JPH06298807A - 新規な環状イヌロオリゴ糖誘導体 - Google Patents
新規な環状イヌロオリゴ糖誘導体Info
- Publication number
- JPH06298807A JPH06298807A JP24564893A JP24564893A JPH06298807A JP H06298807 A JPH06298807 A JP H06298807A JP 24564893 A JP24564893 A JP 24564893A JP 24564893 A JP24564893 A JP 24564893A JP H06298807 A JPH06298807 A JP H06298807A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cfr6
- cyclic
- reaction
- inulooligosaccharide
- cyclic inulooligosaccharide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記一般式(I)
【化1】
(式中nは6〜8の整数を示す)で表される環状イヌロ
オリゴ糖の水酸基を1個以上スルホニル化、アンヒドロ
化、アンヒドロアルキル化あるいはメルカプト化するこ
とにより新規な環状イヌロオリゴ糖誘導体を得る。 【効果】 本発明の環状イヌロオリゴ糖誘導体は有機溶
媒に対して高い溶解性を有することから、包接作用等の
展開利用、食品、医薬品、化粧品、触媒、分離精製分野
において幅広く利用できる。
オリゴ糖の水酸基を1個以上スルホニル化、アンヒドロ
化、アンヒドロアルキル化あるいはメルカプト化するこ
とにより新規な環状イヌロオリゴ糖誘導体を得る。 【効果】 本発明の環状イヌロオリゴ糖誘導体は有機溶
媒に対して高い溶解性を有することから、包接作用等の
展開利用、食品、医薬品、化粧品、触媒、分離精製分野
において幅広く利用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な環状イヌロオリ
ゴ糖誘導体に関する。本発明の環状イヌロオリゴ糖誘導
体は、環状イヌロオリゴ糖の水酸基がスルホニル化、ア
ンヒドロ化、アンヒドロアルキル化、メルカプト化され
たもので、食品,医薬品,化粧品,触媒,分離精製分野
においての利用が期待できる新規な環状イヌロオリゴ糖
誘導体である。
ゴ糖誘導体に関する。本発明の環状イヌロオリゴ糖誘導
体は、環状イヌロオリゴ糖の水酸基がスルホニル化、ア
ンヒドロ化、アンヒドロアルキル化、メルカプト化され
たもので、食品,医薬品,化粧品,触媒,分離精製分野
においての利用が期待できる新規な環状イヌロオリゴ糖
誘導体である。
【0002】
【従来の技術】数個の糖単位からなる環状オリゴ糖とし
ては、グルコース6〜8個がα−1,4結合したサイク
ロデキストリンが知られており、種々の化合物に対する
包接作用を示し、食品,医薬品,化粧品等の分野で広く
用いられている。
ては、グルコース6〜8個がα−1,4結合したサイク
ロデキストリンが知られており、種々の化合物に対する
包接作用を示し、食品,医薬品,化粧品等の分野で広く
用いられている。
【0003】一方、グルコース以外の糖からなる環状オ
リゴ糖としては、特開平2−252701号公報に記載
された6〜8個のフラクトースが、β−2,1結合した
環状イヌロオリゴ糖がある。この環状イヌロオリゴ糖
は、単位糖構造及び結合様式がサイクロデキストリンと
異なることから、従来のサイクロデキストリンにはない
包接作用が期待できるものである。
リゴ糖としては、特開平2−252701号公報に記載
された6〜8個のフラクトースが、β−2,1結合した
環状イヌロオリゴ糖がある。この環状イヌロオリゴ糖
は、単位糖構造及び結合様式がサイクロデキストリンと
異なることから、従来のサイクロデキストリンにはない
包接作用が期待できるものである。
【0004】しかしながら、上記のような環状イヌロオ
リゴ糖は、水系溶媒には溶解するが、ジメチルホルムア
ミドやジメチルスルホキサイド以外の非水の有機溶媒に
対しては、実質的に不溶であるため、利用上の制限があ
った。
リゴ糖は、水系溶媒には溶解するが、ジメチルホルムア
ミドやジメチルスルホキサイド以外の非水の有機溶媒に
対しては、実質的に不溶であるため、利用上の制限があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のイヌ
ロオリゴ糖に比べ、有機溶媒への溶解度が高い環状イヌ
ロオリゴ糖誘導体を提供しようとするものである。
ロオリゴ糖に比べ、有機溶媒への溶解度が高い環状イヌ
ロオリゴ糖誘導体を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の問題
を解決するために種々検討した結果、環状イヌロオリゴ
糖の水酸基をスルホニル化、アンヒドロ化、アンヒドロ
アルキル化、メルカプト化させた新規な環状イヌロオリ
ゴ糖誘導体の開発に成功したものである。
を解決するために種々検討した結果、環状イヌロオリゴ
糖の水酸基をスルホニル化、アンヒドロ化、アンヒドロ
アルキル化、メルカプト化させた新規な環状イヌロオリ
ゴ糖誘導体の開発に成功したものである。
【0007】即ち本発明の要旨は、フラクトース6〜8
分子がβ−2,1結合で環状構造を形成してなる環状イ
ヌロオリゴ糖の水酸基がスルホニル化、アンヒドロ化、
アンヒドロアルキル化あるいはメルカプト化された、ス
ルホニル化環状イヌロオリゴ糖、アンヒドロ化環状イヌ
ロオリゴ糖、アンヒドロアルキル化環状イヌロオリゴ
糖、メルカプト化環状イヌロオリゴ糖に存する。
分子がβ−2,1結合で環状構造を形成してなる環状イ
ヌロオリゴ糖の水酸基がスルホニル化、アンヒドロ化、
アンヒドロアルキル化あるいはメルカプト化された、ス
ルホニル化環状イヌロオリゴ糖、アンヒドロ化環状イヌ
ロオリゴ糖、アンヒドロアルキル化環状イヌロオリゴ
糖、メルカプト化環状イヌロオリゴ糖に存する。
【0008】以下、本発明につき詳細に説明する。
【0009】<1>スルホニル化環状イヌロオリゴ糖 本発明のスルホニル化環状イヌロオリゴ糖は、下記一般
式(I)
式(I)
【0010】
【化1】
【0011】(式中nは6〜8の整数を示す)で表され
る環状イヌロオリゴ糖の水酸基を1個以上、スルホニル
化することにより製造される。
る環状イヌロオリゴ糖の水酸基を1個以上、スルホニル
化することにより製造される。
【0012】上記一般式(I)で表される環状イヌロオ
リゴ糖は特開平2−252701号公報に記載の公知物
質で、同公報または、特開平4−237496号公報に
記載されているように、例えば、重合度8以上のβ−
2,1結合フラクトースポリマーに作用して分子内転移
反応により該環状イヌロオリゴ糖を生じさせる酵素また
は、該酵素を菌体外に産生する微生物を、イヌリンに作
用させることにより製造することができる。
リゴ糖は特開平2−252701号公報に記載の公知物
質で、同公報または、特開平4−237496号公報に
記載されているように、例えば、重合度8以上のβ−
2,1結合フラクトースポリマーに作用して分子内転移
反応により該環状イヌロオリゴ糖を生じさせる酵素また
は、該酵素を菌体外に産生する微生物を、イヌリンに作
用させることにより製造することができる。
【0013】本発明においては、上記一般式(I)で表
される環状イヌロオリゴ糖にスルホニルクロリドを作用
させることによりスルホニル化を行うことができる。ス
ルホニルクロリドとしては、アルキルスルホニルクロリ
ドや芳香族スルホニルクロリドが使用されるが、一般に
は、芳香族スルホニルクロリドが好ましい。芳香族スル
ホニルクロリドの具体例として、β−ナフタレンスルホ
ニルクロリド、α−ナフタレンスルホニルクロリド、バ
ラトルエンスルホニルクロリドが挙げられる。これらの
スルホニルクロリドは、通常(I)式の環状イヌロオリ
ゴ糖に対して0.01〜100モル比の範囲で使用され
る。
される環状イヌロオリゴ糖にスルホニルクロリドを作用
