JPH06287731A - 表面の美麗なチタン板の製造方法 - Google Patents

表面の美麗なチタン板の製造方法

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JPH06287731A
JPH06287731A JP7650493A JP7650493A JPH06287731A JP H06287731 A JPH06287731 A JP H06287731A JP 7650493 A JP7650493 A JP 7650493A JP 7650493 A JP7650493 A JP 7650493A JP H06287731 A JPH06287731 A JP H06287731A
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JP
Japan
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titanium
annealing
hot
pickling
range
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Pending
Application number
JP7650493A
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English (en)
Inventor
Masayuki Hayashi
正之 林
Kinichi Kimura
欽一 木村
Hirobumi Yoshimura
博文 吉村
Akihiko Kusano
昭彦 草野
Tomohiro Nishijima
知裕 西嶋
Katsuhiro Nagafune
克弘 長船
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 チタン熱延板を焼鈍後、ショットブラスト処
理−酸洗によって、熱延時に生成した表面疵およびスケ
ールを除去し、表面の美麗なチタン板を製造する。 【構成】 チタン熱延板を通常の温度で焼鈍する、ある
いは450〜650℃の温度範囲で焼鈍し、続いて下記
(1)式で表されるショットブラスト係数Sが500〜
1200の範囲となるように該チタン板の表面にショッ
トブラスト処理を施し、続いて酸洗し、冷延・焼鈍す
る。 S=ρ×v2 /(3.6×106 ) ………………………(1) 但し、ρ:投射密度(kg/m2 )、v:投射速度(m/
分)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チタンおよびチタン合
金板材の製造に関し、スケールおよび疵のない美麗な表
面を有する板材を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チタン板材は、優れた耐食性および比強
度を持つことから、近年、熱交換器や化学プラント部材
など使用分野も拡がり大幅に需要量が増加しつつある。
このようなチタン板材の製造方法としては、通常、大気
中で熱間圧延および焼鈍を行い、生成した表面スケール
を酸洗除去することにより熱延製品とするか、あるいは
該板材をさらに冷間圧延−焼鈍することにより冷延製品
とすることが行われている。しかし、チタンは活性金属
であるため、熱間圧延時の酸化や焼き付きにより表面疵
が生じるという問題がある。
【0003】この表面疵を除去するためには、例えば、
特開昭60−249535号公報にあるように、ベルト
グラインダーで研削後、研掃材を混入した高圧液体を投
射し、次いで硝酸とフッ酸の混合水溶液で酸洗する方法
が知られている。しかし、この方法では表面疵は除去で
きるものの、製造工程が複雑になり歩留り落ちも大きく
なるという問題があった。
【0004】また、前記熱間圧延後の従来の焼鈍につい
ては、これを省略するか、あるいは再結晶温度以上の温
度で焼鈍することが行われている。焼鈍の省略について
は、熱延板の焼鈍を行わないと、特にコイル状にしたも
のなどは、これをほどいた時に、巻きぐせなどによって
作業性が悪くなったり、平坦度が悪くなるなどの問題が
あった。一方、再結晶温度以上の焼鈍を行うと、その後
のメカニカルデスケール処理(例えば高圧研掃処理)の
時、素地が柔らかいために、研掃材などによる疵がつい
てかえって表面を悪化させることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のよう
な不効率な方法を行うことなく、チタン熱延板を焼鈍
後、ショットブラスト処理−酸洗という簡便な処理によ
って熱延時に生成した表面疵およびスケールを除去し、
表面の美麗なチタン板を製造することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、チタン板
の熱延時に生成した表面疵およびスケールを除去するた
めに種々の検討を行った結果、以下の知見を見出した。 (1)チタン板の熱延時に生成した表面疵の内部には、
スケールが噛み込んでおり、これを焼鈍するとこの内部
スケールが緻密になり、通常の脱スケール法ではこの内
部スケールが除去されないために疵が残存する。 (2)熱延・焼鈍後の疵に所定の条件でショットブラス
ト処理を施せば、疵部のメタルの被さりが変形して内部
のスケールが改質され、その後の酸洗により疵が溶削除
去される。また、前段階の焼鈍を熱延板の残留歪みが除
去される程度の比較的低温で行えば、前記疵除去効果は
さらに向上するとともに、ショットブラスト処理による
表面の凹凸が軽減され、酸洗後の板表面は非常に美麗に
なり、板の平坦度もさらに良好になる。 (3)上記ショットブラスト処理を強くし過ぎると、疵
除去効果は大きくなるものの、表面の凹凸が激しくなる
とともに疵のない平滑な表面に加工層が生じ、酸洗後も
その加工層が残存することにより、冷間圧延あるいは製
品加工時の表面割れの原因となる。
【0007】本発明は、上記知見に基づいたものであ
り、その要旨とするところは以下の通りである。 (1)チタン板の製造において、熱延板を焼鈍後、下記
