JP2006073833A - 太陽電池セルおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡素な構造でありながら高い変換効率を得ること。
【解決手段】 単結晶Si基板12上に形成された単結晶SiGe層22と、このSiGe層22上に形成された単結晶Si層23と、前記Si基板12の裏面に形成された裏面電極11と、前記Si層23の表面に形成された受光面電極17とを備え、前記SiGe層22およびSi層23がそれぞれ内部にPN接合を有する太陽電池セルを提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 単結晶Si基板12上に形成された単結晶SiGe層22と、このSiGe層22上に形成された単結晶Si層23と、前記Si基板12の裏面に形成された裏面電極11と、前記Si層23の表面に形成された受光面電極17とを備え、前記SiGe層22およびSi層23がそれぞれ内部にPN接合を有する太陽電池セルを提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、太陽電池セルの構造およびその製造方法に関し、さらに詳しくは多重接合型の太陽電池セルによる高効率化に関する。
Siは、地球上で酸素に次ぎ多く存在する元素であり、ICの分野でも民生品に使用されているなど非常にその電気的性質および化学的性質等が一般に知られている。このSiは半導体の性質をもち、温度300Kでのバンドギャップは1.12eVである。Siはこのバンドギャップに関連して光電効果を有しているので、太陽電池セルとして日本国内でも多く工業的に生産されている。なお、結晶性上の分類で、単結晶・多結晶・アモルファスのSi太陽電池セルが民生品としてある。
しかしながら、半導体としてSiのみを使用した太陽電池セルは、前述のとおり、温度300Kでのバンドギャップが1.12eVであるので、これに対応した波長帯の光しか発電に寄与しない。
しかしながら、半導体としてSiのみを使用した太陽電池セルは、前述のとおり、温度300Kでのバンドギャップが1.12eVであるので、これに対応した波長帯の光しか発電に寄与しない。
橋本、「総論 太陽光発電事業で未来を拓く」、シャープ技報、シャープ株式会社、2002年8月、第83号、P40−44(非特許文献1)によれば、単結晶Si太陽電池セルは23.5%の変換効率を有している。
更に高い変換効率を目指して、兼岩氏ら、「技術解説 III−V族化合物半導体を用いた宇宙用太陽電池」、シャープ技報、シャープ株式会社、2002年8月、第83号、P54−57(非特許文献2)によれば、バンドギャップが異なる3接合(InGeP/InGaAs/Ge)を有する化合物半導体を用いた太陽電池セルに関する報告がある。
更に高い変換効率を目指して、兼岩氏ら、「技術解説 III−V族化合物半導体を用いた宇宙用太陽電池」、シャープ技報、シャープ株式会社、2002年8月、第83号、P54−57(非特許文献2)によれば、バンドギャップが異なる3接合(InGeP/InGaAs/Ge)を有する化合物半導体を用いた太陽電池セルに関する報告がある。
また、SiGeのバンドギャップに関する報告のひとつとして、“The Properties of Si, Ge, SiGe, SiO2 and Si3N4”、[on line]、2002年6月、Jonesら、[平成15年6月25日検索]、インターネット、
<URL:www.virginiasemi.com/pdf/generalpropertiesSi6262002.DOC>(非特許文献3)に、温度300Kにおけるバンドギャップが以下の表1のとおり記載されており、SiGeはSiおよびGeと同じくダイアモンドの結晶構造を有している。また、バンドギャップは、SiGe中のGeの含有量が増えるにつれて、つまりSiからSiGeへ、さらにはGeになるほど低下する。
<URL:www.virginiasemi.com/pdf/generalpropertiesSi6262002.DOC>(非特許文献3)に、温度300Kにおけるバンドギャップが以下の表1のとおり記載されており、SiGeはSiおよびGeと同じくダイアモンドの結晶構造を有している。また、バンドギャップは、SiGe中のGeの含有量が増えるにつれて、つまりSiからSiGeへ、さらにはGeになるほど低下する。
そのほか、Nishiyamaら、“Suppression of the Floating-Body Effect in Partially-Depleted SOI MOSFET’s with SiGe Source Structure and Its Mechanism”、IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES, DECEMBER 1997, NO.12,VOL.44, P2187-2192(非特許文献4)の報告でも、Siに対するGeの含有量が増加するにつれて、バンドギャップは低下している。
橋本、「総論 太陽光発電事業で未来を拓く」、シャープ技報、シャープ株式会社、2002年8月、第83号、P40−44
兼岩氏ら、「技術解説 III−V族化合物半導体を用いた宇宙用太陽電池」、シャープ技報、シャープ株式会社、2002年8月、第83号、P54−57
"The Properties of Si, Ge, SiGe, SiO2 and Si3N4"、[on line]、2002年6月、Jonesら、[平成15年6月25日検索]、インターネット、<URL:www.virginiasemi.com/pdf/generalpropertiesSi6262002.DOC>