させることによりスルホニル化を行うことができる。ス
ルホニルクロリドとしては、アルキルスルホニルクロリ
ドや芳香族スルホニルクロリドが使用されるが、一般に
は、芳香族スルホニルクロリドが好ましい。芳香族スル
ホニルクロリドの具体例として、β−ナフタレンスルホ
ニルクロリド、α−ナフタレンスルホニルクロリド、バ
ラトルエンスルホニルクロリドが挙げられる。これらの
スルホニルクロリドは、通常(I)式の環状イヌロオリ
ゴ糖に対して0.01〜100モル比の範囲で使用され
る。
【0014】本発明のスルホン化環状イヌロオリゴ糖の
製造反応は、無溶媒下で行っても良く、またベンゼン,
トルエン等の非プロトン性溶媒中で行っても良い。ま
た、塩基存在下で行っても良く、この場合用いられる塩
基としては、ピリジン,トリエチルアミン等が具体的に
挙げられる。
製造反応は、無溶媒下で行っても良く、またベンゼン,
トルエン等の非プロトン性溶媒中で行っても良い。ま
た、塩基存在下で行っても良く、この場合用いられる塩
基としては、ピリジン,トリエチルアミン等が具体的に
挙げられる。
【0015】本発明においてスルホニル化反応は、−7
0〜200℃の温度範囲で実施される。反応終了後、加
水分解、中和後に通常使用される溶媒で抽出を行い、必
要に応じてカラムクロマトグラフィー等により分離精製
を行うことにより本発明のスルホン化環状イヌロオリゴ
糖を得ることができる。
0〜200℃の温度範囲で実施される。反応終了後、加
水分解、中和後に通常使用される溶媒で抽出を行い、必
要に応じてカラムクロマトグラフィー等により分離精製
を行うことにより本発明のスルホン化環状イヌロオリゴ
糖を得ることができる。
【0016】<2>アンヒドロ化環状イヌロオリゴ糖 本発明のアンヒドロ化環状イヌロオリゴ糖は、前記一般
式(I)で表される環状イヌロオリゴ糖の3つの水酸基
のうち、2つが脱水したものであり、3,6−アンヒド
ロ体と4,6−アンヒドロ体が存在するが、立体的制限
を受けにくい3,6−アンヒドロ体が作られ易い。この
ようなアンヒドロ化体は、上記で述べたスルホニル化環
状イヌロオリゴ糖の脱スルホン酸により製造することが
できる。
式(I)で表される環状イヌロオリゴ糖の3つの水酸基
のうち、2つが脱水したものであり、3,6−アンヒド
ロ体と4,6−アンヒドロ体が存在するが、立体的制限
を受けにくい3,6−アンヒドロ体が作られ易い。この
ようなアンヒドロ化体は、上記で述べたスルホニル化環
状イヌロオリゴ糖の脱スルホン酸により製造することが
できる。
【0017】脱スルホン酸剤として、NaOHのような
アルカリの存在下で行うと容易に反応が進行する。脱ス
ルホン酸剤の量は、当量または当量以下で良い。脱スル
ホン酸反応の条件としては、通常、−40〜120℃の
温度範囲で反応を行い、溶媒は特に用いなくてもよい
が、反応に不活性な溶媒を用いることもできる。
アルカリの存在下で行うと容易に反応が進行する。脱ス
ルホン酸剤の量は、当量または当量以下で良い。脱スル
ホン酸反応の条件としては、通常、−40〜120℃の
温度範囲で反応を行い、溶媒は特に用いなくてもよい
が、反応に不活性な溶媒を用いることもできる。
【0018】<3>アンヒドロアルキル化環状イヌロオ
リゴ糖 本発明のアンヒドロアルキル化環状イヌロオリゴ糖は、
前述のアンヒドロ化環状イヌロオリゴ糖の残留水酸基を
アルキル化したものである。
リゴ糖 本発明のアンヒドロアルキル化環状イヌロオリゴ糖は、
前述のアンヒドロ化環状イヌロオリゴ糖の残留水酸基を
アルキル化したものである。
【0019】アルキル基は、通常、炭素数1〜20で、
好ましくは1〜8程度であり、アルキル化はアルキル化
剤を用いて行われる。このアルキル化剤としては、ヨウ
化メチル、ヨウ化エチル、臭化メチル、臭化エチル、ジ
メチル硫酸、ジエチル硫酸、ジメチルカーボメート、ジ
エチルカーボメート等が用いられる。
好ましくは1〜8程度であり、アルキル化はアルキル化
剤を用いて行われる。このアルキル化剤としては、ヨウ
化メチル、ヨウ化エチル、臭化メチル、臭化エチル、ジ
メチル硫酸、ジエチル硫酸、ジメチルカーボメート、ジ
エチルカーボメート等が用いられる。
【0020】アルキル化反応の条件としては、通常、ア
ルキル化剤を0.1〜100倍当量の範囲で使用し、−
40〜120℃程度の温度範囲で反応を行い、溶媒は特
に用いなくてもよいが、反応に不活性な溶媒を用いるこ
ともできる。
ルキル化剤を0.1〜100倍当量の範囲で使用し、−
40〜120℃程度の温度範囲で反応を行い、溶媒は特
に用いなくてもよいが、反応に不活性な溶媒を用いるこ
ともできる。
【0021】<4>メルカプト化環状イヌロオリゴ糖 本発明のメルカプト化環状イヌロオリゴ糖は、一般式
(I)で表される環状イヌロオリゴ糖の水酸基を1個以
上、メルカプト化したものであり、前述のスルホニル化
環状イヌロオリゴ糖にメルカプタンを作用させることに
よって製造することができる。
(I)で表される環状イヌロオリゴ糖の水酸基を1個以
上、メルカプト化したものであり、前述のスルホニル化
環状イヌロオリゴ糖にメルカプタンを作用させることに
よって製造することができる。
【0022】メルカプタンとしては、メチルメルカプタ
ン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン等のよ
うな低級アルキルメルカプタンおよびベンジルメルカプ
タン等が用いられる。
ン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン等のよ
うな低級アルキルメルカプタンおよびベンジルメルカプ
タン等が用いられる。
【0023】メルカプト化の反応条件としては、通常、
上記メルカプタンを0.1〜100倍当量の範囲で使用
し、−40〜120℃程度の温度範囲で反応を行い、溶
媒は特に用いなくてもよいが、反応に不活性な溶媒を用
いることもできる。
上記メルカプタンを0.1〜100倍当量の範囲で使用
し、−40〜120℃程度の温度範囲で反応を行い、溶
媒は特に用いなくてもよいが、反応に不活性な溶媒を用
いることもできる。
【0024】更に、上記したメルカプト化環状イヌロオ
リゴ糖は、空気酸化等により環状イヌロオリゴ糖が−S
−S−結合で連結したジスルフィド2量体、又は他の糖
との混合2量体に誘導することができる。
リゴ糖は、空気酸化等により環状イヌロオリゴ糖が−S
−S−結合で連結したジスルフィド2量体、又は他の糖
との混合2量体に誘導することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例において更に具体的に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。
【0026】尚、以下の記載において、シクロイヌロ−
ヘキサオースを「CFR6」、サイクロデキストリンを
「CD」と略記する。
ヘキサオースを「CFR6」、サイクロデキストリンを
「CD」と略記する。
【0027】
【実施例1】 スルホニル化環状イヌロオリゴ糖(1) (1)フラクトース6個からなる環状イヌロオリゴ糖
(シクロイヌロ−ヘキサオース)200mg(2.06
×10-4mol)をピリジン20.0mlに溶かし、β
−ナフタレンスルホニルクロリド117mg(5.16
×10-4mol)を加え、室温で撹拌反応させた。反応
開始40分後、水を少量加え、反応を止めた。 この反
応液に水とメタノールを加えたのち、ロータリーエバボ
レーターでピリジンを留去した。残液をメタノール濃度
20%溶媒(水・メタノール溶媒)200mlに溶か
し、メンブランフィルターを通して、ローバーカラムR
P18sizeBに吸着させ、メタノール20−50%
(各500ml)続いて、50−70%(各1000m
l)で、グラジエントをかけ、サンプルを分離精製し
た。結果を図1に示す。
(シクロイヌロ−ヘキサオース)200mg(2.06
×10-4mol)をピリジン20.0mlに溶かし、β
−ナフタレンスルホニルクロリド117mg(5.16
