JPH06288889A - 被測定物の階級判別装置 - Google Patents

被測定物の階級判別装置

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JPH06288889A
JPH06288889A JP8247292A JP8247292A JPH06288889A JP H06288889 A JPH06288889 A JP H06288889A JP 8247292 A JP8247292 A JP 8247292A JP 8247292 A JP8247292 A JP 8247292A JP H06288889 A JPH06288889 A JP H06288889A
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で被測定物の等価直径を精度よく
測定でき、この直径を基にした等級分別が行える。 【構成】 導電体51、静電容量カバ−52及び静電容
量計64とから成る静電容量測定部5を設ける。静電容
量計64で計測する静電容量をもとに直径を演算する直
径演算部80を設け、被測定物の等価直径を精度よく測
定できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば西瓜などの果実
や根菜などの被測定物の直径及び直径と体積、並びに直
径と重量及び比重量を測定して等級を判別できるように
した等級判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば西瓜などの果実を破壊する
ことなく、その空洞状態を測定又は判別する場合、打音
や音波により判別したり、電気抵抗を検出して測定した
りする方法が知られているが、何れの場合も充分な判別
精度が得られない問題があった。そこで、先に被測定物
の重量と体積とを求め、これら重量と体積から被測定物
の比重量を求めて、この比重量から被測定物の空洞状
態、つまり空洞の有無とその程度を破壊することなく連
続的に測定するようにした連続測定装置を提案した。
(特願平3−194191号) この測定装置は、ロードセルを用いた重量センサにより
被測定物の重量を測定すると共に、被測定物を覆う大き
さの静電容量測定カバ−を用い、このカバ−内に被測定
物を介入させて、前記カバ−と該カバ−内に介入して前
記被測定物と接触する導電体との間に高周波電圧を印加
して前記カバ−と被測定物との隙間の静電容量を静電容
量計で測定し、この静電容量をもとに前記被測定物の体
積を測定して、これら重量と体積とにより比重量を演算
し、前記被測定物の空洞状態を測定するようにしたもの
である。
【0003】又一方、前記被測定物の直径を測定する方
法としては、画像処理法によるものと、光センサーなど
の非接触センサーによる検出方法及び接触センサーによ
る検出方法等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】所で、先に提案した測
定装置によれば、前記重量測定部による重量測定と体積
測定部による体積測定とにより比重量を演算すること
で、前記被測定物の空洞状態を判別できるのであるが、
直径の判別はできず、そのため別個に直径の測定を行う
必要があり、前記被測定物の等級判別が煩雑となる問題
があった。
【0005】また、前記被測定物の直径を測定するに際
し、前記した各方法を用いる場合、画像処理法によれ
ば、精度は良いが装置が大がかりとなってコスト高とな
るし、測定装置に対する被測定物のセット状態や被測定
物の表面に凹凸がある場合に測定誤差が生ずるし、ま
た、非接触又は接触センサーによる方法では前記被測定
物の表面に凹凸がある場合、その測定誤差が更に大きく
なる問題がある。
【0006】本発明の主たる目的は、被測定物と静電容
量カバ−との空隙の静電容量を測定し、この静電容量を
利用して被測定物の等価直径を演算し、簡単な構成で精
度の高い直径の測定ができ、この直径を基にした等級判
別が行える等級判別装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、被測定物に通電する導電体51と静電
容量カバ−52及び静電容量計64とから成り、前記被
測定物と前記カバ−52との空隙の静電容量を測定する
静電容量測定部5と、この静電容量測定部5で測定する
静電容量を基に被測定物の直径を演算する直径演算部8
0とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】また、静電容量測定部5で測定する静電容
量を基に被測定物の体積を演算する体積演算部81を備
えていることが好ましい。
【0009】更に、被測定物の重量測定部4を備えると
共に、この重量測定部4で測定した重量と、体積演算部
81で演算した体積演算部81で演算した体積とを基に
比重量を演算する比重量演算部8を備えていることがよ
り好ましい。
【0010】
【作用】静電容量測定部5で測定する被測定物と静電容
量カバ−52との空隙の静電容量をもとに直径を演算し
て求めるのであるから、被測定物の表面に凹凸があって
も、また、前記測定部5への被測定物のセット状態が変
わっても、前記被測定物の等価直径を精度よく測定で
き、直径による等級判別の精度を向上できるのである。
即ち、本発明は、静電容量カバ−を用い、このカバ−
と、該カバ−内に導入する被測定物との間の静電容量を
測定する場合、前記カバ−を中空球状とし、被測定物が
球状とすれば、測定される静電容量Csは次の関係式が
成立することを基に被測定物の直径を演算して求められ
るようにしたものである。
【0011】
【数1】Cs=4πε0 εr12 /(r2 −r1 ) 但しr1 は被測定物の外面半径であり、r2 は静電容量
カバ−を中空球状とした場合の内面半径である。また、
ε0 は真空条件での誘電率(8.854pF/m)であり、
εrは前記被測定物と静電容量カバ−との間に介在する
中間媒質(主として空気)の比誘電率である。
【0012】しかして、前記カバ−の内面半径r2 を1
50mm、300mm及び無限大(実質上カバ−無しの場合
である)として、このカバ−内に半径r1 が0mmから1
50mmに変化する被測定物を導入した場合の静電容量は
図2に示したように変化する。
【0013】従って、前記カバ−の内面半径r2 が一定
の場合、該カバ−内に導入される被測定物は、静電容量
計で測定する静電容量Csの測定値を基に前記被測定物
の半径r1 を演算できるのであって、被測定物の表面に
凹凸があってもその等価直径が精度よく求められるので
ある。
【0014】尚、以上の説明は前記カバ−を中球状体と
し、該カバ−に導入する被測定物を球状としたものであ
るが、前記カバ−を箱形にする場合や、被測定物が球状
以外の例えば楕円形でも同様に理論式を構築することに
より被測定物の径、楕円体の場合には短軸及び長軸方向
の径を演算により判別することができる。また、前記静
電容量測定部5で測定する静電容量を基に被測定物の体
積を演算する体積演算部81を設けることにより、前記
静電容量を利用して直径のみならず体積の測定もでき、
直径と体積とを基に等級判別が可能となる。
【0015】更に、被測定物の重量測定部4を設けると
共に、この測定部4で測定する重量と、体積演算部81
で演算した体積とを基に比重量を演算する比重量演算部
8を設けることにより、直径のみならず、被測定物の空
洞状態も判別できるのであって、この空洞状態と直径と
に基づく等級判別が可能となり、等級判別の格付けをよ
り精度よく行えるのである。
【0016】
【実施例】図1に示した実施例は、被測定物を連続的に
測定できるようにした連続測定装置に適用したもので、
図3に示したように搬送装置1による搬送経路に重量測
定部4と静電容量測定部5とを設けると共に、この静電
容量測定部5を、前記被測定物Wと接触して、該被測定
物に通電する導電体51と静電容量カバ−52及び静電
容量計64とにより形成し、かつ、静電容量計64で測
定する静電容量を基に体積を演算する体積演算部81
と、前記重量測定部4で測定した重量情報、つまり、重
量に対応する電圧と、前記体積演算部81で演算した体
積情報、つまり静電容量に対応する電圧とをもとに比重
量を演算する比重量演算部8を設け、更に前記静電容量
計64で測定する静電容量を基に被測定物の直径を演算
する直径演算部80を設け、前記比重量演算部8による
空洞状態と直径演算部80による直径の測定結果により
等級分別を行うようにしたものである。この直径演算部
80は、前記数1に示した関係式をもとに静電容量計6
4で測定する静電容量Csから演算するのである。
【0017】即ち、前記静電容量カバ−52の内面大き
さ(中空球状の場合にはその内面半径)と、真空条件で
の誘電率ε0 及び空気中で測定する場合における空気の
比誘電率εrは予め特定できるから、これらのデータを
前記演算部80を構成する中央演算処理装置CPUのメ
モリに入力して記憶し、これらデータを随時読出し、前
記数1をもとに直径演算部80において演算し、被測定
物の等価直径2r1 を求めるのであって、斯くの如く求
めた直径と前記比重量演算部8により求める空洞状態と
の測定結果により等級分別を行うのである。
【0018】この等級分別は図1では表示装置83によ
り等級表示を行うようにしているが、図3に示した連続
測定装置においては等級表示を行うと共に排出装置7の
動作により行っている。
【0019】次に図3に示した連続測定装置について説
明する。
【0020】図3に示した実施例は、被測定物の搬入位
置から搬出位置に至る長さをもつ搬送装置1を配設し、
この搬送装置1に、一定間隔を置いて多数の金属製搬送
枠体2・・・・を設け、これら搬送枠体2に後記する合成樹
脂製トレー3をそれぞれ設置すると共に、前記搬送装置
1による搬送経路に、重量測定部4と体積測定部5と排
出装置7とを設けたものである。
【0021】前記搬送装置1は、図3に示したように、
長さ方向一端側に、モ−タ10と連動する駆動スプロケ
ット11を配設し、他端側に往動スプロケット12を配
設してこれらスプロケット11,12間に、無端状のリ
ンクチェン13を架設して成るチェンコンベアを用い、
このチェンコンベアを一対、図4及び図6に示したよう
に、所定間隔を置いて平行状に配設して構成するのであ
る。
【0022】そして、前記各チェンコンベアにおけるチ
ェン13,13の各アウターリンクプレート13aには
扁平載置面をもったブラケット14を設けており、これ
らブラケット14に前記各搬送枠体2を一定間隔を置い
て載置すると共に、これら各搬送枠体2の搬送方向前後
におけるほゞ中央部を前記ブラケット14の一つに固定
して、前記各搬送枠体2を、強制搬送可能で、かつ、前
記搬送枠体2の前記各スプロケット11,12での転回
を可能にしている。
【0023】また、前記搬送枠体2は、図4乃至図6に
示したように、搬送方向に延びる一対の側枠体16,1
7と、これら側枠体16,17の前後部間に架設する前
枠体18及び後枠体19とにより平面方形枠状に形成す
るのであって、前記側枠体16,17のうち一方の側枠
体16の上面には上方に立ち上がり、かつ、前記チェン
13,13間の中心側に延び、この延長先端部に長孔2
0aをもった一対の支持片20をボルト止めにより固定
しており、また、他方の側枠体17の上面には上方に向
って開口する受溝21aをもった一対の受片21をボル
ト止めにより固定している。
【0024】そしてこれら側枠体16,17の裏面で、
搬送方向前後中心部に前記ブラケット14をボルト止め
により固定し、前記チェン13,13の駆動で強制移動
させられるようにしている。
【0025】また、前記前後枠体18,19は、図4,
5に示したように前記側枠体16,17の前後に支持さ
れ、先端が外向きに屈曲する逆L字状のステー22と、
これらステー22間に固定する金属板23とから成り、
この金属板23の傾斜上面にはスポンジやゴム板などの
クッション材24を全面に敷設している。
【0026】また、前記トレー3は、以上の如く構成す
る搬送枠体2に浮上可能で、かつ、傾動可能に装着する
のであって、前記搬送枠体2における一方の側枠体16
に設けた前記支持片20の長孔20aに上下動可能に挿
嵌する傾動支点軸31と、他方の側枠体17に設けた前
記受片21の受溝21aに嵌合するガイド杆32とをも
ったトレー本体30と、このトレー本体30に支持する
被測定物の載置体33とから構成するのである。
【0027】前記トレー本体30は、前記側枠体16,
17と平行な一対の側板30a,30bと、前後側枠1
8,19と平行な前後板30c,30dとを枠組みした
枠体から成り、前記前後板30c,30dの長さ方向一
側には前記傾動支点軸31を固定し、他側には前記ガイ
