JPH0629182B2 - 骨粗鬆症治療剤 - Google Patents

骨粗鬆症治療剤

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JPH0629182B2
JPH0629182B2 JP30479486A JP30479486A JPH0629182B2 JP H0629182 B2 JPH0629182 B2 JP H0629182B2 JP 30479486 A JP30479486 A JP 30479486A JP 30479486 A JP30479486 A JP 30479486A JP H0629182 B2 JPH0629182 B2 JP H0629182B2
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幸義 味澤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明の目的は、一般式(I) (式中のRは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基
である)で表される2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン誘導体またはそれらの薬理学的に許容できる塩を含
有する骨粗鬆症治療剤を提供するものである。
〔従来の技術〕
骨粗鬆症とは骨の化学的組成に変化を来すことなく、骨
量の減少した病態をいい、骨中の蛋白およびカルシウ
ム、リンの減少がその生理的な特徴である。
骨粗鬆症は加齢とともに増加し、通常脊髄を侵し、腰背
痛および身長の短縮を起こす。特に進行した例では、長
管骨も侵されるので、ときに骨折を起こす場合もある。
老年者にみられる大腿骨頸部骨折の原因のほとんどは老
人性骨粗鬆症によるものであるといわれている。
この骨粗鬆症の原因は内分泌および栄養障害等多種多様
であり、治療剤としてビタミンD製剤、カルシウム製
剤、カルシトニン製剤、リン製剤等が使用されている
が、その効果が確実でないために、より効果が確実な製
剤の開発が強く望まれている。
近年、上記製剤とは化学構造を全く異にするある種の3-
フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン誘導体(イソフラ
ボン誘導体)が骨吸収抑制作用を有し、骨粗鬆症の治療
剤として有用であることが報告されている(特公昭54-1
3391号、特開昭60-48924号、特開昭60-54379号、特開昭
60-132917号、特開昭60-132976号)。
しかしながら、本発明の2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン
-4-オン誘導体(フラボン誘導体)またはそれらの薬理
学的に許容できる塩が骨吸収抑制作用を示し、骨粗鬆症
治療剤として有用であることは今まで全く報告されてい
ない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記特許出願に開示されている3-フェニル-4H-1-ベンゾ
ピラン-4-オン誘導体(イソフラボン誘導体)の骨吸収
抑制作用は弱く、骨粗鬆症の治療剤としては決して満足
できるものではない。それ故、本発明者らはベンゾピラ
ン-4-オン誘導体の骨吸収抑制作用について鋭意検討し
たところ、ある種の2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン誘導体(フラボン誘導体)またはそれらの薬理学的
に許容できる塩が強い骨吸収抑制作用を有し、かつイソ
フラボン誘導体について報告されていない骨形成促進作
用をも示し、より優れた骨粗鬆症治療剤になり得ること
を見出した。
本発明はこれらの知見に基づくものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の前記一般式(I)で表される2-フェニル-4H-1-
ベンゾピラン-4-オン誘導体(フラボン誘導体)または
それらの薬理学的に許容できる塩は3-フェニル-4H-1-ベ
ンゾピラン-4-オン誘導体(イソフラボン誘導体)より
強い骨吸収抑制作用と骨形成促進作用を示し、かつ安全
性が高い骨粗鬆症治療剤として有用である。
本発明の前記一般式(I)で表される2-フェニル-4H-1-
ベンゾピラン-4-オン誘導体は公知化合物であり、文献
記載の方法またはそれらの類似方法によって製造するこ
とができる。例えば、オルガニック シンセシス コレ
クティブ ボリュウムIV,478〜481ページ(Organic Synt
hesis Collective Volume IV,478〜481)および日本化学
会誌89巻、6号、627〜628ページ記載の方法またはその
類似方法による容易に製造することができる。
すなわち、前記一般式(I)で表される2-フェニル-4H-
1-ベンゾピラン-4-オン誘導体は、一般式(II) (式中のRは前記と同じ意味をもつ)で表されるアセト
フェノン誘導体を塩化ベンゾイルと反応させて、一般式
(III) (式中のR1は炭素数1〜3のアルキル基またはベンゾイ
ル基である)で表される2-ベンゾイルオキシアセトフェ
