JPH06288527A - 廃棄物焼却処理装置 - Google Patents

廃棄物焼却処理装置

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JPH06288527A
JPH06288527A JP10053893A JP10053893A JPH06288527A JP H06288527 A JPH06288527 A JP H06288527A JP 10053893 A JP10053893 A JP 10053893A JP 10053893 A JP10053893 A JP 10053893A JP H06288527 A JPH06288527 A JP H06288527A
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combustion chamber
waste
primary combustion
soot
automobile
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JP10053893A
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Masao Kudo
雅雄 工藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車の狭い荷物室等に搭載して廃棄物の焼
却処理を行なう場合にも、荷物室等の車内が煤等で黒く
ならず、自動車に搭載して使用するのに適した構造の廃
棄物焼却処理装置を提供する。 【構成】 廃棄物を燃焼する一次燃焼室20と、前記一
次燃焼室20に連接して配設され、前記一次燃焼室20
で発生した可燃ガスを燃焼する二次燃焼室40とを有
し、自動車に搭載されて使用される廃棄物焼却処理装置
において、前記一次燃焼室20に配設され、前記廃棄物
を一次燃焼室20内に投入する投入口22と、前記投入
口22の上方に位置する煤煙収集口61によって、前記
投入口22から漏れる煤煙等をブロア62等を使用して
強制的に収集する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療廃棄物等の廃棄物
を焼却する廃棄物焼却処理装置に関するものであり、特
に、自動車に搭載して移動可能な廃棄物焼却処理装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、廃棄物を焼却するには、廃棄
物をトラック等に積載し、一般の焼却場まで輸送して、
そこで焼却していた。また、近年においては、病院等で
発生した医療廃棄物によるエイズやB型肝炎等の二次感
染問題がクローズアップされ、医療廃棄物の処理の重要
性が増している。しかも、このような医療廃棄物の発生
量も次第に増加する傾向にある。
【0003】ところが、近頃では、医療廃棄物を焼却す
る焼却場を建設するための用地の確保は地域住民の反対
等により困難になりつつある。このため、医療廃棄物等
の廃棄物を安全に、且つ、簡易に焼却可能な装置等の開
発が望まれている。
【0004】そこで、本出願人は、この種の医療廃棄物
等の廃棄物を一般の焼却場で処理することなく、自動車
に搭載した専用の焼却処理装置を用いて、病院の敷地内
等で焼却処理することを発案し、その実用化を目指して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、自動車内の焼却処理装置で医療廃棄物等の廃棄物を
焼却する場合にも、当然、焼却処理装置として所定の環
境基準等をクリアする必要があり、これを自動車に搭載
可能な小型の焼却処理装置で実現するのは困難であっ
た。
【0006】特に、従来の焼却処理装置では、自動車に
搭載して使用するのに適した構造のものがなく、自動車
に単に搭載しただけでは、色々と不都合なことが多かっ
た。例えば、通常、この種の自動車の荷物室は狭く、そ
の狭い荷物室に据付けた焼却処理装置を使用して廃棄物
の焼却を行なう場合に、廃棄物の投入口から燃焼室内の
煤煙が外部に漏れると、たちまち荷物室内は煤煙で汚染
されていた。この状態で、長年使用を続けると、荷物室