ド杆32を固定すると共に長さ方向中間部で、下縁側に
は後記する体積測定部5の導電体51が突入できる間隔
を置いて搬送方向に延びる長さをもつ一対の干渉脚3
4,35、つまり、後記する重量測定部4の重量測定ベ
ルト41と干渉して前記トレー本体30を、前記搬送装
置3に対し浮上させて前記測定ベルト41と共にトレー
本体30を移動させる干渉脚34,35を設けるのであ
る。尚、前記干渉脚35は、図8に示したように後記す
る排出装置7のローラ71aと干渉して前記トレー本体
30を前記傾動支点軸31を中心に傾動させる作用も行
う。
【0028】そして、前記前後板30c,30dの長さ
方向中間部と、前記干渉脚34,35の長さ方向中間部
とには、前記載置体33を支持するための載置体受け3
6を、該載置体33に設ける前記導電体51の挿通孔3
3aを取囲むようにそれぞれ取付けるのである。
【0029】また、前記側板30a,30bのうち、一
方の側板30b、つまり前記ガイド杆32を支持する側
に設ける側板30bには、前記チェン13,13のう
ち、一方のチェン13の上下方向外方に配設する傾動防
止ガイド37、即ち、図3に示したように前記駆動スプ
ロケット11の転回部からチェン13,13のリターン
部を経て前記従動スプロケット12に至り、この従動ス
プロケット12の転回部から前記載置体33に被測定物
を搬入する搬入部にわたり配設する傾動防止ガイド37
に係合し、前記トレー本体30が前記経路を移動すると
き傾動するのを阻止するガイドローラ38を支持してい
る。
【0030】また、前記載置体33は、内側に向かって
傾斜する傾斜面をもった受皿形状で、中心部に前記挿通
孔33aを設け、この挿通孔33aの周りを、前記載置
体受け36にボルト止め等により取付けている。そし
て、前記傾斜面には、スポンジやゴム板などのクッショ
ン材39を全面に取付けており、このクッション材39
の表面が、前記搬送枠体2の前後枠体18,19に設け
るクッション材24の表面とが傾斜平面上で面一となる
ようにしている。
【0031】従って、被測定物を搬送装着1の側方から
前記載置体33に搬入することにより、前記載置体33
における挿通孔33aの上方に載置され、この挿通孔3
3aの周りのクッション材39で支持されるのであり、
前記トレー本体30が傾動したとき、前記クッション材
39の表面が案内面となって排出できるのである。
【0032】しかして、以上の構成において、前記搬送
装置1に所定間隔を置いて装着した前記搬送枠体2には
前記トレー本体30に載置体33を取付けた前記トレー
3を、前記傾動支点軸31を前記支持片20の長孔20
aに挿嵌することによりセットするのであって、斯くセ
ットすることにより前記トレー3は前記搬送装置1の駆
動で前記搬送枠体2と共に搬入側から排出側へと搬送さ
れるのであって、搬入側で前記載置体33に載置される
被測定物は載置された状態で排出側に搬送され、次に説
明する重量測定及び体積測定を受け、空洞状態や品質が
判定された後、排出装置7の動作で前記トレー3を傾動
させることにより、前記載置体33に載置した被測定物
の排出が行われるのである。
【0033】次に以上の如く搬送する被測定物の搬送経
路に設ける測定装置6を説明する。
【0034】この装置6は、重量測定部4と、静電容量
測定部5とから成るもので、前記重量測定部4は、図3
に概略的に示したようにギャードモ−タ(図示せず)に
より駆動される重量測定ベルト41を、サポート42を
介してロードセル(図示せず)をもった計量機43に支
持して成るもので、前記重量測定ベルト41の搬送上面
を、前記搬送装置1により搬送される前記トレー本体3
0の干渉脚34,35の下面搬送位置よりやゝ高くし
て、搬送されてきた前部トレー本体30の干渉脚34,
35が前記ベルト41上に乗り上がり、前記搬送装置1
に対し浮上した状態で前記ベルト41により搬送装置1
と同期状に搬送させながら、この搬送過程で前記計量機
43により被測定物Wの重量が測定されるようになって
いる。
【0035】尚、この場合トレー3は搬送枠体2と分離
されて搬送されるが、前記ベルト41は搬送装置1と同
期して駆動されているから、重量測定後は再び前記搬送
枠体2に係合し、該搬送枠体2により搬送されることに
なる。
【0036】又、前記静電容量測定部5は、導電ゴムな
どから成る導電体51を昇降可能に設けた測定体50
と、被測定物Wを覆う大きさをもち、導電材料から成る
静電容量測定カバ−52及び、静電容量計64と前記測
定体50を前記搬送装置1と同期して往復動させる往復
動装置53とから構成している。
【0037】前記往復動装置53は図3及び図6に示し
たように、正逆転可能で、かつ、回転数を可変としたパ
ルスモ−タ54と、このモ−タ54に連動して正逆転す
るボールねじ55及び前記測定体50に結合され、前記
ボールねじ55に螺合して往復動する移動体56とによ
り構成し、前記モ−タ54及びボールねじ55を細長い
箱形基体57に内装して、該基体57を、前記搬送装置
1のチェン13,13間に横架する架台9に、搬送経路
に沿って配設するのである。
【0038】そして前記架台9における前記基体57の
側方位置には、前記搬送経路に沿って延びるガイドレー
ル58を設けて、このガイドレール58の一側に、前記
導電体51に給電する給電線59の電源側を固定し、こ
の給電線59を前記ガイドレール58に沿わせた上で、
その給電側を前記測定体50の給電部に固定し、前記測
定体50の往復動時、前記給電線59をガイドするよう
にしている。
【0039】更に詳記すると、前記給電線59は、両端
に固定端金具59aと移動端金具59bとをもち、これ
ら金具59a,59b間を複数のリンクプレートをピン
結合した広幅チェン59cに保持され、該チェン59c
を介して前記ガイドレール58によりガイドされるよう
にしている。
【0040】また、前記測定体50は前記導電体51を
昇降させるための昇降装置60と、図7に示したように
前記導電体51に被測定物を吸着するための吸引機61
とを備えており、前記昇降装置60により前記導電体5
1を上動させて、前記載置体33の挿通孔33aに突入
させ、前記載置体33に載置する被測定物に接触させる
のであり、また、前記導電体51には前記吸引機61に
連通する空気通路51aを設けると共に、この空気通路
51aと前記吸引機61との連通路の途中に切換バルブ
62を設けて前記空気通路51aを吸引通路と加圧通路
とに切換え、前記導電体51の被測定物との接触時、つ
まり測定時には吸引通路として前記被測定物を吸着し、
測定終了後には加圧通路として被測定物に空気を吹き付
けて吸着解消を行えるようにしているのである。
【0041】また、前記モ−タ54は、前記測定体50
を前記搬送装置1の搬送方向と同方向に搬送する場合、
その搬送速度と同速で移動させ、また、搬送方向と逆方
向にリターンさせるときには前記搬送速度の2倍速で移
動させるようにするのであって、前記モ−タ54が駆動
されて前記測定体50を搬送方向と同方向に往動させる
ときには前記昇降装置60が動作して前記導電体51が
上動すると共に前記切換バルブ62が動作するのであ
り、また、測定終了後前記測定体50を逆方向に復動さ
せるときには、その復動前に切換バルブ62を切換え、
加圧空気の吹き付けで前記被測定物の吸着を解除させた
状態で前記昇降装置60が動作して前記導電体51を下
動させるようにするのである。
【0042】また、前記モ−タ54の駆動制御は、前記
搬送装置1の搬入側に設ける搬送枠体検出スイッチSW
1による搬送枠体2の検出を搬送装置1の搬送速度及び
搬送枠体2のピッチをもとにタイミングを合わせて行う
のである。
【0043】従って、この場合前記検出スイッチSW1
により検出する搬送枠体2の番号を記憶しておくことに
より、一つの検出信号をもとに重量測定と静電容量測定
とが可能となる。
【0044】尚、前記検出スイッチSW1は重量測定部
4の直前を静電容量測定部5の直前とに各別に設けてお
き、このスイッチによる搬送枠体2の検出で前記重量測
定部4のギャードモ−タ及び前記静電容量測定部5のモ
−タ54を駆動制御するようにしてもよい。
【0045】以上のように搬送枠体2で搬送された被測
定物Wが、前記静電容量測定部5における前記カバ−5
2に侵入しようとするとき、前記測定体50が前記搬送
枠体2の搬送に同調し、同速で移動すると同時に前記昇
降装置60が駆動して前記導電体51を上昇させ、前記
被測定物Wと接触し、吸引機61による吸引で吸着する
のである。そして、この接触により前記導電体51と前
記カバ−52との間に高周波電圧が印加され、後記する
静電容量が測定されるのである。
【0046】そして、前記搬送枠体2により搬送される
前記被測定物Wが前記カバ−52を出るとき、前記モ−
タ54が停止後逆転するのであって、前記測定体51
は、搬送枠体2の搬送速度の2倍で前記カバ−52の入
口側にクイックリターンするのである。
【0047】また一方、前記カバ−52は、導電材料に
より形成して前記搬送装置1の外側において固定するの
であって、搬送方向に沿って所定長さをもつ一対の側面
52a,52bと上面52cとをもっていて、搬送装置
1で搬送される被測定体を所定長さにわたって、その三
面から取囲むように配設するのである。
【0048】そして、前記給電線59を介して電源に接
続する前記導電線51を主電極とし、前記カバ−52を
アース電極として、このカバ−52に静電容量計64を
接続するのである。
【0049】しかして、前記導電体51に高周波電圧を
印加することにより、前記カバ−52内に侵入し、該カ
バ−52内の容積をその大きさ(体積)に応じて占有す
る被測定物Wと、前記カバ−52とこの被測定物Wとの
空隙の静電容量物が静電容量計64により測定されるの
である。また、前記静電容量計64の出力側には、この
静電容量計64で測定した静電容量をもとに被測定物W
の体積を演算する体積演算部81とを設けると共に、前
記重量測定部4からの重量情報と前記体積演算部81か
らの体積情報とをもとに比重量を演算する比重量演算部
8を接続するのである。
【0050】そして、以上のように前記カバ−52と被
測定物Wとの空隙の静電容量が測定されると、この静電
容量をもとに前記被測定物の等価直径も判別できるので
あって、前記静電容量計64の出力側には、直径演算部
80を接続するのである。
【0051】即ち、前記カバ−52を中空球状とし、前
記被測定物を球状とする場合、前記静電容量計64で計
測する静電容量Csは、前記数1で示した関係式が成り
立ち、前記カバ−52の内面半径r2 と真空条件での誘
電率及び空気を中間媒質とする場合の比誘電率とは定数
となるから、前記静電容量計64で計測した静電容量を
もとに被測定物の直径2r1 を求められるのであって、
前記静電容量計64の出力側には、体積演算部81と共
に前記直径演算部80を接続するのである。
【0052】しかして、以上のように比重量演算部8に
おける比重量演算による比重量から被測定物の空洞状態
が判別できるのであり、また直径演算部における直径演
算により被測定物の等価直径が判別できるのであって、
これら空洞状態と直径とで等級を判定することにより分
別する等級数を増加でき、より細かな等級分別が可能と
なるのである。
【0053】また、以上の如く行う等級分別の結果は図
1に示したように表示装置83で表示し、この表示に合
わせて等級毎に箱詰めするようにしてもよいが、図3に
示した実施例では、前記表示装置83から搬出側に設け
る多数の排出装置7の作動装置75に出力し、判別結果
に応じて前記作動装置75を制御し、等級分別に排出す
るようにしている。
【0054】尚、前記カバ−52には図6に示したよう
にその前後に、被測定物の方向に向かう内向きひれ52
dを前記側面52a,52b及び上面52cに連続して
設けることにより、前記カバ−52の補強をすると共
に、測定精度を向上できるようにしている。また、同じ
く図6に示したように、前記カバ−3の搬送経路の下部
には、前記カバ−52の下方開口部を覆うような金属板
65を固定状に設けており、この金属板65によっても
測定精度を向上できるようにしている。尚、前記金属板
65は前記干渉脚23,24に対し所定間隔を置いて下
方に配置されている。
【0055】また、前記したように前記搬送枠体2の前
後枠体18,19に設ける前記金属板23によっても測
定精度を向上できるのであって、以上の各構成、つま
り、前記内向きひれ52d、金属板65及び前後枠体1
8,19の金属板23の各構成を組み合わせることによ
り静電容量測定の誤差をより小さくでき高精度の測定が
可能となるのである。
【0056】また、図3に示したカバ−52は箱形とな
っているが、二つ割りにして開く中空球状にすることも
できるし、また、箱形の場合でも、前記した理論式を変
