JPH06299185A - マンニッヒ反応生成物及びその用途 - Google Patents

マンニッヒ反応生成物及びその用途

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JPH06299185A
JPH06299185A JP5090108A JP9010893A JPH06299185A JP H06299185 A JPH06299185 A JP H06299185A JP 5090108 A JP5090108 A JP 5090108A JP 9010893 A JP9010893 A JP 9010893A JP H06299185 A JPH06299185 A JP H06299185A
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JP
Japan
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compound
group
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reaction product
alkenyl
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Application number
JP5090108A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Koushima
宏明 甲嶋
Masahisa Goto
雅久 後藤
Tomiyasu Minoue
富安 美ノ上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP5090108A priority Critical patent/JPH06299185A/ja
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高温安定性(高温清浄性)及び低温流動性
(粘度)に優れ清浄分散剤として有用な物質,それを含
有する清浄分散剤及び潤滑油組成物を提供する。 【構成】 (a)成分〜(d)成分を反応させて得ら
れるマンニッヒ反応生成物〔1〕,(a)〜(e)を
反応させて得られるマンニッヒ反応生成物〔2〕,
(a)〜(d)及び(f)を反応させて得られるマンニ
ッヒ反応生成物〔3〕,マンニッヒ反応生成物〔1〕
及び/又は〔2〕と(f)を配合して得られるマンニッ
ヒ反応生成物組成物,及びこれらを含有する清浄分散
剤,潤滑油組成物である。(a)成分は、アルケニル基
として炭素数2〜30のアルケニル無水コハク酸及び/
又はその誘導体であり、(b)成分はアミン化合物、
(c)成分は特定の硫化アルキルフェノール、(d)成
分はアルデヒド、(e)成分は硼素含有化合物、(f)
成分は特定のアルキルヒドロキシ安息香酸及び/又はそ
の誘導体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マンニッヒ反応生成
物,マンニッヒ反応生成物組成物及びそれらの用途に関
し、詳しくは潤滑剤用又は燃料油用清浄分散剤として有
用なマンニッヒ反応生成物,マンニッヒ反応生成物組成
物及びそれらを含む清浄分散剤,更に該清浄分散剤を含
む潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の無灰型清浄分散剤には、一般にア
ルケニルコハク酸イミド等のカルボン酸系とハイドロオ
キシベンジルアミン等のマンニッヒ塩基系等があり、そ
の顕著な微粒子分散作用が重視されてガソリン,ディー
ゼルエンジン油等の添加剤として広範に使用されてい
る。そして、これらはジアルキルジチオリン酸亜鉛や金
属型清浄分散剤との相乗効果も認められ、極めて重要な
潤滑剤用添加剤の一つとなっている。しかしながら、近
年、高温における安定性及び低温における流動性(粘
度)が十分でないことが度々指摘されている。
【0003】特公昭46−43631号公報には、油溶
性を改善し酸化安定性を有する無灰型清浄分散剤とし
て、アルキルフェノール,ホルムアルデヒド及びポリア
ルキレンポリアミンの反応中間体をアルケニル無水コハ
ク酸と反応させて得られる反応生成物あるいは得られた
反応生成物を硼素含有化合物と反応させて得られる反応
生成物が開示されている。また、特開昭51−8304
号公報には、アルケニル(無水)コハク酸とポリアルキ
レンポリアミンの反応中間体をアルデヒドの存在下に芳
香族アルコール(例えば、アルキルフェノール,フェノ
ール,チオジフェノール)を反応させて得られる反応生
成物が開示されている。しかしながら、これらの反応生
成物も高温安定性を満足することができなかった。
【0004】更に特開昭63−168492号公報に
は、特公昭46−43631号公報に記載の硼素含有化
合物の替わりにグリコール酸と反応させて得られる反応
生成物が開示されているが、同様に高温安定性を満足す
ることができなかった。また、従来の内燃機関用潤滑油
は、基油にポリブテニルコハク酸イミド等の無灰型清浄
分散剤、アルカリ土類金属のスルホネート,フェネート
等の金属型清浄分散剤及びアルキルジチオリン酸亜鉛等
の耐摩耗剤から構成されているが、燃焼により添加剤成
分中の金属分が酸化物や硫酸塩等に変化し、環境汚染等
に関与する問題がある。
【0005】近年、内燃機関のうち、特にディーゼルエ
ンジンにおいてパティキュレート及びNOX 等の排ガス
規制による環境汚染対策が重要な課題となっている。こ
れらの対策としてのパティキュレートトラップ及びNO
X 除去触媒等の排ガス浄化装置があるが、従来の内燃機
関用潤滑油では燃焼により生成した金属酸化物や硫化物
等による閉塞の問題があるため、これら金属酸化物や硫
化物等の排出を最小限に抑制した内燃機関用潤滑油が要
求されている。この要求に応えるべく、特開平1−16
3294号公報には内燃機関用無灰分潤滑油組成物とし
て、従来の無灰型清浄分散剤,硫化アルキルフェノール
及び金属不活性剤よりなるディーゼルエンジン用潤滑油
組成物が開示されている。しかし、この組成物は灰分を
含まないという特徴を有するが、高温安定性を満足する
ことができなかった。
【0006】一方、基油にポリブテニルコハク酸イミド
等の無灰型清浄分散剤を配合してなる従来の内燃機関用
潤滑油は、低温流動性(粘度)が充分でない。この問題
を解決することを目的として特開昭49−130403
号公報には、直鎖ポリアルケニルコハク酸イミドよりな
る無灰型清浄分散剤が開示されている。しかし、この無
灰型清浄分散剤は低温流動性(粘度)は満足するもの
の、高温安定性を満足することができず、更には基本性
能である微粒子分散作用が著しく劣るものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点を解消し、高温安定性(高温清浄性)及び低温
流動性(粘度)に優れると共に微粒子分散作用を有する
清浄分散剤として有用な物質,それを含有する清浄分散
剤,燃料油組成物及び潤滑油組成物を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、既にいくつかの提案を行ってきた(特願