ノン誘導体を得たのち、このものをベイカーベンカタラ
マン転位(Baker Venkataraman rearrengement)により、
一般式(IV) (式中のR1は前記と同じ意味をもつ)で表される2-ハイ
ドロオキシジベンゾイルメタン誘導体とし、次いで酢酸
中酢酸ナトリウムの存在下に脱水閉環させ、次いで必要
ならば加水分解することにより得ることができる。
本方法において、原料としてジハイドロオキシアセトフ
ェノンを用いた場合は、得られた2-フェニル-4H-1-ベン
ゾピラン-4-オン誘導体をアセトン中で塩基の存在下に
アルキルハライドと反応させることにより、相当するア
ルコキシ体に変換することもできる。
前記一般式(I)で表される2-フェニル-4H-1-ベンゾピ
ラン-4-オン誘導体て、式(Ib) で表わされる5-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベン
ゾピラン-4-オンは2,6-ジハイドロオキシアセトフェノ
ンを原料として製造すると、ベイカーベンカタラマン転
位においてトリベンゾイルメタン誘導体が生成するの
で、2-ハイドロオキシ-6-アルコキシアセトフェノンを
原料として用い、生成物を酸性条件下、例えば酢酸と臭
化水素酸の混液中で脱アルキル化を行い製造することが
好ましい。
本製造方法において原料として用いる一般式(II)で表さ
れるアセトフェノン誘導体は公知化合物であり、文献記
載の方法により容易に製造することができる。
本発明の一般式(I)で表される2-フェニル-4H-1-ベン
ゾピラン-4-オン誘導体は5、6、7または8位に水酸
基またはアルコキシ基を置換基として有するが、薬効お
よび安全性からみて、5位または7位に水酸基またはア
ルコキシ基をもつ化合物が好ましく、特に7位に水酸基
またはアルコキシ基を有する化合物が好ましい。
本発明の前記一般式(I)で表される2-フェニル-4H-1-
ベンゾピラン-4-オン誘導体で、Rが水素原子である化
合物は常法に従い、薬理学的に許容できる塩とすること
ができる。例えば、ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-
ベンゾピラン-4-オン誘導体をこれと当量の水酸化ナト
リウムを溶解したアルコール溶液に加え、加温したの
ち、減圧下に濃縮することによりナトリウム塩とするこ
とができる。
本発明の前記一般式(I)で表される2-フェニル-4H-1-
ベンゾピラン-4-誘導体は常法に従い、医薬品製剤とす
ることができる。すなわち、通常用いられる崩壊剤、結
合剤、滑沢剤、賦形剤等の医薬品添加物と共に混合し、
常法に従い調剤し種々の製剤、例えば錠剤、散剤、カプ
セル剤等とすることができる。
本発明の前記一般式(I)で表される2-フェニル-4H-1-
ベンゾピラン-4-オン誘導体を骨粗鬆症治療剤として用
いる場合、大人1日当り約10〜1000mgを適宜な剤型、例
えば錠剤、散剤、カプセル剤などにし、分服経口投与す
るか、または大人1日当り約1〜100mgを注射剤などと
して非経口的に投与する。
本発明の前記一般式(I)で表される2-フェニル-4H-1-
ベンゾピラン-4-オン誘導体は鶏胚大腿骨を用いた試験
管内実験において、強い骨吸収抑制作用と骨形成促進作
用を示し、かつカルシウム欠乏食餌を与えた時に生じる
ラットの骨中のカルシウムおよびリンの含有量の減少を
著しく抑制する作用を有し、安全性の高い骨粗鬆症治療
剤として有用である。
〔実施例〕
本発明をさらに詳述するために以下に実施例をあげる。
なお、実施例中の化合物の融点は未補正である。
実施例 1 7-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オ
ン (a)2,4-ジベンゾイルオキシアセトフェノン 2,4-ジハイドロオキシアセトフェノン6.1g、乾燥ピリ
ジン12mlおよび塩化ベンゾイル11.5gの混合物を沸騰水
浴上で15分間加熱する。反応終了後200mlの水中に反応
液を注ぎ、10%塩酸で弱酸性とする。エタノール40mlを
加えて攪拌し、室温中で数時間放置する。生成した固体
をろ取し、冷エタノールで洗い乾燥後メタノールで再結
晶すると板結晶の2,4-ジベンゾイルオキシアセトフェノ
ン11.8gが得られる。
融 点: 80〜81℃ (b)4-ベンゾイルオキシ-2-ハイドロオキシジベンゾイル
メタン 2,4-ジベンゾイルオキシアセトフェノン10.0g、無水炭
酸カリウム30gおよび乾燥トルエン100mlの混合物を攪
拌下に100℃で4時間加熱する。反応終了後乾燥ベンゼ
ンを加え、析出黄色結晶をろ取する。得られた黄色結晶
を水にけんだくし、次いで希塩酸で弱酸性とする。析出
結晶をろ取し、水次いで冷メタノールで洗い乾燥すると
黄色結晶の4-ベンゾイルオキシ-2-ハイドロオキシジベ
ンゾイルメタン4.3gが得られる。
融 点: 160〜165℃ (c)7-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4
-オン 4-ベンゾイルオキシ-2-ハイドロオキシベンゾイルメタ
ン4.7g、酢酸ナトリウム5.0gおよび酢酸25mlの混合物
を6時間還流する。反応終了後500mlの水中に反応液を
注ぎ、析出する結晶をろ取する。得られた結晶をメタノ