更することにより静電容量Csをもとに被測定物Wの直
径2r1 を求めることができる。
【0057】次に、前記排出装置7を図9に基づいて説
明する。
【0058】この排出装置7は、前記搬送装置1の搬出
側に複数設け、前記空洞状態測定装置6による測定結果
をもとに動作して、被測定物を等級別に選別して搬出ケ
ース等に排出できるようにするもので、前記載置体21
に設ける前記干渉脚34,35のうち、一方の干渉脚3
5、つまり前記トレー本体30における傾動支点軸31
に対し離れた位置に設ける干渉脚35の移動軌跡下方に
配設され、前記干渉脚35を押上げて傾動させるローラ
71aをもった傾動アーム71と、前記ローラ71aを
揺動可能に支持し、前記ローラ71aを、前記干渉脚3
5の下面の移動軌跡より低い退避位置と、この退避位置
から前記移動軌跡を越えて前記干渉脚35を押上げる作
動位置とに移動制御する制御体72及びこの制御体72
を往復動作させる主として油圧シリンダから成る作動装
置75とから構成するのである。
【0059】前記制御体72は、その長さ方向一端側を
前記搬送装置1のチェン13,13間に設ける架台9A
に、ピン74を介して揺動可能に枢着すると共に、中間
部を前記作動装置75と連結している。
【0060】また、前記傾動アーム71は、前記制御体
72の遊端側にピン73により揺動可能に支持すると共
に、前記制御体72には、図9に示したように前記傾動
アーム71の起立状態での一方向の揺動、つまり搬送方
向(図9矢印X方向)に対し反対方向の揺動を規制する
ストッパー77を設け、前記制御体72と傾動アーム7
1との間に、該傾動アーム71を前記ストッパー77に
付勢するスプリング76を設けている。
【0061】前記傾動アーム71を枢着する前記ピン7
3の位置は、前記スプリング76の制御体72における
係止位置より上方側に設けると共に、前記スプリング7
6の傾動アーム71における係止位置を、前記ピン73
よりローラ側に設け、前記作動装置75の誤作動で前記
ローラ71aが誤って前記干渉脚35の移動軌跡に対し
大きく突出して前記傾動アーム71が搬送方向に揺動す
る場合、前記スプリング76のピン73に対する支点越
えで付勢方向が逆転し、図9鎖線で示した逆転位置に切
換える不安定切換機構を構成している。
【0062】この場合、前記架台9Aには前記傾動アー
ム71の逆転付勢位置で動作する誤作動検出スイッチS
W2を設けて警報装置に接続することにより、前記作動
装置75の誤作動が検出できるのであって、前記傾動ア
ーム71を設けた構成と相俟って機械破損を回避できる
と共に、前記作動装置75の停止とその警報とが可能と
なる。
【0063】しかして、前記作動装置75は複数配設し
て、これら作動装置75の一つを前記測定装置6の測定
結果に基づいて選択的に作動させるのであって、前記作
動装置75の作動により前記制御体72が上動して前記
ローラ71aが作動位置に移動し、前記干渉脚35を押
上げるのであり、この押上げにより前記トレー本体30
が前記傾動支点軸31を中心に傾動し、前記載置体33
に載置する被測定物が排出されるのである。
【0064】尚、前記作動装置75の非作動時には前記
ローラ71aが図9に示した退避位置にあり、前記干渉
脚35は前記ローラ71aに干渉することなく通過する
ことになり、この排出装置7による排出は行われない。
【0065】次に以上の如く構成する測定装置の作用を
説明する。
【0066】前記搬送枠体2にセットしたトレー3の載
置体33上に、被測定物Wを載置し、搬送枠体2の搬送
と共に載置した状態で搬送するのである。そして、以上
の如く搬送される被測定物Wは、先ず重量測定部4で搬
送されながら搬送枠体2から浮上するトレーごとその重
量測定が行われるのである。
【0067】この重量測定は、前記搬送装置1の搬入側
に設ける搬送枠体検出スイッチSW1の動作をもとに開
始されるが、この情報は、前記比重量演算部8を内蔵す
るコントロ−ラCPUのメモリに記憶される。
【0068】また、以上の如く重量測定が終了した後
は、前記トレー3が再び下降し搬送枠体2と共に搬送さ
れ、静電容量測定部5で静電容量測定が行なわれる。
【0069】この静電容量測定は、前記スイッチSW1
の動作をもとに開始されるのであって、搬送枠体2の搬
送速度とピッチとに合わせて前記モ−タ54を駆動する
と共に昇降装置60を駆動し、搬送枠体2により搬送し
ながら、この搬送枠体2に同調して移動する導電体51
に高周波電圧を印加することにより行うのである。
【0070】この高周波電圧の印加により前記カバ−5
2と被測定物Wとの空隙の静電容量が前記静電容量計6
4により計測され、この静電容量を基に、前記直径演算
部80において被測定物Wの等価直径が演算されると共
に、前記体積演算部81において被測定物Wの体積が演
算されるのである。
【0071】そして、前記体積演算部81で演算された
体積値(電圧)と前記メモリに記憶した重量値(電圧)
とから被測定物Wの比重量が前記比重量演算部8におい
て演算され、その空洞状態が判別されるのである。
【0072】そして以上の如く空洞状態及び直径が判別
され、格付けされた被測定物Wは、前記トレー3に載置
されたまゝ搬送され、格付けされた等級に基づいて複数
の排出装置7の一つから排出されるのである。
【0073】以上のように、被測定物Wは、その空洞状
態と直径とに基づいて格付けされるから、等級分別をよ
り細かく行えるし、また、直径を等級格付ける要素とし
ているから、前記排出装置7から等級ごとに搬出される
被測定物Wを箱詰めする場合でも箱詰数を一定にできる
利点も得られるのである。
【0074】以上説明した実施例は、直径と体積及び比
重量を演算し、直径と空洞状態とを基に等級を判別する
ようにしたが、直径のみで等級判別してもよいし、直径
と体積のみで等級判別してもよい。
【0075】
【発明の効果】本発明は以上のように被測定物に通電す
る導電体51と静電容量カバ−52及び静電容量計64
とから成り、前記被測定物と前記カバ−52との空隙の
静電容量を測定する静電容量測定部5と、この静電容量
測定部5で測定する静電容量を基に被測定物の直径を演
算する直径演算部80とを備えているものであるから、
被測定物の表面に凹凸があっても、又、被測定物の前記
測定部5へのセット状態が変わってもその等価直径を精
度よく測定でき、この直径をもとに誤差の少ない等級判
別が可能となるのである。
【0076】また、静電容量測定部5で測定する静電容
量を基に被測定物の体積を演算する体積演算部81を備
えていることにより、直径のみならず体積の測定もで
き、これら直径と体積とをもとにした等級判別が可能と
なる。
【0077】更に、被測定物の重量測定部4を備えると
共に、この重量測定部4で測定した重量と、体積演算部
81で演算した体積演算部81で演算した体積とを基に
比重量を演算する比重量演算部8を備えていることによ
り、直径のみならず被測定物の空洞状態も判別できるの
であって、この空洞状態と直径とをもとにした等級判別
が可能となり、等級判別の格付けをより精度よく行える
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例を示す概略図。
【図2】被測定物の半径の変化に対する静電容量の変化
を、静電容量カバ−に関連して示したグラフ。
【図3】本発明装置の一実施例を示す全体側面図。
【図4】搬送枠体にトレーをセットした状態の平面図。
【図5】搬送枠体にトレーをセットした状態の側面図。
【図6】体積測定部を搬送方向前方側からみた正面図。
【図7】図4に示した体積測定部における測定体のみの
部分説明図。
【図8】トレーの傾動状態を説明する説明図。
【図9】図1に示した排出装置を拡大した側面図。
【符号の説明】
1 搬送装置 3 トレー 4 重量測定部 5 静電容量測定部 8 比重量演算部 51 導電体 52 静電容量カバ− 64 静電容量計 80 直径演算部 81 体積演算部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 被測定物の級判別装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば西瓜などの果実
や根菜などの被測定物の直径及び直径と体積を測定して
級を判別できるようにした級判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば西瓜などの果実を破壊する
ことなく、その空洞状態を測定又は判別する場合、打音
や音波により判別したり、電気抵抗を検出して測定した
りする方法が知られているが、何れの場合も充分な判別
精度が得られない問題があった。そこで、先に被測定物
の重量と体積とを求め、これら重量と体積から被測定物
の比重量を求めて、この比重量から被測定物の空洞状
態、つまり空洞の有無とその程度を破壊することなく連
続的に測定するようにした連続測定装置を提案した。
(特願平3−194191号) この測定装置は、ロードセルを用いた重量センサにより
被測定物の重量を測定すると共に、被測定物を覆う大き
さの静電容量測定カバ−を用い、このカバ−内に被測定
物を介入させて、前記カバ−と該カバ−内に介入して前
記被測定物と接触する導電体との間に高周波電圧を印加
して前記カバ−と被測定物との隙間の静電容量を静電容
量計で測定し、この静電容量をもとに前記被測定物の体
積を測定して、これら重量と体積とにより比重量を演算
し、前記被測定物の空洞状態を測定するようにしたもの
である。
【0003】又一方、前記被測定物の直径を測定する方
法としては、画像処理法によるものと、光センサーなど
の非接触センサーによる検出方法及び接触センサーによ
る検出方法等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】所で、先に提案した測
定装置によれば、前記重量測定部による重量測定と体積
測定部による体積測定とにより比重量を演算すること
で、前記被測定物の空洞状態を判別できるのであるが、
直径の判別はできず、そのため別個に直径の測定を行う
必要があり、前記被測定物の級判別が煩雑となる問題
があった。
【0005】また、前記被測定物の直径を測定するに際
し、前記した各方法を用いる場合、画像処理法によれ
ば、精度は良いが装置が大がかりとなってコスト高とな
るし、測定装置に対する被測定物のセット状態や被測定
物の表面に凹凸がある場合に測定誤差が生ずるし、ま
た、非接触又は接触センサーによる方法では前記被測定
物の表面に凹凸がある場合、その測定誤差が更に大きく
なる問題がある。
【0006】本発明の主たる目的は、被測定物と静電容
量カバ−との空隙の静電容量を測定し、この静電容量を
利用して被測定物の等価直径を演算し、簡単な構成で精
度の高い直径の測定ができ、この直径を基にした級判
別が行える級判別装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、被測定物に通電する導電体51と静電
容量カバ−52及び静電容量計64とから成り、前記被
測定物と前記カバ−52との空隙の静電容量を測定する
静電容量測定部5と、この静電容量測定部5で測定する
静電容量を基に被測定物の直径を演算する直径演算部8
0とを備えていることを特徴とするものである。
【0008】また、被測定物を静電容量測定部5に搬送
する搬送枠体2を備え、前記静電容量測定部5の静電容
量カバ−52は、前記搬送枠体2が侵入可能になってお
り、前記搬送枠体2はその搬送方向前後に、前記カバ−
52内への侵入時、間仕切りアース電極となる金属板2
3を備え、前記静電容量測定部5において前記被測定物
と前記カバ−52及び金属板23との空間隙の静電容量
を測定するように構成するのが好ましい。
【0009】また、静電容量測定部5で測定する静電容
量を基に被測定物の体積を演算する体積演算部81を備
えていることが好ましい。
【0010】更に、被測定物の重量測定部4を備えると
共に、この重量測定部4で測定した重量と、体積演算部
81で演算した体積演算部81で演算した体積とを基に
比重量を演算する比重量演算部8を備えていることがよ
り好ましい。
【0011】
【作用】静電容量測定部5で測定する被測定物と静電容
量カバ−52との空隙の静電容量をもとに直径を演算し
て求めるのであるから、被測定物の表面に凹凸があって
も、また、前記測定部5への被測定物のセット状態が変
わっても、前記被測定物の等価直径を精度よく測定で
き、直径による級判別の精度を向上できるのである。
即ち、本発明は、静電容量カバ−を用い、このカバ−
と、該カバ−内に導入する被測定物との間の静電容量を
測定する場合、前記カバ−を中空球状とし、被測定物が
球状とすれば、測定される静電容量Csは次の関係式が
成立することを基に被測定物の直径を演算して求められ