(1)式で表されるショットブラスト係数Sが500〜
1200の範囲となるように該チタン板の表面にショッ
トブラスト処理を施し、次いで酸洗することを特徴とす
る。 S=ρ×v2 /(3.6×106 ) ………………………(1) 但し、ρ:投射密度(kg/m2 )、v:投射速度(m/
分) (2)熱延板の焼鈍温度を450〜650℃の範囲とす
ることによって、さらに美麗な表面とすることができ
る。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。対象とな
るチタン板は工業用純チタンJIS1〜3種相当の材
料、またそれらにPdを添加した材料の熱間圧延板であ
り、熱間圧延条件は特に限定されない。
【0009】次に熱延板の焼鈍についてであるが、請求
項1の発明では焼鈍条件は特に限定せず、後の作業面あ
るいは冷延性で問題とならない材質となるような条件で
あればよい。ただし、再結晶温度以上の高温(700〜
800℃程度)で焼鈍を行うと、板表面の熱延疵内部に
緻密なスケールが生成するため、引き続くショットブラ
スト−酸洗処理での疵除去の程度が若干落ちる傾向にな
る。また、板の表面硬度が小さくなるので、引き続くシ
ョットブラスト−酸洗処理で表面に凹凸が生じる場合が
ある。
【0010】これを完全に改善できるのが請求項2で規
定する焼鈍温度であり、さらに表面性状の優れた板が得
られる。焼鈍温度の限定理由については、450℃未満
では疵の内部スケール生成は抑制されるものの、熱延板
の圧延方向と直角方向での曲がり(コイルを展開した時
に板幅方向に反りを生ずる。以下C反りと記す。)が残
留しその後の板の取扱作業性が悪化する。650℃を超
えると、前述したように、疵除去の程度が若干落ちると
ともに表面に凹凸が生じる場合がある。従って、焼鈍温
度を450〜650℃の範囲とした。この温度範囲での
保持時間については特に限定しないが、板のC反りを解
消するため30秒以上が望ましい。
【0011】引き続くショットブラスト処理条件につい
ては、(1)式で表される係数Sが500未満では熱延
疵を充分に除去することができない。また係数Sが12
00を超えると疵除去効果は大きくなるものの、表面の
凹凸が激しくなるとともに疵のない平滑な表面に加工層
が生じ、酸洗後もその加工層が残存することにより、冷
間圧延あるいは製品加工時に表面割れが発生する。従っ
て、係数Sの範囲を500〜1200とした。ここで、
係数Sの構成要素である投射密度、投射速度については
特に限定せず、係数Sが前記範囲を満足するように定め
ればよいが、工業的に実施可能な範囲として、投射密度
は150〜350kg/m2 程度、投射速度は2000〜4
000m/分程度が望ましい。またショット粒の大きさ
は特に限定されるものではなく、通常実施されている
0.1〜1mmでよい。
【0012】最後に酸洗条件については、特に限定する
ものではなく、通常チタン板の脱スケールに適用されて
いる硝酸とフッ酸の混合液や硫酸などを用いて実施すれ
ばよく、板厚方向の溶解量として、10〜50μm程度
が望ましい。また、その後の冷延・焼鈍条件について
も、特に限定するものではなく、通常チタン板の製造に
適用されている条件でよい。
【0013】
【実施例】工業用純チタンJIS2種相当の板厚3.0
mmの熱延板を用いて、大気中種々の温度で2分保持の焼
鈍をした後、種々の条件でショットブラスト処理し、次
いで硝酸とフッ酸の混合水溶液で酸洗した材料の表面お
よび該材をさらに60%冷延後、アルゴンガス雰囲気中
で630℃にて5時間焼鈍した材料の表面の評価結果を
表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1から、ショットブラスト係数Sを50
0〜1200の範囲とすれば疵のない表面の美麗なチタ
ン板が得られること、また、さらに前段階の焼鈍温度を
450〜650℃とすれば一層表面の美麗なチタン板が
得られることがわかる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、従来のような不効率な
方法によらず、簡便な処理のみで表面疵を除去し、表面
の美麗なチタン板を製造することができるので、その工
業的効果は著しい。
フロントページの続き (72)発明者 草野 昭彦 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 西嶋 知裕 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 長船 克弘 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン板の製造において、熱延板を焼鈍
    し、続いて下記(1)式で表されるショットブラスト係
    数Sが500〜1200の範囲となるように該チタン板
    の表面にショットブラスト処理を施し、続いて酸洗し、
    冷延・焼鈍することを特徴とする表面の美麗なチタン板
    の製造方法。 S=ρ×v2 /(3.6×106 ) ………………………(1) 但し、ρ:投射密度(kg/m2 )、v:投射速度(m/
    分)
  2. 【請求項2】 熱延板の焼鈍温度を450〜650℃の
    範囲とすることを特徴とする請求項1記載の表面の美麗
    なチタン板の製造方法。
JP7650493A 1993-04-02 1993-04-02 表面の美麗なチタン板の製造方法 Pending JPH06287731A (ja)

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JP7650493A Pending JPH06287731A (ja) 1993-04-02 1993-04-02 表面の美麗なチタン板の製造方法

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Effective date: 20020910