JPH06298728A - ピロール誘導体の製造法 - Google Patents

ピロール誘導体の製造法

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JPH06298728A
JPH06298728A JP11647293A JP11647293A JPH06298728A JP H06298728 A JPH06298728 A JP H06298728A JP 11647293 A JP11647293 A JP 11647293A JP 11647293 A JP11647293 A JP 11647293A JP H06298728 A JPH06298728 A JP H06298728A
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Isami Hamamoto
伊佐美 浜本
Atsushi Yanagisawa
篤 柳沢
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記に示した工程を経ることを特徴とする、
下記式〔I〕で表される化合物の製造法。〔式中、
1 ,R2 は(置換)アルキル基、(置換)アルケニル
基、(置換)アルキニル基を表し、Zはアルカリ金属又
はアルカリ土類金属を表す。〕 【効果】 上記の方法により目的物を安全、簡便、安定
的に収率よく製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収率と簡便さおよび安
全性において改善されたピロール−3−カルボン酸誘導
体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】4−メチルピロール−3−カルボン酸の
誘導体の製造法に関しては、これまでいくつかの方法が
知られているが、直接的合成法としてトシルメチルイソ
シアニドとクロトン酸エステルとを原料とする方法が最
も多用されてきた。(参考文献、A.M.v.Leus
en.et al.,Tetrahedron Let
t.,1972,5337〕 しかしながら、この反応は以下の点で工業的見地から著
しく不利である。 1)発火性のある水素化ナトリウムを当量以上使用する
必要があるために非常に危険である。 2)使用する反応溶媒を脱水する必要があり煩雑であ
る。 3)トシルメチルイソシアニドは試薬として非常に高価
である。
【0003】次に、本発明と類似した過去の製造法とし
て、0.535Mのオギザル酢酸エチルナトリウム塩水
溶液とアミノアセトンとを水中で反応させることによ
り、2−カルボキシ−4−メチルピロール−3−カルボ
ン酸エチルを製造する方法が知られている。(R.La
ncaster et al.,J.Org.Che
m.,23,1208,1958) この方法によれば、水を溶媒とするため安全であり、
又、各試薬は安価に入手あるいは製造できるため、工業
的に有利な特徴を備えている。しかしながら、この論文
で報告された実施例を我々が厳密に追試したところ、以
下の問題点があることが判明した。 1)2−カルボキシ−4−メチルピロール−3−カルボ
ン酸エチルの収率は52.8%となっているが、我々の
追試では45%以下であった。 2)水酸化カリウムを用いた上記ピロールの脱炭酸によ
り4−メチルピロール−3−カルボン酸を定量的に得た
との記載があるが、我々の追試では収率は微量であり、
生成物はほとんど4−メチルピロール−2,3−ジカル
ボン酸であった。
【0004】さらに、上記ピロールのような2−ピロー
ルカルボン酸類の脱炭酸に関しては、最も一般的な手法
として、銅−キノリン系を用いる方法が知られている。
しかしながら反応温度がかなり高いため(通常170℃
以上)、大量合成の場合、特殊な装置を用いなければな
らず工業的見地からは不利である。又、必ずしも収率が
高い反応ではない。
【0005】以上の様に、ピロール−3−カルボン酸誘
導体の製造法については、安全性、簡便さ及び収率の点
で満足できる方法がない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安全かつ簡
便に安定的に収率よくピロール−3−カルボン酸誘導体
を製造することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】 発明の構成 本発明の製造法は次の反応よりなる。
【0008】反応A: 式〔II〕 R1 COCH2 NH2 〔II〕 〔式中、R1 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化
合物の溶液を、式〔III〕
【化11】 〔式中、R2 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよい
アルキニル基を表し、Zはアルカリ金属又はアルカリ土
類金属を表す。〕で表される化合物の0.05〜0.5
モル溶液に加え反応させて、式〔IV〕
【化12】 〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表
される化合物を製造する。
【0009】反応B:式〔IV〕
【化13】 〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表
される化合物を有機塩基存在下に脱炭酸させて、式
〔V〕
【化14】 〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表
される化合物を製造する。
【0010】反応C:式〔V〕
【化15】 〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表
される化合物を加水分解して、式〔I〕
【化16】 〔式中、R1 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化
合物を製造する。
【0011】詳細な説明 次に、本発明を詳細に説明する。
【0012】R1 ,R2 のアルキル基、アルケニル基、
アルキニル基の置換基としては、ハロゲン、アルコキ
シ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルス
ルホニル、シアノ、ジアルキルアミノ、アミド、などが
挙げられる。
【0013】反応Aの説明 式〔II〕で表わされる化合物は例えば次に示す反応で製
造される。
【化17】 式中、R1 は前記と同じ意味を表す。反応Aは、最初
に、式〔II〕で表わされる化合物の塩酸溶液を調整して
おく(この時、pHを0.5〜5、好ましくは1〜3に
設定しておく)。溶媒としては水または水とアルコー
ル、DMF等の不活性溶媒との混合物等である。次に、
式〔III 〕で表わされる化合物(Zは、好ましくはアル
カリ金属であり、さらに好ましくはリチウム、ナトリウ
ムである)の溶液(この濃度は、0.05〜0.5M、
好ましくは0.05〜0.4M、さらに好ましくは0.
