JPH0629596Y2 - 三脚の脚開度固定具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はカメラ或いは測量用機械等の三脚を開いた状態
で固定する脚開度固定具に関するものである。

〔従来の技術〕

脚開度固定具には、キャスターの付いたものと、キャス
ターのないものとがあり、キャスター付きを通常ドリー
と称し、キャスターのないものを、トライアングルと呼
称しており、三脚との取付けに関してはドリーと同一要
素を有するものである。

従来のこれら三脚開度固定具は、三脚先端の掛止鈎に引
掛かる引掛部材があるのみで引掛け高さの調節ができな
いため、その高さに適合した掛止鈎を備えた三脚しか使
用できない欠点があった。即ち、三脚の掛止鈎位置が異
なるものは固定できない不便があった。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案の課題は、前記従来の不便を解消し、掛止鈎の高
さ位置に関係なくどの三脚でも確実に掛止できる三脚開
度固定具を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の手段は、基体より突出した複数本の放射状腕の
先端に三脚の各脚杆先端が入り込む嵌合孔を形成した固
定具本体を設け、該固定具本体に横軸を貫挿すると共
に、横軸の両端に弾性杆材を取付け、前記各脚杆先端に
設せた掛止鈎に係合する固着駒を備えた螺杆を、前記両
弾性杆材の上端に固定しためねじ部材に螺合させたこと
である。

〔実施例〕

図において１は基体でＹ字形に成形し、３本の放射状腕
２をピン３により屈伸可能に枢着する。

各放射状腕２の先端に固定具本体４を取付ける。この固
定具本体４は三脚Ａの各脚杆Ａ′先端が入り込む嵌合孔
５を形成すると共に、横軸６を貫通させ、両端にコイル
スプリング７を結着する。８は脚杆Ａ′に突設した掛止
鈎Ｂに係合する固着駒でハンドル９を備えた螺杆１０の
先端に固定し、両コイルスプリング７、７の上端に取付
けためねじ部材１１に前記螺杆１０をねじ込み、ハンド
ル９を操作することにより、固着駒８は上下に移動す
る。

尚コイルスプリング７の代りに他の弾性部材を用いるこ
ともでき、また図示実施例はキャスター１２のある固定
具を示してあるが、ないものでも差支えない。１３はキ
ャスター１２のブレーキ片、１４はその操作片、１５は
全体を第６図のように折畳んだときの緊縛用ゴム紐であ
る。

〔作用〕

三脚の脚杆先端を固定具本体４の嵌合孔５に嵌め、ハン
ドル９を操作して螺杆１０の先の固着駒８を脚杆に設け
た掛止鈎Ｂに係合させる。（第５図参照）かくしてコイ
ルスプリング７、７は第４図、第５図のように撓んで三
脚を確実に固定する。ハンドル９を脚から開くように倒
すと、コイルスプリング７、７の弾性により固着駒は簡
単に掛止鈎Ｂより外れる。

〔効果〕

本考案によれば、脚杆に設けた掛止鈎の高さ位置の変化
があっても上下調整可能な固着駒により何等の支障なく
固定出来実用上の価値は向上する。又ハンドルの簡単な
操作により固着駒は掛止鈎から外れ操作が簡単である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る三脚の脚開度固定具の一実施例を示
したもので、第１図は平面図、第２図は正面図、第３図
は要部の側面図、第４図は三脚を固定した使用状態の斜
視図、第５図は同上の要部側面図、第６図は折畳んだ状
態の斜視図である。 １……基体、２……放射状腕、３……ピン、４……固定
具本体、Ａ……三脚、６……脚杆、Ｂ……掛止鈎、５…
…嵌合孔、６……横軸、７……コイルスプリング、８…
…固着駒、９……ハンドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基体より突出した複数本の放射状腕の先端
   に三脚の各脚杆先端が入り込む嵌合孔を形成した固定具
   本体を設け、該固定具本体に横軸を貫挿すると共に、横
   軸の両端に弾性杆材を取付け、前記各脚杆先端に設けた
   掛止鈎に係合する固着駒を備えた螺杆を、前記両弾性杆
   材の上端に固定しためねじ部材に螺合して成る三脚の脚
   開度固定具。