JPH06297096A - 電磁攪拌式半凝固金属生成機の半凝固金属排出装置 - Google Patents

電磁攪拌式半凝固金属生成機の半凝固金属排出装置

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JPH06297096A
JPH06297096A JP9136593A JP9136593A JPH06297096A JP H06297096 A JPH06297096 A JP H06297096A JP 9136593 A JP9136593 A JP 9136593A JP 9136593 A JP9136593 A JP 9136593A JP H06297096 A JPH06297096 A JP H06297096A
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nozzle
semi
solidified metal
metal
solidified
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JP9136593A
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Hiroyoshi Takahashi
広芳 高橋
Naonori Moriya
尚玄 森谷
Yasuyuki Murata
泰之 村田
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Leotec KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁攪拌式半凝固金属生成機で生成した半凝
固金属を、ノズル閉塞を生じることなく、かつ品質劣化
をともなうことなく次工程へ供給できる排出装置を得
る。 【構成】 中子を有する電磁攪拌式半凝固金属生成機の
底部に上部ノズルを、さらにその下端に浸漬ノズルを密
接して配置すること、中子先端と浸漬ノズル上方端とで
流量制御部を形成させること、それぞれのノズル内の半
凝固金属を、各ノズルに適用する40kHz 〜200kHz
の高周波電流を用いた誘導加熱で昇温した該ノズル壁か
らの熱伝導で保熱する高周波誘導加熱コイルを各ノズル
外周にそれぞれ配置することの組合せになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電磁攪拌式半凝固金
属生成機で製造した高固相率で微細粒状初晶(非樹枝状
晶)の固体−液体金属のスラリ状混合物すなわち半凝固
金属を次工程へ供給するための排出装置を提案しようと
するものである。
【0002】半凝固金属の製造工程において、最終的に
製造される半凝固金属はその特性として、高固相率で微
細粒状初晶を有することが肝要であることから、半凝固
金属生成機から排出される半凝固金属の温度はその金属
の液相線よりも低く固相線により近いものになる。この
ような半凝固金属の排出に際して半凝固金属は、排出装
置内壁面に接触することによって抜熱されると、その抜
熱量がわずかであっても半凝固金属中の高融点成分(た
とえばAl23 )の壁面への付着あるいは半凝固金属そ
のものの壁面への凝固付着、すなわち凝固シェルが付着
する。
【0003】したがって、半凝固金属の排出装置には、
凝固シェル付着による排出流量制御不能ないしはノズル
閉塞などのトラブルが発生しやすいという基本的な問題
があり、その解決が望まれている。
【0004】
【従来の技術】これまで、電磁攪拌式半凝固金属生成機
の半凝固金属排出装置としては、たとえば図1に示すよ
うなものがある。ここに、図1は従来の電磁攪拌式半凝
固金属生成機の半凝固金属排出装置断面の説明図であ
る。この図において、電磁攪拌式の半凝固金属生成機0
0は、中子01、耐火物製の水冷スリーブ02、底部フ
ランジ03、攪拌用電磁コイル04、冷却水給水口0
5、冷却排水口06などからなり、その底部に、耐火物
製のスリーブ11、高周波誘導加熱用の加熱コイル1
2、断熱絶縁被覆13、上部フランジ14、排出ノズル
15などよりなる加熱式の排出装置10が、底部フラン
ジ03と上部フランジ14とを密接させることによって
装着されていて、中子01の先端と排出ノズル15の上
方端とで流量制御部16(排出停止も含む)を形成させ
ている。
【0005】この装置による半凝固金属の生成及びその
排出は次のように行なわれる。電磁攪拌式半凝固金属生
成機00の水冷スリーブ02に注入した金属溶湯を、冷
却しながら攪拌用電磁コイル04の攪拌力により攪拌
