JPH06293871A - 電解質を組み合わせてなる塗料または塗材 - Google Patents

電解質を組み合わせてなる塗料または塗材

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JPH06293871A
JPH06293871A JP5107349A JP10734993A JPH06293871A JP H06293871 A JPH06293871 A JP H06293871A JP 5107349 A JP5107349 A JP 5107349A JP 10734993 A JP10734993 A JP 10734993A JP H06293871 A JPH06293871 A JP H06293871A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用後の包装容器の処理が難しい金属缶,プ
ラスチック缶等に変え、処理しやすいプラスチック袋,
防水紙袋等の包装容器に包装可能にするために、高吸水
性ポリマーを添加して粘土状の新規塗料としたものを使
用する際、粘度調整が少ない希釈量で容易に流動性をも
った塗料とする。 【構成】 水性塗料100重量部に対して高吸水性ポリ
マーを0.001〜10重量部添加することにより、粘
土状の新規塗料となる。粘土状塗料に、電解質を水溶
液,粉末,固形状態において別々にあるいは電解質を添
加した製品とする。 【効果】 プラスチック袋,耐水紙に包装可能となった
粘土状新規塗料を簡単に使用可能な状態に調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な形態の水性塗料
または塗材(以下、単に「新規塗料」と言う。)に関す
る。その利用分野としては、水性の塗料または塗材(以
下、単に「塗料」と言う。)を使用しているすべての業
界が考えられる。そして、本発明の新規塗料を用いるこ
とにより包装形態の合理化が考えられ、製品容器を簡素
化して、使用後の容器廃材を少なくしたり、リサイクル
し易くしたり、包装の経費を低減したりすることがで
き、さらに塗料使用時の粘度調整が容易になる。
【0002】
【従来の技術】従来の流動性を持った塗料は、製品とし
て容器に充填されるときその粘度は、20℃下で1〜1
000ポイズ(リオン株式会社製ビスコテスターによ
る)程度であった。このような従来の塗料の容器として
は、金属缶,プラスチック缶等に限られていた。そして
このような塗料は、使用時に水等を加えて均一に撹拌し
て作業適性粘度になるように調整して使用するのが一般
的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】従来の塗料は、流動
性をもった性状のため、包装にビニールの袋のようなも
のを用いた場合、外力が加わると構造上弱い所に応力が
集中し、輸送中または保存中に破損しやすく、破損した
場合には容器あるいは周辺を汚すことになるため、この
危険を避けるために、その容器は金属缶,プラスチック
缶等に限られているのが現状であった。金属缶,プラス
チック缶等に充填された流動性の塗料は、使用後内側に
材料が残り易く、そのため材料ロスも多く、またその汚
れのため容器のリサイクルが困難であり、空き缶の処理
が大きな問題になっていた。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明は、流動性をもっ
た塗料では使用後の容器の処理が困難であるという問題
点を解決するために、高吸水性ポリマーを添加して粘土
状の新規塗料とした。このことにより、金属缶,プラス
チック缶以外の包装容器であるプラスチック袋,防水紙
袋,防水箱等に包装可能にした。しかし、ただ単純にこ
のまま使用すると、使用後の容器処理の問題は解決でき
ても、使用時における粘度調整のための撹拌にやや時間
がかかる。そこで高吸水性ポリマーに吸水させた水を混
練時にはスムーズに放出できるように、電解質を組み合
わせたおよび/または添加した新規塗料としている。
【0005】本発明の請求項1の組み合わせた新規塗料
とは、塗料100重量部に下記の高吸水性ポリマーを
0.001〜10重量部の範囲で添加し粘土状にしたも