ールで再結晶し、針状晶の7-ハイドロオキシ-2-フェニ
ル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン2.4gを得る。
融 点: 244〜246℃ 元素分析値:(C1510として) 実施例 2 7-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オ
ン 7-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オ
ン850mg、無水炭酸カリウム4.0g、ヨウ化メチル4mlお
よび乾燥アセトン50mlの混合物を18時間加熱還流する。
反応終了後反応液をろ過し、ろ液を減圧下に濃縮する。
残渣をクロロホルムに溶解し、クロロホルム層を水洗
し、乾燥し、減圧下に濃縮する。残渣をエタノール−水
より再結晶し、針状晶の7-メトキシ-2-フェニル-4H-1-
ベンゾピラン-4-オン800mgを得る。
融 点:110〜111.5℃ 元素分析値:(C1612として) 実施例 3 6-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オ
ン (a)2,5-ジベンゾイルオキシアセトキフェノン 2,5-ジハイドロオキシアセトフェノン29gを乾燥ピリジ
ン80mlに加熱溶解し、この溶液に塩化ベンゾイル67gを
徐々に滴下する。滴下終了後約10分間沸騰水浴上で加熱
する。反応液に希塩酸を加え弱酸性とし、析出結晶をろ
取し、エタノールで再結晶し、2,5-シベンゾイルオキシ
アセトフェノン63gを得る。
融 点:112.5〜114℃ (b)5-ベンゾイルオキシ-2-ハイドロオキシジベンゾイル
メタン 2,5-ジベンゾイルオキシアセトフェノン40gを乾燥ピリ
ジン400mlに溶解し、この溶液に無水エーテル中で粉末
にした水酸化ナトリウム45gを加える。この混合物を窒
素気流中室温で4時間攪拌する。反応液を氷水200ml中
に注ぎ、塩酸で混合物を弱酸性とし、析出結晶をろ取
し、エタノールで再結晶して黄色針状晶の5-ベンゾイル
オキシ-2-ハイドロオキシジベンゾイルメタン34gを得
る。
融 点:200〜202℃ (c)6-ベンゾイルオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン
-4-オン 5-ベンゾイルオキシ-2-ハイドロオキシジベンゾイルメ
タン34g、酢酸ナトリウム34gおよび酢酸350mlの混合
物を2時間加熱還流する。反応液を冷却後200mlの水に
注ぎ、析出結晶をろ取し、エタノール−水で再結晶し、
6-ベンゾイルオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン21gを得る。(このものには少量の6-ハイドロオキ
シ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オンが含まれてい
るが、そのまま次の工程に使用することができる) (d)6-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4
-オン 上記(c)で得られた6-ベンゾイルオキシ-2-フェニル-4H-
1-ベンゾピラン-4-オン20gを水酸化ナトリウム10gを
含むエタノール溶液1000mlに溶解し、この溶液を窒素気
流中1時間加熱還流する。反応液を約500mlまで濃縮
し、水1000mlを加え、濃硫酸で中和する。析出結晶をろ
取し、エタノール−水で再結晶し、淡黄色針状晶の6-ハ
イドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン14
gを得る。
融 点:239〜240℃ 元素分析値:(C1510として) 実施例 4 6-メトキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン 6-ハイドロノオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン1gを乾燥アセトン40mlに溶解し、これに無水炭酸
カリウム3.5gおよびヨウ化メチル3.5mlを加え24時間加
熱還流する。反応液を冷却し、ろ過する。ろ液を減圧下
に濃縮し、残渣をエタノールで再結晶し、無色針状晶の
6-メトキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン600m
gを得る。
融 点:163〜164℃ 元素分析値:(C1612として) 実施例 5 5-メトキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン (a)2-ベンゾイルオキシ-6-メトキシアセトフェノン 2-ハイドロオキシ-6-メトキシアセトフェノン10gを乾
燥ピリジン30mlに溶かし、この溶液に塩化ベンゾイル8
mlを加え20分間加熱する。反応終了後反応液を氷水500m
lに注ぎ、10%塩酸でpH1にする。この酸性溶液をエー
テルで抽出し、エーテル層を10%水酸化ナトリウム水溶
液次いで水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
減圧下に濃縮し、油状の2-ベンゾイルオキシ-6-トメキ
