JPH06287866A - ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維の処理方法 - Google Patents

ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維の処理方法

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JPH06287866A
JPH06287866A JP7400393A JP7400393A JPH06287866A JP H06287866 A JPH06287866 A JP H06287866A JP 7400393 A JP7400393 A JP 7400393A JP 7400393 A JP7400393 A JP 7400393A JP H06287866 A JPH06287866 A JP H06287866A
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JP
Japan
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aqueous solution
pbo
rubber latex
fiber
rubber
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JP7400393A
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English (en)
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Hiroto Yoshida
裕人 吉田
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴム物品との接着性に優れるポリパラフェニ
レンベンゾビスオキサゾール(以下、PBOと称する)
繊維の処理方法を提供する。 【構成】 PBO繊維に、0.01〜0.50重量%の
エポキシ基を分子内に少なくとも2個以上存在するポリ
エポキシ化合物を表面処理により反応固着させ、次い
で、この反応物に、レゾルシンに対するホルムアルデヒ
ドのモル比Fが、1.2≦F≦2.4であり、アルカリ
触媒の存在下に反応させてなるレゾルシンホルムアルデ
ヒド縮合物に対するゴムラテックス水溶液との固形分重
量比Lが5≦L≦10である、レゾルシンホルムアルデ
ヒド縮合物とゴムラテックス水溶液との混合物を付着さ
せ、これを100℃以上の温度で熱処理したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリパラフェニレンベ
ンゾビスオキサゾール繊維(以下、PBO繊維と称す
る)の処理方法、特に、エポキシ化合物処理、及びレゾ
ルシンホルムアルデヒド縮合物・ゴムラテックス(以
下、RFLと称する)混合液処理よりなり、ゴム物品と
の接着性に優れるPBO繊維の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PBO繊維は、従来の有機繊維よりも高
強力、高モジュラスであるが、PBOが非常に結晶性が
高く微細構造が緻密であり、RFL接着剤中のRF成分
(レゾルシン‐ホルムアルデヒド縮合物)との間に一次
結合及び二次結合を含めてほとんどなんらの結合を生じ
ないため、一般的なRFL接着剤処理ではゴムとほとん
ど接着しないという問題点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題点を解決しようとするものであり、ゴム物品
との接着性に優れるPBO繊維の処理方法を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の問題点を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、PBO
繊維に特定の処理を行うことにより、上記目的に適合す
るPBO繊維が得られることに成功し、本発明を完成す
るに至ったのである。
【0005】すなわち、本発明のPBO繊維の処理方法
は、下記一般式(I)
【化3】 または、下記一般式(II)
【化4】 で表される単量体繰り返し単位からなるポリパラフェニ
レンベンゾビスオキサゾール繊維に、0.01〜0.5
0重量%のエポキシ基を分子内に少なくとも2個以上存
在するポリエポキシ化合物を表面処理により反応固着さ
せ、次いで、この反応物に、レゾルシンに対するホルム
アルデヒドのモル比Fが、 1.2≦F≦2.4 であり、アルカリ触媒の存在下に反応させてなるレゾル
シンホルムアルデヒド縮合物に対するゴムラテックス水
溶液との固形分重量比Lが 5≦L≦10 である、レゾルシンホルムアルデヒド縮合物とゴムラテ
ックス水溶液との混合物を付着させ、これを100℃以
上の温度で熱処理することを特徴とする。また、レゾル
シンホルムアルデヒド縮合物と混合するゴムラテックス
水溶液は、ビニルピリジンを10〜30重量%含むビニ
ルピリジン‐スチレン‐ブタジエン共重合体を40重量
%以上含むことが好ましい。
【0006】以下、本発明の内容を説明する。本発明の
PBO繊維の処理方法は、PBO繊維をエポキシ化合物
処理、RFL混合液処理及び熱処理することにより行わ
れる。これにより、接着性に優れたゴム物品補強用のP
BO繊維が得られることとなる。
【0007】本発明において、PBO繊維は、下記一般
式(I)
【化5】 または、下記一般式(II)
【化6】 で表される単量体繰り返し単位からなり、好ましくは単
量体繰り返し単位が分子内に80%以上含むものが望ま
しい。また、上記一般式(I)又は(II)で表されるP
BO繊維のうち、好ましくは、上記一般式(I)で表さ
れるシス構造のPBO繊維が望ましい。PBO繊維は、
炭素繊維の弾性率とアラミド繊維の強度およびハンドリ
ングの容易さを合わせもつ繊維であり、上記従来の炭素
繊維、アラミド繊維などの有機繊維よりも高強力、高モ
ジュラスの繊維である。上記一般式(I)又は(II)で
表される単量体繰り返し単位が分子内に80%以上であ
ると、さらに、高強度、低伸度、高モジュラスの繊維と
なる。
【0008】本発明において、ポリエポキシ化合物は、
下記式(III)
【化7】 で表されるエポキシ基を分子内に少なくとも2個以上存
在するものである。ポリエポキシ化合物をPBO繊維へ
反応固着させる量は、該PBO繊維に対して、0.01
〜0.50重量%であり、好ましくは、0.05〜0.
