JPH06298843A - イソブチレン重合体の連続製造方法 - Google Patents
イソブチレン重合体の連続製造方法Info
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- JPH06298843A JPH06298843A JP11240893A JP11240893A JPH06298843A JP H06298843 A JPH06298843 A JP H06298843A JP 11240893 A JP11240893 A JP 11240893A JP 11240893 A JP11240893 A JP 11240893A JP H06298843 A JPH06298843 A JP H06298843A
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Abstract
能なビニル基を有するイソブチレン重合体の製造方法を
提供すること。 【構成】 イソブチレン単量体(A)、溶媒に可溶な陽
イオン性重合開始剤(B)、およびイソブチレンとは別
種のビニル基を有する単量体(C)を反応容器に供給す
るに際し、(A)を、(B)および(C)と一緒に、ま
たは(A)を(B)および(C)とは別に連続的に反応
容器に供給すると共にルイス酸(D)と混合してなる反
応液でイソブチレンの重合反応をおこなわせ、同時に除
熱をおこなう前段反応工程と、一定時間反応液を滞留さ
せ、重合体末端にビニル基を導入する反応を行わせる後
段反応工程とからなり、前段反応工程にはシェルアンド
チューブ型の反応器、後期反応工程には押し出し流れに
よる管型反応器を用いることを特徴とするイソブチレン
重合体の連続製造方法。
Description
(A)を、溶媒に可溶な陽イオン性重合開始剤(B)、
イソブチレンとは別種のビニル基を有する単量体(C)
と一緒に、または(A)を(B)、(C)とは別に連続
的に供給し、前段反応工程でルイス酸(D)とあるいは
(D)を含む還流液と混合して反応をおこなわせ、末端
にビニル基をもつイソブチレン重合体を製造する方法に
係わるものである。
する方法では、重合反応については急速に発生する重合
熱を速やかに除去することが必要であり、重合体末端に
ビニル基を導入する反応についてはその反応を進行させ
るために十分な反応時間が必要である。
いては、反応条件下で蒸発する低沸点不活性溶媒の存在
下で重合させ、その蒸発熱により冷却する方法が公知で
ある。また、重合体末端にビニル基を導入する反応につ
いては、いったん重合体を製造した後、別途バッチ式反
応器によって反応をおこなわせる「2反応器2工程式」
製造方法が知られている。
及びビニル基導入反応方法には次のような欠点がある。
すなわち、重合反応のために用いる低沸点不活性溶媒
は、常温では高圧の気体となるため、装置自体にかなり
の耐圧をもたせる必要が生じてくること、ビニル基導入
反応については、工程が2つにわかれているため複雑で
あることである。
レン重合体の製造方法を見いだすことである。
チレン単量体(A)、溶媒に可溶な陽イオン性重合開始
剤(B)、およびイソブチレンとは別種のビニル基を有
する単量体(C)を反応容器に供給するに際し、(A)
を、(B)および(C)と一緒に、または(A)を
(B)および(C)とは別に連続的に反応容器に供給す
ると共にルイス酸(D)と混合してなる反応液でイソブ
チレンの重合反応をおこなわせ、同時に除熱をおこなう
前段反応工程と、一定時間反応液を滞留させ、重合体末
端にビニル基を導入する反応を行わせる後段反応工程と
からなり、前段反応工程にはシェルアンドチューブ型の
反応器、後期反応工程には押し出し流れによる管型反応
器を用いることを特徴とするイソブチレン重合体の連続
製造方法により達成される。
その重合体を得る前段反応工程と重合体末端にビニル基
の導入反応を行う後段反応工程を連続した1工程として
ビニル基含有イソブチレン重合体を製造することを特徴
とするものである。本発明は、前段反応工程では、重合
反応については常温でも液体であるような溶媒を用い、
除熱については熱交換器にみられるようなシェルアンド
チューブ型の反応器を用いることにより冷却をおこなう
こと、また後段反応工程では、ビニル基導入反応におい
て、上記の反応器と連続した押し出し流れによる管型反
応器を用い、一定時間の滞留時間をもたせることにより
1工程で反応を完結させることである。さらに重合反応
については、反応液を還流させることにより、反応、除
熱の促進を図ることができる。
てイソブチレンのみの重合反応が行われることが好まし
いが、(C)成分との共重合反応あるいは導入反応が若
干生起してもかまわない。本発明に使用されるシェルア
ンドチューブ型の反応器は、伝熱面積が大きくでき、か
つ重合熱の除去に適しているという特徴を有している。
よる管型反応器は、連続的な反応の中で一定の滞留時間