のであり、且つその高吸水性ポリマー100重量部に対
し下記の電解質を0.01〜10000重量部の範囲で
組み合わせたものである。
【0006】組み合わせの一形態は、高吸水性ポリマー
の添加により粘土状にした新規塗料と、使用時に容易に
作業適性粘度にするための電解質を溶解した水溶液をセ
ットにした製品である。この製品は、電解質溶液を粘度
調整剤として粘土状の新規塗料に加えて使用する。電解
質溶液をまぜて撹拌することにより、より簡単に使用時
の粘度調整作業ができるようになる。この場合の製品の
組み合わせは、プラスチック製の袋,防水性の紙袋等に
充填した粘土状の新規塗料と電解質溶液を充填したテト
ラパック様の防水紙容器等をセットした新規塗料製品の
形態が考えられる。
【0007】次に、組み合わせのもう一形態は、高吸水
性ポリマー添加により粘土状にした新規塗料と、使用時
に容易に作業適性粘度にするための電解質を粉末あるい
は粒状でセットにした製品である。この場合、電解質の
粒度は特に問わないが、細かい方が溶解が早く、利用は
便利となる。この製品は、使用時に粘土状の新規塗料に
電解質をふりかけたあと粘度調整のための水を加えて撹
拌するか、電解質を水に溶解させ、それを加えて撹拌す
るかして使用する。このことにより、より簡単に使用時
の粘度調整作業ができるようになる。この場合の製品の
組み合わせは、プラスチック製の袋,防水性の紙袋等に
充填した粘土状の新規塗料と電解質を充填した防水紙袋
等をセットした新規塗料製品の形態が考えられる。
【0008】そして、本発明の請求項2は、高吸水性ポ
リマーで粘土状にした組成物に電解質を添加して粘土状
の新規塗料としたものである。この製品では、使用時に
ただ単に粘度調整のための水を粘土状の新規塗料に加え
て撹拌して使用する。このことにより、より簡単に使用
時の粘度調整作業ができるようになる。この場合の製品
の包装形態は、プラスチック製の袋,防水性の紙袋等
に、粘土状の新規塗料に添加したものを充填した新規塗
料製品の形態が考えられる。
【0009】本発明に言う電解質の添加とは、粘土状の
新規塗料に電解質を添加し混練して均一物としたり、粘
土状の新規塗料の表面に電解質をまぶしたり、またはた
だ単に同一包装中に両者を入れることを言う。
【0010】本発明に言う粘土状とは、高吸水性ポリマ
ーを添加している塗料で、柔らかいものから硬いものま
であるが、具体的には図1に示す様な重さ300gの円
錐粘度計の20℃下で測定した値が9cm以下のものを
言う。参考に、従来塗料のうち粘度の高いものをリオン
株式会社製ビスコテスターのローター2号を用いて20
℃下で測定した値では、1000ポイズ程度であるが、
これを重さ300gの円錐粘度計で測定した場合は約1
0cmの値になる。円錐粘度計は自重で沈んだ深さを粘
度値として使用するものであり、測定は円錐粘度計の先
端を測定検体の表面すれすれにセットしたあとフリーに
して、1分後の沈み深さにより表す。円錐粘度計は、概
略円錐形状であり、円の径8cm,円錐の高さ15cm
になっている。この円錐粘度計を使用する例は、「建築
の耐火被覆工法」内藤龍夫著,鹿島出版会,昭和56年
8月5日発行の第92頁,第93頁に見ることができ
る。
【0011】本発明で言う高吸水性ポリマーとしては、
デンプン系,セルロース系,多糖類系,タンパク質系,
ポリビニールアルコール系,アクリル系,付加重合体
系,ポリエーテル系,縮合ポリマー系等があり、より具
体的にはデンプン−アクリル酸グラフト重合体,デンプ
ン−スチレンスルホン酸重合体,セルロース−アクリロ
ニトリルグラフト重合体,カルボキシメチルセルロース
の架橋体,ヒアルロン酸,アガロース,コラーゲン,ポ
リビニールアルコール架橋重合体,ポリアクリル酸ナト
リウム架橋体,ポリアクリロニトリル系重合体ケン化
物,ヒドロキシエチルメタクリレートポリマー,無水マ
レイン酸系共重合体,ビニルピロリドン系重合体,ポリ
エチレングリコール・ジアクリレート架橋重合体,エス
テル系ポリマー,アミド系ポリマー等を例示することが
できるが、具体的に限定するものでなく、高吸水性ポリ
マーの吸水能力が純水においてその重量の10倍以上の
ものであれば本発明の方法に使用できる。通常は100