Nishiyamaら、"Suppression of the Floating-Body Effect in Partially-Depleted SOI MOSFET’s with SiGe Source Structure and Its Mechanism"、IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES, DECEMBER 1997, NO.12,VOL.44, P2187-2192
本発明は、単結晶Si基板あるいはSiよりもバンドギャップが小さい単結晶Ge基板を用い、かつSiとは異なるバンドギャップを有するSiGe層を使用して多重接合型の太陽電池セルを構成することにより、簡素な構造でありながら高い変換効率を得ることを課題とする。
かくして、本発明によれば、単結晶Si基板上に形成された単結晶SiGe層と、このSiGe層上に形成された単結晶Si層と、前記Si基板の裏面に形成された裏面電極と、前記Si層の表面に形成された受光面電極とを備え、前記SiGe層およびSi層がそれぞれ内部にPN接合を有する太陽電池セルが提供される。
また、本発明によれば、単結晶Ge基板上に形成された単結晶SiGe層と、このSiGe層上に形成された単結晶Si層と、前記Ge基板の裏面に形成された裏面電極と、前記Si層の表面に形成された受光面電極とを備え、少なくとも前記SiGe層およびSi層がそれぞれ内部にPN接合を有する太陽電池セルが提供される。
また、本発明によれば、単結晶Ge基板上に形成された単結晶SiGe層と、このSiGe層上に形成された単結晶Si層と、前記Ge基板の裏面に形成された裏面電極と、前記Si層の表面に形成された受光面電極とを備え、少なくとも前記SiGe層およびSi層がそれぞれ内部にPN接合を有する太陽電池セルが提供される。
本発明によれば、従来の単結晶Si基板を用いた単接合型の太陽電池セルに比べて高い変換効率を有する、(1)単結晶Si基板/単結晶SiGe層/単結晶Si層多重接合型の太陽電池セル、あるいは(2)単結晶Ge基板/単結晶SiGe層/単結晶Si層多重接合型の太陽電池セルが得られる。
上記(1)では、Siとは異なるバンドギャップを有するSiGe層と、Si層をSi基板上に形成し、これらSiGe層およびSi層がそれぞれPN接合を有するため、また、上記(2)では、Siよりもバンドギャップが小さいGeを単結晶基板として用い、SiGe層とSi層をGe基板上に形成し、これらSiGe層およびSi層がそれぞれPN接合を有するため、太陽電池全体としてバンドギャップの範囲が広い構造となり、Si単接合セルよりも幅広い波長帯の光エネルギーを電気エネルギーに変換でき(光エネルギーロスを低減でき)、高効率化が図られる。つまり、入射光のうち、短波長領域(例えば200〜1250nm程度以下)の光は上部のSi層に吸収され、長波長領域(例えば850〜1600nm程度)の光はSi層を透過して下部のSiGe層に吸収され、Si層およびSiGe層のそれぞれで光電変換作用が生じるので、単一接合のものより出力電圧を20〜30%程度大きくすることができる。
上記(1)では、Siとは異なるバンドギャップを有するSiGe層と、Si層をSi基板上に形成し、これらSiGe層およびSi層がそれぞれPN接合を有するため、また、上記(2)では、Siよりもバンドギャップが小さいGeを単結晶基板として用い、SiGe層とSi層をGe基板上に形成し、これらSiGe層およびSi層がそれぞれPN接合を有するため、太陽電池全体としてバンドギャップの範囲が広い構造となり、Si単接合セルよりも幅広い波長帯の光エネルギーを電気エネルギーに変換でき(光エネルギーロスを低減でき)、高効率化が図られる。つまり、入射光のうち、短波長領域(例えば200〜1250nm程度以下)の光は上部のSi層に吸収され、長波長領域(例えば850〜1600nm程度)の光はSi層を透過して下部のSiGe層に吸収され、Si層およびSiGe層のそれぞれで光電変換作用が生じるので、単一接合のものより出力電圧を20〜30%程度大きくすることができる。
本発明は、(1)裏面電極/単結晶Si基板(PN接合有り)/単結晶SiGe層(PN接合有り)/単結晶Si層/受光面電極の多重接合型太陽電池セル、あるいは(2)裏面電極/単結晶Ge基板/単結晶SiGe層(PN接合有り)/単結晶Si層(PN接合有り)/受光面電極の多重接合型太陽電池セルである。
本発明において、上記(1)の太陽電池セルは、Si基板が第1導電型であり、SiGe層がSi基板上に順次積層された第1導電型SiGe層と第2導電型SiGe層から構成されてそれらの接合面にPN接合を有し、Si層が前記第2導電型SiGe層上に順次積層された第1導電型Si層と第2導電型Si層から構成されてそれらの接合面にPN接合を有する2接合型構造とすることができる。なお、第2導電型Si層の表面に反射防止膜を形成してもよい。
ここで、第1導電型と第2導電型は異なる極性であって、第1導電型はP型またはN型を意味し、第2導電型はN型またはP型を意味する。
さらに、上記(1)の場合、第1導電型SiGe層中および第2導電型SiGe層中のGeの含有量が、それぞれ原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に傾斜的に増加する、具体的には、Geの含有量が原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加するようにしてもよい。
このように、第1、第2導電型SiGe中のGe含有量を原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加させることにより、Ge含有量を深さ方向に一定とする場合に比してSiとSiGeの結晶格子定数を急激に変えずに、連続的に変えることで格子ひずみを極力抑制できる点で好ましい。
