JPH06298707A - 亜硝酸c1−c4−アルキルエステルの製造法 - Google Patents

亜硝酸c1−c4−アルキルエステルの製造法

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JPH06298707A
JPH06298707A JP6058327A JP5832794A JPH06298707A JP H06298707 A JPH06298707 A JP H06298707A JP 6058327 A JP6058327 A JP 6058327A JP 5832794 A JP5832794 A JP 5832794A JP H06298707 A JPH06298707 A JP H06298707A
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JP
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reactor
reaction
alkanol
nitric oxide
nitrogen
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JP6058327A
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Heinz Landscheidt
ハインツ・ラントシヤイト
Paul Wagner
パウル・バグナー
Zoltan Kricsfalussy
ツオルタン・クリクスフアルシー
Alexander Klausener
アレクサンダー・クラウゼナー
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Bayer AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C201/00Preparation of esters of nitric or nitrous acid or of compounds containing nitro or nitroso groups bound to a carbon skeleton
    • C07C201/04Preparation of esters of nitrous acid
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C203/00Esters of nitric or nitrous acid

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 気体洗浄塔として設計された反応器中、酸素
の関与なしに、C1-C4-アルカノールと三酸化二窒素と
の反応により亜硝酸C1-C4-アルキルエステルを製造す
る方法において、反応器下部で使用する三酸化二窒素
が、三酸化二窒素そのもの、b)同化合物と一酸化窒素
との混合物、またはc)その前駆体である一酸化窒素/
二酸化窒素または一酸化窒素/四酸化二窒素の混合物で
あり、C1-C4-アルカノールの使用全量の5ないし60
%を、反応器下部で蒸気又は噴霧液状態で使用し、一方
その残りのC1-C4-アルカノールは反応器頭部に供給す
る。 【効果】 反応原料であるアルカノールを、上記のよう
に二分して反応器下部および上部の二か所に供給し、下
部ではアルカノールを、ノズルを使用して気体状反応成
分で噴霧化して混合効果を上げ、副反応を抑えて高収率
で、自動車オイル用添加物、不飽和有機化合物の安定
剤、鎮痙剤、オキシム化、ニトロソ化およびジアゾ化用
試薬、そして化学合成の中間体として使用される亜硝酸
アルキルを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、三酸化二窒素そのもの、その一
酸化窒素との混合物、あるいはその前駆体である一酸化
窒素/二酸化窒素および/または一酸化窒素/四酸化二
窒素との混合物である三酸化二窒素と低級アルカノール
とから亜硝酸アルキルを製造する工業的な方法に関す
る。本発明の方法は、酸素の関与なしに実施される。低
級アルカノールの一部は反応器の下部で窒素酸化物類と
一緒に使用され、残りの部分は反応器の上部に充填され
る。
【0002】亜硝酸アルキルエステルは色々な用途を持
っており、例えば自動車オイル用添加物、不飽和有機化
合物の安定剤、鎮痙剤、オキシム化、ニトロソ化および
ジアゾ化用試薬、そして化学合成の中間体として使用さ
れている。