の天井等は煤で真っ黒になっていた。
【0007】また、狭い荷物室で廃棄物の投入作業を行
なう場合、投入口から燃焼室内の煤煙が吹出し、これを
作業者が直接吸込むと、衛生上問題となる虞れがあっ
た。
【0008】そこで、本発明は、自動車の狭い荷物室等
に搭載して廃棄物の焼却処理を行なう場合にも、荷物室
等の車内が煤煙等で充満したり黒くなったりせず、ま
た、廃棄物の投入作業者に対して煤煙等が吹出すことが
ない、自動車に搭載して使用するのに適した構造の廃棄
物焼却処理装置の提供を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
廃棄物焼却処理装置は、廃棄物を燃焼する一次燃焼室
と、前記一次燃焼室に連接して配設され、前記一次燃焼
室で発生した可燃ガスを燃焼する二次燃焼室とを有し、
自動車に搭載されて使用される廃棄物焼却処理装置にお
いて、前記一次燃焼室に配設され、前記廃棄物を一次燃
焼室内に投入する投入口と、前記投入口から漏れる煤煙
等を収集して一次燃焼室、二次燃焼室、又は二次燃焼室
の煙突に流入させる煤煙収集手段とを備えたものであ
る。
【0010】請求項2の発明にかかる廃棄物焼却処理装
置は、廃棄物を燃焼する一次燃焼室と、前記一次燃焼室
に連接して配設され、前記一次燃焼室で発生した可燃ガ
スを燃焼する二次燃焼室とを有し、自動車に搭載されて
使用される廃棄物焼却処理装置において、前記一次燃焼
室に配設され、前記廃棄物を一次燃焼室内に投入する投
入口と、前記投入口の左右方向から前記投入口内に向っ
て空気を吹出し、該空気で前記投入口を遮蔽する投入口
遮蔽手段とを備えたものである。
【0011】
【作用】請求項1の発明の廃棄物焼却処理装置によれ
ば、煤煙収集手段が、投入口から漏れる煤煙等を収集し
て一次燃焼室、二次燃焼室又は煙突に流入させるので、
この煤煙等は一次燃焼室、二次燃焼室又は煙突内におい
て酸化分解する。従って、投入口から漏れる煤煙等が、
車内に充満したり、車外に漏れて環境を汚染したりする
ことがない。
【0012】請求項2の発明の廃棄物焼却処理装置によ
れば、廃棄物を一次燃焼室内に投入する投入口の左右方
向から、この投入口内に向って空気を吹出し、該空気で
投入口が遮蔽されるので、投入口から煤煙等が車内へ吹
出ない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明をする。
ここでは、焼却処理装置本体を自動車に搭載した移動式
の廃棄物焼却処理装置について説明する。図1に示すよ
うに、この種の自動車1は、運転室2と荷物室3とに分
かれており、更に、荷物室3は廃棄物の焼却を行なう処
理室4とガスボンベ9等の燃料が積載される燃料室5と
に分かれている。処理室4と燃料室5との間には遮熱壁
6が設けられており、燃料室5のガスボンベ9等を熱か
ら保護している。
【0014】荷物室3の側面には、引き扉構造の側面扉
7a,7bと外側へ開閉する側面扉7cが各々配設され
ており、荷物室3の背面には観音開き構造の背面扉8が
配設されている。側面扉7a,7bは処理室4の側面に
位置し、処理室4に据付けられた焼却処理装置本体10
の側面に位置する。後方の側面扉7aを開けると、焼却
処理装置本体10の一次燃焼室があり、前方の側面扉7
bを開けると、焼却処理装置本体10の二次燃焼室があ
る。最前部の側面扉7cは燃料室5用であり、この側面
扉7aを開閉してガスボンベ9の積載等を行なう。
【0015】荷物室3の側面及び背面には、空気取入れ
用の吸気口11が配設されており、天井には処理室4内
の空気を外部へ排気するための換気扇12が配設されて
いる。更に、荷物室3の屋根3aには、処理室4内の焼
却処理装置本体10に接続された可倒式の煙突13が立
設されている。この煙突13は、シリンダ等を用いた駆
動装置(図示略)により、自動車1が移動する場合には
前方に倒した状態(図の二点鎖線)になり、自動車1を
停止して焼却処理を行なう場合には立った状態で使用さ
れる。
【0016】また、処理室4内には、焼却処理装置本体
10の他に制御装置16も据付けられている。荷物室3
の背面下部には昇降用のステップ14が配設されている
が、自動車1を停止し、処理室4の背面扉8を開けて焼