〜1000倍の吸水能力の樹脂が使用される。高吸水性
ポリマーの吸水能力が純水において10倍未満のもので
は粘土状になりにくく使用できない。
【0012】そして、本発明で言う電解質とは、その水
溶液が電気伝導性を持ち、直流を通ずると両極で電気分
解現象を呈する物質をいい、強電解質,弱電解質があ
る。具体的には塩化カルシウム,塩化カリウム,塩化ナ
トリウム,塩化マグネシウム,塩化アルミニウム,塩化
コバルト,塩化アンモニウム,炭酸水素ナトリウム,硝
酸アンモニウム,硝酸アルミニウム,臭素酸カリウム,
水酸化ナトリウム等を例示する事ができるが、具体的に
限定するものではなく、通常の電解質の定義に該当する
物質であれば本発明の効果がある。通常はこれら電解質
のうち強電解質を一種あるいは組み合わせて用いる。
【0013】
【作用】次に、本発明の作用機構を説明する。本発明者
は高吸水性ポリマーで粘土状にした塗料をより簡単に使
用時の粘度調整作業ができるようにするために鋭意研究
をした結果、電解質を作用させると速やかに粘度調整作
業ができることを見いだし、本発明を完成させた。その
作用機構は、電解質に水が加わると電離してナトリウム
イオンやカルシウムイオン等のイオンを含む水溶液にな
り、それが粘土状の塗料中の多量に水を吸った状態の高
吸水性ポリマー機能を低下させる。高吸水性ポリマーの
機能低下による高吸水性ポリマーの収縮と、それに伴う
水分の放出の相互作用により粘性が低下する。このこと
により粘土状から流動性をもった塗料に速やかに調整で
きるのである。
【0014】粘土状の新規塗料に電解質を組み合わせる
場合、請求項1または同2の形態をとることができる。
このいずれも従来の塗料に使用していた容器である金属
缶,プラスチック缶等にかわりプラスチック袋,防水紙
袋,防水性の合成紙容器等に包装ができ、容器コストを
下げることや使用後の容器廃材処理をより容易にでき
る。
【0015】請求項1は粘土状の新規塗料と電解質溶液
あるいは粉末または粒状等の電解質を組み合わせたもの
であり、請求項2は粘土状の新規塗料に電解質を添加し
たものであるが、このいずれもその作用は前述の電解質
のイオン化により起こる。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例により更に具体的に説明
するが、本発明はこれにより何等限定されるものではな
い。
【0017】実施例1 アクリル樹脂エマルション50重量部,二酸化チタン3
0重量部,炭酸カルシウム5重量部,分散剤0.6重量
部,増粘剤0.4重量部,水14重量部の配合のものを
ディゾルバーでよく撹拌して均一な家庭用塗料としたあ
とニーダーに移し、この100重量部に高吸水性ポリマ
ー(住友化学工業株式会社製;スミカゲルNP−101
0)を2重量部添加し、さらに混練して粘土状の家庭用
塗料を得た。次に、これを押出機で直径が20mm,長
さ20mmの円柱状のペレットにしたあと、厚み50μ
のポリプロピレン製のプラスチック袋に5kg充填し
た。これと3%塩化カルシウム水溶液をテトラパックに
0.4kg充填したものとをセットとして製品とした。
この塗料の性能等については表1の通りとなった。尚、
試験に供するに当たっては、塗料5kgにセットの電解
質水溶液0.4kgを加えて撹拌して使用した。
【0018】実施例2 アクリル・スチレン共重合樹脂エマルション24重量
部,炭酸カルシウム64重量部,分散剤0.7重量部,
増粘剤0.3重量部,水11重量部の配合のものをディ
ゾルバーでよく撹拌して均一な建築仕上塗材としたあと
ニーダーに移し、この100重量部に高吸水性ポリマー
(三菱油化株式会社製;ダイヤウエットI−400)を
1.5重量部添加し、さらに混練して粘土状の仕上塗材
を得た。次に、これを押出機で直径10mm,長さ10
mmの円柱形のペレットにしながら厚み50μのポリプ
ロピレン製のプラスチック袋に20kg充填した。これ
と3%塩化ナトリウム水溶液をテトラパックに1.6k
g充填したものとをセットとして製品とした。この仕上
塗材の性能等については表1の通りとなった。尚、試験
に供するに当たっては、仕上塗材20kgにセットの電
解質水溶液1.6kgを加えて撹拌して使用した。