し、水冷スリーブ02内の滞留時間などを調整すること
によって、目標の固相率、初晶粒径の半凝固金属が生成
される。
【0006】一方、下方の排出装置10においては、前
もって投入された固体金属を、高周波誘導加熱コイル1
2による10kHz 未満の高周波誘導電流により加熱溶解
して溶湯 (以下端湯という) とし、この端湯により排出
装置10の内部全体、すなわち、スリーブ11、上部フ
ランジ14、中子01と排出ノズル15及びこれらで形
成する流量制御部16等を予熱する。
【0007】そして、上記により排出装置10内に保持
されている端湯を、中子01を上昇させることにより排
出ノズル15から排出して排出ノズル15周辺を予熱し
たのち、溶湯を半凝固金属生成機00内へその上方より
注入し、水冷スリーブ02内での滞留時間を目標の固相
率、初晶粒径に合致するように流量制御部16でその流
量を制御しながら排出ノズル15から半凝固金属を排出
し、次工程へ供給する。
【0008】前記したように、半凝固金属の排出にあた
っては、排出部内壁面からのわずかな抜熱であってもそ
の壁面に凝固シェルが付着しトラブルを引き起すことか
ら、上記した従来例の排出装置もこの点を解決するため
に排出装置内全体を予熱する加熱装置を設けたものであ
るが、実際に試験設備を作り実験を行った結果以下のよ
うな問題があることが明らかになった。
【0009】 高周波誘導加熱の際の周波数は通常1
0kHz 未満であるため、その誘導電流の大部分が内部に
投入した金属に吸収され効率よく固体金属を溶解し予熱
できるものの、半凝固金属の流下中は排出装置10の耐
火物製のスリーブ11(たとえばアルミナグラファイ
ト)を昇温させることができなく、高周波誘導加熱コイ
ル(コイルは水冷される)や外気による抜熱により、ス
リーブ11の内壁面や排出ノズル15の内壁面に凝固シ
ェルが付着し、半凝固金属の通路閉塞によるトラブルが
発生した。なお、半凝固金属を過加熱して昇温させるこ
とは、固相率の低下、微細初晶粒同士の結合などあって
その品質を劣化させることから厳に慎むべきことであ
り、周波数が10kHz 未満で高周波誘導加熱を過度に行
うことは、その誘導電流の大部分が半凝固金属に流れて
半凝固金属を加熱昇温させることになり好ましくない。
【0010】 排出ノズル15の長さが短かく、その
外底面が大気に触れているため排出ノズル15の出口が
冷却され、ここからの抜熱によるノズル閉塞のトラブル
が発生した。加えて、排出ノズル15の長さが短いた
め、次工程例えば双ロール型連鋳機等に半凝固金属を供
給する場合、空気の巻き込みによる製品の品質低下をき
たした。
【0011】つぎに、従来からの溶湯の連続鋳造などに
用いるノズルについて、特開昭48−45431号公報
(ノズル閉塞防止法)に取鍋又はタンディッシュ下部に
埋設したノズルを電力により加熱する方法が提案開示さ
れている。この電力によるノズルの加熱手段としては、
発熱巻線による加熱、電力加熱及び高周波加熱など記載
されているが、発熱巻線による加熱においては、目標温
度にノズルを予熱するのに長時間を要すること、電極加
熱においては、ノズル材質を通電加熱に適した耐火物を
用いてもなおバーナーによる予熱が必要なこと、さらに
は特殊電極のノズル内埋設、通電時の危険性及び局部発
熱等に問題があること、高周波加熱においては、高周波
加熱コイルも埋設することになるため、その構造が複雑
になること、高周波加熱コイルに流れる冷却水によりそ
の周辺が冷却されることなどがあり、さらに、上記した
ようにノズル長さが短いことによる空気の巻き込みによ
り製品の品質劣化をきたすという決定的な問題がある。
【0012】また、従来からの溶湯の連続鋳造等で用い
る空気の巻き込みのない浸漬ノズルに代表される長さの
長いノズルの加熱方法としては、たとえば、特開昭61
−262455号(タンディッシュノズルの加熱方法)
にバーナーにより加熱する(予熱)方法が提案開示され
ている。
【0013】しかしながら、半凝固金属の排出の際に
は、その温度が液相線以下のため、ノズル内壁面への凝
固シェル付着を防止するためのノズルの許容温度が溶湯
の場合にくらべて極めて厳しいことから、半凝固金属の
排出中は加熱できないこの方法ではノズル閉塞を防止す
ることはできない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記した
問題点を有利に解決し、電磁攪拌式半凝固金属生成機で
生成された高固相率、微細初晶粒の半凝固金属を支障な
く排出し次工程へ好適に供給できる排出装置を提案する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨は、中子
