JPH0629088Y2

JPH0629088Y2 - 車輌の変速表示装置

Info

Publication number: JPH0629088Y2
Application number: JP1988126151U
Authority: JP
Inventors: 栄作篠原; 謙一佐藤; 稲森　　秋男; 孝男西川
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1988-09-26
Filing date: 1988-09-26
Publication date: 1994-08-10
Anticipated expiration: 2003-09-26
Also published as: JPH0245828U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、車輌の変速表示装置に関する。

（従来の技術）トラクタ等の車輌では、走行系の変速装置は高速から低
速までの車速が得られるように多段変速可能に構成され
ている。

（考案が解決しようとする課題）しかし、従来は、その変速状態を表示する変速表示装置
が設けられておらず、その判断が困難であった。

また、表示装置として、表示部を内部から照らすように
表示ボックス内に表示ランプを収めたものがあるが、こ
の種の表示ボックスは一般に光透過性の合成樹脂材料で
成形されている。従って、これをトラクタ等にそのまま
使用すれば、表示ボックスから表示ランプの光が拡散
し、表示部を十分に照らすことができず、表示部の表示
が見難くなると云う欠点がある。

本考案は、このような従来の課題を解決することを目的
とするものである。

（課題を解決するための手段）本考案は、そのための手段として、運転席５の側方に、
レバー１１，１２用のガイド板１３を備えた車輌におい
て、変速表示板６６とこれを内側から照らす表示ランプ
５５，６０とを光透過性の表示ボックス６７に設け、ガ
イド板１３の前端に、光の拡散防止用の取付ボックス６
２を設け、この取付ボックス６２内に上方から表示ボッ
クス６７を納め、該表示ボックス６７を取付ボックス６
２の底部のブラケット６５で受持しかつ取付けたもので
ある。

（作用）主変速装置16を変速操作すると、表示ボックス67内の表
示ランプ55,60が点灯し、変速表示板66の各表示部70,71
を照らし、変速状態を表示する。この時、表示ランプ5
5,60からの光の拡散を取付ボックス62で阻止するので、
表示部70,71の表示が明瞭になる。表示ボックス67は取
付ボックス62に上方から挿入され、底部のブラケット65
に受持されかつ取付けられる。

（実施例）以下、図示の実施例について本考案を詳述すると、第５
図において、１はトラクタ車体、２はエンジン等をおお
うボンネット、３はミッションケース、４はハンドル、
５は運転席、６は前輪、７は後輪、８は後輪フエンダ
ー、９は床カバーである。10は作業機昇降用の油圧装置
で、ポジション及びドラフト用の制御レバー11,12を備
えている。

運転席５の側方で一方の後輪フエンダー８の内側には、
第６図に示すようにガイド板13が取付けられ、このガイ
ド板13のガイド溝14,15に沿って制御レバー11,12が摺動
自在である。

ミッションケース３内には、主変速装置16、副変速装置
17等が収められている。主変速装置16は、第７図に示す
ように、主軸18を直接又は減速ギヤー列19,20を介して
第１伝動軸21に選択結合するための高低速用シフタ22
と、第１伝動軸21をギヤー列23を介して第２伝動軸24に
結合するためのシフタ25と、第１伝動軸21をギヤー列26
又は27を介して第２伝動軸24に結合するためのシフタ28
とを備え、シフタ22で高低速に変速可能であると共に、
その高速及び低速側でシフタ25,28を操作することによ
り夫々３段に変速可能である。

主変速装置16の各シフタ22,25,28に係合するシフトフオ
ーク29,30,31は、第８図及び第９図に示すように３本の
シフトロッド32,33,34に固定され、またそのボス部35,3
6,37には主変速レバー38が係合する係合部39,40,41が夫
々形成されている。なお、係合部40,41は、高速及び低
速時の係合部39に対応するように２個設けられている。
シフトロッド32,33,34はミッションケース３上の変速台
42に形成された支持壁43,44に摺動自在に挿支され、ま
た主変速レバー38は変速台42に支持されている。シフト
ロッド32の後端部には、高速位置Ｈ、中立位置Ｎ、低速
位置Ｌに被検出部45,46,47が形成されている。中立用の
被検出部46はロッド径そのままであり、高速用の被検出
部45は深く、低速用の被検出部47は浅く凹入状に切欠き
形成されている。なお、48,49,50は位置決め機構であ
る。

変速台42の上面には第10図に示すように、支持壁44に対
応して３位置型の検出スイッチ51がネジ部52を介して螺
着されている。支持壁44には上下方向の孔53が形成さ
れ、この孔53に検出スイッチ51の検出子54が上下動自在
に内嵌されている。検出子54の下端はシフトロッド32に
摺接し、各被検出部45,46,47によって上下の動き量が変
化するようになっている。

検出スイッチ51は、第11図に示すように４接点型であっ
て、高速時に接点間がオンし、中立時に接点間
がオンするようになっている。接点は高速表示ラン
プ55とリレー56に接続され、また接点はリレー57に
接続されている。リレー56,57は常閉の接点58,59を有
し、その接点58,59は低速表示ランプ60に接続されてい
る。