【0019】実施例3 アクリル樹脂エマルション30重量部,炭酸カルシウム
25重量部,二酸化チタン20重量部,分散剤0.6重
量部,増粘剤0.4重量部,水24重量部の配合のもの
をディゾルバーでよく撹拌して均一な建築仕上塗材とし
たあとニーダーに移し、この100重量部に高吸水性ポ
リマー(住友化学工業株式会社製;スミカゲルNP−1
010)を1重量部添加し、さらに混練して粘土状の仕
上塗材を得た。次に、これを押出機で直径30mm,長
さ15mmの円柱形のペレットにしながら厚み50μの
ポリエチレン製のプラスチック袋に15kg充填した。
これと塩化カリウムをプラスチック容器に75g充填し
たものとをセットとして製品とした。この仕上塗材の性
能等については表1の通りとなった。尚、試験に供する
に当たっては、仕上塗材15kgにセットの電解質75
gをふりかけ、さらに水を1.5kg加えて撹拌して使
用した。
【0020】実施例4 アクリル樹脂エマルション12重量部,炭酸カルシウム
65重量部,シリカゾル12重量部,分散剤0.7重量
部,増粘剤0.3重量部,水10重量部の配合のものを
ディゾルバーでよく撹拌して均一な建築仕上塗材とした
あとニーダーに移し、この100重量部に高吸水性ポリ
マー(住友化学工業株式会社製;スミカゲルSP−51
0)を0.1重量部添加し、さらに混練して粘土状の仕
上塗材を得た。次に、これを成型機で直径が25mmの
球状にしながら厚み50μのポリプロピレン製のプラス
チック袋に20kg充填した。これと塩化ナトリウムを
ビニール袋に100g充填したものとをセットとして製
品とした。この仕上塗材の性能等については表1の通り
となった。尚、試験に供するに当たっては、仕上塗材2
0kgに、セットの電解質100gをふりかけ、さらに
水を2kg加えて撹拌して使用した。
【0021】実施例5 アクリル樹脂エマルション30重量部,炭酸カルシウム
25重量部,二酸化チタン20重量部,分散剤0.6重
量部,増粘剤0.4重量部,水24重量部の配合のもの
をディゾルバーでよく撹拌して均一な建築仕上塗材とし
たあとニーダーに移し、この100重量部に高吸水性ポ
リマー(日本合成化学工業株式会社製;アクアリザーブ
GP)を7重量部添加し、さらに混練して粘土状の仕上
塗材としたあと、さらにその100重量部に対して炭酸
ナトリウムを5重量部加えて均一に混練して、これを成
型機で直径が20mmの球状にしたあと、厚み50μの
ポリプロピレン製のプラスチック袋に10kg充填し製
品とした。この仕上塗材の性能等については表1の通り
となった。尚、試験に供するに当たっては、電解質を添
加した粘土状の仕上塗材10kgに、水を1kg加えて
撹拌して使用した。
【0022】実施例6 水溶性アクリル樹脂15重量部,アクリル樹脂エマルシ
ョン15重量部,カーボンブラック10重量部,リン酸
亜鉛5重量部,クレー30重量部,分散剤0.6重量
部,増粘剤0.4重量部,水24重量部の配合のものを
ディゾルバーでよく撹拌して液状の自動車用下塗り塗料
としたあとニーダーに移し、この100重量部に高吸水
性ポリマー(住友化学工業株式会社製;スミカゲルNP
−1010)を1重量部添加して混練して粘土状の塗料
としたあと成型機で直径が20mmの球状にして、さら
にその100重量部に対してリン酸二ナトリウムを1重
量部の割合でまぶしたものを、厚み50μのポリプロピ
レン製のプラスチック袋に20kg充填し製品とした。
この塗料の性能等については表1の通りとなった。尚、
試験に供するに当たっては、電解質を添加した粘土状の
塗料20kgに、水を2kg加えて撹拌して使用した。
【0023】比較例1 実施例1で、使用時の粘度調整で電解質を用いずにただ
水のみで行った。この塗料の性能等については表1の通
りとなった。尚、試験に供するに当たっては、塗料5k
gに対して水を1kg加えて撹拌して使用した。
【0024】比較例2 実施例3で、使用時の粘度調整で電解質を用いずにただ
水のみで行った。この仕上塗材の性能等については表1
の通りとなった。尚、試験に供するに当たっては、仕上
塗材15kgに対して水を3kg加えて撹拌して使用し
た。
【0025】比較例3 実施例5で、使用時の粘度調整で電解質を用いずにただ