×10-4mol)を加え、室温で撹拌反応させた。反応
開始40分後、水を少量加え、反応を止めた。 この反
応液に水とメタノールを加えたのち、ロータリーエバボ
レーターでピリジンを留去した。残液をメタノール濃度
20%溶媒(水・メタノール溶媒)200mlに溶か
し、メンブランフィルターを通して、ローバーカラムR
P18sizeBに吸着させ、メタノール20−50%
(各500ml)続いて、50−70%(各1000m
l)で、グラジエントをかけ、サンプルを分離精製し
た。結果を図1に示す。
【0028】図1に示す糖発色のみられた、フラクショ
ン(1)〜(4)を各フラクション毎にまとめて、濃縮
し凍結乾燥した。図1のフラクション(1)は、13C−
NMR,1H−NMR,及びFABmassにより、C
FR6の6位の水酸基が1個スルホニル化されたモノス
ルホナートであることを確認した。
ン(1)〜(4)を各フラクション毎にまとめて、濃縮
し凍結乾燥した。図1のフラクション(1)は、13C−
NMR,1H−NMR,及びFABmassにより、C
FR6の6位の水酸基が1個スルホニル化されたモノス
ルホナートであることを確認した。
【0029】(2)次に、図1のフラクション(3)を
まとめて濃縮し、凍結乾燥した。得られたサンプル2
6.0mgを32%CH3CN溶媒25mlに溶かし、
メンブランフィルターを通し、カラム:Cosmsil
(10C18)Manf.No.20799 size20
×150mm watersを用い、HPLC(高速液
体クロマトグラフィー)により分離精製を行った。図2
にそのHPLCチャートを示す。
まとめて濃縮し、凍結乾燥した。得られたサンプル2
6.0mgを32%CH3CN溶媒25mlに溶かし、
メンブランフィルターを通し、カラム:Cosmsil
(10C18)Manf.No.20799 size20
×150mm watersを用い、HPLC(高速液
体クロマトグラフィー)により分離精製を行った。図2
にそのHPLCチャートを示す。
【0030】なお、HPLCは以下の条件により行っ
た。
た。
【0031】
【表1】溶媒:32%CH3CN 波長:210nm 流速:5.0ml/分
【0032】図2中、ピーク4,5,6は分取単離した
後、FABmass及び1HNMRにより、CFR6の
6位の水酸基が2個スルホニル化されたジスルホナート
であることを確認した。
後、FABmass及び1HNMRにより、CFR6の
6位の水酸基が2個スルホニル化されたジスルホナート
であることを確認した。
【0033】(3)図1のフラクション(4)から得ら
れた5.1mgのサンプルをCH3CN60%溶媒10
mlに溶かした後、メンブランフィルターを通し、カラ
ムYMC Packed Polyamineを用い分
離、精製を行った。図3にそのHPLCチャートを示
す。
れた5.1mgのサンプルをCH3CN60%溶媒10
mlに溶かした後、メンブランフィルターを通し、カラ
ムYMC Packed Polyamineを用い分
離、精製を行った。図3にそのHPLCチャートを示
す。
【0034】なお、HPLCは以下の条件により行っ
た。
た。
【0035】
【表2】溶媒(グラジエント):CH3CN:n−プロ
パノール:H2O=60:30:10〜40:30:3
0 波長:240nm 流速:0.5ml/分
パノール:H2O=60:30:10〜40:30:3
0 波長:240nm 流速:0.5ml/分
【0036】図3中、ピーク7,8,9,10はFAB
massにより、CFR6トリスルホナートであること
を確認した。 (4)先に得られた、CFR6ジスルホナート(図2の
ピーク4,5,6)をそれぞれマイクロチューブに1.
0mgづつ取り、ピリジン50mlに溶かし、β−ナフ
タレンスルホニルクロリドを少量加えた。15分間室温
放置した後、TLC(薄層クロマトグラフィー)をあ
げ、トリスルホナートの生成をHPLCに先立って確認
した。
massにより、CFR6トリスルホナートであること
を確認した。 (4)先に得られた、CFR6ジスルホナート(図2の
ピーク4,5,6)をそれぞれマイクロチューブに1.
0mgづつ取り、ピリジン50mlに溶かし、β−ナフ
タレンスルホニルクロリドを少量加えた。15分間室温
放置した後、TLC(薄層クロマトグラフィー)をあ
げ、トリスルホナートの生成をHPLCに先立って確認
した。
【0037】次に、この3つのサンプル中の過剰のピリ
ジンをロータリーエバボレーターで除去し、60%CH
3CN1.0mlに溶かし、HPLCにかけた。その3
つのHPLCチャートをそれぞれ図4,5,6に示す。
ジンをロータリーエバボレーターで除去し、60%CH
3CN1.0mlに溶かし、HPLCにかけた。その3
つのHPLCチャートをそれぞれ図4,5,6に示す。
【0038】なお、HPLCはすべて以下の条件により
行った。
行った。
【0039】
【表3】溶媒(グラジエント):CH3CN:n−プロ
パノール:H2O=40:50:10〜20:50:3
0 波長:240nm 流速:1.0ml/分
パノール:H2O=40:50:10〜20:50:3
0 波長:240nm 流速:1.0ml/分
【0040】(5)次に図4のサンプル、即ち図2のピ
ーク4,5,6それぞれにβ−ナフチルクロリドを反応
させたサンプルに、先に(3)で得られたCFR6のト
リスルホナート(図3にそのHPLCチャートを示し
た)を約等量加えた混合物をHPLCにかけた。なおH
PLCはすべて上記(4)に示した条件と同様にして行
った。
ーク4,5,6それぞれにβ−ナフチルクロリドを反応
させたサンプルに、先に(3)で得られたCFR6のト
リスルホナート(図3にそのHPLCチャートを示し
た)を約等量加えた混合物をHPLCにかけた。なおH
PLCはすべて上記(4)に示した条件と同様にして行
った。
【0041】図2のピーク4に由来するトリスルホナー
トと(3)で得られたCFR6のトリスルホナートとの
混合物のHPLCチャートを図7に示す。図3のCFR
6のトリスルホナートのHPLCチャートと比較して、
ピーク7及び8が増大していることがわかる。図2のピ
ーク6に由来するトリスルホナートと(3)で得られた
CFR6のトリスルホナートとの混合物のHPLCチャ
ートを図8に示す。図3と比較してピーク7,8及び9
が増大していることがわかる。図2のピーク5の場合
は、トリスルホナートのすべてのピーク(ピーク7〜1
0)が増大した。
トと(3)で得られたCFR6のトリスルホナートとの
混合物のHPLCチャートを図7に示す。図3のCFR
6のトリスルホナートのHPLCチャートと比較して、
ピーク7及び8が増大していることがわかる。図2のピ
ーク6に由来するトリスルホナートと(3)で得られた
CFR6のトリスルホナートとの混合物のHPLCチャ
ートを図8に示す。図3と比較してピーク7,8及び9
が増大していることがわかる。図2のピーク5の場合
は、トリスルホナートのすべてのピーク(ピーク7〜1
0)が増大した。
【0042】これらの結果と図9に示したCFR6のモ
ノスルホナート,ジスルホナート及びトリスルホナート
の反応パターン(CFR6を六角形で表し、六角形の頂
点を、フラクトース6位の水酸基とし、A,B,C,
D,E,Fで示す。β−ナフタレンスルホニルクロリド
でスルホニル化された箇所は頂点を黒くぬりつぶす。)
とを比較すると、図2のピーク4はスルホニル化により
2通りのトリスルホネートが得られる(2種のピークが
増大)ことから、図9で示すAD体であることがわか
る。
ノスルホナート,ジスルホナート及びトリスルホナート
の反応パターン(CFR6を六角形で表し、六角形の頂
点を、フラクトース6位の水酸基とし、A,B,C,
D,E,Fで示す。β−ナフタレンスルホニルクロリド
でスルホニル化された箇所は頂点を黒くぬりつぶす。)
とを比較すると、図2のピーク4はスルホニル化により
2通りのトリスルホネートが得られる(2種のピークが
増大)ことから、図9で示すAD体であることがわか
る。
【0043】同様に、図2のピーク6は、スルホニル化
