JPH06291341A - 太陽電池 - Google Patents

太陽電池

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Publication number
JPH06291341A
JPH06291341A JP5342641A JP34264193A JPH06291341A JP H06291341 A JPH06291341 A JP H06291341A JP 5342641 A JP5342641 A JP 5342641A JP 34264193 A JP34264193 A JP 34264193A JP H06291341 A JPH06291341 A JP H06291341A
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JP
Japan
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semiconductor layer
layer
solar cell
semiconductor
buffer
Prior art date
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Pending
Application number
JP5342641A
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English (en)
Inventor
Takeshi Matsushita
孟史 松下
Paru Gosain Daramu
ダラム・パル・ゴサイン
Uesutouootaa Jiyonasan
ジョナサン・ウエストウォーター
Setsuo Usui
節夫 碓井
Kunio Hane
邦夫 羽根
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/547Monocrystalline silicon PV cells

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Abstract

(57)【要約】 【目的】変換効率が高く、しかも製造コストが低くエネ
ルギー回収年数が短い太陽電池を提供する。 【構成】太陽電池は、(イ)第1の電極19Aを有する
第1導電形の第1の半導体層11と、(ロ)第1の半導
体層11の上方に形成され、第2の電極19Bを有する
第1導電形とは逆の第2導電形の第2の半導体層22
と、(ハ)第1の半導体層11と第2の半導体層12と
の間に形成され、第1の半導体層のバンドギャップ及び
第2の半導体層のバンドギャップより狭いバンドギャッ
プを有する第3の半導体層13と、(ニ)第1の半導体
層11と第3の半導体層13との間に形成され、第1の
半導体層と第3の半導体層の格子不整合を緩衝する第1
の緩衝層15と、(ホ)第2の半導体層12と第3の半
導体層13との間に形成され、第2の半導体層と第3の
半導体層の格子不整合を緩衝する第2の緩衝層16、か
ら成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造コストが低く且つ
高い変換効率を有する太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、太陽電池の素材として、単結晶S
i、多結晶Si、アモルファスSi、アモルファスSi
C、アモルファスSiN、アモルファスSiGe、アモ
ルファスSiSnといったIV族系の材料、あるいは、
GaAs,AlGaAs,InPといったIII−V族
やCdS、CdTe、Cu2SといったII−VI族の
化合物半導体が用いられている。また、太陽電池の構造
としては、背面電界型を含むpn構造、pin構造、ヘ
テロ接合構造、ショットキー構造、タンデム型や垂直接
合型を含む多重接合構造等が採用されている。
【0003】一般に、太陽電池に要求される特性とし
て、 (A)変換効率が高いこと (B)製造コストが低いこと (C)エネルギー回収年数が短いこと を挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、例えば、単
結晶あるいは多結晶Siを用いた太陽電池は、変換効率
は高いが、製造コストが高く、エネルギー回収年数が1
0年以上で長すぎるという問題を有する。また、アモル
ファスシリコンを用いた太陽電池は、製造コストが低
く、エネルギー回収年数は短いが、変換効率が低いとい