平4−30840,特願平4−334831及び特願平
5−55514)。そして本発明者らは、今回更に、特
定のアルケニル基を有するアルケニル無水コハク酸及び
/又はその誘導体を一成分とするマンニッヒ反応生成物
及びマンニッヒ反応生成物組成物が、優れた高温安定
性,低温流動性(粘度)及び微粒子分散作用を有するこ
とを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成し
たものである。
【0009】即ち本発明は、マンニッヒ反応生成物
〔1〕として、(a)アルケニル無水コハク酸及び/又
はその誘導体,(b)アミン化合物,(c)次の一般式
(I)
【0010】
【化6】
【0011】〔式中、R2a, R2bはそれぞれ独立に炭素
数4〜25のアルキル基を示し、mは1〜8の整数を示
し、x1,x2はそれぞれ独立に1又は2の整数を示
し、zは1〜9の整数を示す。〕で表される硫化アルキ
ルフェノール,及び(d)アルデヒドを反応させて得ら
れるマンニッヒ反応生成物であって、かつ(a)成分で
あるアルケニル無水コハク酸及び/又はその誘導体が、
次の化合物(a)−1,(a)−2,又は(a)−3、
化合物(a)−1.アルケニル基として炭素数2〜30
のオレフィンから誘導される異なった重合体基を有する
2種以上のアルケニル無水コハク酸及び/又はその誘導
体からなる混合物,化合物(a)−2.アルケニル基と
して炭素数2〜30のオレフィンから誘導される共重合
体基を有するアルケニル無水コハク酸及び/又はその誘
導体からなる化合物又は混合物,化合物(a)−3.上
記の(a)−1及び(a)−2からなる混合物、のいず
れかの化合物であるマンニッヒ反応生成物を提供し、マ
ンニッヒ反応生成物〔2〕として、上記の(a),
(b),(c),(d)に、更に(e)硼素含有化合物
を反応させて得られるマンニッヒ反応生成物を提供し、
マンニッヒ反応生成物〔3〕として、上記の(a),
(b),(c),(d)に、更に(f)次の一般式(I
I), (III) 及び(IV)
【0012】
【化7】
【0013】〔式中、R2a, R2b,m及びx1,x2は
前記と同じである。〕で表される化合物よりなる群から
選ばれた少なくとも一種のアルキルヒドロキシ安息香酸
又はその誘導体を反応させて得られるマンニッヒ反応生
成物を提供すると共に、マンニッヒ反応生成物〔1〕〜
〔3〕の少なくとも1種からなる清浄分散剤を提供する
ものである。また本発明は、上記マンニッヒ反応生成物
〔1〕及び/又は〔2〕と(f)上記一般式(II), (I
II) 及び(IV)で表される化合物よりなる群から選ばれた
少なくとも一種のアルキルヒドロキシ安息香酸又はその
誘導体からなる清浄分散剤をも提供する。
【0014】本発明のマンニッヒ反応生成物〔1〕は、 (a)アルケニル無水コハク酸及び/又はその誘導体 (b)アミン化合物 (c)硫化アルキルフェノール及び (d)アルデヒド を、モル比を基準として通常(a):(b):(c):
(d)=1〜10:1:1〜10:1〜10の割合で、
好ましくは1〜2:1:1〜2:1〜5の割合で反応さ
せて得られるものである。
【0015】マンニッヒ反応生成物〔1〕は各種の方法
で製造できるが、特に次に示す方法A又は方法Bにより
効率よく製造することができる。方法Aの場合、上記の
(a)と(b)を反応させて得られる中間体を、(d)
の存在下において(c)と反応させてマンニッヒ反応生
成物〔1〕を製造する。方法Aにおいて、(a)と
(b)の反応は、通常100〜250℃、好ましくは1
50〜200℃で行う。得られた中間体と(d)の存在
下における(c)との反応は、通常0〜200℃、好ま
しくは50〜150℃で行う。方法Bの場合、上記の
(c),(d)及び(b)を反応させて得られる中間体
を、(a)と反応させてマンニッヒ反応生成物〔1〕を
製造する。方法Bにおいて、(c),(d)及び(b)
の反応は、通常0〜200℃、好ましくは50〜150
℃で行う。得られた中間体と(a)との反応は通常10
0〜250℃、好ましくは150〜200℃で行う。な
お、これらの各反応を行うに際して溶剤,例えば炭化水
素油等の有機溶剤を使用することもできる。
【0016】上記反応に用いられる(a)成分のアルケ
ニル無水コハク酸及び/又はその誘導体とは、次の化合
物(a)−1,(a)−2,又は(a)−3いずれかの
単一化合物又は混合物を意味している。化合物(a)−1. アルケニル基として炭素数2〜30
のオレフィンから誘導される異なった重合体基を有する
2種以上のアルケニル無水コハク酸及び/又はその誘導
体からなる混合物。化合物(a)−2. アルケニル基として炭素数2〜30
のオレフィンから誘導される共重合体基を有するアルケ
ニル無水コハク酸及び/又はその誘導体からなる化合物
又は混合物。化合物(a)−3. 上記の(a)−1及び(a)−2か
らなる混合物。
【0017】すなわち、この(a)成分中のアルケニル
基は、炭素数2〜30、好ましくは炭素数2〜24のモ
ノオレフィン,ジオレフィン,その他のオレフィン類を
モノマーとし、重量平均分子量(Mw)が通常200〜
4000、好ましくは600〜2000である重合体又
は共重合体から一個の水素原子を引き抜いた構造を有す
る重合体基又は共重合体基である。
【0018】そのようなアルケニル基としては、具体的
に例えば、(1)炭素数2〜30、好ましくは炭素数2
〜24のオレフィンをモノマーとする共重合体(例え
ば、エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−1−デ
セン共重合体)を、無水コハク酸等の主鎖に結合させる
ことによって導かれる基,(2)炭素数3〜4のオレフ
ィンをモノマーとする重合体の少なくとも1種以上と、
炭素数5〜30、好ましくは炭素数2〜24のオレフィ
ンをモノマーとする重合体の少なくとも1種以上からな
る混合物を、無水コハク酸等の主鎖に結合させることに
よって導かれる基,(3)炭素数3〜4のオレフィンを
モノマーとする重合体の少なくとも1種以上と、炭素数
5〜30、好ましくは炭素数2〜24のオレフィンをモ
ノマーとする重合体の少なくとも1種以上を、段階を分
けて別々に無水コハク酸等の主鎖に結合させることによ
って導かれる基等を挙げることができる。なお例示され
た(2),(3)において、炭素数3〜4のオレフィン
をモノマーとする重合体と、炭素数5〜30、好ましく
は炭素数2〜24のオレフィンをモノマーとする重合体
の比率は、重量比で通常10〜90:90〜10、好ま
しくは20〜80:80〜20の範囲とされる。
【0019】そしてアルケニル基が重合体基である場合
の(a)成分は、該重合体基(アルケニル基)が異なる
2種以上のアルケニル無水コハク酸及び/又はその誘導
体からなる混合物でなければならない。ここで「異なっ
た重合体基を有する」とは、アルケニル無水コハク酸又
はその誘導体の分子毎に異なったアルケニル基が結合し
ていると言う意味であり、一分子中に2種以上のアルケ
ニル基が結合していると言う意味ではない。従ってマン
ニッヒ反応生成物〔1〕は、重合体基(アルケニル基)
が異なる2種以上のアルケニル無水コハク酸及び/又は
その誘導体を別々に製造した後に、それらを混合するこ
