JPH06293661A - ホルモン活性組成物 - Google Patents

ホルモン活性組成物

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JPH06293661A
JPH06293661A JP5245381A JP24538193A JPH06293661A JP H06293661 A JPH06293661 A JP H06293661A JP 5245381 A JP5245381 A JP 5245381A JP 24538193 A JP24538193 A JP 24538193A JP H06293661 A JPH06293661 A JP H06293661A
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hormone
growth
antibody
hgh
animals
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Ivanyi Juraj
イバンイ ユラユ
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トーマス ホルダー アンドリユー
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 脊椎動物に投与されると、そのホルモンの作
用を増強する医薬組成物を提供する。 【構成】 この組成物は、ホルモンの“フラグメント”
(事実上および機能上の両方のフラグメントを意味す
る)および免疫学的担体またはアジュバントを薬剤とし
て許容される担体とあわせて含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脊椎動物種におけるホル
モン活性の増強に関するものである。
【0002】
【従来の技術】"ホルモン”とは、身体の一つの部分か
ら放出されて、少なくとも一つの、他の離れた部分に選
択的に作用する物質を包含するものとして定義されてい
る。このような物質の多くは内分泌腺により分泌され
る。その一つの例に、脳下垂体よりの成長ホルモンの分
泌がある。所定の標的組織(単または複数)に対する選
択性の根拠は、その物質に特異的に結合するレセプター
組織があるかないかによる。
【0003】インスリンのような蛋白質の場合には、レ
セプターは細胞の表層にある。インターフェロンは、ウ
イルスの攻撃に対して脊椎動物の細胞を防禦することに
あづかっている。インターフェロンは内分泌器官により
分泌されるのでなく、成長ホルモンが有するような標的
組織特異性は有していない。しかしながら、それは大き
なグリコシル化された蛋白質分子で、特殊な細胞表面レ
セプターに結合する。細胞表層上の特異的レセプターに
結合することにより細胞の活性に影響する類似のある種
の物質もある。たとえば、腫瘍壊死因子およびインター
ロイキンのようなリンホカインである。この明細書中で
は "ホルモン”の用語は、細胞表層レセプターを有す
る、蛋白質またはポリペプチド単位(グリコシレート化
される場合も含む)および類似のものを包含するものと
して、用いる。
【0004】インスリンや表皮成長因子(EGF)に対
するある種の抗体は、イン ビトローでのそれらのホル
モンの活性を強化し、またはホルモン類似の活性を示す
(シェヒター他(Y.Schechter)、プロシー
ディング ナショナル アカデミー サイエンス(Pr
oc.Nat.Acad Sci.)76(6),27
20(1979)およびシェヒター他(Y.Schec
hter)、ネイチャー(Nature)27883
(1979))。このような現象がおこるのは、それ
らの抗体が2価で、細胞表層上でのホルモン−レセプタ
ー複合体の凝集をおこさせ、この凝集が細胞内の第2の
メッセンジャーを活性化するからであると考えられる。
抗体の1価Fabフラグメントは、このような活性強化
または類似活性を示さない。
【0005】これらの研究は単にインスリンおよびEG
Fレセプターの特徴づけに関連して行なわれ、またこの
ようなホルモンに関してはその作用機構の同定の面で行
なわれていたのみである。さらに、これらの研究はいず
れも、このような活性強化を証明しているものではない
(ドゥ ピロ他(de Pirro)、ジアベトロジア
(Diabetologia)19,118(198
0)およびシェヒター他(Schechter)、プロ
シーディング ナショナル アカデミー サイエンス
(Proc.Nat.Acad Sci.)75(1
2),5788(1978))。また、このような強化
イン ビボーでおこるかどうか、その現象がより広く
応用できるかどうかの示唆はない。
【0006】インスリンおよび他のホルモンに対し、
ビボーで抗体を生成することは、ホルモン−抗体複
合体が身体の免疫系により除かれるだろうゆえにはなは
だ望ましくなく、そして、ホルモン作用は強化されるど
ころか打消されてしまうであろうことは確かである。た
とえば、シュワルツ(Schwartz J.),エン
ドクリノロジー(Endocrinology),10