なお、Geの含有量が10%以下では、劇的にバンドギャップを変える事ができないので、あまり有効性がない。一方Geの含有量が90%以上では、裏面電極直上にある層がSiである場合は、Si0.1Ge0.9層とSi層が接することになるので、格子定数の差が大きく、ひずみによるリーク電流が懸念され、引いては、セル特性の向上をあまり期待できない。しかしながら、裏面電極直上にある層がGeである場合は、SiGe層をGeの含有量が100%まで傾斜的に変化させても上記のような懸念は必要ない。
ここで、第1導電型と第2導電型は異なる極性であって、第1導電型はP型またはN型を意味し、第2導電型はN型またはP型を意味する。
さらに、上記(1)の場合、第1導電型SiGe層中および第2導電型SiGe層中のGeの含有量が、それぞれ原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に傾斜的に増加する、具体的には、Geの含有量が原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加するようにしてもよい。
このように、第1、第2導電型SiGe中のGe含有量を原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加させることにより、Ge含有量を深さ方向に一定とする場合に比してSiとSiGeの結晶格子定数を急激に変えずに、連続的に変えることで格子ひずみを極力抑制できる点で好ましい。
なお、Geの含有量が10%以下では、劇的にバンドギャップを変える事ができないので、あまり有効性がない。一方Geの含有量が90%以上では、裏面電極直上にある層がSiである場合は、Si0.1Ge0.9層とSi層が接することになるので、格子定数の差が大きく、ひずみによるリーク電流が懸念され、引いては、セル特性の向上をあまり期待できない。しかしながら、裏面電極直上にある層がGeである場合は、SiGe層をGeの含有量が100%まで傾斜的に変化させても上記のような懸念は必要ない。
上記(1)の構造の太陽電池セルは、以下の(1A)、(1B)の製造方法により製造することができる。
(1A)単結晶Si基板の上に、単結晶SiGe層をエピタキシャル成長させ、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させる。
(1B)単結晶Si基板にGeをイオン注入法により導入しアニールして単結晶SiGe層を形成し、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させる。
(1A)単結晶Si基板の上に、単結晶SiGe層をエピタキシャル成長させ、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させる。
(1B)単結晶Si基板にGeをイオン注入法により導入しアニールして単結晶SiGe層を形成し、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させる。
具体的に、上記(1A)および(1B)の製造方法において、SiGe層の形成に際しては、先ず第1導電型Si基板上に第1導電型SiGe層を堆積するにつれてGe含有量が9原子数比で90〜10%に連続的に減少するように制御しながら形成し、次いで第1導電型SiGe層上に第2導電型SiGe層を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように制御しながら形成する。また、Si層の形成に際しては、先ず第2導電型SiGe層上に第1導電型Si層を形成し、次いで第1導電型Si層上に第2導電型Si層を形成する。なお、その後に、Si基板の裏面に裏面電極が、Si層の表面に受光面電極が公知技術を用いてそれぞれ形成される。
上記(1A)において単結晶Si基板の厚みは、1〜100μm程度、好ましくは5〜20μm程度であり、上記(1B)において単結晶Si基板の厚みは、1〜100μm程度、好ましくは5〜20μmである。また、上記(1A)および(1B)において、第1導電型SiGe層および第2導電型SiGe層の膜厚はそれぞれ10μm以下、好ましくは3〜7μmであり、第1導電型Si層および第2導電型Si層の膜厚はそれぞれ3μm以下、1μm以下である。
本発明において、上記(2)の構造の太陽電池セルは、Ge基板が裏面電極側の第1導電型Ge層(基材)およびこの上に積層された第2導電型Ge層から構成されてそれらの接合面にPN接合を有し、SiGe層が前記第2Ge層上に順次積層された第1導電型SiGe層と第2導電型SiGe層からから構成されてそれらの接合面にPN接合を有し、Si層が前記第2導電型SiGe層上に順次積層された第1導電型Si層と第2導電型Si層からから構成されてそれらの接合面にPN接合を有する3接合型構造とすることができる。
この場合、上記(1)の構造の場合と同様に、第1導電型SiGe層中および第2導電型SiGe層中のGeの含有量が、それぞれ原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に傾斜的に増加する、具体的には、Geの含有量が原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加するようにしてもよい。
このように、第1、第2導電型SiGe中のGe含有量を原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加させることにより、上記(1)の構造の場合と同様に、Ge含有量を深さ方向に一定とする場合に比してSiとSiGeの結晶格子定数を急激に変えずに、連続的に変えることで格子ひずみを極力抑制できる点で好ましい。