40重量%である。この反応固着量は、本発明の目的を
達成する上で重要な条件であり、0.01重量%未満及
び0.50重量%超過の場合は、いずれもゴムとの接着
性が低下し、本発明の目的を達成できない。
【0009】ポリエポキシ化合物をPBO繊維に反応固
着させるには、エポキシ化合物をそのまま水に溶解する
か、若しくは、適当な界面活性剤を用いて水に可溶化さ
せ、得られた水溶液にPBO繊維を浸漬するか、又は前
記水溶液をPBO繊維にスプレーするかし、次いで、こ
のPBO繊維を100℃以上の温度において熱処理する
ことにより行う。この場合、エポキシ化合物の量を制御
するには、ポリエポキシ化合物のエポキシ基を開環させ
る触媒の添加量、前記水溶液中のエポキシ化合物濃度及
び水溶液のPBO繊維に対する使用量比、熱処理温度及
び時間などで最適な条件を選択すればよい。
【0010】本発明で用いられるRFL混合液は、カセ
イソーダ、カセイカリ、水酸化アンモニウム、尿素等の
アルカリ触媒をレゾルシン1モルに対して、0.1〜
0.4モル加えて、レゾルシンとホルムアルデヒドとを
1:1.2〜1:2.4のモル比で室温下にて、数時間、
好ましくは、6〜10時間反応させて得られるレゾルシ
ンホルムアルデヒド縮合物を、ゴムラテックス水溶液と
固形分重量比1:5〜1:10の割合で混合し、更に、
数時間、好ましくは14時間以上室温下にて熟成させる
ことより得られる。レゾルシンとホルムアルデヒドとの
モル比が1:1.2〜1:2.4(レゾルシンに対するホ
ルムアルデヒドのモル比Fが、1.2≦F≦2.4)の
範囲外となる場合は、接着力が低下し、好ましくない。
また、レゾルシンホルムアルデヒド縮合物を、ゴムラテ
ックス水溶液と固形分重量比が1:5〜1:10(アル
カリ触媒の存在下に反応させてなるレゾルシンホルムア
ルデヒド縮合物に対するゴムラテックス水溶液との固形
分重量比Lが5≦L≦10)の範囲外となる場合は、接
着力が低下し、好ましくない。
【0011】このRFL混合液に用いるゴムラテックス
水溶液としては、例えば、ビニルピリジン‐スチレン‐
ブタジエン共重合ゴムラテックス水溶液、スチレン‐ブ
タジエン共重合ゴムラテックス水溶液、天然ゴムラテッ
クス水溶液、その他の合成ゴムラテックスの2種以上の
混合ラテックス水溶液が挙げられる。好ましいゴムラテ
ックス水溶液としては、ビニルピリジンを15〜35重
量%含むビニルピリジン‐スチレン‐ブタジエン共重合
体を40重量%以上含むものが望ましい。このゴムラテ
ックス水溶液を用いた場合には、ゴム物品との接着性を
さらに向上させることができる。
【0012】ポリエポキシ化合物を反応固着させたPB
O繊維に前記RFL混合液を付着させる方法としては、
PBO繊維をRFL混合液に浸漬させる方法、RFL混
合液をドクターナイフなどでPBO繊維に塗布させる方
法、またはPBO繊維にRFL混合液をスプレーする方
法など所要に応じて適宜選択することができる。上記R
FL液の付着においては、その付着量をPBO繊維に対
して乾燥後のRFL液固体ベースで4〜15重量%に制
御することが好ましい。4重量%未満では、ゴムとの接
着性が低くなり、15重量%を超えるとベタ付きが激し
くなり作業性も悪くなり、また、接着性も低下する。
【0013】熱処理は、RFL液を付着させたPBO繊
維を100℃以上、好ましくは、200〜270℃の温
度で30秒〜240秒で熱処理する。温度が100℃未
満の熱処理では、十分な乾燥を得られず、好ましくな
い。
【0014】次に、実施例、比較例により、本発明をさ
らに具体的にかつ詳細に説明するが、本発明はこれら実
施例に限定されるものでない。実施例1〜3及び比較例
1にて使用したPBO繊維は、シス構造のPBO繊維で
ある。
【0015】実施例1 ポリエポキシ化合物としてジグリセロールトリグリシジ
ルエーテルを用いて、下記組成のポリエポキシ化合物水
溶液を調製した。 重量% ジグリセロールトリグリシジルエーテル 1.20 ナトリウムジオクチルスルホサクシネート 0.02 カセイソーダ(10%水溶液) 0.14 蒸留水 98.64 このポリエポキシ化合物水溶液にリッツラー社製コンピ
ュトリーターを用いてPBO繊維を浸漬し、次いで、こ