が得られるという特徴を有している。本発明において、
反応液の溶媒は各成分が可溶であるなら、特に制限され
ないが、具体的には塩化メチレン(沸点約40℃)また
は塩化メチレンを一成分とする混合溶媒を使用すること
が好ましい。特に好ましい方法によれば、塩化メチレン
を50〜90体積%含有する塩化メチレンとノルマルヘ
キサンまたはノルマルヘプタンの混合溶液を使用するこ
とである。
されるならば、反応器に供給される各成分の導入形態
は、所望によりそのままあるいは溶液状態以外の形態で
供給可能である。陽イオン性重合開始剤としては、好ま
しくは式(1)に示す官能基を少なくとも1つ有する有
機化合物を用いるとよい。
リール基を、R2 はアルキル基、アリール基を、Xはハ
ロゲン、アルコキシ基、アシロキシ基を示す。式(1)
の官能基が結合する残基としては、特に制限されず、通
常の芳香環残基、脂肪族炭化水素残基などが例示され
る。イソブチレンとは別種のビニル基を有する単量体と
しては、以前よりイソブチレンとの共重合に適している
ことが知られている化合物、例えばジオレフィン類等が
適している。
後段の導入反応の各反応温度は−50〜−10℃、好ま
しくは−50〜−30℃の範囲である。また、(A)〜
(D)の各成分の反応器2への供給、重合反応液の後段
反応器3へ供給のタイミング、量、反応温度等は自動的
に制御することができる。尚、(D)成分は、(B)、
(C)の各成分と同ルートで反応器に導入することもで
きるが、それらとは別ルートで反応器に導入することが
好ましく、(D)成分と(A)成分は別ルートで反応器
に導入する必要がある。
チレン重合体に応じて種々変更することができるが、通
常、モル比で、(A):(B):(C):(D)=1:
0.005〜0.01:0.01〜1:0.01〜1の
範囲で使用される。次に本発明に適用されるイソブチレ
ン重合体の連続製造装置の一態様例を図1に従って説明
する。
前段反応工程Iに使用される前段反応器2であるシェル
アンドチューブ型反応器、および後段反応工程IIに使用
される後段反応器3であるジャケット付き管型反応器か
ら概略構成され、反応器2には、反応器2へ(D)溶液
を供給する(D)供給管4、(B)溶液、(A)、およ
び(C)を供給する(B)・モノマー供給管5、反応液
を還流する反応液還流管6、および反応液を還流するた
めの循環用ポンプ7が各々配備され、前段反応器2と後
段反応器3との連絡のための連絡管8および合成された
目的のイソブチレン重合体を取り出すための採取管9が
設けられている。尚、10はジャケット、11は冷媒ラ
インである。
方法を説明する。まず、(D)供給管によりルイス酸溶
液を前段反応器2に供給し、同時に(B)・モノマー供
給管5から(B)溶液、(A)、および(C)を連続し
て供給しつつ、反応液を還流させてイソブチレンの重合
反応を1〜5分間行い、同時に反応器の除熱をし、次い
で生成された重合体を含む反応液を連絡管8から後段反
応器3に供給し、一定時間、通常、30〜60分滞留さ
せて重合体にビニル基を導入する反応を行う。得られた
ビニル基含有イソブチレン重合体は、採取管9から取り
出される。
は、(A)成分を供給する管を別途独立に配備するよう
にしても、あるいは各(A)、(B)、(C)成分を独
立に供給するようにしてもよい。
基をもつイソブチレン重合体を製造するに際して、重合
反応については常温でも液体であるような溶媒を用い、
除熱については熱交換器にみられるようなシェルアンド
チューブ型の反応器を用いることにより冷却をおこな
い、ビニル基導入反応については上記の反応器と連続し
た押し出し流れによる管型反応器を用い、一定時間の滞
留時間をもたせることにより1工程で反応を完結させる
ことができ、従来技術に比較して装置及び工程の簡略化
が可能となる。さらに重合反応については、反応液を還
流させることにより、反応、除熱の促進を図ることがで
きる。
に説明する。 実施例1 1/2インチのチューブ16本を備えたシェルアンドチ
ューブ型の反応器と内容積約20リットルの管型反応器
を冷凍機ブラインによって、−30℃に冷却し、定量ポ
ンプによって1,3,5−トリス(α−クロロイソプロ
ピル)ベンゼン、イソブチレン、1,9−デカジエン、
四塩化チタンをそれぞれ塩化メチレンに溶解させた状態
で送液した。反応器内滞留時間はシェルアンドチューブ
型の反応器で約4分、管型反応器内で約60分とした。
反応器出口より取り出した液を水洗した後、溶媒を減圧
留去することにより、末端にビニル基をもつイソブチレ
ン重合体を得ることができた。得られた重合体の数平均
分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)をGPC
法により、また導入されたビニル基の量およびその他の
官能基の量を1H−NMR(300MHz)法により各
構造に帰属するプロトンの共鳴信号の強度を測定、比較