なお、Geの含有量が10%以下では、劇的にバンドギャップを変える事ができないので、あまり有効性がない。一方Geの含有量が90%以上では、裏面電極直上にある層がSiである場合は、Si0.1Ge0.9層とSi層が接することになるので、格子定数の差が大きく、ひずみによるリーク電流が懸念され、引いては、セル特性の向上をあまり期待できない。
この場合、上記(1)の構造の場合と同様に、第1導電型SiGe層中および第2導電型SiGe層中のGeの含有量が、それぞれ原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に傾斜的に増加する、具体的には、Geの含有量が原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加するようにしてもよい。
このように、第1、第2導電型SiGe中のGe含有量を原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加させることにより、上記(1)の構造の場合と同様に、Ge含有量を深さ方向に一定とする場合に比してSiとSiGeの結晶格子定数を急激に変えずに、連続的に変えることで格子ひずみを極力抑制できる点で好ましい。
なお、Geの含有量が10%以下では、劇的にバンドギャップを変える事ができないので、あまり有効性がない。一方Geの含有量が90%以上では、裏面電極直上にある層がSiである場合は、Si0.1Ge0.9層とSi層が接することになるので、格子定数の差が大きく、ひずみによるリーク電流が懸念され、引いては、セル特性の向上をあまり期待できない。
上記(2)の構造の太陽電池セルは、以下の(2A)、(2B)の製造方法により製造することができる。
(2A)単結晶Ge基板の上に、単結晶SiGe層をエピタキシャル成長させ、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させる。
(2B)単結晶Ge基板にSiをイオン注入法により導入しアニールして単結晶SiGe層を形成し、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させる。
具体的に、上記(2A)、(2B)の製造方法において、Ge基板の形成に際しては、第1導電型Ge層(基材)の上に第2導電型Ge層をエピタキシャル成長させる。SiGe層の形成に際しては、Ge基板の第2導電型Ge層上に第1導電型SiGe層を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように制御しながら形成し、次いで第1導電型SiGe層上に第2導電型SiGe層を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように制御しながら形成する。また、Si層の形成に際しては、先ず第2導電型SiGe層上に第1導電型Si層を形成し、次いで第1導電型Si層上に第2導電型Si層を形成する。
(2A)単結晶Ge基板の上に、単結晶SiGe層をエピタキシャル成長させ、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させる。
(2B)単結晶Ge基板にSiをイオン注入法により導入しアニールして単結晶SiGe層を形成し、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させる。
具体的に、上記(2A)、(2B)の製造方法において、Ge基板の形成に際しては、第1導電型Ge層(基材)の上に第2導電型Ge層をエピタキシャル成長させる。SiGe層の形成に際しては、Ge基板の第2導電型Ge層上に第1導電型SiGe層を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように制御しながら形成し、次いで第1導電型SiGe層上に第2導電型SiGe層を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように制御しながら形成する。また、Si層の形成に際しては、先ず第2導電型SiGe層上に第1導電型Si層を形成し、次いで第1導電型Si層上に第2導電型Si層を形成する。
上記(2A)において単結晶Ge基板の第1導電型Ge層の厚みは10〜100 μm、好ましくは20〜80μmであり、第2導電型Ge層の厚みは100〜3000nm、好ましくは500〜1000nmである。また、上記(2B)において単結晶Ge基板の第1導電型Ge層の厚みは10〜100μm、好ましくは20〜80μmであり、第2導電型Ge層の厚みは100〜3000nm、好ましくは500〜1000nmである。また、上記(2A)および(2B)において、第1導電型SiGe層および第2導電型SiGe層の膜厚はそれぞれ10μm以下、好ましくは3〜7μmであり、第1導電型Si層および第2導電型Si層の膜厚はそれぞれ3μm以下、好ましくは1μm以下である。
なお、本発明において、Si基板、Ge基板、SiGe層及びSi層の導電型を決定する不純物原子としては、P型の場合は例えばボロン、アルミニウム、ガリウム、インジウム等が挙げられ、N型の場合は例えばリン、砒素等が挙げられる。
以下、本発明の太陽電池セルの実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。
[実施の形態1]
図1は本発明の太陽電池セルの実施の形態1を示す概略断面図であり、図2は実施の形態1の太陽電池セルの分光感度特性を示すグラフ図である。