う問題を有する。GaAsを用いた太陽電池は、変換効
率は高いが、製造コストが単結晶Siを用いた太陽電池
よりも高く、特殊な用途にしか使用することができな
い。他の材料を用いた太陽電池においても、変換効率が
高い場合、製造コストが高くなり、エネルギー回収年数
が延び、逆に製造コストが低く、エネルギー回収年数が
短い場合には、変換効率が低い。このように、太陽電池
に要求される上記の特性の全てを十分満足し得る太陽電
池は現状では実現されていない。
【0005】従って、本発明の目的は、変換効率が高
く、しかも製造コストが低くエネルギー回収年数が短い
太陽電池を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の態様に係る太陽電池は、(イ)第1
の電極を有する第1導電形の第1の半導体層と、(ロ)
第1の半導体層の上方に形成され、第2の電極を有する
第1導電形とは逆の第2導電形の第2の半導体層と、
(ハ)第1の半導体層と第2の半導体層との間に形成さ
れ、第1の半導体層のバンドギャップ及び第2の半導体
層のバンドギャップより狭いバンドギャップを有する第
3の半導体層と、(ニ)第1の半導体層と第3の半導体
層との間に形成され、第1の半導体層と第3の半導体層
の格子不整合を緩衝する第1の緩衝層と、(ホ)第2の
半導体層と第3の半導体層との間に形成され、第2の半
導体層と第3の半導体層の格子不整合を緩衝する第2の
緩衝層、から成ることを特徴とする。
【0007】かかる第1の態様の太陽電池においては、
前記第1及び第2の半導体層は主にシリコンから成り、
前記第3の半導体層は主にゲルマニウム又はシリコン−
ゲルマニウムから成ることが好ましい。
【0008】更に、上記の目的を達成するための本発明
の第2の態様に係る太陽電池は、(イ)第1の電極を有
する第1導電形の第1の半導体領域、及び第2の電極を
有しそして第1導電形とは逆の第2導電形の第2の半導
体領域が形成された第1の半導体層と、(ロ)第1の半
導体層の下方に形成され、第1の半導体層のバンドギャ
ップより狭いバンドギャップを有する第2の半導体層
と、(ハ)第1の半導体層と第2の半導体層との間に形
成され、第1の半導体層と第2の半導体層の格子不整合
を緩衝する緩衝層、から成ることを特徴とする。
【0009】かかる第2の態様の太陽電池においては、
前記第1の半導体層は主にシリコンから成り、前記第2
の半導体層は主にゲルマニウム又はシリコン−ゲルマニ
ウムから成ることが好ましい。
【0010】更に、上記の目的を達成するための本発明
の第3の態様に係るタンデム型太陽電池は、(イ)第1
の電極を有する第1導電形の第1の半導体層と、(ロ)
第1の半導体層の上方に形成され、第1導電形とは逆の
第2導電形の第2の半導体層と、(ハ)第1の半導体層
と第2の半導体層との間に形成され、第1の半導体層の
バンドギャップ及び第2の半導体層のバンドギャップよ
り狭いバンドギャップを有する第3の半導体層と、
(ニ)第1の半導体層と第3の半導体層との間に形成さ
れ、第1の半導体層と第3の半導体層の格子不整合を緩
衝する第1の緩衝層と、(ホ)第2の半導体層と第3の
半導体層との間に形成され、第2の半導体層と第3の半
導体層の格子不整合を緩衝する第2の緩衝層、から成る
第1の太陽電池、及び、(ヘ)第2の半導体層の上に形
成され、第1導電形の第4の半導体層と、(ト)第4の
半導体層の上に形成され、第2の電極を有する第2導電
形の第5の半導体層、から成る第2の太陽電池から構成
されることを特徴とする。
【0011】かかる第3の態様のタンデム型太陽電池に
おいては、前記第1及び第2の半導体層は主にシリコン
から成り、前記第3の半導体層は主にゲルマニウム又は
シリコン−ゲルマニウムから成ることが好ましい。
【0012】
【作用】図1に本発明の太陽電池の基本的な構成を示
す。本発明の太陽電池は、基本的には、第1導電形の第
1の半導体層1、第2導電形の第2の半導体層2、第3
の半導体層3から構成されている。第3の半導体層3
は、第1の半導体層1と第2の半導体層2との間に形成
されており、そのバンドギャップは、第1の半導体層1
のバンドギャップ及び第2の半導体層2のバンドギャッ
プより狭い。尚、第3の半導体層3中の4はpn接合部
を表す。本発明の太陽電池は、更に、第1の緩衝層5、
及び第2の緩衝層6から構成されている。
【0013】本発明の太陽電池においては、バンドギャ
ップの狭い第3の半導体層3が形成されているので、長
波長の光まで光電変換を行うことができ、太陽電池の短
