JPH0629559U - ゴルフクラブ用シャフト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高比重のウエイト部材を一体的に埋設したク
ラブシャフトとすることで、クラブシャフトの特性を変
化させることなく、スウィング・ウエイト・バランスを
容易に変化させることが出来るゴルフクラブ用シャフト
を提供することを目的とするものである。 【構成】 ２はクラブシャフト１を成形するマンドレ
ル、３は炭素繊維等を用いた繊維強化プラスチックシー
トのアングル層、４は炭素繊維等を用いた繊維強化プラ
スチックシートのストレート層を示し、クラブシャフト
１のグリップ側１ａには、比重2.5 〜20、好ましくは、
８〜20のステンレス，真鍮，タングステン, 樹脂または
金属粉末を樹脂により固めた複合部材等から成る高比重
のウエイト部材５が一体的に埋設される。このウエイト
部材５は、クラブシャフト１のグリップ側１ｂから剛性
が変化しても本来の性能に影響のない範囲である１０mm
〜100mm 程度の長さを有し、略円筒状に形成されて、前
記アングル層３と、ストレート層４とに一体的に成形さ
れるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ゴルフクラブ用シャフトに係わり、更に詳しくはクラブシャフト の特性を変化させることなくゴルフクラブのスウィング・ウエイト・バランスを 容易に変化させることが出来るゴルフクラブ用シャフトに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ゴルフクラブとしてのヘッドスピードを上げ、ボールの飛距離を延ばす 目的等から、ゴルフクラブのスウィング・ウエイト・バランス（Ｓ，Ｗ，Ｂ）を 、グリップ寄りに移動する、所謂、カウンターバランスにすることが行われてい る。このカウンターバランスにする方法としては、例えば、シャフトのグリップ 側内面に、ガラス繊維強化プラスチック製のパイプを挿入固着したり（例えば、 実開平4-44968 号公報) 、既製のクラブシャフトのグリップ側に鉛等のウエイト を嵌め込んだりすることが行われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

然しながら、前者の方法の場合、ガラス繊維強化プラスチック製のパイプは、 それほど高比重でないため、スウィング・ウエイト・バランスを大きく移動させ ることができず、またスウィング・ウエイト・バランスをグリップ寄りに大きく 移動させるためには、長いガラス繊維強化プラスチック製のパイプを挿入しなけ ればならないので、シャフト自身の剛性が変化してしまうと言う問題があった。

【０００４】 また後者の方法の場合には、既製のクラブシャフトのバランスを移動させるた めに、そのクラブ本来の特性を変化させることになり、必ずしも良い効果を得ら れるというものではなかった。 この考案は、かかる従来の課題に着目して案出されたもので、高比重のウエイ ト部材を一体的に埋設したクラブシャフトとすることで、クラブシャフトの特性 を変化させることなく、ゴルフクラブのスウィング・ウエイト・バランスを容易 に変化させることが出来るゴルフクラブ用シャフトを提供することを目的とする ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記目的を達成するため、繊維強化プラスチックシートを素材とす るクラブシャフトにおいて、クラブシャフトのグリップ側に、高比重のウエイト 部材を埋設して一体的に成形したことを要旨とするものである。

【０００６】

【考案の作用】

この考案は上記のように構成され、クラブシャフトの成形時に、予め成形した 高比重のウエイト部材をクラブシャフトのグリップ側に位置するようにマンドレ ルに挿入し、このマンドレルに、繊維強化プラスチックシートから成るアングル 層と、その上に繊維強化プラスチックシートから成るストレート層とを積層させ て加熱硬化させることにより、一体的に成形することで、クラブシャフトの特性 を変化させることなく、スウィング・ウエイト・バランスを容易に変化させるこ とが出来るものである。

【０００７】

【考案の実施例】

以下、添付図面に基づき、この考案の実施例を説明する。 図１は、この考案を実施したクラブシャフト１の縦断面図を示し、２はクラブシ ャフト１を成形するマンドレル、３は炭素繊維等を用いた繊維強化プラスチック シートのアングル層、４は炭素繊維等を用いた繊維強化プラスチックシートのス トレート層を示し、クラブシャフト１のグリップ側１ａには、比重2.5 〜20、好 ましくは、８〜20のステンレス，真鍮，タングステン, 樹脂または金属粉末を樹 脂により固めた複合部材等から成る高比重のウエイト部材５が一体的に埋設され る。

【０００８】 このウエイト部材５は、クラブシャフト１のグリップ側１ｂから剛性が変化し ても本来の性能に影響のない範囲である１０mm〜100mm 程度の長さを有し、略円 筒状に形成されて、前記アングル層３と、ストレート層４とに一体的に成形され るものである。 このように構成されるクラブシャフト１の成形は、まずマンドレル２に、クラ ブシャフト１のグリップ側１ａの位置に、円筒状に成形された高比重のウエイト 部材５を挿入し、そして、マンドレル２及びウエイト部材５に、炭素繊維等を用 いた繊維強化プラスチックシートのアングル層３を巻付け、更にその上にストレ ート層４を巻付けて、テーパ状のクラブシャフト１を形成し、これを図示しない オーブン等にいれて一定温度で、一定時間加熱硬化させることにより一体的に成 形するものである。

【０００９】 以上のような方法によりクラブシャフト１を成形することにより、クラブシャ フト１の重心位置がグリップ寄りとなり、ゴルフクラブのスウィング・ウエイト ・バランスもグリップ寄りとなるため、ゴルフクラブとしてのヘッドスピードが 上がり、ボールの飛距離を延ばすことが出来るものである。 また、従来の繊維強化プラスチック製のシャフトを有するゴルフクラブと同じ スウィング・ウエイト・バランス、即ち、同じゴルフクラブとしてのヘッドスピ ードを保ちながら、グリップ寄りの重心位置を有するシャフトには、ウエイトの 大きなクラブヘッドを取付けることが出来、従って、ゴルファーの好みに対応さ せて任意なゴルフクラブヘッドとすることが出来るものである。

【００１０】

【考案の効果】

この考案は、上記のようにクラブシャフトのグリップ側に、高比重のウエイト 部材を埋設して一体的に成形したので、クラブシャフトの特性を変化させること なく、重心位置を容易に変化させることが出来、またゴルフクラブのスウィング ・ウエイト・バランスがグリップ寄りとなるため、ゴルフクラブとしてのヘッド スピードが上がり、ボールの飛距離を延ばすことが出来、更に同じゴルフクラブ シャフトのバランスを保ちながら、ヘッドウエイトを大きくすることが出来るの で、ゴルファーの好みに対応させて任意なゴルフクラブヘッドとすることが出来 る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を実施したクラブシャフトの縦断面図
である。

【符号の説明】

１ クラブシャフト １ａ グリップ ２ マンドレル ３ アングル層 ４ ストレート層 ５ ウエイト部
材

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 繊維強化プラスチックシートをアングル
   状またはストレート状に巻付けてクラブシャフトを成形
   してなるゴルフクラブ用シャフトにおいて、前記クラブ
   シャフトのグリップ側に、高比重のウエイト部材を埋設
   して一体的に成形したことを特徴とするゴルフクラブ用
   シャフト。
2. 【請求項２】 高比重のウエイト部材として、比重2.5
   以上の、ステンレス，真鍮，タングステン, 樹脂または
   金属粉末を樹脂により固めた複合部材等を使用した請求
   項１に記載のゴルフクラブ用シャフト。