【0003】亜硝酸アルキルエステル、特に亜硝酸メチ
ルは、三酸化二窒素を対応するアルカノール、特にメタ
ノールと反応させると得られることは古くから知られて
いる。三酸化二窒素は、広い温度範囲に亙って、一酸化
窒素および二酸化窒素と平衡関係にあり[下記反応式
(1)参照]、両気体の等モル混合物を使用しても同様
に亜硝酸エステルが得られる。上記亜硝酸エステル製造
法で使用される典型的な温度で、二酸化窒素はいつも該
平衡の中で存在し、それ自体四酸化二窒素と平衡関係に
ある[下記反応式(1)および(5)参照]。それで例
えば三酸化二窒素とメタノールから、あるいは一酸化窒
素、二酸化窒素とメタノールから亜硝酸メチルを製造す
る際は、基本的には関与する成分の間で、以下に示す反
応が進行することができる。
【0004】
【化1】
【0005】目標とする亜硝酸アルキルエステルの製造
でその操作は、可能な限り、反応式(1)ないし(3)
で表される反応だけが進行し、廃棄物として唯一水だけ
が生成するようにするのが好ましい。反応式(4)の反
応は、添加した三酸化二窒素と反応式(1)によって生
成した三酸化二窒素が反応式(2)に従ってアルコール
と反応するだけでなく、反応式(3)で生成した水とも
反応するので、一般に必然的に起こり、避けられない。
しかし、アルコールの量が充分にある、特に過剰にある
と、反応式(3)で生ずる亜硝酸は捕集されて、目的化
合物である亜硝酸アルキルエステルと水を生成するの
で、例えば廃棄物として失われることにはならない。
【0006】反応式(5)ないし(7)で表される反応
は、硝酸が非可逆的に生成するので望ましくない。この
副生物生成は、使用した酸化窒素を基準にすると、目的
の亜硝酸アルキルエステルの収率を結果的に低下させ
る。生成する硝酸は、特に工業的規模で全工程を実施す
る際は除去する必要があり、この際生ずる水は二次処理
しなければならないので少なからぬ出費を伴う。添加さ
れた一酸化窒素との混合物中にある、あるいは平衡反応
(1)を経由して形成される二酸化窒素の、反応式
(5)に従って進行する二量化は、この二量化によって
硝酸形成が始まるので、それをを避けるために、一酸化
窒素の二酸化窒素に対する化学量論比を好ましくは1以
上になるように調整する。この方法で、四酸化二窒素の
生成が抑えられ、三酸化二窒素が生成し易くなる。
【0007】反応式(1)ないし(2)から判るよう
に、窒素酸化物を供給して亜硝酸アルキルエステルを製
造する間に、例えば下記の操作をするのが有利である。
【0008】− 一酸化窒素と二酸化窒素とは個々に
か、または混合物として、好ましくはNO:NO2モル
比を上述に従って1以上にして供給し、四酸化窒素と比
較して三酸化二窒素を生成し易くし、ひいては硝酸の生
成を抑制する。
【0009】− 三酸化二窒素と一酸化窒素とは個々
にかあるいは混合物として供給する。もし三酸化二窒素
が形の上で、それぞれ1モルの一酸化窒素と二酸化窒素
とからなると考えられるなら、NO:NO2のモル比は
1より大きく、その結果上述したように四酸化二窒素生
成の可能性を低下させ、それに伴って硝酸の生成が抑制
される。
【0010】亜硝酸メチル製造連続法の操作を成功させ
るには、下記の必要事項に是非とも配慮しなければなら
ない。
【0011】− 亜硝酸アルキルエステルを製造する
ために供給した三酸化二窒素、三酸化二窒素/一酸化窒
素混合物、または一酸化窒素/二酸化窒素混合物、また
は一酸化窒素/四酸化二窒素混合物は、できるだけ完全
に反応させて亜硝酸アルキルを形成させる。
【0012】− 反応条件および反応技術を最適化
し、望ましくない副生物硝酸の生成[反応式(6)およ
び(7)参照]はできるだけ排除する。これは同時に目
的の亜硝酸アルキルの収率を最大にすることになる。
【0013】− 供給した窒素酸化物の反応は亜硝酸
アルキル発生器中で完結させ、目的の亜硝酸アルキルを
生成させる。これは、関与する成分の反応が、反応空間
中で完結しない場合、反応が亜硝酸アルキル発生器の下
流でしか完結しないことになり、この際生じた反応水
[反応式(3)参照]が反応下流に運ばれて希望してい
ない副反応を起こすのを避ける意味がある。
【0014】− 目的の亜硝酸アルキルを生成する途
中で生ずる反応水及び希望していない副反応の結果生じ
た硝酸[反応式(6)および(7)参照]は、亜硝酸ア
ルキル発生器を出て行く気体状生成物流からできるだけ
完全に分離さるべきである。
【0015】− 亜硝酸アルキル発生器内で進行する
反応の過程で放出される反応熱は除去されるべきであ
る。
【0016】− ここで述べた亜硝酸アルキル発生器