を有する電磁攪拌式半凝固金属生成機の底部に耐火物製
の上部ノズルを装着し、さらにその上部ノズルの下端に
耐火物製の浸漬ノズルを密接して配置すること、上記中
子先端と浸漬ノズルの上方端とで流量制御部を形成させ
ること、上部ノズル内及び浸漬ノズル内のそれぞれの半
凝固金属を、各ノズルに適用する40kHz 〜200kHzの高
周波電流を用いた誘導加熱による発熱に基づく該ノズル
壁を通した熱伝導で保熱する高周波誘導加熱コイルを、
上記上部ノズル及び浸漬ノズルの外周にそれぞれ配置す
ること、の組合せになる電磁攪拌式半凝固金属生成機の
半凝固金属排出装置であり、
【0016】上記において、上部ノズル及び浸漬ノズル
を、比抵抗が5000〜12000 μ・Ω・cm の範囲のアルミ
ナグラファイトとするものである。
【0017】
【作用】この発明の作用について以下に述べる。電磁攪
拌式半凝固金属生成機で生成された半凝固金属は、下方
の排出装置の上部ノズル内に流下し、流量制御部に導か
れる。その際、上部ノズルの外周に配置した高周波誘導
加熱コイルにより、半凝固金属と直接接触する耐火物製
の上部ノズルを前もって十分に予熱しておくとともに、
半凝固金属の流下中も高周波誘導加熱を続行する。そし
て高周波誘導加熱においては、周波数を40kHz 〜20
0kHz と従来のものよりも高くすることにより、表皮効
果で内部を流下する半凝固金属に印加される誘導電流を
抑止し、耐火物製のノズル壁に誘導電流を集中させるこ
とができ、その結果として、ノズル壁面温度を高レベル
に保つことができて壁面からの熱伝導で半凝固金属を保
熱するので、該壁面からの抜熱はなく、凝固シェル付着
による半凝固金属の通路閉塞トラブルの発生を防止で
き、さらに、流下中の半凝固金属に誘導電流が流れて半
凝固金属を昇温させることがないので、その品質劣化を
生じることもない。
【0018】流量制御部すなわちその中子先端と耐火物
製の浸漬ノズル上方端とは、該高周波誘導加熱コイル及
び浸漬ノズル用高周波誘導加熱コイルによる誘導加熱に
基づいて加熱された各ノズル壁からの熱伝導と、誘導加
熱とによってそれらの温度を高レベルに保つことができ
るので、凝固シェルが付着することなく安定した流量制
御を行うことができる。
【0019】上記により流量制御された半凝固金属は、
流量制御部下方の耐火物製の浸漬ノズル内に導かれその
下端から排出され次工程へ供給される。この場合、耐火
物製の浸漬ノズルの外周には上部ノズルと同様の目的
(周波数も同様)の高周波誘導加熱コイルが設置されて
いて、上部ノズルと同様に前もって予熱し、半凝固金属
の流下中も高周波誘導加熱を続行するので、上部ノズル
の場合と同様に壁面への凝固シェルの付着による半凝固
金属の通路閉塞トラブルの発生を防止できる。
【0020】このように、この発明の電磁攪拌式半凝固
金属生成機の半凝固金属排出装置は、主として上部ノズ
ルとノズル長さの長い浸漬ノズルで構成すること、上部
ノズルと浸漬ノズルとの外周に高周波誘導加熱コイルを
それぞれ配置し、その印加周波数を40kHz 〜200kH
z の範囲として各ノズル壁を誘導加熱し、その熱伝導で
内部の半凝固金属を保熱するようにしたもので、かくす
ることにより、空気の巻き込み及び半凝固金属が再加熱
されることによる製品品質の劣化を防止でき、半凝固金
属の通路閉塞トラブルを生じることなく目標の固相率、
初晶粒径の半凝固金属を排出し次工程へ供給することが
できる。
【0021】
【実施例】この発明の実施例を図面に基づいて具体的に
説明する。図2は、この発明に適合する電磁攪拌式半凝
固金属生成機の半凝固金属の排出装置断面の説明図であ
る。
【0022】図2において排出装置は、電磁攪拌式の半
凝固金属生成機00の底部に装着し、それぞれ独立して
取外し可能な上部ノズル装置20とその下部に配した浸
漬ノズル装置30とからなり、半凝固金属生成機00で
生成した高固相率、微細初晶粒の半凝固金属を内壁面へ
の凝固シェル付着による通路閉塞を発生させることなく
排出し、品質劣化のない半凝固金属を好適に次工程へ供
給できるようにするものである。
【0023】そして図2で、電磁攪拌式の半凝固金属生
成機00は、中子01、耐火物製の水冷スリーブ02、
底部フランジ03、攪拌用電磁コイル(図示省略)など
からなり、ここで高固相率、微細初晶粒の半凝固金属が
生成される。この半凝固金属の生成に際しては、固相
率、初晶粒径を目標値に合致させるために、排出量を制
御し水冷スリーブ02内での滞留時間の調整が行われ
る。