により3通りのトリスルホナートが得られる(3種のピ
ークが増大)ことから、図9で示すAB体であることが
わかる。また、図2のピーク5は、スルホニル化により
4通りのトリスルホナートが得られる(4種すべてのピ
ークが増大)ことから、図9で示すAC体であることが
わかる。
により3通りのトリスルホナートが得られる(3種のピ
ークが増大)ことから、図9で示すAB体であることが
わかる。また、図2のピーク5は、スルホニル化により
4通りのトリスルホナートが得られる(4種すべてのピ
ークが増大)ことから、図9で示すAC体であることが
わかる。
【0044】一方、CFR6のトリスルホナートのピー
ク7はABD体もしくはABE体、ピーク8はABE体
もしくはABD体、ピーク9はABC体、ピーク10は
ACE体であることがわかる。
ク7はABD体もしくはABE体、ピーク8はABE体
もしくはABD体、ピーク9はABC体、ピーク10は
ACE体であることがわかる。
【0045】次に、それぞれのスルホナート体の物性
(旋光度)及びFABmassの結果を示す。
(旋光度)及びFABmassの結果を示す。
【0046】
【表4】CFR6のモノスルホナート;[α]27:−3
5.32(c,0. 470,H20)、[M+H]11
63 ジスルホナートAB体;[α]27:−21.84(c,
0.174,20%CH3CN)、[M+H]135
3,[M+Na]1375,[M+K]1391 ジスルホナートAC体;[α]27:−18.54(c,
0.178,20%CH3CN)、[M+H]135
3,[M+Na]1375,[M+K]1391 ジスルホナートAD体;[α]27:−14.05(c,
0.093,20%CH3CN)、[M+H]135
3,[M+Na]1375,[M+K]1391
5.32(c,0. 470,H20)、[M+H]11
63 ジスルホナートAB体;[α]27:−21.84(c,
0.174,20%CH3CN)、[M+H]135
3,[M+Na]1375,[M+K]1391 ジスルホナートAC体;[α]27:−18.54(c,
0.178,20%CH3CN)、[M+H]135
3,[M+Na]1375,[M+K]1391 ジスルホナートAD体;[α]27:−14.05(c,
0.093,20%CH3CN)、[M+H]135
3,[M+Na]1375,[M+K]1391
【0047】
【実施例2】 スルホニル化環状イヌロオリゴ糖(2) <ヘキサキス[6−O−(2’−ナフタレンスルホニ
ル)]−CFR6の合成>CFR6(1000mg、
1.03mmol)をピリジン(20ml)に溶かし、
2−ナフタレンスルホニルクロリド(3154mg、1
4.0mmol)を加え、室温にて反応させた。TLC
及びHPLCで反応を追跡し、反応開始約60分後に水
(3.0ml)を加え反応を停止した。ピリジンを減圧
留去した後、残液を60%アセトニトリル水溶液に溶か
し逆相カラムRP−18(Merck Lobar Column, size
C)に吸着させた。
ル)]−CFR6の合成>CFR6(1000mg、
1.03mmol)をピリジン(20ml)に溶かし、
2−ナフタレンスルホニルクロリド(3154mg、1
4.0mmol)を加え、室温にて反応させた。TLC
及びHPLCで反応を追跡し、反応開始約60分後に水
(3.0ml)を加え反応を停止した。ピリジンを減圧
留去した後、残液を60%アセトニトリル水溶液に溶か
し逆相カラムRP−18(Merck Lobar Column, size
C)に吸着させた。
【0048】上記カラムに60%アセトニトリル水溶液
(200ml)を流した後、60%−100%アセトニ
トリル水溶液(各1000ml)のグラジエントにて流
速5ml/分で溶出した。カラムクロマトグラフィーに
よる溶出曲線(333.3nmでのUV吸収:図10)
及びTLCを調べ、糖発色のみられたフラクション
(1)(図10)を集め減圧濃縮後、凍結乾燥した。
(200ml)を流した後、60%−100%アセトニ
トリル水溶液(各1000ml)のグラジエントにて流
速5ml/分で溶出した。カラムクロマトグラフィーに
よる溶出曲線(333.3nmでのUV吸収:図10)
及びTLCを調べ、糖発色のみられたフラクション
(1)(図10)を集め減圧濃縮後、凍結乾燥した。
【0049】こうして得られたフラクション(1)は、
13C−NMR、1H−NMR及びFABmassによ
り、CFR6の6位の水酸基がすべてスルホニル化した
ヘキサキス[6−O−(2’−ナフタレンスルホニ
ル)]−CFR6であることを確認した。収量は620
mg(0.293mmol、収率28.5%)であっ
た。
13C−NMR、1H−NMR及びFABmassによ
り、CFR6の6位の水酸基がすべてスルホニル化した
ヘキサキス[6−O−(2’−ナフタレンスルホニ
ル)]−CFR6であることを確認した。収量は620
mg(0.293mmol、収率28.5%)であっ
た。
【0050】上記スルホニル化体のTLC〔(n−プロ
パノール/酢酸エチル/水(7/7/2,v/v/
v)〕のRf.値は0.70であった。また、HPLC
(65%−100%アセトニトリル水溶液を用い流速5
ml/分で溶出を行い、333.3nmでのUV吸収で
検出)のチャート、13C−NMR(400MHz,CD
3CN)スペクトル、及び1H−NMR(400MHz,
CD3CN)スペクトルを、各々順に図11、12、1
3及び14に示す。
パノール/酢酸エチル/水(7/7/2,v/v/
v)〕のRf.値は0.70であった。また、HPLC
(65%−100%アセトニトリル水溶液を用い流速5
ml/分で溶出を行い、333.3nmでのUV吸収で
検出)のチャート、13C−NMR(400MHz,CD
3CN)スペクトル、及び1H−NMR(400MHz,
CD3CN)スペクトルを、各々順に図11、12、1
3及び14に示す。
【0051】このスルホニル化体の旋光度及びFABm
assは、[α]27 D:−35.6%(H2O)、[M+
Na]2135であった。
assは、[α]27 D:−35.6%(H2O)、[M+
Na]2135であった。
【0052】
【実施例3】 スルホニル化環状イヌロオリゴ糖(3) <6−O−(2’−ナフタレンスルホニル)−CFR6
の合成>CFR6(3000mg、3.09mmol)
をピリジン(30ml)に溶かし、2−ナフタレンスル
ホニルクロリド(698mg、3.09mmol)を加
え、室温にて反応させた。TLCで反応を追跡し、反応
開始60分後、水を加え反応を停止した。ピリジンを減
圧留去した後、残留物を25%アセトニトリル水溶液に
溶かし、逆相カラムRP−18(Merck Lobar Column,
sizeC)に吸着させ、25%−50%アセトニトリル水
溶液(各500ml)のグラジエントにて溶出した。糖
発色のある分画につき、UV吸収(323.5nm)及
びTLCを調べ、該分画を集め減圧濃縮後、凍結乾燥品
を得た。
の合成>CFR6(3000mg、3.09mmol)
をピリジン(30ml)に溶かし、2−ナフタレンスル
ホニルクロリド(698mg、3.09mmol)を加
え、室温にて反応させた。TLCで反応を追跡し、反応
開始60分後、水を加え反応を停止した。ピリジンを減
圧留去した後、残留物を25%アセトニトリル水溶液に
溶かし、逆相カラムRP−18(Merck Lobar Column,
sizeC)に吸着させ、25%−50%アセトニトリル水
溶液(各500ml)のグラジエントにて溶出した。糖
発色のある分画につき、UV吸収(323.5nm)及
びTLCを調べ、該分画を集め減圧濃縮後、凍結乾燥品
を得た。
【0053】このものの、収量、収率は850mg
(0.750mmol、収率24.3%)であった。13
C−NMR、1H−NMR、FABmass及び旋光度
を測定し、実施例1(1)と同じ6−O−(2’−ナフ
タレンスルホニル)−CFR6であることを確認した。
尚、上記スルホニル化体のTLC〔n−プロパノール/
酢酸エチル/水(7/7/5,v/v/v)〕のRf.