とによって製造することもできる。また、アルケニル基
が共重合体基である場合の(a)成分は、単一のアルケ
ニル無水コハク酸又はその誘導体であってもよく、ある
いは該共重合体基(アルケニル基)が異なる2種以上の
アルケニル無水コハク酸及び/又はその誘導体からなる
混合物であってもよい。更に、この(a)成分は、アル
ケニル基が重合体基である上記の混合物と、アルケニル
基が共重合体基である上記の単一化合物又は混合物の両
方を含有する混合物であってもよい。なお上記の条件を
満たしている限り、アルケニル基以外の部分において化
学構造が異なるアルケニル無水コハク酸及び/又はその
誘導体からなる混合物も(a)成分に包含される。
【0020】アルケニル無水コハク酸及び/又はその誘
導体としては、例えば、アルケニル無水コハク酸,アル
ケニルコハク酸,アルケニルコハク酸ハロゲン化物,及
びアルケニルコハク酸エステル等を挙げることができ
る。アルケニル無水コハク酸又はアルケニルコハク酸
は、上記のオレフィン重合体混合物及び/又はオレフィ
ン共重合体と、無水マレイン酸又はマレイン酸とから導
かれるものであり、公知の方法で製造したものでもよ
い。この場合、2種以上のオレフィン重合体を段階を分
けて別々に反応させてもよく、あるいはオレフィン共重
合体の混合物を反応させてもよい。アルケニルコハク酸
ハロゲン化物は、アルケニル無水コハク酸又はアルケニ
ルコハク酸と、三臭化リン,五塩化リン,塩化チオニル
のようなハロゲン化試薬から導かれるものであり、公知
の方法で製造したものでもよい。アルケニルコハク酸エ
ステルは、アルケニル無水コハク酸又はアルケニルコハ
ク酸と、メタノール,エタノール,オクタデカノール,
シクロヘキサノール,フェノール,ナフトール,オクチ
ルフェノールのようなアルコール類やフェノール類から
導かれるものであり、公知の方法で製造したものでもよ
い。エステル化反応を行う場合には、水酸化ナトリウ
ム,ナトリウムアルコキシドのようなアルカリ触媒や、
硫酸のような酸触媒を使用してもよい。
【0021】(b)成分のアミン化合物としては、例え
ば分子中の全炭素数が通常2〜60,好ましくは2〜4
0,更に好ましくは3〜20、及び窒素原子数が通常2
〜12,好ましくは3〜12,更に好ましくは3〜9で
あるポリアミン類が挙げられる。このアミン化合物に
は、ヒドロカルビルアミンの他に、アミノ基以外の基、
例えばヒドロキシル基,アルコキシ基,アミド基,ニト
リル基,あるいはイミダゾリン基等を有するアミンが含
まれる。ヒドロキシアミンとしてはヒドロキシル基数が
1〜6,好ましくは1〜3であるヒドロキシアミンが特
に有用である。
【0022】好ましいアミン化合物は脂肪族飽和アミン
であり、例えば次の一般式(Va)又は(Vb)
【0023】
【化8】
【0024】〔式中、R, R' , R''及びR''' はそれ
ぞれ独立に水素,炭素数1〜25の直鎖又は分岐アルキ
ル基,炭素数1〜12のアルコキシ基で置換された炭素
数2〜6のアルキル基,ヒドロキシアミノ基で置換され
た炭素数2〜12のアルキル基,炭素数1〜12のアル
キルアミノ基で置換された炭素数2〜6のアルキル基を
示す。更にR''' は次の一般式(VI)で表される基
【0025】
【化9】
【0026】を示す場合がある。一般式(VI)中のR'
は上記と同じである。またr及びr'はそれぞれ独立に
2〜6,好ましくは2〜4の整数を示す。t及びt' は
それぞれ独立に0〜10,好ましくは2〜7,更に好ま
しくは3〜7の整数を示す。但しt及びt' の合計は1
5以下である。〕で表されるものが挙げられる。
【0027】上記一般式(Va)又は(Vb)で表されるア
ミン化合物中の第一級アミノ基数と第二級アミノ基数の
合計が、少なくとも二個,好ましくは三個以上である場
合に、容易な反応を確実に行うことができる。そのよう
な場合としては、例えば上記一般式(Va)において、
R, R' , R''又はR''' のうち少なくとも一つが水素
及び少なくとも一つがアルキルアミノ基で置換されたア
ルキル基である場合を挙げることができる。また上記一
般式(Vb)においてRが水素である場合、あるいは
R''' が水素又は第二級アミノ基を有する一般式(VI)
の基であって、かつtが少なくとも1である場合を挙げ
ることができる。最も好ましい脂肪族飽和アミンは、上
記一般式(Vb)中、少なくとも二個の第一級アミノ基及
び少なくとも一個,好ましくは三個以上の第二級アミノ
基を有するものである。
【0028】好ましい脂肪族飽和アミンの具体例として
は、例えば、1,2−ジアミノエタン;1,2−ジアミ
ノプロパン;1,3−ジアミノプロパン;1,4−ジア
ミノブタン;1,6−ジアミノヘキサン;ポリエチレン
ポリアミン(ジエチレントリアミン;トリエチレンテト
ラミン;テトラエチレンペンタミン;ペンタエチレンヘ
キサミン等);ポリプロピレンポリアミン(ジ−(1,
2−プロピレン)トリアミン;ジ−(1,3−プロピレ
ン)トリアミン等);N,N−ジメチル−1,3−ジア
ミノプロパン;N,N−ジ(2−アミノエチル)エチレ
ンジアミン;N−ドデシル−1,3−プロパンジアミ
ン;アミノモルホリン及びこれらの混合物が挙げられ
る。但しこれらは、上記一般式(Va)又は(Vb)に限定
される訳ではない。
【0029】他の有用なアミン化合物としては、環状脂
肪族ジアミン(例えば1,4−ジ(アミノメチル)シク
ロヘキサン等),複素環式窒素化合物(例えばイミダゾ
リン等)が挙げられる。複素環式窒素化合物としては、
次の一般式(VII)
【0030】
【化10】
【0031】〔式中、p1 及びp2 はそれぞれ独立に1
〜4の整数を示し、q1 ,q2 及びq 3 はそれぞれ独立
に0〜3の整数を示す。〕で表されるN−アミノアルキ
ルピペラジンを挙げることもできる。
【0032】アミン化合物としては、上記アミン化合物
の混合物を用いることもできる。例えば、二塩化エチレ
ンとアンモニアを反応させることにより生成するジエチ
レントリアミン,トリエチレンテトラミン,テトラエチ
レンペンタミンおよび異性ピペラジン等の混合物が挙げ
られる。また二塩化エチレン以外のアルキレンジハライ
ド(二塩化プロピレン等)とアンモニアとの反応により
生成するアミン混合物を挙げることもできる。
【0033】更に、他の有用なアミン化合物としては、
次の一般式(VIII)
【0034】
【化11】
【0035】〔式中、R3 は炭素数が通常2〜7,好ま
しくは2〜4の直鎖又は分岐アルキレン基を示し、aは
通常3〜70,好ましくは10〜35の整数を示す。〕
及び次の一般式(IX)
【0036】
【化12】
【0037】〔式中、R3 は一般式(VIII) と同じであ
り、R4 は炭素数が通常2〜7,好ましくは2〜4の直
鎖又は分岐アルキレン基を示す。wはR4 に置換された
アミノポリオキシアルキレン基の数であって、3〜6の
整数を示す。bは通常1〜40の整数を示す。但し、全
てのbの合計は通常3〜70,好ましくは6〜35であ
る。〕で表されるポリオキシアルキレンポリアミンが挙
げられる。
【0038】上記ポリオキシアルキレンポリアミンの中
で好ましいものは、ポリオキシアルキレンジアミン及び
ポリオキシアルキレントリアミンである。重量平均分子