絡電流ISCを大きくすることができるが、解放端電圧V
OCが小さくなり、バンドギャップの狭い半導体層だけで
は変換効率を高くすることができない。一方、第1の半
導体層1及び第2の半導体層2は、第3の半導体層3よ
りも広いバンドギャップを有しているので、接合リーク
電流IOを小さくできる。解放端電圧VOCと接合リーク
電流IOとの間には、 VOC ≒ (kT/q)ln(ISC/IO) という関係があるので、VOCを大きくすることができ
る。その結果、太陽電池全体の変換効率を向上させるこ
とができる。
【0014】ところで、IOを小さくするためには、 (1)第3の半導体層3の厚さが、第3の半導体層内の
少数キャリアの拡散長よりも小さいこと (2)第3の半導体層3と第1及び第2の半導体層1,
2との間でそれぞれ形成されるヘテロ接合界面における
少数キャリアの再結合割合が小さいこと が必要とされる。
【0015】GaAsとAlGaAsのようなヘテロ接
合界面における格子定数の不整合が小さな組み合わせで
は、ヘテロ接合界面での少数キャリアの再結合割合は小
さい。然るに、一般のヘテロ接合ではヘテロ接合界面に
おける格子定数の不整合が大きい。例えばSiとGeか
ら形成されたヘテロ接合界面においては、格子定数の不
整合は4%にもなる。
【0016】本発明においては、第3の半導体層3と第
1の半導体層1との間に第1の緩衝層5が、また、第3
の半導体層3と第2の半導体層2との間に第2の緩衝層
6が形成されている。かかる緩衝層5,6の組成を、段
階的にあるいは連続的に変化させれば、第3の半導体層
3と第1又は第2の半導体層1,2との間の格子定数の
不整合を緩衝することが可能となる。即ち、第1(第
2)の半導体層との界面近傍の第1(第2)の緩衝層の
組成を第1(第2)の半導体層の組成とほぼ等しくし、
第3の半導体層との界面近傍の第1(第2)の緩衝層の
組成を第3の半導体層の組成とほぼ等しくし、しかも第
1(第2)の半導体層との界面近傍から第3の半導体層
との界面近傍に向かって第1(第2)の緩衝層の組成を
段階的にあるいは連続的に変化させればよい。これによ
って、ヘテロ接合界面での少数キャリアの再結合割合を
最小化することが可能になる。
【0017】例えば、第1及び第2の半導体層1,2を
Si(バンドギャップ=1.1eV)から、そして第3
の半導体層3をGe(バンドギャップ=0.66eV)
から構成し、第1及び第2の緩衝層5,6の組成を段階
的に変化させる。そして、第1及び第2の緩衝層5,6
内の組成が異なる隣接した領域(層)間における格子定
数の不整合を0.1%まで許容した場合、第1及び第2
の緩衝層5,6内の組成が異なる領域(層)の数は、
0.04/0.001=40(層)となる。Si及びG
eの格子定数は約0.55nmであるので、第1及び第
2の緩衝層5,6の厚さは、最低 0.55×40=2
2nm 必要とされるが、この値の10倍以上とするこ
とが、格子定数の不整合をより少なくする上で望まし
い。また、第3の半導体層3に、例えばSi0.5Ge0.5
を用いる場合には、第1及び第2の緩衝層5,6をより
薄くすることができる。
【0018】以上のように、本発明の太陽電池において
は、狭いバンドギャップを有する第3の半導体層によっ
てISCを大きくし、広いバンドギャップを有する第1及
び第2の半導体層によってVOCを大きくすることがで
き、しかも、第1及び第2の半導体層と第3の半導体層
との間の格子不整合を緩衝するための第1及び第2の緩
衝層を設けて、ヘテロ接合界面での少数キャリアの再結
合割合を少なくする。その結果、高変換効率の太陽電池
を実現することができる。
【0019】また、第3の半導体層にGeを用いた場
合、Geの光吸収係数はSi、GaAsあるいはアモル
ファスSiよりも大きいので、第3の半導体層を少なく
ともアモルファスSi並み、即ち、1μm程度に薄層化
することが可能となり、使用材料の節約、即ち製造コス
トの低減を図ることができる。尚、Geから成る第3の
半導体層の厚さを厚くし過ぎると、第3の半導体層中の
単位体積当たりのキャリア濃度が低下するので、第3の
半導体層の厚さを薄くすることが望ましい。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明を実施例に基
づき説明する。
【0021】(実施例1)実施例1は、本発明の第1の
態様に係る太陽電池に関する。図2に模式的な一部断面
図を示すように、実施例1の太陽電池は、例えば、基体
17の表面に形成された絶縁層18の上に、多結晶Si
から成る第1導電形(例えばn+)の第1の半導体層1