値は0.45であった。
(0.750mmol、収率24.3%)であった。13
C−NMR、1H−NMR、FABmass及び旋光度
を測定し、実施例1(1)と同じ6−O−(2’−ナフ
タレンスルホニル)−CFR6であることを確認した。
尚、上記スルホニル化体のTLC〔n−プロパノール/
酢酸エチル/水(7/7/5,v/v/v)〕のRf.
値は0.45であった。
【0054】
【実施例4】 アンヒドロ化環状イヌロオリゴ糖 <ヘキサキス(3,6−アンヒドロ)−CFR6の合成
>実施例2で得られたヘキサキス[6−O−(2’−ナ
フタレンスルホニル)]−CFR6(426mg、0.
202mmol)を、0.1N N2OH/50%アセト
ニトリル水溶液(50ml)に溶かし40℃で反応させ
た。TLCで反応を追跡し、原料がなくなった時点で1
N HClを加え反応液のpHを7とした。さらに水
(180ml)を加え反応液を希釈し、逆相カラムRP
−18(sizeC)に吸着させた。これに10%アセトニ
トリル水溶液(200ml)を流した後、20%−50
%アセトニトリル水溶液(各1000ml)のグラジエ
ントにて溶出した。
>実施例2で得られたヘキサキス[6−O−(2’−ナ
フタレンスルホニル)]−CFR6(426mg、0.
202mmol)を、0.1N N2OH/50%アセト
ニトリル水溶液(50ml)に溶かし40℃で反応させ
た。TLCで反応を追跡し、原料がなくなった時点で1
N HClを加え反応液のpHを7とした。さらに水
(180ml)を加え反応液を希釈し、逆相カラムRP
−18(sizeC)に吸着させた。これに10%アセトニ
トリル水溶液(200ml)を流した後、20%−50
%アセトニトリル水溶液(各1000ml)のグラジエ
ントにて溶出した。
【0055】溶出物をTLCで調べ、糖発色のある分画
を集め減圧濃縮後、凍結乾燥した。凍結乾燥品370.
5mgを水に溶かした後、陰イオン交換カラムAG1−
X2に通し2−ナフタレンスルホン酸Na塩を取り除
き、再び凍結乾燥した。このものにつき、13C−NMR
(400MHz,D20)、1H−NMR(400MH
z,D20)、FABmass及び旋光度を測定し、ヘ
キサキス(3,6−アンヒドロ)−CFR6であること
を確認した。
を集め減圧濃縮後、凍結乾燥した。凍結乾燥品370.
5mgを水に溶かした後、陰イオン交換カラムAG1−
X2に通し2−ナフタレンスルホン酸Na塩を取り除
き、再び凍結乾燥した。このものにつき、13C−NMR
(400MHz,D20)、1H−NMR(400MH
z,D20)、FABmass及び旋光度を測定し、ヘ
キサキス(3,6−アンヒドロ)−CFR6であること
を確認した。
【0056】収量、収率は116.9mg(0.135
mmol、収率67.0%)であった。また、TLC
〔n−プロパノール/酢酸エチル/水(7/3/6,v
/v/v)〕のRf.値は0.5であった。
mmol、収率67.0%)であった。また、TLC
〔n−プロパノール/酢酸エチル/水(7/3/6,v
/v/v)〕のRf.値は0.5であった。
【0057】得られたアンヒドロ体の旋光度及びFAB
massは、[α]27 D:−132.5%(H2O)、
[M+Na]887であった。また、13C−NMR(4
00MHz,D2O)スペクトル及び1H−NMR(40
0MHz,D2O)スペクトルを図15、16に示す。
massは、[α]27 D:−132.5%(H2O)、
[M+Na]887であった。また、13C−NMR(4
00MHz,D2O)スペクトル及び1H−NMR(40
0MHz,D2O)スペクトルを図15、16に示す。
【0058】
【実施例5】 アンヒドロアルキル化環状イヌロオリゴ
糖 <ヘキサキス(3,6−アンヒドロ−4−O−メチル)
−CFR6の合成>実施例4で得られたヘキサキス
(3,6−アンヒドロ)−CFR6(30mg、3.4
7×10-5mmol)を、ジメチルホルムアミド(3m
l)に溶かし、水素化ナトリウム(83.3mg、3.
47×10-3mmol)を加え、室温で超音波照射を1
0分間行い、ヨウ化メチル(0.216ml、3.47
×10-3mmol)を加え、超音波照射を行い反応させ
た。
糖 <ヘキサキス(3,6−アンヒドロ−4−O−メチル)
−CFR6の合成>実施例4で得られたヘキサキス
(3,6−アンヒドロ)−CFR6(30mg、3.4
7×10-5mmol)を、ジメチルホルムアミド(3m
l)に溶かし、水素化ナトリウム(83.3mg、3.
