JPH0629194A - X線マスクの製造方法 - Google Patents

X線マスクの製造方法

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JPH0629194A
JPH0629194A JP18375292A JP18375292A JPH0629194A JP H0629194 A JPH0629194 A JP H0629194A JP 18375292 A JP18375292 A JP 18375292A JP 18375292 A JP18375292 A JP 18375292A JP H0629194 A JPH0629194 A JP H0629194A
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film
ray
oriented
plane
region
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JP18375292A
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Kazuaki Kondo
和昭 近藤
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 X線マスクの製造で、X線吸収体パターンを
形成する際のエッチングマスクにネガレジストを用いた
時、露光時間を大幅に短縮してプロセスマージンを向上
させることができる方法を提供する。 【構成】 基板1上に形成されたX線透過膜2表面のブ
ロッカー部分以外のセル部分の領域をアモルファス状態
にし、次いで、全面にTaを成膜してこの領域上に(0
02)面に配向したβ−Ta膜4aを形成し、又一方膜
2表面のアモルファス状態にされていない領域上にそれ
以外のTa膜4bを形成した後、膜4aをドライエッチ
ングにより除去して膜2が露出された開口部5を形成し
て膜4bを残し全面にX線吸収体部材6a、6bを成膜
し、次いで、部材6aをエッチングしてX線吸収体パタ
ーン6cを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線マスクの製造方法
に係り、特に、X線吸収体パターンを形成する際のエッ
チングマスクにネガレジストを用いた時、露光時間を短
縮することができる他、プロセスマージンを向上させる
ことができるX線マスクの製造方法に関する。
【0002】VLSIの高密度化に伴って、超微細加工
が要求されている。例えば線幅0.5μmのパターンを形
成するためには、マスク自体の歪みは少なくとも0.05μ
m以下に抑える必要がある。ところで、複数のショット
を露光する際にはX線の漏れを防ぐためにセルの周辺部
にはブロッカーが必要である。そして、X線を完全に遮
断するためには、ブロッカーの膜厚は厚いほど良いが、
厚くすると、吸収体の内部応力によって膜厚に応じて歪
みが増加してしまう。このため、ブロッカー部分のみ多
重露光を考慮して厚く、セル部分は薄くすることが必要
である。
【0003】
【従来の技術】図3、4は従来のX線マスクの製造方法
を説明する図である。図3、4において、31はSi等の
基板であり、32は基板31上に形成されたX線透過膜とな
るSiC膜であり、33はSiC膜32上に形成されたX線
吸収体となるTa膜であり、33aはSiC膜32が露出さ
れた開口部である。次いで、34はTa膜33上に形成され
たレジストであり、34aはレジスト34が露光、現像によ
りパターニングされ形成され、Ta膜33が露出された開
口部34bを有するレジストマスクである。そして、35は
開口部33a内のSiC膜32上及びTa膜33上に形成され
たX線吸収体となるTa膜であり、35aはセル部分の開
口部33a内のTa膜35がエッチングされ形成されたX線
吸収体パターンとなるTa膜パターンであり、36はTa
膜パターン35aを形成する際のエッチングマスクとなる
レジストマスクである。次に、そのX線マスクの製造方
法を説明する。
【0004】まず、図3(a)に示すように、CVD法
等によりSi基板31上にSiCを堆積してSiC膜32を
形成した後、図3(b)に示すように、SiC膜32をA
rスパッタ処理する。ここでのArスパッタ処理は次に
成膜するTa膜33を表面平坦性良く形成するために行っ
ている。次に、図3(c)に示すように、スパッタ法等
によりSiC膜32上にTaを堆積してTa膜33を形成
し、図3(d)に示すように、Ta膜33上にレジスト34
を塗布した後、図3(e)に示すように、レジスト34を
露光、現象しセル部分に対応する領域が開口するように
パターニンングしてレジストマスク34aを形成する。こ
の時、Ta膜33が露出された開口部34bが形成される。
