JPH06287615A - 転炉スラグの利用方法 - Google Patents
転炉スラグの利用方法Info
- Publication number
- JPH06287615A JPH06287615A JP9654893A JP9654893A JPH06287615A JP H06287615 A JPH06287615 A JP H06287615A JP 9654893 A JP9654893 A JP 9654893A JP 9654893 A JP9654893 A JP 9654893A JP H06287615 A JPH06287615 A JP H06287615A
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- slag
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- hot metal
- molten iron
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- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、転炉精錬時に発生したスラグを溶
銑の脱燐剤として、有効に利用する転炉スラグの利用方
法に関する。 【構成】 転炉精錬時に発生したスラグを粉砕した後、
篩分けし、該スラグを脱燐剤として、 （１）脱珪スラグの排滓後で溶銑予備処理前にトーピー
ドカー１内の溶銑２上に添加、あるいは、溶銑予備処理
中の溶銑上に添加（粒度を３０ｍｍ以下） （２）高炉受銑前のトーピードカー１内に入れ置き（粒
度を２〜３０ｍｍ以下） （３）溶銑中にインジェクション（粒度を３ｍｍ以下） することを特徴とする転炉スラグの利用方法。
銑の脱燐剤として、有効に利用する転炉スラグの利用方
法に関する。 【構成】 転炉精錬時に発生したスラグを粉砕した後、
篩分けし、該スラグを脱燐剤として、 （１）脱珪スラグの排滓後で溶銑予備処理前にトーピー
ドカー１内の溶銑２上に添加、あるいは、溶銑予備処理
中の溶銑上に添加（粒度を３０ｍｍ以下） （２）高炉受銑前のトーピードカー１内に入れ置き（粒
度を２〜３０ｍｍ以下） （３）溶銑中にインジェクション（粒度を３ｍｍ以下） することを特徴とする転炉スラグの利用方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、転炉精錬時に発生した
スラグを溶銑の脱燐剤として、有効に利用する転炉スラ
グの利用方法に関するものである。
スラグを溶銑の脱燐剤として、有効に利用する転炉スラ
グの利用方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図２は、従来の転炉スラグ処理フロー図
である。転炉で精錬する際に転炉スラグが発生する。転
炉スラグは、溶鋼を取鍋に出鋼後、転炉から排滓鍋に排
出されスラグ処理プラントに運搬される。スラグ処理プ
ラントでは、転炉スラグを粉砕し、篩分けにより、所定
の粒度に分類する。しかし、転炉スラグは一部を除いて
そのほとんどが産業廃棄物として処理されているのが実
態である。
である。転炉で精錬する際に転炉スラグが発生する。転
炉スラグは、溶鋼を取鍋に出鋼後、転炉から排滓鍋に排
出されスラグ処理プラントに運搬される。スラグ処理プ
ラントでは、転炉スラグを粉砕し、篩分けにより、所定
の粒度に分類する。しかし、転炉スラグは一部を除いて
そのほとんどが産業廃棄物として処理されているのが実
態である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来
は、転炉スラグを産業廃棄物として処理しているため、
下記のような問題があった。 （１）転炉スラグは、高ＣａＯであり、ＣａＯが資源と
して無駄になる。 （２）産業廃棄物としての処理コストが高い。 （３）産業廃棄物として埋め立てると環境汚染の懸念が
ある。
は、転炉スラグを産業廃棄物として処理しているため、
下記のような問題があった。 （１）転炉スラグは、高ＣａＯであり、ＣａＯが資源と
して無駄になる。 （２）産業廃棄物としての処理コストが高い。 （３）産業廃棄物として埋め立てると環境汚染の懸念が
ある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
有利に解決するものであり、その主旨は、 １）転炉精錬時に発生したスラグを粉砕した後、粒度を
３０ｍｍ以下に篩分けし、該スラグを脱燐剤として、脱
珪スラグの排滓後で溶銑予備処理前にトーピードカー内
の溶銑上に添加し、あるいは、溶銑予備処理中の溶銑上
に添加することを特徴とする転炉スラグの利用方法であ
る。
有利に解決するものであり、その主旨は、 １）転炉精錬時に発生したスラグを粉砕した後、粒度を
３０ｍｍ以下に篩分けし、該スラグを脱燐剤として、脱
珪スラグの排滓後で溶銑予備処理前にトーピードカー内
の溶銑上に添加し、あるいは、溶銑予備処理中の溶銑上
に添加することを特徴とする転炉スラグの利用方法であ
る。
【０００５】２）転炉精錬時に発生したスラグを粉砕し
た後、粒度を２〜３０ｍｍに篩分けし、該スラグを脱燐
剤として、高炉受銑前のトーピードカー内に入れ置きす
ることを特徴とする転炉スラグの利用方法である。
た後、粒度を２〜３０ｍｍに篩分けし、該スラグを脱燐
剤として、高炉受銑前のトーピードカー内に入れ置きす
ることを特徴とする転炉スラグの利用方法である。
【０００６】３） 転炉精錬時に発生したスラグを粉砕