を主体として纏められた工程を工業的に実施する際に要
求されることを安全性の観点から見ると、避けなければ
ならないのは局所過熱および発火性混合物の生成であ
る。
【0017】上述した要求事項は、全て本発明の方法に
よって、先行技術より優れた方式で満たすことができ
る。
【0018】ヨーロッパ特許出願EP第 310 191 号に
は極めて一般的な、酸素が反応に関与する、亜硝酸アル
キル、特に亜硝酸メチルおよび亜硝酸エチルの製造法が
記載されており、その中で、酸素、一酸化窒素そして特
定のアルコールとが反応する、反応域と精製域に分けた
内部空間を有する洗浄装置として反応器を組み立てるこ
とが提案されている。洗浄媒体は好ましくは反応で使用
するアルコールと同一であり、それ自体を化学量論的に
過剰に使用して、これを精製域の頭部に向流方向で供給
し、反対方向に上昇して来る、特に亜硝酸アルキルとそ
の生成反応の際に生ずる水とからなる反応物気体流を取
り出す。この装置では、反応域と精製域とを分けた配置
設計が、装置建設に費用がかかり欠点となっている。
【0019】上述特許出願によると、精製域はトレーカ
ラム式に設計されている。このような方式では気体完全
混合域が各トレーの上部に存在し、逆混合効果が生ずる
という欠点がある。それにも拘わらず、望みの分離効
果、すなわち、亜硝酸アルキル生成の過程でできる水お
よび水溶性副生成物、例えば硝酸の分離を実現するに
は、装置全体を、逆混合効果を除く場合よりもかなり大
きな寸法にしなければならない。例えば亜硝酸アルキル
生成器を出る生成物気体流中に含まれる硝酸、あるいは
水でさえ、その最小量で下流の工程に対して非常に敏感
に悪影響を与え、例えばシュウ酸ジメチルあるいは炭酸
ジメチルが副生させるのである。
【0020】同じ特許出願には、亜硝酸アルキルの製造
で放出される反応熱は、反応域から側流として引き出
し、外部冷却してから反応域のより高い部分に送り返し
て除去することが記載されている。しかしこの方法は、
装置的に費用が嵩むだけでなく、更に反応域内で生成す
る反応水の濃度と滞留時間がそれぞれ高くなり、そして
長くなるという欠点をもっている。この場合、一方で副
成物の生成が増加し、もう一方で、洗浄媒体液、特に亜
硝酸メチル製造の場合のメタノールの使用量が増加し、
そのため全反応装置の頭部から出る生成物気体混合物を
できるだけ無水状態に保つために、精製域を更に拡大す
ることが必要になる恐れがある。
【0021】最後に上述の特許出願ヨーロッパ特許(E
P)第 310 191 号から推論されるデータは全て、コン
ピュータシュミレーションによる計算に基づいたものに
過ぎない。このようなコンピュータシュミレーションに
基づいた例は、第1に、亜硝酸アルキル反応器を基準に
した流入および流出質量流速が特定されていないこと、
第2に反応容積に関するデータが与えられておらず、反
応動力学に必要な滞留時間が決められない為に、当技術
分野の熟達者から見て再現性のあるものとは言い難い。
したがって、記載されている装置配置の実際の効率は、
記録が不十分であり、評価することは全く不可能であ
る。その上、挙げてある実施例も工業的な観点からは、
基本的に可燃性である亜硝酸アルキルの流れを不活性に
する配慮は無く、当然工程を充分に安全に操作する際に
使用する不活性気体による搬出効果(損)は考慮されて
おらず、見当違いな面が見られる。例えば亜硝酸アルキ
ル/一酸化窒素/一酸化炭素/アルコール/不活性気体
系の下方爆発限界は、圧力が上がると共に亜硝酸アルキ
ルの低濃度側にシフトし、この問題は循環法、例えばシ
ュウ酸ジメチルあるいは炭酸ジメチルの工業的製造法で
決定的な意味を有し、これらの製造法で使用されている
ような気体混合物が亜硝酸アルキルの反応器にも導入さ
れる。
【0022】それゆえ、本発明の目的は、低級C1-C4-
アルカノールと窒素酸化物類から亜硝酸C1-C4-アルキ
ルエステルを連続的に製造する方法を、上述の要求を考
慮に入れてそれを満足させ、そして亜硝酸C1-C4-アル
キルエステルが消費される連続的な方法に統合するのに
適する様に発見することである。
【0023】本発明は、気体洗浄塔として設計された反
応器中、酸素の関与なしに、C1-C4-アルカノールと窒
素酸化物との反応により亜硝酸C1-C4-アルキルエステ
ルを製造する方法において、反応器下部で使用する窒素
酸化物が、三酸化二窒素、より正確には a)三酸化二窒素そのもの、 b)同化合物と一酸化窒素との混合物、または c)その前駆体一酸化窒素/二酸化窒素または一酸化窒