却処理を行なう場合には、廃棄物を処理室4に積み込み
易くするために、階段15が取付けられる。この階段1
5は、自動車1が移動する場合は水平な状態で荷物室3
に収納されているが、使用時には後方へ引き出されて斜
めに降され、各段板15aが繰り出される構造になって
いる。なお、通常、焼却処理装置本体10で廃棄物の焼
却処理を行なう場合には、背面扉8は開放状態で作業が
行われる。ところで、図1は自動車1の左側面の外観を
示したが、反対側の右側面の外観も略同様の構成となっ
ている。
【0017】次に、図2乃至図5を用いて、上記自動車
1に搭載されている焼却処理装置本体10の詳細につい
て説明する。この焼却処理装置本体10は、主に廃棄物
を焼却する一次燃焼室20と、一次燃焼室20で発生し
た可燃ガスを燃焼する二次燃焼室40とが連接された、
いわゆる、二連二室構造となっている。なお、一般に、
固形物の燃焼を一次燃焼といい、可燃ガスの燃焼を二次
燃焼というが、本実施例では、後述するように、一次燃
焼室20において既に可燃ガスが燃焼つまり二次燃焼す
るので、二次燃焼室40においては可燃ガスがいわば三
次燃焼することになり、クリーンな排気処理が可能にな
っている。
【0018】一次燃焼室20は、前後壁21a,21b
と左右側壁21c,21dと天井壁21eと底壁21f
とからなる略箱形を呈しており、前壁21aには廃棄物
を投入する投入口22が設けられている。この投入口2
2は、取手23aを有する外扉23と内扉である遮蔽板
24とからなる二重扉構造となっている。一次燃焼室2
0内は、粗い桟状の火床25と平板状の火床26とで上
下に仕切られており、この火床25,26は支持柱33
によって支えられている。そして、この火床25,26
の上部に廃棄物が投入されて焼却される。
【0019】また、前壁21aの下方には灰を取出すた
めの灰出口27が設けられているが、この灰出口27か
らは一次燃焼室20へ燃焼用の空気も流入する。左側壁
21cの火床26上部にも灰出口28が設けられてお
り、灰出口28近傍の火床26には残渣落下用の開口部
26aが形成されている。後壁21bの上部には二次燃
焼室40と連通する煙道29が設けられている。一次燃
焼室20の火床25,26の下方は残渣燃焼室30にな
っており、この残渣燃焼室30の左側壁21cにも灰出
口31が設けられている。
【0020】一次燃焼室20の右側壁21dには、第1
のバーナ32が配設されており、この炎吹出口32aは
やや上方を向いて、しかも、やや後方を向いている。つ
まり、一次燃焼室20で発生する可燃ガスに向けて炎が
吹出し、その可燃ガスを一次燃焼室20内で二次燃焼さ
せるように配設されている。なお、投入口22の外扉2
3には、支持軸を中心に開閉が容易なように、バラスト
ウェイト34が取付けられている。
【0021】二次燃焼室40はいわゆるサイクロン方式
であり、略円筒状の側壁41aと天井壁41bと底壁4
1cとで周囲が形成されており、天井壁41bには煙突
42が貫通状態で配設されている。この煙突42の下端
部である吸煙口42aは、二次燃焼室40の中央よりも
下方に位置しており、煙突42の周囲を同心円状に側壁
41aが取巻くような配置となっている。二次燃焼室4
0の側壁41aの右側には、第2のバーナ43が配設さ
れており、この炎吹出口43aはやや後方を向いて傾斜
している。つまり、炎吹出口43aは一次燃焼室20の
反対方向に傾斜しており、側壁41aに沿って炎が吹出
るように第2のバーナ43が配設されている。二次燃焼
室40の側壁41aの左側下端部にも灰出口44が設け
られている。なお、煙突42の下端部は支持部材45に
よって底壁41cに固定されている。
【0022】また、この焼却処理装置本体10の外部に
は、燃焼効率等を高めるために種々の機構が付加されて
いる。つまり、図2及び図3に示すような、空気供給装
置50、煤煙収集装置60、排気引上装置70が装着さ
れている。
【0023】空気供給装置50は、空気供給源としてブ
ロア51を使用し、配管52を通して一次燃焼室20内
へ燃焼用の空気を供給するものである。また、この配管
52の途中からは分岐配管53が分かれており、投入口
接続部54を介して投入口22内へも空気が吹出すよう