7(4),877;フレイジャー(Fraisie
r),エンドクリン レビュー(Endcorine
Reviews)4(2),155およびガウス他(G
ause),エンドクリノロジー(Endocrino
logy)112(5),1559(以上、成長ホルモ
ンについて)およびブレークおよびケルヒ(Blake
& Kelch),エンドクリノロジー(Endoc
rinology)109(6),2175(黄体ホル
モン放出ホルモンについて)をみられたい。
【0007】
【発明の開示】本発明は、驚くべきことに、抗体のエピ
トープ(epitope)特異性を適切に選ぶことで、
ホルモンに対するある種の特異的抗体がホルモンの活性
を強化するかまたは類似の活性を示しうることを見出だ
したことにもとづいている。それで、本発明に係り、脊
椎動物に投与された時に、その脊椎動物におけるホルモ
ンの投与効果を強めるかまたはそのホルモンに類似した
効果を発揮する、ように抗体の少なくともあるもののエ
ピトープ特異性を選ぶとして、そのホルモンに対する抗
体を含有する組成物が提供される。
【0008】本発明に係りまた、(a)ホルモンと、
(b)脊椎動物に投与された時に、その脊椎動物におけ
るホルモンの投与効果を強めるかまたはそのホルモンに
類似した効果を発揮するように抗体の少なくともあるも
ののエピトープ特異性を選ぶとして、そのホルモンに対
する少なくともひとつの型の抗体との、複合体を含有す
る組成物が提供される。本発明に係りまた、脊椎動物に
投与された時に、その脊椎動物におけるホルモンの投与
効果を強めるかまたはそのホルモンに類似した効果を発
揮するように抗体の少なくともあるもののエピトープ特
異性を選ぶとして、そのホルモンに対する抗体を含有す
る組成物を脊椎動物に投与することによる、 "正常の
(あとに定義する)”脊椎動物におけるホルモン投与効
果を強めるかまたはそのホルモンに類似した効果を発揮
させる方法が提供される。
【0009】"正常の”の意味は、そのホルモンにより
調節される組織の正常の機能に十分な量の内生該ホルモ
ンを有する固体をさすものとする。本発明に係りまた、
(a)ホルモンと、(b)脊椎動物に投与された時に、
その脊椎動物におけるホルモンの投与効果を強めるかま
たはそのホルモンに類似した効果を発揮するように抗体
の少なくともあるもののエピトープ特異性を選ぶとし
て、そのホルモンに対する少なくともひとつの型の抗体
との複合体を含有する組成物を脊椎動物に投与すること
による、 "正常の(上記定義)”の脊椎動物におけるホ
ルモンの投与効果を強めるかまたはそのホルモンに類似
した効果を発揮させる方法が提供される。
【0010】さらにまた本発明に係り、脊椎動物に投与
された時に、その脊椎動物におけるホルモンの投与効果
を強めるか、または、そのホルモンに類似した効果を発
揮するように抗体の少なくともあるもののエピトープ特
異性を選ぶとして、そのホルモンに対する抗体を含有す
る医薬組成物を脊椎動物に投与することにより、ホルモ
ンにより調節される組織の機能が異常に低いヒトまたは
他の脊椎動物を治療する方法が提供される。
【0011】さらにまた、本発明に係り、(a)異常に
低い、ホルモン調節組織の機能に関与するそのホルモン
と、(b)脊椎動物に投与された時に、その脊椎動物に
おけるホルモンの投与効果を強めるかまたはそのホルモ
ンに類似した効果を発揮するように抗体の少なくともあ
るもののエピトープ特異性を選ぶとして、そのホルモン
に対する少なくともひとつの型の抗体との複合体を含有
する医薬組成物をヒトまたは動物に投与することによ
り、異常に低い、ホルモン調節組織の機能を有する脊椎
動物を治療する方法が提供される。
【0012】成長ホルモン、インスリン、甲状腺刺激ホ
ルモンおよびインターフェロンを投与する時の効果を強
めるかそれらに類似した効果を発揮させることが本発明
の特に有利な特徴である。あるホルモンが欠乏した結果
として生じる臨床的な異常は多くの例で特徴づけられて
おり、本明細書では特に列挙しない。しかし、例をあげ
ておくと、成長ホルモンの欠乏による脳下垂体性小人
症、Turner氏症候群および悪液質、インスリンの
欠乏による糖尿病、そして甲状腺刺激ホルモンの欠乏に
よるクレチン病、単純甲状腺腫および粘液水腫がある。
【0013】特定のホルモンに "対する”抗体とは、そ
のホルモンに結合する抗体を意味する。つまり、その抗
体は、その特異的ホルモンと反応して造り出されたもの
でなくてよい。たとえば、成長ホルモン(GH)に対し
て生成されたいくつかの抗体は、絨毛膜性ソマトマンモ
トロピン(CS)と交叉反応するが、それは、それら2
つのホルモンのあいだの広範な配列相同性のゆえであ
る。さらに、合成類縁体またはその1部のホルモンに対
する抗体を生成させることも可能でありうる。
【0014】留意すべきこととして、抗体は、本発明に
係る組成物または方法が適用される動物種に特異のホル
モンである必要は必ずしもない。しかし、なるべくはそ
の方が有利である。そのホルモンに対する抗体がすべ
て、そのホルモンが投与された時の効果を増強したり、