47×10-3mmol)を加え、室温で超音波照射を1
0分間行い、ヨウ化メチル(0.216ml、3.47
×10-3mmol)を加え、超音波照射を行い反応させ
た。
【0059】TLCで反応を追跡し、反応開始60分
後、水を加え反応を停止した。溶媒を減圧留去し、水
(15ml)を加えクロロホルム(15ml×2)で抽
出した。クロロホルムを減圧留去した後、サンプルを2
5%メタノール水溶液に溶かし、逆相カラムRP−18
(sizeB)に吸着させ、25%−75%メタノール水溶
液(各500ml)のグラジエントにて溶出した。TL
Cを調べ、糖発色のある分画を集め減圧濃縮後、凍結乾
燥品を得た。
後、水を加え反応を停止した。溶媒を減圧留去し、水
(15ml)を加えクロロホルム(15ml×2)で抽
出した。クロロホルムを減圧留去した後、サンプルを2
5%メタノール水溶液に溶かし、逆相カラムRP−18
(sizeB)に吸着させ、25%−75%メタノール水溶
液(各500ml)のグラジエントにて溶出した。TL
Cを調べ、糖発色のある分画を集め減圧濃縮後、凍結乾
燥品を得た。
【0060】このものにつき、13C−NMR(400M
Hz、CDCl3)、1H−NMR(400MHz、CD
Cl3)、FABmass及び旋光度を測定し、ヘキサ
キス(3,6−アンヒドロ−4−O−メチル)−CFR
6であることを確認した。
Hz、CDCl3)、1H−NMR(400MHz、CD
Cl3)、FABmass及び旋光度を測定し、ヘキサ
キス(3,6−アンヒドロ−4−O−メチル)−CFR
6であることを確認した。
【0061】このアンヒドロアルキル化体の収量、収率
は15.4mg(1.62×10-5mmol、収率4
6.7%)であった。また、TLC〔n−プロパノール
/酢酸エチル/水(7/7/5,v/v/v)〕のR
f.値は0.38であった。
は15.4mg(1.62×10-5mmol、収率4
6.7%)であった。また、TLC〔n−プロパノール
/酢酸エチル/水(7/7/5,v/v/v)〕のR
f.値は0.38であった。
【0062】また、旋光度及びFABmassは、
[α]26 D:+21.6°(CHCl3)、[M+H]9
49、[M+Na]971であった。13C−NMR(4
00MHz,CDCl3)スペクトル及び1H−NMR
(400MHz,CDCl3)スペクトルを図17、1
8に示す。
[α]26 D:+21.6°(CHCl3)、[M+H]9
49、[M+Na]971であった。13C−NMR(4
00MHz,CDCl3)スペクトル及び1H−NMR
(400MHz,CDCl3)スペクトルを図17、1
8に示す。
【0063】
【実施例6】 メルカプト化環状イヌロオリゴ糖 <6−ベンジルチオ−6−デオキシ−CFR6の合成>
実施例3で得られた6−O−(2’−ナフタレンスルホ
ニル)−CFR6(700mg、0.60mmol)
を、ジメチルスルホキサイド(15ml)に溶かし、ベ
ンジルメルカプタン(3.0ml、30.1mmo
l)、炭酸セシウム(1000mg、3.10mmo
l)を加えた後、超音波照射を5分間行い室温で反応さ
せた。TLCで反応を追跡し、原料がなくなった時点で
水を加え、1N塩酸で中和した。
実施例3で得られた6−O−(2’−ナフタレンスルホ
ニル)−CFR6(700mg、0.60mmol)
を、ジメチルスルホキサイド(15ml)に溶かし、ベ
ンジルメルカプタン(3.0ml、30.1mmo
l)、炭酸セシウム(1000mg、3.10mmo
l)を加えた後、超音波照射を5分間行い室温で反応さ
せた。TLCで反応を追跡し、原料がなくなった時点で
水を加え、1N塩酸で中和した。
【0064】エーテル抽出により未反応のベンジルメル
カプタンを取り除き、水層部を減圧留去した後、残留物
を30%メタノール水溶液に溶かし、逆相カラムRP−
18(sizeC)に吸着させた。30%メタノール水溶液
(200ml)を流した後、30%−60%メタノール
水溶液(各1000ml)のグラジエントにて溶出し
た。糖発色のある分画につきUV吸収(245.0n
m)及びTLCを調べ、該分画を集め減圧濃縮後、凍結
乾燥品を得た。このものの収量、収率は540mg
(0.50mmol、収率83.5%)であった。この
ものにつき、1H−NMR、FABmass及び旋光度
を測定し、6−ベンジルチオ−6−デオキシ−CFR6
であることを確認した。
カプタンを取り除き、水層部を減圧留去した後、残留物
を30%メタノール水溶液に溶かし、逆相カラムRP−
18(sizeC)に吸着させた。30%メタノール水溶液
(200ml)を流した後、30%−60%メタノール
水溶液(各1000ml)のグラジエントにて溶出し
た。糖発色のある分画につきUV吸収(245.0n
m)及びTLCを調べ、該分画を集め減圧濃縮後、凍結
乾燥品を得た。このものの収量、収率は540mg
(0.50mmol、収率83.5%)であった。この
ものにつき、1H−NMR、FABmass及び旋光度
を測定し、6−ベンジルチオ−6−デオキシ−CFR6
であることを確認した。
【0065】このメルカプト化体のTLC〔n−プロパ
ノール/酢酸エチル/水(7/7/5,v/v/v)〕
のRf.値は0.40であった。また、旋光度及びFA
Bmassは、[α]24 D:−41.3°(H2O)、
[M+Na]1101であった。1H−NMR(400
MHz,D2O)のスペクトルを図19に示す。
ノール/酢酸エチル/水(7/7/5,v/v/v)〕
のRf.値は0.40であった。また、旋光度及びFA
Bmassは、[α]24 D:−41.3°(H2O)、
[M+Na]1101であった。1H−NMR(400
MHz,D2O)のスペクトルを図19に示す。
【0066】
【応用例1】 <6−デオキシ−6−メルカプト−CFR6の合成と、
その空気酸化によるジスルフィド二量体(CFR6−6
S−6S−CFR6)の合成>実施例6で得られた6−
ベンジルチオ−6−デオキシ−CFR6(500mg、
0.463mmol)を液体アンモニア(約100m
l)に溶かした後、ナトリウム(1050mg、45.
65mmol)を少量づつ加え反応させた。ナトリウム
を加えると、溶液の色は直ちに濃青色を呈するが、ナト
リウムが反応に消費されると無色透明にもどる。これを
反応進行の指標とし溶液の色が30分間濃青色を呈した
ことを確認した後、塩化アンモニウムを加えて過剰のナ
トリウムを分解した。室温で一晩放置し液体アンモニア
を蒸発させ、水(50ml)を加え、この水溶液を1N
塩酸で中和した。この時点でのTLC(n−プロパノー
ル/酢酸エチル/水/7/7/5)では、Rf.値が
0.25のスポットのみが確認された。
その空気酸化によるジスルフィド二量体(CFR6−6
S−6S−CFR6)の合成>実施例6で得られた6−
ベンジルチオ−6−デオキシ−CFR6(500mg、
0.463mmol)を液体アンモニア(約100m
l)に溶かした後、ナトリウム(1050mg、45.
65mmol)を少量づつ加え反応させた。ナトリウム
を加えると、溶液の色は直ちに濃青色を呈するが、ナト
リウムが反応に消費されると無色透明にもどる。これを
反応進行の指標とし溶液の色が30分間濃青色を呈した
ことを確認した後、塩化アンモニウムを加えて過剰のナ
トリウムを分解した。室温で一晩放置し液体アンモニア
を蒸発させ、水(50ml)を加え、この水溶液を1N
塩酸で中和した。この時点でのTLC(n−プロパノー
ル/酢酸エチル/水/7/7/5)では、Rf.値が
0.25のスポットのみが確認された。
【0067】この溶液に空気を吹き込み、TLCで反応
を追跡した。96時間後、空気酸化を停止し、溶液を逆
相カラムRP−18(sizeB)に吸着させた。水(20
0ml)を流した後、0%−40%メタノール水溶液
(各500ml)のグラジエントにて溶出した。糖発色
のある分画につきTLCを調べて該分画を集め減圧濃縮
後、凍結乾燥品を得た。このものの収量、収率は154
mg(0.78×10-1mmol、収率33.7%)で
あった。このものにつき、13C−NMR、FABmas
s及び旋光度を測定し、CFR6−6S−6S−CFR
6であることを確認した。
を追跡した。96時間後、空気酸化を停止し、溶液を逆
相カラムRP−18(sizeB)に吸着させた。水(20
0ml)を流した後、0%−40%メタノール水溶液
(各500ml)のグラジエントにて溶出した。糖発色
のある分画につきTLCを調べて該分画を集め減圧濃縮
後、凍結乾燥品を得た。このものの収量、収率は154
mg(0.78×10-1mmol、収率33.7%)で
あった。このものにつき、13C−NMR、FABmas
s及び旋光度を測定し、CFR6−6S−6S−CFR
6であることを確認した。
【0068】上記ジスルフィド体のTLC〔n−プロパ
ノール/酢酸エチル/水(7/7/5)〕のRf.値は
0.15であった。また、旋光度及びFABmass
は、[α]24 D:−22.8°(H2O)、[M+Na]
1997であった。13C−NMR(400MHz,D2
O)のスペクトルを図20に示す。
ノール/酢酸エチル/水(7/7/5)〕のRf.値は
0.15であった。また、旋光度及びFABmass
は、[α]24 D:−22.8°(H2O)、[M+Na]
1997であった。13C−NMR(400MHz,D2
O)のスペクトルを図20に示す。
【0069】
【応用例2】 <6−デオキシ−6−メルカプト−CFR6と6−デオ
キシ−6−メルカプト−β−CDの混合ジスルフィド
(CFR6−6S−6’S−β−CD)の合成>応用例
1で得られたCFR6−6S−6S−CFR6(150
mg、7.60×10-2mmol)を1%水素化ホウ素