実施の形態1の太陽電池セルは、単結晶P型Si基板12の上に単結晶SiGe層22および単結晶Si層23が順次積層された構造をもつ。SiGe層22はP型Si基板12側からP型SiGe層13とN型SiGe層14で構成されてPN接合を有し、Si層23はSiGe層22側からP型Si層15とN型Si層16で構成されてPN接合を有している。単結晶SiGe層22のバンドギャップ(Eg)は0.66〜1.12eVであり、単結晶Si層23のバンドギャップ(Eg)は1.12eVである。なお、太陽電池として働くために、N型Si層16の表面には受光面電極17が、Si基板12の裏面には裏面電極11がAgにてそれぞれ形成されている。
図1は本発明の太陽電池セルの実施の形態1を示す概略断面図であり、図2は実施の形態1の太陽電池セルの分光感度特性を示すグラフ図である。
実施の形態1の太陽電池セルは、単結晶P型Si基板12の上に単結晶SiGe層22および単結晶Si層23が順次積層された構造をもつ。SiGe層22はP型Si基板12側からP型SiGe層13とN型SiGe層14で構成されてPN接合を有し、Si層23はSiGe層22側からP型Si層15とN型Si層16で構成されてPN接合を有している。単結晶SiGe層22のバンドギャップ(Eg)は0.66〜1.12eVであり、単結晶Si層23のバンドギャップ(Eg)は1.12eVである。なお、太陽電池として働くために、N型Si層16の表面には受光面電極17が、Si基板12の裏面には裏面電極11がAgにてそれぞれ形成されている。
さらに、この太陽電池セルは、P型SiGe層13およびN型SiGe層14のそれぞれのGeの含有量が、原子数比でSi基板12側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加している。つまり、P型SiGe層13をP‐Six1Gey1(x1=0.1〜0.9、y1=0.9〜0.1)で、N型SiGe層14をN‐Six2Gey2(x2=0.1〜0.9、y2=0.9〜0.1)で表すことができる。
このような太陽電池セルによれば、図2に示すように、短波長領域(200〜1250nm)の光は主としてSi層23により吸収され、長波長領域(400〜1400nm)程度の光は主としてSiGe層22に吸収されるので、幅広い波長帯の光エネルギーを電気エネルギーに変換(変換効率22%程度)することができ、高効率化が図られている。
次に、実施の形態1(図1)の太陽電池セルの製造方法について説明する。
次に、実施の形態1(図1)の太陽電池セルの製造方法について説明する。
<製造方法1−1>
図3は実施の形態1の太陽電池セルの製造方法1−1を示す工程説明図である。図3(a)に示すように、厚さ100μm程度の単結晶P型Si基板12を用い、図3(b)に示すように、先ずこのP型Si基板12の表面に単結晶P型SiGe層13を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように膜厚300〜1000nm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、例えば、CVD法により、キャリアガスとしてH2を用いて、原料ガスとしてSiH4とGeH4を、不純物原子としてボロンを用い、基板温度900℃程度、常圧の条件で単結晶P型SiGe層13を形成する。
次に、単結晶P型SiGe層13上に単結晶N型SiGe層14を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように膜厚3μm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、不純物原子を例えばリンとする以外は上記CVD法と同じ条件で行うことができる。
図3は実施の形態1の太陽電池セルの製造方法1−1を示す工程説明図である。図3(a)に示すように、厚さ100μm程度の単結晶P型Si基板12を用い、図3(b)に示すように、先ずこのP型Si基板12の表面に単結晶P型SiGe層13を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように膜厚300〜1000nm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、例えば、CVD法により、キャリアガスとしてH2を用いて、原料ガスとしてSiH4とGeH4を、不純物原子としてボロンを用い、基板温度900℃程度、常圧の条件で単結晶P型SiGe層13を形成する。
次に、単結晶P型SiGe層13上に単結晶N型SiGe層14を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように膜厚3μm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、不純物原子を例えばリンとする以外は上記CVD法と同じ条件で行うことができる。
次に、図3(c)に示すように、単結晶N型SiGe層14上に単結晶P型Si層15を膜厚3000nm程度でエピタキシャル成長させ、続いてその上に単結晶N型Si層16を膜厚1000nm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、CVD法により、キャリアガスとしてH2を用いて、原料ガスとしてSiH4とGeH4を、不純物原子としてボロンを用い、基板温度900℃程度、常圧の条件でP型とN型のSi層15、16を形成する。
その後、図示しない表面電極及び反射防止膜として膜厚400nm程度のSiN膜をN型Si層16上にスパッタリング法で成膜し、さらに、表面電極に銀(Ag)からなる受光面電極(表面集電極)17を電子ビーム蒸着法で形成する。一方、Si基板12の裏面に印刷法によりAg系ペーストを塗布し焼成することにより裏面電極を形成する。
<製造方法1−2>