または、類似の効果を示したりするわけでないことが分
った。そうではなく、本発明に係り、抗体が作用する能
力は、ホルモン上にある、その抗体に対する特定のデタ
ーミナント(つまり、抗原サイト)により支配されるよ
うである。それで容易に分るように、ポリクローナル抗
体(つまり、ある範囲のデターミナント特異性を有して
いる抗体の集まり)は、モノクローナル抗体よりも、本
発明に係る組成物または方法に用いるにはあまり適当で
はない。
【0015】この方面の技術の専門家は、本明細書を読
み、慣用の手法により、本発明を実施するのに有効なモ
ノクローナル抗体を容易に選びうるであろう。ある事情
によっては、適当なモノクローナル抗体の混合物を用い
うる。しかし、抗体のエピトープ特異性が記載のようで
ある限り、 "従来の”免疫により生成された動物または
ヒトの抗血清を用いることも可能である。成長ホルモン
(GH)および絨毛性ソマトマンモトロピン(CS)対
する特に有利なモノクローナル抗体はEB01およびE
B02である。抗体QB01はプロラクチン(PRL)
に有利である。
【0016】動物中にホルモンが存在することが、抗体
(単独投与の場合)が上記のように作用するのに必要で
ある。それで "正常な”固体では、選択された抗体のみ
の投与で上記のような効果を示すであろう。しかし、た
とえば、脳下垂体性小人症のように内生GHを欠如する
個人では、GHも、必ずしも同時でなくてよいが、抗体
と共に投与せねばならない。
【0017】動物の体外で抗体を調製するのでなく適当
な成長ホルモン分子のあらかじめ選択したフラグメント
をアジュバントと組合わせて動物に注射することによ
り、適当な特異性のある抗体を生成させることができ
る。このフラグメントは、ホルモンを強化する抗体の一
つまたは一つより多くが特異的であるエピトープ(単ま
たは複数)のみを含有するように選択することになる
が、ホルモンを適当に切断するかまたはペプチドフラグ
メント(またはそのフラグメントに類縁のもの)を合成
することによりみちびくことができる。
【0018】親水性残基に富むホルモンの部分を選択す
ることにより、完全なホルモン分子表層上にあり、そし
てそれゆえに完全な分子と交叉反応するフラグメント
( "抗原デターミナント”)を創出するかまたは選択し
うる可能性が大となる。同様に、フラグメントは、ホル
モンの、細胞表層レプターと結合するサイトを含有すべ
きでないし、レセプターとの結合を防ぐようにコンホー
メーションを変えてしまう第3の試剤を結合するサイト
も含有すべきでない。
【0019】さもないと、生成する抗体は、ホルモンの
作用を強化するよう阻害することがありうる。それでこ
の型の免疫が成功するためには、取り扱う動物中に、特
異性の狭い抗体のポリクローナルな集合物を生成させ、
外部から抗体を受動的に投与する場合よりも動物への注
射を少くしうるようにする。もちろん、事実上のフラグ
メントを用いないで、分子の望ましからぬエピトープが
存在するが、なんらかの方式で抗体が近づきにくくなっ
ている機能的フラグメントも用いることができる。
【0020】本明細書中で用いる "フラグメント”の用
語は、事実上および機能上の両方のフラグメントを意味
するものとする。それで、本発明により、相応するホル
モンの少なくとも1種のあらかじめ選択された "フラグ
メント(上記定義)”を、必要に応じてアジュバントと
あわせて含有する組成物およびこの組成物を哺乳動物に
投与することによる、哺乳動物のホルモン調節されてい
る反応を増加させる方法が提供される。
【0021】本発明はまた、従来法によるそのような組
成物およびそれの調製方法を包含する。このような従来
法によるワクチンでは、抗原の免疫原性を強化するため
に免疫学的担体、たとえばキーホールリンペットヘモシ
アニンまたは破傷風トキソイドがしばしば使用される。
同様に免疫系を刺激するために、アジュバント、たとえ
ば水酸化アルミニウム、サポニンまたはムラミルジペプ
チドなどがしばしば添加される。一般的に単位投与量中
に約0.001から10μmole、なるべくは0.0
1から0.05μmoleの抗原が存在すべきで、抗原
の適量の選択は専門家にとって可能であろう。
【0022】脊椎動物に抗体を受動的に移行させるため
には、任意の適当な無菌媒体、たとえば食塩水約104
−107 、なるべくは105 −106 ABT50単位の抗
体を存在させて、0.01から10ml、なるべくは、
約0.5mlの投与量とすべきである。例として、3種
のみのホルモン、つまりGH、CSおよびPRLの場合
について以下に述べる。
【0023】本発明に係わる組成物または方法はつぎの
可能性を提供する。 (a) 産業上重要な家畜、たとえば牛、豚および家き
んの完全な成長までの期間を短縮するか、または少ない
試料でのそのような成長を可能とする。 (b) これらの動物を正常最大値以上に成長させる。 (c) 脊椎動物における催乳の期間または量を増加さ
せる。たとえば、牛よりのミルク収量が大となり、ヒト
の母親の子供への母乳の授乳が可能となる。 (d) 家畜における肉の赤身と脂肪との比が増加す
る。 (e) 動物、たとえば羊の毛、毛皮または他の有用な