ナトリウム水溶液(30ml)に溶かし、ジスルフィド
結合の還元を行った。TLCで反応を追跡し、完全に原
料のスポットがなくなった時点で1N塩酸を加え、反応
液のpHを5として過剰の水素化ホウ素ナトリウムを分
解した。続けて炭酸水素ナトリウムを加え、反応液のp
Hを8に調整した。これを、6S−(2−ピリジル)6
−チオβ−CD(600mg、0.48×10-1mmo
l)の30%アセトニトリル水溶液(300ml)に加
えた。TLCで反応を追跡し、2時間後アセトニトリル
水溶液を減圧留去した。
キシ−6−メルカプト−β−CDの混合ジスルフィド
(CFR6−6S−6’S−β−CD)の合成>応用例
1で得られたCFR6−6S−6S−CFR6(150
mg、7.60×10-2mmol)を1%水素化ホウ素
ナトリウム水溶液(30ml)に溶かし、ジスルフィド
結合の還元を行った。TLCで反応を追跡し、完全に原
料のスポットがなくなった時点で1N塩酸を加え、反応
液のpHを5として過剰の水素化ホウ素ナトリウムを分
解した。続けて炭酸水素ナトリウムを加え、反応液のp
Hを8に調整した。これを、6S−(2−ピリジル)6
−チオβ−CD(600mg、0.48×10-1mmo
l)の30%アセトニトリル水溶液(300ml)に加
えた。TLCで反応を追跡し、2時間後アセトニトリル
水溶液を減圧留去した。
【0070】残留物を25%メタノール水溶液に溶か
し、逆相カラムRP−18(sizeC)に吸着させ、25
%−60%メタノール水溶液(各700ml)のグラジ
エントにて溶出した。糖発色のある分画につきTLCを
調べ、該分画を集め減圧濃縮後、凍結乾燥品を得た。こ
のものの収量、収率は158mg(7.39×10-2m
mol、収率48.7%)であった。このものにつき、
1H−NMR及び旋光度を測定し、CFR6−6S−
6’S−β−CDであることを確認した。
し、逆相カラムRP−18(sizeC)に吸着させ、25
%−60%メタノール水溶液(各700ml)のグラジ
エントにて溶出した。糖発色のある分画につきTLCを
調べ、該分画を集め減圧濃縮後、凍結乾燥品を得た。こ
のものの収量、収率は158mg(7.39×10-2m
mol、収率48.7%)であった。このものにつき、
1H−NMR及び旋光度を測定し、CFR6−6S−
6’S−β−CDであることを確認した。
【0071】この混合ジスルフィド体のTLC〔n−プ
ロパノール/酢酸エチル/水(7/7/5)(3回展
開)〕のRf.値は0.15であった。また、旋光度及
びFABmassは、[α]27 D:−35.6°(H
2O)、[M+Na]1997であった。1H−NMR
(400MHz,D2O)のスペクトルを図21に示
す。
ロパノール/酢酸エチル/水(7/7/5)(3回展
開)〕のRf.値は0.15であった。また、旋光度及
びFABmassは、[α]27 D:−35.6°(H
2O)、[M+Na]1997であった。1H−NMR
(400MHz,D2O)のスペクトルを図21に示
す。
【0072】
【発明の効果】本発明のスルホニル化環状イヌロオリゴ
糖は、有機溶媒に対して高い溶解性を有することから、
包接作用等の展開利用、食品、医薬品、化粧品、触媒、
分離精製分野において幅広く使用できる。
糖は、有機溶媒に対して高い溶解性を有することから、
包接作用等の展開利用、食品、医薬品、化粧品、触媒、
分離精製分野において幅広く使用できる。
【図1】実施例1の(1)に示す本発明のスルホニル化
環状イヌロオリゴ糖のカラムクロマトグラフィーによる
溶出曲線を表す図である。
環状イヌロオリゴ糖のカラムクロマトグラフィーによる
溶出曲線を表す図である。
【図2】実施例1の(2)に示す図1のフラクション
(1)のHPLCのチャートを表す図である。
(1)のHPLCのチャートを表す図である。
【図3】実施例1の(3)に示す図1のフラクション
(4)のHPLCのチャートを表す図である。
(4)のHPLCのチャートを表す図である。
【図4】実施例1の(4)で得られた図2のピーク4に
由来するトリスルホナートのHPLCのチャートを表す
図である。
由来するトリスルホナートのHPLCのチャートを表す
図である。
【図5】実施例1の(4)で得られた図2のピーク5に
由来するトリスルホナートのHPLCのチャートを表す
図である。
由来するトリスルホナートのHPLCのチャートを表す
図である。
【図6】実施例1の(4)で得られた図2のピーク6に
由来するトリスルホナートのHPLCのチャートを表す
図である。
由来するトリスルホナートのHPLCのチャートを表す
図である。
【図7】実施例1の(5)で得られた図2のピーク4に
由来するトリスルホナートの実施例1の(3)で得られ
たCFR6のトリスルホナートとの混合物のHPLCの
チャートを表す図である。
由来するトリスルホナートの実施例1の(3)で得られ
たCFR6のトリスルホナートとの混合物のHPLCの
チャートを表す図である。
【図8】実施例1の(5)で得られた図2のピーク6に
由来するトリスルホナートの実施例1の(3)で得られ
たCFR6のトリスルホナートとの混合物のHPLCの
チャートを表す図である。
由来するトリスルホナートの実施例1の(3)で得られ
たCFR6のトリスルホナートとの混合物のHPLCの
チャートを表す図である。
【図9】本願のCFR6のモノスルホナート、ジスルホ
ナート及びトリスルホナートの反応パターンを表す図で
ある。
ナート及びトリスルホナートの反応パターンを表す図で
ある。
【図10】CFR6と2−ナフタレンスルホニルクロリ
ドとの反応で得られる混合物のカラムクロマトグラフィ
ーによる溶出曲線を表す図である。
ドとの反応で得られる混合物のカラムクロマトグラフィ
ーによる溶出曲線を表す図である。
【図11】CFR6と2−ナフタレンスルホニルクロリ
ドとの反応で得られる混合物のHPLCチャートを表す
図である。
ドとの反応で得られる混合物のHPLCチャートを表す
図である。
【図12】実施例2で得られたヘキサキス[6−O−
(2’−ナフタレンスルホニル)]−CFR6の13C−
NMRスペクトルを表す図である。
(2’−ナフタレンスルホニル)]−CFR6の13C−
NMRスペクトルを表す図である。
【図13】実施例2で得られたヘキサキス[6−O−
(2’−ナフタレンスルホニル)]−CFR6の1H−
NMRスペクトルを表す図である。
(2’−ナフタレンスルホニル)]−CFR6の1H−
NMRスペクトルを表す図である。
【図14】実施例2で得られたヘキサキス[6−O−
(2’−ナフタレンスルホニル)]−CFR6の1H−
NMRスペクトルを表す図である。
(2’−ナフタレンスルホニル)]−CFR6の1H−
NMRスペクトルを表す図である。
【図15】実施例4で得られたヘキサキス(3,6−ア
ンヒドロ)−CFR6の13C−NMRスペクトルを表す
図である。
ンヒドロ)−CFR6の13C−NMRスペクトルを表す
図である。
【図16】実施例4で得られたヘキサキス(3,6−ア
ンヒドロ)−CFR6の1H−NMRスペクトルを表す
図である。
ンヒドロ)−CFR6の1H−NMRスペクトルを表す
図である。
【図17】実施例5で得られたヘキサキス(3,6−ア
ンヒドロ−4−O−メチル)−CFR6の13C−NMR
スペクトルを表す図である。
ンヒドロ−4−O−メチル)−CFR6の13C−NMR
スペクトルを表す図である。
【図18】実施例5で得られたヘキサキス(3,6−ア
ンヒドロ−4−O−メチル)−CFR6の1H−NMR
スペクトルを表す図である。
ンヒドロ−4−O−メチル)−CFR6の1H−NMR
スペクトルを表す図である。
【図19】実施例6で得られた6−ベンジルチオ−6−
デオキシ−CFR6の1H−NMRスペクトルを表す図
である。
デオキシ−CFR6の1H−NMRスペクトルを表す図
である。
【図20】応用例1で得られたCFR6−6S−6S−
CFR6の13C−NMRスペクトルを表す図である。
CFR6の13C−NMRスペクトルを表す図である。
【図21】応用例2で得られたCFR6−6S−6’S
−β−CDの1H−NMRスペクトルを表す図である。
−β−CDの1H−NMRスペクトルを表す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正内容】
【0071】この混合ジスルフィド体のTLC〔n−プ
ロパノール/酢酸エチル/水(7/7/5)(3回展
開)〕のRf.値は0.15であった。また、旋光度及
びFABmassは、[α]27 D:−35.6°(H
2O)、[M+Na]1997であった。1H−NMR
(400MHz,D2O)のスペクトルを図21に示
す。
ロパノール/酢酸エチル/水(7/7/5)(3回展
開)〕のRf.値は0.15であった。また、旋光度及
びFABmassは、[α]27 D:−35.6°(H
2O)、[M+Na]1997であった。1H−NMR
(400MHz,D2O)のスペクトルを図21に示
す。
【参考例】上記実施例5で合成したヘキサキス(3,6
−アンヒドロ−4−O−メチル)−CFR6(1)を重
アセトン溶液に溶かし、チオシアンカリウム、チオシア
ンバリウム、チオシアンセシウムを種々の濃度で加えた
溶液を1H−NMR(400MHz)で測定し、金属塩
不存在下でのプロトンの誘起シフト(ppm)と金属塩
存在下でのプロトンの誘起シフトの差を測定した。コン
プレックス(Complex)を1:1と仮定し、ケミ
カルシフトの変化(Δδ)と加えた金属カチオン濃度
[Cation]を、以下に示す次式に基づいてプロッ
トしその傾きから会合定数(Ka)を求めた。結果を表
5に示す。
−アンヒドロ−4−O−メチル)−CFR6(1)を重