1、n−Si1-XGeXから成る第1の緩衝層15、Ge
から成る第3の半導体層13、p−SiXGe1-Xから成
る第2の緩衝層16、Siから成る第2導電形(例えば
+)の第2の半導体層12が順に積層されて構成され
ている。第3の半導体層13は、n形層13A及びp形
層13Bから構成されておりpn接合部14が形成され
ている。第1及び第2の緩衝層15,16におけるXの
値を、0から1に段階的にあるいは連続的に変化させ
る。
【0022】基体17及び絶縁層18の一部には開口部
が設けられており、かかる開口部内に露出した第1の半
導体層11上に第1の電極19Aが設けられている。ま
た、第2の半導体層12の表面には第2の電極19Bが
設けられている。更に、第2の半導体層12の表面には
反射防止膜20が形成されている。
【0023】実施例1の太陽電池は、以下の方法で作製
することができる。先ず、基体17の上にSiO2から
成り厚さ約0.5μmの絶縁層18を形成する。次い
で、絶縁層18の上にリンをドープした厚さ約0.2μ
mの多結晶Si層をCVD法等によって堆積させ、その
上にSiO2から成るキャップ層を形成する。その後、
帯域溶融再結晶化(ZMR)法にて多結晶Si層の結晶
性を向上させて粒径拡大を行い、リンがドープされ多結
晶Siから成る第1の半導体層11を形成する。
【0024】SiO2キャップ層を除去した後、第1の
半導体層11の上にリンをドープしたSi1-XGeXから
成る厚さ約0.1μm〜1.0μmの第1の緩衝層15
をエピタキシャル成長させる。尚、第1の緩衝層15の
厚さ方向におけるXの値を、0から1まで段階的にある
いは連続的に増加させる。Si原子を成長させるために
はSiH4ガスを、またGe原子を成長させるためには
GeH4ガスを用いる。SiH4ガスとGeH4ガスの供
給量を段階的にあるいは連続的に変化させることによっ
て、第1の緩衝層15の厚さ方向におけるXの値を段階
的にあるいは連続的に増加させることができる。
【0025】このようにして、第1の緩衝層15の厚さ
方向の組成、即ちSiに対するGeの割合は、第1の半
導体層11から第3の半導体層13に向かって、段階的
にあるいは連続的に増加する。それ故、第1の緩衝層1
5内の組成が異なる厚さ方向に隣接した領域間における
格子定数の不整合を小さくすることができる。
【0026】続いて、リンをドープしたGeから成る厚
さ0.5μmの第3の半導体層13Aを第1の緩衝層1
5の上にエピタキシャル成長させ、更に、ボロンをドー
プしたGeから成る厚さ0.5μmの第3の半導体層1
3Bをその上にエピタキシャル成長させる。こうしてリ
ンをドープしたn形層13A及びボロンをドープしたp
形層13Bから成りこれらの層の界面にpn接合部14
が形成されたGeから成る第3の半導体層13が形成さ
れる。
【0027】その後、第3の半導体層13の上にボロン
をドープしたSiXGe1-Xから成る厚さ約0.1μm〜
1.0μmの第2の緩衝層16をエピタキシャル成長さ
せる。尚、第2の緩衝層16の厚さ方向におけるXの値
を、0から1まで段階的にあるいは連続的に増加させ
る。
【0028】次いで、ボロンをドープしたSiから成る
厚さ約0.2μmの第2の半導体層12を第2の緩衝層
16上にエピタキシャル成長させる。
【0029】更に、例えばシリコンナイトライドから成
る反射防止膜20を第2の半導体層12上に形成し、そ
の後、選択的に反射防止膜20を除去して第2の電極1
9Bを第2の半導体層12上に形成する。次に、基体1
7及び絶縁層18を選択的に除去して、第1の半導体層
11の一部を露出させて、この露出した第1の半導体層
11上に第1の電極19Aを形成する。実施例1におい
ては、第1の半導体層11から第2の半導体層12まで
の厚さは約1.6μm〜3.4μmである。
【0030】基体17が、単結晶Si、あるいはキャス
ト法、電磁キャスト法やキャストリボン法等にて作製さ
れた多結晶Siから成る場合には、かかる基体17を第
1の半導体層とすることができる。この場合、絶縁層1
8の形成を省略でき、基体17の上に直接第1の緩衝層
15をエピタキシャル成長によって形成することができ
る。
【0031】(実施例2)実施例2は、本発明の第2の
態様に係る太陽電池に関する。図3の(A)に実施例2
の太陽電池の基本的な構成を示す。実施例2の太陽電池
は、第1の半導体層21と、第2の半導体層23と、緩
衝層25から成る。第1の半導体層21には、第1の電
極29Aを有する第1導電形の第1の半導体領域21
A、及び第2の電極29Bを有しそして第1導電形とは