【0005】次に、図3(f)に示すように、レジスト
マスク34aを用い、RIE等により開口部34b内のセル
部分に対応する領域のTa膜33をエッチングしてSiC
膜32が露出された開口部33aを形成した後、図4(g)
に示すように、レジストマスク34aを除去する。次に、
図4(h)に示すように、スパッタ法等により全面にT
aを成膜することにより、開口部33a内のSiC膜32上
及びTa膜33上にTa膜35を形成する。
【0006】次に、図4(i)に示すように、全面にレ
ジストを塗布し、露光、現象によりTa膜35上及びセル
部分のX線吸収体パターンに対応する領域にレジストが
残るようにレジストパターニングしてレジストマスク36
を形成し、図4(j)に示すように、このレジストマス
ク36を用いてセル部分の開口部33a内のTa膜35をエッ
チングしてX線吸収体パターンとなるTa膜パターン35
aを形成する。次いで、レジストマスク36を除去する。
【0007】そして、Si基板31側にセラミック等の支
持枠を接着剤等により張り付け、基板31裏面のセル部分
に対応する領域をフッ硝酸等でエッチングして開口する
ことにより、X線マスクを得ることができる。なお、こ
の基板31及び支持枠の加工は、例えばX線吸収体パター
ンのTa膜パターン35aを形成する前に行ってもよい。
【0008】この従来のX線マスクでは、セル部分以外
のブロッカー部分のX線吸収体となるTa膜33、35を厚
く形成しているため、多重露光した時、薄く形成した場
合に生じる感光してほしくないレジスト部分が露光され
るという問題を生じ難くすることができる。しかも、セ
ル部分のX線吸収体パターンとなるTa膜パターン35a
を薄く形成しているため、厚く形成する場合よりもTa
膜35の内部応力による歪みを生じ難くすることができる
とともに、アスペクト比が小さくて済むのでプロセスを
容易にすることができる。なお、ブロッカー部分のTa
膜33、35は厚く形成しているため、内部応力による歪み
の問題が考えられるが、裏面にSi基板31及びセラミッ
ク支持枠で保持するため、厚く形成しても内部応力によ
る歪みを緩和することができる。なお、Ta膜35はセル
領域にも存在し、この部分ではブロッカー部分よりも厚
く形成されているのは言うまでもない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のX線マ
スクの製造方法では、X線吸収体パターンとなるTa膜
パターン35aを形成する際のエッチングマスクとなるレ
ジストマスク36は、本来セル部分の開口部33a内のSi
C膜32上のみに形成さえすればよいのであるが、ブロッ
カー部分のTa膜33、35がエッチングされないように保
護するためにこのTa膜33、35上にも形成していたた
め、ネガレジストの場合は、ブロッカー部分のレジスト
も感光しなければならず、露光時間に長時間を要してし
まうという問題があった。また、ブロッカー部分のTa
膜33、35エッジに正確に位置合わせしてレジストマスク
36を形成しなければならないため、プロセスマージンの
点でも問題があった。
【0010】そこで本発明は、X線吸収体パターンを形
成する際のエッチングマスクにネガレジストを用いた
時、露光時間を大幅に短縮することができる他、プロセ
スマージンを向上させることができるX線マスクの製造
方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるX線マスク
の製造方法は上記目的達成のため、基板上にX線透過膜
を形成する工程と、次いで、該X線透過膜表面のブロッ
カー部分以外のセル部分の領域をアモルファス状態にす
る工程と、次いで、全面にTaを成膜することにより、
該X線透過膜表面のアモルファス状態にされたセル部分
の領域上に(002)面に配向したβ−Ta膜を形成す
るとともに、該X線透過膜表面のアモルファス状態にさ
れていないブロッカー部分の領域上に(002)面に配
向したβ−Ta以外のTa膜を形成する工程と、次い
で、セル部分の領域上に形成された該(002)面に配
向したβ−Ta膜をドライエッチングにより除去して該
X線透過膜が露出された開口部を形成するとともに、ブ
ロッカー部分の領域上に形成された該(002)面に配
向したβ−Ta以外のTa膜を残す工程と、次いで、全
面にX線吸収体部材を成膜する工程と、次いで、セル部
分に形成された該X線吸収体部材をエッチングしてX線
吸収体パターンを形成する工程を含むものである。
【0012】本発明においては、前記X線吸収体パター
ンが形成される側とは反対側の前記基板裏面には、X線
を透過する開口部を形成するのは言うまでもないが、例
えばX線吸収体パターンを形成する前に形成してもよい
し、X線吸収体パターンを形成した後に行ってもよい。