1〜0.3Mであり、溶媒としては水、または水とアル
コール、DMF等の不活性溶媒の混合物等である。)
を、70〜85℃、好ましくは75±3℃に加熱し、こ
の中に先程調整した式〔II〕で表わされる化合物の溶液
を添加していく。このとき、結晶が析出し始めた時点の
pH値(通常5〜6)よりも0.3〜0.5低くなった
時点で、アルカリ溶液(好ましくは、水酸化リチウム、
又は水酸化ナトリウム)によりpH値を0.5以内で戻
す。添加終了後、スケールにもよるが通常、0〜2時
間、好ましくは20分〜1時間そのまま加熱した後に、
室温付近まで冷却し、生成した結晶をろ過する。水また
は希釈した酸性水溶液で洗浄後乾燥することにより、目
的物を得ることができる。
【0014】反応Bの説明 式〔IV〕で表わされるピロールと有機塩基(例えばエタ
ノールアミン、エチレンジアミンのような1級アミン、
ジ−n−プロピルアミン、モルホリン、2,2,6,6
−テトラメチルピペリジンのような2級アミン、N−メ
チルモルホリン、ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタ
ン(DABCO)、N,N−ジメチルエタノールアミン
のような3級アミン、DBU,DBN,グアニジンのよ
うなアミジンなどのような沸点が100℃以上の有機塩
基、好ましくは、モルホリン、DABCO,DBU等)
を、上記ピロール〔IV〕に対して1〜3当量用いる。こ
の時、有機塩基単独でも、適当な有機溶媒と組み合わせ
てもよい。反応温度は100〜150℃、反応時間は3
0〜5時間である。反応の終了は、薄層クロマトグラフ
ィー等を用いて、上述のピロール〔IV〕の消費を追跡す
ることにより確認できる。反応終了後、室温付近まで冷
却し、反応溶液を酸性にした後、通常の後処理を行う。
精製は常法に従い、例えばカラムクロマトグラフィーに
より、目的物を得ることができる。
【0015】反応Cの説明 2−6Mのアルカリ溶液を用いて70〜還流温度で、3
0分〜5時間反応させる。放冷後、反応液を酸性にした
後、析出した結晶をろ過し、次いで洗浄、乾燥すること
により、目的物を得ることができる。本発明において化
合物の構造確認は、IR,NMR,MASS,融点等で
行った。
【0016】
【実施例】
次に実施例を挙げ、本発明を更に具体的に説明する。 実施例1
【化18】 N−アセトニルフタルイミド30gに水45mlと濃塩
酸90mlを加えて、4時間加熱還流した。放冷後、3
0%NaOH水溶液を加えて、pHを約1.5に調節
し、アミノアセトン塩酸水溶液(400ml)を調整し
た。次に、オギザル酢酸エチルナトリウム(東京化成
品、純度90%)30gの水溶液(960ml)を約7
5℃に加熱し、これに先程調整したアミノアセトン溶液
を30分かけて滴下した。滴下中、pHが4.9となっ
た時点で、1N NaOH水溶液を加えて5.1に調節
した。滴下終了後そのまま30分加熱し、室温まで放冷
した。析出した結晶をろ過し、水で洗浄し、乾燥するこ
とにより、1次晶として13.7gの2−カルボキシ−
4−メチルピロール−3−カルボン酸エチルを得た。濾
液を希NaOH水溶液を加えてpH8とし、再び75℃
に加熱し、30分間かくはんした。放冷後、濃塩酸を加
えて酸性化し(pH3以下)、析出した結晶をろ過し、
水で洗浄し、乾燥することにより2次晶として1.1g
を得た。合計収量14.8g(収率65%)mp.19
6〜198℃
【0017】実施例2
【化19】 2−カルボキシ−4−メチルピロール−3−カルボン酸
エチル19.7gとモルホリン13gの混合物を、12
0〜130℃に加熱し5時間かくはんした。放冷後、水
150mlと塩化メチレン150mlを加えて、冷却し
ながらゆっくりと濃塩酸5mlを加えた。水層をさらに
塩化メチレン(150ml,2回)で抽出し、合わせた
有機層は150mlの水で洗浄した。硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒:ヘキサン−酢酸エチル v/
v=7/3)により精製し、11.4gの4−メチルピ
ロール−3−カルボン酸エチルを得た。(収率75%)
mp.75〜77℃
【0018】実施例3