表面生成物の成長を増加させる。 (f) GH欠如の個人、たとえば小人症の子供を治療
して正常の成長をおこさせる。
【0024】すべての場合において、本発明に係る組成
物および(または)方法の使用は、ホルモンのみを使用
するよりも経費および労力を著しく節約させる。これ
は、ホルモン作用の強化における投与回数を少なくしう
るからである。さらに、処理動物中の肉またはミルク中
に残るかもしれない有害な残留物の減少も期待される。
さらにまた、家畜にはしばしば他のワクチン、たとえば
口てい病ワクチンが投与されるので、このようなワクチ
ンに本発明に係る組成物を添加する便宜さもある。
【0025】
【実施例】本発明をつぎの非限定的実施例で説明する。 略 語 略語のリスト hGH ヒト成長ホルモン hCS ヒト絨毛膜ソマトマンモトロピン hPRL ヒトプロラクチン bGH 牛成長ホルモン MAB モノクローナル抗体 PBS リン酸塩緩衝食塩水 PMSF フェニルメチルスルホニルフルオライド Ig 免疫グロブリン MHc メイジャー組織適合性コンプレックス SPRIA 固相ラジオイムノアッセイ Wto 0時点での重量 SDS−PAGE SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動 EDTA エチレンジアミンテトラ酢酸 RIA ラジオイムノアッセイ
【0026】統計的評価 従来法により算術平均および標準偏差を計算した。グル
ープ間の差は対でないStudent’s t−試験で
評価した。
【0027】図面の説明 図1は、例Aに関するもので、本発明に係わる組成物で
処置した短小マウスの体重増加を示すグラフである。横
軸は注射後の日数を示し、縦軸は体重増加量を初めの体
重に対する%で示す。図2は、例Cに関するもので、正
常マウスにおける対応する体重増加を示すグラフであ
る。横軸は注射後の日数を示し、縦軸は体重増加量を、
初めの体重に対する%で示す。
【0028】図3は、例Dに関するもので、ハトそのう
の重量増加を示すグラフである。第1欄のhGH、hC
S等はホルモンの種類で、第2欄の100/13等は、
投与量μg/1回宛を3回投与することを示す。第3欄
は、MAB(モノクローナル抗体)を示す。棒線グラフ
で、そのう粘膜の増加重量が、mg±SDで表わされて
いる。MABを添加した場合が斜線で、無添加の場合が
横線で示してある。図4は、例Eに関するもので、キヌ
ザルの体重増加を示すグラフである。横軸は注射後の日
数を示し、縦軸は累積体重増加量(g)を示す。
【0029】調製例 例1 ヒト成長ホルモン(hGH)に対するモノクロー
ナル抗体の調製 この研究に用いた抗体は、Wellcome Diag
nostics Temple Hill,Dartf
ord,Kent,U.K.より入手したもので、十分
に特徴付けられている(Ivanyi.1982ab,
AstonおよびIvonyi,1983)。BALB
/cマウス脾細胞をNSI骨髄腫細胞と融合させ標準技
術(IvaryiおよびDavis,1980,198
1)でクローン化した。由来した抗体は、IgG1 イソ
タイプのすべてで、寒天中2重拡散で調べて沈殿しなか
った。4種のデターミナントが競合アッセイでhGH上
に同定された(QA68、NA71、EB01およびE
B02)。それらのうちの2つはhCS(EB01およ
びEB02)と完全に共通していた。しかし、これらの
抗体のいずれもヒトプロラクチンとは交叉反応しなかっ
た。
【0030】抗体濃度はABT50値で表現した。これ
は、 125I−hGHのRIAによる50パーセント結合
を与えるに必要な抗体タイターの逆数である(Ivan
yi、1982a)。hGHを蛋白分解に付して変型し
たものの結合実験で、4つのデターミナントはすべて第
1の1−139残基中に位置することが示されEB01
デターミナントはまた配列領域146−191にも現わ
れた(AstonおよびIvanyi,1983)。
【0031】例2 EB01のFab′フラグメントの
調製 EB01の腹水グロブリン(5mg/ml)をCNBr
−活性化セファロース上に固定化したhGH(100m
g)上のアフィニティクロマトグラフィーで精製した。
保留された物質はグリシン−HCl緩衝液pH2.3で
溶出し、蛋白質含有チューブをNaOH(1M)ですぐ
にpH7.5に調整した。精製抗体は20mg/ml
(2ml)に濃縮し、システイン(0.01M)および
EDTA(0.002M)を含有するリン酸ナトリウム
緩衝液に対して透析した。
【0032】この生成物を0.4mgのパパイン(BD
H)により37℃で4時間消化し、PBSに対し透析し
て、システインおよびEDTAを除去した。ついで、透
析物はDEAEセルロースカラム(20cm×1.2c
m)に移し、リン酸ナトリウム緩衝液のリニアーグラジ
エント(0.005M−0.3M、pH8.0)を用い
て溶出した。カラムより溶出された第1のピークは、S
DS−PAGEで測定して抗体のH鎖は含有せず、10
-3×ABT50°の活性を示した。
【0033】例3 ホルモン Institute of child Healt