シアセトフェノン15.2gを得る。
(b)2-ハイドロオキシ-6-メトキシジベンゾイルメタン 2-ベンゾイルオキシ-6-メトキシアセトフェノン15.2g
を乾燥N,N-ジメチルホルムアミド80mlに溶解し、60%水
素化ナトリウム(油性)2.95gを加える。混合物を室温
で20分間放置後水800mlに注ぎ、10%塩酸でpH1にす
る。酸性混合物をエーテルで抽出し、エーテル層を水
洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧下にエーテルを
留去する。残渣をベンゼン−ヘキサンで再結晶し、黄色
結晶の2-ハイドロオキシ-6-メトキシベンゾイルメタン
7.68gを得る。
融 点:83〜85℃ (c)5-メトキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン 2-ハイドロオキシ-6-メトキシジベンゾイルメタン7.1
g、無水酢酸ナトリウム7gおよび酢酸70mlの混合物を
3時間加熱還流する。反応液を氷水1中に注ぎ、析出
結晶をろ取する。析出結晶をベンゼンに溶解し、水洗
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下でベンゼン
を留去する。残渣をベンゼン−石油エーテルで再結晶
し、無色板状晶の5-メトキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾ
ピラン-4-オン4.39gを得る。
融 点:122〜125℃ 元素分析値:(C1612として) 実施例 6 5-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オ
ン 5-メトキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン2.8
g、酢酸150ml、47%臭化水素酸100mlの混合物を4時間
還流する。反応液を濃縮し、水を加え析出結晶をろ取す
る。析出結晶をクロロホルムに溶解し、水、炭酸水素ナ
トリウム水溶液および水で順次洗い、次いで無水硫酸ナ
トリウムで乾燥する。減圧下にクロロホルムを留去し、
残渣を酢酸エチルで再結晶し、淡黄色針状晶の5-ハイド
ロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベゾピラン-4-オン1.20gを
得る。
融 点:158.5〜161℃ 元素分析値:(C1510として) 実施例 7 骨吸収抑制作用 骨吸収抑制作用を「組織培養応用研究法」ページ111〜1
14(山根績、遠藤浩良編集、ソフトサイエンス社出版、
1985年)記載の方法に従い測定した。
孵卵10〜11日の鶏胚大腿骨を摘出し、骨に付着する柔組
織をよく取り除いた後、被験物質を添加したフェノール
レッドを含有しないBGJb-HW2培養液(以下培養液とい
う)1mlを用いて37℃で1日間回転培養法により前培養
を行う。なお、被験薬物はジメチルスルホキサイドに溶
解させた溶液を直接培養液に1000倍希釈し、10-4モル濃
度とする。
翌日、新鮮な培養液に45CaCl2を1μCi/mlの濃度に溶解
し、前培養した鶏胚大腿骨をその1mlに浸漬し、37℃に
て2時間振盪培養する。これにより培養骨中の骨塩は45
Caで標識される。培養終了後直ちにあらかじめ37℃に加
温しておいたリン酸緩衝生理食塩水で培養骨を洗浄して
骨に付着している45Caを取り除く。
この45Caの標識培養骨を再び培養液で回転培養法(10回
転/時)により骨培養を行う。12、24、48、72時間ごとに
培養液から正確に一定量の培養液を分取し、同時に残り
の培養液を捨て、新しい培養液を加える。分取した培養
液中の45Ca放射活性を液体シンチレーションカウンター
で測定し、全培養液中の45Ca放射活性を換算する。培養
終了後、骨組織を1規定塩酸中に1日放置し、全カルシ
ウムを溶出させ、その放射活性を測定し、培養骨中の最
終残存放射活性とする。
得られた測定値から、最初に骨組織に取り込まれた全放
射活性に対する培養骨中に残存している放射活性の割合
を算出し、24時間以降の培養骨中の放射活性残存率減衰
曲線で破骨細胞による骨塩溶出を直線回帰し、得られた
直線の勾配により、培養骨へ沈着した骨塩中のカルシウ
ムのターンオーバー率を生物学的半減期T1/2として求
める。
被験薬物群およびコントロール群は各々の1群5例で実
施した。
コントロール群のT1/2の値と比較して、被験薬物群の
T1/2の値が大きい値を示した場合、その被験薬物は骨
吸収抑制作用を有することを示す。
各々被験薬物の骨吸収抑制作用の効力をT1/2の値を用
いて、以下の式により求めた。
被験薬物として本発明の2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン
-4-オン誘導体およびすでに骨吸収抑制作用を有するこ
とが報告されている3-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-
オン誘導体を用い、骨吸収抑制作用の効力を比較検討し
た。その結果を以下に示す。
実施例 8 骨形成促進作用 骨形成促進作用を「組織培養応用研究法」ページ103〜1