逆の第2導電形の第2の半導体領域21Bが形成されて
いる。第2の半導体層23は、第1の半導体層21の下
方に形成されており、第1の半導体層21のバンドギャ
ップより狭いバンドギャップを有する。緩衝層25は、
第1の半導体層21と第2の半導体層23との間に形成
されており、第1の半導体層21と第2の半導体層23
の格子不整合を緩衝する。
【0032】第1の電極29Aから第2の電極29Bを
眺めたとき、実施例2の太陽電池の構成は、図1に示し
た構造と基本的に同一となる。即ち、第1の電極29
A、第1の半導体領域21A、緩衝層25、第2の半導
体層23、緩衝層25、第2の半導体領域29B、第2
の電極29Bという構成となる。
【0033】実施例2の太陽電池の具体的な構造を、図
3の(B)の模式的な一部断面図にて示す。実施例2の
太陽電池は、例えば、基体27の表面に形成された絶縁
層28の上に、多結晶Siから成る第1導電形(例えば
n形)の第3の半導体層22、i−Si1-XGeXから成
る第2の緩衝層26、i−Geから成る第2の半導体層
23、i−SiXGe1-Xから成る緩衝層25、Siから
成る第1の半導体層21が順に積層されて構成されてい
る。緩衝層25及び第2の緩衝層26におけるXの値
は、0から1に段階的にあるいは連続的に変化させてあ
る。
【0034】第1の半導体層21には、第1の電極29
Aを有する第1導電形(例えばn+)の第1の半導体領
域21A、及び第2の電極29Bを有し第1導電形とは
逆の第2導電形(例えばp+)の第2の半導体領域21
Bが形成されている。第1の半導体領域21Aと第2の
半導体領域21Bとは、隣接していても、隣接していな
くともよい。第1の半導体層21の表面には反射防止膜
30が形成されている。
【0035】緩衝層25は、第1の半導体層21と第2
の半導体層23との間の格子定数の不整合を緩衝するた
めに形成されている。この緩衝層25を形成することに
よって、第1の半導体層21と第2の半導体層23との
間で形成されるヘテロ接合界面における少数キャリアの
再結合割合を小さくすることができる。
【0036】第2の半導体層23と第3の半導体層22
との間の格子定数の不整合を緩衝し、第2の半導体層2
2に欠陥が生じることを防止するために、第2の緩衝層
26を形成することが望ましい。また、第2の緩衝層2
6と絶縁層28との間での少数キャリアの界面再結合を
防止するために、第3の半導体層22を形成することが
望ましい。
【0037】実施例2の太陽電池は、以下の方法で作製
することができる。先ず、基体27の上にSiO2から
成り厚さ約0.5μmの絶縁層28を形成する。次い
で、絶縁層28の上にリンをドープした厚さ約0.2μ
mの多結晶Si層をCVD法等によって堆積させ、その
上にSiO2から成るキャップ層を形成する。その後、
帯域溶融再結晶化(ZMR)法にて多結晶Si層の結晶
性を向上させて粒径拡大を行い、リンがドープされ多結
晶Siから成る第3の半導体層22を形成する。
【0038】SiO2キャップ層を除去した後、第3の
半導体層22の上にリンをドープしたあるいは不純物を
ドープしていないSi1-XGeXから成る厚さ約0.1μ
m〜1.0μmの第2の緩衝層26をエピタキシャル成
長させる。尚、第2の緩衝層26の厚さ方向におけるX
の値を、0から1まで段階的にあるいは連続的に増加さ
せる。
【0039】その後、不純物をドープしていないGeか
ら成る厚さ1μmの第2の半導体層23を第2の緩衝層
26の上にエピタキシャル成長させ、更に、不純物をド
ープしていないSiXGe1-Xから成る厚さ約0.1μm
〜1.0μmの緩衝層25をエピタキシャル成長させ
る。尚、緩衝層25の厚さ方向におけるXの値を、0か
ら1まで段階的にあるいは連続的に増加させる。
【0040】次いで、Siから成る厚さ約0.2μmの
第1の半導体層21を緩衝層25上にエピタキシャル成
長させ、次いで、リン及びボロンを第1の半導体層21
にドープすることによって、第1の半導体領域21A及
び第2の半導体領域21Bを形成する。
【0041】更に、例えば酸化アルミニウムから成る反
射防止膜30を第1の半導体層21上に形成し、その
後、選択的に反射防止膜30を除去して第1の電極29
A及び第2の電極29Bを、第1の半導体層21の第1
の半導体領域21A上及び第2の半導体領域21B上に
形成する。
【0042】(実施例3)実施例3は、本発明の第3の
態様に係る太陽電池に関する。図4に模式的な一部断面
図を示すように、実施例3の太陽電池は、実施例1にて