することにより求めた。結果を下記表1に示す。
製造装置の一例のフローシートを示す略示図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 イソブチレン単量体(A)、溶媒に可溶
な陽イオン性重合開始剤(B)、およびイソブチレンと
は別種のビニル基を有する単量体(C)を反応容器に供
給するに際し、(A)を、(B)および(C)と一緒
に、または(A)を(B)および(C)とは別に連続的
に反応容器に供給すると共にルイス酸(D)と混合して
なる反応液でイソブチレンの重合反応をおこなわせ、同
時に除熱をおこなう前段反応工程と、一定時間反応液を
滞留させ、重合体末端にビニル基を導入する反応を行わ
せる後段反応工程とからなり、前段反応工程にはシェル
アンドチューブ型の反応器、後期反応工程には押し出し
流れによる管型反応器を用いることを特徴とするイソブ
チレン重合体の連続製造方法。 - 【請求項2】 該(A)、(B)、および(C)を該前
段反応容器に供給し、該前段の反応液の還流液と混合し
て反応をおこなわせることを特徴とする請求項1記載の
方法。 - 【請求項3】 該(B)として、式(1)に示す官能基
を少なくとも1つ有する有機化合物を用いる請求項1ま
たは2記載の方法。 【化1】 式(1)中のR1 は水素、アルキル基、アリール基を、
R2 はアルキル基、アリール基を、Xはハロゲン、アル
コキシ基、アシロキシ基を示す。 - 【請求項4】 該(C)として、ジオレフィン類を用い
る請求項1または2記載の方法。 - 【請求項5】 反応液の溶媒として、塩化メチレンまた
は塩化メチレンを一成分とする混合溶媒を使用する請求
項1または2記載の方法。 - 【請求項6】 反応温度を−50〜−10℃とすること
を特徴とする請求項1または2記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11240893A JP3300466B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | イソブチレン重合体の連続製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06298843A true JPH06298843A (ja) | 1994-10-25 |
JP3300466B2 JP3300466B2 (ja) | 2002-07-08 |
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Family Applications (1)
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JP11240893A Expired - Fee Related JP3300466B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | イソブチレン重合体の連続製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3300466B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6602965B1 (en) | 1999-06-08 | 2003-08-05 | Kaneka Corporation | Method of continuous cationic living polymerization |
JP2004525197A (ja) * | 2000-12-12 | 2004-08-19 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | ポリイソブテンの製法 |
CN111468065A (zh) * | 2020-04-24 | 2020-07-31 | 烟台大学 | 一种高活性聚异丁烯的生产装置及生产工艺 |
-
1993
- 1993-04-16 JP JP11240893A patent/JP3300466B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2004525197A (ja) * | 2000-12-12 | 2004-08-19 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | ポリイソブテンの製法 |
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CN111468065B (zh) * | 2020-04-24 | 2022-02-22 | 烟台大学 | 一种高活性聚异丁烯的生产装置及生产工艺 |
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