を満足するようにZrを添加した後、溶鋼をタンディッシュに注入した。なお、下記表1のNo.2については、Zrを含めた全ての元素について成分組成を調整した後、溶鋼の成分組成を分析し、次いで溶鋼をタンディッシュに注入した。Zrを添加した時点から、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入開始するまでに要する時間(初期時間)と、Zrを添加した時点から、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入し、この溶鋼を鋳型に注入し終わるまでに要する時間(滞留時間)を下記表1に示す。
得られたブルームについて、D/4位置(Dはブルームの高さを意味する)における横断面(圧延方向に平行する断面)をEPMAで観察し、硫化物系介在物の成分組成を測定した。EPMAは、日本電子社製の「JCMA733ボイジャー(装置名)」を用いた。EPMA観察は、加速電圧を20kV、試料電流を1nA、観察倍率を200倍、観察視野面積を10mm2とし、上記手順で硫化物系介在物1000個の組成を、Mn,SおよびZrの合計を100%に換算して平均Mn含有量、平均S含有量、平均Zr含有量を算出した。硫化物系介在物の組成を下記表2に示す。
次に、得られたブルームを分塊圧延後、棒鋼圧延してφ30mmの棒鋼を得た。得られた棒鋼について、硫化物系介在物(MnS)の平均アスペクト比を測定すると共に、被削性、面疲労強度、曲げ疲労強度について評価した。
硫化物系介在物の平均アスペクト比は、上記棒鋼(φ30mm)の縦断面におけるD/4位置について、5mm角の領域をニレコ社製の「ルーゼックス−F(装置名)」を用いて観察し、長径が5μm以上の硫化物系介在物のアスペクト比を測定し、平均を算出した。結果を下記表2に示す。
被削性は、試験片として上記棒鋼(φ30mm)を球状化焼鈍したものを用い、被削性試験して工具寿命で評価した。球状化焼鈍は760℃で5時間均熱した後、650℃まで冷却速度13〜14℃/hで冷却した。被削性試験は、工具としてP10を用い、送りを0.25mm/rev、切り込みを1.5mm、切削速度を160m/minとして乾式で工具寿命(工具が0.2mm摩耗するまでに有する時間)を測定した。測定結果を下記表2に示す。
面疲労強度は、小松式ローラーピッチング試験で測定した。ローラーピッチング試験には、小松社製のローラーピッチング試験機「RPT201型」を用いた。
試験片は、上記棒鋼(φ30mm)を容体化焼きならし処理し、図1に示す試験片に加工したものを、900℃で3時間、カーボンポテンシャル(CP)0.8%の条件下で浸炭処理した。次いで840℃に炉冷してこの温度で10分間保持し、油冷(油温80℃)して焼入れした後、170℃にて2時間加熱し、空冷して、焼戻し処理した。なお、上記容体化焼きならし処理は、1200℃で60分間均熱した後、室温になるまで放冷し、次いで900℃で60分間均熱した後、室温になるまで放冷して行った。
試験条件は、面圧を3GPa、すべり率を−40%、回転数を2000rpmとし、潤滑油としてATFを用い、油温は80℃、相手材としてSUJ2を用い、面疲労強度を測定した。相手材の形状を図2に示す。測定結果を下記表2に示す。
曲げ疲労強度は、小野式回転曲げ試験機を使用し、JIS Z 2274に記載の「金属材料の回転曲げ疲れ試験方法」に従って試験を行い、試験回転数3600rpmで疲労限強度を測定した。
試験片は、上記棒鋼(φ30mm)を容体化焼きなまし処理したものを、粗加工(切欠き部は仕上げ加工)し、これに浸炭処理、焼戻し処理、ショットピーニングを施し、次いで掴み部を仕上げ加工したものを用いた。試験片の形状を図3に示す。容体化焼きなましは、上記容体化焼きならしと同じ条件で行い、また浸炭処理と焼戻し処理は、上記と同じ条件で行った。ショットピーニングは、エアーノズル径をφ0.6mmとし、エア圧を0.3MPa、投射時間を20sec、回転数を13rpm、アークハイトを0.6mmA、カバレージを300%とした。測定結果を下記表2に示す。
Figure 0004502902
Figure 0004502902
表1および表2から次のように考察できる。No.1,4,5は、本発明で規定する要件を満足する例であり、ブルームに分散している硫化物系介在物の形態が適切に制御されている。従ってこのブルームを圧延して得られた肌焼鋼は被削性に優れている。またこれらの肌焼鋼にはSを添加することによる硫化物系介在物の展伸が認められず、疲労特性も劣化していない。一方、No.2とNo.3は、本発明で規定する要件を満足しない例であり、被削性や疲労特性(特に、曲げ疲労強度)に劣っている。
図1は、ローラーピッチング試験に用いた試験片の概略図である。 図2は、ローラーピッチング試験に用いた相手材の概略図である。 図3は、回転曲げ試験に用いた試験片の概略図である。

Claims (8)

  1. C :0.1〜0.4%(質量%の意味。以下同じ)、
    Si:2%以下(0%を含まない)、
    Mn:0.5〜2%および
    S :0.015〜0.2%を含むと共に、
    Al:0.015%以下および
    N :0.01%以下に抑え
    ZrとNの含有量が下記(1)式を満足し、
    残部がFeおよび不可避不純物からなるブルームであって、
    該ブルームに分散している硫化物系介在物の組成を測定し、Mn,SおよびZrの合計を100%としたとき、平均Zr含有量が3%以上であることを特徴とする被削性に優れたブルーム。
    0.05≦91.22×([Zr]/91.22−[N]/14.01)≦0.2 …(1)
    なお、式中、[ ]は、ブルームに含まれる各元素の量(%)を示している。
  2. 更に他の元素として、Nb:0.15%以下(0%を含まない)および/またはV:0.15%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1に記載のブルーム。
  3. 更に他の元素として、Cr:2.5%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1または2に記載のブルーム。
  4. 更に他の元素として、Mo:1%以下(0%を含まない)、Ni:4.5%以下(0%を含まない)、およびCu:1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含むものである請求項1〜のいずれかに記載のブルーム。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のブルームを圧延して得られる肌焼鋼であって、前記硫化物系介在物のうち長径が5μm以上の介在物の平均アスペクト比が3.5以下であることを特徴とする被削性に優れた肌焼鋼。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のブルームの製造方法であって、下記(1)式を満足するように取鍋内の溶鋼にZrを添加すると共に、Zrを添加した時点から、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入し、この溶鋼を鋳型に注入し終わるまでに要する時間を110分以下にすることを特徴とする被削性に優れたブルームの製法。
    0.05≦91.22×([Zr]/91.22−[N]/14.01)≦0.2 …(1)
    なお、式中、[ ]は、ブルームに含まれる各元素の量(%)を示している。
  7. Zrを添加した時点から、取鍋内の溶鋼をタンディッシュに注入開始するまでに要する時間を50分以下にする請求項に記載の製法。
  8. Zrを添加する前に溶鋼の成分分析を終了する請求項またはに記載の製法。
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