るようにしたものである。
【0012】
【数1】Cs=4πε0 εr12 /(r2 −r1 ) 但しr1 は被測定物の外面半径であり、r2 は静電容量
カバ−を中空球状とした場合の内面半径である。また、
ε0 は真空条件での誘電率(8.854pF/m)であり、
εrは前記被測定物と静電容量カバ−との間に介在する
中間媒質(主として空気)の比誘電率である。
【0013】しかして、前記カバ−の内面半径r2 を1
50mm、300mm及び無限大(実質上カバ−無しの場合
である)として、このカバ−内に半径r1 が0mmから1
50mmに変化する被測定物を導入した場合の静電容量は
図2に示したように変化する。
【0014】従って、前記カバ−の内面半径r2 が一定
の場合、該カバ−内に導入される被測定物は、静電容量
計で測定する静電容量Csの測定値を基に前記被測定物
の半径r1 を演算できるのであって、被測定物の表面に
凹凸があってもその等価直径が精度よく求められるので
ある。
【0015】尚、以上の説明は前記カバ−を中球状体と
し、該カバ−に導入する被測定物を球状としたものであ
るが、前記カバ−を箱形にする場合や、被測定物が球状
以外の例えば楕円形でも同様に理論式を構築することに
より被測定物の径、楕円体の場合には短軸及び長軸方向
の径を演算により判別することができる。また、前記被
測定物を静電容量測定部5に搬送する搬送枠体2を設
け、この搬送枠体2の搬送方向前後に、前記カバ−52
内への侵入時、間仕切りーアス電極となる金属板23を
設けることにより、前記被測定物を前記カバ−52に搬
送により侵入させることができ、その測定を能率よく行
うことができながら、前記金属板23により測定精度を
向上できる。
【0016】また、前記静電容量測定部5で測定する静
電容量を基に被測定物の体積を演算する体積演算部81
を設けることにより、前記静電容量を利用して直径のみ
ならず体積の測定もでき、直径と体積とを基に級判別
が可能となる。
【0017】更に、被測定物の重量測定部4を設けると
共に、この測定部4で測定する重量と、体積演算部81
で演算した体積とを基に比重量を演算する比重量演算部
8を設けることにより、直径のみならず、被測定物の空
洞状態も判別できるのであって、この空洞状態と直径と
に基づく等級及び階級判別が可能となり、等級判別の
格付けをより精度よく行えるのである。
【0018】
【実施例】図1に示した実施例は、被測定物を連続的に
測定できるようにした連続測定装置に適用したもので、
図3に示したように搬送装置1による搬送経路に重量測
定部4と静電容量測定部5とを設けると共に、この静電
容量測定部5を、前記被測定物Wと接触して、該被測定
物に通電する導電体51と静電容量カバ−52及び静電
容量計64とにより形成し、かつ、静電容量計64で測
定する静電容量を基に体積を演算する体積演算部81
と、前記重量測定部4で測定した重量情報、つまり、重
量に対応する電圧と、前記体積演算部81で演算した体
積情報、つまり静電容量に対応する電圧とをもとに比重
量を演算する比重量演算部8を設け、更に前記静電容量
計64で測定する静電容量を基に被測定物の直径を演算
する直径演算部80を設け、前記比重量演算部8による
空洞状態と直径演算部80による直径の測定結果により
級分別を行うようにしたものである。この直径演算部
80は、前記数1に示した関係式をもとに静電容量計6
4で測定する静電容量Csから演算するのである。
【0019】即ち、前記静電容量カバ−52の内面大き
さ(中空球状の場合にはその内面半径)と、真空条件で
の誘電率ε0 及び空気中で測定する場合における空気の
比誘電率εrは予め特定できるから、これらのデータを
前記演算部80を構成する中央演算処理装置CPUのメ
モリに入力して記憶し、これらデータを随時読出し、前
記数1をもとに直径演算部80において演算し、被測定
物の等価直径2r1 を求めるのであって、斯くの如く求
めた直径と前記比重量演算部8により求める空洞状態と
の測定結果により級分別を行うのである。
【0020】この級分別は図1では表示装置83によ
級表示を行うようにしているが、図3に示した連続
測定装置においては級表示を行うと共に排出装置7の
動作により行っている。
【0021】次に図3に示した連続測定装置について説
明する。
【0022】図3に示した実施例は、被測定物の搬入位
置から搬出位置に至る長さをもつ搬送装置1を配設し、
この搬送装置1に、一定間隔を置いて多数の金属製搬送
枠体2・・・・を設け、これら搬送枠体2に後記する合成樹
脂製トレー3をそれぞれ設置すると共に、前記搬送装置
1による搬送経路に、重量測定部4と体積測定部5と排
出装置7とを設けたものである。
【0023】前記搬送装置1は、図3に示したように、
長さ方向一端側に、モ−タ10と連動する駆動スプロケ
ット11を配設し、他端側に往動スプロケット12を配
設してこれらスプロケット11,12間に、無端状のリ
ンクチェン13を架設して成るチェンコンベアを用い、
このチェンコンベアを一対、図4及び図6に示したよう
に、所定間隔を置いて平行状に配設して構成するのであ
る。
【0024】そして、前記各チェンコンベアにおけるチ
ェン13,13の各アウターリンクプレート13aには
扁平載置面をもったブラケット14を設けており、これ
らブラケット14に前記各搬送枠体2を一定間隔を置い
て載置すると共に、これら各搬送枠体2の搬送方向前後
におけるほゞ中央部を前記ブラケット14の一つに固定
して、前記各搬送枠体2を、強制搬送可能で、かつ、前
記搬送枠体2の前記各スプロケット11,12での転回
を可能にしている。
【0025】また、前記搬送枠体2は、図4乃至図6に
示したように、搬送方向に延びる一対の側枠体16,1
7と、これら側枠体16,17の前後部間に架設する前
枠体18及び後枠体19とにより平面方形枠状に形成す
るのであって、前記側枠体16,17のうち一方の側枠
体16の上面には上方に立ち上がり、かつ、前記チェン
13,13間の中心側に延び、この延長先端部に長孔2
0aをもった一対の支持片20をボルト止めにより固定
しており、また、他方の側枠体17の上面には上方に向
って開口する受溝21aをもった一対の受片21をボル
ト止めにより固定している。
【0026】そしてこれら側枠体16,17の裏面で、
搬送方向前後中心部に前記ブラケット14をボルト止め
により固定し、前記チェン13,13の駆動で強制移動
させられるようにしている。
【0027】また、前記前後枠体18,19は、図4,
5に示したように前記側枠体16,17の前後に支持さ
れ、先端が外向きに屈曲する逆L字状のステー22と、
これらステー22間に固定され、前記搬送枠体2の前記
カバ−52への侵入時、間仕切りアーム電極となる金属
板23とから成り、この金属板23の傾斜上面にはスポ
ンジやゴム板などのクッション材24を全面に敷設して
いる。
【0028】また、前記トレー3は、以上の如く構成す
る搬送枠体2に浮上可能で、かつ、傾動可能に装着する
のであって、前記搬送枠体2における一方の側枠体16
に設けた前記支持片20の長孔20aに上下動可能に挿
嵌する傾動支点軸31と、他方の側枠体17に設けた前
記受片21の受溝21aに嵌合するガイド杆32とをも
ったトレー本体30と、このトレー本体30に支持する
被測定物の載置体33とから構成するのである。
【0029】前記トレー本体30は、前記側枠体16,
17と平行な一対の側板30a,30bと、前後側枠1
8,19と平行な前後板30c,30dとを枠組みした
枠体から成り、前記前後板30c,30dの長さ方向一
側には前記傾動支点軸31を固定し、他側には前記ガイ
ド杆32を固定すると共に長さ方向中間部で、下縁側に
は後記する体積測定部5の導電体51が突入できる間隔
を置いて搬送方向に延びる長さをもつ一対の干渉脚3
4,35、つまり、後記する重量測定部4の重量測定ベ
ルト41と干渉して前記トレー本体30を、前記搬送装
置3に対し浮上させて前記測定ベルト41と共にトレー
本体30を移動させる干渉脚34,35を設けるのであ
る。尚、前記干渉脚35は、図8に示したように後記す
る排出装置7のローラ71aと干渉して前記トレー本体
30を前記傾動支点軸31を中心に傾動させる作用も行
う。
【0030】そして、前記前後板30c,30dの長さ
方向中間部と、前記干渉脚34,35の長さ方向中間部
とには、前記載置体33を支持するための載置体受け3
6を、該載置体33に設ける前記導電体51の挿通孔3
3aを取囲むようにそれぞれ取付けるのである。
【0031】また、前記側板30a,30bのうち、一
方の側板30b、つまり前記ガイド杆32を支持する側
に設ける側板30bには、前記チェン13,13のう
ち、一方のチェン13の上下方向外方に配設する傾動防
止ガイド37、即ち、図3に示したように前記駆動スプ
ロケット11の転回部からチェン13,13のリターン
部を経て前記従動スプロケット12に至り、この従動ス
プロケット12の転回部から前記載置体33に被測定物
を搬入する搬入部にわたり配設する傾動防止ガイド37
に係合し、前記トレー本体30が前記経路を移動すると
き傾動するのを阻止するガイドローラ38を支持してい
る。
【0032】また、前記載置体33は、内側に向かって
傾斜する傾斜面をもった受皿形状で、中心部に前記挿通
孔33aを設け、この挿通孔33aの周りを、前記載置
体受け36にボルト止め等により取付けている。そし
て、前記傾斜面には、スポンジやゴム板などのクッショ
ン材39を全面に取付けており、このクッション材39
の表面が、前記搬送枠体2の前後枠体18,19に設け
るクッション材24の表面とが傾斜平面上で面一となる
ようにしている。
【0033】従って、被測定物を搬送装着1の側方から
前記載置体33に搬入することにより、前記載置体33
における挿通孔33aの上方に載置され、この挿通孔3
3aの周りのクッション材39で支持されるのであり、
前記トレー本体30が傾動したとき、前記クッション材
39の表面が案内面となって排出できるのである。
【0034】しかして、以上の構成において、前記搬送
装置1に所定間隔を置いて装着した前記搬送枠体2には
前記トレー本体30に載置体33を取付けた前記トレー
3を、前記傾動支点軸31を前記支持片20の長孔20
aに挿嵌することによりセットするのであって、斯くセ
ットすることにより前記トレー3は前記搬送装置1の駆
動で前記搬送枠体2と共に搬入側から排出側へと搬送さ
れるのであって、搬入側で前記載置体33に載置される
被測定物は載置された状態で排出側に搬送され、次に説
明する重量測定及び体積測定を受け、空洞状態や品質が
判定された後、排出装置7の動作で前記トレー3を傾動
させることにより、前記載置体33に載置した被測定物
の排出が行われるのである。
【0035】次に以上の如く搬送する被測定物の搬送経
路に設ける測定装置6を説明する。
【0036】この装置6は、重量測定部4と、静電容量
測定部5とから成るもので、前記重量測定部4は、図3
に概略的に示したようにギャードモ−タ(図示せず)に
より駆動される重量測定ベルト41を、サポート42を
介してロードセル(図示せず)をもった計量機43に支
持して成るもので、前記重量測定ベルト41の搬送上面
を、前記搬送装置1により搬送される前記トレー本体3
0の干渉脚34,35の下面搬送位置よりやゝ高くし
て、搬送されてきた前部トレー本体30の干渉脚34,
35が前記ベルト41上に乗り上がり、前記搬送装置1
に対し浮上した状態で前記ベルト41により搬送装置1
と同期状に搬送させながら、この搬送過程で前記計量機
43により被測定物Wの重量が測定されるようになって
いる。
【0037】尚、この場合トレー3は搬送枠体2と分離
されて搬送されるが、前記ベルト41は搬送装置1と同
期して駆動されているから、重量測定後は再び前記搬送
枠体2に係合し、該搬送枠体2により搬送されることに
なる。
【0038】又、前記静電容量測定部5は、導電ゴムな
どから成る導電体51を昇降可能に設けた測定体50
と、被測定物Wを覆う大きさをもち、導電材料から成る
静電容量測定カバ−52及び、静電容量計64と前記測
定体50を前記搬送装置1と同期して往復動させる往復
動装置53とから構成している。
【0039】前記往復動装置53は図3及び図6に示し
たように、正逆転可能で、かつ、回転数を可変としたパ
ルスモ−タ54と、このモ−タ54に連動して正逆転す
るボールねじ55及び前記測定体50に結合され、前記
ボールねじ55に螺合して往復動する移動体56とによ
り構成し、前記モ−タ54及びボールねじ55を細長い
箱形基体57に内装して、該基体57を、前記搬送装置
1のチェン13,13間に横架する架台9に、搬送経路
に沿って配設するのである。
【0040】そして前記架台9における前記基体57の