図4は実施の形態1の太陽電池セルの製造方法1−2を示す工程説明図である。この場合、図4(a)に示すように厚さ200μmの単結晶P型Si基板12を用い、図4(b)に示すように、P型Si基板12の表面にGeをイオン注入する。このとき、P型Si基板12の内部において、単結晶P型SiGe層13を形成すべき深さ領域(表面から3μmの位置)にGe含有量が原子数比で90〜10%で連続的に堆積方向に減少し、かつ単結晶N型SiGe層14を形成すべき深さ領域(表面から1μmの位置)にGe含有量が原子数比で90〜10%で連続的に堆積方向に減少するようにドーズ量、注入エネルギーを制御する。
次に、単結晶N型SiGe層14を形成すべき深さ領域にN型とするためのリンをイオン注入し、その後、800〜1000℃で30分間アニールすることにより、図4(c)に示すように、単結晶P型Si基板12上に厚さ3μmの単結晶P型SiGe層13と厚さ1μmの単結晶N型SiGe層14が形成される。
その後は、図4(d)〜(e)に示すように、製造方法1−1と同様に単結晶P型Si層15および単結晶N型Si層16をエピタキシャル成長法により形成し、受光面電極17および裏面電極11等を形成する。
図4は実施の形態1の太陽電池セルの製造方法1−2を示す工程説明図である。この場合、図4(a)に示すように厚さ200μmの単結晶P型Si基板12を用い、図4(b)に示すように、P型Si基板12の表面にGeをイオン注入する。このとき、P型Si基板12の内部において、単結晶P型SiGe層13を形成すべき深さ領域(表面から3μmの位置)にGe含有量が原子数比で90〜10%で連続的に堆積方向に減少し、かつ単結晶N型SiGe層14を形成すべき深さ領域(表面から1μmの位置)にGe含有量が原子数比で90〜10%で連続的に堆積方向に減少するようにドーズ量、注入エネルギーを制御する。
次に、単結晶N型SiGe層14を形成すべき深さ領域にN型とするためのリンをイオン注入し、その後、800〜1000℃で30分間アニールすることにより、図4(c)に示すように、単結晶P型Si基板12上に厚さ3μmの単結晶P型SiGe層13と厚さ1μmの単結晶N型SiGe層14が形成される。
その後は、図4(d)〜(e)に示すように、製造方法1−1と同様に単結晶P型Si層15および単結晶N型Si層16をエピタキシャル成長法により形成し、受光面電極17および裏面電極11等を形成する。
[実施の形態2]
図5は本発明の太陽電池セルの実施の形態2を示す概略断面図であり、図6は実施の形態2の太陽電池セルの分光感度特性を示すグラフ図である。
実施の形態2の太陽電池セルは、単結晶Ge基板41の上に単結晶SiGe層42および単結晶Si層43が順次積層された構造をもつ。Ge基板41は基材となるP型Ge層32とその上に積層されたN型Ge層33で構成されてPN接合を有し、SiGe層42はGe基板41側からP型SiGe層34とN型SiGe層35で構成されてPN接合を有し、Si層43はSiGe層42側からP型Si層36とN型Si層37で構成されてPN接合を有している。単結晶Ge基板41のバンドギャップ(Eg)は0.66eVであり、単結晶SiGe層42は0.66〜1.12eVであり、単結晶Si層43は1.12eVである。なお、N型Si層37の表面には受光面電極38が、Ge基板31の裏面には裏面電極31がAgにてそれぞれ形成されている。
図5は本発明の太陽電池セルの実施の形態2を示す概略断面図であり、図6は実施の形態2の太陽電池セルの分光感度特性を示すグラフ図である。
実施の形態2の太陽電池セルは、単結晶Ge基板41の上に単結晶SiGe層42および単結晶Si層43が順次積層された構造をもつ。Ge基板41は基材となるP型Ge層32とその上に積層されたN型Ge層33で構成されてPN接合を有し、SiGe層42はGe基板41側からP型SiGe層34とN型SiGe層35で構成されてPN接合を有し、Si層43はSiGe層42側からP型Si層36とN型Si層37で構成されてPN接合を有している。単結晶Ge基板41のバンドギャップ(Eg)は0.66eVであり、単結晶SiGe層42は0.66〜1.12eVであり、単結晶Si層43は1.12eVである。なお、N型Si層37の表面には受光面電極38が、Ge基板31の裏面には裏面電極31がAgにてそれぞれ形成されている。
さらに、この太陽電池セルは、P型SiGe層34およびN型SiGe層35のそれぞれのGeの含有量が、原子数比でGe基板41側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加している。つまり、P型SiGe層34をP‐Six3Gey3(x3=0.1〜0.9、y3=0.9〜0.1)で、N型SiGe層14をN‐Six4Gey4(x4=0.1〜0.9、y4=0.9〜0.1)で表すことができる。
このような太陽電池セルによれば、図6に示すように、短波長領域(200〜1250nm)の光は主としてSi層43により吸収され、長波長領域(400〜1400nm)の光は主としてSiGe層42に吸収され、さらに長波長領域(850〜1600nm)の光は主としてGe層41に吸収されるので、より幅広い波長帯の光エネルギーを電気エネルギーに変換(変換効率23%程度)することができ、高効率化が図られている。
次に、実施の形態2(図5)の太陽電池セルの製造方法について説明する。
次に、実施の形態2(図5)の太陽電池セルの製造方法について説明する。
<製造方法2−1>
図7は実施の形態2の太陽電池セルの製造方法2−1を示す工程説明図である。図7(a)に示すように、最終の目的となるセル厚さに依存するが、例えば厚さ50〜200μm程度の単結晶P型Ge基材32を用い、図7(b)に示すように、先ずこのP型Ge基材32の表面に単結晶N型Ge層33を膜厚300〜1000nm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、例えば、プラズマCVD法により、原料ガスとしてGeH4を、不純物原子としてリンを用い、基板温度800℃程度、常圧で、の条件で単結晶N型Ge層33を形成して、PN接合を有する単結晶Ge基板41を得る。