になっている。
【0024】煤煙収集装置60は、投入口22から漏れ
る煤煙等を収集するものであり、投入口22の上方に配
設された煤煙収集口61と、ブロア62と、煤煙収集口
61とブロア62とを連通する配管63と、ブロア62
と煙突42の二次燃焼室40外上方に位置する高温部位
とを連通する配管64とで構成されている。そして、煤
煙収集口61から空気とともに吸込んだ煤煙は、配管6
4を通して煙突42の前記高温部位に上向きに流入し、
煙突42内において酸化分解する。こうして、空気を煙
突42へ上向きに流入することにより、煙突42の排気
を吸上げる力は増すので、排気引上装置70としても機
能する。即ち、本実施例では、煤煙収集装置60と排気
引上装置70とが一体化されている。
【0025】上記のような構成の廃棄物焼却処理装置で
は、廃棄物の焼却を或る程度連続して続行すると、火床
26上面に次第に残渣が堆積し、完全に焼却していない
残渣も蓄積されるようになる。このため、これらを適正
に処理しないと、廃棄物を次々と連続して焼却できなく
なるが、本実施例では、一次燃焼室20の火床25,2
6の下方に残渣燃焼室30が設けられているので、火床
26上面に堆積した完全に焼却していない残渣を簡単に
処理できる。
【0026】つまり、廃棄物の焼却を或る程度続行し、
火床26上面に完全に焼却していない残渣が蓄積しだし
たならば、一次燃焼室20の左側壁21cの火床26上
部に設けられた灰出口28から所定の掻出具等を入れ
て、火床26の上面に堆積した残渣を左側壁21c側へ
引き寄せ、火床26の開口部26aから残渣燃焼室30
へ落とす。通常、8〜9割燃焼した残渣を残渣燃焼室3
0へ落とす。残渣燃焼室30内の温度は約500℃程度
であり、残渣燃焼室30に落ちた残渣は、この中で完全
に焼却する。完全に焼却された残渣は灰出口31から取
出すことができる。なお、灰出口28,31は自動車1
の左側面の側面扉7aを開けることにより車外に露出
し、車外から蓋等の開閉ができる。したがって、火床2
6上面に完全に焼却していない残渣が堆積しても、残渣
燃焼室30を有効に活用することにより、残渣を簡単に
処理できるので、廃棄物を次々と連続して焼却すること
ができる。この結果、効率のよい焼却処理が行なえる。
【0027】また、一次燃焼室20の右側壁21dに
は、前記の通り、第1のバーナ32の炎吹出口32aが
やや上方かつ後方を向いて傾斜して配設され、投入され
た廃棄物とその燃焼で発生する可燃ガスとの両方に向け
て炎が吹出すようになっており、この一次燃焼室20内
は最高温度約800℃程度になる。したがって、本実施
例では、可燃ガスが一次燃焼室20内で既に二次燃焼し
て酸化分解が進むようになっており、二次燃焼した可燃
ガスはさらに次の二次燃焼室40に送り込まれていわば
三次燃焼する。
【0028】二次燃焼室40の側壁41aの右側には、
炎吹出口43aを一次燃焼室20の反対方向に傾斜させ
た第2のバーナ43が配設されている。したがって、こ
の第2のバーナ43の炎吹出口43aからは、二次燃焼
室40の円筒状の側壁41aに沿って炎が吹出すので、
一次燃焼室20内で既に二次燃焼して送り込まれた可燃
ガスは、さらに三次燃焼しながら煙突42を中心に側壁
41aに沿った回転気流となって二次燃焼室40内を降
下し、その排気が煙突42の吸煙口42aへ流れ込む。
この二次燃焼室40内は約1370℃程度になる。この
ため、可燃ガスが三次燃焼して略完全に酸化分解し、排
気からは可燃ガス等による煙が消え、効率のよい無煙、
無臭のクリーンな無公害処理ができ、環境を汚染する心
配がない。
【0029】更に、上記構成の焼却処理装置本体10
は、自動車1への搭載に適した構造が採用されている。
例えば、上述のように、荷物室3の屋根3aには、処理
室4内の焼却処理装置本体10に接続された可倒式の煙
突13が立設されている。こうして、道路運送車両の保
安基準(道路運送車両法)による車高制限を満足させる
とともに、煙突13の性能を維持している。また、二次
燃焼室40の天井壁41bに貫通状態で配設された煙突
42の吸煙口42aを、二次燃焼室40の中央よりも下
方に位置させ、自動車1の荷物室3の屋根3a上の煙突
13の長さを極力抑制しつつ、煙突13,42全体の長