h,Londonと特に契約して、有効期間のすぎた臨
床用材料より、注射用ヒト成長ホルモンを得た。分析に
用いたのは>99%純度のものである。これはRIA
(UK)社、Washington,Durham,
U.K.より得た。ラクトパーオキシダーゼでhGHを
放射性ヨー素ラベルし、高比活性(80×106 cpm
/g)(Linde等、1981)のトレーサーを得
た。
【0034】アッセイに先立ち、単量体性 125I−hG
Hを、Ultrogelカラムクロマトグラフィ−によ
り凝集物より分けた。Ultrogelは、LKB社、
Cambridge,U.K.の商品名である。動物に
投与するための抗体−ホルモン複合体は、注射に先立
ち、溶液を1時間混合して調製した。数週間にわたり注
射する慢性的実験では、1週分の複合体をまとめて調製
し、±4度Cで保存した。0.05M重炭酸ナトリウム
2mM PMSFpH8.6中で組織をホモジナイズし
て、キヌザル脳下垂体より可溶性抽出物を調製した。生
ずるホモジネートは10,000gで20分遠心し、上
清(20ml)を試験した。
【0035】生物学的例 例A hGH−EB01複合物で処置した短小マウスに
おける累積体重増加 dw遺伝子について異質接合子性のマウスからか、また
は、異質接合子性の雌マウスおよびチロキシン処理雄同
質接合子性短小マウスより、短小マウスを育種した。
9.1±0.4g体重の短小マウスを、無作為に、6頭
宛のグループに分け、いくつかのゲージに入れた。各ゲ
ージには各処置群の1頭が入っているようにした。ホル
モンは、所定の時間に0.1ml量中に含有させて背中
に皮下注射した。処理の開始時、処理中、および処理後
の時点で体重を測定した。短時間実験での体重増加は数
日の実験での累積体重増加を、最初の全体重に対する相
対値(%)または重さ(g)そのもので表わした。Hn
ghesおよびtannerの方法(1970)で尾の
長さを測定した。
【0036】3週の間に、リン酸塩緩衝食塩水(PB
S)処理した対照マウスは、約15%の相対体重増を示
した(図1)。10μg hGH処置マウスは、同一期
間に22%増加した。しかし、hGH−EB01複合物
による増加は34%で、hGHのみよりもさらに12%
上廻った。複合体中のhGH量を10μgから160μ
gに上昇させると体重増加は、最初の体重の44%であ
った。図1から分るように、処置群と対照群との差は2
1日の試験期間中に序々に開いた。hgH−MAB複合
体は48時間で著しい体重増加を与えたのに対し、hG
Hのみの処置群とPBS注射対照群との差は7日後まで
ははっきりしなかった。
【0037】例B EB01Fab′フラグメントによ
る成長促進 EB01抗体の2価が成長促進に必要かどうかをみるた
めに、EB01−Fab′−hGH複合体の短小マウス
における35SO4 2-取り込みに対する効果をみた。比較
的せまい体重範囲の短小マウス(7−10g)を乱数表
(FisherおよびYates,1957)でランダ
ムにし、最後のホルモン注射後の24時間目に体重に対
して、0.5ci/g体重となるようにして35SO4 2-
を注射した(Herbai,1970)。
【0038】マウスは20時間後に殺し、胸郭を取り出
し、沸騰水中に20分おき、飽和硫酸ナトリウム中に1
夜にわたり浸し、水道水で2時間、蒸留水で1時間洗っ
た。約1mmの隣接する肋軟骨(costochond
ral junction)をあわせて切り去り、胸骨
に付着した肋軟骨を残した。軟組織を除き、胸骨に直接
に関節でつながっている5個のもっとも長い肋軟骨を全
体として、胸郭の各側からはづし、ひとまとめにした。
各10個の肋軟骨プールは室温で一夜にわたり乾燥し、
秤量し、処理して35SO4 2-を定量した。35SO4 2-
肋軟骨による取り込みは、肋軟骨mg当たり毎分の崩壊
として表わした。
【0039】EB01又はEB01−Fab′により強
化される、軟骨による硫酸塩取り込みのレベルは、同一
ABT50処理量で比較した抗体およびフラグメントとあ
まり変わらない(表1)。しかし、hGHのみの存在で
観察された成長はFab′−hGHについての値より有
意に少ない。 "第2の”モノクローナル抗L鎖抗体(T
C187)またはポリクローナル抗マウスIg抗体を含
めることによりFab′フラグメントの価を増加させて
も、35SO4 2-の取り込みは有意に変わらない。
【0040】さらにFab′フラグメントがEB01抗
体の増強効果を拮抗的に阻害することはない。EB01
と等モル量のhGHおよびhCSの複合体もまた、強化
の程度を減少させることはない。この複合体は主にhG
H−EB01−hCS種を含有するが、hCSはhGH
のわずか10%の成長ホルモン活性を有するのみなの
で、2価が必要ならば、hGH−EB01−hCSは減
少した活性を有するはずのところである。実際、EB0
1−hCS複合体では対応するhGHとの複合体より活
性が著しく低下する。
【0041】
【表1】
【0042】例C 幼若BALB/cマウスにおける成
長の強化 短小マウスにおける成長促進は、非常に遅い活性をバッ