側方位置には、前記搬送経路に沿って延びるガイドレー
ル58を設けて、このガイドレール58の一側に、前記
導電体51に給電する給電線59の電源側を固定し、こ
の給電線59を前記ガイドレール58に沿わせた上で、
その給電側を前記測定体50の給電部に固定し、前記測
定体50の往復動時、前記給電線59をガイドするよう
にしている。
【0041】更に詳記すると、前記給電線59は、両端
に固定端金具59aと移動端金具59bとをもち、これ
ら金具59a,59b間を複数のリンクプレートをピン
結合した広幅チェン59cに保持され、該チェン59c
を介して前記ガイドレール58によりガイドされるよう
にしている。
【0042】また、前記測定体50は前記導電体51を
昇降させるための昇降装置60と、図7に示したように
前記導電体51に被測定物を吸着するための吸引機61
とを備えており、前記昇降装置60により前記導電体5
1を上動させて、前記載置体33の挿通孔33aに突入
させ、前記載置体33に載置する被測定物に接触させる
のであり、また、前記導電体51には前記吸引機61に
連通する空気通路51aを設けると共に、この空気通路
51aと前記吸引機61との連通路の途中に切換バルブ
62を設けて前記空気通路51aを吸引通路と加圧通路
とに切換え、前記導電体51の被測定物との接触時、つ
まり測定時には吸引通路として前記被測定物を吸着し、
測定終了後には加圧通路として被測定物に空気を吹き付
けて吸着解消を行えるようにしているのである。
【0043】また、前記モ−タ54は、前記測定体50
を前記搬送装置1の搬送方向と同方向に搬送する場合、
その搬送速度と同速で移動させ、また、搬送方向と逆方
向にリターンさせるときには前記搬送速度の2倍速で移
動させるようにするのであって、前記モ−タ54が駆動
されて前記測定体50を搬送方向と同方向に往動させる
ときには前記昇降装置60が動作して前記導電体51が
上動すると共に前記切換バルブ62が動作するのであ
り、また、測定終了後前記測定体50を逆方向に復動さ
せるときには、その復動前に切換バルブ62を切換え、
加圧空気の吹き付けで前記被測定物の吸着を解除させた
状態で前記昇降装置60が動作して前記導電体51を下
動させるようにするのである。
【0044】また、前記モ−タ54の駆動制御は、前記
搬送装置1の搬入側に設ける搬送枠体検出スイッチSW
1による搬送枠体2の検出を搬送装置1の搬送速度及び
搬送枠体2のピッチをもとにタイミングを合わせて行う
のである。
【0045】従って、この場合前記検出スイッチSW1
により検出する搬送枠体2の番号を記憶しておくことに
より、一つの検出信号をもとに重量測定と静電容量測定
とが可能となる。
【0046】尚、前記検出スイッチSW1は重量測定部
4の直前を静電容量測定部5の直前とに各別に設けてお
き、このスイッチによる搬送枠体2の検出で前記重量測
定部4のギャードモ−タ及び前記静電容量測定部5のモ
−タ54を駆動制御するようにしてもよい。
【0047】以上のように搬送枠体2で搬送された被測
定物Wが、前記静電容量測定部5における前記カバ−5
2に侵入しようとするとき、前記測定体50が前記搬送
枠体2の搬送に同調し、同速で移動すると同時に前記昇
降装置60が駆動して前記導電体51を上昇させ、前記
被測定物Wと接触し、吸引機61による吸引で吸着する
のである。そして、この接触により前記導電体51と前
記カバ−52及び前記金属板23との間に高周波電圧が
印加され、後記する静電容量が測定されるのである。
【0048】そして、前記搬送枠体2により搬送される
前記被測定物Wが前記カバ−52を出るとき、前記モ−
タ54が停止後逆転するのであって、前記測定体51
は、搬送枠体2の搬送速度の2倍で前記カバ−52の入
口側にクイックリターンするのである。
【0049】また一方、前記カバ−52は、導電材料に
より形成して前記搬送装置1の外側において固定するの
であって、搬送方向に沿って所定長さをもつ一対の側面
52a,52bと上面52cとをもっていて、搬送装置
1で搬送される被測定体を所定長さにわたって、その三
面から取囲むように配設するのである。
【0050】そして、前記給電線59を介して静電容量
計64に接続する前記導電線51を主電極とし、前記カ
バ−52及び金属板23をアース電極として、これら両
電極に高周波電圧を印加するのである
【0051】しかして、前記導電体51に高周波電圧を
印加することにより、前記カバ−52内に侵入し、該カ
バ−52内の容積をその大きさ(体積)に応じて占有す
る被測定物Wと、前記カバ−52とこの被測定物Wとの
空隙の静電容量が静電容量計64により測定されるので
ある。また、前記静電容量計64の出力側には、この静
電容量計64で測定した静電容量をもとに被測定物Wの
体積を演算する体積演算部81とを設けると共に、前記
重量測定部4からの重量情報と前記体積演算部81から
の体積情報とをもとに比重量を演算する比重量演算部8
を接続するのである。
【0052】そして、以上のように前記カバ−52と被
測定物Wとの空隙の静電容量が測定されると、この静電
容量をもとに前記被測定物の等価直径も判別できるので
あって、前記静電容量計64の出力側には、直径演算部
80を接続するのである。
【0053】即ち、前記カバ−52を中空球状とし、前
記被測定物を球状とする場合、前記静電容量計64で計
測する静電容量Csは、前記数1で示した関係式が成り
立ち、前記カバ−52の内面半径r2 と真空条件での誘
電率及び空気を中間媒質とする場合の比誘電率とは定数
となるから、前記静電容量計64で計測した静電容量を
もとに被測定物の直径2r1 を求められるのであって、
前記静電容量計64の出力側には、体積演算部81と共
に前記直径演算部80を接続するのである。
【0054】しかして、以上のように比重量演算部8に
おける比重量演算による比重量から被測定物の空洞状態
が判別できるのであり、また直径演算部における直径演
算により被測定物の等価直径が判別できるのであって、
これら空洞状態と直径とで等級及び階級を判定すること
により分別する等級数を増加でき、より細かな等
分別が可能となるのである。
【0055】また、以上の如く行う等級分別の結果は
図1に示したように表示装置83で表示し、この表示に
合わせて等級毎に箱詰めするようにしてもよいが、図
3に示した実施例では、前記表示装置83から搬出側に
設ける多数の排出装置7の作動装置75に出力し、判別
結果に応じて前記作動装置75を制御し、等級分別に
排出するようにしている。
【0056】尚、前記カバ−52には図6に示したよう
にその前後に、被測定物の方向に向かう内向きひれ52
dを前記側面52a,52b及び上面52cに連続して
設けることにより、前記カバ−52の補強をすると共
に、測定精度を向上できるようにしている。また、同じ
く図6に示したように、前記カバ−3の搬送経路の下部
には、前記カバ−52の下方開口部を覆うような金属板
65を固定状に設けており、この金属板65をアース電
極として測定精度をより向上できるようにしている。
尚、前記金属板65は前記干渉脚34,35に対し所定
間隔を置いて下方に配置されている。
【0057】また、前記したように前記搬送枠体2の前
後枠体18,19には、移動側間仕切りアース電極とな
前記金属板23を設けているから、この金属板23
よっても測定精度を向上できるのであって、以上の各構
成、つまり、前記内向きひれ52d、金属板65及び前
後枠体18,19の金属板23の各構成を組み合わせる
ことにより静電容量測定の誤差をより小さくでき高精度
の測定が可能となるのである。
【0058】また、図3に示したカバ−52は箱形とな
っているが、二つ割りにして開く中空球状にすることも
できるし、また、箱形の場合でも、前記した理論式を変
更することにより静電容量Csをもとに被測定物Wの直
径2r1 を求めることができる。
【0059】次に、前記排出装置7を図9に基づいて説
明する。
【0060】この排出装置7は、前記搬送装置1の搬出
側に複数設け、前記空洞状態測定装置6による測定結果
をもとに動作して、被測定物を等級別に選別して搬出
ケース等に排出できるようにするもので、前記載置体2
1に設ける前記干渉脚34,35のうち、一方の干渉脚
35、つまり前記トレー本体30における傾動支点軸3
1に対し離れた位置に設ける干渉脚35の移動軌跡下方
に配設され、前記干渉脚35を押上げて傾動させるロー
ラ71aをもった傾動アーム71と、前記ローラ71a
を揺動可能に支持し、前記ローラ71aを、前記干渉脚
35の下面の移動軌跡より低い退避位置と、この退避位
置から前記移動軌跡を越えて前記干渉脚35を押上げる
作動位置とに移動制御する制御体72及びこの制御体7
2を往復動作させる主として油圧シリンダから成る作動
装置75とから構成するのである。
【0061】前記制御体72は、その長さ方向一端側を
前記搬送装置1のチェン13,13間に設ける架台9A
に、ピン74を介して揺動可能に枢着すると共に、中間
部を前記作動装置75と連結している。
【0062】また、前記傾動アーム71は、前記制御体
72の遊端側にピン73により揺動可能に支持すると共
に、前記制御体72には、図9に示したように前記傾動
アーム71の起立状態での一方向の揺動、つまり搬送方
向(図9矢印X方向)に対し反対方向の揺動を規制する
ストッパー77を設け、前記制御体72と傾動アーム7
1との間に、該傾動アーム71を前記ストッパー77に
付勢するスプリング76を設けている。
【0063】前記傾動アーム71を枢着する前記ピン7
3の位置は、前記スプリング76の制御体72における
係止位置より上方側に設けると共に、前記スプリング7
6の傾動アーム71における係止位置を、前記ピン73
よりローラ側に設け、前記作動装置75の誤作動で前記
ローラ71aが誤って前記干渉脚35の移動軌跡に対し
大きく突出して前記傾動アーム71が搬送方向に揺動す
る場合、前記スプリング76のピン73に対する支点越
えで付勢方向が逆転し、図9鎖線で示した逆転位置に切
換える不安定切換機構を構成している。
【0064】この場合、前記架台9Aには前記傾動アー
ム71の逆転付勢位置で動作する誤作動検出スイッチS
W2を設けて警報装置に接続することにより、前記作動
装置75の誤作動が検出できるのであって、前記傾動ア
ーム71を設けた構成と相俟って機械破損を回避できる
と共に、前記作動装置75の停止とその警報とが可能と
なる。
【0065】しかして、前記作動装置75は複数配設し
て、これら作動装置75の一つを前記測定装置6の測定
結果に基づいて選択的に作動させるのであって、前記作
動装置75の作動により前記制御体72が上動して前記
ローラ71aが作動位置に移動し、前記干渉脚35を押
上げるのであり、この押上げにより前記トレー本体30
が前記傾動支点軸31を中心に傾動し、前記載置体33
に載置する被測定物が排出されるのである。
【0066】尚、前記作動装置75の非作動時には前記
ローラ71aが図9に示した退避位置にあり、前記干渉
脚35は前記ローラ71aに干渉することなく通過する
ことになり、この排出装置7による排出は行われない。
【0067】次に以上の如く構成する測定装置の作用を
説明する。
【0068】前記搬送枠体2にセットしたトレー3の載
置体33上に、被測定物Wを載置し、搬送枠体2の搬送
と共に載置した状態で搬送するのである。そして、以上
の如く搬送される被測定物Wは、先ず重量測定部4で搬
送されながら搬送枠体2から浮上するトレーごとその重
量測定が行われるのである。
【0069】この重量測定は、前記搬送装置1の搬入側
に設ける搬送枠体検出スイッチSW1の動作をもとに開
始されるが、この情報は、前記比重量演算部8を内蔵す
るコントロ−ラCPUのメモリに記憶される。
【0070】また、以上の如く重量測定が終了した後
は、前記トレー3が再び下降し搬送枠体2と共に搬送さ
れ、静電容量測定部5で静電容量測定が行なわれる。
【0071】この静電容量測定は、前記スイッチSW1
の動作をもとに開始されるのであって、搬送枠体2の搬
送速度とピッチとに合わせて前記モ−タ54を駆動する
と共に昇降装置60を駆動し、搬送枠体2により搬送し
ながら、この搬送枠体2に同調して移動する導電体51
に高周波電圧を印加することにより行うのである。
【0072】この高周波電圧の印加により前記カバ−5
および金属板23と被測定物Wとの空隙の静電容量が
前記静電容量計64により計測され、この静電容量を基
に、前記直径演算部80において被測定物Wの等価直径
が演算されると共に、前記体積演算部81において被測
定物Wの体積が演算されるのである。
【0073】そして、前記体積演算部81で演算された
体積値(電圧)と前記メモリに記憶した重量値(電圧)
とから被測定物Wの比重量が前記比重量演算部8におい