さを確保している。これは、一般的に、煙突は長さが長
いほど排気の吸上げ性能が高く、最小限或る程度の長さ
を確保する必要があるからである。この結果、二次燃焼
室40内の下方に煙突42の下端部が突出した状態とな
るが、煙突42の下端部は支持部材45で二次燃焼室4
0内に固定されているので、自動車1の移動時に煙突4
2は振動しない。したがって、極めて安全に自動車1に
よる移動ができる。
【0030】しかしながら、上記のような対策を施して
も、煙突13,42全体の長さを十分に確保することは
できず、少なからず性能の低下の影響を受ける。そこ
で、本実施例では、焼却処理装置本体10に排気引上装
置70を設けて煙突13,42の性能を向上させてい
る。つまり、煙突42の例えば二次燃焼室40外上方に
位置する高温部位に、煤煙収集口61から吸込んだ空気
をブロア62を用いて積極的に上向きに送り込み、二次
燃焼室40内の燃焼後の排気を強制的に引上げることに
より、排気の引上効率の向上を図り、同時に排気温度の
低下を図っている。
【0031】ところで、本実施例では、煤煙収集口61
から吸込んだ空気を煙突42の二次燃焼室40外上方に
位置する部位に送り込む構造の排気引上装置70につい
て説明したが、処理室4内等の空気をブロア62で送り
込むように構成してもよく、この他に、専用のブロアを
設けてもよい。
【0032】自動車1を停止して、焼却処理が開始され
ると、焼却処理装置本体10の投入口22へは、廃棄物
が次ぎ次ぎと投入されるが、このときに、空気供給装置
50のブロア51により、新鮮な空気が一次燃焼室20
内に供給される。こうして、一次燃焼室20内での酸化
による燃焼が促進され、廃棄物が効率よく焼却される。
また、焼却処理装置本体10の投入口22へ、廃棄物を
投入するたびに、投入口22の外扉23が開閉されるの
で、このとき、投入口22から一次燃焼室20内の煤煙
が外部に吹出すのを抑制する対策が必要となる。そこ
で、本実施例では、空気供給装置50の配管52から分
岐した分岐配管53を介して、投入口22の両側部の投
入口接続部54から、投入口22内へ空気を吹出すよう
にしている。つまり、投入口22の左右方向から投入口
22内に向って空気を強制的に吹出し、その空気で投入
口22を遮蔽することにより、投入口22から一次燃焼
室20内の煤煙が外部に吹出すのを抑制している。した
がって、焼却途中に、廃棄物を投入するために投入口2
2の外扉23を開閉しても、投入口22から一次燃焼室
20内の煤煙が外部に吹出ないので、廃棄物の投入作業
がし易くなり、処理室4内も汚れない。
【0033】通常、この種の自動車1の荷物室3の処理
室4は狭く、投入口22から一次燃焼室20内の煤煙が
外部に漏れると、処理室4内が煤煙で汚染され易い。こ
れを防止するために、本実施例では、煤煙収集装置60
を設けて、投入口22の上方に煤煙収集口61を配し、
ブロア62により配管63を通して、投入口22から漏
れる煤煙等を収集する。また、この収集した煤煙等は、
煙突42の二次燃焼室40外上方に位置する高温部位に
配管64を通して流入し、煙突42内で酸化分解されて
車外に排出される。こうして、投入口22から漏れる一
次燃焼室20内の煤煙等を収集して処理することによ
り、処理室4内や車外の環境が煤煙で汚染することを防
止できる。この結果、長年使用を続けても、処理室4の
天井等が煤煙等で黒く汚れない。
【0034】ところで、本実施例では、煤煙収集装置6
0に関し、煤煙収集口61から吸込んだ煤煙等を煙突4
2の二次燃焼室40外上方に位置する部位に流入させる
もの、つまり排気引上装置70と一体化されたものにつ
いて説明したが、必ずしも、この方式に限定する必要は
ない。すなわち、煤煙収集装置60は、煤煙収集口61
で収集した煤煙等を、一次燃焼室20又は二次燃焼室4
0に流入させるように構成してもよく、この構成を採用
しても煤煙は酸化分解処理されるので、煤煙収集装置と
しての効果は十分に達成できる。
【0035】上記実施例の廃棄物焼却処理装置におい
て、LPGガスを使用し、排気を測定した結果、排出基
準0.5g/Nm3 のばいじんが0.02g/Nm3
に、四日市市排出基準0.02Nm3 /hの硫黄酸化物