クラウンドとして表われるので、正常な、つまり成長の
早い幼若マウスにおいて、抗体の媒介する強化効果が表
われるかどうかをみるのは興味深い。7−10gの体重
の3週令BALB/cマウスを無作為に分けて、上記の
短小マウスにおけるように注射した。慢性試験では毎週
3度体重を測定した。
【0043】グループ1には、ずっと1週2度宛PBS
を投与した。グループ2には1週間3度160μgのh
GHを投与した。グループ3には、4週にわたり、同様
に投与した。グループ4および5には、160μgのh
GHと200μgのEB01との複合体を、1週および
4週にわたり、毎週3度投与した。グループ6には、該
複合体を4週間にわたり、毎日投与した。グループ5お
よび6は、PBS注射対照に比較して、31%および3
7%だけ余計成長した(図2)。hGH−EB01の著
しい体重増加効果は投与後48時間ですでに明らかであ
った(表2)。EB01の存在の下で、10、40また
は160μgのhGH投与動物は、hGHのみに比して
有意の体重増加を示した。
【0044】
【表2】
【0045】例D hGHの乳汁分泌活性の強化 ヒト成長ホルモンは、イン ビボーでハトのそのう、ま
たは乳組織に対する効果により、および乳腺レセプター
への結合から、 125I−hPRLをおき代えるその能力
により測定して、著しい乳汁分泌活性を示す。ハトのそ
のうバイオアッセイ操作はホルモンの乳汁分泌活性を測
定する方法であり、そしてまたラットまたはマウスの乳
腺または黄体を用いる他の乳汁分泌活性分析と類似して
いる。
【0046】ホルモン、複合体または対照溶液は0.1
ml量として、印をつけたびんから各片側そのうに隣接
して皮内注射した。各群5羽を用いた。注射は、第1日
目にのみ1回投与(2×104 ABT50)するか、また
は、36時間にわたり3回(それぞれ2×103 ABT
50)投与するか、または、第2日目にさらに2回の追加
投与した。鳥は第3日目に殺し2.5cm直径のそのう
の粘膜の湿重量を測定した(Nicoll,196
7)。2つの個々の片側そのうのそれぞれに隣接して複
合体または遊離ホルモンを皮下投与することにより、全
身的なホルモン分布のない条件の下での強化効果を調べ
た。100μgのhGHを3回投与した後のそのう粘膜
の重量は100mgであったのに対して、対照(PBS
のみは抗体のみ)粘膜は10から13mgであった(図
3)。
【0047】10μgのホルモンのみでは48mgの粘
膜を与えたが、EB01またはEB02の存在の下で
は、粘膜の重量はそれぞれ108mgおよび80mgに
増加した。短小マウスにおけると同様に、NA71は強
化活性がないのに対して、QA68は粘膜分泌を著しく
抑制した。さらに、EB01は、ホルモン投与1回また
は3回のいずれでも同じ程度に、その量に比例して乳汁
分泌効果を強化した。しかし、EB01はhGHの飽和
投与の乳汁分泌効果を強化しえなかった。EB01は、
hCSに対し同等に結合するので、我々はこのホルモン
の乳汁分泌活性の強化も調べてみた。その結果10μg
hCSとの抗体複合体は、ホルモンのみ投与の対照に
比して、そのう粘膜の重量を2倍にした。
【0048】例E キヌザルにおける成長促進 ネズミ類の成長またはハトそのうの反応に対する強化効
果は、外来生のhGHの投与に依存していた。この理由
は、本明細書に記載の抗体のいずれもがきつ歯目成長ホ
ルモンと交叉反応しなかったゆえである。しかし、我々
は、イムノブロットアッセイで、EB01抗体がキヌザ
ル成長ホルモンに結合することを発見した。この発見は
外来性の投与されたホルモンの存在しない状態でのキヌ
ザルの成長の促進に対するEB01の評価を可能とした
(図4)。
【0049】16頭の動物を体重に関して無作為に、4
群に分けて、0.4mg hGHのみ、hGH(0.4
mg)+EB01(2mg)、EB01(2mg)の
み、またはPBSを、1週間当たり3度投与した。2頭
の同腹動物は、体重減少がつづくので1週後に除外せね
ばならなかった。PBSで44日間処理した動物の体重
は68g増加した。EB01のみ投与群の平均体重増加
は約103gであった。ホルモンのみまたは複合体投与
群の体重増加は、EB01のみと対照との中間であっ
た。抗体投与した動物の相対的体重増加(最初の体重に
対する%)は89%で、他方対照群の体重増加はわづか
61%であった。キヌザルに異質の抗体を6週連続投与
した場合にも、副作用、たとえばアナフィラキシー性副
作用は全く観察されなかった。
【0050】例F ハトそのうアッセイの追加 例Dのハトそのうアッセイを、hPRLの高度精製物L
の1μgまたはQB01−MABアフィニティクロマト
グラフィ−精製調製物Rの3μgを、単独でまたは、そ
のモノクローナル抗体の2500ABT50の一定量との
複合体として用いて、反復した。QIB01抗体調製物
は例1記載と同様ですでに報告されている(Ivany
i & Davies,1981)。表3の結果は、h
PRLの両方の調製物について、抗体QB01に係る強
い強化を示している。これらの数値は、1群6個のその
うの平均値および1×標準偏差を示している。