て演算され、その空洞状態が判別されるのである。
【0074】そして以上の如く空洞状態及び直径が判別
され、格付けされた被測定物Wは、前記トレー3に載置
されたまゝ搬送され、格付けされた等級に基づいて複
数の排出装置7の一つから排出されるのである。
【0075】以上のように、被測定物Wは、その空洞状
態と直径とに基づいて格付けされるから、等級及び階級
分別をより細かく行えるし、また、直径を格付ける要素
としているから、前記排出装置7から級ごとに搬出さ
れる被測定物Wを箱詰めする場合でも箱詰数を一定にで
きる利点も得られるのである。
【0076】以上説明した実施例は、直径と体積及び比
重量を演算し、直径と空洞状態とを基に等級及び階級
判別するようにしたが、直径のみで階級判別してもよい
し、直径と体積のみで階級判別してもよい。
【0077】
【発明の効果】本発明は以上のように被測定物に通電す
る導電体51と静電容量カバ−52及び静電容量計64
とから成り、前記被測定物と前記カバ−52との空隙の
静電容量を測定する静電容量測定部5と、この静電容量
測定部5で測定する静電容量を基に被測定物の直径を演
算する直径演算部80とを備えているものであるから、
被測定物の表面に凹凸があっても、又、被測定物の前記
測定部5へのセット状態が変わってもその等価直径を精
度よく測定でき、この直径をもとに誤差の少ない級判
別が可能となるのである。
【0078】また、前記被測定物を静電容量測定部5に
搬送する搬送枠体2を設け、この搬送枠体2の搬送方向
前後に、前記カバ−52内への侵入時、間仕切りアース
電極となる金属板23を設けることにより、前記被測定
物を前記カバ−52に搬送により侵入させることがで
き、その測定を能率よく行うことができながら、前記金
属板23により測定精度を向上できる
【0079】また、静電容量測定部5で測定する静電容
量を基に被測定物の体積を演算する体積演算部81を備
えていることにより、直径のみならず体積の測定もで
き、これら直径と体積とをもとにした級判別が可能と
なる。
【0080】更に、被測定物の重量測定部4を備えると
共に、この重量測定部4で測定した重量と、体積演算部
81で演算した体積演算部81で演算した体積とを基に
比重量を演算する比重量演算部8を備えていることによ
り、直径のみならず被測定物の空洞状態も判別できるの
であって、この空洞状態と直径とをもとに、階級のみな
らず等級判別も可能となり、等級判別の格付けをより
精度よく行えるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例を示す概略図。
【図2】被測定物の半径の変化に対する静電容量の変化
を、静電容量カバ−に関連して示したグラフ。
【図3】本発明装置の一実施例を示す全体側面図。
【図4】搬送枠体にトレーをセットした状態の平面図。
【図5】搬送枠体にトレーをセットした状態の側面図。
【図6】体積測定部を搬送方向前方側からみた正面図。
【図7】図4に示した体積測定部における測定体のみの
部分説明図。
【図8】トレーの傾動状態を説明する説明図。
【図9】図1に示した排出装置を拡大した側面図。
【符号の説明】 1 搬送装置 3 トレー 4 重量測定部 5 静電容量測定部 8 比重量演算部 51 導電体 52 静電容量カバ− 64 静電容量計 80 直径演算部 81 体積演算部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 被測定物の階級判別装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば西瓜などの果実
や根菜などの被測定物の直径及び直径と体積を測定して
階級を判別できるようにした階級判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば西瓜などの果実を破壊する
ことなく、その空洞状態を測定又は判別する場合、打音
や音波により判別したり、電気抵抗を検出して測定した
りする方法が知られているが、何れの場合も充分な判別
精度が得られない問題があった。そこで、先に被測定物
の重量と体積とを求め、これら重量と体積から被測定物
の比重量を求めて、この比重量から被測定物の空洞状
態、つまり空洞の有無とその程度を破壊することなく連
続的に測定するようにした連続測定装置を提案した。
(特願平3−194191号) この測定装置は、ロードセルを用いた重量センサにより
被測定物の重量を測定すると共に、被測定物を覆う大き
さの静電容量測定カバーを用い、このカバー内に被測定
物を介入させて、前記カバーと該カバー内に介入して前
記被測定物と接触する導電体との間に高周波電圧を印加
して前記カバーと被測定物との隙間の静電容量を静電容
量計で測定し、この静電容量をもとに前記被測定物の体
積を測定して、これら重量と体積とにより比重量を演算
し、前記被測定物の空洞状態を測定するようにしたもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】所で、先に提案した測
定装置によれば、前記重量測定部による重量測定と体積
測定部による体積測定とにより比重量を演算すること
で、前記被測定物の空洞状態を測定し、この空洞状態を
基にした等級の判別は行えるのであるが、直径の測定は
なされておらず、そのため、直径による階級の判別は行
えないのである。
【0004】ところが、一般に被測定物の階級判別を行
う場合、特に被測定物が西瓜等のような大形の被測定物
は、所定個数ごとに箱詰めされることから、その直径測
定による階級が要求されるのである。
【0005】ところで、被測定物の直径を測定する場
合、その方法として、画像処理法によるものや、光セン
サーなどの非接触センサーによる検出方法及び接触セン
サーによる検出方法等が知られている。
【0006】ところが、前記被測定物の直径を測定する
に際し、前記した各方法を用いる場合、画像処理法によ
れば、一面の測定となるために、被測定物を回転させる
必要があり、そのため装置が大がかりとなってコスト高
となるし、被測定物の表面に凹凸がある場合に、凹部で
影が現出して精度が低下する問題が生じるのである。ま
た、非接触又は接触センサーによる方法では前記被測定
物の表面に凹凸がある場合、その測定誤差が大きくなる
問題がある。
【0007】本発明の主たる目的は、被測定物と静電容
測定カバーとの空隙の静電容量を測定し、この静電容
量を利用して被測定物の等価直径を演算し、簡単な構成
で精度の高い直径の測定ができ、この直径を基にした階
級判別が行える階級判別装置を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、被測定物に通電する導電体51と静電
容量測定カバー52及び静電容量計64とから成り、前
記被測定物と前記カバー52との空隙の静電容量を測定
する静電容量測定部5と、この静電容量測定部5で測定
する静電容量を基に被測定物の直径を演算する直径演算
部80とを備えたのである。
【0009】また、静電容量測定部5で測定する静電容
量を基に被測定物の体積を演算する体積演算部81を備
えていることが好ましい。
【0010】更に、被測定物の重量測定部4を備えると
共に、この重量測定部4で測定した重量と、体積演算部
81で演算した体積とを基に比重量を演算する比重量演
算部8を備えていることがより好ましい。
【0011】
【作用】静電容量測定部5で測定する被測定物と静電容
測定カバー52との空隙の静電容量をもとに直径を演
算して求めるのであるから、被測定物の表面に凹凸があ
っても、また、前記測定部5への被測定物のセット状態
が変わっても、前記被測定物の等価直径を精度よく測定
でき、直径による階級判別の精度を向上できるのであ
る。即ち、本発明は、静電容量測定カバーを用い、この
カバーと、該カバー内に導入する被測定物との間の静電
容量を測定する場合、前記カバーを中空球状とし、被測
定物が球状とすれば、測定される静電容量Csは次の関
係式が成立することを基に被測定物の直径を演算して求
められるようにしたものである。
【0012】
【数1】Cs=4πε0 εr12 /(r2 −r1 ) 但しr1 は被測定物の外面半径であり、r2 は静電容量
測定カバーを中空球状とした場合の内面半径である。ま
た、ε0 は真空条件での誘電率(8.854pF/m)であ
り、εr は前記被測定物と静電容量測定カバーとの間に
介在する中間媒質(主として空気)の比誘電率である。
【0013】尚、本発明は前記被測定物と前記カバーと
の空隙の静電容量を測定するものであるから、先に提案
した測定装置のように、前記静電容量を基に前記被測定
物の体積を容易に求めることができるのであり、従っ
て、前記被測定物の直径は、前記静電容量を基に求めた
体積から直径を測定してもよい。
【0014】しかして、前記カバーの内面半径r2 を1
50mm、300mm及び無限大(実質上カバー無しの場合
である)として、このカバー内に半径r1 が0mmから1
50mmに変化する被測定物を導入した場合の静電容量は
図2に示したように変化する。
【0015】従って、前記カバーの内面半径r2 が一定
の場合、該カバー内に導入される被測定物は、静電容量
計で測定する静電容量Csの測定値を基に前記被測定物
の半径r1 を演算できるのであって、前記カバーの内面
半径r 2 を被測定物に対して十分大きくとると、被測定
物の表面に凹凸があってもその等価直径が精度よく求め
られるのである。
【0016】尚、以上の説明は前記カバーを中球状体と
し、該カバーに導入する被測定物を球状としたものであ
るが、前記カバーを箱形にする場合や、被測定物が球状
以外の例えば楕円形でも同様に理論式を構築することに
より被測定物の径、楕円体の場合には短軸及び長軸方向
の径を演算により判別することができる。さらに、前記
カバーを十分に大きくとれば、長軸と短軸との差の小さ
い楕円体の場合は、球と同様の式で近似することができ
る。
【0017】また、前記静電容量測定部5で測定する静
電容量を基に被測定物の体積を演算する体積演算部81
を設けることにより、前記静電容量を利用して直径のみ
ならず体積の測定もでき、直径と体積とを基に階級判別
が可能となる。
【0018】更に、被測定物の重量測定部4を設けると
共に、この測定部4で測定する重量と、体積演算部81
で演算した体積とを基に比重量を演算する比重量演算部
8を設けることにより、直径のみならず、被測定物の空
洞状態も判別できるのであって、この空洞状態と直径と
に基づく等級及び階級判別が可能となり、等階級判別の
格付けをより精度よく行えるのである。
【0019】
【実施例】図1に示した実施例は、被測定物を連続的に
測定できるようにした連続測定装置に適用したもので、
図3に示したように搬送装置1による搬送経路に重量測
定部4と静電容量測定部5とを設けると共に、この静電
容量測定部5を、前記被測定物Wと接触して、該被測定
物に通電する導電体51と静電容量測定カバー52及び
静電容量計64とにより形成し、かつ、静電容量計64
で測定する静電容量を基に体積を演算する体積演算部8
1と、前記重量測定部4で測定した重量情報、つまり、
重量に対応する電圧と、前記体積演算部81で演算した
体積情報、つまり静電容量に対応する電圧とをもとに比
重量を演算する比重量演算部8を設け、更に前記静電容
量計64で測定する静電容量を基に被測定物の直径を演
算する直径演算部80を設け、前記比重量演算部8によ
る空洞状態と直径演算部80による直径の測定結果によ
り階級分別を行うようにしたものである。この直径演算
部80は、前記数1に示した関係式をもとに静電容量計
64で測定する静電容量Csから演算するのである。
【0020】即ち、前記静電容量測定カバー52の内面
大きさ(中空球状の場合にはその内面半径)と、真空条
件での誘電率ε0 及び空気中で測定する場合における空
気の比誘電率εr は予め特定できるから、これらのデー
タを前記演算部80を構成する中央演算処理装置CPU
のメモリに入力して記憶し、これらデータを随時読出
し、前記数1をもとに直径演算部80において演算し、
被測定物の等価直径2r 1 を求めるのであって、斯くの
如く求めた直径と前記比重量演算部8により求める空洞
状態との測定結果により階級分別を行うのである。
【0021】この階級分別は図1では表示装置83によ
り階級表示を行うようにしているが、図3に示した連続
測定装置においては階級表示を行うと共に排出装置7の
動作により行っている。
【0022】次に図3に示した連続測定装置について説
明する。
【0023】図3に示した実施例は、被測定物の搬入位
置から搬出位置に至る長さをもつ搬送装置1を配設し、
この搬送装置1に、一定間隔を置いて多数の金属製搬送
枠体2・・・・を設け、これら搬送枠体2に後記する合成樹
