JPH0629438B2 - セルロース系バイオマスの液化方法 - Google Patents

セルロース系バイオマスの液化方法

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JPH0629438B2
JPH0629438B2 JP63254428A JP25442888A JPH0629438B2 JP H0629438 B2 JPH0629438 B2 JP H0629438B2 JP 63254428 A JP63254428 A JP 63254428A JP 25442888 A JP25442888 A JP 25442888A JP H0629438 B2 JPH0629438 B2 JP H0629438B2
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cellulosic biomass
organic solvent
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liquefying
gas
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永之介 村木
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はセルロース系バイオマスの液化方法に関し、よ
り詳細にはセルロース系バイオマスを液化して低粘度の
液体燃料または化学原料を製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、セルロース系バイオマスの液化方法としては、
(イ)COまたはCO+H等の高圧の還元性ガスを用
い、適当な触媒の存在下に加熱することにより還元、分
解して液化する方法が採用され、また(ロ)不活性ガス
加圧下に加熱する方法や(ハ)不活性ガス加圧下、水性
媒体存在下に加熱する方法(特開昭61-66789号)等が提
案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
(イ)の方法では、還元性ガスを反応系に導入するので
装置が大型化し、また還元性ガス発生装置も併設する必
要があった。
一方、(ロ)の方法では、生成物の粘度が高く、有機溶
媒に不溶となることが報告されており、(イ)〜(ハ)
いづれの方法においても、反応系に高圧ガスを圧入する
必要があった。
本発明は、高圧の還元ガスや不活性ガスを用いずにセル
ロース系バイオマスを液化する方法を提供することを目
的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明は、セルロース系バイオマス
を耐圧容器中、脂肪族ケトンおよび脂肪族アルコールか
ら選ばれた少なくとも1種の有機溶媒の存在下に、該有
機溶媒の臨界温度、臨界圧力以上で熱分解することを特
徴とするものである。
すなわち本発明によれば、セルロース系バイオマスおよ
び有機溶媒を耐圧容器に入れ、密閉後、加熱する。
本発明で用いるセルロース系バイオマスはいかなるもの
であっても良いが、セルロース含量の高いパルプ、木
綿、リンター、麻、古紙、バガスが特に好ましい。
また、有機溶媒としては、脂肪族ケトン、脂肪族アルコ
ールを使用することができるが、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノールが好ましく、アセト
ン、メタノールが特に好ましい。
かかる有機溶媒は、熱媒、蒸気圧による加圧、生成物の
溶剤として作用する。
更に本発明によれば、反応系に少量の炭素質物質を存在
させることによって、セルロース系バイオマスの熱分解
温度を低下させることができる。
炭素質物質としては、無定形炭素を多く含むものであれ
ば特に限定されないが、カーポンプラツク、石炭類、コ
ークス、木炭、骨炭、活性炭等を挙げることができ、特
に表面積の大きい活性炭が好ましい。
反応容器は、バツチ式の耐圧容器、例えばオートクレー
ブでも良いし、連続式の耐圧容器を使用することもでき
る。
例えば、セルロース系バイオマスと有機溶媒を仕込んだ
オートクレーブを常圧下で密閉し、加熱するのみで、有
機溶媒の蒸気圧は臨界圧以上となり、セルロース系バイ
オマスの熱分解に必要な圧力を得ることができる。
また、必要ならば、加圧のためのガス、例えば窒素、二
酸化炭素等を別途、圧入することもできる。
連続的に反応させる場合にも、原料バイオマスと共に有
機溶媒を反応容器にポンプで圧入するだけで良いが、加
圧用ガスを併用することもできる。
熱分解温度は、セルロース系バイオマスの種類、炭素質
物質の有無、有機溶媒の種類等によって異なるが、炭素
質物質が存在しない場合は350〜400℃であり、炭素質物
質が存在すれば250〜4000℃である。
また、熱分解に要する時間はセルロース系バイオマスの
種類によって適宜決定されるが、1〜3時間である。
セルロース系バイオマス、有機溶媒および炭素質物質の
使用重量割合は、セルロース系バイオマス1に対して有
機溶媒1〜100、炭素質物質0〜0.2の範囲で選択され、
セルロース系バイオマスおよび有機溶媒の種類に応じて
最適割合を決定することができる。
以下、本発明の実施例を述べる。
〔実施例〕
実施例1 50ml容オートクレーブにパルプ4.0g、アセトン30ml、活
性炭0.25gを入れ、密閉した。
これを加熱炉で30分後に330℃まで昇温させ、この温度
に3時間保持して熱分解を行った。
放冷後、内容物を取り出し、活性炭をろ別した。パルプ
は完全にアセトンに溶解し、不溶部は活性炭のみであっ
た。アセトン部を蒸発させたところ、粘度の低い暗褐色
の液体2.52gを得た。この液はキシレン可溶性の油状物
であった。
実施例2〜7 実施例1と同様に種々の条件で熱分解を行った。結果を
下記の表に示す。
〔発明の効果〕 以上述べたように本発明によれば、セルロース系バイオ
マスを耐圧容器中、脂肪族ケトンおよび脂肪族アルコー
ルから選ばれた少なくとも1種の有機溶媒と共に加熱す
るだけで、有機溶媒の蒸気圧によって容易に高圧が得ら
れると同時にセルロース系バイオマスを熱分解し、液化
することができる。
従って、還元ガス、不活性ガス等の加圧用ガスを用いる
必要がなく、また有機溶媒の臨界温度、臨界圧力以上で
バイオマスを熱分解するので、有機溶媒は気相、液用の
区別のない単一相(超臨界溶媒)でバイオマスと反応
し、超臨界溶媒の溶解力によってバイオマスを効率良く
分解することができる。
また原料のセルロース系バイオマスは、熱分解に際して
二酸化炭素などのガスを発生することがなく、少なくと
もセルロース成分は完全に液化させることができる。
更に加圧用のガスを使用しないので、反応容器を冷却す
ると常圧に戻っており、操作の点でも好都合である。
更にまた脂肪族ケトンや脂肪族アルコールは分解生成物
のキャリヤーとして機能し、これら溶媒に分解生成物が
溶解しているので、炭素質物質やリグニン等の不溶解部
分を除いた後にそのまま使用することもできる。
また、水の存在を必要としないので、反応生成物から水
に除去する手間がはぶける利点がある。
本発明によつて得られた液化液は、トルエン、キシレン
等に可溶性であるので、用いたセルロース系バイオマス
の糖成分がが脱水縮合し、かなり脱酸素化が進、芳香族
炭化水素へと改質されているものと考えられる。
この液化液は、発熱量が6〜9kcl/gであり、液体燃料
として用いることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース系バイオマスを、耐圧容器中、
    脂肪族ケトンおよび脂肪族アルコールから選ばれた少な
    くとも1種の有機溶媒の存在下に該有機溶媒の臨界温
    度、臨界圧力以上で熱分解することを特徴とするセルロ
    ース系バイオマスの液化方法。
  2. 【請求項2】前記熱分解を炭素質物質の存在下に行う請
    求項1記載のセルロース系バイオマスの液化方法。
  3. 【請求項3】前記セルロース系バイオマスが、パルプ、
    木綿、リンター、麻、古紙、バガス、木材および藁から
    なる群から選ばれる請求項1または2記載のセルロース
    系バイオマスの液化方法。
JP63254428A 1988-10-07 1988-10-07 セルロース系バイオマスの液化方法 Expired - Lifetime JPH0629438B2 (ja)

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