量(Mw)は、通常200〜4000,好ましくは40
0〜2000である。特に好ましいポリオキシアルキレ
ンポリアミンは重量平均分子量(Mw)が200〜20
00のポリオキシエチレンジアミン,ポリオキシプロピ
レンジアミン,ポリオキシプロピレントリアミンであ
る。
【0039】(c)成分の硫化アルキルフェノールは、
通常、前記の一般式(I)で表されるものである。この
式において、mは1〜8、好ましくは1〜2の整数,x
1,x2はそれぞれ独立に1〜2、好ましくは1の整
数,またzは1〜9、好ましくは1〜3の整数である。
2a,R2bはそれぞれ独立に炭素数4〜60、好ましく
は炭素数8〜32の炭化水素基である。ここで炭化水素
基としては、例えばアルキル基,アルケニル基,アラル
キル基等が挙げられ、より具体的にはブチル,アミル,
ヘキシル,オクチル,ノニル,デシル,ドデシル,ヘキ
サデシル,トリアコンチル等の炭化水素基;流動パラフ
ィン,ワックス,オレフィン重合体(ポリエチレン,ポ
リプロピレン,ポリブテン等)の石油炭化水素から誘導
される基;又はこれらの混合基である。
【0040】使用される硫化アルキルフェノールとして
は、通常次に示すアルキルフェノールと塩化硫黄あるい
は硫黄等から導かれるもので公知の方法で製造したもの
でよい。 p−t−ブチルフェノール オクチルフェノール ノニルフェノール ドデシルフェノール ヘキサデシルフェノール エイコシルフェノール
【0041】(d)成分のアルデヒドは、通常一般式
(X) R5 CHO ・・・(X) によって表される。この式において、R5 は水素,アル
キル基,アラルキル基,シクロアラルキル基,アリール
基,アルカリール基,アルケニル基又は不活性的に置換
されている場合には、そのような基を含むアルキニル基
よりなる炭化水素基である。R5 がアルキル基である場
合は、通常メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピ
ル,n−ブチル,イソブチル,sec−ブチル,アミ
ル,オクチル,デシル,オクタデシル等である。R5
アラルキル基である場合は、通常ベンジル,β−フェニ
ルエチル等である。R5 がシクロアルキル基である場合
は、通常シクロヘキシル,シクロヘプチル,シクロオク
チル,2−メチルシクロヘプチル,3−ブチルシクロヘ
キシル,3−メチルシクロヘキシル等である。R5 がア
リール基である場合は、通常フェニル,ナフチル等であ
る。R5 がアルカリール基である場合は、通常トリル,
キシリル等である。R5 がアルケニル基である場合は、
通常ビニル,アリル,1−ブテニル等である。R5 がア
ルキニル基である場合は、通常エチニル,プロピニル,
ブチニル等である。
【0042】R5 は不活性的に置換されていてもよく、
すなわちアルキル,アリール,シクロアルキル,エーテ
ル,ハロゲン,ニトロ等のような無反応性置換基を含ん
でいてもよい。不活性的に置換されたR5 としては、通
常3−クロロプロピル,2−エトキシエチル,カルボエ
トキシメチル,4−メチルシクロヘキシル,p−クロロ
フェニル,p−クロロベンジル,3−クロロ−5−メチ
ルフェニル等が挙げられる。好ましいR5 としてはハロ
ゲン又は炭素数1〜10のアルキル基,例えばメチル,
エチル,n−プロピル,イソプロピル,ブチル類,アミ
ル類,ヘキシル類,オクチル類,デシル類等の基が挙げ
られる。特に好ましいR5 としては水素が挙げられる。
使用されるアルデヒドは、具体的には、ホルムアルデヒ
ド,パラホルムアルデヒド,エタナール,プロパナー
ル,ブタナールなどである。
【0043】ここで、マンニッヒ反応生成物〔1〕を製
造するための方法A及び方法Bを、更に具体的に説明す
る。この説明のために、(a)成分としてアルケニル無
水コハク酸,(b)成分としてポリエチレンポリアミ
ン,(c)成分として一般式(I)で表される硫化アル
キルフェノール,(d)成分としてホルムアルデヒドを
用いる場合を例にとって以下に示す。方法Aにおいて
は、(a)成分である一般式(XI)
【0044】
【化13】
【0045】〔式中、R1 は炭素数2〜30のオレフィ
ンから誘導される2種以上の重合体基及び/又は共重合
体基を示す。〕で表されるアルケニル無水コハク酸と
(b)成分である一般式(XII) H2N(CH2CH2NH)n H ・・・(XII) 〔式中、nは1〜6の整数を示す。〕のポリエチレンポ
リアミンとを反応させ、得られた一般式(XIII)
【0046】
【化14】
【0047】〔式中、R1 及びnは前記と同じであ
る。〕で表されるアルケニルモノコハク酸イミド及び/
又は一般式(XIV)
【0048】
【化15】
【0049】〔式中、R1 及びnは前記と同じであ
る。〕で表されるアルケニルビスコハク酸イミドを
(d)ホルムアルデヒド及び(c)成分である一般式
(I)で表される硫化アルキルフェノールと反応させ
る。この場合に、アルケニルモノコハク酸イミドとの反
応生成物は、一般式(XV)
【0050】
【化16】
【0051】〔式中、R2a, R2b,m,x1,x2及び
zは前記と同じである。〕で表される構造単位に一般式
(XVI)
【0052】
【化17】
【0053】〔式中、R1 及びnは前記と同じであ
る。〕で表される構造単位が、ベンゼン核1個に対して
1個又は2個結合したマンニッヒ硫化アルキルフェノー
ル結合アルケニルモノコハク酸イミドである。また、ア
ルケニルビスコハク酸イミドとの反応生成物は、上記一
般式(XV) で表される構造単位に一般式(XVII)
【0054】
【化18】
【0055】〔式中、R1 及びnは前記と同じであ
る。〕で表される構造単位が、ベンゼン核1個に対して
1個又は2個結合したマンニッヒ硫化アルキルフェノー
ル結合アルケニルビスコハク酸イミドである。一方、方
法Bでは、(d)ホルムアルデヒドと(c)一般式
(I)で表される硫化アルキルフェノール及び(b)一
般式(XII)で表されるポリエチレンポリアミンを反応さ
せて、前記一般式(XV)の構造単位に、一般式(XVIII) 〔NH2 ( CH2 CH2 NH) n −CH2 〕− ・・・(XVIII) の構造単位が、ベンゼン核1個に対して1個又は2個結
合した化合物を生成させる。この化合物にさらに一般式
(XI)で表されるアルケニル無水コハク酸を反応させ
て、一般式(XV) で表される構造単位に前記一般式(XV
I)で表される構造単位が、ベンゼン核1個に対して1個
又は2個結合したマンニッヒ硫化アルキルフェノール結
合アルケニルモノコハク酸イミドを得る。
【0056】上記方法A又はBにより製造したマンニッ
ヒ反応生成物〔1〕、すなわちマンニッヒ硫化アルキル
フェノール結合アルケニルモノ/ビスコハク酸イミドは
清浄分散剤として有用であり、高温安定性及び低温流動
性(粘度)に優れると共に微粒子分散作用を有するもの
である。すなわち本発明は、これらの反応生成物からな
る無灰分清浄分散剤を提供することができる。
【0057】本発明により提供されるマンニッヒ反応生
成物〔2〕は、上記(a)〜(d)成分に、(e)硼素
含有化合物を(b)アミン化合物に対し、モル比を基準
として通常(b):(e)=1:0.05〜10の割合
で、好ましくは1:0.2〜2の割合で反応させて得られ
るものである。窒素原子1g原子当たり硼素1.5原子ま