脂製トレー3をそれぞれ設置すると共に、前記搬送装置
1による搬送経路に、重量測定部4と体積測定部5と排
出装置7とを設けたものである。
【0024】前記搬送装置1は、図3に示したように、
長さ方向一端側に、モータ10と連動する駆動スプロケ
ット11を配設し、他端側に往動スプロケット12を配
設してこれらスプロケット11,12間に、無端状のリ
ンクチェン13を架設して成るチェンコンベアを用い、
このチェンコンベアを一対、図4及び図6に示したよう
に、所定間隔を置いて平行状に配設して構成するのであ
る。
【0025】そして、前記各チェンコンベアにおけるチ
ェン13,13の各アウターリンクプレート13aには
扁平載置面をもったブラケット14を設けており、これ
らブラケット14に前記各搬送枠体2を一定間隔を置い
て載置すると共に、これら各搬送枠体2の搬送方向前後
におけるほゞ中央部を前記ブラケット14の一つに固定
して、前記各搬送枠体2を、強制搬送可能で、かつ、前
記搬送枠体2の前記各スプロケット11,12での転回
を可能にしている。
【0026】また、前記搬送枠体2は、図4乃至図6に
示したように、搬送方向に延びる一対の側枠体16,1
7と、これら側枠体16,17の前後部間に架設する前
枠体18及び後枠体19とにより平面方形枠状に形成す
るのであって、前記側枠体16,17のうち一方の側枠
体16の上面には上方に立ち上がり、かつ、前記チェン
13,13間の中心側に延び、この延長先端部に長孔2
0aをもった一対の支持片20をボルト止めにより固定
しており、また、他方の側枠体17の上面には上方に向
って開口する受溝21aをもった一対の受片21をボル
ト止めにより固定している。
【0027】そしてこれら側枠体16,17の裏面で、
搬送方向前後中心部に前記ブラケット14をボルト止め
により固定し、前記チェン13,13の駆動で強制移動
させられるようにしている。
【0028】また、前記前後枠体18,19は、図4,
5に示したように前記側枠体16,17の前後に支持さ
れ、先端が外向きに屈曲する逆L字状のステー22と、
これらステー22間に固定され、前記搬送枠体2の前記
カバー52への侵入時、間仕切りアー電極となる金属
板23とから成り、この金属板23の傾斜上面にはスポ
ンジやゴム板などのクッション材24を全面に敷設して
いる。
【0029】また、前記トレー3は、以上の如く構成す
る搬送枠体2に浮上可能で、かつ、傾動可能に装着する
のであって、前記搬送枠体2における一方の側枠体16
に設けた前記支持片20の長孔20aに上下動可能に挿
嵌する傾動支点軸31と、他方の側枠体17に設けた前
記受片21の受溝21aに嵌合するガイド杆32とをも
ったトレー本体30と、このトレー本体30に支持する
被測定物の載置体33とから構成するのである。
【0030】前記トレー本体30は、前記側枠体16,
17と平行な一対の側板30a,30bと、前後枠体
8,19と平行な前後板30c,30dとを枠組みした
枠体から成り、前記前後板30c,30dの長さ方向一
側には前記傾動支点軸31を固定し、他側には前記ガイ
ド杆32を固定すると共に長さ方向中間部で、下縁側に
は後記する体積測定部5の導電体51が突入できる間隔
を置いて搬送方向に延びる長さをもつ一対の干渉脚3
4,35、つまり、後記する重量測定部4の重量測定ベ
ルト41と干渉して前記トレー本体30を、前記搬送装
置3に対し浮上させて前記測定ベルト41と共にトレー
本体30を移動させる干渉脚34,35を設けるのであ
る。尚、前記干渉脚35は、図8に示したように後記す
る排出装置7のローラ71aと干渉して前記トレー本体
30を前記傾動支点軸31を中心に傾動させる作用も行
う。
【0031】そして、前記前後板30c,30dの長さ
方向中間部と、前記干渉脚34,35の長さ方向中間部
とには、前記載置体33を支持するための載置体受け3
6を、該載置体33に設ける前記導電体51の挿通孔3
3aを取囲むようにそれぞれ取付けるのである。
【0032】また、前記側板30a,30bのうち、一
方の側板30b、つまり前記ガイド杆32を支持する側
に設ける側板30bには、前記チェン13,13のう
ち、一方のチェン13の上下方向外方に配設する傾動防
止ガイド37、即ち、図3に示したように前記駆動スプ
ロケット11の転回部からチェン13,13のリターン
部を経て前記従動スプロケット12に至り、この従動ス
プロケット12の転回部から前記載置体33に被測定物
を搬入する搬入部にわたり配設する傾動防止ガイド37
に係合し、前記トレー本体30が前記経路を移動すると
き傾動するのを阻止するガイドローラ38を支持してい
る。
【0033】また、前記載置体33は、内側に向かって
傾斜する傾斜面をもった受皿形状で、中心部に前記挿通
孔33aを設け、この挿通孔33aの周りを、前記載置
体受け36にボルト止め等により取付けている。そし
て、前記傾斜面には、スポンジやゴム板などのクッショ
ン材39を全面に取付けており、このクッション材39
の表面が、前記搬送枠体2の前後枠体18,19に設け
るクッション材24の表面傾斜平面上で面一となるよ
うにしている。
【0034】従って、被測定物を搬送装1の側方から
前記載置体33に搬入することにより、前記載置体33
における挿通孔33aの上方に載置され、この挿通孔3
3aの周りのクッション材39で支持されるのであり、
前記トレー本体30が傾動したとき、前記クッション材
39の表面が案内面となって排出できるのである。
【0035】しかして、以上の構成において、前記搬送
装置1に所定間隔を置いて装着した前記搬送枠体2には
前記トレー本体30に載置体33を取付けた前記トレー
3を、前記傾動支点軸31を前記支持片20の長孔20
aに挿嵌することによりセットするのであって、斯くセ
ットすることにより前記トレー3は前記搬送装置1の駆
動で前記搬送枠体2と共に搬入側から排出側へと搬送さ
れるのであって、搬入側で前記載置体33に載置される
被測定物は載置された状態で排出側に搬送され、次に説
明する重量測定及び体積測定を受け、空洞状態や品質が
判定された後、排出装置7の動作で前記トレー3を傾動
させることにより、前記載置体33に載置した被測定物
の排出が行われるのである。
【0036】次に以上の如く搬送する被測定物の搬送経
路に設ける測定装置6を説明する。
【0037】この装置6は、重量測定部4と、静電容量
測定部5とから成るもので、前記重量測定部4は、図3
に概略的に示したようにギャードモータ(図示せず)に
より駆動される重量測定ベルト41を、サポート42を
介してロードセル(図示せず)をもった計量機43に支
持して成るもので、前記重量測定ベルト41の搬送上面
を、前記搬送装置1により搬送される前記トレー本体3
0の干渉脚34,35の下面搬送位置よりやゝ高くし
て、搬送されてきた前部トレー本体30の干渉脚34,
35が前記ベルト41上に乗り上がり、前記搬送装置1
に対し浮上した状態で前記ベルト41により搬送装置1
と同期状に搬送させながら、この搬送過程で前記計量機
43により被測定物Wの重量が測定されるようになって
いる。
【0038】尚、この場合トレー3は搬送枠体2と分離
されて搬送されるが、前記ベルト41は搬送装置1と同
期して駆動されているから、重量測定後は再び前記搬送
枠体2に係合し、該搬送枠体2により搬送されることに
なる。
【0039】又、前記静電容量測定部5は、導電ゴムな
どから成る導電体51を昇降可能に設けた測定体50
と、被測定物Wを覆う大きさをもち、導電材料から成る
静電容量測定カバー52及び、静電容量計64と前記測
定体50を前記搬送装置1と同期して往復動させる往復
動装置53とから構成している。
【0040】前記往復動装置53は図3及び図6に示し
たように、正逆転可能で、かつ、回転数を可変としたパ
ルスモータ54と、このモータ54に連動して正逆転す
るボールねじ55及び前記測定体50に結合され、前記
ボールねじ55に螺合して往復動する移動体56とによ
り構成し、前記モータ54及びボールねじ55を細長い
箱形基体57に内装して、該基体57を、前記搬送装置
1のチェン13,13間に横架する架台9に、搬送経路
に沿って配設するのである。
【0041】そして前記架台9における前記基体57の
側方位置には、前記搬送経路に沿って延びるガイドレー
ル58を設けて、このガイドレール58の一側に、前記
導電体51に給電する給電線59の電源側を固定し、こ
の給電線59を前記ガイドレール58に沿わせた上で、
その給電側を前記測定体50の給電部に固定し、前記測
定体50の往復動時、前記給電線59をガイドするよう
にしている。
【0042】更に詳記すると、前記給電線59は、両端
に固定端金具59aと移動端金具59bとをもち、これ
ら金具59a,59b間を複数のリンクプレートをピン
結合した広幅チェン59cに保持され、該チェン59c
を介して前記ガイドレール58によりガイドされるよう
にしている。
【0043】また、前記測定体50は前記導電体51を
昇降させるための昇降装置60と、図7に示したように
前記導電体51に被測定物を吸着するための吸引機61
とを備えており、前記昇降装置60により前記導電体5
1を上動させて、前記載置体33の挿通孔33aに突入
させ、前記載置体33に載置する被測定物に接触させる
のであり、また、前記導電体51には前記吸引機61に
連通する空気通路51aを設けると共に、この空気通路
51aと前記吸引機61との連通路の途中に切換バルブ
62を設けて前記空気通路51aを吸引通路と加圧通路
とに切換え、前記導電体51の被測定物との接触時、つ
まり測定時には吸引通路として前記被測定物を吸着し、
測定終了後には加圧通路として被測定物に空気を吹き付
けて吸着解消を行えるようにしているのである。
【0044】また、前記モータ54は、前記測定体50
を前記搬送装置1の搬送方向と同方向に搬送する場合、
その搬送速度と同速で移動させ、また、搬送方向と逆方
向にリターンさせるときには前記搬送速度の2倍速で移
動させるようにするのであって、前記モータ54が駆動
されて前記測定体50を搬送方向と同方向に往動させる
ときには前記昇降装置60が動作して前記導電体51が
上動すると共に前記切換バルブ62が動作するのであ
り、また、測定終了後前記測定体50を逆方向に復動さ
せるときには、その復動前に切換バルブ62を切換え、
加圧空気の吹き付けで前記被測定物の吸着を解除させた
状態で前記昇降装置60が動作して前記導電体51を下
動させるようにするのである。
【0045】また、前記モータ54の駆動制御は、前記
搬送装置1の搬入側に設ける搬送枠体検出スイッチSW
1による搬送枠体2の検出搬送装置1の搬送速度及び
搬送枠体2のピッチをもとにタイミングを合わせて行う
のである。
【0046】従って、この場合前記検出スイッチSW1
により検出する搬送枠体2の番号を記憶しておくことに
より、一つの検出信号をもとに重量測定と静電容量測定
とが可能となる。
【0047】尚、前記検出スイッチSW1は重量測定部
4の直前静電容量測定部5の直前とに各別に設けてお
き、このスイッチによる搬送枠体2の検出で前記重量測
定部4のギャードモータ及び前記静電容量測定部5のモ
ータ54を駆動制御するようにしてもよい。
【0048】以上のように搬送枠体2で搬送された被測
定物Wが、前記静電容量測定部5における前記カバー5
2に侵入しようとするとき、前記測定体50が前記搬送
枠体2の搬送に同調し、同速で移動すると同時に前記昇
降装置60が駆動して前記導電体51を上昇させ、前記
被測定物Wと接触し、吸引機61による吸引で吸着する
のである。そして、この接触により前記導電体51と前
記カバー52及び前記金属板23との間に高周波電圧が
印加され、後記する静電容量が測定されるのである。
【0049】そして、前記搬送枠体2により搬送される
前記被測定物Wが前記カバー52を出るとき、前記モー
タ54が停止後逆転するのであって、前記測定体5
は、搬送枠体2の搬送速度の2倍で前記カバー52の入
口側にクイックリターンするのである。
【0050】また一方、前記カバー52は、導電材料に
より形成して前記搬送装置1の外側において固定するの
であって、搬送方向に沿って所定長さをもつ一対の側面
52a,52bと上面52cとをもっていて、搬送装置
1で搬送される被測定体を所定長さにわたって、その三
面から取囲むように配設するのである。
【0051】そして、前記給電線59を介して静電容量
計64に接続する前記導電51を主電極とし、前記カ
バー52及び金属板23をアース電極として、これら両
電極間に高周波電圧を印加するのである。
【0052】しかして、前記導電体51に高周波電圧を
印加することにより、前記カバー52内に侵入し、該カ
バー52内の容積をその大きさ(体積)に応じて占有す