素/四酸化二窒素の混合物 であり、該三酸化二窒素は1種またはそれ以上の不活性
気体を、全使用気体の0ないし90容量%使用して希釈
することができ、C1-C4-アルカノールの使用全量の5
ないし60%を同様に反応器下部で蒸気又は噴霧微粒液
体状態で使用し、一方その残りのC1-C4-アルカノール
は反応器頭部に供給し、C1-C4-アルカノールの合計使
用量は、三酸化二窒素中の窒素1グラム原子当たり、
0.8ないし2モルであり、10ないし150℃の反応
温度および0.5ないし6barの反応圧力を使用し、
そして反応器中の反応成分の滞留時間を1ないし500
秒に設定することを特徴とする製造法に関する。
【0024】本発明の方法のためのC1-C4-アルカノー
ル類は、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、sec-ブタノール、
i-ブタノール、好ましくはメタノールおよびエタノー
ル、特に好ましくはメタノールである。従ってそれらか
ら誘導される亜硝酸C1-C4-アルキルエステル、好まし
くは亜硝酸メチルおよび亜硝酸エチル、特に好ましくは
亜硝酸メチルが製造される。
【0025】本発明の方法では、酸素は反応に関与しな
い。
【0026】本発明によれば、その目的はC1-C4-アル
カノールの反応相手として、上記反応式(2)、(3)
および(4)に対応するものとして、三酸化二窒素を使
用することである。
【0027】かくして三酸化二窒素は、三酸化二窒素そ
のもの、またはその一酸化窒素との混合物として使用し
て、上記説明した望ましくない反応を抑制し、あるいは
最後にその前駆体である一酸化窒素/二酸化窒素または
一酸化窒素/四酸化二窒素の混合物を使用する。これら
はそれぞれ反応して三酸化二窒素を形成する[例えば反
応式(1)によって]。工業的に直ちに入手できるある
いは市販されている三酸化二窒素前駆体の混合物、即ち
一酸化窒素/二酸化窒素混合物または一酸化窒素/四酸
化二窒素混合物が好ましく使用される。
【0028】一酸化窒素の量を化学量論以下で使用し
て、上記した望ましくない副反応を少しに抑えることも
基本的に可能であるが、少なくとも等モル量の一酸化窒
素、あるいは混合物中に存在する一酸化窒素のモル分率
を過剰にするのが好ましい。それ故、NO/NO2混合
物またはNO/N24混合物を使用する際は、一酸化窒
素が、混合物中に存在する全ての酸化窒素類の45ない
し95モル%、好ましくは50ないし90モル%、特に
好ましくは70ないし85モル%の量存在するのが好ま
しい。このモル計算ではN24はNO2の2モルとして
計算している。
【0029】本発明で使用する窒素酸化物類あるいはそ
の混合物は原則的には不活性気体と混合しないで使用で
きる。しかし、1種の不活性気体、あるいはそれらの複
数の混合物を添加することが好ましい。不活性気体の割
合は使用気体全量の0ないし90容量%、好ましくは1
0ないし80容量%、特に好ましくは20ないし70容
量%である。この場合有用である不活性気体は、出発物
質または反応生成物と化学的に反応しない全ての気体で
ある。好ましくは不活性気体はCO2、N2、Arおよび
Heからなる、好ましくはN2およびCO2からなる群れ
から選択される1種またはそれ以上の気体である。
【0030】反応させるC1-C4-アルカノールを反応器
中の2カ所で使用するのが、本発明に必須な特徴であ
る。C1-C4-アルカノール全使用量の5ないし60%、
好ましくは10ないし50%、特に好ましくは10ない
し30%が、蒸気または噴霧液状態で反応器の下部で使
用され、残りのC1-C4-アルカノールが反応器頭部に送
られる。好ましくは反応器下部で使用されるC1-C4-ア
ルカノールは噴霧液状態で使用され、この場合その液滴
直径は5ないし1,000μm、好ましくは5ないし5
00μmである。
【0031】更に好ましい方法は、本発明の反応器下部
において使用される2種類の出発物質流、即ちC1-C4-
アルカノールと酸化窒素流とを、随時使用不活性気体
(類)も混合して、一つにまとめた物質流として使用す
ることである。この場合、供給気体流[酸化窒素(類)
と随時一緒に使用しても良い不活性気体(類)]をC1-
4-アルカノールを微粒噴霧液状にするのに使用し、そ
して噴霧液状態になったアルカノールと一緒にする。
【0032】C1-C4-アルカノールの使用合計量、即ち
反応器下部で使用する部分と反応器上部で使用する部分
の合計量は、三酸化二窒素(またはその前駆体混合物)
中の窒素1グラム原子当たり0.8ないし2モル、好ま
しくは1ないし1.5モル、特に好ましくは1ないし1.