で反応し得るが、硼素対窒素(B/N)重量比を基準と
して0.05〜1.0の範囲が好ましく、(B/N)重量比
が0.1〜0.5の範囲であるのがより好ましい。(e)の
硼素含有化合物としては、例えば、酸化硼素,ハロゲン
化硼素,硼酸,硼酸無水物,硼酸エステルなどを使用す
ることができる。
【0058】この反応生成物〔2〕は、(a)〜(d)
成分を反応させて得られるマンニッヒ反応生成物〔1〕
と(e)を反応させるか、または、(a)と(b)を反
応させて得られるアルケニルモノ及び/又はビスコハク
酸イミドに(e)成分を反応させた後、(d)アルデヒ
ド及び(c)一般式(I)で表される硫化アルキルフェ
ノールを反応させると得られる。上記(e)との反応
は、通常50〜250℃、好ましくは100〜200℃
で行う。反応を行うに際して溶剤、例えば炭化水素油等
の有機溶剤を使用することもできる。反応生成物〔2〕
も清浄分散剤として有用である。反応生成物〔2〕は、
高温安定性及び低温流動性(粘度)に優れると共に微粒
子分散作用を有するが、更に他の添加剤との共存性を改
善したものである。すなわち本発明は、これらの反応生
成物からなる無灰分清浄分散剤をも提供することができ
る。
【0059】本発明により提供されるマンニッヒ反応生
成物〔3〕は、上記(a)〜(d)を反応させて得られ
るマンニッヒ反応生成物〔1〕に、(f)アルキルヒド
ロキシ安息香酸及び/又はその誘導体を(b)アミン化
合物に対し、モル比を基準として通常(b):(f)=
1:0.1〜10の割合で、好ましくは1:0.5〜2の割
合で反応させて得られるものである。上記(f)との反
応は、通常50〜250℃、好ましくは100〜200
℃で行う。反応を行うに際して溶剤、例えば炭化水素油
等の有機溶剤を使用することもできる。
【0060】(f)成分であるアルキルヒドロキシ安息
香酸及びその誘導体のうち、アルキルヒドロキシ安息香
酸は上記一般式(IV)で表され、式中、R2a及びx1は
(c)硫化アルキルフェノールの一般式(I)と同じで
ある。アルキルヒドロキシ安息香酸は公知の方法で製造
したものを用いることができる。例えばアルキルフェノ
ール,アルカリ金属等及び二酸化炭素から導かれる生成
物を、鉱酸で加水分解する方法が挙げられる。一方、ア
ルキルヒドロキシ安息香酸誘導体は上記一般式(II) 又
は(III) で表され、式中、R2a,R2b,m,x1及びx
2は(c)硫化アルキルフェノールの一般式(I)と同
じである。この誘導体も公知の方法で製造したものを用
いることができる。例えばアルキルヒドロキシ安息香酸
と塩化硫黄等から製造する方法が挙げられる。また、ア
ルキルフェノール,アルカリ金属等及び二酸化炭素を反
応させ、次いで塩化硫黄等を反応させて導かれる生成物
を、鉱酸で加水分解する方法を挙げることもできる。
【0061】反応生成物〔3〕も清浄分散剤として有用
である。反応生成物〔3〕は反応生成物〔2〕と同様
に、高温安定性及び低温流動性(粘度)に優れると共に
微粒子分散作用を有し、更に他の添加剤との共存性を改
善したものである。すなわち本発明は、これらの反応生
成物からなる無灰分清浄分散剤をも提供することができ
る。
【0062】本発明は、上記マンニッヒ反応生成物
〔1〕及び/又は〔2〕に、上記(f)アルキルヒドロ
キシ安息香酸及び/又はその誘導体を配合した組成物を
も提供する。この組成物を製造するに際して、(f)は
組成物全量に対し通常20〜80重量%,好ましくは4
0〜60重量%の割合で配合する。この組成物も清浄分
散剤として有用であり高温安定性に優れるものである。
すなわち本発明は、マンニッヒ反応生成物以外にもう一
つの無灰分清浄分散剤を提供することができる。
【0063】これらの無灰分清浄分散剤は、炭化水素油
や合成油に配合することができる。従って本発明は、清
浄分散剤を含有する燃料油組成物及び潤滑油組成物を提
供することもできる。特に本発明は、高温安定性及び低
温流動性(粘度)に優れると共に微粒子分散作用を有す
る点で、従来技術の欠点を解消した無灰分内燃機関用潤
滑油組成物を提供するものである。また、この内燃機関
用潤滑油組成物は、ディーゼルエンジン用として特に有
用である。本発明の無灰分清浄分散剤は、炭化水素油や
合成油に通常0.01〜80重量%,好ましくは0.5〜2
0重量%の割合で配合する。
【0064】ここで、炭化水素油としては、ガソリン,
灯油,軽油等の燃料油又は潤滑油(例えば、パラフィン
系鉱油,ナフテン系鉱油,芳香族系鉱油等)等の留分の
いずれでもよく、溶剤精製,水素化精製又は水素化分解
等いかなる精製法を経たものでも使用することができ
る。合成油としては、ポリフェニルエーテル,アルキル
ベンゼン,アルキルナフタレン,エステル系,グリコー
ル系又はポリオレフィン系の合成油等を使用することが
できる。潤滑油留分としては動粘度(100℃)は通常
1〜50cSt、好ましくは3〜10cStの範囲であ
る。エステル系合成油としては、一塩基酸又は二塩基酸
等とアルコールとのエステル、例えば炭素数6〜16の
二塩基酸と炭素数5〜20の直鎖状又は分岐状アルコー
ルを反応させて得られるエステルからなる合成油を使用
することができる。特にアジピン酸エステル,セバチン
酸エステル,アゼライン酸エステル,トリメチロールプ
ロパンエステル,トリメチロールエタンエステル,ペン
タエリスリトールエステル,ネオペンチルグリコールエ
ステル等が好ましい。ポリオレフィン系合成油として
は、エチレン,プロピレン,ブチレン,オクテン,デセ
ン,ドデセン等の低級オレフィンの低重合又は共重合に
よる液状精製物,それらの混合物及びこれらを水素化精
製したものが適当である。また二塩基酸,グリコール及
び一塩基酸等からなる複合エステルも使用することがで
きる。
【0065】また、上記清浄分散剤を炭化水素油からな
る燃料油に配合したものは、内燃機関の気化器への夾雑
物の付着防止及び付着物を除去する清浄剤として使用す
ることができる。この場合、燃料油に通常配合される酸
化防止剤,流動点降下剤及びその他の添加剤を併せて配
合することもできる。更に、上記清浄分散剤を炭化水素
油や合成油の潤滑油留分、又はそれらの混合物に配合し
たものは、内燃機関用潤滑油組成物(例えば、ディーゼ
ルエンジン用潤滑油組成物),ギヤ油,軸受油,変速機
油,ショックアブソーバー油及び工業用潤滑油として使
用することができる。この場合、潤滑油に通常配合され
る酸化防止剤,耐摩耗剤,粘度指数向上剤,流動点降下
剤及びその他の添加剤を併せて配合することもでき、本
発明の無灰分清浄分散剤の作用を阻害するものではな
い。
【0066】
【実施例】次に、参考例,実施例及び比較例に基づいて
本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによ
って制限されるものではない。 参考例1(硫化ヘキサデシルフェノールの製造) 窒素導入管及び塩化水素スクラバーに接続した窒素排出
管を備えた1リットル(L)フラスコにヘキサデシルフ
ェノール319g(1モル)とヘキサン200gを入
れ、均一になるように攪拌した。窒素を100ml/m
inで吹き込みながら、室温で一塩化硫黄41g(0.3
モル)を約30分かけて添加し、2時間反応させた。そ