本発明においては、前記配向性は70%以上である場合が
好ましく、70%以上の配向性が好ましいのは、70%より
小さくなると、セル部分に形成した(002)面に配向
したβ−Ta膜のエッチングスピードが著しく低下して
好ましくないからである。
【0013】本発明においては、前記アモルファス状態
にする方法は、セル部分の領域のX線透過膜表面をスパ
ッタリング処理するか、あるいはイオン注入処理する
か、若しくは該表面上にアモルファス層を形成すること
によって行う方法等が挙げられる。スパッタリングに
は、例えばArガスによるスパッタリングが挙げられ、
イオン注入には、例えばArによるイオン注入が挙げら
れる。アモルファス層には、酸化による酸化膜や、堆積
あるいは塗布による酸化膜、窒化膜等が挙げられる。
【0014】本発明においては、前記(002)面に配
向したβ−Ta以外のTa膜は、(002)面に70%以
下に配向したβ−Ta、あるいはα−Ta、若しくは
(002)面に70%以下に配向したβ−Taとα−Ta
を含有するTaからなる場合等が挙げられる。(00
2)面に70%以下に配向したβ−Taからなるか、ある
いは(002)面に70%以下に配向したβ−Taとα−
Taからなれば、70%より大きく配向した場合よりもエ
ッチングされ難くなることができる。また、α−Taか
らなれば、ほとんどエッチングされないようにすること
ができる。
【0015】本発明においては、前記(002)面に配
向したβ−Ta以外のTa膜は、下地の前記X線透過膜
表面が炭化処理されている領域上に形成されたものであ
る場合が好ましく、この場合、炭化処理されたX線透過
膜上に形成された(002)面に配向したβ−Ta以外
のTa膜は、ほとんどエッチングされないようにするこ
とができる。なお、セル部分の炭化処理されたX線透過
過膜表面はArスパッタ等の処理をすれば容易にアモル
ファス状態にすることができる。
【0016】また、前記(002)面に配向したβ−T
a以外のTa膜は、ブロッカー部分の前記X線透過膜上
のみに形成されたTiN膜が形成されている領域上に形
成されたものである場合が好ましく、この場合、ブロッ
カー部分のTiN膜上に形成された(002)面に配向
したβ−Ta以外のTa膜は、ほとんどエッチングされ
ないようにすることができる。なお、セル部分のX線透
過膜上に形成したTiN膜は、エッチングにより除去し
なければならないのは言うまでもない。
【0017】本発明に係るX線吸収体部材には、Ta
((002)面への配向度は問わない)、W、あるいは
これらの合金等が挙げられる。
【0018】
【作用】本発明者は塩素系ガス等でドライエッチングを
行う際に、(002)面に配向したβ−Taはエッチン
グが効率良く進行し、一方(002)面に配向したβ−
Ta以外のTaは著しくエッチング速度が遅いか、若し
くは全くエッチングできないことに着目し、この方法を
採用して(002)面に配向したβ−Taとこれ以外の
Taを同時にX線透過膜上に成膜し、全面ドライエッチ
ングを行ってパターニングを行い、セル部分の(00
2)面に配向したβ−Taを除去するとともに、ブロッ
カー部分にX線吸収体となる(002)面に配向したβ
−Ta以外のTaを残し、更に全面にX線吸収体を成膜
することによってブロッカー部分の膜厚を厚くするよう
にしている。
【0019】そして、ブロッカー部分の(002)面に
配向したβ−Ta以外のTa膜は塩素系ガスでドライエ
ッチングしてもほとんどエッチングされないため、ブロ
ッカー部分の(002)面に配向したβ−Ta以外のT
a膜上には、レジストマスクを形成しないでセル部分の
みにX線吸収体となるTa膜パターン形成用のレジスト
マスクを形成すればよい。このため、ネガレジストを用
いた時、セル部分のみ露光すればよいので、従来のブロ
ッカー部分も露光する場合よりも露光時間を大幅に短縮
することができる。また、従来のようにブロッカー部分
の(002)面に配向したβ−Ta以外のTa膜エッジ
に正確に位置合わせしてレジストマスクを形成する必要
はないため、プロセスマージンを向上させることができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1、2は本発明の一実施例に則したX線マスクの製造方
法を説明する図である。図1、2において、1はSi等
の基板であり、2は基板1上に形成されたX線透過膜と
なるSiC膜であり、2aはSiC膜2をArスパッタ
処理してアモルファス状態にされた領域であり、3はS
iC膜2上に形成されたレジストであり、3aはレジス
ト3が露光、現像によりパターニングされ形成され、S
iC膜2が露出された開口部3bを有するレジストマス
クである。次いで、4aはセル部分のSiC膜のアモル
ファス状態にされた領域2a上に形成された(002)