水のみで行った。この仕上塗材の性能等については表1
の通りとなった。尚、試験に供するに当たっては、仕上
塗材10kgに対して水を2kg加えて撹拌して使用し
た。
【0026】比較例4 アクリル・スチレン共重合樹脂エマルション24重量
部,炭酸カルシウム64重量部,分散剤0.7重量部,
増粘剤0.3重量部,水11重量部の配合のものをよく
撹拌して粘稠な建築仕上塗材とし、スチール製の角缶に
20kg充填した。この仕上塗材の性能等については表
1の通りとなった。尚、試験に供するに当たっては、仕
上塗材20kgに対して水を4kg加えて撹拌して使用
した。
【0027】比較例5 アクリル樹脂エマルション30重量部,炭酸カルシウム
25重量部,二酸化チタン20重量部,分散剤0.6重
量部,増粘剤0.4重量部,水24重量部の配合のもの
をディゾルバーでよく撹拌して均一な建築仕上塗材とし
たあとニーダーに移し、この100重量部に高吸水性ポ
リマー(住友化学工業株式会社製;スミカゲルNP−1
010)を1重量部添加し、さらに混練して粘土状の仕
上塗材を得た。次に、これを押出機で直径30mm,長
さ15mmの円柱形のペレットにして、さらにその10
0重量部に対して塩化ナトリウムを12重量部まぶしな
がら厚み50μのポリエチレン製のプラスチック袋に1
5kg充填した。この仕上塗材の性能等については表1
の通りとなった。尚、試験に供するに当たっては、仕上
塗材15kgに対して水を3kg加えて撹拌して使用し
た。
【0028】
【塗膜試験体の作成および乾燥・養生条件】前述の如く
粘度調整をした各材料を、スプレーガンまたはタイルガ
ンを用いてスレート板に吹付け、続けて塗膜試験体の乾
燥・養生は、次の様に行った。実施例1〜5および比較
例1,2,4,5では、温度20℃,湿度65%の室で
1週間乾燥・養生をして塗膜試験に供した。実施例6と
比較例3は、120℃で20分間強制乾燥した後、温度
20℃,湿度65%の室で1週間乾燥・養生をして塗膜
試験に供した。
【0029】
【試験ないし検討の項目および方法】 容器の経済性 容器の価格を金属缶と比較した。 製品の輸送性 各塗料の輸送における破損の危険性を評価した。 製品の粘度 図1の円錐粘度計により測定した。 製品の現場における粘度調整の容易さ 製品を使用粘度にするため所定の水または水溶液等を加
えて撹拌し、撹拌の容易さで評価した。 塗膜の付着性 JIS K 5400の碁盤目試験により評価した。 塗膜の耐水性 20℃の水に7日間水没後、塗膜にしわ,膨れ,割れ,
はがれの発生の有無により評価した。 塗膜の意匠性 模様を付与する試験体について目視により評価した。
(実施例2〜5、比較例2〜5) 容器の開封性 材料ロスが出ないように開封した時、所要時間の長短に
より評価した。 使用後の容器の処理性 再利用,焼却処分,埋め立て処分等が容易にできるかど
うかにより評価した。
【0030】
【表1】 実施例1〜6,比較例1〜5の性能等の結果を示す。
【0031】
【発明の効果】本発明の電解質を組み合わせたおよび/
または添加した粘土状の新規塗料製品は、金属缶,プラ
スチック缶等に梱包していた従来の塗料を、プラスチッ
ク製の袋,防水紙袋等に包装可能となり、包装内面をほ
とんど汚さないのでリサイクル,焼却等の使用後の処理
が容易で、また包装の経費も低減できる。しかも電解質
の作用により、使用時の粘度調整が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で言う粘土状を定量化するための測定道
具、円錐粘度計の外観斜視図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高吸水性ポリマーを添加して粘土状とし
    た水性の塗料または塗材と、電解質を溶液状態または未
    溶解状態のまま別々の包装単位としたことを特徴とする
    組み合わせ塗料または塗材。
  2. 【請求項2】 高吸水性ポリマーを添加して粘土状とし
    た水性の塗料または塗材に、電解質があらかじめ添加さ
    れてなることを特徴とする塗料または塗材。
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