【化20】 2−カルボキシ−4−メチルピロール−3−カルボン酸
エチル19.7gとモルホリン13gの混合物を実施例
2と同様に反応させ、抽出等の後処理も同様に行なっ
た。得られた残渣に、5.3M KOH水溶液50ml
を加えて、4時間加熱還流した。放冷後、50mlの水
を加え、さらに冷却下、ゆっくりと20mlの濃塩酸を
加えた。析出した結晶をろ過し、水で洗浄し、乾燥する
ことにより、8.7gの4−メチルピロール−3−カル
ボン酸を得た。(収率70%)mp.153℃
【0019】
【発明の効果】反応Aでは、実施例1からもわかるよう
に、式〔III 〕で表わされる化合物の溶液の濃度を薄く
することにより、副生物を抑え、収率よく目的物を得る
ことができる。また、他の実施例からも明らかな様に、
ピロール−3−カルボン酸誘導体〔I〕を安全かつ簡便
に安定的に収率よく製造することが初めて可能となっ
た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程a〜cを経ることを特徴とす
    る、式〔I〕 【化1】 〔式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよい
    アルキニル基を表す。〕で表される化合物の製造法。 工程a:式〔II〕 R1 COCH2 NH2 〔II〕 〔式中、R1 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化
    合物の溶液を、式〔III〕 【化2】 〔式中、R2 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよい
    アルキニル基を表し、Zはアルカリ金属又はアルカリ土
    類金属を表す。〕で表される化合物の0.05〜0.5
    モル溶液に加え反応させて、式〔IV〕 【化3】 〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表
    される化合物を製造する工程 工程b:式〔IV〕で表される化合物を有機塩基存在下に
    脱炭酸させて、式〔V〕 【化4】 〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表
    される化合物を製造する工程 工程c:式〔V〕で表される化合物を加水分解して、式
    〔I〕 【化5】 〔式中、R1 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化
    合物を製造する工程
  2. 【請求項2】 式〔II〕 R1 COCH2 NH2 〔II〕 〔式中、R1 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化
    合物の溶液を、式〔III〕 【化6】 〔式中、R2 及びZは前記と同じ意味を表す。〕で表さ
    れる化合物の0.05〜0.5モル溶液に加え反応させ
    ることを特徴とする、式〔IV〕 【化7】 〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表
    される化合物の製造法。
  3. 【請求項3】 式〔IV〕で表される化合物を有機塩基存
    在下に脱炭酸することを特徴とする、式〔V〕 【化8】 〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表
    される化合物の製造法。
  4. 【請求項4】 式〔IV〕で表される化合物を有機塩基存
    在下に脱炭酸させて、式〔V〕 【化9】 〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表
    される化合物を製造し、次いで、加水分解することを特
    徴とする、式〔I〕 【化10】 〔式中、R1 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化
    合物の製造法
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