【0051】
【表3】 表 3 抗 体 そのうの重量(mg) 調製物L 調製物R QB01 68.0 ± 30.5 75.0 ± 18.0 対照A(hPRLのみ) 22.5 ± 14.5 22.0 ± 11.0 対照B(未注射) 19.5 ± 5.0
【0052】例G 短小マウスの成長および組成 短小(dw/dw)マウスを18頭宛の3群に分け、1
0日間にわたり、通常の自由摂取飼料量の100%、7
5%、50%の量の餌を与えた。各餌によって、6頭の
マウスには食塩水、6頭にはhGH(40ミリ単位)6
頭にはhGH/EB01(104 ABT50量の抗体)複
合体を与えた。マウスの全体としての生育(硫酸塩を9
日目に注射して35SO4 の胸骨軟骨への取り込みを測定
する)、脂肪含量、体重変化および尾長を測定した。こ
の結果は表4−7に示した。ホルモン/抗体複合体が、
飼の減少分を補なっていることは明らかで、筋肉を選択
的に成長させるので、脂肪の割合は減少する。後者の利
点は、飼の少ない場合により格別である。
【0053】
【表4】 表 4 胸骨間軟骨への硫酸塩の取り込み 飼 料 100% 75% 50% 処 置 食塩水 2393 ± 315 695 ± 76 540 ± 57 hGH 5569 ± 209 4492 ± 317 2958 ± 202 hGH+EB01 7956 ± 865 5531 ± 691 4840 ± 668 結果は、組織ミリグラム当たり毎分の崩壊量で表現:平均±S.E.
【0054】
【表5】 表 5 脂 肪 含 量 飼 料 100% 75% 50% 処 置 食塩水 2533 ± 83 1502 ± 304 1082 ± 89 hGH 1857 ± 130 1173 ± 127 631 ± 152 hGH+EB01 1164 ± 99 733 ± 51 347 ± 91 数字は脂肪量(ミリグラム)
【0055】
【表6】 表 6 最初の体重に対する%体重変化(最初体重=100%) 飼 料 100% 75% 50% 処 置 食塩水 104.67 ± 0.95 94.5 ± 1.63 87.83 ± 1.14 hGH 119.67 ± 1.94 107.5 ± 1.61 91.67 ± 0.8 hGH+EB01 127.17 ± 2.12 111.67± 0.88 95.2 ± 2.52 数字は平均値±S.E.
【0056】
【表7】 表 7 尾の長さの増加(増加量,mm) 飼 料 100% 75% 50% 処 置 食塩水 0.96 ± 0.24 0.5 ± 0.19 0.71 ± 0.36 hGH 3.33 ± 0.3 3.29 ± 0.47 2.04 ± 0.28 hGH+EB01 5.21 ± 0.39 4.96 ± 0.31 4.05 ± 0.16 数字は平均値±S.E.
【0057】例H 正常マウスにおける成長 例Cの実験を反復したが、体重増加ではなく35SO4
胸骨軟骨への取り込みに関して分析した。4週令(体重
10g)、6週令(14g)および9週令(19g)の
マウスを用い、35SO4 の投与の2日前に、食塩水、h
GH(100μg)またはhGH−EB01複合体(1
00μg/104 ABT50)を0.1mlづつ皮下注射
した。軟骨は24時間後に除去した。結果を表8に示し
た。複合体の場合では、有意の成長増加が示された(最
高令のマウスでp<0.0005)
【0058】
【表8】 表 8 マ ウ ス 令 4 週 6 週 9 週 処 置 食塩水 1686 ± 282 1176 ± 85 505 ± 32 hGH 1621 ± 158 1330 ± 83 605 ± 54 hGH/EB01 2431 ± 307 1738 ± 191 1071± 85 単位:カウント/分/mg軟骨
【0059】例I 特異性の少ないポリクローナル抗体
の使用 7K(7000ダルトン)フラグメントをhGHのC末
端よりサブテイリジンにより切り出し、変性条件の下に
クロマトグラフィ−に付した(Ashton& Iva
ni 1983)。2頭のマウスのそれぞれに、フロイ
ンド完全アジュバントを用いて乳化してあるが担体を有
していないフラグメントの50μgを注射し、21日後
に、アジュバントなしに、さらに50μgを注射した。
2回目のチャレンジの後の10日目に血清を採取し、h
GH(10μg)と複合させ、短小マウスに注射した。
ひきつづくマウスの成長を、上記のような35SO4 の測
定により分析した。結果は表9に示されているように、
ポリクローナル抗血清が成長を強化させたことを示し
た。
【0060】
【表9】 表 9 処 置 35SO4 取り込み(c.p.m./mg軟骨) 食塩水 500 ± 50 hGH(10μg) 1365 ± 146 hGHプラス抗血清I 4425 ± 703 hGHプラス抗血清II 3272 ± 471
【0061】例J ヒツジ成長ホルモン活性の増強 例1の方法と同様の方法で調製した、ヒツジ(たとえば
メンヨー)成長ホルモン(oGH)に対するモノクロー
ナル抗体を、Denartment of Exper
imontal Immunology,Wellco
me Research Laboratories,