してヘキサン及び未反応のヘキサデシルフェノールを減
圧留去した。得られた硫化ヘキサデシルフェノールの収
量は264g、硫黄分は4.94重量%であった。
【0067】参考例2(マンニッヒ硫化ヘキサデシルフ
ェノール結合ポリブテニル無水コハク酸イミドの製造) 2Lオートクレーブ中に、ポリブテン(Mw:987)
1100g,臭化セチル6.4g(0.021モル)及び無
水マレイン酸115g(1.2モル)を入れ、窒素置換
し、240℃で5時間反応させた。215℃に降温し、
未反応の無水マレイン酸と臭化セチルを減圧留去し、1
40℃に降温して濾過した。得られたポリブテニル無水
コハク酸の収量は1099g、ケン化価は80mgKO
H/gであった。2Lセパラブルフラスコ中に、得られ
たポリブテニル無水コハク酸500g,テトラエチレン
ペンタミン(TEPA;東ソー(株)製)64g(0.3
4モル)及び鉱油300gを入れ、窒素気流下150℃
で2時間反応させた。200℃に昇温し、未反応のTE
PAと生成水を減圧留去し、140℃に降温して濾過し
た。得られたポリブテニルコハク酸イミドの収量は78
4g、塩基価は78mgKOH/gであった。200m
lセパラブルフラスコ中に、得られたポリブテニルコハ
ク酸イミド107g,参考例1で得られた硫化ヘキサデ
シルフェノール35.7g及びパラホルムアルデヒド3.4
g( 0.113モル)を入れ、120℃で4時間、更に1
60℃で1時間反応させた。160℃のままで未反応の
パラホルムアルデヒドと生成水を減圧留去し、140℃
に降温して濾過した。得られたマンニッヒ反応生成物の
収量は129g、塩基価は50mgKOH/gであっ
た。
【0068】参考例3(マンニッヒ硫化ヘキサデシルフ
ェノール結合ポリデセニル無水コハク酸イミドの製造) 2Lオートクレーブ中に、ポリデセン(Mw:545)
1090g,臭化セチル11g(0.036モル)及び無
水マレイン酸313g(3.2モル)を入れ、参考例2と
同様に行った。得られたポリデセニル無水コハク酸の収
量は1153g、ケン化価は116mgKOH/gであ
った。2Lセパラブルフラスコ中に、得られたポリデセ
ニル無水コハク酸500g,TEPA98g(0.52モ
ル)及び鉱油300gを入れ、参考例2と同様に行っ
た。得られたポリデセニル無水コハク酸イミドの収量は
814gであった。200mlセパラブルフラスコ中
に、得られたポリデセニル無水コハク酸イミド107
g,参考例1で得られた硫化ヘキサデシルフェノール5
9.1g及びパラホルムアルデヒド5.6g( 0.187モ
ル)を入れ、参考例2と同様に行った。得られたマンニ
ッヒ反応生成物の収量は153gであった。
【0069】参考例4(硫化ヘキサデシルヒドロキシ安
息香酸含有物の製造) 窒素導入管を備えた1Lフラスコにヘキサデシルフェノ
ール319g(1モル)とキシレン200gを入れ、均
一になるように攪拌した。70℃に加熱し48%NaO
Hを80g入れ、窒素を200ml/minで吹き込み
ながら2時間キシレン還流し、水を留去した。反応液を
1Lオートクレーブに移し、二酸化炭素圧力10kg/
cm2 下、155℃で1時間反応させた。80℃に降温
し、窒素導入管及び塩化水素スクラバーに接続した窒素
排出管を備えた2Lフラスコに移し、キシレン120g
を入れ、均一になるように攪拌した。窒素を100ml
/minで吹き込みながら、室温で、一塩化硫黄67.5
g(0.5モル)を約30分かけて添加し、2時間反応さ
せた。そして水100gを入れ、20%硫酸250gを
約30分かけて添加し、1時間反応させた。この反応液
を水洗し、次いで相分離し、キシレンを留去した。得ら
れた硫化ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸含有物の収量
は369gであった。この生成物は、電界脱離イオン化
質量分析の結果より、一般式(II), (III) 及び(IV)で
表される化合物の混合物であることが証明され、硫黄分
は8.65重量%、全酸価は108mgKOH/gであっ
た。
【0070】 参考例5(ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸の製造) 窒素導入管を備えた1Lフラスコにヘキサデシルフェノ
ール319g(1モル)とキシレン200gを入れ、均
一になるように攪拌した。70℃に加熱し48%NaO
Hを80g入れ、窒素を200ml/minで吹き込み
ながら2時間キシレン還流し、水を留去した。反応液を
1Lオートクレーブに移し、二酸化炭素圧力10kg/
cm2 下、155℃で1時間反応させた。80℃に降温
し、2Lフラスコに移し、キシレン120gを入れ、均
一になるように攪拌した。そして20%硫酸250gを
約30分かけて添加し、1時間反応させた。この反応液
を水洗し、次いで相分離し、キシレンを留去した。得ら
れたヘキサデシルヒドロキシ安息香酸の収量は312
g、全酸価は128mgKOH/gであった。
【0071】 実施例1(マンニッヒ反応生成物〔1〕の製造) 2Lオートクレーブ中に、ポリブテン(Mw:987)
500g,ポリデセン(Mw:545)500g,臭化
セチル5.8g(0.019モル)及び無水マレイン酸14
6g(1.5モル)を入れ、参考例2と同様に行った。得
られたアルケニル無水コハク酸(混合物)の収量は10
62g、ケン化価は97mgKOH/gであった。2L
セパラブルフラスコ中に、得られたアルケニル無水コハ
ク酸500g,TEPA77.7g(0.411モル)及び
鉱油300gを入れ、参考例2と同様に行った。得られ
たアルケニル無水コハク酸イミドの収量は799gであ
った。200mlセパラブルフラスコ中に、得られたア
ルケニル無水コハク酸イミド107g,参考例1で得ら
れた硫化ヘキサデシルフェノール44.4g及びパラホル
ムアルデヒド4.2g( 0.14モル)を入れ、参考例2と
同様に行った。得られた本発明のマンニッヒ反応生成物
の収量は139gであった。反応生成物の性状を第1表
に示す。
【0072】 実施例2(マンニッヒ反応生成物〔1〕の製造) 2Lオートクレーブ中に、ポリブテン(Mw:987)
500g,ポリデセン(Mw:1333)500g,臭
化セチル5.8g(0.019モル)及び無水マレイン酸9
8g(1.0モル)を入れ、参考例2と同様に行った。得
られたアルケニル無水コハク酸(混合物)の収量は98
7g、ケン化価は68mgKOH/gであった。2Lセ
パラブルフラスコ中に、得られたアルケニル無水コハク
酸500g,TEPA54.5g(0.29モル)及び鉱油
300gを入れ、参考例2と同様に行った。得られたア
ルケニル無水コハク酸イミドの収量は771gであっ
た。200mlセパラブルフラスコ中に、得られたアル
ケニル無水コハク酸イミド107g,参考例1で得られ
た硫化ヘキサデシルフェノール29.6g及びパラホルム
アルデヒド2.8g( 0.093モル)を入れ、参考例2と
同様に行った。得られた本発明のマンニッヒ反応生成物
の収量は121gであった。反応生成物の性状を第1表
に示す。
【0073】 実施例3(マンニッヒ反応生成物〔1〕の製造) 2Lオートクレーブ中に、ポリブテン(Mw:445)
500g,ポリデセン(Mw:1333)500g,臭