説明した太陽電池を第1の太陽電池とし、かかる第1の
太陽電池の上に、単結晶あるいは多結晶Siから構成さ
れたpn構造を有する第2の太陽電池が形成されたタン
デム型太陽電池である。実施例3のタンデム型太陽電池
は、実施例1にて説明した太陽電池の作製方法によって
第2の半導体層まで形成した後、第2の半導体層上に従
来のpn構造を有する太陽電池の作製方法を適用して第
2の太陽電池を形成することで、作製することができ
る。
【0043】実施例3における第1の太陽電池は、実施
例1にて説明した太陽電池と同様に、例えば、基体17
の表面に形成された絶縁層18の上に、多結晶Siから
成る第1導電形(例えばn+)の第1の半導体層11、
n−Si1-XGeXから成る第1の緩衝層15、Geから
成る第3の半導体層13、p−SiXGe1-Xから成る第
2の緩衝層16、Siから成る第2導電形(例えば
+)の第2の半導体層12が順に積層されて構成され
ている。第3の半導体層13は、n形層13A及びp形
層13Bから構成されておりpn接合部14が形成され
ている。第1及び第2の緩衝層15,16におけるXの
値を、0から1に段階的にあるいは連続的に変化させ
る。基体17及び絶縁層18の一部には開口部が設けら
れており、かかる開口部内に露出した第1の半導体層1
1上に第1の電極19Aが設けられている。
【0044】第2の太陽電池は、第2の半導体層12の
上に形成され、第1導電形(例えばn形)の第4の半導
体層40と、第4の半導体層40の上に形成された第2
導電形(例えばp+形)の第5の半導体層42とから成
る。第2の太陽電池の厚さは約100〜150μmであ
ることが、第2の太陽電池の変換効率の観点から望まし
い。第5の半導体層42の表面には第2の電極19Bが
設けられている。更に、第5の半導体層42の表面には
反射防止膜20が形成されている。また、第2の半導体
層12と第4の半導体層40との間には、少数キャリア
の再結合防止のためのバック・サーフェス・フィールド
(BSF)層44を設けることが望ましい。
【0045】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されない。第
1導電形をp形(あるいは、必要に応じてp+形)と
し、第2導電形をn(あるいは、必要に応じてn+形)
とすることができる。
【0046】本発明の第1及び第3の態様における第3
の半導体層13、あるいは第2の態様における第2の半
導体層23を、例えばSi1-Y−GeY(一例として、Y
=0.5,0.7あるいは0.8等)から構成すること
ができる。この場合、第1及び第2の緩衝層15,16
あるいは緩衝層25,第2の緩衝層26におけるXの値
をYの値と概ね一致させればよい。また、本発明の第3
の態様において、第4の半導体層をSiから成る基体と
し、BSF層44、第2の半導体層12、第2の緩衝層
16、第3の半導体層13、第1の緩衝層15、第1の
半導体層11の順に積層することも可能である。
【0047】本発明の第1及び第3の態様における第1
の半導体層11と第2の半導体層12とは、同一組成・
材料であっても、異なる組成・材料であってもよい。要
するに、第3の半導体層13のバンドギャップが、第1
の半導体層11のバンドギャップよりも狭く、且つ第2
の半導体層12のバンドギャップよりも狭ければよい。
第3の半導体層13中に形成されるpn接合部14の位
置は任意である。また、第3の半導体層13、第1及び
第2の緩衝層15,16は、i形でもよい。
【0048】本発明の第2の態様における第2の半導体
層23は、場合によっては、第2導電形等としてもよ
い。
【0049】
【発明の効果】本発明の太陽電池においては、狭いバン
ドギャップを有する半導体層、及び広いバンドギャップ
を有する半導体層が積層され、しかも、これらの半導体
層間の格子不整合を緩衝するための緩衝層が設けられて
いるので、高変換効率の太陽電池を低い製造コストで実
現することができる。
【0050】また、狭いバンドギャップを有する半導体
層にGeを用いた場合、かかる第3の半導体層を薄層化
することが可能となり、使用材料の節約、即ち製造コス
トの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の基本的な構成を示す図であ
る。
【図2】実施例1の太陽電池の具体的な構造を示す模式
的な一部断面図である。
【図3】実施例2の太陽電池の基本的な構成及び具体的
な構造を示す模式的な一部断面図である。
【図4】実施例3の太陽電池の具体的な構造を示す模式
的な一部断面図である。