図7は実施の形態2の太陽電池セルの製造方法2−1を示す工程説明図である。図7(a)に示すように、最終の目的となるセル厚さに依存するが、例えば厚さ50〜200μm程度の単結晶P型Ge基材32を用い、図7(b)に示すように、先ずこのP型Ge基材32の表面に単結晶N型Ge層33を膜厚300〜1000nm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、例えば、プラズマCVD法により、原料ガスとしてGeH4を、不純物原子としてリンを用い、基板温度800℃程度、常圧で、の条件で単結晶N型Ge層33を形成して、PN接合を有する単結晶Ge基板41を得る。
次に、図7(c)に示すように、Ge基板41のN型Ge層33上に単結晶P型SiGe層34を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように膜厚1〜10μm程度でエピタキシャル成長させる。
続いて、単結晶P型SiGe層34上に単結晶N型SiGe層35を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように膜厚300〜1000nm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、不純物原子を例えばリンとする以外はP型SiGe層34の場合のCVD法と同じ条件で行うことができる。
続いて、単結晶P型SiGe層34上に単結晶N型SiGe層35を堆積するにつれてGe含有量が原子数比で90〜10%に連続的に減少するように膜厚300〜1000nm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、不純物原子を例えばリンとする以外はP型SiGe層34の場合のCVD法と同じ条件で行うことができる。
次に、図7(d)に示すように、単結晶N型SiGe層35上に単結晶P型Si層36を膜厚3μm程度でエピタキシャル成長させ、続いてその上に単結晶N型Si層37を膜厚1μm程度でエピタキシャル成長させる。このとき、例えば、プラズマCVD法により、原料ガスとしてSiH4、GeH4を、不純物原子としてP型にはボロン、N型にはリンを用い、基板温度800℃程度、常圧の条件でP型とN型のSi層15、16を形成する。
その後、図示しない反射防止膜として膜厚400nm程度のSIN膜をN型Si層37上にスパッタリング法で成膜し、さらに、表面電極に銀(Ag)からなる受光面電極(表面集電極)38を電子ビーム蒸着法で形成する。一方、Ge基板41の裏面に印刷法によりAg系ペーストを塗布し焼成することにより裏面電極を形成する。
<製造方法2−2>
図8は実施の形態2の太陽電池セルの製造方法2−2を示す工程説明図である。この場合、先ず、図8(a)に示す単結晶P型Ge基材32上に、図8(b)に示すように膜厚500〜2000nmで単結晶N型Ge層33をエピタキシャル成長させてPN接合を有する単結晶Ge基板41を作製する。
図8は実施の形態2の太陽電池セルの製造方法2−2を示す工程説明図である。この場合、先ず、図8(a)に示す単結晶P型Ge基材32上に、図8(b)に示すように膜厚500〜2000nmで単結晶N型Ge層33をエピタキシャル成長させてPN接合を有する単結晶Ge基板41を作製する。
次に、図8(c)に示すように、単結晶Ge基板41のN型Ge層33の表面にSiをイオン注入する。このとき、N型Ge層33の内部において、単結晶P型SiGe層34を形成すべき深さ領域(表面から1〜3μmの位置)に、Si含有量が原子数比で10〜90%で連続的に深さ方向に増加するようにドーズ量、注入エネルギーを制御すると共にP型不純物のボロンを所定ドーズ量でイオン注入し、続いて、単結晶N型SiGe層35を形成すべき深さ領域(表面から400〜1000nmの位置)に、Si含有量が原子数比で10〜90%で連続的に堆積方向に増加するようにドーズ量、注入エネルギーを制御すると共にN型不純物のリンを所定ドーズ量でイオン注入する。
その後、800〜1100℃で60分間アニールすることにより、図8(d)に示すように、単結晶Ge基板41上に厚さ2μm程度の単結晶P型SiGe層34と厚さ1μmの単結晶N型SiGe層35が形成される。
その後は、図8(e)〜(f)に示すように、製造方法2−1と同様に単結晶P型Si層36および単結晶N型Si層37をエピタキシャル成長法により形成し、受光面電極38および裏面電極31等を形成する。
その後、800〜1100℃で60分間アニールすることにより、図8(d)に示すように、単結晶Ge基板41上に厚さ2μm程度の単結晶P型SiGe層34と厚さ1μmの単結晶N型SiGe層35が形成される。
その後は、図8(e)〜(f)に示すように、製造方法2−1と同様に単結晶P型Si層36および単結晶N型Si層37をエピタキシャル成長法により形成し、受光面電極38および裏面電極31等を形成する。
[他の実施の形態]
1.上記実施の形態1ではP型Si基板/P型SiGe層/N型SiGe層/P型Si
層/N型Si層の構造の太陽電池セルを例示したが、P型とN型を入れ替えて、N型Si基板/N型SiGe層/P型SiGe層/N型Si層/P型Si層の構造としてもよい。
2.上記実施の形態2ではP型Ge層(基材)/N型Ge層/P型SiGe層/N型S
iGe層/P型Si層/N型Si層の構造の太陽電池セルを例示したが、P型とN型を入れ替えて、N型Ge層(基材)/P型Ge層/N型SiGe層/P型SiGe層/N型Si層/P型Si層の構造としてもよい。