2モルである。それ故その合計は、望ましくない副反応
をある一定以下に抑えられる、化学量論量よりも僅かに
少ない量からそれを越える範囲であるが、好ましくは実
質的に等モル量であるか、もしくはそれより僅かに過剰
である。
【0033】本発明の方法は、温度を10ないし150
℃、好ましくは30ないし100℃に、圧力を0.5な
いし6bar、好ましくは0.8ないし5bar、特に
好ましくは1ないし4barに、そして反応成分の反応
器中滞留時間を1ないし500秒、好ましくは5ないし
300秒、特に好ましくは10ないし50秒に設定して
実施する。温度、圧力および滞留時間は、基本的には互
いに独立に調整することができる。
【0034】本発明の方法の反応器は、洗浄塔(scrubb
er column)として設計された反応器である。このよう
な塔は原則的に公知の内部構造体を持っており、緊密な
気液混合が可能である。そのような内部構造体は本質的
には、熱分離操作を行う際に従来から使用されて来たも
のと同じであり、例えばバブルキャップを持ったトレ
ー、シーブトレー、バルブトレー、スロットトレー、お
よびその他の当技術分野の熟達者に公知の装置、更にあ
らゆる種類のパッキング、パッキング配列物、好ましく
は構造化パッキングを使用することができる。さらにそ
の他の内部構造体、例えば邪魔板および逃し板(chican
e plates)も有用である。
【0035】本発明の方法を第1図を使用しながら実施
例によって説明する。
【0036】第1図で、反応器Aは洗浄塔として設計さ
れ、Aの頭部には冷却器が取り付けてある。反応するア
ルカノールは反応器の頭部(1)と下部(2)の二箇所
に供給される。(2)のアルカノール流は、蒸気状態ま
たは噴霧液状態で供給される。(4)からは窒素酸化物
の気体流が、上述した方法で随時不活性気体と混合して
供給される。生成物気体流は反応器の頭部から、冷却器
Bを通過して取り出される。この冷却器中では、生成物
流の凝縮可能成分、例えば随伴して来たアルカノールが
凝縮され、反応器頭部に、好ましくはアルカノール供給
場所(1)の上部に返される。残りは(3)を経由して
取り出される。反応水(5)は塔の底部から取り出され
る。この反応水は、副成した硝酸と過剰に供給したアル
カノールとを含んでいる。
【0037】(2)でアルカノールを噴霧液状態にする
には、上述した不活性気体を使用することができる。好
ましくは上述したように供給流(2)と(4)を一緒に
して、窒素酸化物と不活性気体との気体流をアルカノー
ルの噴霧液化に使用することができる。
【0038】本発明の方法は、下記のような種々な利点
を有している。
【0039】− 反応条件および反応技術を最適化し
て望ましくない副生物硝酸の生成をできるだけ排除する
ことができる。その結果、同時に目的の亜硝酸アルキル
エステルの最大収率が達成される。驚くべきことに導入
される反応気体、即ち酸化窒素混合物、あるいは個々の
酸化窒素が、もし可能ならばそれらを混合した直後、そ
して反応器に入った際に、適当量のアルカノールと直ち
に接触、そしてできるだけ迅速にそして完全に全成分を
混合することができるならば、望ましくない硝酸生成を
最小にするのに特に有利であることが証明された。より
正確に言えば、この迅速、完全混合は、本発明によって
この操作にノズルを使用し、噴霧化メタノールを反応器
下部へ供給するという2つのことを同時に行うことで好
ましく達成される。
【0040】− 供給される窒素酸化物類は、亜硝酸
アルキル発生器内で完全に変換させ、その中で希望の亜
硝酸アルキルエステルを生成させる。これは、関与する
反応成分が与えられた反応空間の範囲内で完全に反応し
ない場合に、発生器の下流でしか反応が完結せず、この
場合に生ずる反応水が反応下流に持ち込まれて、生成し