【符号の説明】
1,11 第1の半導体層 2,12 第2の半導体層 3,13 第3の半導体層 4,14 pn接合部 5,15 第1の緩衝層 6,16 第2の緩衝層 7,17 基体 8,18,28 絶縁層 19A,19B,29A,29B 電極 20,30 反射防止膜 21 第1の半導体層 23 第2の半導体層 22 第3の半導体層 25 緩衝層 26 第2の緩衝層 40 第4の半導体層 42 第5の半導体層 44 BSF層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 碓井 節夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 羽根 邦夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)第1の電極を有する第1導電形の第
    1の半導体層と、 (ロ)第1の半導体層の上方に形成され、第2の電極を
    有する第1導電形とは逆の第2導電形の第2の半導体層
    と、 (ハ)第1の半導体層と第2の半導体層との間に形成さ
    れ、第1の半導体層のバンドギャップ及び第2の半導体
    層のバンドギャップより狭いバンドギャップを有する第
    3の半導体層と、 (ニ)第1の半導体層と第3の半導体層との間に形成さ
    れ、第1の半導体層と第3の半導体層の格子不整合を緩
    衝する第1の緩衝層と、 (ホ)第2の半導体層と第3の半導体層との間に形成さ
    れ、第2の半導体層と第3の半導体層の格子不整合を緩
    衝する第2の緩衝層、 から成ることを特徴とする太陽電池。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2の半導体層は主にシリコ
    ンから成り、前記第3の半導体層は主にゲルマニウム又
    はシリコン−ゲルマニウムから成ることを特徴とする請
    求項1に記載の太陽電池。
  3. 【請求項3】(イ)第1の電極を有する第1導電形の第
    1の半導体領域、及び第2の電極を有しそして第1導電
    形とは逆の第2導電形の第2の半導体領域が形成された
    第1の半導体層と、 (ロ)第1の半導体層の下方に形成され、第1の半導体
    層のバンドギャップより狭いバンドギャップを有する第
    2の半導体層と、 (ハ)第1の半導体層と第2の半導体層との間に形成さ
    れ、第1の半導体層と第2の半導体層の格子不整合を緩
    衝する緩衝層、 から成ることを特徴とする太陽電池。
  4. 【請求項4】前記第1の半導体層は主にシリコンから成
    り、前記第2の半導体層は主にゲルマニウム又はシリコ
    ン−ゲルマニウムから成ることを特徴とする請求項3に
    記載の太陽電池。
  5. 【請求項5】(イ)第1の電極を有する第1導電形の第
    1の半導体層と、 (ロ)第1の半導体層の上方に形成され、第1導電形と
    は逆の第2導電形の第2の半導体層と、 (ハ)第1の半導体層と第2の半導体層との間に形成さ
    れ、第1の半導体層のバンドギャップ及び第2の半導体
    層のバンドギャップより狭いバンドギャップを有する第
    3の半導体層と、 (ニ)第1の半導体層と第3の半導体層との間に形成さ
    れ、第1の半導体層と第3の半導体層の格子不整合を緩
    衝する第1の緩衝層と、 (ホ)第2の半導体層と第3の半導体層との間に形成さ
    れ、第2の半導体層と第3の半導体層の格子不整合を緩
    衝する第2の緩衝層、 から成る第1の太陽電池、及び、 (ヘ)第2の半導体層の上に形成され、第1導電形の第
    4の半導体層と、 (ト)第4の半導体層の上に形成され、第2の電極を有
    する第2導電形の第5の半導体層、 から成る第2の太陽電池から構成されたことを特徴とす
    るタンデム型太陽電池。
  6. 【請求項6】前記第1及び第2の半導体層は主にシリコ
    ンから成り、前記第3の半導体層は主にゲルマニウム又
    はシリコン−ゲルマニウムから成ることを特徴とする請
    求項5に記載のタンデム型太陽電池。
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WO2009110409A1 (ja) * 2008-03-07 2009-09-11 国立大学法人東北大学 太陽電池

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