化セチル5.8g(0.019モル)及び無水マレイン酸1
42g(1.45モル)を入れ、参考例2と同様に行っ
た。得られたアルケニル無水コハク酸(混合物)の収量
は823g、ケン化価は84.0mgKOH/gであっ
た。2Lセパラブルフラスコ中に、得られたアルケニル
無水コハク酸500g,TEPA67.4g(0.356モ
ル)及び鉱油300gを入れ、参考例2と同様に行っ
た。得られたアルケニル無水コハク酸イミドの収量は7
92gであった。200mlセパラブルフラスコ中に、
得られたアルケニル無水コハク酸イミド107g,参考
例1で得られた硫化ヘキサデシルフェノール38.3g及
びパラホルムアルデヒド4.01g( 0.134モル)を入
れ、参考例2と同様に行った。得られた本発明のマンニ
ッヒ反応生成物の収量は129gであった。反応生成物
の性状を第1表に示す。
【0074】 実施例4(マンニッヒ反応生成物〔1〕の製造) 1Lオートクレーブ中に、エチレン−プロピレンコポリ
マー(Mw:1189)352g,臭化セチル1.9g
(0.006モル)及び無水マレイン酸28g(0.29モ
ル)を入れ、参考例2と同様に行った。得られたアルケ
ニル無水コハク酸の収量は263g、ケン化価は57m
gKOH/gであった。1Lセパラブルフラスコ中に、
得られたアルケニル無水コハク酸220g,TEPA2
0g(0.105モル)及び鉱油130gを入れ、参考例
2と同様に行った。得られたアルケニル無水コハク酸イ
ミドの収量は336g、塩基価は45mgKOH/gで
あった。500mlセパラブルフラスコ中に、得られた
アルケニル無水コハク酸イミド137g,参考例1で得
られた硫化ヘキサデシルフェノール43g及びパラホル
ムアルデヒド4.5g( 0.15モル)を入れ、参考例2と
同様に行った。得られた本発明のマンニッヒ反応生成物
の収量は165gであった。反応生成物の性状を第1表
に示す。
【0075】 実施例5(マンニッヒ反応生成物〔2〕の製造) 1Lセパラブルフラスコ中に、実施例1で得られたアル
ケニル無水コハク酸イミド240g及び硼酸28gを入
れ、150℃で4時間反応させた。150℃のまま生成
水を減圧留去し、140℃に降温して濾過した。得られ
た硼素化アルケニル無水コハク酸イミドの収量は231
gであった。200mlセパラブルフラスコ中に、得ら
れた硼素化アルケニル無水コハク酸イミド120g,参
考例1で得られた硫化ヘキサデシルフェノール30.2g
及びパラホルムアルデヒド2.9g( 0.095モル)を入
れ、参考例2と同様に行った。得られた本発明のマンニ
ッヒ反応生成物の収量は134gであった。反応生成物
の性状を第1表に示す。
【0076】 実施例6(マンニッヒ反応生成物〔3〕の製造) 500mlセパラブルフラスコ中に、実施例4で得られ
たアルケニル無水コハク酸イミド137g,参考例1で
得られた硫化ヘキサデシルフェノール43g及びパラホ
ルムアルデヒド4.5g( 0.15モル)を入れ、120℃
で2時間反応させた。次いで参考例5で得られたヘキサ
デシルヒドロキシ安息香酸42.7gを入れ、1時間反応
させ、更に160℃で1時間反応させた。160℃のま
まで未反応のパラホルムアルデヒドと生成水を減圧留去
し、140℃に降温して濾過した。得られた本発明のマ
ンニッヒ反応生成物の収量は200gであった。反応生
成物の性状を第1表に示す。
【0077】 実施例7(マンニッヒ反応生成物組成物の製造) 実施例4で得られたマンニッヒ反応生成物〔1〕と、参
考例4で得られた硫化ヘキサデシルヒドロキシ安息香酸
含有物を各50重量%の割合で配合した。
【0078】 実施例8〜10(マンニッヒ反応生成物〔1〕の製造) 参考例2及び参考例3で得られたマンニッヒ反応生成物
を第4表に示す割合で配合した。
【0079】比較例1 参考例2で得られたポリブテニルコハク酸イミドを用い
た。該イミドの性状を第1表に示す。
【0080】比較例2 1Lオートクレーブ中に、ポリデセン(Mw:133
3)1200g,臭化セチル7g(0.023モル)及び
無水マレイン酸147g(1.50モル)を入れ、参考例
2と同様に行った。得られたポリデセニル無水コハク酸
の収量は1249g、ケン化価は48mgKOH/gで
あった。2Lセパラブルフラスコ中に、得られたポリデ
セニル無水コハク酸500g,TEPA38.7g(0.2
05モル)及び鉱油300gを入れ、参考例2と同様に
行った。得られたポリデセニル無水コハク酸イミドの収
量は508gであった。得られたイミドの性状を第1表
に示す。
【0081】比較例3 参考例2で得られたマンニッヒ硫化ヘキサデシルフェノ
ール結合ポリブテニル無水コハク酸イミドを用いた。そ
の性状を第1表に示す。
【0082】比較例4 参考例3で得られたマンニッヒ硫化ヘキサデシルフェノ
ール結合ポリデセニル無水コハク酸イミドを用いた。そ
の性状を第1表に示す。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】次に、本発明の清浄分散剤の優秀な性能
を、ホットチューブ試験,低温みかけ粘度試験及びカー
ボン分散度試験の試験例によって実証する。各試験の条
件を以下に示す。 (ホットチューブ試験の条件)内径2mmのガラス管に
試験油0.3ml/hr.及び空気10ml/min.を
16時間流し続けた。この間中、ガラス管の温度は23
0℃に保った。そしてガラス管中に付着したラッカーと
色見本とを比較し、透明の場合は10点、一方、黒色の
場合は0点として評点した。併せて、ガラス管中に付着
したラッカーの重量(堆積物)を測定した。 (低温みかけ粘度試験の条件)JIS K 2215に
準拠し、−20℃の条件で行った。 (カーボン分散度試験の条件)試験油50gにカーボン
(MA100)0.08gを添加し、超音波処理を10分
間行った。この試料を5A濾紙に一滴滴下し、直径が約
30mmに浸透した時のカーボンの展開率で評価した。
【0086】実施例1〜6及び比較例1〜2の試験(マ
ンニッヒ反応生成物〔1〕〜〔3〕の試験) ホットチューブ試験の試験油は、500ニュートラル留
分の鉱油に、上記実施例及び比較例の清浄分散剤を各5
重量%配合して調製した。低温みかけ粘度試験の試験油
は、150ニュートラル留分の鉱油に、上記実施例及び
比較例の清浄分散剤を各10重量%配合して調製した。
カーボン分散度試験の試験油は、150ニュートラル留
分の鉱油に、上記実施例及び比較例の清浄分散剤を各5
重量%配合して調製した。得られた結果を第2表に示
す。
【0087】実施例7の試験(マンニッヒ反応生成物組成物の試験) 試験油は、上記実施例1の試験と同様に調製した。得ら
れた結果を第2表に示す。
【0088】
【表3】
【0089】実施例8〜10及び比較例3〜4の試験
(配合により製造されたマンニッヒ反応生成物〔1〕の
試験) 試験油は、上記実施例1の試験と同様に調製した。得ら
れた結果を第3表に示す。更に、配合比と低温みかけ粘
度及びカーボン分散度との関係を図1及び図2に示す。
【0090】
【表4】
【0091】ポリブテン系マンニッヒ反応生成物は低温
みかけ粘度の点で不充分であり、ポリデセン系マンニッ
ヒ反応生成物はカーボン分散度の点で不充分である。こ
れに対して本発明のマンニッヒ反応生成物〔1〕〜
