JPH0629276Y2 - 小口径管推進機の連結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は同時引込み装置を用いて複数の小口径管を同
時に地中へ埋設する小口径管推進機の連結装置に関す
る。

（従来の技術） 従来電線等を地中へ敷設する場合，予め地中へ小口径管
を埋設して，これら小口径管内へ敷設しており，上記小
口径管は第３図及び第４図に示すように埋設していた。

すなわちまず発進坑ａ内に設置した推進機ｂによりパイ
ロット管ｃを到達坑ｄへ向けて地中推進させ，次に到達
坑ｄに達したパイロット管ｃの先端に埋設すべき管体ｅ
を接続して，パイロット管ｃをけん引することにより，
上記管体ｅを地中へ引込んでいた。

しかし上記従来の埋設方法では，複数本の埋設管を敷設
する場合，１本ずつ埋設管を敷設しなければならないた
め，多くの工期と経費を必要とすると共に，埋設された
管体間のピッチにバラツキを生じる不具合があった。

かかる不具合を改善するため，複数の管体を同時に地中
へ引込む同時引込み装置が例えば特願昭61-17759号など
で出願されている。

上記出願のものは予め地中へ埋設されたパイロット管に
同時引込み装置の本体を介して複数の管体を接続し，か
つパイロット管により本体を地中へけん引することによ
り，本体に接続された複数の管体を同時に地中へ引込む
ようにしたもので，第５図に示すようにパイロット管ｃ
を予め地中へ埋設するパイロットヘッドｆとパイロット
管ｃの間は，パイロットヘッドｆに形成された凹部ｇに
嵌合する凸部ｈを有するターンバックル管ｉ及びカラー
ｊを用いて接続されている。例えば実願昭61-11714号を
参照。

（考案の解決しようとする課題） このためパイロット管ｃの埋設後到達坑ｄ内で同時引込
み装置をパイロット管ｃの先端に接続しようとした場
合，パイロット管ｃに螺着されたターンバックル管ｉの
凸部ｈと同時引込み装置の凹部が一致すればよいが，タ
ーンバックル管ｉの凸部ｈは一方向のみのためほとんど
一致することがなく，このため従来では第６図に示すよ
うにすでに埋設されているパイロット管ｃの両端に工具
ｋを取付けて，人力によりパイロット管ｃを回転してタ
ーンバックル管ｉと同時引込み装置のキー溝合せを行っ
ており，パイロット管ｃを回転するのに多くの作業員が
必要として作業能率が悪いなどの不具合があった。

この考案は上記不具合を改善する目的でなされたもの
で，すでに埋設されているパイロット管を回転すること
なく，パイロット管と同時引込み装置の接続が行なえる
ようにした連結装置を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段及び作用） 上記目的を達成するために，予め地中へ埋設されたパイ
ロット管に，複数の管体が接続された同時引込み装置を
連結して上記パイロット管をけん引することにより，複
数の管体を同時に地中へ埋設する小口径管推進機械にお
いて，上記パイロット管に接続されたターンバックル管
に，同時引込み装置の連結部に設けられた凹部に合せて
凸部の位置合せが自在なキー位置調整部材と、このキー
位置調整部材をターンバックル管に固定する固定手段を
設けたことにより，すでに地中へ埋設されたパイロット
管を地中で回転させることなしに同時引込み装置を接続
できるようにした小口径管推進機の連結装置を提供し
て，作業の容易化及び省力化を図ろうとするものであ
る。

（実施例） この考案の一実施例を図面を参照して詳述する。

図において１は小口径管推進機により発進立坑（図示せ
ず）から到達立坑２へ向けて地中を推進されたパイロッ
ト管で，先端が到達立坑２へ達した後パイロットヘッド
（図示せず）が取外されている。

上記パイロット管１の先端にはターンバックル管３の一
端が螺着されていると共に，ターンバックル管３の他端
側には内外周面にねじ３ａ，３ｂが形成されており，内
周面のねじ３ａにはパイロットヘッド切離し後キー位置
調整部材４が，そして外周面のねじ部３ｂにはパイロッ
トヘッドとターンバックル管２を接続していたカラー５
が螺合されている。

上記キー位置調整部材４は第２図に示すように筒体の外
周部にねじ部４ａを形成した構造で，一端側には同時に
引込み装置６の連結部６ａに形成された２個所または４
個所の凹部６ｂに嵌合する２個または４個（図では４個
を示す）の凸部４ｂが突設されていると共に，外周面の
ねじ部４ａにはロックナット７が螺合されている。

またカラー５の内面には逆ねじとなったねじ部５ａ，５
ｂが形成されていて，一方のねじ部５ａはターンバック
ル管３のねじ部３ｂに，そして他方のねじ部５ｂは同時
引込み装置６の連結部６ａ外周に形成されたねじ部６ｃ
に螺合されるようになっている。

次に作用を説明すると，小口径管推進機により地中へパ
イロット管１を埋設したら，まず到達坑２内でパイロッ
トヘッドを外し，次にキー位置調整部材４をターンバッ
クル管３のねじ部３ａに螺合して，キー位置調整部材４
の凸部４ｂと，同時引込み装置６の凹部６ｂが一致する
位置にキー位置調整部材４を停止し，その位置でロック
ナット７を締付けてターンバックル管３に対してキー位
置調整部材４を固定する。

次にキー位置調整部材４の凸部４ｂと同時引込み装置６
の凹部６ｂが互に嵌合するようにしてカラー５によりタ
ーンバックル管３と同時引込み装置６の連結部６ａを接
続するもので，キー位置調整部材４で凸部４ｂの位置が
同時引込み装置６の凹部６ｂに簡単に合せられるので，
パイロット管１と同時引込み装置６の接続が容易に行え
るようになる。

（考案の効果） この考案は以上詳述したように，予め地中へ埋設された
パイロット管に，複数の管体を同時に地中へ引込むため
の同時引込み装置が簡単に接続できるようにしたことか
ら，従来のように多数の作業員が人力で地中のパイロッ
ト管を回転させてキー溝合せを行う必要がない。

これによってパイロット管と同時引込み装置の接続が少
ない作業員で能率よく行えると共に，キー位置調整部材
を追加するだけでよいことから，容易かつ安価に実施す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し，第１図はパイロット
管と同時引込み装置の接続状態を示す断面図，第２図は
キー位置調整部材及び同時引込み装置の連結部を示す分
解斜視図，第３図及び第４図はパイロット管及び小口径
管の埋設状態を示す従来の説明図，第５図はパイロット
ヘッドとパイロット管の接続部を示す説明図，第６図は
パイロット管を地中で回転させるための説明図である。 １…パイロット管，３…ターンバックル管，４…キー位
置調整部材，４ｂ…凸部，６…同時引込み装置，６ｂ…
凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】予め地中へ埋設されたパイロット管１に，
   複数の管体が接続された同時引込み装置６を連結して上
   記パイロット管１をけん引することにより，複数の管体
   を同時に地中へ埋設する小口径管推進機において，上記
   パイロット管１に接続されたターンバックル管３に同時
   引込み装置６の連結部６ａに設けられた凹部６ｂに合せ
   て凸部４ｂの位置合せが自在なキー位置調整部材４と，
   このキー位置調整部材４をターンバックル管３に固定す
   る固定手段を設けてなる小口径管推進機の連結装置。