面に配向したβ−Ta膜であり、4bはブロッカー部分
のアモルファス状態にされていない領域のSiC膜2上
に形成された(002)面に配向したβ−Ta以外のT
a膜であり、5は(002)面に配向したβ−Ta膜4
aがエッチングされてSiC膜2のアモルファス状態に
された領域2aが露出された開口部である。そして、6
aはセル部分のSiC膜2のアモルファス状態にされた
領域2a上に形成された(002)面に配向したβ−T
a膜であり、6bはブロッカー部分の(002)面に配
向したβ−Ta以外のTa膜4b上に形成された(00
2)面に配向したβ−Ta以外のTa膜であり、6cは
セル部分の開口部5内の(002)面に配向したβ−T
a膜6aがエッチングされ形成されたX線吸収体パター
ンとなるTa膜パターンであり、7はTa膜パターン6
cを形成する際のエッチングマスクとなるレジストマス
クである。
【0021】次に、そのX線マスクの製造方法を説明す
る。まず、図1(a)に示すように、CVD法等により
Si基板1上にSiCを堆積して膜厚2μm程度のSi
C膜2を形成し、図1(b)に示すように、SiC膜2
上全面にレジスト3を塗布した後、図1(c)に示すよ
うに、露光、現象によりレジスト3をセル部分に対応す
る領域が開口するようにパターニングしてレジストマス
ク3aを形成する。この時、SiC膜2が露出された開
口部3bが形成される。
【0022】次に、図1(d)に示すように、レジスト
マスク3aを用い、セル部分の開口部3b内のSiC膜
2部分をArスパッタ処理してアモルファス状態にし
て、SiC膜2のアモルファス状態にされた領域2aを
形成する。この時、ブロッカー部分のレジストマスク3
a下にはアモルファス状態にされていないSiC膜2が
そのままの状態で残る。
【0023】次に、図1(e)に示すように、レジスト
マスク3aをO2 プラズマ等により除去した後、図1
(f)に示すように、スパッタ法等により全面にTa膜
厚 1,5μm程度で堆積してセル部分のSiC膜2のアモ
ルファス状態にされた領域2a上に(002)面に配向
したβ−Ta膜4aを形成するとともに、ブロッカー部
分のSiC膜2上に(002)面に配向したβ−Ta以
外のTa膜4bを形成する。次に、図2(g)に示すよ
うに、塩素系ガス、例えばCl2 +CHCl3 ガス等の
RIE等によりセル部分の(002)面に配向したβ−
Ta膜4aをエッチングしてSiC膜2のアモルファス
状態にされた領域2aが露出された開口部5を形成す
る。この時、ブロッカー部分の(002)面に配向した
β−Ta以外のTa膜4bはエッチングされない。
【0024】次に、図2(h)に示すように、スパッタ
法等により全面にTaを膜厚 0.8μm程度で堆積してセ
ル部分の開口部5内のSiC膜2のアモルファス状態に
された領域2a上に下地と同じ(002)面に配向した
β−Ta膜6aを形成するとともに、ブロッカー部分の
(002)面に配向したβ−Ta以外のTa膜4b上に
下地と同じ(002)面に配向したβ−Ta以外のTa
膜6bを形成する。
【0025】次に、図2(i)に示すように、全面にレ
ジストを塗布し、露光、現象によりセル部分のX線吸収
体パターンに対応する領域にレジストが残るようにレジ
ストをパターニングしてレジストマスク7を形成した
後、このレジストマスク7を用い、(002)面に配向
したβ−Ta膜4aをエッチングした時と同様、Cl2
+CHCl3 ガス等のRIE等により(002)面に配
向したβ−Ta膜6aをドライエッチングしてX線吸収
体パターンとなるTa膜パターン6cを形成する。この
時、ブロッカー部分の(002)面に配向したβ−Ta
以外のTa膜6bは(002)面に配向したβ−Ta以
外のTa膜4bの時と同様ドライエッチングされない。
次いで、レジストマスク7を除去する。
【0026】そして、Si基板1側にセラミック等の支
持枠を接着剤等により張り付け、基板1裏面のセル部分
に対応する領域をフッ硝酸等でエッチングして開口する
ことにより、X線マスクを得ることができる。なお、こ
の基板1及び支持枠の加工は、例えばX線吸収体パター
ンのTa膜パターン6cを形成する前に行ってもよい。
【0027】このように本実施例では、基板1上に形成
されたX線透過膜となるSiC膜2表面のブロッカー部
分以外のセル部分の領域をArスパッタ処理してアモル
ファス状態にし、全面にTaを成膜することにより、S
iC膜2表面のアモルファス状態にされたセル部分の領
域上に(002)面に配向したβ−Ta膜4aを形成す
るとともに、SiC膜2表面のアモルファス状態にされ
ていないブロッカー部分の領域上に(002)面に配向
したβ−Ta以外のTa膜4bを形成し、セル部分の領
域上に形成された(002)面に配向したβ−Ta膜4
aをドライエッチングにより除去してX線透過膜となる