が0.01Nm3 /hに、排出基準250ppmの窒素
酸化物が33ppmに、排出基準700ppmの窒素酸
化物が430ppmになった。なお、これらの値はO2
12%換算値である。このように、排出基準を大幅に下
回る計量結果となり、焼却処理装置として十分に環境基
準をクリアできる。
【0036】したがって、本実施例の廃棄物焼却処理装
置は、移動に適した構造であり、移動時の振動等により
破損等の虞れもなく、道路運送車両の保安基準(道路運
送車両法)等も満足できる。しかも、焼却効率がよく、
排気が清浄で、焼却処理装置として所定の環境基準も十
分満足するので、自動車に搭載した移動式の廃棄物焼却
処理装置として、医療廃棄物等の廃棄物を病院の敷地内
等において焼却処理することができる。
【0037】ところで、上記説明では、焼却処理装置本
体を自動車に搭載した移動式の廃棄物焼却処理装置につ
いてのみ説明したが、この焼却処理装置本体を直接処理
場等に設置して使用することもできる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の廃棄物
焼却処理装置は、投入口から漏れる煤煙等が車内に飛散
しないので、荷物室等の車内が煤等で充満したり黒くな
ったりしない。また、この煤煙等は酸化分解して排気さ
れるので、車外の環境を汚染する心配もない。したがっ
て、自動車に搭載して使用するのに適した構造の廃棄物
焼却処理装置となる。
【0039】請求項2の発明の廃棄物焼却処理装置は、
投入口の左右方向から投入口内に向って吹出す空気で投
入口が遮蔽され、投入口から煤煙等が車内へ吹出ないの
で、廃棄物の投入作業を行なう投入作業者に対して煤煙
等が吹出さず、極めて衛生的である。したがって、自動
車に搭載して使用するのに適した構造の廃棄物焼却処理
装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である廃棄物焼却処理装置を
搭載した自動車を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施例である廃棄物焼却処理装置を
示す正面図である。
【図3】本発明の一実施例である廃棄物焼却処理装置を
示す側面図である。
【図4】本発明の一実施例である廃棄物焼却処理装置を
示す平断面図である。
【図5】本発明の一実施例である廃棄物焼却処理装置を
示す側断面図である。
【符号の説明】
1 自動車 3 荷物室 4 処理室 10 焼却処理装置本体 13 煙突 20 一次燃焼室 22 投入口 25,26 火床 26a 開口部 30 残渣燃焼室 32 第1のバーナ 32a 炎吹出口 40 二次燃焼室 42 煙突 43 第2のバーナ 43a 炎吹出口 45 支持部材 50 空気供給装置 51 ブロア 53 分岐配管 60 煤煙収集装置 61 煤煙収集口 62 ブロア 70 排気引上装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を燃焼する一次燃焼室と、前記一
    次燃焼室に連接して配設され、前記一次燃焼室で発生し
    た可燃ガスを燃焼する二次燃焼室とを有し、自動車に搭
    載されて使用される廃棄物焼却処理装置において、 前記一次燃焼室に配設され、前記廃棄物を一次燃焼室内
    に投入する投入口と、 前記投入口から漏れる煤煙等を収集して一次燃焼室、二
    次燃焼室、又は二次燃焼室の煙突に流入させる煤煙収集
    手段とを具備することを特徴とする廃棄物焼却処理装
    置。
  2. 【請求項2】 廃棄物を燃焼する一次燃焼室と、前記一
    次燃焼室に連接して配設され、前記一次燃焼室で発生し
    た可燃ガスを燃焼する二次燃焼室とを有し、自動車に搭
    載されて使用される廃棄物焼却処理装置において、 前記一次燃焼室に配設され、前記廃棄物を一次燃焼室内
    に投入する投入口と、 前記投入口の左右方向から前記投入口内に向って空気を
    吹出し、該空気で前記投入口を遮蔽する投入口遮蔽手段
    とを具備することを特徴とする廃棄物焼却処理装置。
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