ガイド板13の前端部の縦板部13aには、第１図乃至第４
図に示すように、変速表示装置61が設けられている。即
ち、縦板部13aの前面には板金材をコ字状に折曲げて成
る取付ボックス62が、その一対の折曲部63をスポット溶
接することにより固定されている。取付ボックス62は上
下が開放状であって、その下端側に、取付孔64を有する
一対のブラケット65が内方に折曲げ形成されている。こ
の取付ボックス62内に、上端部に変速表示板66を有する
表示ボックス67が収められ、一対のボス部68を介してブ
ラケット65の受持されかつネジ69で固定されている。表
示ボックス67は光透過性の合成樹脂材料によりボス部68
と一体形成され、また内部の光が外部に拡散しないよう
に周囲を取付ボックス62及び縦板部13aで取囲まれてい
る。変速表示板66には、第３図に示すように、高速表示
部70と低速表示部71と変速パターン表示部72が設けられ
ており、その高速表示部70及び低速表示部71を照らすよ
うに表示ボックス67内に各表示ランプ55,60が設けられ
ている。なお、変速パターン表示部72の各変速位置に対
応するように６個の表示ランプ73を設けても良い。

上記構成において、主変速レバー38が中立位置にある時
には、シフトロッド32の被検出部46が検出子54に対応す
る。この時、検出スイッチ51の接点間がオンするた
め、リレー57が励磁し、接点59がオフする。従って、表
示ランプ55,60は共に点灯しない。

主変速レバー38を第８図のａ矢示方向に操作すると、シ
フトロッド32、シフトフオーク29がｂ矢示方向に動き、
シフタ22が主軸18と第１伝動軸21を直結するため、主変
速装置16が高速側に切換わる。この時には、シフトロッ
ド32の被検出部45が検出スイッチ51の検出子54に対応
し、検出子54が大きく下降するため、接点間がオン
し、高速表示ランプ55が点灯して変速表示板66の高速表
示部70を内部から照し、高速側にあることを表示する。
一方、リレー56が励磁し、接点58がオフするので、低速
表示ランプ60は点灯しない。

次に主変速レバー38を左右の何れかに操作すると、シフ
トフオーク33または34の係合部40又は41に係合するの
で、その後、主変速レバー38を前後方向に操作すれば、
シフタ25又は28が前後に摺動し、ギヤー列23,26,27の何
れかが第２伝動軸24に結合される。従って、高速側での
３段の変速ができる。

このような変速の際に、変速表示板66の表示を見れば、
高速、低速の別を容易に判断できる。また表示ボックス
67が光透過性であっても、取付ボックス62で外部への光
の拡散を防止できるので、表示板66を確実に表示ランプ
55,60で照らすことができ、表示が明瞭になり誤認を少
なくできる。更に、表示ボックス67はガイド板13の前端
にあるので、位置的にも見やすい利点がある。

なお、第９図に仮想線で示すように、シフトロッド33に
対応して２位置の検出スイッチ74を、シフトロッド34に
対応して３位置の検出スイッチ75を夫々設け、主変速装
置16の６段すべての変速状態を検出し、変速パターン表
示部72の６個の表示ランプ73を変速状態に応じて点灯さ
せるようにしても良い。

なお、主変速装置16の操作系は、例えば主変速レバー38
をトラクタ車体１の側方に配置したサイド操作式のもの
等であっても良い。

（考案の効果）本考案によれば、変速表示板６６とこれを内側から照ら
す表示ランプ５５，６０とを光透過性の表示ボックス６
７に設け、ガイド板１３の前端に、光の拡散防止用の取
付ボックス６２を設け、この取付ボックス６２内に上方
から表示ボックス６７を納め、該表示ボックス６７の底
部のブラケット６５で受持しかつ取付ボックス６２に取
付けているので、ブラケット６５を利用して挿脱するだ
けで表示ボックス６７の着脱が極めて簡単にでき、かつ
表示ランプ５５，６０の取り換えも容易にでき、しかも
変速時の変速状態の判断が容易であると共に、変速表示
板６６を表示ランプ５５，６０で確実に照らすことがで
き、更に位置的にもガイド板１３の前端部で非常に見や
すい利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は表示装置の破
断側面図、第２図は同正面図、第３図は同平面図、第４
図は取付ボックスの平面図、第５図はトラクタの側面
図、第６図はその部分平面図、第７図は主変速装置の構
成図、第８図は変速台部分の一部切欠き側面図、第９図
は同断面平面図、第10図は検出部の拡大図、第11図は回
路図である。１……トラクタ車体、５……運転席、11,12……制御レ
バー、13……ガイド板、16……主変速装置、55……高速
表示ランプ、60……低速表示ランプ、62……取付ボック
ス、66……変速表示板、67……表示ボックス。

フロントページの続き (72)考案者西川孝男大阪府堺市石津北町64番地久保田鉄工株式会社堺製造所内 (56)参考文献実開昭60−143022（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】運転席（５）の側方に、レバー（１１）
（１２）用のガイド板（１３）を備えた車輌において、
変速表示板（６６）とこれを内側から照らす表示ランプ
（５５）（６０）とを光透過性の表示ボックス（６７）
に設け、ガイド板（１３）の前端に、光の拡散防止用の
取付ボックス（６２）を設け、この取付ボックス（６
２）内に上方から表示ボックス（６７）を納め、該表示
ボックス（６７）を取付ボックス（６２）の底部のブラ
ケット（６５）で受持しかつ取付けたことを特徴とする
車輌の変速表示装置。