る被測定物Wと、前記カバー52とこの被測定物Wとの
空隙の静電容量が静電容量計64により測定されるので
ある。
【0053】また、前記静電容量計64の出力側には、
この静電容量計64で測定した静電容量をもとに被測定
物Wの体積を演算する体積演算部81とを設けると共
に、前記重量測定部4からの重量情報と前記体積演算部
81からの体積情報とをもとに比重量を演算する比重量
演算部8を接続するのである。
【0054】そして、以上のように前記カバー52と被
測定物Wとの空隙の静電容量が測定されると、この静電
容量をもとに前記被測定物の等価直径も判別できるので
あって、前記静電容量計64の出力側には、直径演算部
80を接続するのである。
【0055】即ち、前記カバー52を中空球状とし、前
記被測定物を球状とする場合、前記静電容量計64で計
測する静電容量Csは、前記数1で示した関係式が成り
立ち、前記カバー52の内面半径r2 と真空条件での誘
電率及び空気を中間媒質とする場合の比誘電率とは定数
となるから、前記静電容量計64で計測した静電容量を
もとに被測定物の直径2r1 を求められるのであって、
前記静電容量計64の出力側には、体積演算部81と共
に前記直径演算部80を接続するのである。
【0056】しかして、以上のように比重量演算部8に
おける比重量演算による比重量から被測定物の空洞状態
が判別できるのであり、また直径演算部における直径演
算により被測定物の等価直径が判別できるのであって、
これら空洞状態と直径とで等級及び階級を判定すること
により分別する等階級数を増加でき、より細かな等階級
分別が可能となるのである。
【0057】また、以上の如く行う等階級分別の結果は
図1に示したように表示装置83で表示し、この表示に
合わせて等階級毎に箱詰めするようにしてもよいが、図
3に示した実施例では、前記表示装置83から搬出側に
設ける多数の排出装置7の作動装置75に出力し、判別
結果に応じて前記作動装置75を制御し、等階級分別に
排出するようにしている。
【0058】尚、前記カバー52には図6に示したよう
にその前後に、被測定物の方向に向かう内向きひれ52
dを前記側面52a,52b及び上面52cに連続して
設けることにより、前記カバー52の補強をすると共
に、測定精度を向上できるようにしている。また、同じ
く図6に示したように、前記カバー3の搬送経路の下部
には、前記カバー52の下方開口部を覆うような金属板
65を固定状に設けており、この金属板65をアース電
極として測定精度をより向上できるようにしている。
【0059】また、前記したように前記搬送枠体2の前
後枠体18,19には、移動側間仕切りアース電極とな
る前記金属板23を設けているから、この金属板23に
よっても測定精度を向上できるのであって、以上の各構
成、つまり、前記内向きひれ52d、金属板65及び前
後枠体18,19の金属板23の各構成を組み合わせる
ことにより静電容量測定の誤差をより小さくでき高精度
の測定が可能となるのである。
【0060】また、図3に示したカバー52は箱形とな
っているが、二つ割りにして開く中空球状にすることも
できるし、また、箱形の場合でも、前記した理論式を変
更することにより静電容量Csをもとに被測定物Wの直
径2r1 を求めることができる。
【0061】尚、前記直径演算部80で演算した被測定
物の等価直径2r 1 は、前記数1を基に演算を行うよう
にしたが、前記体積演算部81で演算した体積を基に直
径を演算するようにしてもよい。
【0062】次に、前記排出装置7を図9に基づいて説
明する。
【0063】この排出装置7は、前記搬送装置1の搬出
側に複数設け、前記空洞状態測定装置6による測定結果
をもとに動作して、被測定物を等階級別に選別して搬出
ケース等に排出できるようにするもので、前記載置体2
1に設ける前記干渉脚34,35のうち、一方の干渉脚
35、つまり前記トレー本体30における傾動支点軸3
1に対し離れた位置に設ける干渉脚35の移動軌跡下方
に配設され、前記干渉脚35を押上げて傾動させるロー
ラ71aをもった傾動アーム71と、前記ローラ71a
を揺動可能に支持し、前記ローラ71aを、前記干渉脚
35の下面の移動軌跡より低い退避位置と、この退避位
置から前記移動軌跡を越えて前記干渉脚35を押上げる
作動位置とに移動制御する制御体72及びこの制御体7
2を往復動作させる主として油圧シリンダから成る作動
装置75とから構成するのである。
【0064】前記制御体72は、その長さ方向一端側を
前記搬送装置1のチェン13,13間に設ける架台9A
に、ピン74を介して揺動可能に枢着すると共に、中間
部を前記作動装置75と連結している。
【0065】また、前記傾動アーム71は、前記制御体
72の遊端側にピン73により揺動可能に支持すると共
に、前記制御体72には、図9に示したように前記傾動
アーム71の起立状態での一方向の揺動、つまり搬送方
向(図9矢印X方向)に対し反対方向の揺動を規制する
ストッパー77を設け、前記制御体72と傾動アーム7
1との間に、該傾動アーム71を前記ストッパー77に
付勢するスプリング76を設けている。
【0066】前記傾動アーム71を枢着する前記ピン7
3の位置は、前記スプリング76の制御体72における
係止位置より上方側に設けると共に、前記スプリング7
6の傾動アーム71における係止位置を、前記ピン73
よりローラ側に設け、前記作動装置75の誤作動で前記
ローラ71aが誤って前記干渉脚35の移動軌跡に対し
大きく突出して前記傾動アーム71が搬送方向に揺動す
る場合、前記スプリング76のピン73に対する支点越
えで付勢方向が逆転し、図9鎖線で示した逆転位置に切
換える不安定切換機構を構成している。
【0067】この場合、前記架台9Aには前記傾動アー
ム71の逆転付勢位置で動作する誤作動検出スイッチS
W2を設けて警報装置に接続することにより、前記作動
装置75の誤作動が検出できるのであって、前記傾動ア
ーム71を設けた構成と相俟って機械破損を回避できる
と共に、前記作動装置75の停止とその警報とが可能と
なる。
【0068】しかして、前記作動装置75は複数配設し
て、これら作動装置75の一つを前記測定装置6の測定
結果に基づいて選択的に作動させるのであって、前記作
動装置75の作動により前記制御体72が上動して前記
ローラ71aが作動位置に移動し、前記干渉脚35を押
上げるのであり、この押上げにより前記トレー本体30
が前記傾動支点軸31を中心に傾動し、前記載置体33
に載置する被測定物が排出されるのである。
【0069】尚、前記作動装置75の非作動時には前記
ローラ71aが図9に示した退避位置にあり、前記干渉
脚35は前記ローラ71aに干渉することなく通過する
ことになり、この排出装置7による排出は行われない。
【0070】次に以上の如く構成する測定装置の作用を
説明する。
【0071】前記搬送枠体2にセットしたトレー3の載
置体33上に、被測定物Wを載置し、搬送枠体2の搬送
と共に載置した状態で搬送するのである。そして、以上
の如く搬送される被測定物Wは、先ず重量測定部4で搬
送されながら搬送枠体2から浮上するトレーごとその重
量測定が行われるのである。
【0072】この重量測定は、前記搬送装置1の搬入側
に設ける搬送枠体検出スイッチSW1の動作をもとに開
始されるが、この情報は、前記比重量演算部8を内蔵す
るコントロ−ラCPUのメモリに記憶される。
【0073】また、以上の如く重量測定が終了した後
は、前記トレー3が再び下降し搬送枠体2と共に搬送さ
れ、静電容量測定部5で静電容量測定が行なわれる。
【0074】この静電容量測定は、前記スイッチSW1
の動作をもとに開始されるのであって、搬送枠体2の搬
送速度とピッチとに合わせて前記モータ54を駆動する
と共に昇降装置60を駆動し、搬送枠体2により搬送し
ながら、この搬送枠体2に同調して移動する導電体51
に高周波電圧を印加することにより行うのである。
【0075】この高周波電圧の印加により前記カバー5
2および金属板23と被測定物Wとの空隙の静電容量が
前記静電容量計64により計測され、この静電容量を基
に、前記直径演算部80において被測定物Wの等価直径
が演算されると共に、前記体積演算部81において被測
定物Wの体積が演算されるのである。
【0076】そして、前記体積演算部81で演算された
体積値(電圧)と前記メモリに記憶した重量値(電圧)
とから被測定物Wの比重量が前記比重量演算部8におい
て演算され、その空洞状態が判別されるのである。
【0077】そして以上の如く空洞状態及び直径が判別
され、格付けされた被測定物Wは、前記トレー3に載置
されたまゝ搬送され、格付けされた等階級に基づいて複
数の排出装置7の一つから排出されるのである。
【0078】以上のように、被測定物Wは、その空洞状
態と直径とに基づいて格付けされるから、等級及び階級
分別をより細かく行えるし、また、直径を格付ける要素
としているから、前記排出装置7から階級ごとに搬出さ
れる被測定物Wを箱詰めする場合でも箱詰数を一定にで
きる利点も得られるのである。
【0079】以上説明した実施例は、直径と体積及び比
重量を演算し、直径と空洞状態とを基に等級及び階級を
判別するようにしたが、直径のみで階級判別してもよい
し、直径と体積のみで階級判別してもよい。
【0080】
【発明の効果】本発明は以上のように被測定物に通電す
る導電体51と静電容量測定カバー52及び静電容量計
64とから成り、前記被測定物と前記カバー52との空
隙の静電容量を測定する静電容量測定部5と、この静電
容量測定部5で測定する静電容量を基に被測定物の直径
を演算する直径演算部80とを備えているものであるか
ら、被測定物の表面に凹凸があっても、又、被測定物の
前記測定部5へのセット状態が変わってもその等価直径
を精度よく測定でき、この直径をもとに誤差の少ない階
級判別が可能となるのである。
【0081】また、静電容量測定部5で測定する静電容
量を基に被測定物の体積を演算する体積演算部81を備
えていることにより、直径のみならず体積の測定もで
き、これら直径と体積とをもとにした階級判別が可能と
なる。
【0082】更に、被測定物の重量測定部4を備えると
共に、この重量測定部4で測定した重量と、体積演算部
81で演算した体積演算部81で演算した体積とを基に
比重量を演算する比重量演算部8を備えていることによ
り、直径のみならず被測定物の空洞状態も判別できるの
であって、この空洞状態と直径とをもとに、階級のみな
らず等級判別も可能となり、等階級判別の格付けをより
精度よく行えるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例を示す概略図。
【図2】被測定物の半径の変化に対する静電容量の変化
を、静電容量測定カバーに関連して示したグラフ。
【図3】本発明装置の一実施例を示す全体側面図。
【図4】搬送枠体にトレーをセットした状態の平面図。
【図5】搬送枠体にトレーをセットした状態の側面図。
【図6】体積測定部を搬送方向前方側からみた正面図。
【図7】図4に示した体積測定部における測定体のみの
部分説明図。
【図8】トレーの傾動状態を説明する説明図。
【図9】図1に示した排出装置を拡大した側面図。
【符号の説明】 1 搬送装置 3 トレー 4 重量測定部 5 静電容量測定部 8 比重量演算部 51 導電体 52 静電容量測定カバー 64 静電容量計 80 直径演算部 81 体積演算部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 將 滋賀県大津市中央三丁目一番三三号 近江 度量衡株式会社内 (72)発明者 加藤 宏郎 京都市左京区下鴨北園町93の4

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に通電する導電体51と静電容
    量カバ−52及び静電容量計64とから成り、前記被測
    定物と前記カバ−52との空隙の静電容量を測定する静
    電容量測定部5と、この静電容量測定部5で測定する静
    電容量を基に被測定物の直径を演算する直径演算部80
    とを備えていることを特徴とする被測定物の等級判別装
    置。
  2. 【請求項2】 静電容量測定部5で測定する静電容量を
    基に被測定物の体積を演算する体積演算部81を備えて
    いる請求項1記載の被測定物の等級判別装置。
  3. 【請求項3】 被測定物の重量測定部4を備えると共
    に、この重量測定部4で測定した重量と、体積演算部8
    1で演算した体積演算部81で演算した体積とを基に比
    重量を演算する比重量演算部8を備えている請求項2記
    載の被測定物の等級判別装置。
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