Langley Court.Beckenham.K
ont,BR33BS,UKより入手した。oGHに反
応する短小マウスを6頭宛のグループに分け、ホルモン
の50μgをそのままか、または抗体4種のうちのひと
つとの複合体として、35SO4 注射の前に2日間続けて
注射した。胸骨間軟骨は24時間後に取り、ぎ酸に溶解
し、放射活性をカウントした。結果を表10に示す。
【0062】
【表10】 表10 処 置 MABタイター 35SO4 の取り込み (平均±S.E.;cpm/mg組織) oGH − 1411 ± 261 oGH+1D11H9 1×10-4 5871 ± 1339 oGH+4B62D9 3.2 ×10-4 4323 ± 671 oGH+2B11 4.2 ×10-3 3408 ± 642 oGH+3B11 5.6 ×10-2 3434 ± 719 塩 水 − 557 ± 79
【0063】例K メンヨウにおける成長の増強 一群2頭のメンヨウ(平均体重17kg)に、抗oGH
抗体2B11(例J参照)を種々の投与量で、または対
照としてのマウスグロブリンを、35SO4 (146μc
i/kg)の腹腔注射の前に2日連続して投与した。2
4時間後、各サイトより胸骨間軟骨の4試料を採取し、
上記のように分析した。結果を表11に示す。
【0064】
【表11】 表11 処 理 35SO4 の取り込み (平均±S.D.;cpm/10mg軟骨) 106 ABT502B11 3094 ± 630 0.2×106 ABT502B11 5168 ± 24 0.04 ×106 ABT502B11 2373 ± 183 対 照 2084 ± 771 これらの各分析の結果は高度に有意で、本発明に係る組
成物が経済的に重要な動物種においてGHの作用を増強
化うることを示している。
【0065】例L メンヨーにおける成長の増強 異なるモノクローナル抗体1D11H9を用いて、例K
を反復した。1群5頭とし、平均体重は24kgであっ
た。結果は表12に示す。
【表12】 表12 処 置 35SO4 の取り込み (平均±S.E.;cpm/10mg) 8.8 ×105 ABT502B11 3315 ± 560 2×106 ABT501D11H9 2818 ± 343 対照イムノグロブリン 1908 ± 299 MAB−処理群で、有意の(p<0.05)の成長増加がみられた。
【0066】例M 甲状腺刺激ホルモン(TSH)活性
の増強 TSHは脳下垂体により産生され脊椎動物の甲状腺を活
性化する糖蛋白質である。TSHが不足すると甲状腺が
退化し、上皮が扁平化する。ヒトではその不足は、クレ
チン病、単純甲状腺腫、ひっくるめて粘液水腫といわれ
る1連の異常状態をおこしうる。この症状は、ヨー素化
合物または甲状腺抽出物により治療しうる。短小マウス
では、脳下垂体の機能が低下し、甲状腺は退化してい
る。TSHで処理すると血清T4 レベルが上昇し、甲状
腺は組織学的にあるところまで回復する。
【0067】TSHに対するモノクローナル抗体(GC
73)は上記例Jと同様に調製でき、例Jに示した機関
より入手しうる。GC73はTSHのβ−鎖に特異的で
ある。短小マウスを1群5頭づつにランダムに分け、表
13に示したように組成物により連続5日間処置した。
ラジオイムノアッセイで血清中のT4 を分析した。食塩
溶液中10%ホルマリンで固定し、ろうまたはプラスチ
ック中に埋め込んだ甲状腺組織を検鏡して、組織学的に
調べた。表13にT4 データを示す。結果は、検鏡によ
ってもたしかめられた。
【0068】
【表13】 表13 処 置 T4 レベル(平均±S.E.) 0.1国際単位TSH 62.8± 3.7 0.05単位TSH 36.4± 6.3 0.1単位TSH+104 ABT50GC73 116.2± 5.3 0.05単位TSH+104 ABT50GC73 72.2± 11.75 食塩水 5以下 104 ABT50GC73のみ 5以下
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【図面の簡単な説明】
【図1】例Aに関して、本発明に係わる組成物により処
置した短小マウスの体重増加を示すグラフ。
【図2】例Cに関して、正常マウスにおける本発明に係
る組成物により処置した短小マウスの体重増加を示すグ
ラフ。
【図3】例Dに関して、ハトそのうの重量増加を示すグ
ラフ。
【図4】例Eに関して、キヌザルの体重増加を示すグラ
フ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンドリユー トーマス ホルダー イギリス国サレー,キングストン オン テムズ,グロウブ レーン 48

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホルモンの "フラグメント(本明細書定
    義)”および(または)免疫学的担体および(または)
    アジュバントを薬剤として許容されうる担体とあわせて
    含有する医薬組成物。
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