11(山根績、遠藤浩良編集、ソフトサイエンス社出版、
1985年)記載の方法に従い測定した。
孵卵9日の鶏胚大腿骨を骨に付着する柔組織をよく取り
除き、1個体の左右の大腿骨のうち一方を本発明の2-フ
ェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン誘導体群、他方を対
照群として用い、培養用平角試験管の内面に一本ずつ付
着させ、これにBGJb-HW2培溶液(以下培養液という)2
mlを加えシリコン栓で密栓し、37℃で回転培養(10回転
/時間)する。本発明の化合物はジメチルスルホキサイ
ドに溶解後直接培養液に10-4モル濃度になるよう1000倍
希釈する。1日毎に骨の長さを測定しつつ、新鮮な培養
液で交換しながら骨培養を6日間継続する。
培養終了時に培養骨をリン酸緩衝生理食塩水で洗い、1
規定塩酸中に1日放置して、骨組織からカルシウムを溶
出させ、溶出したCa量をオルトクレゾールフタレインに
よるキレート法で定量する。
本発明の化合物の骨形成促進作用の効力を以下の式によ
り求めた。
結果を以下に示す。
実施例 9 Ca欠乏食餌で飼育されたラット骨中のカルシウム・リン
量に対する効力 3週齢の雄性ウィスター系ラットにCa欠乏食およびCa欠
乏食と本発明の化合物、7-ハイドロオキシ-2-フェニル-
4H-1-ベンゾピラン-4-オン300mg/kgを与えて2週間飼育
し、大腿骨の中のカルシウムおよびリン量を測定した。
本実験は1群10匹のラットを用いた。
結果を以下に示す。
実施例 10 急性毒性 7-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オ
ンおよび7-メトキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-
オンをCMCにけんだくし、7週齢ICR系マウス雌雄各10匹
を用い、1000、2000、3000mg/kgを経口投与し、7日間観
察した。いずれの群においても死亡例はなく、中毒症状
も認められなかった。
実施例 11 製剤の製造 (a)錠剤 7-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オ
ン100g、乳糖95gおよびトウモロコシデンプン40gを
混合し、次いで5%ハイドロオキシプロピルセルロース
水溶液を加えて練合したのち、乾燥し、乾燥物にカルボ
キシメチルセルロースカルシウム8gおよびステアリン
酸カルシウムを加え混合したのち、1000錠に成形する。
(b)カプセル剤 7-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オ
ン100g、乳糖39gおよびトウモロコシデンプン35gを
混合し、さらに混合物にタルク6gを加えて混合したの
ち、硬カプセル1000カプセルに充填する。
〔発明の効果〕
本発明の一般式(I)で表される2-フェニル-4H-1-ベン
ゾピラン-4-オン誘導体およびそれらの薬理学的に許容
できる塩は鶏胚大腿骨を用いた試験管内実験において、
強い骨吸収抑制作用と骨形成促進作用を示し、また、カ
ルシウム欠乏食餌を与えた時に生じるラットの骨中のカ
ルシウムおよびリン含有量の減少を著しく抑制する。
従って、本発明の一般式(I)で表される2-フェニル-4
H-1-ベンゾピラン-4-誘導体は骨粗鬆症治療剤として有
用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中のRは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基
    である)で表される2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-
    オン誘導体またはそれらの薬理学的に許容できる塩を有
    効成分として含有する骨粗鬆症治療剤。
  2. 【請求項2】一般式 で表される2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン誘導
    体またはそれらの薬理学的に許容できる塩を有効成分と
    して含有する特許請求の範囲第1項記載の骨粗鬆症治療
    剤。
  3. 【請求項3】一般式 (式中のR′は炭素数1〜3のアルキル基である)で表
    される2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-4-オン誘導体を
    有効成分として含有する特許請求の範囲第1項記載の骨
    粗鬆症治療剤。
  4. 【請求項4】式 で表される7-ハイドロオキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾ
    ピラン-4-オンまたはその薬理学的に許容できる塩を有
    効成分として含有する特許請求の範囲第2項記載の骨粗
    鬆症治療剤。
  5. 【請求項5】式 で表される7-メトキシ-2-フェニル-4H-1-ベンゾピラン-
    4-オンを有効成分として含有する特許請求の範囲第3項
    記載の骨粗鬆症治療剤。
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