アセトン溶液に溶かし、チオシアンカリウム、チオシア
ンバリウム、チオシアンセシウムを種々の濃度で加えた
溶液を1H−NMR(400MHz)で測定し、金属塩
不存在下でのプロトンの誘起シフト(ppm)と金属塩
存在下でのプロトンの誘起シフトの差を測定した。コン
プレックス(Complex)を1:1と仮定し、ケミ
カルシフトの変化(Δδ)と加えた金属カチオン濃度
[Cation]を、以下に示す次式に基づいてプロッ
トしその傾きから会合定数(Ka)を求めた。結果を表
5に示す。
【数1】
【表5】
Claims (4)
- 【請求項1】 フラクトース6〜8分子がβ−2,1結
合で環状構造を形成してなる環状イヌロオリゴ糖の水酸
基がスルホニル化されたスルホニル化環状イヌロオリゴ
糖。 - 【請求項2】 フラクトース6〜8分子がβ−2,1結
合で環状構造を形成してなる環状イヌロオリゴ糖の同一
フラクトース部の二つの水酸基を脱水させてなるアンヒ
ドロ化環状イヌロオリゴ糖。 - 【請求項3】 請求項2に記載のアンヒドロ化環状イヌ
ロオリゴ糖の残留水酸基をアルキル化してなるアンヒド
ロアルキル化環状イヌロオリゴ糖。 - 【請求項4】 フラクトース6〜8分子がβ−2,1結
合で環状構造を形成してなる環状イヌロオリゴ糖の水酸
基がメルカプト化されたメルカプト化環状イヌロオリゴ
糖。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24564893A JPH06298807A (ja) | 1993-02-19 | 1993-09-30 | 新規な環状イヌロオリゴ糖誘導体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3077393 | 1993-02-19 | ||
JP5-30773 | 1993-02-19 | ||
JP24564893A JPH06298807A (ja) | 1993-02-19 | 1993-09-30 | 新規な環状イヌロオリゴ糖誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06298807A true JPH06298807A (ja) | 1994-10-25 |
Family
ID=26369188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24564893A Pending JPH06298807A (ja) | 1993-02-19 | 1993-09-30 | 新規な環状イヌロオリゴ糖誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06298807A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005523299A (ja) * | 2002-03-18 | 2005-08-04 | ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト | シクロフルクタン、担体および薬物を含む局所用組成物 |
JP2012530809A (ja) * | 2009-06-17 | 2012-12-06 | ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム | 分離剤としてのシクロフルクタン用の組成物および方法 |
-
1993
- 1993-09-30 JP JP24564893A patent/JPH06298807A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005523299A (ja) * | 2002-03-18 | 2005-08-04 | ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト | シクロフルクタン、担体および薬物を含む局所用組成物 |
JP2012530809A (ja) * | 2009-06-17 | 2012-12-06 | ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム | 分離剤としてのシクロフルクタン用の組成物および方法 |
US9175006B2 (en) | 2009-06-17 | 2015-11-03 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Compositions and methods for cyclofructans as separation agents |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0193850B1 (en) | Partially methylated cyclodextrins and process for producing the same | |
US9120876B2 (en) | Process for preparation of Sugammadex | |
US5173481A (en) | Preparation of specifically substituted cyclodextrins | |
JPH0742351B2 (ja) | イオン性基で置換された水溶性シクロデキストリンポリマ−の製法 | |
JP2792610B2 (ja) | シクロデキストリンの区域選択的置換 | |
Silverstein et al. | Chloroperoxidase. 12. Chloroperoxidase-catalyzed oxidation of thiols and disulfides to sulfenyl chlorides | |
HU190584B (en) | Process for the production of heptakis/2,6-di-o-methyl-beta-cyclodextrin | |
CN110627926A (zh) | 舒更葡糖钠有关物质及其制备方法、应用 | |
JPH06298807A (ja) | 新規な環状イヌロオリゴ糖誘導体 | |
Sakairi et al. | Modification of cyclodextrins by insertion of a heterogeneous sugar unit into their skeletons. Synthesis of 2-amino-2-deoxy-β-cyclodextrin from α-cyclodextrin | |
Khan et al. | Synthesis of 6-deoxychlorocyclodextrin via vilsmeier-haack-type complexes | |
Law et al. | Regioselective sulfonylation at O-2 of cyclomaltoheptaose with 1-(p-tolylsulfonyl)-(1H)-1, 2, 4-triazole | |
Rao et al. | Asymmetric synthesis of α, α-dichlorosulphoxides from substituted thioacetates and sodium hypochlorite in β-cyclodextrin complexes | |
Fujihira et al. | Synthesis of alkyl and arylthioglycosides and thiodisaccharides via thioiminium salts in a two-phase system | |
JP4253858B2 (ja) | フラーレン誘導体およびその製造方法 | |
JPH051102A (ja) | シクロデキストリン誘導体 | |
Cucinotta et al. | From capped to three-dimensional cyclodextrins: the first example of a new class of receptors by trehalose capping of a β-cyclodextrin | |
JPS62220501A (ja) | メチル化β−シクロデキストリン | |
Trimnell et al. | Reactions of sulfonates with sodium ethylxanthate | |
EP0158709B1 (en) | A process for producing a para-substituted phenol derivative | |
Ando et al. | Iodination of α-Cyclodextrin with N-Iodosuccinimide and Triphenylphosphine in N, N-Dimethylformamide | |
HU222055B1 (hu) | Helyettesített per(3,6-anhidro)-ciklodextrin-származékok, eljárás ezek előállítására és ioncserélőként való alkalmazásuk | |
JPH01319502A (ja) | シクロデキストリン誘導体及びその製造方法 | |
CN117126309A (zh) | 一种舒更葡糖钠中间体的制备方法 | |
US4523031A (en) | Process for producing a para-substituted phenol derivative |