し、粒度を３ｍｍ以下に篩分けし、該スラグを脱燐剤と
して、溶銑中にインジェクションすることを特徴とする
転炉スラグの利用方法である。
し、粒度を３ｍｍ以下に篩分けし、該スラグを脱燐剤と
して、溶銑中にインジェクションすることを特徴とする
転炉スラグの利用方法である。
【０００７】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明する。表１は転炉
スラグと現在使用している脱燐剤の代表的な成分を示し
ている。
スラグと現在使用している脱燐剤の代表的な成分を示し
ている。
【表１】
【０００８】この表１から明らかなように転炉スラグ
は、高ＣａＯで、且つ、Ｔ．Ｆｅが高く酸素分を保有し
ており、脱燐剤としての要素を備えている点に発明者は
着目し、鋭意、検討を重ねた結果、本発明を得た。
は、高ＣａＯで、且つ、Ｔ．Ｆｅが高く酸素分を保有し
ており、脱燐剤としての要素を備えている点に発明者は
着目し、鋭意、検討を重ねた結果、本発明を得た。
【０００９】図１は、本発明のスラグ処理フローを示し
た図である。スラグ処理プラントで粉砕された転炉スラ
グは、所定のサイズに篩分けられ、各々の再利用工程に
運搬し、各工程で脱燐剤として、使用する。
た図である。スラグ処理プラントで粉砕された転炉スラ
グは、所定のサイズに篩分けられ、各々の再利用工程に
運搬し、各工程で脱燐剤として、使用する。
【００１０】利用方法（１）は、高炉において、トーピ
ードカー１に溶銑２を受銑する前に２〜３０ｍｍに篩分
けした転炉スラグ３を入れ置きし、その後受銑し、受銑
時の攪拌力を利用し、脱燐するものである。
ードカー１に溶銑２を受銑する前に２〜３０ｍｍに篩分
けした転炉スラグ３を入れ置きし、その後受銑し、受銑
時の攪拌力を利用し、脱燐するものである。
【００１１】ここで、転炉スラグ３の粒度を限定した理
由は、２ｍｍ未満では、受銑時に舞い上がり、脱燐剤の
歩留まりが悪く、環境上も問題があるためである。ま
た、３０ｍｍ超では、反応性が悪く、脱燐剤としての効
果が顕著に表れないためである。
由は、２ｍｍ未満では、受銑時に舞い上がり、脱燐剤の
歩留まりが悪く、環境上も問題があるためである。ま
た、３０ｍｍ超では、反応性が悪く、脱燐剤としての効
果が顕著に表れないためである。
【００１２】利用方法（２）は、トーピードカー１が高
炉で溶銑２を受銑し、次にトーピードカー１内の脱珪ス
ラグを排滓する。その後、トーピードカー１内の溶銑上
に３０ｍｍ以下に篩分けした転炉スラグ３を添加し、次
工程の溶銑予備処理時の攪拌で脱燐促進を図ったもので
ある。粒度の限定理由は、上記利用方法（１）の上限値
と同様で、３０ｍｍ超では、反応性が悪化し、脱燐効果
が顕著に表れないためである。尚、下限値は、予め溶銑
上に添加した状態でインジェクション処理するので、粉
状のスラグでも舞い上がりが小さいので、限定する必要
はない。
炉で溶銑２を受銑し、次にトーピードカー１内の脱珪ス
ラグを排滓する。その後、トーピードカー１内の溶銑上
に３０ｍｍ以下に篩分けした転炉スラグ３を添加し、次
工程の溶銑予備処理時の攪拌で脱燐促進を図ったもので
ある。粒度の限定理由は、上記利用方法（１）の上限値
と同様で、３０ｍｍ超では、反応性が悪化し、脱燐効果
が顕著に表れないためである。尚、下限値は、予め溶銑
上に添加した状態でインジェクション処理するので、粉
状のスラグでも舞い上がりが小さいので、限定する必要
はない。
【００１３】利用方法（３）は、溶銑予備処理中にトー
ピードカー１内に、やはり３０ｍｍ以下に篩分けした転
炉スラグ３を添加する方法である。粒度の限定理由は、
利用方法（２）と同じである。
ピードカー１内に、やはり３０ｍｍ以下に篩分けした転
炉スラグ３を添加する方法である。粒度の限定理由は、
利用方法（２）と同じである。
【００１４】利用方法（４）は、溶銑予備処理のインジ
ェクション用の粉体として、３ｍｍ以下に篩分けした転
炉スラグを添加する方法である。粒度上限値の限定理由
は、３ｍｍ超だと、インジェクションランスのノズル詰
まりが発生するからである。
ェクション用の粉体として、３ｍｍ以下に篩分けした転
炉スラグを添加する方法である。粒度上限値の限定理由
は、３ｍｍ超だと、インジェクションランスのノズル詰
まりが発生するからである。
【００１５】以下、利用方法（２）にて、実施した結果
を述べる。２８０Ｔトーピードカー１に高炉溶銑２を受
け銑後、脱珪スラグを排出し、その後、３０ｍｍ以下に
篩分けした３Ｔｏｎの転炉スラグ３をトーピードカー１
内溶銑２上に添加し、その後、溶銑予備処理（インジェ
クション法）にて脱燐処理を行った。
を述べる。２８０Ｔトーピードカー１に高炉溶銑２を受
け銑後、脱珪スラグを排出し、その後、３０ｍｍ以下に
篩分けした３Ｔｏｎの転炉スラグ３をトーピードカー１
内溶銑２上に添加し、その後、溶銑予備処理（インジェ
クション法）にて脱燐処理を行った。
【００１６】その結果を図３に示す。実線は本発明法に
よる予備処理中の溶銑｛Ｐ｝の成分挙動である。また、
破線は、従来法による予備処理中の溶銑｛Ｐ｝の成分挙
動である。尚、両者のインジェクションによる脱燐剤の
原単位は同量である。本発明法によるものが明らかに脱
燐速度が大きく、従来法よりも短時間で、同一の｛Ｐ｝
レベルに達している。このことから、転炉スラグが脱燐
剤として有効に反応していると言うことができる。
よる予備処理中の溶銑｛Ｐ｝の成分挙動である。また、
破線は、従来法による予備処理中の溶銑｛Ｐ｝の成分挙