3.上記実施の形態1および2の各製造方法では、単結晶膜をエピタキシャル成長させる方法にプラズマCVD法を用いたが、蒸着法、スパッタ法等の他の公知技術を用いてもよい。
1.上記実施の形態1ではP型Si基板/P型SiGe層/N型SiGe層/P型Si
層/N型Si層の構造の太陽電池セルを例示したが、P型とN型を入れ替えて、N型Si基板/N型SiGe層/P型SiGe層/N型Si層/P型Si層の構造としてもよい。
2.上記実施の形態2ではP型Ge層(基材)/N型Ge層/P型SiGe層/N型S
iGe層/P型Si層/N型Si層の構造の太陽電池セルを例示したが、P型とN型を入れ替えて、N型Ge層(基材)/P型Ge層/N型SiGe層/P型SiGe層/N型Si層/P型Si層の構造としてもよい。
3.上記実施の形態1および2の各製造方法では、単結晶膜をエピタキシャル成長させる方法にプラズマCVD法を用いたが、蒸着法、スパッタ法等の他の公知技術を用いてもよい。
11、31 裏面電極
12 単結晶P型Si基板
13、34 P型SiGe層
14、35 N型SiGe層
15、36 P型Si層
16、37 N型Si層
17、38 受光面電極
22、42 単結晶SiGe層
23、43 単結晶Si層32 P型Ge層
33 N型Ge層
41 単結晶Ge基板
12 単結晶P型Si基板
13、34 P型SiGe層
14、35 N型SiGe層
15、36 P型Si層
16、37 N型Si層
17、38 受光面電極
22、42 単結晶SiGe層
23、43 単結晶Si層32 P型Ge層
33 N型Ge層
41 単結晶Ge基板
Claims (14)
- 単結晶Si基板上に形成された単結晶SiGe層と、このSiGe層上に形成された単結晶Si層と、前記Si基板の裏面に形成された裏面電極と、前記Si層の表面に形成された受光面電極とを備え、前記SiGe層およびSi層がそれぞれ内部にPN接合を有することを特徴とする太陽電池セル。
- Si基板が第1導電型であり、SiGe層がSi基板上に順次積層された第1導電型SiGe層と第2導電型SiGe層からなり、Si層が前記第2導電型SiGe層上に順次積層された第1導電型Si層と第2導電型Si層からなる請求項1に記載の太陽電池セル。
- 第1導電型SiGe層中および第2導電型SiGe層中のGeの含有量が、それぞれ原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に傾斜的に増加する請求項2に記載の太陽電池セル。
- Geの含有量が原子数比でSi基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加する請求項3に記載の太陽電池セル。
- 第1導電型がP型であり、第2導電型がN型である請求項1〜4の何れか1つに記載の太陽電池セル。
- 請求項1〜5の何れか1つに記載の太陽電池セルを製造する方法であって、単結晶Si基板の上に、単結晶SiGe層をエピタキシャル成長させ、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させることを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
- 請求項1〜5の何れか1つに記載の太陽電池セルを製造する方法であって、単結晶Si基板にGeをイオン注入法により導入しアニールして単結晶SiGe層を形成し、その後、単結晶SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させることを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
- 単結晶Ge基板上に形成された単結晶SiGe層と、このSiGe層上に形成された単結晶Si層と、前記Ge基板の裏面に形成された裏面電極と、前記Si層の表面に形成された受光面電極とを備え、少なくとも前記SiGe層およびSi層がそれぞれ内部にPN接合を有することを特徴とする太陽電池セル。
- Ge基板が裏面電極側の第1導電型Ge層およびこの上に積層された第2導電型Ge層からなり、SiGe層が前記第2Ge層上に順次積層された第1導電型SiGe層と第2導電型SiGe層からなり、Si層が前記第2導電型SiGe層上に順次積層された第1導電型Si層と第2導電型Si層からなる請求項8に記載の太陽電池セル。
- 第1導電型SiGe層中および第2導電型SiGe層中のGeの含有量が、原子数比でGe 基板側へ向かう深さ方向に傾斜的に増加する請求項9に記載の太陽電池セル。
- Geの含有量が原子数比でGe 基板側へ向かう深さ方向に10〜90%まで傾斜的に増加する請求項10に記載の太陽電池セル。
- 第1導電型がP型であり、第2導電型がN型である請求項8〜11の何れか1つに記載の太陽電池セル。
- 請求項8〜12の何れか1つに記載の太陽電池セルを製造する方法であって、単結晶Ge基板の上に、単結晶SiGe層をエピタキシャル成長させ、その後、SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させることを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
- 請求項8〜12の何れか1つに記載の太陽電池セルを製造する方法であって、単結晶Ge基板にSiをイオン注入法により導入しアニールして単結晶SiGe層を形成し、その後、前記SiGe層上にSi層をエピタキシャル成長させることを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2004-09-02 JP JP2004256087A patent/JP2006073833A/ja active Pending
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