SiC膜2のアモルファス状態にされた領域2aが露出
された開口部5を形成するとともに、ブロッカー部分の
領域上に形成された(002)面に配向したβ−Ta以
外のTa膜4bを残した後、全面にX線吸収体部材とな
るTaを堆積してセル部分の開口部5内のSiC膜2の
アモルファス状態にされた領域2a上に(002)面に
配向したβ−Ta膜6aを形成するとともに、ブロッカ
ー部分の(002)面に配向したβ−Ta以外のTa膜
4b上に下地と同じ(002)面に配向したβ−Ta以
外のTa膜6bを形成するようにしている。そして、ブ
ロッカー部分の(002)面に配向したβ−Ta以外の
Ta膜4b、6bは塩素系ガスでドライエッチングして
もほとんどエッチングされないため、ブロッカー部分の
(002)面に配向したβ−Ta以外のTa膜4b、6
b上にはレジストマスク7を形成しないでセル部分のみ
にX線吸収体パターンとなるTa膜パターン6c形成用
のレジストマスク7を形成すればよい。このため、ネガ
レジストを用いた時、セル部分のみ露光すればよいの
で、従来のブロッカー部分も露光する場合よりも露光時
間を大幅に短縮することができる。また、従来のように
ブロッカー部分の(002)面に配向したβ−Ta以外
のTa膜4b、6bエッジに正確に位置合わせしてレジ
ストマスク7を形成する必要はないため、プロセスマー
ジンを向上させることができる。
【0028】なお、ブロッカー部分の(002)面に配
向したβ−Ta以外のTa膜4b、6bは厚く形成して
いるため、内部応力による歪みの問題が考えられるが、
裏面にSi基板1及びセラミック支持枠で保持するた
め、厚く形成しても内部応力による歪みを緩和すること
ができる。なお、上記実施例では、セル部分のX線透過
膜となるSiC膜2表面をアモルファス状態にするのを
Arスパッタ処理することにより行う場合について説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例え
ばイオン注入処理するか、あるいは表面上にアモルファ
ス層を形成することによって行う方法等であってもよ
く、イオン注入には例えばArによるイオン注入が挙げ
られ、アモルファス層には、酸化による酸化膜や、堆積
あるいは塗布による酸化膜、窒化膜等が挙げられる。
【0029】次に、本発明においては、前記(002)
面に配向したβ−Ta以外のTa膜としては、(00
2)面に70%以下に配向したβ−Ta、あるいはα−T
a、若しくは(002)面に70%以下に配向したβ−T
aとα−Taを含有するTaからなる場合に好ましく適
用させることができる。(002)面に70%以下に配向
したβ−Taからなるか、あるいは(002)面に70%
以下に配向したβ−Taとα−Taからなれば、70%よ
り大きく配向した場合よりもエッチングされ難くなるこ
とができる。また、α−Taからなれば、ほとんどエッ
チングされないようにすることができる。
【0030】本発明においては、前記(002)面に配
向したβ−Ta以外のTa膜は、下地の前記X線透過膜
表面が炭化処理されている領域上に形成されたものであ
る場合が好ましく、この場合、炭化処理されたX線透過
膜上に形成された(002)面に配向したβ−Ta以外
のTa膜は、ほとんどエッチングされないようにするこ
とができる。なお、セル部分の炭化処理されたX線透過
過膜表面はArスパッタ等の処理をすれば容易にアモル
ファス状態にすることができる。
【0031】また、前記(002)面に配向したβ−T
a以外のTa膜は、ブロッカー部分の前記X線透過膜上
のみに形成されたTiN膜が形成されている領域上に形
成されたものである場合が好ましく、この場合、ブロッ
カー部分のTiN膜上に形成された(002)面に配向
したβ−Ta以外のTa膜は、ほとんどエッチングされ
ないようにすることができる。なお、セル部分のX線透
過膜上に形成したTiN膜は、エッチングにより除去し
なければならないのは言うまでもない。
【0032】本発明においては、前記X線吸収体パター
ンとなるX線吸収体部材には、上記実施例のTaには限
らず、W等の金属であってもよいし、あるいはTa、W
等の合金であってもよいし、例えば(002)面に配向
(配向性は70%以下)していないβ−Ta等であっても
よい。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、X線吸収体パターンを
形成する際のエチングマスクにネガレジストを用いた
時、露光時間を大幅に短縮することができる他、プロセ
スマージンを向上させることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に則したX線マスクの製造方
法を説明する図である。
【図2】本発明の一実施例に則したX線マスクの製造方
法を説明する図である。