【0024】半凝固金属生成機00の底部すなわち底部
フランジ03には、独立して取外しできる上部ノズル装
置20が装着されている。
【0025】この上部ノズル装置20は、耐火物製の上
部ノズル装置21とその外周のできるだけ近傍の上部加
熱コイル(高周波誘導加熱コイル)22を配置し、40
kHz〜200kHz の高周波電流による誘導加熱で上部ノ
ズル装置21を適正温度に昇温させその熱伝導で内部の
半凝固金属を保温する。この、上部コイル22は、断熱
絶縁被覆23でその全体を被覆し、固定具24、釣りボ
ルト25などを介して上部フランジ26から釣下げ絶縁
固定されている。
【0026】また、半凝固金属生成機00の底部への上
部ノズル装置20の装着は、装着ボルト27で底部フラ
ンジ03へ上部フランジ26を固定することで行われ、
上部ノズル装置20の下端への浸漬ノズル装置30の密
接配置には、下部フランジ釣りボルト28が用いられ
る。
【0027】浸漬ノズル装置30は、耐火物製の浸漬ノ
ズル装置31とその外周のできるだけ近傍に下部加熱コ
イル(高周波誘導加熱コイル)32を配置し、40kHz
〜200kHz の高周波電流による誘導加熱で浸漬ノズル
装置31を適正温度に昇温させその熱伝導で内部の半凝
固金属を保温する。この下部加熱コイル32は、断熱絶
縁被覆33でその全体を被覆し、固定具34、釣りボル
ト35、絶縁フランジ36などを介して下部フランジ3
7から釣下げ絶縁固定されている。そして、上部ノズル
21の下端面と浸漬ノズル31の上端面のシール部は上
部フランジ26と下部フランジ37との間に渡した下部
フランジ釣りボルト28でかたく締め付けられて密接配
置され、浸漬ノズル21の上方端と中子01の先端とで
流量制御部38を形成し、ここで半凝固金属生成機00
で生成される半凝固金属の固相率、初晶粒径を目標値に
合致させるための流量制御が行われる。
【0028】なお、上記上部加熱コイル22及び下部加
熱コイル32は、高周波電源設備(図示省略)からの冷
却水の供給を含む給電ケーブルにそれぞれ接続されてい
る。
【0029】このように、上部ノズル装置20と浸漬ノ
ズル装置30からなる排出装置は、上部ノズル装置20
及び浸漬ノズル装置30をそれぞれ独立して取外すこと
ができるようにしているため、使用する耐火物の材質変
更や使用状況に応じて、自由に取替えたりメンテナンス
が行えることを可能にしている。
【0030】つぎに、上記半凝固金属の排出装置を構成
する主要各部の材質及び寸法等について述べる。耐火物
製の上部ノズル装置21及び浸漬ノズル装置31には、
比抵抗が約7000μ・Ω・cm のアルミナグラファイト (A
l2O3 −C)を使用している。上部フランジ26及び下部
フランジ37等は非磁性のオーステナイト系ステンレス
鋼 SUS 304とし、下部フランジ37は特に水冷構造とし
て発熱を防止している。また、絶縁フランジ36には絶
縁材質のものを用いている。上部ノズル21及び浸漬ノ
ズル31の壁厚さはいずれも15〜30mm範囲としてい
る。上部加熱コイル22の寸法は、上端巻き径(中心
間):200mm 、下端巻径 (中心間):160mm 、高さ:10
0mm 、下部加熱コイル32の寸法は、巻き径(中心
間):100mm 、高さ:250mm であり、これらには共に、
出力容量:100kHz・20KWの高周波電源がそれぞれ接続さ
れている。また、これらの断熱絶縁被覆23及び33に
はコイルセメントを用いている。
【0031】ついで、上記排出装置の動作について述べ
る。まず、上部加熱コイル22及び下部加熱コイル32
にそれぞれ 100kHz の高周波電流を印加し、上部ノズル
21及び浸漬ノズル31をそれぞれ適正温度に昇温して
おく。なお、半凝固金属の排出中も上部加熱コイル22
及び下部加熱コイル32への通電は温調装置(図示省
略)からの指示により続行し、自動的に上部ノズル21
及び浸漬ノズル31を適正温度に保持する。
【0032】そして、上部ノズル21及び浸漬ノズル3
1をそれぞれ目標温度にしたのち、電磁攪拌式の半凝固
金属生成機00へ溶湯を注入し、中子01の昇降による
流量制御部38の流量制御により半凝固金属生成機00
内の滞留時間を調整し、目標とする固相率及び初晶粒径
の半凝固金属を生成する。この生成された半凝固金属
は、適正温度に加熱された上部ノズル21及び浸漬ノズ
ル31内を流下して浸漬ノズル31から排出され次工程
へ供給される。
【0033】このようにすることにより、半凝固金属生
成機00で生成された半凝固金属は、排出中に上部ノズ
ル21及び浸漬ノズル31の内壁面から抜熱されること