〔3〕は、ホットチューブ試験,低温みかけ粘度試験及
びカーボン分散度試験のいずれにおいても優れた性能を
示した(第2表の実施例1〜6)。また本発明のマンニ
ッヒ反応生成物組成物も、同様に優れた性能を示した
(第2表の実施例7)。更に、配合により製造した本発
明のマンニッヒ反応生成物〔1〕も、単一のマンニッヒ
反応生成物に比べて優れた性能を示し、相乗効果が認め
られた(第3表の実施例8〜10)。
【0092】
【発明の効果】以上の如く、本発明のマンニッヒ反応生
成物又はマンニッヒ反応生成物組成物からなる清浄分散
剤は、高温安定性(高温清浄性)及び低温流動性(粘
度)に優れると共に微粒子分散性を発揮する。従って本
発明の清浄分散剤は、潤滑剤用又は燃料油用の無灰型清
浄分散剤として広く利用することができ、高い実用的価
値を有し、特に内燃機関用潤滑油組成物として好適に使
用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例3(比較例4)のポリデセン系マンニ
ッヒ反応生成物及び参考例2(比較例3)のポリブテン
系マンニッヒ反応生成物の配合割合と、カーボン分散度
の関係を表す図である。
【図2】 参考例3(比較例4)のポリデセン系マンニ
ッヒ反応生成物及び参考例2(比較例3)のポリブテン
系マンニッヒ反応生成物の配合割合と、低温みかけ粘度
の関係を表す図である。
【符号の説明】
1:実測値 2:予測値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C10M 163/00 135:30 159:16 129:54) (C10M 159/16 129:44 133:04 135:30 129:24) C10N 30:02 30:04 40:25 70:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)アルケニル無水コハク酸及び/又
    はその誘導体,(b)アミン化合物,(c)次の一般式
    (I) 【化1】 〔式中、R2a, R2bはそれぞれ独立に炭素数4〜25の
    アルキル基を示し、mは1〜8の整数を示し、x1,x
    2はそれぞれ独立に1又は2の整数を示し、zは1〜9
    の整数を示す。〕で表される硫化アルキルフェノール,
    及び(d)アルデヒドを反応させて得られるマンニッヒ
    反応生成物であって、かつ(a)成分であるアルケニル
    無水コハク酸及び/又はその誘導体が、次の化合物
    (a)−1,(a)−2,又は(a)−3、化合物
    (a)−1.アルケニル基として炭素数2〜30のオレ
    フィンから誘導される異なった重合体基を有する2種以
    上のアルケニル無水コハク酸及び/又はその誘導体から
    なる混合物,化合物(a)−2.アルケニル基として炭
    素数2〜30のオレフィンから誘導される共重合体基を
    有するアルケニル無水コハク酸及び/又はその誘導体か
    らなる化合物又は混合物,化合物(a)−3.上記の
    (a)−1及び(a)−2からなる混合物、のいずれか
    の化合物であるマンニッヒ反応生成物。
  2. 【請求項2】 (a)アルケニル無水コハク酸及び/又
    はその誘導体,(b)アミン化合物,(c)次の一般式
    (I) 【化2】 〔式中、R2a, R2b,m,x1,x2及びzは前記と同
    じである。。〕で表される硫化アルキルフェノール,
    (d)アルデヒド及び(e)硼素含有化合物を反応させ
    て得られるマンニッヒ反応生成物であって、かつ(a)
    成分であるアルケニル無水コハク酸及び/又はその誘導
    体が、次の化合物(a)−1,(a)−2,又は(a)
    −3、化合物(a)−1.アルケニル基として炭素数2
    〜30のオレフィンから誘導される異なった重合体基を
    有する2種以上のアルケニル無水コハク酸及び/又はそ
    の誘導体からなる混合物,化合物(a)−2.アルケニ
    ル基として炭素数2〜30のオレフィンから誘導される
    共重合体基を有するアルケニル無水コハク酸及び/又は
    その誘導体からなる化合物又は混合物,化合物(a)−
    3.上記の(a)−1及び(a)−2からなる混合物、
    のいずれかの化合物であるマンニッヒ反応生成物。
  3. 【請求項3】 (a)アルケニル無水コハク酸及び/又
    はその誘導体,(b)アミン化合物,(c)次の一般式
    (I) 【化3】 〔式中、R2a, R2b,m,x1,x2及びzは前記と同
    じである。。〕で表される硫化アルキルフェノール,
    (d)アルデヒド及び(f)次の一般式(II), (III)
    及び(IV) 【化4】 〔式中、R2a, R2b,m及びx1,x2は前記と同じで
    ある。〕で表される化合物よりなる群から選ばれた少な
    くとも一種のアルキルヒドロキシ安息香酸又はその誘導
    体を反応させて得られるマンニッヒ反応生成物であっ
    て、かつ(a)成分であるアルケニル無水コハク酸及び
    /又はその誘導体が、次の化合物(a)−1,(a)−
    2,又は(a)−3、化合物(a)−1.アルケニル基
    として炭素数2〜30のオレフィンから誘導される異な
    った重合体基を有する2種以上のアルケニル無水コハク
    酸及び/又はその誘導体からなる混合物,化合物(a)
    −2.アルケニル基として炭素数2〜30のオレフィン
    から誘導される共重合体基を有するアルケニル無水コハ
    ク酸及び/又はその誘導体からなる化合物又は混合物,
    化合物(a)−3.上記の(a)−1及び(a)−2か
    らなる混合物、のいずれかの化合物であるマンニッヒ反
    応生成物。
  4. 【請求項4】 請求項1,2及び3記載のマンニッヒ反
    応生成物よりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合
    物からなる清浄分散剤。
  5. 【請求項5】 請求項1及び2記載のマンニッヒ反応生
    成物よりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物,
    及び(f)次の一般式(II), (III) 及び(IV) 【化5】 〔式中、R2a, R2b,m及びx1,x2は前記と同じで
    ある。〕で表される化合物よりなる群から選ばれた少な
    くとも一種のアルキルヒドロキシ安息香酸又はその誘導
    体からなる清浄分散剤。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の清浄分散剤を含有
    する潤滑油組成物。
  7. 【請求項7】 鉱油及び/又は合成油からなる基油と請
    求項4又は5記載の清浄分散剤を含有する内燃機関用潤
    滑油組成物。
  8. 【請求項8】 鉱油及び/又は合成油からなる基油と請
    求項4又は5記載の清浄分散剤を含有するディーゼルエ
    ンジン用潤滑油組成物。
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