た亜硝酸アルキルが更に反応し、その結果起こり得る望
ましくない副反応を回避させる。それにも拘わらず、窒
素酸化物類の変換を未完の状態にし、例えば得られる生
成物気体流になお未反応一酸化窒素を存在させたいとき
は、本発明の方法によって例えば一酸化窒素供給を過剰
にして同じように実現できる。
【0041】− 希望の亜硝酸アルキル生成の過程で
生ずる反応水および望ましくない副反応の結果生ずる硝
酸は、亜硝酸アルキル発生器を出る生成物気体流から実
質的に完全に分離される。
【0042】− 亜硝酸アルキル発生器内で進行する
反応の過程で生ずる反応熱は、完全に除去される。驚く
べきことに、この熱除去は、本発明に従ってアルカノー
ルの一部を気体状反応成分、即ち使用する窒素酸化物類
とあらかじめ一緒にして反応容器の下部に導入すること
によって特に円滑に進行する。この場合、メタノールは
液体状態(即ち蒸発させずに噴霧液状態で)導入され
る。
【0043】− 上述した亜硝酸アルキル発生器を組
み込んだ工程では、局部過熱および発火性混合物の生成
が避けられ、工業的に実施する際に要求される安全性が
確保される。
【0044】
【実施例】
実施例1 一酸化窒素、二酸化窒素およびメタノールから亜硝酸メ
チルの製造 反応系として第1図に図式的に描いたものを使用した
(塔の反応部容積、7.2l;理論分離段、9;塔頂圧
力、3,030mbar、塔頂部に熱交換器を設置)。
表での供給流および排出流は、第1図から取った番号で
示してあり、物質流1、2及び5は液状で、物質流3及
び4は気体状である。物質流1、2及び4は使用する反
応物質を特定し、その量が指示してある。実験で得られ
た生成物気体流中の成分含量は、物質流3として表さ
れ、物質流5として反応系からの出口に示されている。
【0045】
【表1】
【0046】本発明の主なる特徴および態様は以下のよ
うである。
【0047】1.気体洗浄塔として設計された反応器
中、酸素の関与なしに、C1-C4-アルカノールと窒素酸
化物との反応により亜硝酸C1-C4-アルキルエステルを
製造する方法において、反応器下部で使用する窒素酸化
物が、三酸化二窒素、より正確には a)三酸化二窒素そのもの、 b)同化合物と一酸化窒素との混合物、または c)その前駆体である一酸化窒素/二酸化窒素または一
酸化窒素/四酸化二窒素の混合物 であり、該三酸化二窒素は、1種またはそれ以上の不活
性気体を全使用気体の0ないし90容量%使用して希釈
することができ、C1-C4-アルカノールの使用全量の5
ないし60%を同様に反応器下部で蒸気又は噴霧液体状
態で使用し、一方その残りのC1-C4-アルカノールは反
応器頭部に添加し、C1-C4-アルカノールの合計使用量
は、三酸化二窒素中の窒素1グラム原子当たり、0.8
ないし2モルであり、10ないし150℃の反応温度お
よび0.5ないし6barの反応圧力を使用し、そして
反応器中の反応成分の滞留時間を1ないし500秒に設
定することを特徴とする製造法。
【0048】2.上記第1項記載の製造法において、該
三酸化二窒素がその前駆体である一酸化窒素/二酸化窒
素又は一酸化窒素/四酸化二窒素の混合物として使用
し、これら前駆体混合物中、一酸化窒素が、四酸化二窒
素は2モルの二酸化窒素と計算して、全ての酸化窒素類
の45ないし95モル%、好ましくは50ないし90モ
ル%、特に好ましくは70ないし85モル%であること
を特徴とする製造法。
【0049】3.上記第1項記載の製造法において、使
用する不活性気体がCO2、N2、ArおよびHeからな
る、好ましくはN2およびCO2からなる群れから選択さ
れる1種またはそれ以上の気体であり、そして不活性気
体の割合が使用気体全量の10ないし80容量%、好ま