がなく、かつ高周波誘導加熱により昇温されることもな
く、凝固シェル付着に起因する通路閉塞トラブルから開
放され、次工程たとえば双ロール型連鋳機のロール上面
の半凝固金属たまり部へ空気の巻き込みを生じることな
く、目標の固相率及び初晶粒径のままの半凝固金属が供
給される。
【0034】上記において、上部ノズル21の下端面と
浸漬ノズル31の上端面のシール部は、半凝固金属のも
れ防止に必要なシール圧を保持しておくことが重要で、
前もって下部フランジ釣りボルト28により適正シール
圧を与えるように締め上げておくことが肝要である。ま
た、上記装置では、耐火物製の上部ノズル21及び浸漬
ノズル31にアルミナグラファイトを採用したが、これ
に限らず高導電率の耐火物を使用することもよく、上部
フランジ26及び下部フランジ37にオーステナイト系
ステンレス鋼SUS 304 を採用したが、これに限らず他の
非磁性材料を使用することもよい。
【0035】
【発明の効果】この発明は中子を有する電磁攪拌式の半
凝固金属生成機の半凝固金属排出装置として、半凝固金
属生成機の底部に上部ノズルとさらにその下端に浸漬ノ
ズルを密接して配置し、中子先端と浸漬ノズル上方端と
で流量制御部を形成させ、それぞれのノズルに適用する
40kHz 〜 200kHz の高周波電流を用いた誘導加熱で該
ノズル壁を加熱昇温させ、その熱伝導で該ノズル内半凝
固金属を保熱するように、各ノズル外周にそさぞれ高周
波誘導加熱コイルを配置するものであり、この発明の半
凝固金属排出装置によれば、半凝固金属生成機で生成さ
れた半凝固金属は、途中の上部ノズル装置及び浸漬ノズ
ル装置の内壁面から抜熱されることがなく、かつ高周波
誘導加熱により昇温されることもない。したがって凝固
シェル付着による流量制御不能や通路閉塞トラブルから
開放されるとともに再加熱による品質劣化をともなうこ
となしに排出でき、次工程へ空気の巻き込みをともなう
ことなく、生成したままの目標の固相率及び初晶粒径の
半凝固金属を好適に次工程へ供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電磁攪拌式半凝固金属生成機の半凝固金
属排出装置断面の説明図である。
【図2】この発明に適合する電磁攪拌式半凝固金属生成
機の半凝固金属の排出装置断面の説明図である。
【符号の説明】
00 半凝固金属生成機 01 中子 02 水冷スリーブ 03 底部フランジ 04 攪拌用電磁コイル 05 冷却水給水口 06 冷却水排水口 10 排出装置 11 スリーブ 12 加熱コイル 13 断熱絶縁被覆 14 上部フランジ 15 排出ノズル 16 流量制御部 20 上部ノズル装置 21 上部ノズル 22 上部加熱コイル 23 断熱絶縁被覆 24 固定具 25 釣りボルト 26 上部フランジ 27 装着ボルト 28 下部フランジ釣りボルト 30 浸漬ノズル装置 31 浸漬ノズル 32 下部加熱コイル 33 断熱絶縁被覆 34 固定具 35 釣りボルト 36 絶縁フランジ 37 下部フランジ 38 流量制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 6/10 311 8915−3K

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中子を有する電磁攪拌式半凝固金属生成
    機の底部に耐火物製の上部ノズルを装着し、さらにその
    上部ノズルの下端に耐火物製の浸漬ノズルを密接して配
    置すること、 上記中子先端と浸漬ノズルの上方端とで流量制御部を形
    成させること、 上部ノズル内及び浸漬ノズル内のそれぞれの半凝固金属
    を、各ノズルに適用する40kHz 〜200kHzの高周波電流
    を用いた誘導加熱による発熱に基づく該ノズル壁を通し
    た熱伝導で保熱する高周波誘導加熱コイルを、上記上部
    ノズル及び浸漬ノズルの外周にそれぞれ配置すること、 の組合せになる電磁攪拌式半凝固金属生成機の半凝固金
    属排出装置。
  2. 【請求項2】 上部ノズル及び浸漬ノズルが、比抵抗が
    5000〜12000 μ・Ω・cm の範囲のアルミナグラファイ
    トからなる請求項1記載の電磁攪拌式半凝固金属生成機
    の半凝固金属排出装置。
JP9136593A 1993-04-19 1993-04-19 電磁攪拌式半凝固金属生成機の半凝固金属排出装置 Pending JPH06297096A (ja)

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