動である。尚、両者のインジェクションによる脱燐剤の
原単位は同量である。本発明法によるものが明らかに脱
燐速度が大きく、従来法よりも短時間で、同一の｛Ｐ｝
レベルに達している。このことから、転炉スラグが脱燐
剤として有効に反応していると言うことができる。
【００１７】
【発明の効果】本発明により、以下の効果が奉された。 （１）転炉スラグは、高ＣａＯであり、ＣａＯ分の資源
として有効利用できる。 （２）産業廃棄物としての処理コストを削減できる。 （３）産業廃棄物として埋め立てによる環境汚染の懸念
がなくなる。 （４）低コストの脱燐剤を供することができる。
として有効利用できる。 （２）産業廃棄物としての処理コストを削減できる。 （３）産業廃棄物として埋め立てによる環境汚染の懸念
がなくなる。 （４）低コストの脱燐剤を供することができる。
【図１】本発明法による転炉スラグ処理のフロー図。
【図２】従来法による転炉スラグ処理のフロー図。
【図３】本発明と、従来法とを比較した溶銑予備処理中
の溶銑｛Ｐ｝の推移図である。
の溶銑｛Ｐ｝の推移図である。
１ トーピードカー ２ 溶銑 ３ 転炉スラグ
Claims (3)
- 【請求項１】転炉精錬時に発生したスラグを粉砕した
後、粒度を３０ｍｍ以下に篩分けし、該スラグを脱燐剤
として、脱珪スラグの排滓後で溶銑予備処理前にトーピ
ードカー内の溶銑上に添加し、あるいは、溶銑予備処理
中の溶銑上に添加することを特徴とする転炉スラグの利
用方法。 - 【請求項２】転炉精錬時に発生したスラグを粉砕した
後、粒度を２〜３０ｍｍに篩分けし、該スラグを脱燐剤
として、高炉受銑前のトーピードカー内に入れ置きする
ことを特徴とする転炉スラグの利用方法。 - 【請求項３】転炉精錬時に発生したスラグを粉砕し、粒
度を３ｍｍ以下に篩分けし、該スラグを脱燐剤として、
溶銑中にインジェクションすることを特徴とする転炉ス
ラグの利用方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9654893A JPH06287615A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 転炉スラグの利用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9654893A JPH06287615A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 転炉スラグの利用方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06287615A true JPH06287615A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=14168148
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9654893A Pending JPH06287615A (ja) | 1993-04-01 | 1993-04-01 | 転炉スラグの利用方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06287615A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11264011A (ja) * | 1998-03-17 | 1999-09-28 | Kawasaki Steel Corp | スラグの有効利用方法 |
| KR100370574B1 (ko) * | 1998-07-30 | 2003-05-09 | 주식회사 포스코 | 탈황더스트를 이용한 용선의 탈린방법 |
| WO2017159840A1 (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | 新日鐵住金株式会社 | 溶銑予備処理方法 |
-
1993
- 1993-04-01 JP JP9654893A patent/JPH06287615A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11264011A (ja) * | 1998-03-17 | 1999-09-28 | Kawasaki Steel Corp | スラグの有効利用方法 |
| KR100370574B1 (ko) * | 1998-07-30 | 2003-05-09 | 주식회사 포스코 | 탈황더스트를 이용한 용선의 탈린방법 |
| WO2017159840A1 (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | 新日鐵住金株式会社 | 溶銑予備処理方法 |
| KR20180057701A (ko) * | 2016-03-17 | 2018-05-30 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 용선 예비 처리 방법 |
| JPWO2017159840A1 (ja) * | 2016-03-17 | 2018-06-28 | 新日鐵住金株式会社 | 溶銑予備処理方法 |
| CN108350515A (zh) * | 2016-03-17 | 2018-07-31 | 新日铁住金株式会社 | 铁液预处理方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020115 |