【図3】従来例のX線マスクの製造方法を説明する図で
ある。
【図4】従来例のX線マスクの製造方法を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 SiC膜 2a SiC膜のアモルファス状態にされた領域 3 レジスト 3a レジストマスク 3b、5 開口部 4a、6a (002)面に配向したβ−Ta膜 4b、6b (002)面に配向したβ−Ta以外の
Ta膜 6c Ta膜パターン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(1)上にX線透過膜(2)を形成
    する工程と、 次いで、該X線透過膜(2)表面のブロッカー部分以外
    のセル部分の領域をアモルファス状態にする工程と、 次いで、全面にTaを成膜することにより、該X線透過
    膜(2)表面のアモルファス状態にされたセル部分の領
    域上に(002)面に配向したβ−Ta膜(4a)を形
    成するとともに、該X線透過膜(2)表面のアモルファ
    ス状態にされていないブロッカー部分の領域上に(00
    2)面に配向したβ−Ta以外のTa膜(4b)を形成
    する工程と、 次いで、セル部分の領域上に形成された該(002)面
    に配向したβ−Ta膜(4a)をドライエッチングによ
    り除去して該X線透過膜(2)が露出された開口部
    (5)を形成するとともに、ブロッカー部分の領域上に
    形成された該(002)面に配向したβ−Ta以外のT
    a膜(4b)を残す工程と、 次いで、全面にX線吸収体部材(6a、6b)を成膜す
    る工程と、 次いで、セル部分に形成された該X線吸収体部材(6
    a)をエッチングしてX線吸収体パターン(6c)を形
    成する工程を含むことを特徴とするX線マスクの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記X線吸収体パターン(6c)が形成
    される側とは反対側の前記基板(1)裏面には、X線を
    透過する開口部を形成することを特徴とする請求項1記
    載のX線マスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記配向性は70%以上であることを特徴
    とする請求項1乃至2記載のX線マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アモルファス状態にする方法は、セ
    ル部分の領域の前記X線透過膜(2)表面をスパッタリ
    ング処理するか、あるいはイオン注入処理するか、若し
    くは該表面上にアモルファス層を形成することによって
    行うことを特徴とする請求項1乃至3記載のX線マスク
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記(002)面に配向したβ−Ta以
    外のTa膜は、(002)面に70%以下に配向したβ−
    Ta、あるいはα−Ta、若しくは(002)面に70%
    以下に配向したβ−Taとα−Taを含有するTaから
    なることを特徴とする請求項1乃至4記載のX線マスク
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記(002)面に配向したβ−Ta以
    外のTa膜は、下地の前記X線透過膜(2)表面が炭化
    処理されている領域上に形成されたものであることを特
    徴とする請求項1乃至5記載のX線マスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記(002)面に配向したβ−Ta以
    外のTa膜は、ブロッカー部分の前記X線透過膜(2)
    上のみに形成されたTiN膜が形成されている領域上に
    形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至5
    記載のX線マスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6488126B1 (en) 2000-04-24 2002-12-03 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Elevator control device
JP2005340835A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Hoya Corp 電子線露光用マスクブランクおよびマスク

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