しくは20ないし70容量%であることを特徴とする製
造法。
【0050】4.上記第1項記載の製造法において、反
応器中下部で使用するC1-C4-アルカノールの量がその
使用合計量の10ないし50%、好ましくは10ないし
30%であることを特徴とする製造法。
【0051】5.上記第1項記載の製造法において、C
1-C4-アルカノールの使用合計量が、三酸化二窒素中の
窒素1グラム原子当たり1ないし1.5モル、好ましく
は1ないし1.2モルであることを特徴とする製造法。
【0052】6.上記第1項記載の製造法において、反
応器下部で使用するC1-C4-アルカノールが、液滴平均
直径が5ないし1,000μm、好ましくは5ないし5
00μmである微粒子の形で使用することを特徴とする
製造法。
【0053】7.上記第1項記載の製造法において、C
1-C4-アルカノール部分、窒素酸化物(類)および随時使
用しても良い不活性気体(類)が、反応器下部で一つに
まとめた物質流として使用されることを特徴とする製造
法。
【0054】8.上記第7項記載の製造法において、窒
素酸化物(類)と随時一緒に使用しても良い不活性気体
(類)とをC1-C4-アルカノール分を微粒噴霧液状にす
るのに使用することを特徴とする製造法。
【0055】9.上記第1項記載の製造法において、
0.8ないし6bar、好ましくは1ないし4barの
圧力、そして圧力とは独立に、30ないし100℃の温
度を使用し、そして滞留時間を、圧力、温度とは独立に
5ないし300秒、好ましくは10ないし50秒に設定
することを特徴とする製造法。
【0056】10.上記第1項記載の製造法において、
亜硝酸C1-C2-アルキルエステルを製造するためにC1-
2-アルカノールを反応させる、好ましくは亜硝酸メチ
ルエステルを製造するためにメタノールを反応させるこ
とを特徴とする製造法。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄塔として設計された反応器とその反応物質
流を図式的に示したものである。
フロントページの続き (72)発明者 ツオルタン・クリクスフアルシー ドイツ51375レーフエルクーゼン・フラン ツ−マルク−シユトラーセ32 (72)発明者 アレクサンダー・クラウゼナー ドイツ50670ケルン・ニーラーシユトラー セ3エフ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体洗浄塔として設計された反応器中、
    酸素の関与なしに、C1-C4-アルカノールと窒素酸化物
    との反応により亜硝酸C1-C4-アルキルエステルを製造
    する方法において、反応器下部で使用する窒素酸化物
    が、三酸化二窒素、より正確には a)三酸化二窒素そのもの、 b)同化合物と一酸化窒素との混合物、または c)その前駆体である一酸化窒素/二酸化窒素または一
    酸化窒素/四酸化二窒素の混合物であり、該三酸化二窒
    素は1種またはそれ以上の不活性気体を、全使用気体の
    0ないし90容量%使用して希釈することができ、C1-
    4-アルカノールの使用全量の5ないし60%を同様に
    反応器下部で蒸気又は噴霧液状態で使用し、一方その残
    りのC1-C4-アルカノールは反応器頭部に添加し、C1-
    4-アルカノールの合計使用量は、三酸化二窒素中の窒
    素1グラム原子当たり、0.8ないし2モルであり、1
    0ないし150℃の反応温度および0.5ないし6ba
    rの反応圧力を使用し、そして反応器中の反応成分の滞
    留時間を1ないし500秒に設定することを特徴とする
    製造法。
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