のPBOコードを160℃×60秒の乾燥炉を経て、2
40℃×60秒の熱処理炉に通した後、更にRFL液に
浸漬した。
【0016】RFL液は、下記組成 重量% 蒸留水 52.0 レゾルシン 1.8 ホルマリン(37%) 2.3 カセイソーダ(10%水溶液) 1.1 の混合物を室温で6時間熟成後、これにビニルピリジン
15重量%含有のビニルピリジンスチレンブタジエン共
重合ゴムラテックス(41重量%)42.5重量%を加
え、更に18時間熟成して得た。このRFL液に浸漬し
たPBOコードを、再度160℃×60秒の乾燥炉を経
て240℃×60秒の熱処理炉に通して接着剤加工した
PBOコードを得た。なお、ポリエポキシ化合物のPB
Oコードへの反応固着量およびRFL液固体分のPBO
コードへの付着量はそれぞれ0.12%及び8.1%で
あった。
【0017】実施例2 実施例1のポリエポキシ化合物をトリグリセロールテト
ラグリシジルエーテルに代えた他は、実施例1と同様に
実施した。
【0018】実施例3 実施例1のポリエポキシ化合物の反応固着量を0.37
%とした他は、実施例1と同様に実施した。
【0019】比較例1 実施例1のポリエポキシ化合物に関する処理を行わずR
FL処理のみを行った。
【0020】(実施例1〜3及び比較例1)上記実施例
1〜3及び比較例1で処理した接着剤処理PBOコード
を、下記表1に示される配合割合の未加硫ゴムに埋め込
み、153℃×20分にて加硫し、得られた加硫物から
PBOコードを掘り起こし、300mm/分の速度にて
引張して加硫物から剥離し、PBOコード1本あたりの
剥離抗力を求めて、これを接着力(Kg/本)とした。
その結果を下記表2に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】上記表2の結果から明らかなように、本発
明である実施例1〜3は、ゴムとの接着力(剥離抗力)
に優れていることが判明した。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、PBO繊維にポリエポ
キシ化合物を反応固着させ、次いで、特定のレゾルシン
ホルムアルデヒド縮合物・ゴムラテックス混合液を付着
して熱処理することにより、PBO繊維のゴム製品への
利用における大きな問題点であったゴムとの接着性を同
時に改良することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02G 3/48 // D06M 101:16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 または、下記一般式(II) 【化2】 で表される単量体繰り返し単位からなるポリパラフェニ
    レンベンゾビスオキサゾール繊維に、0.01〜0.5
    0重量%のエポキシ基を分子内に少なくとも2個以上存
    在するポリエポキシ化合物を表面処理により反応固着さ
    せ、次いで、この反応物に、レゾルシンに対するホルム
    アルデヒドのモル比Fが、 1.2≦F≦2.4 であり、アルカリ触媒の存在下に反応させてなるレゾル
    シンホルムアルデヒド縮合物に対するゴムラテックス水
    溶液との固形分重量比Lが 5≦L≦10 である、レゾルシンホルムアルデヒド縮合物とゴムラテ
    ックス水溶液との混合物を付着させ、これを100℃以
    上の温度で熱処理することを特徴とするポリパラフェニ
    レンベンゾビスオキサゾール繊維の処理方法。
  2. 【請求項2】 レゾルシンホルムアルデヒド縮合物と混
    合するゴムラテックス水溶液が、ビニルピリジンを10
    〜30重量%含むビニルピリジン‐スチレン‐ブタジエ
    ン共重合体を40重量%以上含む請求項1記載の処理方
    法。
JP7400393A 1993-03-31 1993-03-31 ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維の処理方法 Pending JPH06287866A (ja)

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